JPH09208607A - 着色微粒子及びその製造方法、並びに、液晶表示素子用スペーサー及び液晶表示素子 - Google Patents
着色微粒子及びその製造方法、並びに、液晶表示素子用スペーサー及び液晶表示素子Info
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- JPH09208607A JPH09208607A JP2662296A JP2662296A JPH09208607A JP H09208607 A JPH09208607 A JP H09208607A JP 2662296 A JP2662296 A JP 2662296A JP 2662296 A JP2662296 A JP 2662296A JP H09208607 A JPH09208607 A JP H09208607A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 顔料の分散性がよく、均一に着色することが
でき、機械的強度及び耐溶剤性に優れ、顔料からの不純
物の溶出を防止することができる着色微粒子及びその製
造方法、並びに、液晶表示素子用スペーサー及び液晶表
示素子を提供する。 【解決手段】 重合性単量体と、不純物の溶出を防止す
るために表面が被覆されたカーボンブラックとからなる
着色微粒子、及び、重合性単量体に、表面が被覆された
カーボンブラックを均一に分散させた後、水性媒体中で
懸濁重合を行う着色微粒子の製造方法、並びに、重合性
単量体と、不純物の溶出を防止するために表面が被覆さ
れたカーボンブラックとからなる着色微粒子からなる液
晶表示素子用スペーサー及びそれを用いた液晶表示素
子。
でき、機械的強度及び耐溶剤性に優れ、顔料からの不純
物の溶出を防止することができる着色微粒子及びその製
造方法、並びに、液晶表示素子用スペーサー及び液晶表
示素子を提供する。 【解決手段】 重合性単量体と、不純物の溶出を防止す
るために表面が被覆されたカーボンブラックとからなる
着色微粒子、及び、重合性単量体に、表面が被覆された
カーボンブラックを均一に分散させた後、水性媒体中で
懸濁重合を行う着色微粒子の製造方法、並びに、重合性
単量体と、不純物の溶出を防止するために表面が被覆さ
れたカーボンブラックとからなる着色微粒子からなる液
晶表示素子用スペーサー及びそれを用いた液晶表示素
子。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、標識材料、
診断試薬用担体、液晶表示素子用スペーサー等に使用さ
れる着色微粒子及びその製造方法、並びに、それを用い
た液晶表示素子に関する。
診断試薬用担体、液晶表示素子用スペーサー等に使用さ
れる着色微粒子及びその製造方法、並びに、それを用い
た液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】着色微粒子は、塗料、標識材料、診断試
薬用担体、液晶表示素子用スペーサー等として多くの分
野で使用されている。このような着色微粒子は、一般
に、あらかじめ製造された重合体にカーボンブラック等
の顔料を混合させることにより製造されており、例え
ば、重合体の有機溶媒液と顔料とを均一化した後、噴霧
乾燥する方法、顔料を含む水中に重合体溶液を分散した
後、水と溶媒とを除去する方法、重合体と顔料とを混練
後粉砕する方法等が採用されている。
薬用担体、液晶表示素子用スペーサー等として多くの分
野で使用されている。このような着色微粒子は、一般
に、あらかじめ製造された重合体にカーボンブラック等
の顔料を混合させることにより製造されており、例え
ば、重合体の有機溶媒液と顔料とを均一化した後、噴霧
乾燥する方法、顔料を含む水中に重合体溶液を分散した
後、水と溶媒とを除去する方法、重合体と顔料とを混練
後粉砕する方法等が採用されている。
【0003】しかしながら、このような方法では、溶媒
を除去するための装置やエネルギーを必要としたり、重
合体中で顔料粒子の分散状態が均一でなく、得られる着
色微粒子は、粒形が不定形で粒度分布が広く、均一に着
色されていない問題があった。
を除去するための装置やエネルギーを必要としたり、重
合体中で顔料粒子の分散状態が均一でなく、得られる着
色微粒子は、粒形が不定形で粒度分布が広く、均一に着
色されていない問題があった。
【0004】特公昭50−33821号公報、特公昭5
6−50883号公報、特公平4−89805号公報に
は、顔料の存在下で重合性単量体を懸濁重合することに
より着色微粒子を製造する方法が開示されている。しか
しながら、この方法では、重合性単量体の種類、量等の
点で制約があるうえ、含有される顔料が微粒子表面に露
出する場合があるため、有機溶剤等により顔料そのもの
が溶出したり、顔料中の不純物が溶出したりすることが
あった。また、微粒子表面に顔料が存在しないことが要
求される用途、例えば、たんぱく質、酵素等の生物学的
物質を吸着又は結合させる担体等として使用する場合に
は不適当であった。
6−50883号公報、特公平4−89805号公報に
は、顔料の存在下で重合性単量体を懸濁重合することに
より着色微粒子を製造する方法が開示されている。しか
しながら、この方法では、重合性単量体の種類、量等の
点で制約があるうえ、含有される顔料が微粒子表面に露
出する場合があるため、有機溶剤等により顔料そのもの
が溶出したり、顔料中の不純物が溶出したりすることが
あった。また、微粒子表面に顔料が存在しないことが要
求される用途、例えば、たんぱく質、酵素等の生物学的
物質を吸着又は結合させる担体等として使用する場合に
は不適当であった。
【0005】特公平4−59321号公報には、多官能
性ビニル系化合物と親油性ビニル系化合物とからなる単
量体に、親油性を付与された顔料を混合し、水性媒体中
で懸濁重合することにより着色微粒子を製造する方法が
開示されている。しかしながら、この着色微粒子では、
顔料の分散性及び耐溶剤性の点で改善が認められるもの
の、顔料が着色微粒子の表面に実質上存在しないように
するために、後工程で、ビニル系化合物を懸濁重合又は
乳化重合するので、重合工程が二段階となり製造コスト
が割高になる問題点があった。
性ビニル系化合物と親油性ビニル系化合物とからなる単
量体に、親油性を付与された顔料を混合し、水性媒体中
で懸濁重合することにより着色微粒子を製造する方法が
開示されている。しかしながら、この着色微粒子では、
顔料の分散性及び耐溶剤性の点で改善が認められるもの
の、顔料が着色微粒子の表面に実質上存在しないように
するために、後工程で、ビニル系化合物を懸濁重合又は
乳化重合するので、重合工程が二段階となり製造コスト
が割高になる問題点があった。
【0006】特開平7−2913号公報には、架橋性単
量体に顔料を混合し、水相中で懸濁重合させて着色微粒
子を製造する方法が開示されているが、この技術では、
顔料の分散性や微粒子の機械的強度及び耐溶剤性は向上
するものの、使用する顔料から不純物が微粒子中に溶出
してしまい、均一に着色された微粒子を得ることは困難
であった。
量体に顔料を混合し、水相中で懸濁重合させて着色微粒
子を製造する方法が開示されているが、この技術では、
顔料の分散性や微粒子の機械的強度及び耐溶剤性は向上
するものの、使用する顔料から不純物が微粒子中に溶出
してしまい、均一に着色された微粒子を得ることは困難
であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するもので、その目的とするところは、顔料の
分散性がよく、均一に着色することができ、機械的強度
及び耐溶剤性に優れ、顔料からの不純物の溶出を防止す
ることができる着色微粒子及びその製造方法、並びに、
液晶表示素子用スペーサー及び液晶表示素子を提供する
ことにある。
点を解決するもので、その目的とするところは、顔料の
分散性がよく、均一に着色することができ、機械的強度
及び耐溶剤性に優れ、顔料からの不純物の溶出を防止す
ることができる着色微粒子及びその製造方法、並びに、
液晶表示素子用スペーサー及び液晶表示素子を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、重合性単
量体と、不純物の溶出を防止するために表面が被覆され
たカーボンブラックとからなる着色微粒子により達成す
ることができる。
量体と、不純物の溶出を防止するために表面が被覆され
たカーボンブラックとからなる着色微粒子により達成す
ることができる。
【0009】上記の目的は、また、重合性単量体に、表
面が被覆されたカーボンブラックを均一に分散させた
後、水性媒体中で懸濁重合を行う着色微粒子の製造方法
によって達成することができる。
面が被覆されたカーボンブラックを均一に分散させた
後、水性媒体中で懸濁重合を行う着色微粒子の製造方法
によって達成することができる。
【0010】上記の目的は、更にまた、上記着色微粒子
からなる液晶表示素子用スペーサー及びそれを用いた液
晶表示素子によって達成することができる。以下に本発
明を詳述する。
からなる液晶表示素子用スペーサー及びそれを用いた液
晶表示素子によって達成することができる。以下に本発
明を詳述する。
【0011】本発明で使用される重合性単量体としては
特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、
イタコン酸等の不飽和カルボン酸類;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アク
リル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル
酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアク
リル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブ
チル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ラウリル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸β−
ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシメチル等の
メタクリル酸エステル類;スチレン、ビニルトルエン、
α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、アクリルアミド、メタクリル
アミド、アクリルニトリル、メチロールアクリルアミ
ド、ステアリン酸ビニル、アクリルアセテート、アジピ
ン酸ジアリル、イタコン酸ジメチル、マレイン酸ジエチ
ル、アリルアルコール、塩化ビニリデン、塩化ビニル、
エチレン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよ
く、2種以上を併用してもよい。
特に限定されず、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、
イタコン酸等の不飽和カルボン酸類;アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アク
リル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル
酸t−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアク
リル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブ
チル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ラウリル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸β−
ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシメチル等の
メタクリル酸エステル類;スチレン、ビニルトルエン、
α−メチルスチレン等のスチレン系単量体;酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、アクリルアミド、メタクリル
アミド、アクリルニトリル、メチロールアクリルアミ
ド、ステアリン酸ビニル、アクリルアセテート、アジピ
ン酸ジアリル、イタコン酸ジメチル、マレイン酸ジエチ
ル、アリルアルコール、塩化ビニリデン、塩化ビニル、
エチレン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよ
く、2種以上を併用してもよい。
【0012】更に、上記重合性単量体とともに任意の架
橋性化合物、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフ
タレン、その誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレ
ングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコール
ジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のジ又はト
リエチレン性不飽和カルボン酸エステル;N,N−ジビ
ニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルサルファイ
ド、ジビニルスルホン酸等のジビニル化合物及び3個以
上のビニル基を有する化合物を1種又は2種以上使用す
ることができる。上記架橋性化合物の使用量は、該化合
物と上記重合性単量体との合計量に対し、0.005〜
100重量%が好ましい。
橋性化合物、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフ
タレン、その誘導体等の芳香族ジビニル化合物;エチレ
ングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコール
ジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、
1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のジ又はト
リエチレン性不飽和カルボン酸エステル;N,N−ジビ
ニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルサルファイ
ド、ジビニルスルホン酸等のジビニル化合物及び3個以
上のビニル基を有する化合物を1種又は2種以上使用す
ることができる。上記架橋性化合物の使用量は、該化合
物と上記重合性単量体との合計量に対し、0.005〜
100重量%が好ましい。
【0013】本発明で使用されるカーボンブラックは、
熱可塑性樹脂等により表面が被覆されたものである。上
記カーボンブラックとしては特に限定されず、例えば、
チャンネルブラック、ロールブラック、ファーネスブラ
ック、サーマルブラック等が挙げられる。上記熱可塑性
樹脂としては特に限定されず、例えば、アルキド樹脂、
変性アルキド樹脂、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェ
ノール樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂変性マレイン酸
樹脂、フマル酸樹脂、エステルガム、ロジン、石油樹
脂、クマロン樹脂、インデン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ビニル樹脂、アク
リル樹脂、塩化ゴム、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂
等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種
以上を併用してもよい。
熱可塑性樹脂等により表面が被覆されたものである。上
記カーボンブラックとしては特に限定されず、例えば、
チャンネルブラック、ロールブラック、ファーネスブラ
ック、サーマルブラック等が挙げられる。上記熱可塑性
樹脂としては特に限定されず、例えば、アルキド樹脂、
変性アルキド樹脂、フェノール樹脂、天然樹脂変性フェ
ノール樹脂、マレイン酸樹脂、天然樹脂変性マレイン酸
樹脂、フマル酸樹脂、エステルガム、ロジン、石油樹
脂、クマロン樹脂、インデン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル
樹脂、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、ビニル樹脂、アク
リル樹脂、塩化ゴム、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂
等が挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種
以上を併用してもよい。
【0014】上記熱可塑性樹脂を用いてカーボンブラッ
クの表面を被覆する方法としては特に限定されず、例え
ば、上記熱可塑性樹脂を含む疎水性媒体中でカーボンブ
ラックをボールミル等の粉砕機器を用いて微粉化する方
法、上記熱可塑性樹脂を含む疎水性媒体中にカーボンブ
ラックの水分散物を添加混合し乳化した後、加熱によっ
て水を留去する方法、上記熱可塑性樹脂を含む疎水性媒
体をあらかじめ加熱しておき、カーボンブラックの水分
散物を添加し混合すると同時に水を留去する方法が挙げ
られる。上記方法で得られる表面が被覆されたカーボン
ブラックは、疎水性媒体と混合可能であるエタノール、
イソプロパノール等の低級アルコールを混合することに
より沈殿させることができ、濾過、デカンテーション等
により回収することができる。
クの表面を被覆する方法としては特に限定されず、例え
ば、上記熱可塑性樹脂を含む疎水性媒体中でカーボンブ
ラックをボールミル等の粉砕機器を用いて微粉化する方
法、上記熱可塑性樹脂を含む疎水性媒体中にカーボンブ
ラックの水分散物を添加混合し乳化した後、加熱によっ
て水を留去する方法、上記熱可塑性樹脂を含む疎水性媒
体をあらかじめ加熱しておき、カーボンブラックの水分
散物を添加し混合すると同時に水を留去する方法が挙げ
られる。上記方法で得られる表面が被覆されたカーボン
ブラックは、疎水性媒体と混合可能であるエタノール、
イソプロパノール等の低級アルコールを混合することに
より沈殿させることができ、濾過、デカンテーション等
により回収することができる。
【0015】本発明の着色微粒子は、上記重合性単量体
と、上記表面が被覆されたカーボンブラックとを重合す
ることによって得ることができる。上記重合方法として
は特に限定されず、例えば、懸濁重合、乳化重合等が挙
げられる。なかでも、均一に着色された着色微粒子を得
るためには、懸濁重合が好ましい。上記懸濁重合は、上
記重合性単量体に、上記表面が被覆されたカーボンブラ
ックを均一に分散させた後、水性媒体中で行う。
と、上記表面が被覆されたカーボンブラックとを重合す
ることによって得ることができる。上記重合方法として
は特に限定されず、例えば、懸濁重合、乳化重合等が挙
げられる。なかでも、均一に着色された着色微粒子を得
るためには、懸濁重合が好ましい。上記懸濁重合は、上
記重合性単量体に、上記表面が被覆されたカーボンブラ
ックを均一に分散させた後、水性媒体中で行う。
【0016】上記重合性単量体の配合量は、水性媒体1
00重量部に対して、1〜200重量部が好ましい。1
重量部未満であると、工業的に不利となり、200重量
部を超えると、重合熱の除去がしにくくなる。上記表面
が被覆されたカーボンブラックの配合量は、重合性単量
体100重量部に対して、0.1〜200重量部が好ま
しい。0.1重量部未満であると、濃色に着色されにく
く、200重量部を超えると、得られる着色微粒子の機
械的強度が低下することがある。
00重量部に対して、1〜200重量部が好ましい。1
重量部未満であると、工業的に不利となり、200重量
部を超えると、重合熱の除去がしにくくなる。上記表面
が被覆されたカーボンブラックの配合量は、重合性単量
体100重量部に対して、0.1〜200重量部が好ま
しい。0.1重量部未満であると、濃色に着色されにく
く、200重量部を超えると、得られる着色微粒子の機
械的強度が低下することがある。
【0017】上記重合性単量体に、上記表面が被覆され
たカーボンブラックを均一に分散させるには、例えば、
ボールミル、ビーズミル、サンドミル、アトライター、
サンドグラインダー、ナノマイザー等を使用することが
できる。この場合においては、上記表面が被覆されたカ
ーボンブラックの分散性を高めるために、公知の分散剤
を添加してもよい。
たカーボンブラックを均一に分散させるには、例えば、
ボールミル、ビーズミル、サンドミル、アトライター、
サンドグラインダー、ナノマイザー等を使用することが
できる。この場合においては、上記表面が被覆されたカ
ーボンブラックの分散性を高めるために、公知の分散剤
を添加してもよい。
【0018】上記水性媒体としては特に限定されず、例
えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、ゼラチン、メチルセルロース、ポリメタク
リルアミド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオ
キサイドモノステアレート、ソルビタンテトラオレエー
ト、グリセリンモノオレエート、ドデシルベンゼンスル
ホン酸等の水溶性有機化合物の水溶液が挙げられる。
えば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、ゼラチン、メチルセルロース、ポリメタク
リルアミド、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオ
キサイドモノステアレート、ソルビタンテトラオレエー
ト、グリセリンモノオレエート、ドデシルベンゼンスル
ホン酸等の水溶性有機化合物の水溶液が挙げられる。
【0019】上記懸濁重合の重合温度は、30〜95℃
が好ましい。30℃未満であると、重合速度が小さく、
95℃を超えると、重合反応の制御が困難となる。上記
懸濁重合の重合時間は、1〜50時間が好ましい。1時
間未満であると、重合率が低く、50時間を超える時間
は不要である。
が好ましい。30℃未満であると、重合速度が小さく、
95℃を超えると、重合反応の制御が困難となる。上記
懸濁重合の重合時間は、1〜50時間が好ましい。1時
間未満であると、重合率が低く、50時間を超える時間
は不要である。
【0020】上記懸濁重合により得られた着色微粒子
は、濾過、遠心分離等の手段で分離することができる。
分離された着色微粒子は、水等で洗浄した後、加熱又は
減圧等により乾燥され、着色微粒子の製品とされる。
は、濾過、遠心分離等の手段で分離することができる。
分離された着色微粒子は、水等で洗浄した後、加熱又は
減圧等により乾燥され、着色微粒子の製品とされる。
【0021】上記懸濁重合においては、必要に応じて、
上記水性媒体中に重合開始剤を添加してもよい。上記重
合開始剤としては特に限定されず、例えば、2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−
2,4′−ジメチルバレロニトリル、2,2′−アゾビ
ス−メチルブチロニトリル、2,2′−アゾビス−メチ
ルヘプトニトリル等のアゾニトリル系化合物;過酸化ア
セチル、過酸化デカノイル、過酸化ラウロイル、過酸化
ベンゾイル、過酸化p−クロロベンゾイル、過酸化2,
4−ジクロロベンゾイル、過酸化炭酸ジイソプロピル、
過酸化ジ炭酸−2−エチルヘキシル、過酸化アセチルシ
クロヘキシルスルフォニル、過イソ酪酸t−ブチル、過
ビバリン酸t−ブチル、過酸化2−エチルヘキサン酸t
−ブチル、過酸化ジt−ブチル、過酸化t−ブチルクミ
ル、過酸化ジクミル等の有機過酸化物等が挙げられる。
上記重合開始剤の添加量は、重合性単量体100重量部
に対して、0.05〜30重量部である。0.05重量
部未満であると、重合速度が小さく、30重量部を超え
る量は不要である。
上記水性媒体中に重合開始剤を添加してもよい。上記重
合開始剤としては特に限定されず、例えば、2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−
2,4′−ジメチルバレロニトリル、2,2′−アゾビ
ス−メチルブチロニトリル、2,2′−アゾビス−メチ
ルヘプトニトリル等のアゾニトリル系化合物;過酸化ア
セチル、過酸化デカノイル、過酸化ラウロイル、過酸化
ベンゾイル、過酸化p−クロロベンゾイル、過酸化2,
4−ジクロロベンゾイル、過酸化炭酸ジイソプロピル、
過酸化ジ炭酸−2−エチルヘキシル、過酸化アセチルシ
クロヘキシルスルフォニル、過イソ酪酸t−ブチル、過
ビバリン酸t−ブチル、過酸化2−エチルヘキサン酸t
−ブチル、過酸化ジt−ブチル、過酸化t−ブチルクミ
ル、過酸化ジクミル等の有機過酸化物等が挙げられる。
上記重合開始剤の添加量は、重合性単量体100重量部
に対して、0.05〜30重量部である。0.05重量
部未満であると、重合速度が小さく、30重量部を超え
る量は不要である。
【0022】本発明の着色微粒子の粒径は、0.01〜
5000μmが好ましい。0.01μm未満であると、
凝集し易く、5000μmを超えるものが使用されるこ
とはまれである。
5000μmが好ましい。0.01μm未満であると、
凝集し易く、5000μmを超えるものが使用されるこ
とはまれである。
【0023】本発明の着色微粒子は、必要に応じて、表
面がシランカップリング剤等で被覆されていてもよい。
上記シランカップリング剤としては特に限定されず、例
えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、3−〔N−アリル−N−(2−アミノエチ
ル)〕アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N−
アリル−N−グリシジル)アミノプロピルトリエトキシ
シラン、3−(N−アリル−N−メタクリル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジ
ル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系シ
ランカップリング剤;N,N−ビス〔3−(メチルジメ
トキシシリル)プロピル〕アミン、N,N−ビス〔3−
(トリメトキシシリル)プロピル〕アミン、N,N−ビ
ス〔3−(メチルジメトキシシリル)プロピル〕エチレ
ンジアミン、N,N−ビス〔3−(トリメトキシシリ
ル)プロピル〕エチレンジアミン、N−グリシジル−
N,N−ビス〔3−(メチルジメトキシシリル)プロピ
ル〕アミン、N−グリシジル−N,N−ビス〔3−(ト
リメトキシシリル)プロピル〕アミン等のアミド系シラ
ンカップリング剤;ビニルトリエトキシシラン、ビニル
−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン等のビニル系
シランカップリング剤;γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン等のメタクリル系シランカップリング
剤;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等の
グリシジル系シランカップリング剤;γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シランカッ
プリング剤等が挙げられる。
面がシランカップリング剤等で被覆されていてもよい。
上記シランカップリング剤としては特に限定されず、例
えば、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β
−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシ
シラン、3−〔N−アリル−N−(2−アミノエチ
ル)〕アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(N−
アリル−N−グリシジル)アミノプロピルトリエトキシ
シラン、3−(N−アリル−N−メタクリル)アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、3−(N,N−ジグリシジ
ル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系シ
ランカップリング剤;N,N−ビス〔3−(メチルジメ
トキシシリル)プロピル〕アミン、N,N−ビス〔3−
(トリメトキシシリル)プロピル〕アミン、N,N−ビ
ス〔3−(メチルジメトキシシリル)プロピル〕エチレ
ンジアミン、N,N−ビス〔3−(トリメトキシシリ
ル)プロピル〕エチレンジアミン、N−グリシジル−
N,N−ビス〔3−(メチルジメトキシシリル)プロピ
ル〕アミン、N−グリシジル−N,N−ビス〔3−(ト
リメトキシシリル)プロピル〕アミン等のアミド系シラ
ンカップリング剤;ビニルトリエトキシシラン、ビニル
−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン等のビニル系
シランカップリング剤;γ−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン等のメタクリル系シランカップリング
剤;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等の
グリシジル系シランカップリング剤;γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シランカッ
プリング剤等が挙げられる。
【0024】上記シランカップリング剤を用いて着色微
粒子の表面を被覆する方法としては特に限定されず、例
えば、上記シランカップリング剤と着色微粒子とを水等
の無機溶媒又はアルコール等の有機溶媒中で混合し、攪
拌下で加熱し、加熱後着色微粒子をデカンテーション等
で分離し、減圧乾燥等で溶媒を除去する方法、上記シラ
ンカップリング剤と着色微粒子とを直接混合し、加熱す
る方法等が挙げられる。
粒子の表面を被覆する方法としては特に限定されず、例
えば、上記シランカップリング剤と着色微粒子とを水等
の無機溶媒又はアルコール等の有機溶媒中で混合し、攪
拌下で加熱し、加熱後着色微粒子をデカンテーション等
で分離し、減圧乾燥等で溶媒を除去する方法、上記シラ
ンカップリング剤と着色微粒子とを直接混合し、加熱す
る方法等が挙げられる。
【0025】本発明の着色微粒子は、液晶表示素子用ス
ペーサーとして好適に用いることができる。
ペーサーとして好適に用いることができる。
【0026】本発明の着色微粒子を、液晶表示素子用ス
ペーサーとして用いる場合においては、本発明の着色微
粒子のK値は、250kgf/mm2 以上であることが
好ましい。250kgf/mm2 未満であると、得られ
る液晶表示素子の一対の基板間の間隔を、精密かつ安定
に保持しにくくなる場合がある。
ペーサーとして用いる場合においては、本発明の着色微
粒子のK値は、250kgf/mm2 以上であることが
好ましい。250kgf/mm2 未満であると、得られ
る液晶表示素子の一対の基板間の間隔を、精密かつ安定
に保持しにくくなる場合がある。
【0027】ここで、K値とは、下記式(1)で定義さ
れる値であり、球体の硬さを普遍的かつ定量的に表すも
のである。このK値を用いることにより、本発明の着色
微粒子を液晶表示素子用スペーサーとして用いる場合に
おける、本発明の着色微粒子の好適な硬さを、定量的か
つ一義的に表すことが可能となる。
れる値であり、球体の硬さを普遍的かつ定量的に表すも
のである。このK値を用いることにより、本発明の着色
微粒子を液晶表示素子用スペーサーとして用いる場合に
おける、本発明の着色微粒子の好適な硬さを、定量的か
つ一義的に表すことが可能となる。
【0028】 K=(3/√2)・F・S-3/2/R-1/2 (1) (式中、Fは、着色微粒子の10%圧縮変形における荷
重値(kgf)を表し、Sは、圧縮変位(mm)を表
し、Rは、粒子の半径(mm)を表す。)
重値(kgf)を表し、Sは、圧縮変位(mm)を表
し、Rは、粒子の半径(mm)を表す。)
【0029】本発明の着色微粒子を、液晶表示素子用ス
ペーサーとして用いる場合においては、本発明の着色微
粒子の圧縮変形後の回復率の値は、30%以上であるこ
とが好ましい。30%未満であると、塑性変形が大きす
ぎて、得られる液晶表示素子の一対の基板間の間隔を決
める工程に不都合をきたすおそれがある。
ペーサーとして用いる場合においては、本発明の着色微
粒子の圧縮変形後の回復率の値は、30%以上であるこ
とが好ましい。30%未満であると、塑性変形が大きす
ぎて、得られる液晶表示素子の一対の基板間の間隔を決
める工程に不都合をきたすおそれがある。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明の着色微粒子からなる液晶
表示素子用スペーサーを用いた液晶表示素子の一形態
を、図面を用いて説明する。
表示素子用スペーサーを用いた液晶表示素子の一形態
を、図面を用いて説明する。
【0031】図1に示すように、液晶表示素子Aは、一
対の基板7、9と、一対の基板7、9のギャップを一定
に保持するために一対の基板7、9の間に配設されたス
ペーサー8と、一対の基板7、9の間に封入されたネマ
チック液晶11と、一対の基板7、9間の周囲に充填さ
れたシール部材10と、各基板7、9の表面に被覆され
た偏光シート12、13とを有している。
対の基板7、9と、一対の基板7、9のギャップを一定
に保持するために一対の基板7、9の間に配設されたス
ペーサー8と、一対の基板7、9の間に封入されたネマ
チック液晶11と、一対の基板7、9間の周囲に充填さ
れたシール部材10と、各基板7、9の表面に被覆され
た偏光シート12、13とを有している。
【0032】基板7、9は、ガラスからなる透明基板
1、4の片面にITO(Indium−Tin−Oxi
de)膜等からなる透明電極2、5をパターン形成し、
この透明電極2、5及び透明基板1、4の表面にポリイ
ミド膜等からなる配向制御膜3、6を被覆して構成され
ている。配向制御膜3、6は、ラビングによって配向制
御処理されている。
1、4の片面にITO(Indium−Tin−Oxi
de)膜等からなる透明電極2、5をパターン形成し、
この透明電極2、5及び透明基板1、4の表面にポリイ
ミド膜等からなる配向制御膜3、6を被覆して構成され
ている。配向制御膜3、6は、ラビングによって配向制
御処理されている。
【0033】スペーサー8は、上述した所定範囲のK値
と、所定範囲の圧縮変形後の回復率を有する本発明の着
色微粒子である。
と、所定範囲の圧縮変形後の回復率を有する本発明の着
色微粒子である。
【0034】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0035】実施例1着色微粒子の調製 テトラメチロールメタントリアクリレート60重量部、
ジビニルベンゼン20重量部及びアクリロニトリル20
重量部を均一に混合し、更に、ポリエチレンにより表面
が被覆されたカーボンブラック12重量部を添加し、ビ
ーズミルを用いて48時間かけて表面が被覆されたカー
ボンブラックを均一に分散させた。この表面が被覆され
たカーボンブラックが分散された着色重合性単量体組成
物に、過酸化ベンゾイル2重量部を均一に混合し、これ
を3重量%濃度のポリビニルアルコール水溶液850重
量部に投入し、よく攪拌した後、ホモジナイザーで着色
重合性単量体液滴の粒径が約3〜10μmの微粒状に懸
濁させ、懸濁液を得た。
ジビニルベンゼン20重量部及びアクリロニトリル20
重量部を均一に混合し、更に、ポリエチレンにより表面
が被覆されたカーボンブラック12重量部を添加し、ビ
ーズミルを用いて48時間かけて表面が被覆されたカー
ボンブラックを均一に分散させた。この表面が被覆され
たカーボンブラックが分散された着色重合性単量体組成
物に、過酸化ベンゾイル2重量部を均一に混合し、これ
を3重量%濃度のポリビニルアルコール水溶液850重
量部に投入し、よく攪拌した後、ホモジナイザーで着色
重合性単量体液滴の粒径が約3〜10μmの微粒状に懸
濁させ、懸濁液を得た。
【0036】得られた懸濁液を、温度計と攪拌機と還流
冷却器とを備えた2リットルのセパラブルフラスコに移
し、窒素雰囲気中で攪拌しながら85℃に昇温加熱し、
7時間重合反応を行い、更に90℃に昇温して3時間保
ち、重合反応を完結させた。その後、重合反応液を冷却
し、生成した着色微粒子を濾過し、充分に水洗し乾燥さ
せて、粒径が、3〜10μmの顔料分散型の着色微粒子
120重量部を得た。得られた着色微粒子を分級して、
平均粒径5.55μm、粒径の変動係数2.48%の着
色微粒子を得た。得られた着色微粒子のK値、圧縮変形
後の回復率、黒色度、及び、着色微粒子中の不純物濃度
について、下記方法により評価し、結果を表1に示し
た。
冷却器とを備えた2リットルのセパラブルフラスコに移
し、窒素雰囲気中で攪拌しながら85℃に昇温加熱し、
7時間重合反応を行い、更に90℃に昇温して3時間保
ち、重合反応を完結させた。その後、重合反応液を冷却
し、生成した着色微粒子を濾過し、充分に水洗し乾燥さ
せて、粒径が、3〜10μmの顔料分散型の着色微粒子
120重量部を得た。得られた着色微粒子を分級して、
平均粒径5.55μm、粒径の変動係数2.48%の着
色微粒子を得た。得られた着色微粒子のK値、圧縮変形
後の回復率、黒色度、及び、着色微粒子中の不純物濃度
について、下記方法により評価し、結果を表1に示し
た。
【0037】評価方法 (1)K値 (i)測定方法 室温において、平滑表面を有する鋼板の上に、得られた
着色微粒子を散布し、その中から1個の着色微粒子を選
んだ。次に、微小圧縮試験機(PCT−200型、島津
製作所社製)を用いて、ダイヤモンド製の直径50μm
の円柱の平滑な端面で、この着色微粒子を圧縮した。こ
の際、圧縮荷重を電磁力として電気的に検出し、圧縮変
位を作動トランスによる変位として電気的に検出した。
着色微粒子を散布し、その中から1個の着色微粒子を選
んだ。次に、微小圧縮試験機(PCT−200型、島津
製作所社製)を用いて、ダイヤモンド製の直径50μm
の円柱の平滑な端面で、この着色微粒子を圧縮した。こ
の際、圧縮荷重を電磁力として電気的に検出し、圧縮変
位を作動トランスによる変位として電気的に検出した。
【0038】これにより、図2に示すような圧縮変位−
荷重の関係を求めた。図2から、この着色微粒子の10
%圧縮変形における荷重値、及び、圧縮変位を、それぞ
れ求めた。これらの値及び上記式(1)とから、図3に
示すようなK値と圧縮歪との関係を求めた。ただし、圧
縮歪は、圧縮変位をこの着色微粒子の粒子径で割った値
を%で表したものである。 (ii)圧縮速度 定負荷速度圧縮方式で行った。毎秒0.27グラム重
(grf)の割合で荷重を増加させた。 (iii)試験荷重 最大10grfとした。
荷重の関係を求めた。図2から、この着色微粒子の10
%圧縮変形における荷重値、及び、圧縮変位を、それぞ
れ求めた。これらの値及び上記式(1)とから、図3に
示すようなK値と圧縮歪との関係を求めた。ただし、圧
縮歪は、圧縮変位をこの着色微粒子の粒子径で割った値
を%で表したものである。 (ii)圧縮速度 定負荷速度圧縮方式で行った。毎秒0.27グラム重
(grf)の割合で荷重を増加させた。 (iii)試験荷重 最大10grfとした。
【0039】(2)圧縮変形後の回復率 (i)測定方法 室温において、平滑表面を有する鋼板の上に、得られた
着色微粒子を散布し、その中から1個の着色微粒子を選
んだ。次に、微小圧縮試験機(PCT−200型、島津
製作所社製)を用いて、ダイヤモンド製の直径50μm
の円柱の平滑な端面で、この着色微粒子を圧縮した。こ
の際、荷重を電磁力として電気的に検出し、圧縮変位を
作動トランスによる変位として電気的に検出した。
着色微粒子を散布し、その中から1個の着色微粒子を選
んだ。次に、微小圧縮試験機(PCT−200型、島津
製作所社製)を用いて、ダイヤモンド製の直径50μm
の円柱の平滑な端面で、この着色微粒子を圧縮した。こ
の際、荷重を電磁力として電気的に検出し、圧縮変位を
作動トランスによる変位として電気的に検出した。
【0040】図4に示すように、この着色微粒子を反転
荷重値まで圧縮した後(図4中、曲線aで示す)、逆に
荷重を減らしていった(図4中、曲線bで示す)。この
際、荷重と圧縮変位との関係を測定した。ただし、除荷
重における終点は、荷重値ゼロではなく、0.1g以上
の原点荷重値とした。回復率は、反転の点までの変位L
1 と、反転の点から原点荷重値を取る点までの変位差L
2 との比(L2 /L1 )を%で示した値で定義した。
荷重値まで圧縮した後(図4中、曲線aで示す)、逆に
荷重を減らしていった(図4中、曲線bで示す)。この
際、荷重と圧縮変位との関係を測定した。ただし、除荷
重における終点は、荷重値ゼロではなく、0.1g以上
の原点荷重値とした。回復率は、反転の点までの変位L
1 と、反転の点から原点荷重値を取る点までの変位差L
2 との比(L2 /L1 )を%で示した値で定義した。
【0041】 (ii)測定条件 反転荷重値 1grf 原点荷重値 0.1grf 負荷及び除負荷における圧縮速度 0.27grf/sec 測定室温度 20℃
【0042】(3)黒色度 得られた着色微粒子について、目視により黒色度を観察
し、濃い黒色のものを◎とし、薄い黒色のものを×とし
た。
し、濃い黒色のものを◎とし、薄い黒色のものを×とし
た。
【0043】(4)着色微粒子中の不純物濃度 得られた着色微粒子中に存在する、ナトリウムイオン、
カリウムイオン、塩素イオン、硫酸イオンの各濃度を、
イオンクロマトグラフィーにより測定した。
カリウムイオン、塩素イオン、硫酸イオンの各濃度を、
イオンクロマトグラフィーにより測定した。
【0044】液晶表示素子の作製 厚さ0.7mmのガラス板上に、低温スパッタ法によっ
て約500オングストロームの厚さの酸化インジウム−
酸化スズ系の透明導電膜を形成した後、フォトリソグラ
フィーにより所定の電極パターンを形成した。次いで、
この上に配向剤を塗布した後、加熱した配向制御膜を形
成した。次に、このガラス板を5cm×12.5cmの
寸法に裁断し、液晶表示素子のガラス基板を得た。
て約500オングストロームの厚さの酸化インジウム−
酸化スズ系の透明導電膜を形成した後、フォトリソグラ
フィーにより所定の電極パターンを形成した。次いで、
この上に配向剤を塗布した後、加熱した配向制御膜を形
成した。次に、このガラス板を5cm×12.5cmの
寸法に裁断し、液晶表示素子のガラス基板を得た。
【0045】得られたガラス基板の周囲に、スクリーン
印刷により、ガラスファイバースペーサーを混入させた
エポキシ接着剤を幅1mmで印刷した。このガラス基板
を水平に配置した後、上方から高分子重合体着色微粒子
を加圧窒素ガスにより飛散させて、均一にガラス基板上
に落下させた。ガラス基板上における重合体着色微粒子
の散布濃度が、約100個/mm2 になるように散布時
間を調節した。
印刷により、ガラスファイバースペーサーを混入させた
エポキシ接着剤を幅1mmで印刷した。このガラス基板
を水平に配置した後、上方から高分子重合体着色微粒子
を加圧窒素ガスにより飛散させて、均一にガラス基板上
に落下させた。ガラス基板上における重合体着色微粒子
の散布濃度が、約100個/mm2 になるように散布時
間を調節した。
【0046】別のガラス基板を、高分子重合体着色微粒
子が散布されたガラス基板上に重ね合わせた後、プレス
機により1kg/cm2 の荷重を、ガラス基板全体に均
一にかかるように加えた。同時に、このものを160℃
の温度で20分間加熱して周囲のエポキシ接着剤を硬化
させた。このようにして作製したセルの内部を吸引して
真空とした後、周辺のシール部の一部に設けた孔部から
液晶を内部に注入し、液晶表示素子を作製した。
子が散布されたガラス基板上に重ね合わせた後、プレス
機により1kg/cm2 の荷重を、ガラス基板全体に均
一にかかるように加えた。同時に、このものを160℃
の温度で20分間加熱して周囲のエポキシ接着剤を硬化
させた。このようにして作製したセルの内部を吸引して
真空とした後、周辺のシール部の一部に設けた孔部から
液晶を内部に注入し、液晶表示素子を作製した。
【0047】得られた液晶表示素子の上下基板のギャッ
プ値を測定した結果、ギャップ値は、6.36±0.0
3μmであった。得られた液晶表示素子に当てた光の反
射光の色調がオリーブ色を呈するように、液晶表示素子
の上下の両面に偏光シートを貼付けた。この時、このオ
リーブ色は均一で、濃度に色ムラは認められなかった。
得られた液晶表示素子の電気抵抗、及び、画像の表示コ
ントラストを、下記方法により評価し、その結果を表1
に示した。
プ値を測定した結果、ギャップ値は、6.36±0.0
3μmであった。得られた液晶表示素子に当てた光の反
射光の色調がオリーブ色を呈するように、液晶表示素子
の上下の両面に偏光シートを貼付けた。この時、このオ
リーブ色は均一で、濃度に色ムラは認められなかった。
得られた液晶表示素子の電気抵抗、及び、画像の表示コ
ントラストを、下記方法により評価し、その結果を表1
に示した。
【0048】評価方法 (1)電気抵抗 得られた液晶表示素子の電極間の抵抗を、微粒子充填セ
ル法により測定した。 (2)画像の表示コントラスト 得られた液晶表示素子に電源を接続して点灯させ、目視
により画像の表示コントラストを観察し、画像の表示コ
ントラストが良好であるものを◎とし、表示コントラス
トが不良であるものを×とした。
ル法により測定した。 (2)画像の表示コントラスト 得られた液晶表示素子に電源を接続して点灯させ、目視
により画像の表示コントラストを観察し、画像の表示コ
ントラストが良好であるものを◎とし、表示コントラス
トが不良であるものを×とした。
【0049】実施例2〜4 表1に示す配合量にしたこと以外は、実施例1と同様に
して着色微粒子、及び、液晶表示素子を作製して評価
し、その結果を表1に示した。
して着色微粒子、及び、液晶表示素子を作製して評価
し、その結果を表1に示した。
【0050】比較例1 表面が被覆されていないカーボンブラックを用い、表1
に示す配合量にしたこと以外は、実施例1と同様にして
着色微粒子、及び、液晶表示素子を作製して評価し、そ
の結果を表1に示した。
に示す配合量にしたこと以外は、実施例1と同様にして
着色微粒子、及び、液晶表示素子を作製して評価し、そ
の結果を表1に示した。
【0051】比較例2 カーボンブラックを配合せず、表1に示す配合量にした
こと以外は、実施例1と同様にして着色微粒子、及び、
液晶表示素子を作製して評価し、その結果を表1に示し
た。
こと以外は、実施例1と同様にして着色微粒子、及び、
液晶表示素子を作製して評価し、その結果を表1に示し
た。
【0052】
【表1】
【0053】
【発明の効果】本発明の着色微粒子及びその製造方法は
上述のとおりであるので、カーボンブラックの不純物が
着色微粒子中に溶出することなく、均一で濃厚な黒色を
有し、機械的強度及び耐溶剤性に優れた着色微粒子を得
ることができ、塗料、標識材料、診断試薬用担体、液晶
表示素子用スペーサー等として使用した場合、カーボン
ブラックの不純物が着色微粒子から溶出することがな
く、好適に使用することができる。特に、液晶表示素子
用スペーサーとして用いると、液晶表示素子の表示コン
トラストの低下を防止することができる。
上述のとおりであるので、カーボンブラックの不純物が
着色微粒子中に溶出することなく、均一で濃厚な黒色を
有し、機械的強度及び耐溶剤性に優れた着色微粒子を得
ることができ、塗料、標識材料、診断試薬用担体、液晶
表示素子用スペーサー等として使用した場合、カーボン
ブラックの不純物が着色微粒子から溶出することがな
く、好適に使用することができる。特に、液晶表示素子
用スペーサーとして用いると、液晶表示素子の表示コン
トラストの低下を防止することができる。
【図1】本発明の液晶表示素子の一形態を示す断面図で
ある。
ある。
【図2】荷重と着色微粒子の圧縮変位との関係を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図3】K値と着色微粒子の圧縮歪みとの関係を示すグ
ラフである。
ラフである。
【図4】着色微粒子の圧縮変形後の回復率の測定方法を
説明する図である。
説明する図である。
1.透明基板 2.透明電極 3.配向制御膜 4.透明基板 5.透明電極 6.配向制御膜 7.基板 8.スペーサー 9.基板 10.シール部材 11.ネマチック液晶 12.偏光シート 13.偏光シート
Claims (4)
- 【請求項1】 重合性単量体と、不純物の溶出を防止す
るために表面が被覆されたカーボンブラックとからなる
ことを特徴とする着色微粒子。 - 【請求項2】 重合性単量体に、表面が被覆されたカー
ボンブラックを均一に分散させた後、水性媒体中で懸濁
重合を行うことを特徴とする着色微粒子の製造方法。 - 【請求項3】 重合性単量体と、不純物の溶出を防止す
るために表面が被覆されたカーボンブラックとからなる
着色微粒子からなることを特徴とする液晶表示素子用ス
ペーサー。 - 【請求項4】 請求項3記載の液晶表示素子用スペーサ
ーを用いたことを特徴とする液晶表示素子。
Priority Applications (13)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2662296A JPH09208607A (ja) | 1995-11-27 | 1996-02-14 | 着色微粒子及びその製造方法、並びに、液晶表示素子用スペーサー及び液晶表示素子 |
TW086101816A TW401423B (en) | 1996-02-14 | 1997-02-13 | Spacer for liquid crystal display device and liquid crystal display device |
CN97192186A CN1107241C (zh) | 1996-02-14 | 1997-02-14 | 液晶显示器隔离体和液晶显示器 |
PCT/JP1997/000386 WO1997030374A1 (fr) | 1996-02-14 | 1997-02-14 | Element d'afficheur a cristal liquide et separateur approprie |
JP52919097A JP4088343B2 (ja) | 1996-02-14 | 1997-02-14 | 液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子 |
KR1019980706208A KR100656131B1 (ko) | 1996-02-14 | 1997-02-14 | 액정표시소자용스페이서및액정표시소자 |
DE69736169T DE69736169T2 (de) | 1996-02-14 | 1997-02-14 | Flüssigkristall-anzeigeelement und abstandhalter dafür |
US09/125,315 US6190774B1 (en) | 1996-02-14 | 1997-02-14 | Liquid crystal display cell spacer and liquid crystal display cell |
KR1020057011828A KR100637644B1 (ko) | 1996-02-14 | 1997-02-14 | 액정 표시 소자용 스페이서 및 액정 표시 소자 |
EP97902677A EP0881523B1 (en) | 1996-02-14 | 1997-02-14 | Liquid crystal display element spacer and liquid crystal display element |
HK99103878A HK1019792A1 (en) | 1996-02-14 | 1999-09-07 | Liquid crystal display element spacer and liquid crystal display element |
US09/745,801 US6391455B2 (en) | 1996-02-14 | 2000-12-26 | Liquid crystal display cell spacer and liquid crystal display cell |
JP2005238751A JP2006003919A (ja) | 1996-02-14 | 2005-08-19 | 液晶表示素子用スペーサ及び液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-307218 | 1995-11-27 | ||
JP30721895 | 1995-11-27 | ||
JP2662296A JPH09208607A (ja) | 1995-11-27 | 1996-02-14 | 着色微粒子及びその製造方法、並びに、液晶表示素子用スペーサー及び液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09208607A true JPH09208607A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=26364431
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2662296A Pending JPH09208607A (ja) | 1995-11-27 | 1996-02-14 | 着色微粒子及びその製造方法、並びに、液晶表示素子用スペーサー及び液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09208607A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013028815A (ja) * | 2000-01-25 | 2013-02-07 | Cabot Corp | 変性顔料を含むポリマーおよびその製造方法 |
JPWO2019045004A1 (ja) * | 2017-09-01 | 2020-08-13 | 積水化学工業株式会社 | 複合粒子、複合粒子粉体及び調光材 |
-
1996
- 1996-02-14 JP JP2662296A patent/JPH09208607A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013028815A (ja) * | 2000-01-25 | 2013-02-07 | Cabot Corp | 変性顔料を含むポリマーおよびその製造方法 |
JPWO2019045004A1 (ja) * | 2017-09-01 | 2020-08-13 | 積水化学工業株式会社 | 複合粒子、複合粒子粉体及び調光材 |
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