JPH09241580A - チッピングプライマー及び耐チッピング性塗膜形成方 法 - Google Patents
チッピングプライマー及び耐チッピング性塗膜形成方 法Info
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- JPH09241580A JPH09241580A JP8083190A JP8319096A JPH09241580A JP H09241580 A JPH09241580 A JP H09241580A JP 8083190 A JP8083190 A JP 8083190A JP 8319096 A JP8319096 A JP 8319096A JP H09241580 A JPH09241580 A JP H09241580A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 塗装作業性に優れ、かつ経済性が高く良好な
耐チッピング性を有する塗膜を形成することができるチ
ッピングプライマーを提供する。 【解決手段】 (A)(A-1)両末端に水酸基を有する直鎖状
ポリエステル樹脂25〜60重量%と、(A-2) 末端にスルホ
ン酸基を有するポリエステル樹脂1〜8重量%と、(A-
3) ラクトン変性ポリエステル樹脂20〜60重量%と、(A-
4) エポキシ樹脂10〜30重量%とを主要成分とする基本
樹脂30〜79重量部と、 (B) 架橋剤10〜50重量部と、 (C) 塩基性カーボン1〜5重量部を含む顔料1〜50重量
部とからなることを特徴とするチッピングプライマー。
耐チッピング性を有する塗膜を形成することができるチ
ッピングプライマーを提供する。 【解決手段】 (A)(A-1)両末端に水酸基を有する直鎖状
ポリエステル樹脂25〜60重量%と、(A-2) 末端にスルホ
ン酸基を有するポリエステル樹脂1〜8重量%と、(A-
3) ラクトン変性ポリエステル樹脂20〜60重量%と、(A-
4) エポキシ樹脂10〜30重量%とを主要成分とする基本
樹脂30〜79重量部と、 (B) 架橋剤10〜50重量部と、 (C) 塩基性カーボン1〜5重量部を含む顔料1〜50重量
部とからなることを特徴とするチッピングプライマー。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のボンネット、
ルーフ等、石跳ねによる損傷を受ける部位に用いる積層
塗膜を構成するプライマー、特にチッピング防止性に優
れたチッピングプライマー、及びそれを用いた耐チッピ
ング性塗膜の形成方法に関する。
ルーフ等、石跳ねによる損傷を受ける部位に用いる積層
塗膜を構成するプライマー、特にチッピング防止性に優
れたチッピングプライマー、及びそれを用いた耐チッピ
ング性塗膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】自動車
用チッピングプライマーにおいては、塩素化ポリエチレ
ン樹脂を主要成分としたチッピングプライマーが提案さ
れ、一般的に用いられている。例えば、特開昭61−1147
79号は、鋼板にカチオン型電着塗料を塗装し、次いで該
塗面に形成塗膜の静的ガラス転移温度が−30〜−60℃で
ある変成ポリオレフィン系樹脂(塩素化ポリオレフィン
等)を主成分とするバリアコートを塗装した後に、中塗
り塗料および上塗り塗料を塗装することを特徴とする鋼
板の塗装方法を開示している。また、特開昭61−118180
号も同様な変成ポリオレフィン系樹脂(塩素化ポリオレ
フィン等)を主成分とするバリアコートによる塗装を開
示している。しかしながら、塩素化ポリエチレン樹脂を
基本樹脂とするチッピングプライマーは有機溶剤に対す
る溶解性が乏しいことにより、塗装時の固形分が著しく
低い。そのため所定の膜厚を得るため塗料使用量が非常
に多い。またポリエチレン樹脂の溶解性が乏しいため、
塗装した後塗装機及び配管の洗浄のため多量の有機溶剤
が必要となる。また近年、耐チッピング性の要求品質が
高まり、より高度な耐チッピング性を有するチッピング
プライマーが必要となったが、塩素化ポリエチレン樹脂
を基本樹脂とするものでは、この要求に答えることがで
きない。
用チッピングプライマーにおいては、塩素化ポリエチレ
ン樹脂を主要成分としたチッピングプライマーが提案さ
れ、一般的に用いられている。例えば、特開昭61−1147
79号は、鋼板にカチオン型電着塗料を塗装し、次いで該
塗面に形成塗膜の静的ガラス転移温度が−30〜−60℃で
ある変成ポリオレフィン系樹脂(塩素化ポリオレフィン
等)を主成分とするバリアコートを塗装した後に、中塗
り塗料および上塗り塗料を塗装することを特徴とする鋼
板の塗装方法を開示している。また、特開昭61−118180
号も同様な変成ポリオレフィン系樹脂(塩素化ポリオレ
フィン等)を主成分とするバリアコートによる塗装を開
示している。しかしながら、塩素化ポリエチレン樹脂を
基本樹脂とするチッピングプライマーは有機溶剤に対す
る溶解性が乏しいことにより、塗装時の固形分が著しく
低い。そのため所定の膜厚を得るため塗料使用量が非常
に多い。またポリエチレン樹脂の溶解性が乏しいため、
塗装した後塗装機及び配管の洗浄のため多量の有機溶剤
が必要となる。また近年、耐チッピング性の要求品質が
高まり、より高度な耐チッピング性を有するチッピング
プライマーが必要となったが、塩素化ポリエチレン樹脂
を基本樹脂とするものでは、この要求に答えることがで
きない。
【0003】また、ポリエーテルエステル樹脂−アミノ
樹脂系を基本樹脂とするチッピングプライマーとして、
特開昭63−130677号は、1分子中にエーテル結合を5個
以上有するポリエーテルジオールを1〜50重量%含有し
てなるポリエーテルエステル樹脂とアミノ樹脂よりなる
ことを特徴とする耐チッピング用塗料組成物を提案して
いる。しかしながら、この耐チッピング用塗料組成物に
は塗り重ね(リコート)塗膜では、チッピングにより電
着塗膜と耐チッピング塗膜間で剥離するという問題があ
る。
樹脂系を基本樹脂とするチッピングプライマーとして、
特開昭63−130677号は、1分子中にエーテル結合を5個
以上有するポリエーテルジオールを1〜50重量%含有し
てなるポリエーテルエステル樹脂とアミノ樹脂よりなる
ことを特徴とする耐チッピング用塗料組成物を提案して
いる。しかしながら、この耐チッピング用塗料組成物に
は塗り重ね(リコート)塗膜では、チッピングにより電
着塗膜と耐チッピング塗膜間で剥離するという問題があ
る。
【0004】耐チッピング性に関しては、塗装界面での
剥離を軽減するとともに、上塗り塗膜が高膜厚となった
場合、例えば塗り重ね(リコート)塗膜の場合にも高度
な耐チッピング性を有することが必要である。
剥離を軽減するとともに、上塗り塗膜が高膜厚となった
場合、例えば塗り重ね(リコート)塗膜の場合にも高度
な耐チッピング性を有することが必要である。
【0005】したがって、本発明の目的は、塗装作業性
に優れ、かつ経済性が高く良好な耐チッピング性を有す
る塗膜を形成することができるチッピングプライマーを
提供することである。
に優れ、かつ経済性が高く良好な耐チッピング性を有す
る塗膜を形成することができるチッピングプライマーを
提供することである。
【0006】また、本発明のもう一つの目的は、塗装作
業性に優れ、かつ経済性が高く良好な耐チッピング性を
有する塗膜を形成することができる塗装方法を提供する
ことである。
業性に優れ、かつ経済性が高く良好な耐チッピング性を
有する塗膜を形成することができる塗装方法を提供する
ことである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑み鋭意研究
の結果、本発明者は、複数の特定ポリエステル樹脂とエ
ポキシ樹脂からなる基本樹脂と架橋剤を用いることによ
り、耐チッピング性に優れた塗膜を与えるチッピングプ
ライマーが得られるとともに、一般の有機溶剤に対する
溶解性を向上することができ、もって塗装効率の向上及
び塗装機及び配管の洗浄用溶剤の使用量の低減を達成で
きること、またこのチッピングプライマーを電着塗装−
中塗り塗装−上塗り塗装系及び電着塗装−上塗り塗装系
に適用することができることを発見し、本発明に想到し
た。
の結果、本発明者は、複数の特定ポリエステル樹脂とエ
ポキシ樹脂からなる基本樹脂と架橋剤を用いることによ
り、耐チッピング性に優れた塗膜を与えるチッピングプ
ライマーが得られるとともに、一般の有機溶剤に対する
溶解性を向上することができ、もって塗装効率の向上及
び塗装機及び配管の洗浄用溶剤の使用量の低減を達成で
きること、またこのチッピングプライマーを電着塗装−
中塗り塗装−上塗り塗装系及び電着塗装−上塗り塗装系
に適用することができることを発見し、本発明に想到し
た。
【0008】すなわち、本発明のチッピングプライマー
は、 (A)(A-1)両末端に水酸基を有する直鎖状ポリエステル樹
脂25〜60重量%と、(A-2) 末端にスルホン酸基を有する
ポリエステル樹脂1〜8重量%と、(A-3) ラクトン変性
ポリエステル樹脂20〜60重量%と、(A-4) エポキシ樹脂
10〜30重量%とを主要成分とする基本樹脂30〜79重量部
と、 (B) 架橋剤10〜50重量部と、 (C) 塩基性カーボン1〜5重量部を含む顔料1〜50重量
部とからなることを特徴とするチッピングプライマー。
は、 (A)(A-1)両末端に水酸基を有する直鎖状ポリエステル樹
脂25〜60重量%と、(A-2) 末端にスルホン酸基を有する
ポリエステル樹脂1〜8重量%と、(A-3) ラクトン変性
ポリエステル樹脂20〜60重量%と、(A-4) エポキシ樹脂
10〜30重量%とを主要成分とする基本樹脂30〜79重量部
と、 (B) 架橋剤10〜50重量部と、 (C) 塩基性カーボン1〜5重量部を含む顔料1〜50重量
部とからなることを特徴とするチッピングプライマー。
【0009】また、上述したチッピングプライマーを用
い、耐チッピング性の塗膜を形成する本発明の方法は、
本発明のチッピングプライマーを (1) 電着塗装−中塗り塗装−上塗り塗装系における 電着塗膜と中塗り塗膜との間、又は 中塗り塗膜と上塗り塗膜との間、もしくは (2) 電着塗装−上塗り塗装系における 電着塗膜と上塗り塗膜との間 に塗装することを特徴とする。
い、耐チッピング性の塗膜を形成する本発明の方法は、
本発明のチッピングプライマーを (1) 電着塗装−中塗り塗装−上塗り塗装系における 電着塗膜と中塗り塗膜との間、又は 中塗り塗膜と上塗り塗膜との間、もしくは (2) 電着塗装−上塗り塗装系における 電着塗膜と上塗り塗膜との間 に塗装することを特徴とする。
【0010】以下本発明を詳細に説明する。 [1] チッピングプライマーの組成 (A) 基本樹脂 基本樹脂は複数のポリエステル樹脂及びエポキシ樹脂か
らなり、ポリエステル樹脂は、(A-1) 両末端に水酸基を
有する直鎖状ポリエステル樹脂、(A-2) 末端にスルホン
酸基を有するポリエステル樹脂、及び(A-3) ラクトン変
性ポリエステル樹脂からなる。これらのポリエステル樹
脂は顔料分散性、耐チッピング性、硬化性を付与するた
めのものである。いずれのポリエステル樹脂も基本構造
は、多価アルコールと多塩基酸又はその無水物とを重縮
合(エステル化)して得られたものである。
らなり、ポリエステル樹脂は、(A-1) 両末端に水酸基を
有する直鎖状ポリエステル樹脂、(A-2) 末端にスルホン
酸基を有するポリエステル樹脂、及び(A-3) ラクトン変
性ポリエステル樹脂からなる。これらのポリエステル樹
脂は顔料分散性、耐チッピング性、硬化性を付与するた
めのものである。いずれのポリエステル樹脂も基本構造
は、多価アルコールと多塩基酸又はその無水物とを重縮
合(エステル化)して得られたものである。
【0011】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタン
ジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオー
ル、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタ
ノール、2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプロピル-2,2- ジ
メチル-3- ヒドロキシプロピオネート(BASHPN)、2,2,
4-トリメチル-1,3- ペンタンジオール、ポリテトラメチ
レンエーテルグリコール、ポリカプロラクトンポリオー
ル、グリセリン、ソルビトール、アンニトール、トリメ
チロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリス
リトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられ、これ
らの多価アルコールを2種以上組み合わせて用いること
ができる。
ール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタン
ジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオー
ル、1,6-ヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタ
ノール、2,2-ジメチル-3-ヒドロキシプロピル-2,2- ジ
メチル-3- ヒドロキシプロピオネート(BASHPN)、2,2,
4-トリメチル-1,3- ペンタンジオール、ポリテトラメチ
レンエーテルグリコール、ポリカプロラクトンポリオー
ル、グリセリン、ソルビトール、アンニトール、トリメ
チロールプロパン、ヘキサントリオール、ペンタエリス
リトール、ジペンタエリスリトール等が挙げられ、これ
らの多価アルコールを2種以上組み合わせて用いること
ができる。
【0012】また多塩基酸又はその無水物としては、例
えば、フタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ
フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水ハイ
ミック酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロ
メリット酸、無水ピロメリット酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イ
タコン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コ
ハク酸、無水コハク酸、ドデセニルコハク酸、ドデセニ
ル無水コハク酸等が挙げられ、これらを2種以上組み合
わせて用いることができる。
えば、フタル酸、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ
フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水ハイ
ミック酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロ
メリット酸、無水ピロメリット酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イ
タコン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、コ
ハク酸、無水コハク酸、ドデセニルコハク酸、ドデセニ
ル無水コハク酸等が挙げられ、これらを2種以上組み合
わせて用いることができる。
【0013】(A-1) 両末端に水酸基を有するポリエステ
ル樹脂 両末端に水酸基を有するポリエステル樹脂は、前記多塩
基酸と前記多価アルコールを使用して連続したエステル
鎖を生成させたものであり、より高度なチッピング防止
機能を付与するための樹脂成分である。両末端に水酸基
を含有させるために、例えばn個の多塩基酸とn+1.1
個以上の多価アルコールとを用いる。好ましくは二塩基
酸と二価アルコールとを用い、より好ましくは二塩基酸
とシクロヘキサンジメタノールとを用いる。本発明で
は、両末端に水酸基を有するポリエステル樹脂の内、水
酸基価が100 〜300 のものが好ましく、200 〜250 のも
のがより好ましい。また、数平均分子量が400 〜1,000
のものが好ましく、450 〜470 のものがより好ましい。
ル樹脂 両末端に水酸基を有するポリエステル樹脂は、前記多塩
基酸と前記多価アルコールを使用して連続したエステル
鎖を生成させたものであり、より高度なチッピング防止
機能を付与するための樹脂成分である。両末端に水酸基
を含有させるために、例えばn個の多塩基酸とn+1.1
個以上の多価アルコールとを用いる。好ましくは二塩基
酸と二価アルコールとを用い、より好ましくは二塩基酸
とシクロヘキサンジメタノールとを用いる。本発明で
は、両末端に水酸基を有するポリエステル樹脂の内、水
酸基価が100 〜300 のものが好ましく、200 〜250 のも
のがより好ましい。また、数平均分子量が400 〜1,000
のものが好ましく、450 〜470 のものがより好ましい。
【0014】両末端に水酸基を有するポリエステル樹脂
の配合比率は、 基本樹脂100 重量%当たり25〜60重量%
とする。この配合比率が25重量%未満であると、塗膜が
脆くなり耐チッピング性が低下し、60重量%を超えると
塗膜硬度及び耐水性が低下する。好ましくは30〜55重量
%である。
の配合比率は、 基本樹脂100 重量%当たり25〜60重量%
とする。この配合比率が25重量%未満であると、塗膜が
脆くなり耐チッピング性が低下し、60重量%を超えると
塗膜硬度及び耐水性が低下する。好ましくは30〜55重量
%である。
【0015】(A-2) 末端にスルホン酸基を有するポリエ
ステル樹脂 末端にスルホン酸基を有するポリエステル樹脂は、塗膜
の硬化性を制御するために用いるもので、前記多塩基酸
と前記多価アルコールとを使用して生成した連続的なエ
ステル連鎖を有し、多価アルコール成分の一部を、下記
一般式: R1 R2 R3 N−A−SO3 - ・・・ (I) (ただし、R1 は少なくとも1個の水酸基を有する炭素
数1〜20のアルキル基であり、R2 及びR3 は水素原
子、炭素数1〜20のアルキル基、又は少なくとも1個の
水酸基及び/又はスルホン酸基を有する線状又は環状の
アルキル基であって、同一でも異なっていても良く、A
は炭素数1〜6の直鎖又は分枝状のアルキレン基、フェ
ニレン基又は置換フェニレン基である。)により表され
るスルホン酸基含有化合物で置換することにより得られ
る。このような末端にスルホン酸基を有するポリエステ
ル樹脂の製造方法は、特開昭56-34725号に詳細に記載さ
れている。
ステル樹脂 末端にスルホン酸基を有するポリエステル樹脂は、塗膜
の硬化性を制御するために用いるもので、前記多塩基酸
と前記多価アルコールとを使用して生成した連続的なエ
ステル連鎖を有し、多価アルコール成分の一部を、下記
一般式: R1 R2 R3 N−A−SO3 - ・・・ (I) (ただし、R1 は少なくとも1個の水酸基を有する炭素
数1〜20のアルキル基であり、R2 及びR3 は水素原
子、炭素数1〜20のアルキル基、又は少なくとも1個の
水酸基及び/又はスルホン酸基を有する線状又は環状の
アルキル基であって、同一でも異なっていても良く、A
は炭素数1〜6の直鎖又は分枝状のアルキレン基、フェ
ニレン基又は置換フェニレン基である。)により表され
るスルホン酸基含有化合物で置換することにより得られ
る。このような末端にスルホン酸基を有するポリエステ
ル樹脂の製造方法は、特開昭56-34725号に詳細に記載さ
れている。
【0016】本発明では末端にスルホン酸基を有するポ
リエステル樹脂のうち、酸価が30〜150 のものが好まし
く、40〜150 のものがより好ましい。また数平均分子量
が500 〜5,000 のものが好ましく、700 〜3,000 のもの
がより好ましい。
リエステル樹脂のうち、酸価が30〜150 のものが好まし
く、40〜150 のものがより好ましい。また数平均分子量
が500 〜5,000 のものが好ましく、700 〜3,000 のもの
がより好ましい。
【0017】末端スルホン酸基有するポリエステル樹脂
の配合比率は、基本樹脂100 重量%当たり1〜8重量%
とする。この配合比率が1重量%未満では硬化性が不足
し、8重量%を超えると耐水性が低下する。好ましくは
1〜5重量部である。
の配合比率は、基本樹脂100 重量%当たり1〜8重量%
とする。この配合比率が1重量%未満では硬化性が不足
し、8重量%を超えると耐水性が低下する。好ましくは
1〜5重量部である。
【0018】(A-3) ラクトン変性ポリエステル樹脂 ラクトン変性ポリエステル樹脂は、前記多塩基酸と前記
多価アルコールとを使用して生成した連続的なエステル
連鎖を炭素数6〜8のラクトンで変性することにより、
耐チッピング性を向上させたものである。ラクトンの変
性量は、ポリエステル樹脂100 重量部(固形分基準)に
対して5〜40重量部が好ましく、10〜30重量部がより好
ましい。ラクトンとしては、ε−カプロラクトン、ζ−
エナントラクトン、η−カプリロラクトンあるいはこれ
らの環置換体(複素環構成炭素原子に置換基がついたも
の)等を用いる。
多価アルコールとを使用して生成した連続的なエステル
連鎖を炭素数6〜8のラクトンで変性することにより、
耐チッピング性を向上させたものである。ラクトンの変
性量は、ポリエステル樹脂100 重量部(固形分基準)に
対して5〜40重量部が好ましく、10〜30重量部がより好
ましい。ラクトンとしては、ε−カプロラクトン、ζ−
エナントラクトン、η−カプリロラクトンあるいはこれ
らの環置換体(複素環構成炭素原子に置換基がついたも
の)等を用いる。
【0019】本発明では、ラクトン変性ポリエステル樹
脂のうち、水酸基価が50〜200 のものが好ましく、70〜
170 のものがより好ましい。また、酸価が2〜20のもの
が好ましく、5〜15のものがより好ましい。さらに、数
平均分子量が800 〜4,000 のものが好ましく、1500〜3,
000 のものがより好ましい。
脂のうち、水酸基価が50〜200 のものが好ましく、70〜
170 のものがより好ましい。また、酸価が2〜20のもの
が好ましく、5〜15のものがより好ましい。さらに、数
平均分子量が800 〜4,000 のものが好ましく、1500〜3,
000 のものがより好ましい。
【0020】ラクトン変性ポリエステル樹脂の配合比率
は、基本樹脂100 重量%当たり20〜60重量%とする。こ
の配合比率が20重量%未満では分散性が低下し、60重量
%を超えると耐チッピング性が低下する。好ましくは30
〜55重量%である。
は、基本樹脂100 重量%当たり20〜60重量%とする。こ
の配合比率が20重量%未満では分散性が低下し、60重量
%を超えると耐チッピング性が低下する。好ましくは30
〜55重量%である。
【0021】(A-4) エポキシ樹脂 エポキシ樹脂は密着性を付与するために用いる。エポキ
シ樹脂としては、ビスフェノールA型グリシジルエポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型グリシジルエポキシ樹脂等
を用いるのが好ましい。
シ樹脂としては、ビスフェノールA型グリシジルエポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型グリシジルエポキシ樹脂等
を用いるのが好ましい。
【0022】エポキシ樹脂の配合比率は、基本樹脂100
重量%当たり10〜30重量%とする。この配合比率が10重
量%未満では密着性が不足し、30重量%を超えると耐水
性が低下する。好ましくは15〜25重量%である。
重量%当たり10〜30重量%とする。この配合比率が10重
量%未満では密着性が不足し、30重量%を超えると耐水
性が低下する。好ましくは15〜25重量%である。
【0023】前記(A-1) 〜(A-4) を必須成分とする基本
樹脂(A) は、(A)+(B)+(C) を100 重量部として30〜79重
量部とする。この配合比率が30重量部未満では塗膜の可
撓性が低下するため、耐チッピング性が不十分であり、
また79重量部を超えると塗膜の硬度が低下し耐水性等が
不十分となる。好ましくは40〜65重量部である。
樹脂(A) は、(A)+(B)+(C) を100 重量部として30〜79重
量部とする。この配合比率が30重量部未満では塗膜の可
撓性が低下するため、耐チッピング性が不十分であり、
また79重量部を超えると塗膜の硬度が低下し耐水性等が
不十分となる。好ましくは40〜65重量部である。
【0024】(B) 架橋剤 架橋剤としては、メラミン核1個当り平均0.5 〜2個の
イミノ基を有し、かつメラミン核の平均重合度が1.5 〜
3.0 のブチルエーテル化メラミン樹脂が好ましい。イミ
ノ基量が0.5 未満では硬化性が十分ではなく、またイミ
ノ基量が2.0 を超えると塗膜が脆くなり、耐チッピング
性が低下する。同様に平均重合度が3.0を超えると塗膜
が脆くなり、耐チッピング性が低下する。
イミノ基を有し、かつメラミン核の平均重合度が1.5 〜
3.0 のブチルエーテル化メラミン樹脂が好ましい。イミ
ノ基量が0.5 未満では硬化性が十分ではなく、またイミ
ノ基量が2.0 を超えると塗膜が脆くなり、耐チッピング
性が低下する。同様に平均重合度が3.0を超えると塗膜
が脆くなり、耐チッピング性が低下する。
【0025】架橋剤は、(A)+(B)+(C) を100 重量部とし
て10〜50重量部とする。この配合比率が10重量部未満で
は架橋密度が低下するため耐水性が不十分であり、50重
量部を超えると塗膜が脆くなるため、耐チッピング性が
不十分となる。好ましくは20〜40重量部である。
て10〜50重量部とする。この配合比率が10重量部未満で
は架橋密度が低下するため耐水性が不十分であり、50重
量部を超えると塗膜が脆くなるため、耐チッピング性が
不十分となる。好ましくは20〜40重量部である。
【0026】(C) 顔料 本発明に使用する顔料は塩基性カーボンを必須成分とす
る。塩基性カーボンとは、顔料、蒸留水及びエチルアル
コールの割合が各々0.8 g、40ml及び0.5 mlの組成
の溶液のpHがアルカリ性、好ましくは8〜10のもので
あり、例えばケッチェンブラック(ケッチェンブラック
インターナショナル社製)等が挙げられる。酸性カーボ
ンを含むとカチオン電着塗膜との密着性が低下するた
め、密着性の向上に塩基性カーボンは特に有効である。
この理由は電着塗膜との電気的な相互作用に由来すると
推定される。
る。塩基性カーボンとは、顔料、蒸留水及びエチルアル
コールの割合が各々0.8 g、40ml及び0.5 mlの組成
の溶液のpHがアルカリ性、好ましくは8〜10のもので
あり、例えばケッチェンブラック(ケッチェンブラック
インターナショナル社製)等が挙げられる。酸性カーボ
ンを含むとカチオン電着塗膜との密着性が低下するた
め、密着性の向上に塩基性カーボンは特に有効である。
この理由は電着塗膜との電気的な相互作用に由来すると
推定される。
【0027】その他の顔料としては、必要に応じ、二酸
化チタン、シヤニンブルー、シヤニングリーン、キナク
リドン、インダンスロン、イソインドリノン、ペリレ
ン、アンスラピリミジン、ベンズイミダゾロン、黄色酸
化鉄、赤色酸化鉄等の着色顔料、及び硫酸バリウム、タ
ルク、アルミニウムシリケート等の体質顔料を使用する
ことができる。
化チタン、シヤニンブルー、シヤニングリーン、キナク
リドン、インダンスロン、イソインドリノン、ペリレ
ン、アンスラピリミジン、ベンズイミダゾロン、黄色酸
化鉄、赤色酸化鉄等の着色顔料、及び硫酸バリウム、タ
ルク、アルミニウムシリケート等の体質顔料を使用する
ことができる。
【0028】顔料の配合比率は、(A)+(B)+(C) を100 重
量部として1〜50重量部とする。この配合比率が50重量
部を超えると塗膜が脆くなり、耐チッピング性が低下
し、1重量部未満であると密着性が低下する。また塩基
性カーボンの配合比率は、(A)+(B)+(C) を100 重量部と
して1〜5重量部とする。塩基性カーボンが1重量部未
満であると密着性が不十分であり、また5重量部を超え
ると顔料分散性が悪くなる。
量部として1〜50重量部とする。この配合比率が50重量
部を超えると塗膜が脆くなり、耐チッピング性が低下
し、1重量部未満であると密着性が低下する。また塩基
性カーボンの配合比率は、(A)+(B)+(C) を100 重量部と
して1〜5重量部とする。塩基性カーボンが1重量部未
満であると密着性が不十分であり、また5重量部を超え
ると顔料分散性が悪くなる。
【0029】(D) その他の成分 本発明のチッピングプライマーは、(A) 基本樹脂、(B)
架橋剤及び(C) 顔料からなる必須成分の他に、以下のよ
うな増粘剤、有機溶剤、添加剤等を含有してもよい。
架橋剤及び(C) 顔料からなる必須成分の他に、以下のよ
うな増粘剤、有機溶剤、添加剤等を含有してもよい。
【0030】(1) 増粘剤 増粘剤としては、例えば特開昭58-129066 号に開示さ
れた各種のアクリルモノマーを主要成分とし、エマルジ
ョン重合したもの、特開昭56-90819号に開示されたエ
チレン性不飽和モノマーからなる架橋重合体を主体とす
るもの、特開昭56-76447号に開示された多官能価架橋
剤で架橋されたアクリル樹脂の水性ミクロゲルエマルジ
ョン、特公昭60-27702号に開示された(メタ)アクリ
ル酸のヒドロキシアルキルエステル、及び(メタ)アク
リル酸を含むコポリマー、特開昭56-5802 号に開示さ
れたヒドロキシメチルアミノ基、アルコキシメチルアミ
ノ基及びこれらと共重合しうる官能基を有する架橋性重
合体微粒子等、有機ベントナイト、脂肪酸ポリアミ
ド、酸化ポリエチレン等が挙げられる。
れた各種のアクリルモノマーを主要成分とし、エマルジ
ョン重合したもの、特開昭56-90819号に開示されたエ
チレン性不飽和モノマーからなる架橋重合体を主体とす
るもの、特開昭56-76447号に開示された多官能価架橋
剤で架橋されたアクリル樹脂の水性ミクロゲルエマルジ
ョン、特公昭60-27702号に開示された(メタ)アクリ
ル酸のヒドロキシアルキルエステル、及び(メタ)アク
リル酸を含むコポリマー、特開昭56-5802 号に開示さ
れたヒドロキシメチルアミノ基、アルコキシメチルアミ
ノ基及びこれらと共重合しうる官能基を有する架橋性重
合体微粒子等、有機ベントナイト、脂肪酸ポリアミ
ド、酸化ポリエチレン等が挙げられる。
【0031】(2) 有機溶剤 有機溶剤としては、塗料において広く使用されているい
かなる有機溶媒又はその混合物を使用することができ、
例えば、トルエン又はキシレン等の芳香族炭化水素、n
−ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、主として脂
肪族炭化水素よりなり若干の芳香族炭化水素を有する種
々の沸点範囲の石油留分、酢酸ブチル、アセチレングリ
コールジアセテート、2−エトキシエチルアセテート等
のエステルアセテート、メチルイソブチルケトン等のケ
トン類、及びブチルアルコール等のアルコール類等が挙
げられる。
かなる有機溶媒又はその混合物を使用することができ、
例えば、トルエン又はキシレン等の芳香族炭化水素、n
−ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、主として脂
肪族炭化水素よりなり若干の芳香族炭化水素を有する種
々の沸点範囲の石油留分、酢酸ブチル、アセチレングリ
コールジアセテート、2−エトキシエチルアセテート等
のエステルアセテート、メチルイソブチルケトン等のケ
トン類、及びブチルアルコール等のアルコール類等が挙
げられる。
【0032】(3) 添加剤 添加剤としては、常用の酸触媒、紫外線吸収剤、表面調
整剤、レベリング剤、顔料分散剤、可塑剤、消泡剤等が
挙げられる。
整剤、レベリング剤、顔料分散剤、可塑剤、消泡剤等が
挙げられる。
【0033】[2] 塗装方法 本発明のチッピングプライマーは、(1) 電着塗装−中塗
り塗装−上塗り塗装系、及び(2) 電着塗装−上塗り塗装
系のいずれにも使用することができる。(1) の系では、
電着塗膜と中塗り塗膜との間、又は中塗り塗膜と上
塗り塗膜との間に塗装し、また(2) の系では、電着塗
膜と上塗り塗膜との間に塗装する。
り塗装−上塗り塗装系、及び(2) 電着塗装−上塗り塗装
系のいずれにも使用することができる。(1) の系では、
電着塗膜と中塗り塗膜との間、又は中塗り塗膜と上
塗り塗膜との間に塗装し、また(2) の系では、電着塗
膜と上塗り塗膜との間に塗装する。
【0034】(1) 電着塗装−中塗り塗装−上塗り塗装系
の場合 電着塗膜と中塗り塗膜との間にチッピングプライマー
を用いる場合 まず、被塗材に対して電着塗装を行うが、電着塗料とし
てはアニオン型樹脂系、カチオン型樹脂系のいずれも使
用できる。本発明では、カチオン型樹脂系の電着塗料と
組み合わせた場合に効果がいっそう発揮される。
の場合 電着塗膜と中塗り塗膜との間にチッピングプライマー
を用いる場合 まず、被塗材に対して電着塗装を行うが、電着塗料とし
てはアニオン型樹脂系、カチオン型樹脂系のいずれも使
用できる。本発明では、カチオン型樹脂系の電着塗料と
組み合わせた場合に効果がいっそう発揮される。
【0035】電着塗料の主要成分となる樹脂としては、
(a) 乾性油、又はポリブタジエン等の液状ゴム(場合に
よりエポキシ化した樹脂を骨格とするもの、例えばマレ
イン化樹脂、マレイン化ポリブタジエン樹脂及びアミン
エポキシ化ポリブタジエン樹脂等)、(b) 樹脂状ポリオ
ールの脂肪酸エステルを主骨格とする樹脂等がある。電
着塗料用樹脂が酸性樹脂の場合は、アンモニア、アミ
ン、無機アルカリ等の塩基で中和して、水に溶解又は分
散させるのが好ましい。また塩基性樹脂の場合は、酢
酸、ホウ酸、リン酸等の酸で中和して、水に溶解又は分
散させるのが好ましい。
(a) 乾性油、又はポリブタジエン等の液状ゴム(場合に
よりエポキシ化した樹脂を骨格とするもの、例えばマレ
イン化樹脂、マレイン化ポリブタジエン樹脂及びアミン
エポキシ化ポリブタジエン樹脂等)、(b) 樹脂状ポリオ
ールの脂肪酸エステルを主骨格とする樹脂等がある。電
着塗料用樹脂が酸性樹脂の場合は、アンモニア、アミ
ン、無機アルカリ等の塩基で中和して、水に溶解又は分
散させるのが好ましい。また塩基性樹脂の場合は、酢
酸、ホウ酸、リン酸等の酸で中和して、水に溶解又は分
散させるのが好ましい。
【0036】電着塗料中にはさらに、メラミン樹脂、ブ
ロックポリイソシアネート等の架橋剤、顔料、溶剤等の
常用の添加剤を適宜配合することができる。電着塗膜
は、通常、焼付け後の膜厚が10〜40μmになるように設
けるのが好ましい。電着塗装におけるその他の条件は従
来の電着塗装の条件に準じてよい。なお、この電着塗装
の前には通常の化成処理を行うのが好ましい。
ロックポリイソシアネート等の架橋剤、顔料、溶剤等の
常用の添加剤を適宜配合することができる。電着塗膜
は、通常、焼付け後の膜厚が10〜40μmになるように設
けるのが好ましい。電着塗装におけるその他の条件は従
来の電着塗装の条件に準じてよい。なお、この電着塗装
の前には通常の化成処理を行うのが好ましい。
【0037】電着塗膜の上に、本発明のチッピングプラ
イマーを塗装する。本発明のチッピングプライマーを適
宜溶剤に溶解して塗料とするためには、各成分を良好に
分散、混合する必要がある。それには、通常塗料の製造
に用いられているペイントシェーカー、ディゾルバー、
ボールミル、サンドグラインドミル、ニーダー等の装置
を用いることができる。
イマーを塗装する。本発明のチッピングプライマーを適
宜溶剤に溶解して塗料とするためには、各成分を良好に
分散、混合する必要がある。それには、通常塗料の製造
に用いられているペイントシェーカー、ディゾルバー、
ボールミル、サンドグラインドミル、ニーダー等の装置
を用いることができる。
【0038】本発明のチッピングプライマーを適正粘度
になるよう溶剤を用いて希釈し、噴霧、塗布等の方法に
より、電着塗膜上に塗装する。塗装時の粘度はフォード
カップを用いて測定することができる。塗装機として
は、霧化式塗装機を用いることが好ましく、例えば、エ
アースプレー塗装機及びエアー霧化式若しくは回転式静
電塗装機などが挙げられる。耐チッピング性塗膜の厚さ
は、乾燥膜厚で2〜20μm にするのが好ましい。耐チッ
ピング性塗膜の厚さが2μm未満では耐チッピング性が
劣る。また20μmを超す厚さとすると、ウェット−オン
−ウェット塗装時に上下塗膜の混合が生じ、外観不良と
なる。より好ましい耐チッピング性塗膜の厚さは5〜15
μmである。
になるよう溶剤を用いて希釈し、噴霧、塗布等の方法に
より、電着塗膜上に塗装する。塗装時の粘度はフォード
カップを用いて測定することができる。塗装機として
は、霧化式塗装機を用いることが好ましく、例えば、エ
アースプレー塗装機及びエアー霧化式若しくは回転式静
電塗装機などが挙げられる。耐チッピング性塗膜の厚さ
は、乾燥膜厚で2〜20μm にするのが好ましい。耐チッ
ピング性塗膜の厚さが2μm未満では耐チッピング性が
劣る。また20μmを超す厚さとすると、ウェット−オン
−ウェット塗装時に上下塗膜の混合が生じ、外観不良と
なる。より好ましい耐チッピング性塗膜の厚さは5〜15
μmである。
【0039】次に中塗り塗装を行う。中塗り塗装は、チ
ッピングプライマー塗膜上にウェット−オン−ウェット
方式及び/又はプレヒート方式により行うことができ
る。
ッピングプライマー塗膜上にウェット−オン−ウェット
方式及び/又はプレヒート方式により行うことができ
る。
【0040】中塗り塗料としては、アルキッド樹脂、ポ
リエステル樹脂、アクリル樹脂系の基本樹脂と、メラミ
ン樹脂やブロックポリイソシアネート等の架橋剤を用い
た塗料を用いることができる。塗装は、通常の方法、例
えば静電塗装によって行うことができる。焼付けも常法
により行うことができる。中塗り塗膜の膜厚は、乾燥膜
厚で20〜60μmとするのが好ましい。
リエステル樹脂、アクリル樹脂系の基本樹脂と、メラミ
ン樹脂やブロックポリイソシアネート等の架橋剤を用い
た塗料を用いることができる。塗装は、通常の方法、例
えば静電塗装によって行うことができる。焼付けも常法
により行うことができる。中塗り塗膜の膜厚は、乾燥膜
厚で20〜60μmとするのが好ましい。
【0041】中塗り塗料として、上塗り塗料との組み合
わせで意匠性を発揮するために、着色顔料を含む「カラ
ー中塗り塗料」を用いることもできる。これらの樹脂に
おいて、その樹脂系は、有機溶剤型、水系、粉体型のい
ずれであってもよい。
わせで意匠性を発揮するために、着色顔料を含む「カラ
ー中塗り塗料」を用いることもできる。これらの樹脂に
おいて、その樹脂系は、有機溶剤型、水系、粉体型のい
ずれであってもよい。
【0042】上塗り塗料としては、アクリル樹脂系塗
料、ポリエステル樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料等の塗
料を用いることができる。これらの樹脂において、その
樹脂系は、有機溶剤型、水系、粉体型のいずれであって
もよい。上塗り塗料の塗装条件は従来の自動車の上塗り
塗装の仕様と同様としてよい。
料、ポリエステル樹脂系塗料、フッ素樹脂系塗料等の塗
料を用いることができる。これらの樹脂において、その
樹脂系は、有機溶剤型、水系、粉体型のいずれであって
もよい。上塗り塗料の塗装条件は従来の自動車の上塗り
塗装の仕様と同様としてよい。
【0043】中塗り塗膜と上塗り塗膜との間にチッピ
ングプライマーを用いる場合 まず電着塗装/焼付けを行い、次に中塗りを塗装し、焼
付けを行う。そして中塗り塗膜の上に、本発明のチッピ
ングプライマーを塗装し、ウエット−オン−ウエット方
式及び/又はプレヒート方式により上塗り塗装を行う。
この場合、本発明のチッピングプライマーの乾燥膜厚
は、2〜20μm程度とするのが好ましい。なお、電着塗
装、中塗り塗装及び上塗り塗装における諸条件は前記
の場合と同様としてよい。
ングプライマーを用いる場合 まず電着塗装/焼付けを行い、次に中塗りを塗装し、焼
付けを行う。そして中塗り塗膜の上に、本発明のチッピ
ングプライマーを塗装し、ウエット−オン−ウエット方
式及び/又はプレヒート方式により上塗り塗装を行う。
この場合、本発明のチッピングプライマーの乾燥膜厚
は、2〜20μm程度とするのが好ましい。なお、電着塗
装、中塗り塗装及び上塗り塗装における諸条件は前記
の場合と同様としてよい。
【0044】(2) 電着塗装−上塗り塗装系の場合 電着塗膜と上塗り塗膜との間にチッピングプライマー
を用いる場合 前記と同様に電着塗装を行った後、本発明のチッピン
グプライマーによる塗料を電着塗膜上に塗装する。乾燥
膜厚は、5〜40μmとするのが好ましい。次いでと同
様に、チッピングプライマー塗膜上に上塗り塗料を塗装
する。
を用いる場合 前記と同様に電着塗装を行った後、本発明のチッピン
グプライマーによる塗料を電着塗膜上に塗装する。乾燥
膜厚は、5〜40μmとするのが好ましい。次いでと同
様に、チッピングプライマー塗膜上に上塗り塗料を塗装
する。
【0045】
【実施例】本発明を以下の製造例、実施例及び比較例に
より具体的に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。部及び量は特に断りがない限り、すべて
重量基準である。
より具体的に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。部及び量は特に断りがない限り、すべて
重量基準である。
【0046】製造例1 末端にスルホン酸基を有するポリエステル樹脂(A-2) の
製造 撹拌機、窒素導入管、温度制御装置、コンデンサー及び
デカンターを備えた2Lコルベンに、ビスヒドロキシエ
チルタウリン134 部、ネオペンチルグリコール130 部、
アゼライン酸236 部、無水フタル酸186 部及びキシレン
27部を仕込み、昇温した。反応により生成した水をキシ
レンと共沸させ除去した。還流開始より約2時間をかけ
て温度を100 ℃にし、カルボン酸相当の酸価が145 にな
るまで撹拌と脱水を継続し、次に140 ℃まで冷却した。
次いで140 ℃の温度を保持し、バーサチック酸グリシジ
ルエステル(商品名“カージュラE10 ”、シェル社製)
314 部を30分間かけて滴下し、その後2時間撹拌を継続
し、反応を終了した。得られたポリエステル樹脂は、酸
価59、ヒドロキシル価90、及び数平均分子量1054であっ
た。
製造 撹拌機、窒素導入管、温度制御装置、コンデンサー及び
デカンターを備えた2Lコルベンに、ビスヒドロキシエ
チルタウリン134 部、ネオペンチルグリコール130 部、
アゼライン酸236 部、無水フタル酸186 部及びキシレン
27部を仕込み、昇温した。反応により生成した水をキシ
レンと共沸させ除去した。還流開始より約2時間をかけ
て温度を100 ℃にし、カルボン酸相当の酸価が145 にな
るまで撹拌と脱水を継続し、次に140 ℃まで冷却した。
次いで140 ℃の温度を保持し、バーサチック酸グリシジ
ルエステル(商品名“カージュラE10 ”、シェル社製)
314 部を30分間かけて滴下し、その後2時間撹拌を継続
し、反応を終了した。得られたポリエステル樹脂は、酸
価59、ヒドロキシル価90、及び数平均分子量1054であっ
た。
【0047】製造例2 ラクトン変性ポリエステル樹脂(A-3) の製造 撹拌機、窒素導入管、温度制御装置、コンデンサー及び
デカンターを備えた2Lコルベンに、トリメチロールプ
ロパン310 部、ネオペンチルグリコール310 部、及び1,
6-ヘキサンジオール188 部を仕込み、80〜100 ℃に加熱
溶融させ、撹拌が可能になった時点で撹拌を開始し、さ
らにイソフタル酸707 部とアジピン酸155 部を加えて反
応温度を180 ℃まで昇温させた。反応縮合水が生成し始
めたら、系外へ水を留去しながら3時間かけて230 ℃ま
で均一速度で昇温し、230 ℃に達したらそのままの温度
で2時間反応を継続した。その後コルベン中にキシレン
を添加し、キシレン還流により縮合反応を継続し、樹脂
酸価が15.0に達したら反応を終了し、冷却した。冷却後
キシレン600 部を加えてオイルフリーポリエステル樹脂
ワニスを製造した。得られた樹脂固形分は不揮発分70.4
%、酸価10.4、及び水酸基価150 であった。
デカンターを備えた2Lコルベンに、トリメチロールプ
ロパン310 部、ネオペンチルグリコール310 部、及び1,
6-ヘキサンジオール188 部を仕込み、80〜100 ℃に加熱
溶融させ、撹拌が可能になった時点で撹拌を開始し、さ
らにイソフタル酸707 部とアジピン酸155 部を加えて反
応温度を180 ℃まで昇温させた。反応縮合水が生成し始
めたら、系外へ水を留去しながら3時間かけて230 ℃ま
で均一速度で昇温し、230 ℃に達したらそのままの温度
で2時間反応を継続した。その後コルベン中にキシレン
を添加し、キシレン還流により縮合反応を継続し、樹脂
酸価が15.0に達したら反応を終了し、冷却した。冷却後
キシレン600 部を加えてオイルフリーポリエステル樹脂
ワニスを製造した。得られた樹脂固形分は不揮発分70.4
%、酸価10.4、及び水酸基価150 であった。
【0048】この樹脂固形分974 部をとり、これにε−
カプロラクトン146 部及びジラウリン酸ジ−n−ブチル
錫0.4 部を加え、窒素雰囲気中で150 ℃まで昇温した。
この温度に保持しながら経時サンプリングを実施し、I
Rにより未反応ε−カプロラクトン量を追跡し、反応率
が98%に達した時点で反応を終了し、冷却した。コルベ
ン内の温度が135 ℃以下になったら480 部のキシレンを
加え、ラクトン変性ポリエステル樹脂のワニスを得た。
このワニスの不揮発分は70.2%、ワニス酸価9.1 、及び
水酸基価130 であった。
カプロラクトン146 部及びジラウリン酸ジ−n−ブチル
錫0.4 部を加え、窒素雰囲気中で150 ℃まで昇温した。
この温度に保持しながら経時サンプリングを実施し、I
Rにより未反応ε−カプロラクトン量を追跡し、反応率
が98%に達した時点で反応を終了し、冷却した。コルベ
ン内の温度が135 ℃以下になったら480 部のキシレンを
加え、ラクトン変性ポリエステル樹脂のワニスを得た。
このワニスの不揮発分は70.2%、ワニス酸価9.1 、及び
水酸基価130 であった。
【0049】実施例1〜6、比較例1〜2 1.チッピングプライマーの成分 (A) 基本樹脂 (A-1) 両末端に水酸基を有する直鎖状ポリエステル樹脂 商品名“FLEXOREZ148 ”(楠本化成(株)製)(A-1) を
用いた。 (A-2) 末端にスルホン酸基を有するポリエステル樹脂 製造例1により得られたものを用いた。 (A-3) ラクトン変性ポリエステル樹脂 製造例2により得られたものを用いた。 (A-4) エポキシ樹脂 ビスフェノールA型グリシジルエポキシ樹脂(商品名
“EP-0150 ”(東都化成(株)製))(A-4) を用いた。 (A-5) ポリエチレン樹脂 比較例の基本樹脂として、ポリエチレン樹脂(商品名
“BOR-904 ”、堺化学(株)製)を用いた。
用いた。 (A-2) 末端にスルホン酸基を有するポリエステル樹脂 製造例1により得られたものを用いた。 (A-3) ラクトン変性ポリエステル樹脂 製造例2により得られたものを用いた。 (A-4) エポキシ樹脂 ビスフェノールA型グリシジルエポキシ樹脂(商品名
“EP-0150 ”(東都化成(株)製))(A-4) を用いた。 (A-5) ポリエチレン樹脂 比較例の基本樹脂として、ポリエチレン樹脂(商品名
“BOR-904 ”、堺化学(株)製)を用いた。
【0050】(B) 架橋剤 不揮発分60%のブチルエーテル化メラミン樹脂(商品名
“ユーバン20SE-60 ”、三井東圧化学(株)製)を用い
た。
“ユーバン20SE-60 ”、三井東圧化学(株)製)を用い
た。
【0051】(C) 顔料 以下に示す顔料を用いた。 (C-1) 塩基性カーボン:商品名“ケッチェンブラックE
C”(ケッチェンブラックインターナショナル社製)。 (C-2) 非塩基性カーボン:商品名“カーボンMA-100”
(三菱化学(株)製)。 (C-3) 二酸化チタン:商品名“チタンR-650 ”(堺化学
(株)製)。 (C-4) 硫酸バリウム:商品名“バリエースB-30”(堺化
学(株)製)。 (C-5) タルク:商品名“LMR-100 ”(丸尾カルシウム
(株)製)。
C”(ケッチェンブラックインターナショナル社製)。 (C-2) 非塩基性カーボン:商品名“カーボンMA-100”
(三菱化学(株)製)。 (C-3) 二酸化チタン:商品名“チタンR-650 ”(堺化学
(株)製)。 (C-4) 硫酸バリウム:商品名“バリエースB-30”(堺化
学(株)製)。 (C-5) タルク:商品名“LMR-100 ”(丸尾カルシウム
(株)製)。
【0052】(D) 増粘剤 (D-1) 酸化ポリエチレン(商品名“ディスパロン4200-2
0 ”、楠本化成(株)製)。 (D-2) 架橋性重合体微粒子(商品名“AZS-597 ”、日本
ペイント(株)製)。
0 ”、楠本化成(株)製)。 (D-2) 架橋性重合体微粒子(商品名“AZS-597 ”、日本
ペイント(株)製)。
【0053】2.チッピングプライマーの調製 基本樹脂(A) 、架橋剤及(B) 、顔料(C) 、及び必要に応
じて増粘剤(D) を表1に示す配合組成で混合し、ガラス
ビーズを媒体とするサンドグラインダーミルに入れ、均
一に撹拌混合することによりチッピングプライマーを調
製した。
じて増粘剤(D) を表1に示す配合組成で混合し、ガラス
ビーズを媒体とするサンドグラインダーミルに入れ、均
一に撹拌混合することによりチッピングプライマーを調
製した。
【0054】3.評価 得られたチッピングプライマーをブリキ板に塗装し、30
分間常温で自然乾燥させた後、以下の基準でキシレンに
対する再溶解性を測定し、塗料溶解性を評価した。結果
を表1に示す。 ○:溶解。 ×:溶解しない。
分間常温で自然乾燥させた後、以下の基準でキシレンに
対する再溶解性を測定し、塗料溶解性を評価した。結果
を表1に示す。 ○:溶解。 ×:溶解しない。
【0055】 表1 実施例 比較例 成分 CP-1 CP-2 CP-3 CP-4 CP-5 CP-6 CP-7 CP-8 (A) 基本樹脂 (A-1) (1) 21.3 23.2 27.3 27.3 24.6 18.2 23.2− (A-2) (1) 1.2 1.3 1.5 1.5 1.4 1.5 1.3− (A-3) (1) 15.5 16.8 18.2 18.2 16.4 27.3 16.8− (A-4) (1) 11.0 11.9 13.0 13.0 11.6 13.0 11.9− (A-5) (1) − − − − − − − 57.0 (B) 架橋剤(1) 21.0 26.8 30.0 30.0 36.0 30.0 26.8 38.0 (C) 顔料 (C-1) (1) 5.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 − 5.0 (C-2) (1) − − − − − − 1.0 − (C-3) (1) 20.0 15.0 6.0 6.0 6.0 6.0 15.0 − (C-4) (1) 2.5 2.0 1.5 1.5 1.5 1.5 2.0 − (C-5) (1) 2.5 2.0 1.5 1.5 1.5 1.5 2.0 − (D) 増粘剤 (D-1) (2) 0.04 0.04 0.02 − 0.02 0.02 0.04 − (D-2) (2) − − − 2.0 − − − − 評価 塗料溶解性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ × 注(1) 単位:重量部。 (2) 単位:(A)+(B)+(C) を100 重量部とした重量部。
【0056】実施例7〜12、及び比較例3〜4 1.電着塗装及び焼付け SPC-1 ダル鋼板にリン酸亜鉛系前処理を行い、カチオン
電着塗料(商品名“オルガU-53”、日本ペイント(株)
製)を乾燥膜厚で約30μmになるように塗装した後、17
0 ℃で30分間焼付けた。
電着塗料(商品名“オルガU-53”、日本ペイント(株)
製)を乾燥膜厚で約30μmになるように塗装した後、17
0 ℃で30分間焼付けた。
【0057】2.チッピングプライマー及び中塗り塗料
の塗装及び焼付け 表1に示す各チッピングプライマーをシンナー(酢酸エ
チル/トルエン=1/1(重量比))で17" /20℃(#
3フォードカップ)になるように粘度調整し、エアスプ
レーガンにより塗装した。なお乾燥膜厚は、実施例7〜
11及び比較例3〜4を約10μmとし、実施例6を約4μ
mとした。各実施例及び比較例で用いたチッピングプラ
イマーを表2に示す。塗装後約10分間セッティングし、
次に中塗り塗料(商品名“オルガP-2 グレー”、日本ペ
イント(株)製)を乾燥膜厚約35μmになるように塗装
し、140 ℃で30分間焼付けた。
の塗装及び焼付け 表1に示す各チッピングプライマーをシンナー(酢酸エ
チル/トルエン=1/1(重量比))で17" /20℃(#
3フォードカップ)になるように粘度調整し、エアスプ
レーガンにより塗装した。なお乾燥膜厚は、実施例7〜
11及び比較例3〜4を約10μmとし、実施例6を約4μ
mとした。各実施例及び比較例で用いたチッピングプラ
イマーを表2に示す。塗装後約10分間セッティングし、
次に中塗り塗料(商品名“オルガP-2 グレー”、日本ペ
イント(株)製)を乾燥膜厚約35μmになるように塗装
し、140 ℃で30分間焼付けた。
【0058】3.上塗り塗料の塗装及び焼付け ベース塗料(商品名“オルガTO-H522 ”、日本ペイント
(株)製)をチッピングプライマーの粘度調整で用いた
のと同じシンナーで13" /20℃(#4フォードカップ)
になるように粘度調整し、乾燥膜厚が約17μmになるよ
うに塗装し、5分間セッティングした。その後前記シン
ナーで22" /20℃(#4フォードカップ)になるように
調整したクリヤー塗料(商品名“オルガTO-563クリヤ
ー”、日本ペイント(株)製)を乾燥膜厚が約35μmに
なるように塗装し、10分間セッティングした後、140 ℃
で30分間焼付け、試験片を得た。
(株)製)をチッピングプライマーの粘度調整で用いた
のと同じシンナーで13" /20℃(#4フォードカップ)
になるように粘度調整し、乾燥膜厚が約17μmになるよ
うに塗装し、5分間セッティングした。その後前記シン
ナーで22" /20℃(#4フォードカップ)になるように
調整したクリヤー塗料(商品名“オルガTO-563クリヤ
ー”、日本ペイント(株)製)を乾燥膜厚が約35μmに
なるように塗装し、10分間セッティングした後、140 ℃
で30分間焼付け、試験片を得た。
【0059】また上記と同じ方法で作成した試験片の上
塗り塗面を水研ぎ後、同じ上塗り塗料を同じ塗装方法で
2回塗り重ね、焼付けることにより、上塗り塗膜を3層
にした試験片を得た。
塗り塗面を水研ぎ後、同じ上塗り塗料を同じ塗装方法で
2回塗り重ね、焼付けることにより、上塗り塗膜を3層
にした試験片を得た。
【0060】4.耐チッピング性の評価 各実施例及び比較例の試験片(塗り重ねないもの及び塗
り重ねたもの)を−20℃に保持し、グラベロメーター
(スガ試験器(株)製、ノズル口径15mm)を用いて、
0.75±0.05gの砕石5個をエア圧0.55kgf/cm2 で45°の
角度で吹き付け、試験片の塗膜の剥離面積を測定した。
耐チッピング性は以下の基準により評価した。 ◎:微少剥離(10mm2 未満)。 ○:少ない剥離(10mm2 以上〜25mm2 未満)。 △:やや大きい剥離(25mm2 以上〜50mm2 未満)。 ×:大きい剥離(50mm2 以上)。
り重ねたもの)を−20℃に保持し、グラベロメーター
(スガ試験器(株)製、ノズル口径15mm)を用いて、
0.75±0.05gの砕石5個をエア圧0.55kgf/cm2 で45°の
角度で吹き付け、試験片の塗膜の剥離面積を測定した。
耐チッピング性は以下の基準により評価した。 ◎:微少剥離(10mm2 未満)。 ○:少ない剥離(10mm2 以上〜25mm2 未満)。 △:やや大きい剥離(25mm2 以上〜50mm2 未満)。 ×:大きい剥離(50mm2 以上)。
【0061】 表2 耐チッピング性 例No. チッピングプライマー 塗り重ねなし 塗り重ね2回 実施例7 CP-1 ○ ○ 実施例8 CP-2 ◎ ○ 実施例9 CP-3 ○ ○ 実施例10 CP-4 ○ ○ 実施例11 CP-5 ○ ○ 実施例12 CP-6 ○ ○ 比較例3 CP-7 △ △ 比較例4 CP-8 ○ △
【0062】実施例13〜18、及び比較例5〜6 実施例7で用いたのと同じダル鋼板に、実施例7と同様
にして電着塗装、焼付け、中塗り塗装及び焼付けを行っ
た。次いで、実施例7と同様の方法で、中塗り塗膜の上
に表1に示す各チッピングプライマーを塗装し、耐チッ
ピング性塗膜を形成した。実施例13〜17及び比較例5〜
6は乾燥膜厚を約10μmとし、実施例18は乾燥膜厚を約
4μmとした。2分間セッティングを行った後、実施例
7と同様にして上塗り塗料を塗装し、試験片を得た。ま
た上記と同じ方法で作成した試験片の上塗り塗面を水研
ぎ後、同じ上塗り塗料を同じ塗装方法で2回塗り重ね、
焼付けることにより、上塗り塗膜を3層にした試験片を
得た。
にして電着塗装、焼付け、中塗り塗装及び焼付けを行っ
た。次いで、実施例7と同様の方法で、中塗り塗膜の上
に表1に示す各チッピングプライマーを塗装し、耐チッ
ピング性塗膜を形成した。実施例13〜17及び比較例5〜
6は乾燥膜厚を約10μmとし、実施例18は乾燥膜厚を約
4μmとした。2分間セッティングを行った後、実施例
7と同様にして上塗り塗料を塗装し、試験片を得た。ま
た上記と同じ方法で作成した試験片の上塗り塗面を水研
ぎ後、同じ上塗り塗料を同じ塗装方法で2回塗り重ね、
焼付けることにより、上塗り塗膜を3層にした試験片を
得た。
【0063】各実施例及び比較例の試験片(塗り重ねな
いもの及び塗り重ねたもの)について、実施例7と同様
にして耐チッピング性を評価した。結果を表3に示す。
いもの及び塗り重ねたもの)について、実施例7と同様
にして耐チッピング性を評価した。結果を表3に示す。
【0064】 表3 耐チッピング性 例No. チッピングプライマー 塗り重ねなし 塗り重ね2回 実施例13 CP-1 ○ ○ 実施例14 CP-2 ○ ○ 実施例15 CP-3 ○ ○ 実施例16 CP-4 ○ ○ 実施例17 CP-5 ○ ○ 実施例18 CP-6 ○ ○ 比較例5 CP-7 ○ △ 比較例6 CP-8 ○ △
【0065】実施例19〜24、及び比較例7〜8 実施例7で用いたのと同じダル鋼板に、実施例7と同様
にして電着塗装及び焼付けを行った。その上に、実施例
7と同様の方法で、表1に示す各チッピングプライマー
を塗装し、耐チッピング性塗膜を形成した。実施例19〜
23及び比較例7〜8は乾燥膜厚を約10μmとし、実施例
24は乾燥膜厚を約4μmとした。2分間セッティングを
行った後、実施例7と同様にして上塗り塗料を塗装し、
試験片を得た。また上記と同じ方法で作成した試験片の
上塗り塗面を水研ぎ後、同じ上塗り塗料を同じ塗装方法
で2回塗り重ね、焼付けることにより、上塗り塗膜を3
層にした試験片を得た。
にして電着塗装及び焼付けを行った。その上に、実施例
7と同様の方法で、表1に示す各チッピングプライマー
を塗装し、耐チッピング性塗膜を形成した。実施例19〜
23及び比較例7〜8は乾燥膜厚を約10μmとし、実施例
24は乾燥膜厚を約4μmとした。2分間セッティングを
行った後、実施例7と同様にして上塗り塗料を塗装し、
試験片を得た。また上記と同じ方法で作成した試験片の
上塗り塗面を水研ぎ後、同じ上塗り塗料を同じ塗装方法
で2回塗り重ね、焼付けることにより、上塗り塗膜を3
層にした試験片を得た。
【0066】各実施例及び比較例の試験片(塗り重ねな
いもの及び塗り重ねたもの)について、実施例7と同様
にして耐チッピング性を評価した。結果を表4に示す。
いもの及び塗り重ねたもの)について、実施例7と同様
にして耐チッピング性を評価した。結果を表4に示す。
【0067】 表4 耐チッピング性 例No. チッピングプライマー 塗り重ねなし 塗り重ね2回 実施例19 CP-1 ○ ○ 実施例20 CP-2 ○ ○ 実施例21 CP-3 ○ ○ 実施例22 CP-4 ○ ○ 実施例23 CP-5 ○ ○ 実施例24 CP-6 ○ ○ 比較例7 CP-7 ○ △ 比較例8 CP-8 ○ △
【0068】表2〜表4から明らかなように、塗り重ね
を行った場合及び行わなかった場合のいずれにおいて
も、実施例の塗膜は耐チッピング性に優れている。一方
比較例の塗膜はいずれかの場合において耐チッピング性
が劣っている。
を行った場合及び行わなかった場合のいずれにおいて
も、実施例の塗膜は耐チッピング性に優れている。一方
比較例の塗膜はいずれかの場合において耐チッピング性
が劣っている。
【0069】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のチッピン
グプライマーは、塗膜に優れた耐チッピング性を付与す
ることができる。従って、自動車用積層塗膜のチッピン
グプライマーとして極めて有用である。
グプライマーは、塗膜に優れた耐チッピング性を付与す
ることができる。従って、自動車用積層塗膜のチッピン
グプライマーとして極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 161:20)
Claims (3)
- 【請求項1】 (A)(A-1)両末端に水酸基を有する直鎖状
ポリエステル樹脂25〜60重量%と、(A-2) 末端にスルホ
ン酸基を有するポリエステル樹脂1〜8重量%と、(A-
3) ラクトン変性ポリエステル樹脂20〜60重量%と、(A-
4) エポキシ樹脂10〜30重量%とを主要成分とする基本
樹脂30〜79重量部と、 (B) 架橋剤10〜50重量部と、 (C) 塩基性カーボン1〜5重量部を含む顔料1〜50重量
部とからなることを特徴とするチッピングプライマー。 - 【請求項2】 請求項1に記載のチッピングプライマー
において、前記架橋剤が、メラミン核1個当り平均0.5
〜2個のイミノ基を有し、メラミン核の平均重合度が1.
5 〜3のブチルエーテル化メラミン樹脂であることを特
徴とするチッピングプライマー。 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載のチッピングプラ
イマーを、 (1) 電着塗装−中塗り塗装−上塗り塗装系における 電着塗膜と中塗り塗膜との間、又は 中塗り塗膜と上塗り塗膜との間、もしくは (2) 電着塗装−上塗り塗装系における 電着塗膜と上塗り塗膜との間 に塗装することを特徴とする耐チッピング性塗膜の形成
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8083190A JPH09241580A (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | チッピングプライマー及び耐チッピング性塗膜形成方 法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8083190A JPH09241580A (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | チッピングプライマー及び耐チッピング性塗膜形成方 法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09241580A true JPH09241580A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=13795413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8083190A Pending JPH09241580A (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | チッピングプライマー及び耐チッピング性塗膜形成方 法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09241580A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002249699A (ja) * | 2001-02-27 | 2002-09-06 | Nippon Paint Co Ltd | チッピングプライマー塗料組成物 |
US6683137B2 (en) | 2001-06-22 | 2004-01-27 | Nippon Paint Co., Ltd. | Intermediate coating composition, method for forming multilayered coating films and multilayered coating films |
WO2006091556A1 (en) * | 2005-02-24 | 2006-08-31 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Coating compositions that include a polyester polyol, related coated substrates, multi-layer coatings and methods |
JP2008095011A (ja) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Nippon Paint Co Ltd | 積層塗膜の形成方法 |
JP2009501270A (ja) * | 2005-07-13 | 2009-01-15 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | プラスチックコーティングのための低vocプライマー |
JP2009102452A (ja) * | 2007-10-19 | 2009-05-14 | Nippon Paint Co Ltd | チッピングプライマー塗料組成物および積層塗膜の形成方法 |
JP2013053259A (ja) * | 2011-09-06 | 2013-03-21 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | ポリエステル樹脂組成物及び成形体 |
US9663681B2 (en) | 2014-03-26 | 2017-05-30 | Nippon Paint Automotive Coatings Co., Ltd. | Intermediate coating composition, multilayered coating film, and method for forming the multilayered coating film |
-
1996
- 1996-03-12 JP JP8083190A patent/JPH09241580A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002249699A (ja) * | 2001-02-27 | 2002-09-06 | Nippon Paint Co Ltd | チッピングプライマー塗料組成物 |
US6683137B2 (en) | 2001-06-22 | 2004-01-27 | Nippon Paint Co., Ltd. | Intermediate coating composition, method for forming multilayered coating films and multilayered coating films |
WO2006091556A1 (en) * | 2005-02-24 | 2006-08-31 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Coating compositions that include a polyester polyol, related coated substrates, multi-layer coatings and methods |
US7666951B2 (en) | 2005-02-24 | 2010-02-23 | Ppg Industries Ohio, Inc. | Coating compositions that include a polyester polyol, related coated substrates, multi-layer coating and methods |
JP2009501270A (ja) * | 2005-07-13 | 2009-01-15 | イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー | プラスチックコーティングのための低vocプライマー |
JP2008095011A (ja) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Nippon Paint Co Ltd | 積層塗膜の形成方法 |
JP2009102452A (ja) * | 2007-10-19 | 2009-05-14 | Nippon Paint Co Ltd | チッピングプライマー塗料組成物および積層塗膜の形成方法 |
JP2013053259A (ja) * | 2011-09-06 | 2013-03-21 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | ポリエステル樹脂組成物及び成形体 |
US9663681B2 (en) | 2014-03-26 | 2017-05-30 | Nippon Paint Automotive Coatings Co., Ltd. | Intermediate coating composition, multilayered coating film, and method for forming the multilayered coating film |
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