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JPH0925289A - 4’−チオアラビノピリミジンヌクレオシドの製造方法 - Google Patents

4’−チオアラビノピリミジンヌクレオシドの製造方法

Info

Publication number
JPH0925289A
JPH0925289A JP7201578A JP20157895A JPH0925289A JP H0925289 A JPH0925289 A JP H0925289A JP 7201578 A JP7201578 A JP 7201578A JP 20157895 A JP20157895 A JP 20157895A JP H0925289 A JPH0925289 A JP H0925289A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
group
compound
compound represented
thio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7201578A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikatoshi Watanabe
美華理 渡辺
Yuichi Yoshimura
祐一 吉村
Shinji Sakata
紳二 坂田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamasa Shoyu KK
Original Assignee
Yamasa Shoyu KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamasa Shoyu KK filed Critical Yamasa Shoyu KK
Priority to JP7201578A priority Critical patent/JPH0925289A/ja
Publication of JPH0925289A publication Critical patent/JPH0925289A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 4’−チオアラビノヌクレオシドの新規な合
成法の提供。 【解決手段】 第1〜4工程よりなる4’−チオアラビ
ノヌクレオシドの合成法。 第1工程;式IIの化合物の2位及び5位の水酸基にス
ルホニル基を導入後、硫化物と反応させて式IIIの化
合物を得る。 第2工程;式IIIの化合物のラクトール環を加水分解
後、還元して式IVの化合物を得る。 第3工程;式IVの化合物の2位及び5位の水酸基を保
護し、酸化剤と反応させてスルホキシド体へ導いた後、
プンメラー転移を行い式Vで表される化合物を得る。 第4工程;式Vの化合物をグリコシル化反応に付して糖
部1位にBで表される塩基類を導入後、糖部水酸基の保
護基を除去して式Iで表される化合物を得る。 (式中、Rはアルキル基、R,Rは水酸基の保護
基、Bはピリミジン塩基)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術】本発明は、4’−チオアラビノピ
リミジンヌクレオシドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、4’−チオアラビノヌクレオシド
の合成としては、いくつかの報告がなされているにすぎ
ない(J.Org.Chem.,33(1),p.189-192,1968、J.Org.Che
m.,36(1),p.108-110,1971、J.Med.Chem.,17(5),p.535-5
37,1974、特表平5−505791号公報など参照)。
これらの論文等で報告されている4’−チオアラビノヌ
クレオシドの合成法は、(1)4−チオアラビノース誘
導体を合成した後、塩基と縮合する方法(J.Org.Chem.,
36(1),p.108-110,1971)、(2)4−チオリボース誘導
体を合成したのちにグリコシル化し、さらに2’位水酸
基の反転する方法(J.Med.Chem.,17(5),p.535-537,197
4、特表平5−505791号公報)、(3)4’−チ
オキシロヌクレオシドから4’−チオアラビノヌクレオ
シドへ変換する方法(J.Org.Chem.,33(1),p.189-192,19
68)である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来法は、いずれ
も非常に多くの工程を必要とし、目的とする4’−チオ
アラビノヌクレオシドを収率よく調製できないという欠
点を有していた。したがって、本発明は、4’−チオア
ラビノヌクレオシドの新規な合成法の提供を目的とする
ものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の目
的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、下記式[I
I]を出発原料として、式[I]で表される4’−チオ
アラビノピリミジンヌクレオシドを工程数の少ない簡便
な方法で合成できることを見い出し、本発明を完成させ
た。
【0005】すなわち、本発明は、下記の第1工程〜第
4工程よりなる、式[I]で表される4’−チオアラビ
ノピリミジンヌクレオシドの製造方法に関するものであ
る。
【0006】
【化6】
【0007】(式中、Bはピリミジン塩基を示す。) 第1工程;式[II]で表される化合物の2位および5
位の水酸基にスルホニル基を導入後、硫化物と反応させ
て式[III]で表される化合物を得る工程。
【0008】
【化7】
【0009】(式中、R1はアルキル基、R2は水酸基の
保護基を示す。) 第2工程;式[III]で表される化合物のラクトール
環を加水分解後、還元して式[IV]で表される化合物
を得る工程。
【0010】
【化8】
【0011】(式中、R1及びR2は前記と同意義。) 第3工程;式[IV]で表される化合物の2位および5
位の水酸基を保護し、酸化剤と反応させてスルホキシド
体へ導いた後、プンメラー(Pummerer)転移を
行い式[V]で表される化合物を得る工程。
【0012】
【化9】
【0013】(式中、Acはアセチル基、R2及びR3
水酸基の保護基を示す。) 第4工程;式[V]で表される化合物をグリコシル化反
応に付して糖部1位にBで表される塩基類を導入後、糖
部水酸基の保護基を除去して式[I]で表される化合物
を得る工程。
【0014】
【化10】
【0015】(式中、Ac、R2、R3およびBは前記と
同意義。)
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
本発明方法で得られる化合物は、前記式[I]で表され
るものであり、式中のBで表されるピリミジン塩基とし
ては、ウラシル、チミン、シトシンなどの通常の核酸塩
基はもとより、アザピリミジン塩基(5−アザピリミジ
ン、6−アザピリミジンなど)およびデアザピリミジン
塩基(3−デアザピリミジンなど)も包含するものであ
る。さらに、これら各種塩基の任意の箇所に1つまたは
複数個の置換基〔低級アルキル(炭素数1〜5)、ハロ
ゲン、アルケニル、ハロゲン化低級アルケニル、アルキ
ニル、アミノなど〕が導入されたものであってもよい。
そのような置換基を有するピリミジン塩基としては、5
−エチルウラシル、5−プロピルウラシル、5−ヨード
ウラシル、5−フルオロウラシル、5−ビニルウラシ
ル、5−ブロモビニルウラシル、5−クロロビニルウラ
シル、5−プロピニルウラシルなどを例示することがで
きる。
【0017】本発明方法で得られる代表的な化合物とし
ては、以下のようなものを例示することができる。 1−(4−チオ−D−アラビノフラノシル)ウラシル 1−(4−チオ−D−アラビノフラノシル)シチジン 1−(4−チオ−D−アラビノフラノシル)チミン 5−エチル−1−(4−チオ−D−アラビノフラノシ
ル)ウラシル 5−ヨード−1−(4−チオ−D−アラビノフラノシ
ル)ウラシル 5−フルオロ−1−(4−チオ−D−アラビノフラノシ
ル)ウラシル 5−ビニル−1−(4−チオ−D−アラビノフラノシ
ル)ウラシル E−5−(2−クロロビニル)−1−(4−チオ−D−
アラビノフラノシル)ウラシル E−5−(2−ブロモビニル)−1−(4−チオ−D−
アラビノフラノシル)ウラシル 5−プロピニル−1−(4−チオ−D−アラビノフラノ
シル)ウラシル
【0018】本発明方法は、以下に説明する4つの工程
より構成される。 第1工程;本発明の第1工程は、式[II]で表される
化合物の2位および5位の水酸基にスルホニル基を導入
後、硫化物と反応させて式[III]で表される化合物
を得る工程である。
【0019】
【化11】
【0020】(式中、R1はアルキル基、R2は水酸基の
保護基を示す。) 本発明方法における原料化合物は、式[II]で表され
るキシロース誘導体(以下、原料化合物と称することも
ある)である。R1で表されるアルキル基としては、メ
チル、エチルなどの炭素数1〜3程度の低級アルキル基
およびベンジル、メトキシベンジルなどの置換もしくは
非置換のベンジル基を挙げることができる。R2で表さ
れる水酸基の保護基としては、通常使用されるものであ
ればよく、アルキル基、シリル基、アシル基などを例示
することができる。より具体的に、アルキル基としては
1と同様なものを挙げることができる。また、シリル
基としてはt−ブチルジメチルシリル、t−ブチルジフ
ェニルシリルなどを、アシル基としてはアセチル、ベン
ゾイル、ピバロイルなどをそれぞれ例示することができ
る。このような原料化合物は、公知の方法(Tetrahedro
n,37,2379-2382(1981)など)により調製することができ
る。
【0021】式[II]で表される化合物の2位および
5位の水酸基に導入するスルホニル基としては、メシル
基またはトシル基を例示することができる。メシル化お
よびトシル化反応は、常法に従って行えばよい。たとえ
ば、メシル化反応は、トリエチルアミンなどの塩基存在
下、塩化メチレン、アセトニトリル、ジメチルホルムア
ミド、ピリジンなどの有機溶媒中(ただし、ピリジンを
使用する場合には、必ずしもトリエチルアミンなどの塩
基を共存させなくてもよい。)、原料化合物1モルに対
して2〜10モル、好ましくは2〜4モルのハロゲン化
メシル(たとえば、塩化メシルなど)を用い、原料化合
物とハロゲン化メシルとを0〜100℃で0.5〜5時
間程度攪拌反応させることにより実施することができ
る。また、反応は、アルゴン、窒素などの不活性ガス雰
囲気下で行うのが好ましい。
【0022】引き続き、このようにして得られた化合物
と硫化物とを反応させ、式[III]で表される化合物
を得る。反応に使用する硫化物としては、硫化ナトリウ
ム、硫化カリウム等の硫化金属(好ましくは、硫化アル
カリ金属)であれば特に限定されない。反応は、必要に
応じてアルゴンまたは窒素などの不活性ガス雰囲気下、
ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの有
機溶媒中、原料化合物1モルに対して1〜20モルの硫
化物を使用し、室温〜150℃で0.5〜5時間程度攪
拌反応させることにより実施することができる。このよ
うにして得られた式[III]の化合物の単離精製は、
通常の保護された糖類の分離精製手段を適宜選択して用
いればよく、たとえば酢酸エチルと水で分配後、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン−
酢酸エチルなどの混合有機溶媒で溶出することにより単
離精製することができる。
【0023】第2工程;本発明の第2工程は、式[II
I]で表される化合物のラクトール環を加水分解後、還
元して式[IV]で表される化合物を得る工程である。
【0024】
【化12】
【0025】(式中、R1及びR2は前記と同意義。) 加水分解法としては、式[III]で表される化合物の
ラクトール環を加水分解できる方法であれば特に制限さ
れるものではないが、特に、酸触媒を用いる加水分解法
が好ましい。酸触媒としては、塩酸、硫酸等の無機酸、
酢酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸を使用することがで
きる。加水分解反応は、テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなどの水溶性エーテル系溶媒中、上記酸触媒存在下、
室温〜100℃で0.5〜5時間程度攪拌反応させるこ
とにより実施することができる。
【0026】次に、このようにして得られた化合物を還
元反応に付して式[IV]で表される化合物を得る。還
元剤としては、テトラヒドロホウ酸ナトリウム(水素化
ホウ素ナトリウム)、テトラヒドロホウ酸カリウムなど
のテトラヒドロホウ酸塩を使用することができる。還元
反応は、メタノールなどのアルコール溶媒中、式[II
I]で表される化合物1モルに対し、還元剤0.2〜1
0モルを用い、0〜100℃で0.5〜3時間程度攪拌
反応させることにより実施できる。このようにして得ら
れた式[IV]の化合物の単離精製は、通常の保護され
た糖の単離精製手段を適宜応用すればよく、たとえば反
応終了後の反応液を中和し、有機溶媒を留去後、クロロ
ホルムで抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
で処理することにより目的化合物を単離精製することが
できる。
【0027】第3工程;本発明の第3工程は、式[I
V]で表される化合物の2位および5位の水酸基を保護
し、酸化剤と反応させてスルホキシド体へ導いた後、プ
ンメラー(Pummerer)転移を行って式[V]で
表される化合物を得る工程である。
【0028】
【化13】
【0029】(式中、Acはアセチル基、R2およびR3
は水酸基の保護基を示す。) 式[IV]で表される化合物の2位および5位の水酸基
に導入するR3で表される保護基としては、メチル、エ
チルなどの低級アルキル基、ベンジル、ジメトキシベン
ジルなどの置換または非置換のベンジル基、t−ブチル
ジメチルシリル、t−ブチルジフェニルシリルなどのシ
リル基、あるいはアセチル、ベンゾイル、ピバロイルな
どのアシル基などを例示することができる。保護基を導
入する方法は、常法に従って行えばよい。例えば、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの単一有
機溶媒あるいはテトラヒドロフラン−ジメチルスルホキ
シドなどの混合有機溶媒中、水素化ナトリウムなどの塩
基存在下、ベンジルクロリド、ベンジルブロミド、p−
メトキシベンジルクロリドなどのアルキル化剤を式[I
V]化合物1モルに対して2〜10モル、好ましくは3
〜8モル用い、アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気
下、0〜50℃で一晩程度攪拌することによって実施す
ることができる。
【0030】次に、酸化反応に使用する酸化剤として
は、m−クロロ過安息香酸、メタ過ヨウ素酸ナトリウム
などを挙げることができる。酸化反応は、塩化メチレ
ン、アルコール(例えばメタノールなど)などの有機溶
媒中、必要に応じアルゴン、窒素などの不活性ガス気流
下、2位および5位の水酸基が保護された上記式[I
V]化合物1モルに対して0.5〜5モルの酸化剤(例
えばm−クロロ過安息香酸、メタ過ヨウ素酸ナトリウム
など)を用い、−100〜0℃で10分〜2時間程度処
理することにより実施できる。このようにして得られた
スルホキシド体をプンメラー転移反応に付し、式[V]
で表される化合物を得る。プンメラー転移反応は、通常
使用されている方法を用いれば良く、たとえば、無水酢
酸などの酸無水物中、60℃〜還流温度で1〜5時間攪
拌することによって実施できる。
【0031】このようにして得られた式[V]で表され
る化合物の単離精製は、通常の単離精製手段を用いれば
よく、例えば、中和、有機溶媒を留去後、クロロホルム
により水層より抽出し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーにより単離精製することができる。また、酸化反
応の前に化合物の精製を行う必要がある場合には、例え
ば、酢酸エチルと水で分配後、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、n−ヘキサン−酢酸エチルなどの
混合有機溶媒で溶出することにより精製することができ
る。
【0032】第4工程;本発明の第4工程は、式[V]
で表される化合物をグリコシル化反応に付して糖部1位
にBで表される塩基類を導入後、糖部水酸基の保護基を
除去して式[I]で表される化合物を得る工程である。
【0033】
【化14】
【0034】(式中、R2、R3およびBは前記と同意
義。) グリコシル化反応に使用するルイス酸としては、トリメ
チルシリルトリフルオロメタンスルホネート、四塩化す
ず、四塩化チタン、塩化亜鉛、ヨウ化亜鉛、三フッ化ホ
ウ素などが例示される。グリコシル化反応は、アルゴ
ン、窒素などの不活性ガス気流下、塩化メチレン、クロ
ロホルム、ジクロロエタン、アセトニトリル、ジメチル
ホルムアミドなどの有機溶媒中、式[IV]の化合物1
モルに対してシリル化した塩基1〜10モル及び上記ル
イス酸0.1〜10モルを用い、−50〜100℃で1
〜3時間攪拌処理することにより実施できる。
【0035】このようにして得られた化合物の糖部水酸
基の保護基を脱保護して式[I]で表される化合物を得
る。水酸基の保護基の脱保護は、使用した保護基に応じ
て加水分解、接触還元など通常の処理方法から適宜選択
して行えばよい。たとえば、ベンジル系保護基の場合に
は、塩化メチレン中、アルゴン、窒素などの不活性ガス
気流下、−100℃〜50℃で10分〜6時間程度三塩
化ホウ素と反応させることにより除去することができ
る。このようにして得られた化合物[I]は、ヌクレオ
シドの通常の単離精製法(再結晶法、各種カラムクロマ
トグラフィーなど)を適宜組み合せることにより分離精
製することができる。
【0036】
【発明の効果】本発明方法は、安価な物質を原料とし、
工程数が少なく、簡単な操作で行うことができる方法で
あるため、4’−チオアラビノピリミジンヌクレオシド
の製造方法として極めて実用的なものである。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例をあげて具体的に説明
するが、本発明はこれらによって何等限定されるもので
はない。 実施例1;[Ia−α]E−5−(2−ブロモビニル)
−1−(4−チオ−α−D−アラビノフラノシル)ウラ
シルおよび[Ia−β]E−5−(2−ブロモビニル)
−1−(4−チオ−β−D−アラビノフラノシル)ウラ
シル[式[I]、B=E−5−(2−ブロモビニル)ウ
ラシル]の合成
【0038】1)2,5−アンヒドロ−3−O−ベンジ
ル−1−O−メチル−2−チオ−β−D−アラビノフラ
ノース[式[III]、R1=Me、R2=Bn]の合成 3−O−ベンジル−1−O−メチル−β−D−キシロフ
ラノース[式[II]、R1=Me、R2=Bn]6.9
3gを溶解したピリジン溶液80mlに、氷冷下、塩化
メタンスルホニル6.33mlを加え、アルゴン気流
下、室温で1時間攪拌した。氷水を加えて反応を停止
後、溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル−水により分配
後、有機層を乾燥した。溶媒を留去後、残渣をジメチル
ホルムアミド(DMF)100mlに溶解し、硫化ナト
リウム9.84gを加え、アルゴン気流下、100℃で
1時間攪拌した。溶媒を留去後、残渣を酢酸エチル−水
で分配し、有機層を更に水で洗浄した後、乾燥した。溶
媒を留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにより精製し、5〜10%酢酸エチル−n−ヘキサン
で溶出された部分を集めて濃縮し、目的物5.05g
(収率73%)を得た。
【0039】1H−NMR(CDCl3)δ 7.36−
7.29(5H,m,65 CH2),4.89(1
H,s,H1),4.62(1H,d,C65 CH2 ,J
=11.7Hz),4.52−4.48(2H,m,C
65 CH2 and H3),4.37−4.36(1
H,m,H4),3.34(4H,s,OMe and
2),3.04(1H,dd,H5a,J=10.3,
2.0Hz),2.77(1H,dd,H5b,J=1
0.3,1.5Hz)
【0040】2)2,5−アンヒドロ−3−O−ベンジ
ル−1−O−メチル−2−チオ−α−D−アラビノフラ
ノース[式[III]、R1=Me、R2=Bn]の合成 3−O−ベンジル−1−O−メチル−α−D−キシロフ
ラノース[式[II]、R1=Me、R2=Bn]6.1
3gを上記1)と同様の操作を行ない、目的物4.75
g(収率42%)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ7.39−7.30(5
H,m,6 5CH2),5.13(1H,d,H1,J
=2.4Hz),4.66(1H,d,C65 CH 2
J=11.7Hz),4.53(1H,d,C65 CH
2 ),4.36−4.35(1H,brm,H4),4.
29(1H,t,H3,J=2.4Hz),3.51
(1H,t,H2,J=2.4Hz),3.47(3
H,s,OMe),3.04(1H,dd,H5a,J=
10.5,2.2Hz),2.95(1H,dd,
5b,J=10.5,1.2Hz)
【0041】3)3−O−ベンジル−1−デオキシ−4
−チオ−D−アラビノフラノース[式[IV]、R2
Bn]の合成 2,5−アンヒドロ−3−O−ベンジル−1−O−メチ
ル−2−チオ−D−アラビノフラノース9.50g
(α:β=1:1)をテトラヒドロフラン(THF)2
00mlに溶解し、これに4N塩酸100mlを加え、
室温で1時間攪拌した。固体の炭酸水素ナトリウムを用
いて反応液を中和し、不溶物をろ去した後、減圧下TH
Fを留去した。クロロホルムで3回抽出操作を行ない、
有機層を乾燥した。溶媒を留去した後、残渣をメタノー
ル150mlに溶解し、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウ
ム1.43gを含むメタノール溶液を滴下、滴下後氷冷
下45分攪拌した。反応液を酢酸により中和した後、溶
媒を留去し、クロロホルム−水で分配した。水層をクロ
ロホルムで2回抽出し、有機層を乾燥した。溶媒を留去
した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、33〜50%酢酸エチル−n−ヘキサン
により溶出された部分を濃縮し、3−O−ベンジル−1
−デオキシ−4−チオ−D−アラビノフラノース8.1
8g(収率90%)を得た。
【0042】1H−NMR(CDCl3−D2O)δ7.
38−7.27(5H,m,65 CH2),4.64
(2H,s,C65 CH 2),4.38(1H,dt,
2,J=2.9,4.4Hz),3.96(1H,
t,H3,J=2.9Hz),3.78(1H,dd,
5a,J=2.9,11.7Hz),3.66(1H,
dd,H5b,J=3.9,11.7Hz),3.60
(1H,dt,H4,J=2.9,3.9Hz),3.
21(1H,dd,H1a,J=4.4,11.2H
z),2.90(1H,dd,H1b,J=2.9,1
1.2Hz)
【0043】4)1−O−アセチル−2,3,5−トリ
−O−ベンジル−4−チオ−D−アラビノフラノース
[式[V]R1、R2=Bn]の合成 3−O−ベンジル−1−デオキシ−4−チオ−D−アラ
ビノフラノース5.0g(20.8mmol)をジメチ
ルホルムアミド100mlに溶解し、これに60%水素
化ナトリウム4.16g(104mmol)をアルゴン
気流下、0℃で加えて1時間攪拌した。1時間攪拌後、
ジメチルホルムアミド52mlに溶解させたベンジルク
ロリド16.8ml(145.64mmol)を0℃で
滴下した。これを室温で一晩攪拌した後、氷水中に注液
し、反応を停止した。酢酸エチルで分液し、有機層を飽
和食塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濃
縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(Ac
OEt:Hex=1:6)で精製し、1−O−デオキシ
−2,3,5−トリ−O−ベンジル−4−チオ−D−ア
ラビノフラノース5.54g(63.3%)を得た。
【0044】元素分析:C26283S 計算値 C:74.25 H:6.71 実測値 C:74.28 H:6.821 H−NMR(CDCl3)δ7.35−7.25(15
H,m,芳香環),δ4.72−4.45(6H,m,
PhC 2),δ4.9(1H,m,H2),δ4.11
(1H,m,H3),δ3.69(1H,dd,H5b
5b5a=8.8Hz,J5b4=7.3Hz),δ3.5
6(1H,dt,H4,J43=3.4Hz,J45a=6.
4Hz,J45b=7.3Hz),δ3.50(1H,d
d,H5a,J5a5b=8.8Hz,J5a4=6.4H
z),δ3.08(1H,dd,H1b,J1 b1a=11.
2Hz,J1b2=4.9Hz),δ2.90(1H,d
d,H1 a,J1a1b=11.2Hz,J1a2=4.4H
z)
【0045】このトリベンジル体2.88g(6.85
mmol)を蒸留した塩化メチレン40mlに溶解し、
これに蒸留した塩化メチレン40mlに溶かした80%
のm−クロロ過安息香酸1.48g(6.85mmo
l)をアルゴン気流下、−78℃で滴下した。30分攪
拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止
した。続いて、塩化メチルで抽出し、有機層を10%チ
オ硫酸ナトリウム溶液で1回、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液で2回洗浄し、さらに飽和食塩水で1回洗浄後、
硫酸ナトリウムで乾燥した。溶液を濃縮し、スルホキシ
ド体を定量的に得た。スルホキシド体6.85mmol
に34.2mlの無水酢酸を加え、100℃で3時間加
熱攪拌させた。放冷した後、減圧乾固しシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(AcOEt:Hex=1:1
0)で精製し、1−O−アセチル−2,3,5−トリ−
O−ベンジル−4−チオ−D−アラビノフラノース1.
79g(56.5%)を得た。
【0046】元素分析値:C28304S・3/4H2
として 計算値 C:70.63, H6.67, 実測値 C:70.37, H6.241 H−NMR(CDCl3)δ7.35−7.24(15
H,m,芳香環),δ6.07(1H,d,H1β,J
12β=3.9Hz),δ5.98(1H,d,H1α,
12α=2.9Hz),δ4.83−4.48(6H,
m,PhC 2),δ4.26(1H,dd,H2α,J
2α3α=4.9Hz,J2α1α=2.9Hz),δ4.
18(1H,dd,H2β,J2β3β=8.8Hz,J
21β=3.9Hz),δ4.12(1H,dd,H
3β,J3β4β=6.8Hz,J3β2β=8.8H
z),δ4.03(1H,dd,H3α,J3α4α=
6.4Hz,J3α2α=4.9Hz),δ3.76(1
H,m,H4α),δ3.73−3.44(2H,m,
5a,H5b),δ3.40(1H,m,H4β),δ
2.04(3H,s,アセトキシHα,β
【0047】5)[Ia−α]E−5−(2−ブロモビ
ニル)−1−(4−チオ−α−D−アラビノフラノシ
ル)ウラシルおよび[Ia−β]E−5−(2−ブロモ
ビニル)−1−(4−チオ−β−D−アラビノフラノシ
ル)ウラシル[式[I]、B=E−5−(2−ブロモビ
ニル)ウラシル]の合成 ブロモビニルウラシル282mg(1.30mmol)
をアセトニトリル6mlに溶かし、これにN,O−ビス
(トリメチルシリル)アセトアミド1.28mlをアル
ゴン気流下、室温で溶かした後、30分還流させた。こ
れに5mlのシアン化メチルに溶かした1−O−アセチ
ル−2,3,5−トリ−O−ベンジル−4−チオ−D−
アラビノフラノース463mg(1.0mmol)をア
ルゴン気流下、室温で滴下していき、続いてトリメチル
シリルトリフレート0.31ml(1.50mmol)
を加えて2.5時間攪拌し、0℃へ冷やしてから飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液で反応を停止した。エバポレー
トでシアン化メチルを留去後、塩化メチレンで抽出し、
有機層を水で2回洗い、硫酸ナトリウムで乾燥させた
後、濃縮した。これを蒸留した塩化メチレン8.0ml
に溶かし、三臭化ホウ素0.541ml(5.72mm
ol)をアルゴン気流下、−78℃で加え30分攪拌し
た。メタノール、ピリミジンで反応を停止し、これを濃
縮した後シリカゲルカラムクロマトグラフィー(10%
MeOH/CHCl3)で分離し、結晶化を行い、[I
a−α] 33.6mg、[Ia−β]46.2mgを
得た。
【0048】[Ia−α]元素分析値:C111325
SBr 1/2H2Oとして 計算値 C:35.31 H:3.77 N:7.49 実測値 C:35.55 H:3.70 N:7.221 H−NMR(DMSOd6) δ11.61(1H,
s,N),δ8.28(1H,s,H6),δ7.3
3(1H,d,ビニル性H,J=13.7Hz),δ
6.99(1H,d,ビニル性H,J=13.7H
z),δ5.77(1H,d,H1',J1'2'=7.3H
z),δ5.74(1H,d,OH2',J=3.4H
z),δ5.60(1H,d,OH3',J=4.4H
z),δ4.95(1H,t,OH5',J=5.1H
z),δ4.01(1H,dt,H2',J2'3'=7.8
Hz,J2'1'=7.3Hz),δ3.86(1H,d
t,H5b',J5b'4'=3.9Hz,J5a'5b'=11.2
Hz),δ3.68(1H,dt,H3',J3'4'=8.
3Hz,J3'2'=7.8Hz),δ3.61(1H,d
t,H4',J4'5a'=J4'5b'=8.3Hz,J4'3'
8.3Hz),δ3.43(1H,dd,H5a',J
5a'4'=8.3Hz,J5a'5b'=11.2Hz)
【0049】 [Ia−β]元素分析値:C111325SBr 計算値 C:36.18 H:3.59 N:7.67 実測値 C:36.29 H:3.69 N:7.411 H−NMR(DMSOd6) δ11.58(1H,
s,N),δ8.36(1H,s,H6),δ7.2
5(1H,d,ビニル性H,J=13.7Hz),δ
6.89(1H,d,ビニル性H,J=13.2H
z),δ6.06(1H,d,H1',J1'2'=5.9H
z),δ5.75(1H,d,OH2',J=5.9H
z),δ5.45(1H,d,OH3',J=4.9H
z),δ5.34(1H,t,OH5',J=5.1H
z),δ4.02(1H,dt,H2',J2'3'=6.8
Hz,J2'1'=5.9Hz),δ3.94(1H,d
t,H3',J3'2'=6.8Hz,J3'4'=3.4H
z),δ3.78−3.72(2H,dd×2,
5a ',H5b',J5a'4'=5.6Hz,J5b'4'=3.4
Hz,J5a'5b'=11.2Hz),δ3.15(1H,
dt,H4',J4'5a'=4.9Hz,J4'3'=3.4H
z)
【0050】実施例2;[Ib−α]5−エチル−1−
(4−チオ−α−D−アラビノフラノシル)ウラシルお
よび[Ib−β]5−エチル−1−(4−チオ−β−D
−アラビノフラノシル)ウラシル[式[I]、B=5−
エチルウラシル]の合成 5−エチルウラシル420mg(3.0mmol)に触
媒量の硫酸アンモニウムとヘキサメチルジシラサン4.
2mlを加え、140℃で一晩還流した。還流後減圧乾
固し、残渣を5mlのジクロロエタンに溶かした。この
溶液に13mlのジクロロエタンで溶かした1−O−ア
セチル−2,3,5−トリ−O−ベンジル−4−チオ−
D−アラビノフラノース463mg(1.0mmol)
を加え、続いてトリメチルシリルトリフレート0.31
mlを加え、1.5時間攪拌した後飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で反応を停止した。塩化メチルで抽出後、有
機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水とで
洗い、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後濃縮したもの
を塩化メチレン3mlに溶かし、これに1.0Mの三塩
化ホウ素2.14mlを−78℃で加えた。−78℃で
30分攪拌した後、−20℃まで徐々に昇温させこの温
度でさらに2時間攪拌した。硫酸水素ナトリウム溶液で
反応を停止し、セライトろ過後、塩化メチルで分液し、
水層を濃縮した。これをシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(10〜20%MeOH/CHCl3)に付し、
さらに順相HPLC(2%MeOH/CHCl3)に付
して分取した。それぞれを濃縮し、[Ib−α]34.
0mg、[Ib−β]12.0mgを得た。
【0051】[Ib−α] 元素分析値:C1116
25S 1/2H2Oとして 計算値 C:44.44 H:5.76 N:9.42 実測値 C:44.76 H:5.64 N:9.031 H−NMR(DMSOd6) δ11.25(1H,b
s,N),δ7.78(1H,s,H6),δ5.7
7(1H,d,H1',J1'2'=7.3Hz),δ5.6
9(1H,d,OH2',J=5.4Hz),δ5.52
(1H,d,OH3',J=4.9Hz),δ4.91
(1H,m,H2'),δ3.85(1H,dt,
5b',J5b'4'=3.9Hz,J5b'5a'=10.7H
z),δ3.68(1H,m,H3'),δ3.56(1
H,dt,H4',J4'5a'=7.8Hz,J4'5 b'=3.
9Hz,J4'3'=3.4Hz),δ3.44(1H,d
t,H5a',J5 a'4'=7.8Hz,J5a'5b'=10.7
Hz),δ2.27(2H,dd,エチルH,J=7.
6Hz),δ1.05(3H,t,エチルH,J=7.
3Hz)
【0052】[Ib−β]元素分析値:C111625
S 1/2H2Oとして 計算値 C:44.44 H:5.76 N:9.42 実測値 C:44.81 H:5.71 N:9.421 H−NMR(DMSOd6) δ11.25(1H,
s,N),δ7.91(1H,s,H6),δ6.0
8(1H,d,H1',J1'2'=5.9Hz),δ5.7
3(1H,d,OH2',J=5.4Hz),δ5.44
(1H,d,OH3',J=4.9Hz),δ5.24
(1H,t,OH5',4),δ3.99(1H,m,H
2'),δ3.94(1H,m,H3'),δ3.73(2
H,ddd,H5a ',H5b',J5a'5b'=4.4Hz,J
5a'4'=4.4Hz,J5b'4'=5.4Hz,J4'3'
5.4Hz),δ2.21(2H,dd,エチルH,J
=7.3Hz),δ1.04(3H,t,エチルH,J
=7.3Hz)
【0053】実施例3;[Ic−α]1−(4−チオ−
α−D−アラビノフラノシル)チミンおよび[Ic−
β]1−(4−チオ−β−D−アラビノフラノシル)チ
ミン[式[I]、B=チミン]の合成 1−O−アセチル−2,3,5−トリ−O−ベンジル−
4−チオ−D−アラビノフラノース925mg(1.5
3mmol)とシリル化したチミン4.59mmolを
用いて実施例2と同様の操作を行い、順相HPLC(1
5%MeOHin CHCl3)で分取して、[Ic−
α]136.5mg、[Ic−β]52.7mgを得
た。[Ic−β]のみ結晶化でき、8.9mg得られ
た。
【0054】[Ic−α]元素分析値:C101425
S 1/2H2Oとして 計算値 C:42.40 H:5.34 N:9.89 実測値 C:42.49 H:5.15 N:9.721 H−NMR(DMSOd6) δ11.29(1H,
s,N),δ7.83(1H,s,H6),δ5.7
6(1H,d,H1',J1'2'=7.8Hz),δ5.6
9(1H,d,OH2',J=5.9Hz),δ5.54
(1H,d,OH3',J=4.9Hz),δ4.91
(1H,t,OH5',J=5.1Hz),δ4.01
(1H,dt,H2',J2'3'=8.3Hz,J2'1'
7.8Hz),δ3.86(1H,m,H5b'),δ
3.65(1H,dt,H3',J3'4'=8.3Hz,J
3'2'=8.3Hz),δ3.56(1H,dt,H4'
4'5a'=8.3Hz,J4'5b'=3.4Hz,J4'3'
8.3Hz),δ3.42(1H,m,H5a'),δ
1.84(3H,s,メチルH)
【0055】[Ic−β]元素分析値:C101425
S 3/4H2Oとして 計算値 C:41.73 H:5.43 N:9.73 実測値 C:41.62 H:5.28 N:9.391 H−NMR(DMSOd6) δ11.27(1H,
s,N),δ7.95(1H,s,H6),δ6.0
9(1H,d,H1',J1'2'=5.4Hz),δ5.7
3(1H,d,OH2',J=5.4Hz),δ5.44
(1H,d,OH3',J=4.4Hz),δ4.02
(1H,dd,H2',J2'3'=6.4Hz,J2' 1'
5.4Hz),δ3.95(1H,d,H3',J3'4'
5.9Hz,J3'2'=6.4Hz),δ3.78(1
H,dd,H5b',J5b'5'a=11.2Hz,J5b'4'
4.9Hz),δ3.70(1H,dd,H5a',J
5a'5b'=11.2Hz,J5a'4'=5.9Hz),δ
3.15(1H,m,H4'),δ1.78(3H,s,
H)
【0056】実施例4;[Id−α]5−ヨード−1−
(4−チオ−α−D−アラビノフラノシル)ウラシルお
よび[Id−β]5−ヨード−1−(4−チオ−β−D
−アラビノフラノシル)ウラシル[式[I]、B=5−
ヨードウラシル]の合成 1−O−アセチル−2,3,5−トリ−O−ベンジル−
4−チオ−D−アラビノフラノース503mg(1.0
9mmol)とシリル化した5−ヨードウラシル3.2
6mmolを用いて実施例2と同様の操作を行い、逆相
HPLC(7%CH3CN in H2O)で分取し、
[Id−α]91.7mg、[Id−β]86.9mg
を得た。それぞれ結晶化を行い、α50.9mg、β2
2.4mgが得られた。
【0057】[Id−α]元素分析値:C91125
IS 1H2Oとして 計算値 C:26.75 H:3.24 N:6.93 実測値 C:26.70 H:3.05 N:6.631 H−NMR(DMSOd6) δ11.69(1H,
s,N),δ8.42(1H,s,H6),δ5.7
4−5.72(2H,m,H1',OH2',J1'2'=6.
8Hz),δ5.50(1H,d,OH3',J=4.9
Hz),δ4.93(1H,t,OH5',J=4.9H
z),δ4.05(1H,dt,H2',J2' 1'=6.8
Hz,J2'3'=6.4Hz),δ3.84(1H,d
t,H5b',J5 b'4'=4.2Hz,J5b'5a'=11.2
Hz),δ3.72(1H,dt,H3',J3'4'=7.
3Hz,J3'2'=6.4Hz),δ3.47(1H,d
t,H4',J4'5a'=7.8Hz,J4'5b'=4.2H
z,J4'3'=7.3Hz),δ3.43(1H,d,H
5a',J5a'5b'=11.2Hz,J5a'4'=7.8Hz)
【0058】 [Id−β]元素分析値:C91125IS 計算値 C:27.99 H:2.87 N:7.25 実測値 C:27.95 H:2.89 N:7.051 H−NMR(DMSOd6) δ11.67(1H,
s,N),δ8.55(1H,s,H6),δ6.3
4(1H,d,H1',J1'2'=5.9Hz),δ5.7
9(1H,d,OH2',J=5.4Hz),δ4.97
(1H,d,OH3',J=4.4Hz),δ4.32
(1H,t,OH5',J=4.9Hz),δ3.99
(1H,d,H2',J2'3'=5.9Hz,J2'1'=5.
9Hz),δ3.94(1H,m,H3'),δ3.69
(2H,dd×2,H5a',H5b',J5a '5b'=11.2
Hz,J5a'4'=J5b'4'=5.4Hz),δ3.18
(1H,m,H4'
【0059】実施例5;[Ie−α]E−5−(2−ク
ロロビニル)−1−(4−チオ−α−D−アラビノフラ
ノシル)ウラシルおよび[Ie−β]E−5−(2−ク
ロロビニル)−1−(4−チオ−β−D−アラビノフラ
ノシル)ウラシル[式[I]、B=E−5−(2−クロ
ロビニル)ウラシル]の合成 1−O−アセチル−2,3,5−トリ−O−ベンジル−
4−チオ−D−アラビノフラノース463mg(1.0
mmol)とシリル化したクロロビニルウラシル3.0
mmolを用いて実施例2と同様の操作を行い、逆相H
PLC(15%CH3CN in H2O)で分取し、減
圧乾固したところ、[Ie−α]80.0mg、[Ie
−β]33.9mgを得た。それぞれ結晶化により、α
49.2mg、β23.5mgが得られた。
【0060】 [Ie−α]元素分析値:C111325ClS 計算値 C:41.19 H:4.09 N:8.73 実測値 C:41.23 H:4.00 N:8.671 H−NMR(DMSOd6) δ11.60(1H,
s,N),δ8.25(1H,s,H6),δ7.2
6(1H,d,ビニル性H,J=13.2Hz),δ
6.73(1H,d,ビニル性H,J=13.7H
z),δ5.76(1H,d,H1',J1'2'=7.8H
z),δ5.74(1H,d,OH2',J=5.9H
z),δ5.59(1H,d,OH3',J=4.4H
z),δ4.94(1H,t,OH5',J=5.4H
z),δ4.04(1H,dt,H2',J2'3'=7.8
Hz,J2'1'=7.8Hz),δ3.87(1H,d
t,H5b',J5b'4'=3.9Hz,J5b'5a'=11.2
Hz),δ3.68(1H,dt,H3',J3'4'=8.
3Hz,J3'2'=7.8Hz),δ3.61(1H,d
t,H4',J4'5a'=8.3Hz,J4'5b'=3.9H
z,J4'3'=8.3Hz),δ3.43(1H,m,H
5a',J5a'4'=8.3Hz,J5a'5b'=11.2Hz)
【0061】[Ie−β]元素分析値:C111325
ClS 1/2H2Oとして 計算値 C:10.07 H:4.28 N:8.50 実測値 C:39.95 H:4.26 N:8.481 H−NMR(DMSOd6) δ11.56(1H,
s,N),δ8.34(1H,s,H6),δ7.1
8(1H,d,ビニル性H,J=13.2Hz),δ
6.62(1H,d,ビニル性H,J=13.7H
z),δ6.07(1H,d,H1',J1'2'=5.9H
z),δ5.74(1H,d,OH2',J=5.9H
z),δ5.44(1H,d,OH3',J=4.9H
z),δ5.33(1H,t,OH5',J=5.1H
z),δ4.01(1H,dt,H2',J2'3'=5.9
Hz,J2'1'=5.9Hz),δ3.95(1H,d
t,H3',J3'4'=5.9Hz,J3'2'=5.9H
z),δ3.75(2H,dd×2,H5a',H5 b'),
δ3.15(1H,m,H4'

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の第1工程〜第4工程よりなる、式
    [I]で表される4’−チオアラビノピリミジンヌクレ
    オシドの製造方法。 【化1】 (式中、Bはピリミジン塩基を示す。) 第1工程;式[II]で表される化合物の2位および5
    位の水酸基にスルホニル基を導入後、硫化物と反応させ
    て式[III]で表される化合物を得る工程。 【化2】 (式中、R1はアルキル基、R2は水酸基の保護基を示
    す。) 第2工程;式[III]で表される化合物のラクトール
    環を加水分解後、還元して式[IV]で表される化合物
    を得る工程。 【化3】 (式中、R1及びR2は前記と同意義。) 第3工程;式[IV]で表される化合物の2位および5
    位の水酸基を保護し、酸化剤と反応させてスルホキシド
    体へ導いた後、プンメラー(Pummerer)転移を
    行い式[V]で表される化合物を得る工程。 【化4】 (式中、Acはアセチル基、R2及びR3は水酸基の保護
    基を示す。) 第4工程;式[V]で表される化合物をグリコシル化反
    応に付して糖部1位にBで表される塩基類を導入後、糖
    部水酸基の保護基を除去して式[I]で表される化合物
    を得る工程。 【化5】 (式中、Ac、R2、R3およびBは前記と同意義。)
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