JPH09223450A - リード付き電流ヒューズ - Google Patents
リード付き電流ヒューズInfo
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- JPH09223450A JPH09223450A JP2785396A JP2785396A JPH09223450A JP H09223450 A JPH09223450 A JP H09223450A JP 2785396 A JP2785396 A JP 2785396A JP 2785396 A JP2785396 A JP 2785396A JP H09223450 A JPH09223450 A JP H09223450A
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- fusible body
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 シンプルな部品構成及び構造と、シンプルな
生産プロセスによるより安い製造コストでありながら高
い信頼性を有するリード付き電流ヒューズを提供する。 【解決手段】 リード端子12の中間で分岐した二股部
材124の先端を可溶体14の架設方向の直交方向にバ
ネ性を持つよう偏倚させ、これに対応する凹部がヒュー
ズベース10のリード端子受入孔101内に設けられ、
リード端子受入孔に挿入されたリード端子はバネ性の二
股部材が凹部に掛止して固定される。リード端子12の
先端の可溶体保持二股部121は二股状に分かれ可溶体
の径より幅広のコの字状に形成され、そこに可溶体の端
部が置かれ半田で固定される。消弧剤の注入を容易にす
るため、消弧剤注入孔105から遠ざかるにつれ高く傾
斜した傾斜面107がヒューズベースに設けられてい
る。
生産プロセスによるより安い製造コストでありながら高
い信頼性を有するリード付き電流ヒューズを提供する。 【解決手段】 リード端子12の中間で分岐した二股部
材124の先端を可溶体14の架設方向の直交方向にバ
ネ性を持つよう偏倚させ、これに対応する凹部がヒュー
ズベース10のリード端子受入孔101内に設けられ、
リード端子受入孔に挿入されたリード端子はバネ性の二
股部材が凹部に掛止して固定される。リード端子12の
先端の可溶体保持二股部121は二股状に分かれ可溶体
の径より幅広のコの字状に形成され、そこに可溶体の端
部が置かれ半田で固定される。消弧剤の注入を容易にす
るため、消弧剤注入孔105から遠ざかるにつれ高く傾
斜した傾斜面107がヒューズベースに設けられてい
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気/電子回路の
安全を守るヒューズにおいて、その保護範囲として、広
範囲の電気的条件をカバーする性能を有し、回路基板へ
の実装時に自動機挿入を可能にするリード付き電流ヒュ
ーズに関する。
安全を守るヒューズにおいて、その保護範囲として、広
範囲の電気的条件をカバーする性能を有し、回路基板へ
の実装時に自動機挿入を可能にするリード付き電流ヒュ
ーズに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のリード付き電流ヒューズは、その
ヒューズベースとして、プラスチックにリード端子を一
体モールドするタイプのもの(例えば、実公平7−20
828号公報参照)、或いはプラスチックベースにリー
ド端子を固定するため、リード端子に超音波、或いは熱
を加えながらリード端子を圧入し、固定する構造のもの
がある。
ヒューズベースとして、プラスチックにリード端子を一
体モールドするタイプのもの(例えば、実公平7−20
828号公報参照)、或いはプラスチックベースにリー
ド端子を固定するため、リード端子に超音波、或いは熱
を加えながらリード端子を圧入し、固定する構造のもの
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
リード端子を一体モールドするものは、リード端子を成
形型に対して位置決め固定したり、モールド後の冷却時
にプラスチックが固化してリード端子がハンドリング上
差し支えない程度に固定されるまでの時間がリード端子
なしの単なるモールドより余分にかかるので、プラスチ
ックモールドのサイクルタイムを上げることが出来ず、
成型コストを高いものしている。更に、ヒューズのリー
ド線は、その電気伝導度から、その素材として銅或いは
銅合金を、また半田付け性から錫或いは半田メッキ処理
を要求されるが、このような材料及び処理を施したリー
ド線をリード端子として用いて、一体モールドすると、
その成型時に発生する熱により、リード端子が変質して
電気伝導度及び半田付け性が劣化する。そのため、ヒュ
ーズのリード端子として望ましい上記の材料を使用し且
つ処理したリード線をリード端子として使用することが
出来ない。
リード端子を一体モールドするものは、リード端子を成
形型に対して位置決め固定したり、モールド後の冷却時
にプラスチックが固化してリード端子がハンドリング上
差し支えない程度に固定されるまでの時間がリード端子
なしの単なるモールドより余分にかかるので、プラスチ
ックモールドのサイクルタイムを上げることが出来ず、
成型コストを高いものしている。更に、ヒューズのリー
ド線は、その電気伝導度から、その素材として銅或いは
銅合金を、また半田付け性から錫或いは半田メッキ処理
を要求されるが、このような材料及び処理を施したリー
ド線をリード端子として用いて、一体モールドすると、
その成型時に発生する熱により、リード端子が変質して
電気伝導度及び半田付け性が劣化する。そのため、ヒュ
ーズのリード端子として望ましい上記の材料を使用し且
つ処理したリード線をリード端子として使用することが
出来ない。
【0004】また、ヒューズのベース材料としては、プ
ラスチックに代わり、電気的絶縁性に優れ、且つ、ヒュ
ーズ溶断に伴う高温アークに対して炭化せず、耐熱性の
高いセラミックスがより望ましいが、セラミックスの場
合、その焼成時にプラスチックより更に高い温度を必要
として、一体モールドタイプには全く使用することが出
来ない。そのため、一体モールドタイプで製作されるリ
ード付きヒューズでは、リード端子或いはベース等のヒ
ューズとしての構造材料の選択において信頼性を犠牲に
するものとなっている。
ラスチックに代わり、電気的絶縁性に優れ、且つ、ヒュ
ーズ溶断に伴う高温アークに対して炭化せず、耐熱性の
高いセラミックスがより望ましいが、セラミックスの場
合、その焼成時にプラスチックより更に高い温度を必要
として、一体モールドタイプには全く使用することが出
来ない。そのため、一体モールドタイプで製作されるリ
ード付きヒューズでは、リード端子或いはベース等のヒ
ューズとしての構造材料の選択において信頼性を犠牲に
するものとなっている。
【0005】一方、後者の超音波或いは熱を加えながら
のプラスチックへのリード端子の後刺し方式によるタイ
プのものは、一体モールドより、成型コストは安く出来
るものの、ベースに対するリード端子の押し込み、或い
は引き抜きという機械的強度が不足することによるハン
ドリング或いは自動装入実装時の大きな衝撃において、
リード端子のぐらつき或いは移動を発生させ、その結果
可溶体に対する機械的ストレスを及ぼし信頼性の低下を
招くという問題を有している。
のプラスチックへのリード端子の後刺し方式によるタイ
プのものは、一体モールドより、成型コストは安く出来
るものの、ベースに対するリード端子の押し込み、或い
は引き抜きという機械的強度が不足することによるハン
ドリング或いは自動装入実装時の大きな衝撃において、
リード端子のぐらつき或いは移動を発生させ、その結果
可溶体に対する機械的ストレスを及ぼし信頼性の低下を
招くという問題を有している。
【0006】なお、可溶体の端部をリード端子に保持さ
せるのに、リード端子の先端を可溶体の端部を挟み込む
ように折り曲げて、その後半田付けする方法を従来用い
ていた(上記実公平7−20828号公報参照)が、可
溶体が細い線状のものであるので挟み込む際にリード端
子の先端のエッジ等で可溶体を傷つけやすく、可溶体の
品質上及び作業上問題があった。
せるのに、リード端子の先端を可溶体の端部を挟み込む
ように折り曲げて、その後半田付けする方法を従来用い
ていた(上記実公平7−20828号公報参照)が、可
溶体が細い線状のものであるので挟み込む際にリード端
子の先端のエッジ等で可溶体を傷つけやすく、可溶体の
品質上及び作業上問題があった。
【0007】現在、電気/電子機器の低価格化に伴う電
子部品自体の低価格化の要求は、一層強いものとなって
来ているが、その低価格化故に、その信頼性及び安全性
を犠牲にした製品が登場することは阻止すべきことであ
り、そういった意味において製造コストを低く抑えなが
ら信頼性の高い製品を供給することは電気/電子回路の
安全を守るヒューズにおいて、一層重要な課題となって
きている。
子部品自体の低価格化の要求は、一層強いものとなって
来ているが、その低価格化故に、その信頼性及び安全性
を犠牲にした製品が登場することは阻止すべきことであ
り、そういった意味において製造コストを低く抑えなが
ら信頼性の高い製品を供給することは電気/電子回路の
安全を守るヒューズにおいて、一層重要な課題となって
きている。
【0008】従って、本発明の目的は、こうした要求に
対し、よりシンプルな部品構成及び構造と、シンプルな
生産プロセスによるより安い製造コストでありながら高
い信頼性を有するリード付き電流ヒューズを提供するこ
とにある。
対し、よりシンプルな部品構成及び構造と、シンプルな
生産プロセスによるより安い製造コストでありながら高
い信頼性を有するリード付き電流ヒューズを提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のリード付き電流ヒューズは、一対の貫通孔
を有する電気的絶縁性のヒューズベースと、前記ヒュー
ズベースの一対の貫通孔にそれぞれ挿入され前記ヒュー
ズベースの両面にそれぞれ突出する端部を有する棒状で
導電性の一対のリード端子と、当該一対のリード端子の
先端間に架設される可溶体と、前記ヒューズベースの前
記可溶体が架設されている側に被せ内部に空間を形成す
る電気的絶縁性のヒューズキャップとを備え、各前記リ
ード端子は、棒状の中間において二股に分岐しバネ性を
有する二股部材を有し、前記ヒューズベースの各前記貫
通孔は、挿入された前記リード端子の棒状部分を収容す
る孔部と、当該孔部の中間に当該孔部に連設し、前記二
股部材を収容する凹部とを有し、前記二股部材のバネ性
により前記二股部材が前記貫通孔の凹部に係止して前記
リード端子が前記ヒューズベースに固定されることを特
徴とする。
め、本発明のリード付き電流ヒューズは、一対の貫通孔
を有する電気的絶縁性のヒューズベースと、前記ヒュー
ズベースの一対の貫通孔にそれぞれ挿入され前記ヒュー
ズベースの両面にそれぞれ突出する端部を有する棒状で
導電性の一対のリード端子と、当該一対のリード端子の
先端間に架設される可溶体と、前記ヒューズベースの前
記可溶体が架設されている側に被せ内部に空間を形成す
る電気的絶縁性のヒューズキャップとを備え、各前記リ
ード端子は、棒状の中間において二股に分岐しバネ性を
有する二股部材を有し、前記ヒューズベースの各前記貫
通孔は、挿入された前記リード端子の棒状部分を収容す
る孔部と、当該孔部の中間に当該孔部に連設し、前記二
股部材を収容する凹部とを有し、前記二股部材のバネ性
により前記二股部材が前記貫通孔の凹部に係止して前記
リード端子が前記ヒューズベースに固定されることを特
徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適実施形態を説明する。なお、図面において同一又は類
似の参照番号のものは同一又は類似の要素を示す。
適実施形態を説明する。なお、図面において同一又は類
似の参照番号のものは同一又は類似の要素を示す。
【0011】図1は、本発明の一実施形態のリード付き
電流ヒューズの外観図であり、図2は、図1に示される
リード付き電流ヒューズの分解斜視図であり、図3は、
図2に示されるヒューズキャップを除き、可溶体がリー
ド端子に半田付けされている部分を含む各要素の組立部
分図である。図1ないし図3に示されるように、本発明
のリード付き電流ヒューズは、ヒューズベース10に一
対のリード端子12が挿入され、当該挿入された一対の
リード端子12の両端部に線状の可溶体14の両端部が
保持され、且つ半田16で半田付けされて固定され、そ
の上に箱状のヒューズキャップ18が被せられ、ヒュー
ズベース10との接合部分が接着剤(図示せず)により
接着固定されている。ヒューズベース10は、電気的絶
縁性の材料で作られ、前述したようにセラミックスが好
適であるが、プラスチックでも良い。また、ヒューズキ
ャップ18もヒューズベース10と同様の電気的絶縁性
の材料であるセラミックス或いはプラスチックで作られ
ている。
電流ヒューズの外観図であり、図2は、図1に示される
リード付き電流ヒューズの分解斜視図であり、図3は、
図2に示されるヒューズキャップを除き、可溶体がリー
ド端子に半田付けされている部分を含む各要素の組立部
分図である。図1ないし図3に示されるように、本発明
のリード付き電流ヒューズは、ヒューズベース10に一
対のリード端子12が挿入され、当該挿入された一対の
リード端子12の両端部に線状の可溶体14の両端部が
保持され、且つ半田16で半田付けされて固定され、そ
の上に箱状のヒューズキャップ18が被せられ、ヒュー
ズベース10との接合部分が接着剤(図示せず)により
接着固定されている。ヒューズベース10は、電気的絶
縁性の材料で作られ、前述したようにセラミックスが好
適であるが、プラスチックでも良い。また、ヒューズキ
ャップ18もヒューズベース10と同様の電気的絶縁性
の材料であるセラミックス或いはプラスチックで作られ
ている。
【0012】本発明は、リード端子12のヒューズベー
ス10への取り付け固定手段に1つの特徴があり、以下
に詳述する。図4は、リード端子12の詳細図であり、
同図の(A)は正面図、(B)は側面図である。
ス10への取り付け固定手段に1つの特徴があり、以下
に詳述する。図4は、リード端子12の詳細図であり、
同図の(A)は正面図、(B)は側面図である。
【0013】図2乃至図4に示されるように、リード端
子12は、その一端に二股状に設けられ可溶体14の端
部を保持する可溶体保持二股部121と、他端に回路基
板の挿入穴に挿入し易いように先端が細くなり外部回路
と接続される外部接続用端部122と、可溶体保持二股
部121と外部接続用端部122との間の主幹部123
と、主幹部123において可溶体保持二股部121より
少し外部接続用端部122側に下がった位置に設けられ
リード端子12をヒューズベース10に固定するために
用いられる二股部材124とを有する。
子12は、その一端に二股状に設けられ可溶体14の端
部を保持する可溶体保持二股部121と、他端に回路基
板の挿入穴に挿入し易いように先端が細くなり外部回路
と接続される外部接続用端部122と、可溶体保持二股
部121と外部接続用端部122との間の主幹部123
と、主幹部123において可溶体保持二股部121より
少し外部接続用端部122側に下がった位置に設けられ
リード端子12をヒューズベース10に固定するために
用いられる二股部材124とを有する。
【0014】リード端子12は、前述したように電気伝
導度の点から望ましい銅あるいは銅合金の板材からプレ
ス加工されて作られるが、リード端子12の二股部材1
24が設けられる部分は、棒状部分の倍程度幅広にして
図4の(A)の参照番号50の位置に切り込みが入るよ
うプレス加工される。プレス加工によりリード端子12
が製作された場合、実際には切り込み50が開き二股部
材124は主幹部123とV字状になるが、本発明の本
質を左右する問題ではない。二股部材124は、図4の
(B)の側面図に示されるように、二股になっている方
向に対して直交する方向、即ち可溶体が架設される方向
に対して直交する方向に二股部材124の先端が偏倚さ
せられ、即ち捻れている。二股部材124は、このよう
に捻られているため、捻られる前の状態に戻そうとする
と捻られた状態に復元しようとするバネ性を有する。
導度の点から望ましい銅あるいは銅合金の板材からプレ
ス加工されて作られるが、リード端子12の二股部材1
24が設けられる部分は、棒状部分の倍程度幅広にして
図4の(A)の参照番号50の位置に切り込みが入るよ
うプレス加工される。プレス加工によりリード端子12
が製作された場合、実際には切り込み50が開き二股部
材124は主幹部123とV字状になるが、本発明の本
質を左右する問題ではない。二股部材124は、図4の
(B)の側面図に示されるように、二股になっている方
向に対して直交する方向、即ち可溶体が架設される方向
に対して直交する方向に二股部材124の先端が偏倚さ
せられ、即ち捻れている。二股部材124は、このよう
に捻られているため、捻られる前の状態に戻そうとする
と捻られた状態に復元しようとするバネ性を有する。
【0015】図2に示されるように、可溶体14が適切
に架設できる間隔に一対のリード端子12が配置される
よう離間して一対のリード端子受入孔101がヒューズ
ベース10に設けられている。リード端子受入孔101
は、リード端子12がリード端子受入孔101に挿入さ
れたとき外部接続用端部122がヒューズベース10の
底面から突出できるよう上面から底面まで貫通してい
る。
に架設できる間隔に一対のリード端子12が配置される
よう離間して一対のリード端子受入孔101がヒューズ
ベース10に設けられている。リード端子受入孔101
は、リード端子12がリード端子受入孔101に挿入さ
れたとき外部接続用端部122がヒューズベース10の
底面から突出できるよう上面から底面まで貫通してい
る。
【0016】図5は、リード端子をヒューズベースに挿
入した状態での図2のラインA−Aに沿って見た部分断
面図であり、図6は、そのラインA−Aに対して直交す
る方向のラインB−Bに沿って見た部分断面図である。
リード端子受入孔101の孔の断面形状は、ヒューズベ
ース10の上面から二股部材124の下端部58(図4
及び図5)が置かれる肩部60(図5)まで、二股部材
124が捻られる前のリード端子12の主幹部123及
び二股部材124の断面と同じ形状をしており、肩部6
0からヒューズベース10の底面までは主幹部123の
断面と同じ形状をしており、且つリード端子12をリー
ド端子受入孔101にスムーズに挿入でき、挿入後がた
つかない程度のクリアランスを持つようそれより僅かに
大きい。図6に示されるように、リード端子受入孔10
1の内壁のヒューズベース10の幅方向側にヒューズベ
ース10の上面より可溶体保持二股部121の下端から
二股部材124のほぼ先端までの距離だけ下がった位置
から肩部60から二股部材124の下端部58から切り
込み50の下端までの距離だけ上がった位置までの間に
二股部材124の一部を収容するほぼ直方体の凹部10
2が設けられている。
入した状態での図2のラインA−Aに沿って見た部分断
面図であり、図6は、そのラインA−Aに対して直交す
る方向のラインB−Bに沿って見た部分断面図である。
リード端子受入孔101の孔の断面形状は、ヒューズベ
ース10の上面から二股部材124の下端部58(図4
及び図5)が置かれる肩部60(図5)まで、二股部材
124が捻られる前のリード端子12の主幹部123及
び二股部材124の断面と同じ形状をしており、肩部6
0からヒューズベース10の底面までは主幹部123の
断面と同じ形状をしており、且つリード端子12をリー
ド端子受入孔101にスムーズに挿入でき、挿入後がた
つかない程度のクリアランスを持つようそれより僅かに
大きい。図6に示されるように、リード端子受入孔10
1の内壁のヒューズベース10の幅方向側にヒューズベ
ース10の上面より可溶体保持二股部121の下端から
二股部材124のほぼ先端までの距離だけ下がった位置
から肩部60から二股部材124の下端部58から切り
込み50の下端までの距離だけ上がった位置までの間に
二股部材124の一部を収容するほぼ直方体の凹部10
2が設けられている。
【0017】上述したように構成されているリード端子
12を外部接続用端部122側からリード端子受入孔1
01にヒューズベース10の上面側において挿入する
と、二股部材124が当該上面から凹部102の上側内
壁62の位置までの孔の部分64を通過するとき、二股
部材124はバネ性を有しているので、二股部材124
は捻られる前の状態に戻り、即ち図6において主幹部1
23と重なるようになり狭い孔の部分64を通る。二股
部材124の下端部58が肩部60に当接する(図5)
と、その先端も凹部102の上側内壁62の位置に達
し、二股部材124は、バネ性のためその先端が凹部1
02内に偏倚して元の捻られた状態に戻ろうとする。凹
部102の深さ、即ちヒューズベース10の幅方向の長
さは二股部材124が完全に復元するほど深くなくそれ
より浅く形成されているので、二股部材124の先端は
凹部102の側壁66を押圧し、そのためリード端子1
2はヒューズベース10の幅方向に対して固定される。
なお、図6において、参照番号68の仮想線は、二股部
材124が捻られた元のフリーの状態における状態を示
し、凹部102を越えた位置に来ることを示す。また、
二股部材124の先端が凹部102の上側内壁62に掛
止されることにより、リード端子12はヒューズベース
10の上下方向に対して固定される。
12を外部接続用端部122側からリード端子受入孔1
01にヒューズベース10の上面側において挿入する
と、二股部材124が当該上面から凹部102の上側内
壁62の位置までの孔の部分64を通過するとき、二股
部材124はバネ性を有しているので、二股部材124
は捻られる前の状態に戻り、即ち図6において主幹部1
23と重なるようになり狭い孔の部分64を通る。二股
部材124の下端部58が肩部60に当接する(図5)
と、その先端も凹部102の上側内壁62の位置に達
し、二股部材124は、バネ性のためその先端が凹部1
02内に偏倚して元の捻られた状態に戻ろうとする。凹
部102の深さ、即ちヒューズベース10の幅方向の長
さは二股部材124が完全に復元するほど深くなくそれ
より浅く形成されているので、二股部材124の先端は
凹部102の側壁66を押圧し、そのためリード端子1
2はヒューズベース10の幅方向に対して固定される。
なお、図6において、参照番号68の仮想線は、二股部
材124が捻られた元のフリーの状態における状態を示
し、凹部102を越えた位置に来ることを示す。また、
二股部材124の先端が凹部102の上側内壁62に掛
止されることにより、リード端子12はヒューズベース
10の上下方向に対して固定される。
【0018】従って、ヒューズベース10の材料として
プラスチックを用いても、ヒューズベース10のモール
ド時点で、リード線となるリード端子12を組み込む必
要がなく、そのモールドサイクルを上げることが可能と
なり、その成型コストを低く抑えることが出来る。ま
た、ヒューズベース材料として、プラスチックばかりで
なくヒューズとして望ましいセラミックスを使用するこ
とが出来る。さらに、ヒューズのリード端子として、モ
ールド時の熱を心配する必要がなく(セラミックスの場
合は当然に焼成時の熱と無関係に)、電気的に、又は熱
的に有効な銅或いは銅合金に錫或いは半田メッキを処理
したものが使用出来る。このことにより、ヒューズの要
求される性能及び信頼性を第一に考慮した材料を選択す
ることが可能となるものである。また、従来の後刺し方
式と同様にリード端子12をヒューズベース10に挿入
固定する方法であるが、そのリード端子12の形状とヒ
ューズベース10のリード端子受入孔101の特殊な構
造とにより、(1)ヒューズベース10がプラスチック
の場合は当然に、またセラミックスの場合でも、リード
端子12を簡単に取り付けることができ、且つ確実に固
定することが可能であり、また(2)ヒューズベース1
0に対するリード端子12の押し込み或いは引き抜きと
いう機械的強度が充分あるので、ヒューズのハンドリン
グ或いはプリント基板への自動挿入実装時等の大きな衝
撃を受けてもリード端子12がぐらついたり移動したり
することはなく、その結果可溶体14に対する機械的ス
トレスがかからず信頼性が低下することはない。
プラスチックを用いても、ヒューズベース10のモール
ド時点で、リード線となるリード端子12を組み込む必
要がなく、そのモールドサイクルを上げることが可能と
なり、その成型コストを低く抑えることが出来る。ま
た、ヒューズベース材料として、プラスチックばかりで
なくヒューズとして望ましいセラミックスを使用するこ
とが出来る。さらに、ヒューズのリード端子として、モ
ールド時の熱を心配する必要がなく(セラミックスの場
合は当然に焼成時の熱と無関係に)、電気的に、又は熱
的に有効な銅或いは銅合金に錫或いは半田メッキを処理
したものが使用出来る。このことにより、ヒューズの要
求される性能及び信頼性を第一に考慮した材料を選択す
ることが可能となるものである。また、従来の後刺し方
式と同様にリード端子12をヒューズベース10に挿入
固定する方法であるが、そのリード端子12の形状とヒ
ューズベース10のリード端子受入孔101の特殊な構
造とにより、(1)ヒューズベース10がプラスチック
の場合は当然に、またセラミックスの場合でも、リード
端子12を簡単に取り付けることができ、且つ確実に固
定することが可能であり、また(2)ヒューズベース1
0に対するリード端子12の押し込み或いは引き抜きと
いう機械的強度が充分あるので、ヒューズのハンドリン
グ或いはプリント基板への自動挿入実装時等の大きな衝
撃を受けてもリード端子12がぐらついたり移動したり
することはなく、その結果可溶体14に対する機械的ス
トレスがかからず信頼性が低下することはない。
【0019】次に、本発明の特徴の1つであるリード端
子の可溶体を保持する構造について以下に詳述する。図
7は、本発明による可溶体保持二股部の構造を示すため
の斜視図である。図7において、(A)は図2乃至図6
を参照して説明した実施形態における構造と同じで、そ
の特徴から「平行型」という可溶体保持二股部を、
(B)及び(C)はその変形例で、それぞれの特徴から
「傾斜型」及び「折曲型」という可溶体保持二股部を示
す。
子の可溶体を保持する構造について以下に詳述する。図
7は、本発明による可溶体保持二股部の構造を示すため
の斜視図である。図7において、(A)は図2乃至図6
を参照して説明した実施形態における構造と同じで、そ
の特徴から「平行型」という可溶体保持二股部を、
(B)及び(C)はその変形例で、それぞれの特徴から
「傾斜型」及び「折曲型」という可溶体保持二股部を示
す。
【0020】図4の(A)において、二点鎖線の仮想線
は、平行型可溶体保持二股部の部分を展開した形状を表
す。平行型可溶体保持二股部121の部分は、銅等の金
属板を該展開図のようにコの字状にプレス加工で打ち抜
かれ、次いで曲げ部80が図7の(A)に示されるよう
にU字状に曲げられ、一方の可溶体ガイド部82と他方
の可溶体ガイド部84が可溶体が延在する方向に対して
直交する方向において重なるように(図7の(A)参
照)加工される。可溶体ガイド部82及び84は矩形の
形状をしている。また、双方の可溶体ガイド部82と8
4とのギャップは、線状の可溶体14の径より大きく且
つ可溶体14を架設したとき架設方向に対して直交する
方向に可溶体14の端部を作業上不都合が生じない程度
の横ずれに抑える程度に当該端部をガイドする幅となる
よう作られている。そのため、可溶体14を可溶体保持
二股部121に架設したときその端部が可溶体ガイド部
82及び84により傷つけられることがない。
は、平行型可溶体保持二股部の部分を展開した形状を表
す。平行型可溶体保持二股部121の部分は、銅等の金
属板を該展開図のようにコの字状にプレス加工で打ち抜
かれ、次いで曲げ部80が図7の(A)に示されるよう
にU字状に曲げられ、一方の可溶体ガイド部82と他方
の可溶体ガイド部84が可溶体が延在する方向に対して
直交する方向において重なるように(図7の(A)参
照)加工される。可溶体ガイド部82及び84は矩形の
形状をしている。また、双方の可溶体ガイド部82と8
4とのギャップは、線状の可溶体14の径より大きく且
つ可溶体14を架設したとき架設方向に対して直交する
方向に可溶体14の端部を作業上不都合が生じない程度
の横ずれに抑える程度に当該端部をガイドする幅となる
よう作られている。そのため、可溶体14を可溶体保持
二股部121に架設したときその端部が可溶体ガイド部
82及び84により傷つけられることがない。
【0021】図7の(B)に示される傾斜型可溶体保持
二股部121は、可溶体ガイド部82と84は、(A)
の平行型のものの可溶体ガイド部82、84の矩形の形
状においてその曲げ部80側の一部が斜めにカットされ
た形状をしている。その他の点は、両者は同じ構造であ
る。可溶体ガイド部82、84がこのように斜めにカッ
トされていると可溶体14を架設後に半田付けする際の
半田16盛りが容易になる。
二股部121は、可溶体ガイド部82と84は、(A)
の平行型のものの可溶体ガイド部82、84の矩形の形
状においてその曲げ部80側の一部が斜めにカットされ
た形状をしている。その他の点は、両者は同じ構造であ
る。可溶体ガイド部82、84がこのように斜めにカッ
トされていると可溶体14を架設後に半田付けする際の
半田16盛りが容易になる。
【0022】図7の(C)に示される折曲型可溶体保持
二股部121は、曲げ部80が平行型あるいは傾斜型と
は反対の可溶体14が架設される側に設けられ、可溶体
ガイド部84の先端が曲げられて延在し可溶体引き出し
ガイド部86を形成している。可溶体引き出しガイド部
86と可溶体ガイド部82とのギャップは、可溶体ガイ
ド部82と84間のギャップより相当狭く可溶体14の
径より僅かに大きい程度に形成される。
二股部121は、曲げ部80が平行型あるいは傾斜型と
は反対の可溶体14が架設される側に設けられ、可溶体
ガイド部84の先端が曲げられて延在し可溶体引き出し
ガイド部86を形成している。可溶体引き出しガイド部
86と可溶体ガイド部82とのギャップは、可溶体ガイ
ド部82と84間のギャップより相当狭く可溶体14の
径より僅かに大きい程度に形成される。
【0023】可溶体14を架設する場合には、図3に示
されるように、一対のリード端子12をヒューズベース
10に挿入したものを幅方向に整列させて並べ、次いで
線状の可溶体14を一対の可溶体保持二股部121間に
架設して平行型及び傾斜型では可溶体ガイド部82又は
84の曲げ部80側のエッジで曲げて次のヒューズベー
ス10にある可溶体保持二股部121を通して、以下次
々とジグザグ状に架設する。その後、双方の可溶体ガイ
ド部82及び84の間に半田16を盛って溶融して可溶
体14の端部と可溶体保持二股部121とを固定して且
つ電気的に接続を取る。次いで、ヒューズベース10間
に跨がっている可溶体の部分の両端をカットして除去す
る。従って、可溶体14の端部が置かれる可溶体保持二
股部121は架設方向から見ると上にコの字状に開いて
いるので、可溶体14の端部と可溶体保持二股部121
の半田付けによる接続状態は目視或いは画像処理装置に
より容易に確認出来、その電気的接続の信頼性をより高
いもとしている。なお、本発明による可溶体保持二股部
121は、可溶体14の径より幅広に開いてその幅広の
部分に可溶体14の端部が置かれて半田付けできれば良
く、その断面形状はU字状等種々の形状でも良い。
されるように、一対のリード端子12をヒューズベース
10に挿入したものを幅方向に整列させて並べ、次いで
線状の可溶体14を一対の可溶体保持二股部121間に
架設して平行型及び傾斜型では可溶体ガイド部82又は
84の曲げ部80側のエッジで曲げて次のヒューズベー
ス10にある可溶体保持二股部121を通して、以下次
々とジグザグ状に架設する。その後、双方の可溶体ガイ
ド部82及び84の間に半田16を盛って溶融して可溶
体14の端部と可溶体保持二股部121とを固定して且
つ電気的に接続を取る。次いで、ヒューズベース10間
に跨がっている可溶体の部分の両端をカットして除去す
る。従って、可溶体14の端部が置かれる可溶体保持二
股部121は架設方向から見ると上にコの字状に開いて
いるので、可溶体14の端部と可溶体保持二股部121
の半田付けによる接続状態は目視或いは画像処理装置に
より容易に確認出来、その電気的接続の信頼性をより高
いもとしている。なお、本発明による可溶体保持二股部
121は、可溶体14の径より幅広に開いてその幅広の
部分に可溶体14の端部が置かれて半田付けできれば良
く、その断面形状はU字状等種々の形状でも良い。
【0024】なお、図7の(B)の傾斜型は可溶体ガイ
ド部82、84の一部が傾斜しているので、ヒューズベ
ース10を長手方向に並べて可溶体14を架設しても良
い。折曲型は可溶体引き出しガイド部86とのギャップ
が可溶体14の径より僅かに大きい程度であるため、可
溶体14が当該ギャップの間を引き出されて一対のリー
ド端子12間を架設されたとき、その間で可溶体14が
弛緩することがなく適切に架設できる。なお、たとえこ
のギャップで可溶体14が傷ついてもその傷ついた部分
は、一対のリード端子12間に架設された可溶体14の
端部とリード端子12とは半田16により接続された後
方に位置することになるので、ヒューズ特性の信頼性に
対して影響を全く与えることはない。
ド部82、84の一部が傾斜しているので、ヒューズベ
ース10を長手方向に並べて可溶体14を架設しても良
い。折曲型は可溶体引き出しガイド部86とのギャップ
が可溶体14の径より僅かに大きい程度であるため、可
溶体14が当該ギャップの間を引き出されて一対のリー
ド端子12間を架設されたとき、その間で可溶体14が
弛緩することがなく適切に架設できる。なお、たとえこ
のギャップで可溶体14が傷ついてもその傷ついた部分
は、一対のリード端子12間に架設された可溶体14の
端部とリード端子12とは半田16により接続された後
方に位置することになるので、ヒューズ特性の信頼性に
対して影響を全く与えることはない。
【0025】なお、図2に示されるヒューズベース10
の突部88は、リード端子12のヒューズベース10の
長手方向への偏倚をより確実に抑えるために設けられて
いるが、なくても良い。図7の(C)に示されるよう
に、折曲型は、可溶体14の架設方向の両端に曲げ部8
0と可溶体引き出しガイド部86とが設けられているの
で、ヒューズベース10には突部88がなく、その上面
は参照番号90で示すように平坦である。
の突部88は、リード端子12のヒューズベース10の
長手方向への偏倚をより確実に抑えるために設けられて
いるが、なくても良い。図7の(C)に示されるよう
に、折曲型は、可溶体14の架設方向の両端に曲げ部8
0と可溶体引き出しガイド部86とが設けられているの
で、ヒューズベース10には突部88がなく、その上面
は参照番号90で示すように平坦である。
【0026】次に、本発明の特徴の1つである消弧剤を
容易に注入できる構造について以下に詳述する。図2に
示されるように、ヒューズベース10の長手方向の中央
に消弧剤を注入するための丸型の消弧剤注入孔105が
設けられている。消弧剤注入孔105が設けられている
ヒューズベース10の内側の面106は、ヒューズベー
ス10の底面と平行であるが、この面106のヒューズ
ベース10の長手方向の幅は、消弧剤注入孔105の開
孔の径よりやや大きい程度である。ヒューズベース10
の上面即ち内側の面には、さらにこの面106に接続さ
れ双方の突部88に向かって高く傾斜する傾斜面107
が設けられている。
容易に注入できる構造について以下に詳述する。図2に
示されるように、ヒューズベース10の長手方向の中央
に消弧剤を注入するための丸型の消弧剤注入孔105が
設けられている。消弧剤注入孔105が設けられている
ヒューズベース10の内側の面106は、ヒューズベー
ス10の底面と平行であるが、この面106のヒューズ
ベース10の長手方向の幅は、消弧剤注入孔105の開
孔の径よりやや大きい程度である。ヒューズベース10
の上面即ち内側の面には、さらにこの面106に接続さ
れ双方の突部88に向かって高く傾斜する傾斜面107
が設けられている。
【0027】前述した組立て工程により、図3に示され
るように、ヒューズベース10にリード端子12が挿入
され、可溶体14がリード端子12間に架設され、半田
16により固定された状態の半完成物ができる。該半完
成物にヒューズキャップ18を被せ、接合部分が接着剤
により接着される。ヒューズキャップ18は、その厚み
は可溶体14の溶断時に破壊しない範囲で薄くし、内部
にできるだけ広い空間が形成されるようにする。上記接
着後、消弧剤注入孔105から粉状あるいは微細な粒状
の消弧剤を充填し、その後消弧剤注入孔105を接着剤
(図示せず)で封止する。この充填の際に、ヒューズベ
ース10の内側となる面には消弧剤注入孔105から突
部88に向かって高くなるよう傾斜した傾斜面107が
設けられているので、消弧剤を広い内部空間に容易に且
つ確実に拡散させて充填させることができる。本発明
は、図2に示されるような傾斜面107の構造に限定さ
れることなく、要はヒューズベース10の内側面が、消
弧剤注入孔105からヒューズキャップ18の内周側面
へ向かって遠ざかるにつれ高くなるような傾斜を持つよ
うにすればいずれの形状でも良い。従って、図2におい
て、面106の幅方向にもヒューズキャップ18の内側
側面に向かって高くなるよう傾斜を持たせるようにして
も良い。
るように、ヒューズベース10にリード端子12が挿入
され、可溶体14がリード端子12間に架設され、半田
16により固定された状態の半完成物ができる。該半完
成物にヒューズキャップ18を被せ、接合部分が接着剤
により接着される。ヒューズキャップ18は、その厚み
は可溶体14の溶断時に破壊しない範囲で薄くし、内部
にできるだけ広い空間が形成されるようにする。上記接
着後、消弧剤注入孔105から粉状あるいは微細な粒状
の消弧剤を充填し、その後消弧剤注入孔105を接着剤
(図示せず)で封止する。この充填の際に、ヒューズベ
ース10の内側となる面には消弧剤注入孔105から突
部88に向かって高くなるよう傾斜した傾斜面107が
設けられているので、消弧剤を広い内部空間に容易に且
つ確実に拡散させて充填させることができる。本発明
は、図2に示されるような傾斜面107の構造に限定さ
れることなく、要はヒューズベース10の内側面が、消
弧剤注入孔105からヒューズキャップ18の内周側面
へ向かって遠ざかるにつれ高くなるような傾斜を持つよ
うにすればいずれの形状でも良い。従って、図2におい
て、面106の幅方向にもヒューズキャップ18の内側
側面に向かって高くなるよう傾斜を持たせるようにして
も良い。
【0028】消弧剤を充填することにより、本発明のリ
ード付き電流ヒューズは、消弧剤がない場合より大きな
電流を遮断する能力或いは高い電圧等、広い範囲の電気
的条件に対応することが可能である。
ード付き電流ヒューズは、消弧剤がない場合より大きな
電流を遮断する能力或いは高い電圧等、広い範囲の電気
的条件に対応することが可能である。
【0029】なお、用途によっては、それほどの高い遮
断特性等を必要としない場合があり、そのため、消弧剤
を用いなくとも良い場合がある。消弧剤を用いない場合
には、当然に、消弧剤注入孔105を設けなくて良く、
またヒューズベース10の内側の面を傾斜面107のよ
うな傾斜を持たせなくて良い。
断特性等を必要としない場合があり、そのため、消弧剤
を用いなくとも良い場合がある。消弧剤を用いない場合
には、当然に、消弧剤注入孔105を設けなくて良く、
またヒューズベース10の内側の面を傾斜面107のよ
うな傾斜を持たせなくて良い。
【0030】
【発明の効果】本発明は以上説明したような構成によ
り、リード端子が、ヒューズベースに容易にかつ確実に
固定され、端子移動をほぼ完全に抑え込みリード端子の
ぐらつき或いは移動を抑え、可溶体に対する機械的スト
レスの発生をほぼ完全に防止する構造となっている。こ
のことによりヒューズをプリント基板に実装する際に自
動挿入機の発生させる大きな衝撃力に対しても充分耐え
得るものとなっている。
り、リード端子が、ヒューズベースに容易にかつ確実に
固定され、端子移動をほぼ完全に抑え込みリード端子の
ぐらつき或いは移動を抑え、可溶体に対する機械的スト
レスの発生をほぼ完全に防止する構造となっている。こ
のことによりヒューズをプリント基板に実装する際に自
動挿入機の発生させる大きな衝撃力に対しても充分耐え
得るものとなっている。
【0031】また、本発明のリード付き電流ヒューズ
は、シンプルな部品構成と構造及びシンプルな生産プロ
セスに適合しているので、より安価な製造コストであり
ながら高い信頼性を有するをものにすることが出来る。
は、シンプルな部品構成と構造及びシンプルな生産プロ
セスに適合しているので、より安価な製造コストであり
ながら高い信頼性を有するをものにすることが出来る。
【図1】本発明の一実施形態のリード付き電流ヒューズ
の外観図である。
の外観図である。
【図2】図2は、図1に示されるリード付き電流ヒュー
ズの分解斜視図である。
ズの分解斜視図である。
【図3】図2に示されるヒューズキャップを除き、可溶
体がリード端子に半田付けされている部分を含む各要素
の組立部分図である。
体がリード端子に半田付けされている部分を含む各要素
の組立部分図である。
【図4】リード端子の詳細図であり、(A)はその正面
図、(B)は側面図である。
図、(B)は側面図である。
【図5】リード端子をヒューズベースに挿入した状態で
の図2のラインA−Aに沿って見た部分断面図である。
の図2のラインA−Aに沿って見た部分断面図である。
【図6】リード端子をヒューズベースに挿入した状態で
の図2のラインA−Aに対して直交する方向のラインB
−Bに沿って見た部分断面図である。
の図2のラインA−Aに対して直交する方向のラインB
−Bに沿って見た部分断面図である。
【図7】本発明による可溶体保持二股部の構造を示すた
めの斜視図である。
めの斜視図である。
10:ヒューズベース 12:リード端子 14:可溶体 16:半田 18:ヒューズキャップ 80:曲げ部 82,84:可溶体ガイド部 86:可溶体引き出しガイド部 101:リード端子受入孔 102:凹部 105:消弧剤注入孔 107:傾斜面 121:可溶体保持二股部 122:外部接続用端部 123:主幹部 124:二股部材
Claims (4)
- 【請求項1】 一対の貫通孔を有する電気的絶縁性のヒ
ューズベースと、前記ヒューズベースの一対の貫通孔に
それぞれ挿入され前記ヒューズベースの両面にそれぞれ
突出する端部を有する棒状で導電性の一対のリード端子
と、当該一対のリード端子の先端間に架設される可溶体
と、前記ヒューズベースの前記可溶体が架設されている
側に被せ内部に空間を形成する電気的絶縁性のヒューズ
キャップとを備えるリード付き電流ヒューズにおいて、 各前記リード端子は、棒状の中間において二股に分岐し
バネ性を有する二股部材を有し、 前記ヒューズベースの各前記貫通孔は、挿入された前記
リード端子の棒状部分を収容する孔部と、当該孔部の中
間に当該孔部に連設し、前記二股部材を収容する凹部と
を有し、 前記二股部材のバネ性により前記二股部材が前記貫通孔
の凹部に係止して前記リード端子が前記ヒューズベース
に固定されることを特徴とするリード付き電流ヒュー
ズ。 - 【請求項2】 請求項1記載のリード付き電流ヒューズ
において、前記リード端子を前記ヒューズベースの貫通
孔に挿入する前の状態において、前記リード端子の二股
部材の先端部が、前記二股部材の分岐方向に対して交差
する方向に偏倚していることによりバネ性を有すること
を特徴とするリード付き電流ヒューズ。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載のリード付き電流ヒ
ューズにおいて、 前記可溶体と接続される側の前記リード端子の端部に
は、前記可溶体の端部の径より広く二股に分かれ、前記
可溶体の端部を保持する可溶体保持二股部が設けられ、 当該可溶体保持二股部に保持された前記可溶体の両端部
は、半田により当該可溶体二股部に機械的に固定され且
つ電気的に接続されることを特徴とするリード付き電流
ヒューズ。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
リード付き電流ヒューズにおいて、 前記ヒューズベースには、前記一対の貫通孔の間に消弧
剤を注入するための消弧剤注入用貫通孔が設けられ、 前記ヒューズキャップが前記ヒューズベースに被せられ
たとき形成される内部空間側となる前記ヒューズベース
の内面が、前記消弧剤注入用貫通孔の開孔から遠ざかる
につれ前記開孔より高くなるよう傾斜していることを特
徴とするリード付き電流ヒューズ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8027853A JP2873278B2 (ja) | 1996-02-15 | 1996-02-15 | リード付き電流ヒューズ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8027853A JP2873278B2 (ja) | 1996-02-15 | 1996-02-15 | リード付き電流ヒューズ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09223450A true JPH09223450A (ja) | 1997-08-26 |
JP2873278B2 JP2873278B2 (ja) | 1999-03-24 |
Family
ID=12232485
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8027853A Expired - Fee Related JP2873278B2 (ja) | 1996-02-15 | 1996-02-15 | リード付き電流ヒューズ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2873278B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6144283A (en) * | 1998-05-19 | 2000-11-07 | Yazaki Corporation | Temperature detectable large-current fuse and method of assembling the same |
JP2011243574A (ja) * | 2010-05-17 | 2011-12-01 | Littelfuse Inc | 二重巻き可溶体及び関連のヒューズ |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5016503A (ja) * | 1973-06-11 | 1975-02-21 | ||
JPS61176026A (ja) * | 1983-06-17 | 1986-08-07 | ビジユアル ヒユ−ズ インコ−ポレイテツド | 一体的指示器を備えた刃末端ヒユ−ズ |
JPS6393045U (ja) * | 1986-12-09 | 1988-06-16 | ||
JPS6438746U (ja) * | 1987-09-03 | 1989-03-08 | ||
JPH07169381A (ja) * | 1993-12-15 | 1995-07-04 | Nippon Seisen Kk | ヒューズ及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-02-15 JP JP8027853A patent/JP2873278B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6393045U (ja) * | 1986-12-09 | 1988-06-16 | ||
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JPH07169381A (ja) * | 1993-12-15 | 1995-07-04 | Nippon Seisen Kk | ヒューズ及びその製造方法 |
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US6144283A (en) * | 1998-05-19 | 2000-11-07 | Yazaki Corporation | Temperature detectable large-current fuse and method of assembling the same |
JP2011243574A (ja) * | 2010-05-17 | 2011-12-01 | Littelfuse Inc | 二重巻き可溶体及び関連のヒューズ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2873278B2 (ja) | 1999-03-24 |
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