JPH0920651A - 注入可能な涙小管閉鎖剤 - Google Patents
注入可能な涙小管閉鎖剤Info
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- JPH0920651A JPH0920651A JP7167743A JP16774395A JPH0920651A JP H0920651 A JPH0920651 A JP H0920651A JP 7167743 A JP7167743 A JP 7167743A JP 16774395 A JP16774395 A JP 16774395A JP H0920651 A JPH0920651 A JP H0920651A
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- JP
- Japan
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- lacrimal
- solution
- collagen
- canaliculus
- punctum
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ドライアイ症状を改善するためのコラーゲンを
主成分とする注入可能な涙小管閉鎖剤を提供することを
目的とする。 【構成】涙小管内においてゲル化し得る溶液または分散
液よりなる涙点より注入可能な涙小管閉鎖剤である。
主成分とする注入可能な涙小管閉鎖剤を提供することを
目的とする。 【構成】涙小管内においてゲル化し得る溶液または分散
液よりなる涙点より注入可能な涙小管閉鎖剤である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドライアイ症状を改善
するため液状で涙点より注入可能な涙小管閉鎖剤に関す
る。
するため液状で涙点より注入可能な涙小管閉鎖剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】涙は、各種の刺激や精神的な感動などで
反射的にその分泌が促進される一方で、平常も絶えず少
量が分泌されて目の乾燥を防ぎ、目に入った異物を洗い
流している。そして、涙は殺菌作用を有することから角
膜炎、結膜炎等の疾病を防ぐ役目もになっている。この
ような涙は涙腺より分泌され目頭へ集まって涙点に入り
涙小管、涙嚢、鼻涙管を通り、下鼻道により鼻腔へと流
れ込んでいる。ところで、最近、ドライアイの患者が増
加している。この症状は、涙の分泌が極端に少ないか、
或いは涙の分泌がない場合である。そのため目の表面が
乾燥し、その結果、疾病を予防することが出来なく、ま
た痛みも伴う。このドライアイ症状の改善法として、固
体状の涙点プラグと称される水溶性あるいは非水溶性の
材料よりなる長さが1〜3mmで直径が0.2〜0.8
mmの円筒状で、一端が円錐形状をしたプラグを涙点に
挿入して閉鎖し、涙の流出を防止する方法が知られてお
り、また、涙の分泌がない場合には涙点プラグを挿入す
ると共に外部より涙液を点滴する等の方法が講じられて
いる(特開昭61−115559号公報、又は特開平3
−292953号参照)。このプラグとしてはトリメチ
レンカーボネートとグリコリドとの共重合体(特開平4
−364857号公報)や、グリコリドとグリコリド以
外のラクチドとの共重合体(特開平4−364856号
公報)等の水溶性プラグが知られており、また、従来か
ら手術用糸として用いられているカットグット、すなわ
ち腸糸を使用することも知られている(米国特許第4,
660,546号参照)。その他、ヒドロゲルであるポ
リビニルピロリドンとポリメチルメタクリレートとの共
重合体や、テフロン、シリコン、ステンレス等の非水溶
性プラグも知られている。
反射的にその分泌が促進される一方で、平常も絶えず少
量が分泌されて目の乾燥を防ぎ、目に入った異物を洗い
流している。そして、涙は殺菌作用を有することから角
膜炎、結膜炎等の疾病を防ぐ役目もになっている。この
ような涙は涙腺より分泌され目頭へ集まって涙点に入り
涙小管、涙嚢、鼻涙管を通り、下鼻道により鼻腔へと流
れ込んでいる。ところで、最近、ドライアイの患者が増
加している。この症状は、涙の分泌が極端に少ないか、
或いは涙の分泌がない場合である。そのため目の表面が
乾燥し、その結果、疾病を予防することが出来なく、ま
た痛みも伴う。このドライアイ症状の改善法として、固
体状の涙点プラグと称される水溶性あるいは非水溶性の
材料よりなる長さが1〜3mmで直径が0.2〜0.8
mmの円筒状で、一端が円錐形状をしたプラグを涙点に
挿入して閉鎖し、涙の流出を防止する方法が知られてお
り、また、涙の分泌がない場合には涙点プラグを挿入す
ると共に外部より涙液を点滴する等の方法が講じられて
いる(特開昭61−115559号公報、又は特開平3
−292953号参照)。このプラグとしてはトリメチ
レンカーボネートとグリコリドとの共重合体(特開平4
−364857号公報)や、グリコリドとグリコリド以
外のラクチドとの共重合体(特開平4−364856号
公報)等の水溶性プラグが知られており、また、従来か
ら手術用糸として用いられているカットグット、すなわ
ち腸糸を使用することも知られている(米国特許第4,
660,546号参照)。その他、ヒドロゲルであるポ
リビニルピロリドンとポリメチルメタクリレートとの共
重合体や、テフロン、シリコン、ステンレス等の非水溶
性プラグも知られている。
【0003】しかし、従来の非水溶性プラグの場合、常
に涙点よりプラグの端部が出ているため角膜に触れて損
傷を生じることがあり、また、患者には常に異物感があ
る。更に、通常、非水溶性プラグは、涙点の径より少し
太いものを使用するため長期間の使用によって涙点が大
きくなるという欠点がある。また水溶性プラグを使用す
る場合は、プラグが完全に涙小管に入るため異物感はな
いが、長期にわたり効果を持続させることは困難であっ
た。更に、これらプラグはいずれの場合でも、患者の涙
点の太さにあわせるため、0.1mm刻みの何種類もの
プラグを用意する必要がある。
に涙点よりプラグの端部が出ているため角膜に触れて損
傷を生じることがあり、また、患者には常に異物感があ
る。更に、通常、非水溶性プラグは、涙点の径より少し
太いものを使用するため長期間の使用によって涙点が大
きくなるという欠点がある。また水溶性プラグを使用す
る場合は、プラグが完全に涙小管に入るため異物感はな
いが、長期にわたり効果を持続させることは困難であっ
た。更に、これらプラグはいずれの場合でも、患者の涙
点の太さにあわせるため、0.1mm刻みの何種類もの
プラグを用意する必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
このような欠点を改善し、どの様な太さの涙点にも適応
可能で、且つ、異物感がなく長期にわたりドライアイ症
状を改善するのに効果がある涙小管閉鎖剤について種々
検討した結果、ゲル化可能な溶液又は分散液を涙点に注
入すると、液によって涙小管が塞がれ、場合によっては
涙小管内においてゲル状態となってプラグとして作用す
ることを見出し、本発明を完成したもので、本発明の目
的はドライアイ症状を改善するため涙点より涙小管に注
入する涙小管閉鎖剤を提供することを目的とするもので
ある。
このような欠点を改善し、どの様な太さの涙点にも適応
可能で、且つ、異物感がなく長期にわたりドライアイ症
状を改善するのに効果がある涙小管閉鎖剤について種々
検討した結果、ゲル化可能な溶液又は分散液を涙点に注
入すると、液によって涙小管が塞がれ、場合によっては
涙小管内においてゲル状態となってプラグとして作用す
ることを見出し、本発明を完成したもので、本発明の目
的はドライアイ症状を改善するため涙点より涙小管に注
入する涙小管閉鎖剤を提供することを目的とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、溶液あ
るいは分散液よりなる涙点より注入可能な涙小管閉鎖剤
であって、具体的には体温により、あるいは2液を混合
することによりゲル化するものを主成分とした溶液ある
いは分散液である。更にこの涙小管閉鎖剤は、抗菌活性
を有する薬剤を含有していても良い。即ち、本発明にお
ける涙小管閉鎖剤は溶液あるいは分散液のような液状
で、生体適合性が良好であり、また、涙点に注入する時
は液状であるので従来のプラグのように種々の径を有す
るものを準備する必要はなく、注入した液自体によって
涙小管が塞がれ、また、場合によっては注入後に体温あ
るいは2液を混合することによって凝固して涙小管を封
鎖するので患者に対して異物感を与えることがない。
るいは分散液よりなる涙点より注入可能な涙小管閉鎖剤
であって、具体的には体温により、あるいは2液を混合
することによりゲル化するものを主成分とした溶液ある
いは分散液である。更にこの涙小管閉鎖剤は、抗菌活性
を有する薬剤を含有していても良い。即ち、本発明にお
ける涙小管閉鎖剤は溶液あるいは分散液のような液状
で、生体適合性が良好であり、また、涙点に注入する時
は液状であるので従来のプラグのように種々の径を有す
るものを準備する必要はなく、注入した液自体によって
涙小管が塞がれ、また、場合によっては注入後に体温あ
るいは2液を混合することによって凝固して涙小管を封
鎖するので患者に対して異物感を与えることがない。
【0006】なお、体内注入用としてアテロコラーゲン
水溶液が知られている(特開昭60−28936号参
照)。この水溶液は体内に注入が可能な流動性を有し、
生体条件にさらされると平衡化してコラーゲン線維を形
成し周囲組織となじみ、必要な体積を或る期間保持する
ために組織欠損部の充填や盛りあげ等に使用することは
知られているが、本発明のように涙点より注入してドラ
イアイ症状を改善させようとすることは知られていな
い。
水溶液が知られている(特開昭60−28936号参
照)。この水溶液は体内に注入が可能な流動性を有し、
生体条件にさらされると平衡化してコラーゲン線維を形
成し周囲組織となじみ、必要な体積を或る期間保持する
ために組織欠損部の充填や盛りあげ等に使用することは
知られているが、本発明のように涙点より注入してドラ
イアイ症状を改善させようとすることは知られていな
い。
【0007】以下、本発明について詳細に述べる。本発
明における涙小管閉鎖剤は溶液状態又は分散液状態にあ
る。そして、これら溶液又は分散液は涙小管内でゲル化
し得るものである。このような特性を有する物として
は、コラーゲン、ゼラチン、アガロース、フィブリノー
ゲン−トロンビン、多糖類−カルシウム塩溶液あるいは
これらの混合物であり、特にコラーゲン溶液あるいは分
散液が好ましい。コラーゲンとしては動物の皮膚や腱等
より採取したもので、精製したものが好ましい。そし
て、このコラーゲンとしては可溶化コラーゲンもしくは
不溶化コラーゲンの何れでも良く、可溶化コラーゲンと
しては、酸可溶性コラーゲン、塩可溶性コラーゲン、ア
テロコラーゲン、アルカリ可溶化コラーゲン、化学修飾
コラーゲン(サクシニル化、フタル化、アシル化、メチ
ル化等)等を挙げることができ、また、不溶化コラーゲ
ンとしては、アキレステンドンコラーゲン、ハイドコラ
ーゲン、架橋化コラーゲン等を挙げることができる。こ
のコラーゲン溶液あるいは分散液の濃度としては1mg
/ml〜70mg/ml程度であって、1mg/ml以
下では効果が期待出来ず、また、70mg/ml以上で
は涙点より注射針等により涙小管内に注入することが困
難となる。
明における涙小管閉鎖剤は溶液状態又は分散液状態にあ
る。そして、これら溶液又は分散液は涙小管内でゲル化
し得るものである。このような特性を有する物として
は、コラーゲン、ゼラチン、アガロース、フィブリノー
ゲン−トロンビン、多糖類−カルシウム塩溶液あるいは
これらの混合物であり、特にコラーゲン溶液あるいは分
散液が好ましい。コラーゲンとしては動物の皮膚や腱等
より採取したもので、精製したものが好ましい。そし
て、このコラーゲンとしては可溶化コラーゲンもしくは
不溶化コラーゲンの何れでも良く、可溶化コラーゲンと
しては、酸可溶性コラーゲン、塩可溶性コラーゲン、ア
テロコラーゲン、アルカリ可溶化コラーゲン、化学修飾
コラーゲン(サクシニル化、フタル化、アシル化、メチ
ル化等)等を挙げることができ、また、不溶化コラーゲ
ンとしては、アキレステンドンコラーゲン、ハイドコラ
ーゲン、架橋化コラーゲン等を挙げることができる。こ
のコラーゲン溶液あるいは分散液の濃度としては1mg
/ml〜70mg/ml程度であって、1mg/ml以
下では効果が期待出来ず、また、70mg/ml以上で
は涙点より注射針等により涙小管内に注入することが困
難となる。
【0008】ゼラチン或いはアガロ−スの場合、使用す
る溶液又は分散液の濃度としては5〜300mg/ml
程度が好ましく、このような濃度のとき40℃以上で溶
け、体温に下げるとゲル化する。また、フィブリノーゲ
ン−トロンビンはフィブリノーゲンの凝固反応を利用し
たゲル化を起こすことが可能であり、例えばティシール
(イムノ)、ベリプラスト(ヘキスト)、ボルヒール
(化血研)等の製品を利用することができる。フィブリ
ノーゲン−トロンビンの濃度としては、フィブリノーゲ
ンが10〜200mg/ml、トロンビンが4〜500
IU(IUは国際単位である)である。また、多糖類−
カルシウム塩溶液の場合、多糖類としてはアルギン酸、
ペクチン、マンナン等が挙げられ、この溶液あるいは分
散液にカルシウム塩溶液、例えば塩化カルシウム等を混
合することによりゲル化することができる。多糖類の濃
度としては1〜300mg/ml、カルシウム濃度とし
ては10〜100mg/ml程度のものが好ましい。こ
の様に本発明では生体内での凝固反応を利用したゲル化
も有効に用いることができる。
る溶液又は分散液の濃度としては5〜300mg/ml
程度が好ましく、このような濃度のとき40℃以上で溶
け、体温に下げるとゲル化する。また、フィブリノーゲ
ン−トロンビンはフィブリノーゲンの凝固反応を利用し
たゲル化を起こすことが可能であり、例えばティシール
(イムノ)、ベリプラスト(ヘキスト)、ボルヒール
(化血研)等の製品を利用することができる。フィブリ
ノーゲン−トロンビンの濃度としては、フィブリノーゲ
ンが10〜200mg/ml、トロンビンが4〜500
IU(IUは国際単位である)である。また、多糖類−
カルシウム塩溶液の場合、多糖類としてはアルギン酸、
ペクチン、マンナン等が挙げられ、この溶液あるいは分
散液にカルシウム塩溶液、例えば塩化カルシウム等を混
合することによりゲル化することができる。多糖類の濃
度としては1〜300mg/ml、カルシウム濃度とし
ては10〜100mg/ml程度のものが好ましい。こ
の様に本発明では生体内での凝固反応を利用したゲル化
も有効に用いることができる。
【0009】涙小管閉鎖剤である溶液あるいは分散液を
涙点より注射針等により注入する際、眼に刺激を与えな
ければどの様な状態の溶液または分散液でも良いが、望
ましい溶液または分散液としては中性状態のものが良
い。コラーゲンの場合、酸可溶性コラーゲン、塩可溶性
コラーゲン、アテロコラーゲン等の生体内と同じ等電点
を持つコラーゲンでは中性で且つ生理的塩濃度条件で
は、低温下では溶液状態であるが、体温近くに加温する
ことでゲル状態となるためよりよい閉鎖効果を高めるこ
とが可能である。コラーゲンの他に生体に対し親和性の
高い成分、例えばヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸
等、ムコ多糖類を混ぜることも可能である。混合する割
合としてはコラーゲンが30%以上であることが望まし
い。また感染を防止することを目的とした抗菌活性を有
する薬剤を混ぜることも可能である。本発明に基づく溶
液、あるいは分散液を涙嚢洗浄針等を使用し涙小管に注
入後、数分眼を閉じ安静にすることで、直ちに涙点閉鎖
効果を得ることが出来る。また更に従来の涙点プラグを
併用使用することも可能である。
涙点より注射針等により注入する際、眼に刺激を与えな
ければどの様な状態の溶液または分散液でも良いが、望
ましい溶液または分散液としては中性状態のものが良
い。コラーゲンの場合、酸可溶性コラーゲン、塩可溶性
コラーゲン、アテロコラーゲン等の生体内と同じ等電点
を持つコラーゲンでは中性で且つ生理的塩濃度条件で
は、低温下では溶液状態であるが、体温近くに加温する
ことでゲル状態となるためよりよい閉鎖効果を高めるこ
とが可能である。コラーゲンの他に生体に対し親和性の
高い成分、例えばヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸
等、ムコ多糖類を混ぜることも可能である。混合する割
合としてはコラーゲンが30%以上であることが望まし
い。また感染を防止することを目的とした抗菌活性を有
する薬剤を混ぜることも可能である。本発明に基づく溶
液、あるいは分散液を涙嚢洗浄針等を使用し涙小管に注
入後、数分眼を閉じ安静にすることで、直ちに涙点閉鎖
効果を得ることが出来る。また更に従来の涙点プラグを
併用使用することも可能である。
【0010】
実施例1 アテロコラーゲンの中性生理的塩濃度溶液、例えばコウ
ケンアテロコラーゲンインプラント3%を涙嚢洗浄針を
用い、患者の涙点より注入する。注入量は一涙点当り約
0.1ml程度である。注入後眼を閉じ10分ほど安静
にすることでドライアイの症状は改善され、その効果は
4週間以上持続した。
ケンアテロコラーゲンインプラント3%を涙嚢洗浄針を
用い、患者の涙点より注入する。注入量は一涙点当り約
0.1ml程度である。注入後眼を閉じ10分ほど安静
にすることでドライアイの症状は改善され、その効果は
4週間以上持続した。
【0011】実施例2 水溶性ポリエポキシ化合物で架橋された注射可能コラー
ゲン(例えば特開平4−227265参照)を用い、実
施例1と同様に涙小管に注入することによりドライアイ
症状は改善された。使用したコラ−ゲン濃度は60mg
/ml(6%溶液)であった。 実施例3 高研アテロコラーゲンイソプラント(2%、pH7.
3、重量浸透圧濃度260m Osm/kgH2O)を
用意した。一方、ヒアルロン酸粉末(資生堂バイオヒア
ルロン酸)(分子量約85万〜150万)2重量部に
0.1M NaH2PO4・Na2HPO4緩衝液(pH
7.3)98重量部を加えて充分混合し、ヒアルロン酸
濃度2%、pH7.3、重量浸透圧濃度260m Os
m/kgH2Oのヒアルロン酸水溶液を調製した。つい
で前記アテロコラーゲン水溶液50重量部を前記ヒアル
ロン酸水溶液50重量部に加え、充分攪拌混合してアテ
ロコラーゲン及びヒアルロン酸濃度各1%、pH7.
3、重量浸透圧濃度260m Osm/kgH2Oのヒ
アルロン酸含有アテロコラーゲン水溶液を得た。このよ
うにして得たアテロコラーゲン−ヒアルロン酸1:1混
合物(特願昭63−95858)を用い、実施例1と同
様に涙小管に注入することによりドライアイ症状は改善
された。
ゲン(例えば特開平4−227265参照)を用い、実
施例1と同様に涙小管に注入することによりドライアイ
症状は改善された。使用したコラ−ゲン濃度は60mg
/ml(6%溶液)であった。 実施例3 高研アテロコラーゲンイソプラント(2%、pH7.
3、重量浸透圧濃度260m Osm/kgH2O)を
用意した。一方、ヒアルロン酸粉末(資生堂バイオヒア
ルロン酸)(分子量約85万〜150万)2重量部に
0.1M NaH2PO4・Na2HPO4緩衝液(pH
7.3)98重量部を加えて充分混合し、ヒアルロン酸
濃度2%、pH7.3、重量浸透圧濃度260m Os
m/kgH2Oのヒアルロン酸水溶液を調製した。つい
で前記アテロコラーゲン水溶液50重量部を前記ヒアル
ロン酸水溶液50重量部に加え、充分攪拌混合してアテ
ロコラーゲン及びヒアルロン酸濃度各1%、pH7.
3、重量浸透圧濃度260m Osm/kgH2Oのヒ
アルロン酸含有アテロコラーゲン水溶液を得た。このよ
うにして得たアテロコラーゲン−ヒアルロン酸1:1混
合物(特願昭63−95858)を用い、実施例1と同
様に涙小管に注入することによりドライアイ症状は改善
された。
【0012】実施例4 ティシール(日本臓器製薬(株)販売)を同製品のデュ
プロジェクトにより二液を混合し涙点に注入することに
より涙の流失を防ぐことが可能であった。この場合のフ
ィブリノーゲンとトロンビの濃度はフィブリノーゲンが
90mg、トロンビの濃度が500IU/mlであっ
た。
プロジェクトにより二液を混合し涙点に注入することに
より涙の流失を防ぐことが可能であった。この場合のフ
ィブリノーゲンとトロンビの濃度はフィブリノーゲンが
90mg、トロンビの濃度が500IU/mlであっ
た。
【0013】
【発明の効果】以上述べたように、本発明はコラーゲン
を主成分とする溶液または分散液を涙小管閉鎖剤として
使用するのであって、液体状で涙小管内に注入されるの
で、従来の水溶性もしくは非水溶性プラグのように患者
の涙点の太さに合わせて何種類ものプラグを準備する必
要はなく、この液自体が涙小管を塞ぎ、また、場合によ
っては体温によってこの液が凝固するので異物感を生じ
ることなく長期間にわたってドライアイの症状を改善す
る効果を奏することが出来る。
を主成分とする溶液または分散液を涙小管閉鎖剤として
使用するのであって、液体状で涙小管内に注入されるの
で、従来の水溶性もしくは非水溶性プラグのように患者
の涙点の太さに合わせて何種類ものプラグを準備する必
要はなく、この液自体が涙小管を塞ぎ、また、場合によ
っては体温によってこの液が凝固するので異物感を生じ
ることなく長期間にわたってドライアイの症状を改善す
る効果を奏することが出来る。
Claims (5)
- 【請求項1】 涙小管内においてゲル化し得る溶液また
は分散液よりなる涙点より注入可能な涙小管閉鎖剤。 - 【請求項2】 ゲル化が温度変化(体温)により、又は
2液混合状態により行なわれる請求項1記載の涙小管閉
鎖剤。 - 【請求項3】 溶液又は分散液がコラーゲン、ゼラチ
ン、アガロース、フィブリノーゲン−トロンビン、多糖
類−カルシウム塩からなる群から選ばれた少なくとも一
種である請求項1記載の涙点より注入可能な涙小管閉鎖
剤。 - 【請求項4】 抗菌活性を有する薬剤を含有することを
特徴とする、請求項1記載の注入可能な涙小管閉鎖剤。 - 【請求項5】 コラーゲンがアテロコラーゲンである請
求項3記載の注入可能な涙小管閉鎖剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7167743A JPH0920651A (ja) | 1995-07-03 | 1995-07-03 | 注入可能な涙小管閉鎖剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7167743A JPH0920651A (ja) | 1995-07-03 | 1995-07-03 | 注入可能な涙小管閉鎖剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0920651A true JPH0920651A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=15855296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7167743A Pending JPH0920651A (ja) | 1995-07-03 | 1995-07-03 | 注入可能な涙小管閉鎖剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0920651A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010508995A (ja) * | 2006-11-09 | 2010-03-25 | アルコン リサーチ, リミテッド | 水不溶性ポリマーマトリックスを含む涙点プラグ |
US8632809B2 (en) | 2006-11-09 | 2014-01-21 | Alcon Research, Ltd. | Water insoluble polymer matrix for drug delivery |
EP3439706A1 (fr) * | 2016-04-07 | 2019-02-13 | Gelnesis | Produit permettant la formation d'un implant therapeutique dans le corps d'un sujet - implant et composition associes |
-
1995
- 1995-07-03 JP JP7167743A patent/JPH0920651A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010508995A (ja) * | 2006-11-09 | 2010-03-25 | アルコン リサーチ, リミテッド | 水不溶性ポリマーマトリックスを含む涙点プラグ |
US8632809B2 (en) | 2006-11-09 | 2014-01-21 | Alcon Research, Ltd. | Water insoluble polymer matrix for drug delivery |
EP3439706A1 (fr) * | 2016-04-07 | 2019-02-13 | Gelnesis | Produit permettant la formation d'un implant therapeutique dans le corps d'un sujet - implant et composition associes |
EP3439706B1 (fr) * | 2016-04-07 | 2025-02-19 | Gelnesis | Produit permettant la formation d'un implant therapeutique dans le corps d'un sujet - implant et composition associes |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040511 |