JPH09201603A - 形鋼の圧延方法 - Google Patents
形鋼の圧延方法Info
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- JPH09201603A JPH09201603A JP3007096A JP3007096A JPH09201603A JP H09201603 A JPH09201603 A JP H09201603A JP 3007096 A JP3007096 A JP 3007096A JP 3007096 A JP3007096 A JP 3007096A JP H09201603 A JPH09201603 A JP H09201603A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 圧延ロールの原単位を向上させて、寸法精度
の向上が図れる生産性の高い形鋼の圧延方法を提供す
る。 【解決手段】 単数又は複数のブレークダウンミルBD
によって粗圧延されたドッグボーン状の被圧延材24
を、X形圧延を行う中間ユニバーサルミルURと、エッ
ジング圧延を行うエッジャーミルEと、両側のフランジ
を立てるH形圧延を行う仕上げユニバーサルミルUFと
を用いて数回以上のリバース圧延を行う形鋼の圧延方法
において、H形圧延を行う仕上げユニバーサルミルUR
の圧延を1パス以上省略している。
の向上が図れる生産性の高い形鋼の圧延方法を提供す
る。 【解決手段】 単数又は複数のブレークダウンミルBD
によって粗圧延されたドッグボーン状の被圧延材24
を、X形圧延を行う中間ユニバーサルミルURと、エッ
ジング圧延を行うエッジャーミルEと、両側のフランジ
を立てるH形圧延を行う仕上げユニバーサルミルUFと
を用いて数回以上のリバース圧延を行う形鋼の圧延方法
において、H形圧延を行う仕上げユニバーサルミルUR
の圧延を1パス以上省略している。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形鋼、特に大形の
H形鋼等の製造に最適な圧延方法に関する。
H形鋼等の製造に最適な圧延方法に関する。
【0002】
【従来の技術】大形のH形鋼は、連続鋳造などで製造さ
れたビームブランク、ブルームやスラブを、ブレークダ
ウンミルにおいて粗圧延し、次いでユニバーサルミル等
による中間圧延ないしは仕上げ圧延を行い製造するのが
一般的である。図4に、例えば特開昭63−52701
号公報に記載されているような形鋼ミルのレイアウトを
示すが、この形鋼ミルは、上下対となる溝付きの水平ロ
ール10、11からなるブレークダウンミルBD、上下
及び左右に対向する水平ロール12、13及び竪ロール
14、15を備えた中間ユニバーサルミルUR、上下対
となる水平ロール16、17を備えたエッジャーミル
E、上下及び左右に対向する水平ロール18、19、竪
ロール20、21を備えた仕上げユニバーサルミルUF
を備えている。この形鋼ミルの圧延パススケジュールは
図4の中段及び下段に示すように、中間ユニバーサルミ
ルUR、エッジャーミルE、及び仕上げユニバーサルミ
ルUFを近接配置し、これらを複数パス通してH形鋼2
4の圧延をすることとしている。なお、22は被圧延原
材を、23は加熱炉を示す。
れたビームブランク、ブルームやスラブを、ブレークダ
ウンミルにおいて粗圧延し、次いでユニバーサルミル等
による中間圧延ないしは仕上げ圧延を行い製造するのが
一般的である。図4に、例えば特開昭63−52701
号公報に記載されているような形鋼ミルのレイアウトを
示すが、この形鋼ミルは、上下対となる溝付きの水平ロ
ール10、11からなるブレークダウンミルBD、上下
及び左右に対向する水平ロール12、13及び竪ロール
14、15を備えた中間ユニバーサルミルUR、上下対
となる水平ロール16、17を備えたエッジャーミル
E、上下及び左右に対向する水平ロール18、19、竪
ロール20、21を備えた仕上げユニバーサルミルUF
を備えている。この形鋼ミルの圧延パススケジュールは
図4の中段及び下段に示すように、中間ユニバーサルミ
ルUR、エッジャーミルE、及び仕上げユニバーサルミ
ルUFを近接配置し、これらを複数パス通してH形鋼2
4の圧延をすることとしている。なお、22は被圧延原
材を、23は加熱炉を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図4に示す従来例に係
る圧延ミルにおいて、中間ユニバーサルミルURの上下
の水平ロール12、13は、図5(A)に実線で示すよ
うな形状のものを使用し、被圧延材であるH形鋼24の
フランジを両側に開かせた形状に圧延する(以下、この
ような形状にH形鋼を圧延することをX形圧延とい
う)。そして、使用によって水平ロール12(13も同
様)は図5(B)に示す破線のように摩耗するが、改削
すれば二点鎖線で示すように一定の幅bを確保して同じ
寸法のH形鋼からなる被圧延材に使用できる。一方、仕
上げユニバーサルミルUFの上下の水平ロール18、1
9は、図6(A)に示すように、H形鋼の最終製品に合
わせるため幅b1が半径方向に一定の形状となって、被
圧延材であるH形鋼を上下の水平ロール18、19及び
左右の竪ロール20、21を用いてH形に圧延する(以
下、このような形状にH形鋼を圧延することをH形圧延
という)が、図6(B)に示すように一定以上の使用後
は幅b2となって、改削すると規定のロールの幅b1を
確保できないために、次の圧延は製品サイズの小さいも
のに適応させている。このため仕上げユニバーサルミル
UFのロール原単位は、中間ユニバーサルミルURのロ
ール原単位より悪いという問題がある。
る圧延ミルにおいて、中間ユニバーサルミルURの上下
の水平ロール12、13は、図5(A)に実線で示すよ
うな形状のものを使用し、被圧延材であるH形鋼24の
フランジを両側に開かせた形状に圧延する(以下、この
ような形状にH形鋼を圧延することをX形圧延とい
う)。そして、使用によって水平ロール12(13も同
様)は図5(B)に示す破線のように摩耗するが、改削
すれば二点鎖線で示すように一定の幅bを確保して同じ
寸法のH形鋼からなる被圧延材に使用できる。一方、仕
上げユニバーサルミルUFの上下の水平ロール18、1
9は、図6(A)に示すように、H形鋼の最終製品に合
わせるため幅b1が半径方向に一定の形状となって、被
圧延材であるH形鋼を上下の水平ロール18、19及び
左右の竪ロール20、21を用いてH形に圧延する(以
下、このような形状にH形鋼を圧延することをH形圧延
という)が、図6(B)に示すように一定以上の使用後
は幅b2となって、改削すると規定のロールの幅b1を
確保できないために、次の圧延は製品サイズの小さいも
のに適応させている。このため仕上げユニバーサルミル
UFのロール原単位は、中間ユニバーサルミルURのロ
ール原単位より悪いという問題がある。
【0004】次に、図4の従来例に係る圧延において、
X形圧延とH形圧延を繰り返すとH形鋼のフランジを起
こしたり寝かせたりすることになるが、特にリバースパ
スの初期の段階で、H形鋼のフランジの厚みが60〜8
0mmと大きい場合には、噛み込みミスを起こし易くこ
れがミスロールとなり、生産障害の要因となるという問
題がある。従って、X形圧延とH形圧延とを繰り返すX
−H圧延においては、材料の噛み込み性からするとH形
鋼のフランジを起こしたり寝かしたりすることをできる
だけ避けた方がよいことになる。ここで、H形圧延を極
端に省略した場合、例えば特開昭52−88565号公
報に記載のように最終圧延のみにH形圧延を行う場合に
は、生産性に限度があるという問題があった。本発明は
かかる事情に鑑みてなされたもので、圧延ロールの原単
位を向上させて、寸法精度の向上が図れる生産性の高い
形鋼の圧延方法を提供することを目的とする。
X形圧延とH形圧延を繰り返すとH形鋼のフランジを起
こしたり寝かせたりすることになるが、特にリバースパ
スの初期の段階で、H形鋼のフランジの厚みが60〜8
0mmと大きい場合には、噛み込みミスを起こし易くこ
れがミスロールとなり、生産障害の要因となるという問
題がある。従って、X形圧延とH形圧延とを繰り返すX
−H圧延においては、材料の噛み込み性からするとH形
鋼のフランジを起こしたり寝かしたりすることをできる
だけ避けた方がよいことになる。ここで、H形圧延を極
端に省略した場合、例えば特開昭52−88565号公
報に記載のように最終圧延のみにH形圧延を行う場合に
は、生産性に限度があるという問題があった。本発明は
かかる事情に鑑みてなされたもので、圧延ロールの原単
位を向上させて、寸法精度の向上が図れる生産性の高い
形鋼の圧延方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の形鋼の圧延方法は、単数又は複数のブレークダウ
ンミルによって粗圧延されたドッグボーン状の被圧延材
を、X形圧延を行う中間ユニバーサルミルと、エッジン
グ圧延を行うエッジャーミルと、両側のフランジを立て
るH形圧延を行う仕上げユニバーサルミルとを用いて数
回以上のリバース圧延を行う形鋼の圧延方法において、
前記H形圧延を行う仕上げユニバーサルミルの圧延を1
パス以上省略している。請求項2記載の形鋼の圧延方法
は、請求項1記載の圧延方法において、前記エッジャー
ミルとして、寸法の異なる複数の袋孔型を有し、パスス
ケジュールに対応した袋孔型をクイックシフトさせてエ
ッジング圧延を行うクイックシフトエッジャーミルが使
用されている。請求項3記載の形鋼の圧延方法は、請求
項1又は2記載の圧延方法において、前記仕上げユニバ
ーサルミルの圧延パスの省略は、前記数回以上のリバー
ス圧延の初期の段階で行っている。請求項4記載の形鋼
の圧延方法は、請求項1又は2記載の圧延方法におい
て、前記仕上げユニバーサルミルの圧延パスの省略は、
前記数回以上のリバース圧延の途中で間歇的に行ってい
る。
記載の形鋼の圧延方法は、単数又は複数のブレークダウ
ンミルによって粗圧延されたドッグボーン状の被圧延材
を、X形圧延を行う中間ユニバーサルミルと、エッジン
グ圧延を行うエッジャーミルと、両側のフランジを立て
るH形圧延を行う仕上げユニバーサルミルとを用いて数
回以上のリバース圧延を行う形鋼の圧延方法において、
前記H形圧延を行う仕上げユニバーサルミルの圧延を1
パス以上省略している。請求項2記載の形鋼の圧延方法
は、請求項1記載の圧延方法において、前記エッジャー
ミルとして、寸法の異なる複数の袋孔型を有し、パスス
ケジュールに対応した袋孔型をクイックシフトさせてエ
ッジング圧延を行うクイックシフトエッジャーミルが使
用されている。請求項3記載の形鋼の圧延方法は、請求
項1又は2記載の圧延方法において、前記仕上げユニバ
ーサルミルの圧延パスの省略は、前記数回以上のリバー
ス圧延の初期の段階で行っている。請求項4記載の形鋼
の圧延方法は、請求項1又は2記載の圧延方法におい
て、前記仕上げユニバーサルミルの圧延パスの省略は、
前記数回以上のリバース圧延の途中で間歇的に行ってい
る。
【0006】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係る形鋼の圧延方法の説明図、図2はエッジャーロ
ールの説明図、図3はエッジ圧延の説明図である。
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係る形鋼の圧延方法の説明図、図2はエッジャーロ
ールの説明図、図3はエッジ圧延の説明図である。
【0007】図1(A)に示すように、本発明の一実施
の形態に係る形鋼の圧延方法に使用する圧延ミル25
は、ブレークダウンミルBDに後続する中間ユニバーサ
ルミルUR、エッジャーミルの一例であるクイックシフ
トエッジャーミルQE、及び仕上げユニバーサルミルU
Fを有し、これらが近接配置されている。前記ブレーク
ダウンミルBD、中間ユニバーサルミルUR、及び仕上
げユニバーサルミルUFは図4〜図6に示す技術のもの
と基本的構成が同一であるので、その詳しい説明を省略
する。
の形態に係る形鋼の圧延方法に使用する圧延ミル25
は、ブレークダウンミルBDに後続する中間ユニバーサ
ルミルUR、エッジャーミルの一例であるクイックシフ
トエッジャーミルQE、及び仕上げユニバーサルミルU
Fを有し、これらが近接配置されている。前記ブレーク
ダウンミルBD、中間ユニバーサルミルUR、及び仕上
げユニバーサルミルUFは図4〜図6に示す技術のもの
と基本的構成が同一であるので、その詳しい説明を省略
する。
【0008】前記中間ユニバーサルミルUR及び仕上げ
ユニバーサルミルUFの中間部に配置されているクイッ
クシフトエッジャーミルQEは、図2に示すように上下
のエッジャーロール26に、H形鋼の中間圧延体27〜
29のそれぞれのフランジ30〜32を嵌入させて圧延
する袋孔型A〜Cが設けられている。袋孔型A〜Cの幅
t1 〜t3 は徐々に薄く、その深さh1 〜h3 は徐々に
変化していて、粗圧延される中間圧延体27〜29を徐
々に最終製品であるH形鋼のフランジ寸法に近づけてい
る。また、クイックシフトエッジャーミルQEには、図
示しない油圧シリンダー等の進退駆動源を備えたクイッ
クシフト手段が設けられて、圧延ラインLの中心にその
袋孔型A〜Cの何れか一つを短時間で移動させることが
できるようになっている。
ユニバーサルミルUFの中間部に配置されているクイッ
クシフトエッジャーミルQEは、図2に示すように上下
のエッジャーロール26に、H形鋼の中間圧延体27〜
29のそれぞれのフランジ30〜32を嵌入させて圧延
する袋孔型A〜Cが設けられている。袋孔型A〜Cの幅
t1 〜t3 は徐々に薄く、その深さh1 〜h3 は徐々に
変化していて、粗圧延される中間圧延体27〜29を徐
々に最終製品であるH形鋼のフランジ寸法に近づけてい
る。また、クイックシフトエッジャーミルQEには、図
示しない油圧シリンダー等の進退駆動源を備えたクイッ
クシフト手段が設けられて、圧延ラインLの中心にその
袋孔型A〜Cの何れか一つを短時間で移動させることが
できるようになっている。
【0009】次に、この圧延ミル25を使用した形鋼の
圧延方法の一例について説明すると、図1(B)、図4
にも示すように、加熱炉23で1250〜1300℃に
昇温された断面四角形の被圧延原材22をブレークダウ
ンミルBDによって、総計7〜13回程度リバース圧延
して粗圧延された中間圧延体を製造する。この中間圧延
体を中間ユニバーサルミルUR、クイックシフトエッジ
ャーミルQE、及び仕上げユニバーサルミルUFにてパ
ススケジュールに基づいてリバース圧延するが、最初の
1〜2回(この実施の形態では1回)の圧延において
は、中間ユニバーサルミルUR及びクイックシフトエッ
ジャーミルQEを用いて中間圧延体の圧延を行い、残り
の圧延は、中間ユニバーサルミルUR、クイックシフト
エッジャーミルQE及び仕上げユニバーサルミルUFを
用いたリバース圧延を行う。
圧延方法の一例について説明すると、図1(B)、図4
にも示すように、加熱炉23で1250〜1300℃に
昇温された断面四角形の被圧延原材22をブレークダウ
ンミルBDによって、総計7〜13回程度リバース圧延
して粗圧延された中間圧延体を製造する。この中間圧延
体を中間ユニバーサルミルUR、クイックシフトエッジ
ャーミルQE、及び仕上げユニバーサルミルUFにてパ
ススケジュールに基づいてリバース圧延するが、最初の
1〜2回(この実施の形態では1回)の圧延において
は、中間ユニバーサルミルUR及びクイックシフトエッ
ジャーミルQEを用いて中間圧延体の圧延を行い、残り
の圧延は、中間ユニバーサルミルUR、クイックシフト
エッジャーミルQE及び仕上げユニバーサルミルUFを
用いたリバース圧延を行う。
【0010】前記圧延において、リバース圧延回数を例
えば5回とした場合、クイックシフトエッジャーミルQ
Eにおいては、最初の1パス及び2パスを、袋孔型Aに
よって圧延するようにし、次にクイックシフトエッジャ
ーミルQEのクイックシフト手段を操作して3パス及び
4パスを袋孔型Bによって圧延を行い、最後の5パスを
更にクイックシフト手段を操作して袋孔型Cによって圧
延している。このように、本実施の形態においては、ク
イックシフトエッジャーミルQEを使用することによっ
て、従来の圧延方法に比較してロール原単位、寸法精
度、そして圧延の安定性などの向上が図られる。
えば5回とした場合、クイックシフトエッジャーミルQ
Eにおいては、最初の1パス及び2パスを、袋孔型Aに
よって圧延するようにし、次にクイックシフトエッジャ
ーミルQEのクイックシフト手段を操作して3パス及び
4パスを袋孔型Bによって圧延を行い、最後の5パスを
更にクイックシフト手段を操作して袋孔型Cによって圧
延している。このように、本実施の形態においては、ク
イックシフトエッジャーミルQEを使用することによっ
て、従来の圧延方法に比較してロール原単位、寸法精
度、そして圧延の安定性などの向上が図られる。
【0011】また、図1(C)に示す他例に係る形鋼の
圧延方法においては、中間ユニバーサルミルUR、クイ
ックシフトエッジャーミルQE及び仕上げユニバーサル
ミルUFによるリーバース圧延において、1〜2回毎
(この実施の形態においては1回毎に)に仕上げユニバ
ーサルミルUFによるH形圧延を省略している。図1
(B)及び(C)に示すように、数回以上行うリバース
圧延において、H形圧延を省略することによって、噛み
込みミス(ミスロール)を起こす確率を小さくして、圧
延の安定性を確保できる。特に、圧延初期の段階におい
てH形鋼のフランジの厚みが60〜80mmと大きい場
合には、仕上げユニバーサルミルUFまで通すと噛み込
みミス(ミスロールという)を起こすことが多くなる
が、この実施の形態においては、最初のH形圧延は省略
されているので、ミスロールの可能性が減少する。
圧延方法においては、中間ユニバーサルミルUR、クイ
ックシフトエッジャーミルQE及び仕上げユニバーサル
ミルUFによるリーバース圧延において、1〜2回毎
(この実施の形態においては1回毎に)に仕上げユニバ
ーサルミルUFによるH形圧延を省略している。図1
(B)及び(C)に示すように、数回以上行うリバース
圧延において、H形圧延を省略することによって、噛み
込みミス(ミスロール)を起こす確率を小さくして、圧
延の安定性を確保できる。特に、圧延初期の段階におい
てH形鋼のフランジの厚みが60〜80mmと大きい場
合には、仕上げユニバーサルミルUFまで通すと噛み込
みミス(ミスロールという)を起こすことが多くなる
が、この実施の形態においては、最初のH形圧延は省略
されているので、ミスロールの可能性が減少する。
【0012】ここで、H形圧延を省略し袋孔型でない通
常のエッジャーミルでエッジング圧延を行うとバルジン
グが増大して、中間ユニバーサルミルUR及び仕上げユ
ニバーサルミルUFの水平ロールの局部ロール摩耗が生
じ易くなるが、図3(A)、(B)に示すように、袋孔
型A〜Cを備えたエッジャーロール26を使用している
ので、メタルフローが小さくなってフランジ30の余肉
36が減少し、これによって、前後にある中間ユニバー
サルミルUR及び仕上げユニバーサルミルUFのロール
摩耗を減少させることができる。
常のエッジャーミルでエッジング圧延を行うとバルジン
グが増大して、中間ユニバーサルミルUR及び仕上げユ
ニバーサルミルUFの水平ロールの局部ロール摩耗が生
じ易くなるが、図3(A)、(B)に示すように、袋孔
型A〜Cを備えたエッジャーロール26を使用している
ので、メタルフローが小さくなってフランジ30の余肉
36が減少し、これによって、前後にある中間ユニバー
サルミルUR及び仕上げユニバーサルミルUFのロール
摩耗を減少させることができる。
【0013】また、エッジャーミルとして前記したクイ
ックシフトエッジャーミルQEを使用しないで、図3
(C)に示すように従来のエッジャーミルEを構成する
水平ロールを使用する場合であっても、中間ユニバーサ
ルミルUR、エッジャーミルE及び仕上げユニバーサル
ミルUFを用いて数回以上のリバース圧延を行う場合
に、仕上げユニバーサルミルUFによるH形圧延を適当
に省略することによって、ミスロールの発生確率を減少
することができる。なお、図3(D)に示すように、水
平ロール16の圧延代が大きい場合には、バルジング3
5が大きくなるので、中間ユニバーサルミルURや仕上
げユニバーサルミルUFの水平ロール側面部の摩耗が大
きくなり、更にはミスロールの発生が増える。
ックシフトエッジャーミルQEを使用しないで、図3
(C)に示すように従来のエッジャーミルEを構成する
水平ロールを使用する場合であっても、中間ユニバーサ
ルミルUR、エッジャーミルE及び仕上げユニバーサル
ミルUFを用いて数回以上のリバース圧延を行う場合
に、仕上げユニバーサルミルUFによるH形圧延を適当
に省略することによって、ミスロールの発生確率を減少
することができる。なお、図3(D)に示すように、水
平ロール16の圧延代が大きい場合には、バルジング3
5が大きくなるので、中間ユニバーサルミルURや仕上
げユニバーサルミルUFの水平ロール側面部の摩耗が大
きくなり、更にはミスロールの発生が増える。
【0014】
【発明の効果】請求項1〜4記載の形鋼の圧延方法にお
いては、仕上げユニバーサルミルによるH形圧延を1パ
ス以上省略しているので、ミスロールの確率が減少する
と共に、ユニバーサルミルの局部ロール摩耗が減少す
る。特に、請求項2記載の形鋼の圧延方法においては、
寸法の異なる複数の袋孔型を有するクイックシフトエッ
ジャーミルを使用しているので、バルジングが減少し、
前後の中間ユニバーサルミル及び仕上げユニバーサルミ
ルの局部ロール摩耗を減少することができる。そして、
H形鋼の寸法精度の向上が図られ、ミスロール等の減少
から圧延の安定性が更に向上する。請求項3記載の形鋼
の圧延方法においては、仕上げユニバーサルミルによる
H形圧延を初期の段階で行っているので、肉厚のH形鋼
のフランジが仕上げユニバーサルミルに嵌入する場合に
発生するミスロールが減少し、圧延の安定性が更に向上
すると共に、仕上げユニバーサルミルの局部ロール摩耗
も減少する。
いては、仕上げユニバーサルミルによるH形圧延を1パ
ス以上省略しているので、ミスロールの確率が減少する
と共に、ユニバーサルミルの局部ロール摩耗が減少す
る。特に、請求項2記載の形鋼の圧延方法においては、
寸法の異なる複数の袋孔型を有するクイックシフトエッ
ジャーミルを使用しているので、バルジングが減少し、
前後の中間ユニバーサルミル及び仕上げユニバーサルミ
ルの局部ロール摩耗を減少することができる。そして、
H形鋼の寸法精度の向上が図られ、ミスロール等の減少
から圧延の安定性が更に向上する。請求項3記載の形鋼
の圧延方法においては、仕上げユニバーサルミルによる
H形圧延を初期の段階で行っているので、肉厚のH形鋼
のフランジが仕上げユニバーサルミルに嵌入する場合に
発生するミスロールが減少し、圧延の安定性が更に向上
すると共に、仕上げユニバーサルミルの局部ロール摩耗
も減少する。
【図1】本発明の一実施の形態に係る形鋼の圧延方法の
説明図である。
説明図である。
【図2】クイックシフトエッジャーロールの説明図であ
る。
る。
【図3】エッジング圧延の説明図である。
【図4】従来例に係るH形鋼の圧延方法の説明図であ
る。
る。
【図5】従来例に係るH形鋼の圧延方法の説明図であ
る。
る。
【図6】従来例に係るH形鋼の圧延方法の説明図であ
る。
る。
10 水平ロール 11 水平ロー
ル 12 水平ロール 13 水平ロー
ル 14 竪ロール 15 竪ロール 16 水平ロール 17 水平ロー
ル 18 水平ロール 19 水平ロー
ル 20 竪ロール 21 竪ロール 22 被圧延原材 23 加熱炉 24 H形鋼 25 圧延ミル 26 エッジャーロール 27 中間圧延
体 28 中間圧延体 29 中間圧延
体 30 フランジ 31 フランジ 32 フランジ 35 バルジン
グ 36 余肉 BD ブレークダウンミル UR 中間ユニ
バーサルミル QE クイックシフトエッジャーミル UF 仕上げユ
ニバーサルミル A 袋孔型 B 袋孔型 C 袋孔型
ル 12 水平ロール 13 水平ロー
ル 14 竪ロール 15 竪ロール 16 水平ロール 17 水平ロー
ル 18 水平ロール 19 水平ロー
ル 20 竪ロール 21 竪ロール 22 被圧延原材 23 加熱炉 24 H形鋼 25 圧延ミル 26 エッジャーロール 27 中間圧延
体 28 中間圧延体 29 中間圧延
体 30 フランジ 31 フランジ 32 フランジ 35 バルジン
グ 36 余肉 BD ブレークダウンミル UR 中間ユニ
バーサルミル QE クイックシフトエッジャーミル UF 仕上げユ
ニバーサルミル A 袋孔型 B 袋孔型 C 袋孔型
Claims (4)
- 【請求項1】 単数又は複数のブレークダウンミルによ
って粗圧延されたドッグボーン状の被圧延材を、X形圧
延を行う中間ユニバーサルミルと、エッジング圧延を行
うエッジャーミルと、両側のフランジを立てるH形圧延
を行う仕上げユニバーサルミルとを用いて数回以上のリ
バース圧延を行う形鋼の圧延方法において、 前記H形圧延を行う仕上げユニバーサルミルの圧延を1
パス以上省略することを特徴とする形鋼の圧延方法。 - 【請求項2】 前記エッジャーミルとして、寸法の異な
る複数の袋孔型を有し、パススケジュールに対応した袋
孔型をクイックシフトさせてエッジング圧延を行うクイ
ックシフトエッジャーミルが使用されている請求項1記
載の形鋼の圧延方法。 - 【請求項3】 前記仕上げユニバーサルミルの圧延パス
の省略は、前記数回以上のリバース圧延の初期の段階で
行う請求項1又は2記載の形鋼の圧延方法。 - 【請求項4】 前記仕上げユニバーサルミルの圧延パス
の省略は、前記数回以上のリバース圧延の途中で間歇的
に行う請求項1又は2記載の形鋼の圧延方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3007096A JPH09201603A (ja) | 1996-01-23 | 1996-01-23 | 形鋼の圧延方法 |
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JP2002035802A (ja) * | 2000-07-21 | 2002-02-05 | Sumitomo Metal Ind Ltd | H形鋼の圧延方法 |
-
1996
- 1996-01-23 JP JP3007096A patent/JPH09201603A/ja active Pending
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