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JPH09187654A - メタノール合成用触媒及び該触媒を用いるメタノールの合成方法 - Google Patents

メタノール合成用触媒及び該触媒を用いるメタノールの合成方法

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Publication number
JPH09187654A
JPH09187654A JP8001284A JP128496A JPH09187654A JP H09187654 A JPH09187654 A JP H09187654A JP 8001284 A JP8001284 A JP 8001284A JP 128496 A JP128496 A JP 128496A JP H09187654 A JPH09187654 A JP H09187654A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
copper
methanol synthesis
zinc
methanol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8001284A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Shiomi
康 塩見
Hiroyuki Fukushima
博之 福嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP8001284A priority Critical patent/JPH09187654A/ja
Publication of JPH09187654A publication Critical patent/JPH09187654A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、メタノール合成、特には液相法メ
タノール合成において、高活性でかつ耐久性(寿命)の
あるCu−Zn系のメタノール合成用触媒及び該触媒を
用いるメタノールの合成方法を提供することを課題とす
る。 【解決手段】 本発明の課題は、オーリカルサイト型
の、銅及び亜鉛から成る複合塩基性炭酸塩の非焼成物又
は焼成物を水素含有ガスで還元して得られるメタノール
合成用触媒、及び該触媒を用いるメタノールの合成方法
によって達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水素及び一酸化炭
素を含むガスからメタノールを合成する触媒及び該触媒
を用いるメタノールの合成方法に関する。メタノールは
化学工業原料あるいは燃料として非常に有用である。
【0002】
【従来の技術】現在、メタノール合成は気相法で工業化
されており、近年ではCu−Zn系触媒を用いた低温低
圧の気相合成プロセスも実用化されている。しかしなが
ら、メタノール合成反応では発熱が大きいことから、反
応帯域(気相固定床)で温度分布が不均一になることは
避けられず、触媒は部分的に高温に晒されて、Cu−Z
n系触媒ではシンタリングが起こりやすくなる。このた
め、この系の触媒では、Al等の第3成分を添加して耐
熱性を付与する改良が行われている。
【0003】一方、液相法によるメタノール合成も近年
開発が進められている。液相法では、反応熱の除去が容
易であることから、反応帯域で温度分布が不均一になる
ことはなく、反応温度の制御も精度よくでき、触媒が均
等に働くという特徴がある。液相法の触媒には気相合成
用の触媒が用いられ、Cu−Zn−Al系触媒が一般的
である(特開平4−211624号公報など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】液相法によるメタノー
ル合成は上記のような点で気相法よりも優れた方法であ
り、触媒も耐熱性が付与された気相合成用の触媒(例え
ばCu−Zn−Al系触媒)が用いられているが、それ
にも拘わらず、触媒の耐久性(寿命)は充分満足できる
ものではない。本発明は、メタノール合成、特には液相
法によるメタノール合成において、高活性でかつ耐久性
(寿命)のあるCu−Zn系のメタノール合成用触媒及
び該触媒を用いるメタノールの合成方法を提供すること
を課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、オーリ
カルサイト型の、銅及び亜鉛からなる複合塩基性炭酸塩
の非焼成物又は焼成物を水素含有ガスで還元して得られ
るメタノール合成用触媒、及び該触媒を用いるメタノー
ルの合成方法によって達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】最初に、本発明のメタノール合成
用触媒の前駆体である、オーリカルサイト型の、銅及び
亜鉛から成る複合塩基性炭酸塩の調製方法について述べ
る。オーリカルサイト型の、銅及び亜鉛から成る複合塩
基性炭酸塩は、可溶性銅塩及び可溶性亜鉛塩を含有する
水溶液(金属塩溶液)と、炭酸アルカリ又は炭酸水素ア
ルカリを含有する水溶液(沈殿剤溶液)とを混合して生
成する沈殿を回収することによって調製される。
【0007】可溶性銅塩及び可溶性亜鉛塩はそれぞれ水
溶性のものであればよく、例えば可溶性銅塩としては
(1)硝酸銅、硫酸銅、塩化銅等の銅の無機酸塩、
(2)酢酸銅等の銅の有機酸塩、(3)テトラアンミン
銅硝酸塩等の銅のアンミン錯体が用いられ、可溶性亜鉛
塩としては(4)硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、塩化亜鉛等の亜
鉛の無機酸塩、(5)酢酸亜鉛等の亜鉛の有機酸塩、
(6)テトラアンミン亜鉛硝酸塩等の亜鉛のアンミン錯
体が用いられる。これらの銅塩及び亜鉛塩は、実用的な
触媒活性を得るために、銅と亜鉛の原子比(Cu:Z
n)が2:1〜1:2になるように使用されることが好
ましい。また、炭酸アルカリとしては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸アンモニム等が、炭酸水素アル
カリとしては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸水素アンモニム等が好適に使用される。
【0008】前記の金属塩溶液と沈殿剤溶液は、これら
を混合して得られる混合液の温度が50〜95℃、好ま
しくは60〜90℃に維持されるように混合される。こ
の温度が低すぎると、生成する複合塩基性炭酸塩の結晶
性が悪くなって触媒の活性及び寿命が低くなり、逆に高
すぎると、目的の複合塩基性炭酸塩以外に酸化銅や銅又
は亜鉛の水酸化物が一部生成して沈殿に混入するために
好ましくない。
【0009】また、このとき、混合液のpHは、前記の
金属塩溶液や沈殿剤溶液の滴下速度を調節することによ
って、6.5〜9.0に維持されることが好ましい。p
Hが低すぎると、目的の複合塩基性炭酸塩以外に塩基性
硝酸銅、塩基性硫酸銅等の使用した金属塩由来のアニオ
ンを含む塩基性塩が生成して、触媒の活性及び寿命が低
くなり、逆に高すぎると、沈殿の量が少なくなったり、
酸化銅が一部生成して沈殿に混入するために好ましくな
い。なお、可溶性銅塩、可溶性亜鉛塩及び沈殿剤の濃度
は、銅と亜鉛の原子比や混合液の温度及びpHが上記の
範囲に維持されるならば特に限定されない。
【0010】前記の金属塩溶液や沈殿剤溶液の滴下を終
了した後、生成した複合塩基性炭酸塩(沈殿)を熟成す
るために、得られた混合液は攪拌下で滴下時の温度に1
〜3時間保持されることが好ましい。このとき、pHが
わずかに変化するが特に調整の必要はない。次いで、沈
殿は、回収されて水洗された後、空気中又は窒素ガス等
の不活性ガス中、100〜120℃で乾燥される。この
ようにして得られた銅及び亜鉛から成る複合塩基性炭酸
塩は、X線回折によると、オーリカルサイト型の、銅及
び亜鉛から成る複合塩基性炭酸塩(Cu,Zn)5 (C
3 2 (OH)6 である。
【0011】本発明では、前記のオーリカルサイト型
の、銅及び亜鉛から成る複合塩基性炭酸塩の中でも、特
に銅と亜鉛の原子比(Cu:Zn)が2:1〜1:2
で、比表面積が8〜15m2 /gで、平均粒子径が10
〜25μmであるものがメタノール合成用触媒の前駆体
として好ましい。このような物性をもつ前駆体は結晶性
がよく、銅の高分散が達成される。その結果、液相法に
よるメタノール合成において高活性でかつ耐久性のある
Cu−Zn系のメタノール合成用触媒を得ることができ
る。
【0012】次に、前記のようにして得られた、メタノ
ール合成用触媒の前駆体である、オーリカルサイト型
の、銅及び亜鉛から成る複合塩基性炭酸塩は、そのまま
か又は焼成された後に(即ち、非焼成物か又は焼成物の
形態で)、水素含有ガスで還元される。この複合塩基性
炭酸塩が焼成される場合、その焼成は、空気中又は窒素
ガス等の不活性ガス中、300〜400℃で該複合塩基
性炭酸塩を加熱処理することによって行われる。焼成に
おいて、該複合塩基性炭酸塩は220℃付近から分解し
始めるが、実用的な活性及び寿命を有する触媒を得るた
めには300〜350℃で焼成されることが好ましい。
なお、得られる焼成物は酸化銅及び酸化亜鉛を成分とす
るものである。
【0013】前記の複合塩基性炭酸塩の非焼成物又は焼
成物の水素含有ガスによる還元は、複合塩基性炭酸塩の
非焼成物又は焼成物を気相又は液相で水素含有ガスと接
触させることによって行われる。この水素含有ガスによ
る還元により、酸化銅は活性な金属銅に還元される。水
素含有ガスによる還元の温度は、低すぎると還元時間が
長くなり、高すぎると還元された銅のシンタリングによ
る触媒の活性及び寿命の低下が起こるので、100〜4
00℃、好ましくは120〜350℃の範囲に維持され
る。
【0014】気相で水素含有ガスによる還元を行う場
合、水素含有ガスは、純水素ガスでも、純水素ガスが窒
素ガス等の不活性ガスで1容量%程度まで希釈されたも
のでもよいが、還元時間や銅のシンタリンングを考慮し
て、水素濃度が2〜60容量%になるように希釈された
ものを用いることが好ましい。なお、還元の際の水素含
有ガスの流量は1〜100L/g・cat・hr程度で
ある。
【0015】液相での水素含有ガスによる還元は、例え
ば、メタノール合成に使用される溶媒に前記の複合塩基
性炭酸塩の非焼成物又は焼成物を懸濁させて、加圧下で
気相での還元と同様に水素含有ガスを流通させることに
よって行われる。このとき、反応器はメタノール合成用
反応器とは異なる反応器を用いて行ってもよく、またメ
タノール合成用反応器を用いて行ってもよい。
【0016】以上のようにして得られたメタノール合成
用触媒は、金属銅と酸化亜鉛とを含むものである。本発
明では、このようなメタノール合成用触媒の中でも、銅
と亜鉛の原子比(Cu:Zn)が2:1〜1:2で、比
表面積が45〜65m2 /gで、平均粒子径が10〜2
5μmであるものが好ましい。このような触媒は液相で
の分散性がよく、高活性が実現できると共に、触媒を入
れ替えるなど、触媒スラリーから触媒を分離する場合の
濾過分離性が優れている。
【0017】メタノール合成は、前記のようにして得ら
れたメタノール合成用触媒を不活性液体中に懸濁させ
て、水素及び一酸化炭素を含むガスを該触媒と接触させ
ることによって行われる。このとき、反応は加圧流通系
あるいは加圧バッチ式で行われ、反応温度は150〜3
00℃、好ましくは180〜250℃で、反応圧は1〜
120kg/cm2 G、好ましくは10〜120kg/
cm2 G、更に好ましくは20〜50kg/cm2 Gで
ある。また、触媒は不活性液体に対して1〜60重量
%、好ましくは5〜50重量%の割合で不活性液体中に
懸濁させて用いられる。なお、加圧流通系で反応を行う
場合、ガス空間速度は100〜20000hr-1、好ま
しくは3000〜10000hr-1である。
【0018】水素及び一酸化炭素を含むガスは、水素及
び一酸化炭素の純ガスを混合したものでもよいが、通常
は工業的に合成ガス又は水性ガスとして得られるものが
好適に使用される。これらガス中の一酸化炭素に対する
水素の比は、水素:一酸化炭素(H2 :CO)が容量比
で10:1〜1:5、好ましくは5:1〜1:2の広い
範囲とすることができる。また、本発明ではガス中に二
酸化炭素が共存してもよく、その場合は、一酸化炭素と
二酸化炭素の合計量に対する水素の比〔H2 :(CO+
CO2 )〕は10:1〜1:5の範囲内であれば任意の
値をとることができる。更に、ガス中には窒素ガスやメ
タン等が存在しても差し支えない。
【0019】不活性液体は反応条件下で安定でかつ触媒
を懸濁し得るものであればよく、例えば(1)n−ヘキ
サン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−デカン、n−
ドデカン等の炭素数6〜20の脂肪族非ハロゲン化炭化
水素、(2)ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭素数
6〜12の芳香族炭化水素、(3)ジメチルエーテル、
ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテ
ル、(4)アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン等のケトン、(5)ジクロロメタン、クロ
ロホルム、ジクロロエタン等の脂肪族ハロゲン化炭化水
素から選択される溶媒が用いられる。また、市販のパラ
フィン系あるいはナフテン系の鉱物油を用いることも可
能である。
【0020】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明する。なお、銅と亜鉛の原子比はICP(プ
ラズマ励起発光分光分析)により、比表面積はBET法
により、平均粒子径はレーザー式粒度分布測定により分
析し、反応生成物はガスクロマトグラフィーにより分析
した。
【0021】実施例1 〔触媒調製〕水200mlを内容積2Lのガラス容器
(触媒調製槽)に入れて80℃に保ち、これに硝酸銅
0.25mol及び硝酸亜鉛0.25molを水500
mlに溶解した液(金属塩溶液)と10重量%炭酸ナト
リウム水溶液(沈殿剤溶液)とを攪拌下で同時に滴下し
た。滴下速度は、炭酸ナトリウム水溶液が8g/分で、
硝酸銅及び硝酸亜鉛水溶液は触媒調製槽中の溶液のpH
が約8.0に維持される速度であった。炭酸ナトリウム
水溶液を650ml滴下したところで、両液の滴下を終
了し、引き続き攪拌しながら80℃で1.5時間熟成し
た。なお、この間にpHは8.8まで上昇した。
【0022】生成した沈殿を濾過して洗浄し、空気中1
20℃で乾燥した後、70メッシュの篩を通し、空気中
350℃で1時間焼成して、銅及び亜鉛から成る複合塩
基性炭酸塩の焼成物を得た。なお、複合塩基性炭酸塩
(焼成前の沈殿)は、X線回折によれば、オーリカルサ
イト型の、銅及び亜鉛から成る複合塩基性炭酸塩(C
u,Zn)5 (CO3 2 (OH)6 であり、その銅と
亜鉛の原子比(Cu:Zn)は1:1で、比表面積は
9.8m2 /gで、平均粒子径は18.0μmであっ
た。
【0023】得られた焼成物22.2gをガラス製のボ
ート状容器に入れて内径45mmのガラス管内に仕込ん
だ。次いで、窒素ガスで希釈した水素ガス(H2 濃度:
10容量%)を60L/hrの流量で流しながら、2.
5時間かけて165℃まで昇温し、前記水素含有ガス流
通下、焼成物を更に5時間この温度に保持して、水素含
有ガスによる還元を行った。得られた触媒の銅と亜鉛の
原子比(Cu:Zn)は1:1で、比表面積は50.0
2 /gで、平均粒子径は17.3μmであった。
【0024】〔メタノール合成〕500ml容オートク
レーブに、窒素雰囲気下、室温で、n−ドデカン100
gと上記の触媒20.0gを入れた後、一酸化炭素、水
素及び二酸化炭素から成る混合ガス(CO:H2 :CO
2 (容量比)=2:2:1)を60kg/cm2G圧入
した。次いで、攪拌下で230℃まで昇温し、この温度
で30分間メタノール合成を行った。反応終了後、オー
トクレーブを150℃に保ちながらガス成分を抜き出し
て、ドライアイス−メタノールトラップで反応生成物を
補集した。トラップに補集された反応生成物とトラップ
排出ガスを分析した結果、メタノールの生成速度は3
1.5mol/kg・hrで、生成物中のメタノールの
生成割合は98.5mol%であった。
【0025】実施例2 〔メタノール合成〕実施例1において反応液を回収した
後、触媒懸濁液が残存しているオートクレーブに、実施
例1と同様に、一酸化炭素、水素及び二酸化炭素から成
る混合ガスを入れて、メタノール合成と分析を行った。
そして、この操作を繰り返した。その結果、メタノール
の生成速度及びメタノールの生成割合は反応を繰り返す
過程で殆ど変わらず、通算して10回目の反応において
もメタノールの生成速度は29.7mol/kg・hr
で、その生成割合は97.0mol%であった。初期の
メタノール生成速度に対する10回目のメタノール生成
速度の割合(相対活性)は94%で非常に高かった。
【0026】比較例1 〔触媒調製〕USP4436833号公報記載の方法に
従って、次のようにCu−Zn−Al系触媒を調製し
た。炭酸ナトリウム1.395molを750gのイオ
ン交換水に溶解した液(沈殿剤溶液)と、硝酸銅0.2
75mol、硝酸亜鉛0.353mol及び硝酸アルミ
ニウム0.037molを750gのイオン交換水に溶
解した液(金属塩溶液)をそれぞれ90℃に保ちなが
ら、沈殿剤溶液に金属塩溶液を攪拌下に素早く加えた
後、15分間攪拌を続けて沈殿を生成させた。得られた
沈殿を濾過して水洗した後、フィルターケーキを空気中
110℃で乾燥し、更に空気中270℃で焼成した。
【0027】得られた焼成物25.0gをガラス製のボ
ート状容器に入れて内径45mmのガラス管内に仕込ん
だ。次いで、窒素ガスで希釈した水素ガス(H2 濃度:
10容量%)を60L/hrの流量で流しながら、2.
5時間かけて165℃まで昇温し、前記水素含有ガス流
通下、焼成物をこの温度に更に5時間保持して、水素含
有ガスによる還元を行った。
【0028】〔メタノール合成〕実施例1において、比
較例1で得られた触媒20.0gを用いたほかは、実施
例1と同様にメタノール合成と分析を行った。その結
果、メタノールの生成速度は46.0mol/kg・h
rで、生成物中のメタノールの生成割合は98.2mo
l%であった。
【0029】比較例2 〔メタノール合成〕比較例1において反応液を回収した
後、触媒懸濁液が残存しているオートクレーブに、比較
例1と同様に、一酸化炭素、水素及び二酸化炭素から成
る混合ガスを入れて、メタノール合成と分析を行った。
そして、この操作を繰り返した。その結果、メタノール
の生成速度は初期においては高いものの、反応を繰り返
す過程で徐々に低下し、通算して6回目の反応ではメタ
ノールの生成速度は31.0mol/kg・hrになっ
た。初期のメタノール生成速度に対する6回目のメタノ
ール生成速度の割合(相対活性)は67%まで低下して
いて非常に低かった。なお、メタノールの生成割合は9
7.8mol%であった。
【0030】実施例3 〔触媒調製〕実施例1において焼成を行わなかったほか
は、実施例1と同様に沈殿を生成させて乾燥することに
よって、銅及び亜鉛から成る複合塩基性炭酸塩の非焼成
物を得た。このとき、複合塩基性炭酸塩(非焼成物)
は、X線回折によれば、オーリカルサイト型の、銅及び
亜鉛から成る複合塩基性炭酸塩であり、その銅と亜鉛の
原子比(Cu:Zn)は1:1で、比表面積は9.8m
2 /gで、平均粒子径は18.0μmであった。
【0031】得られた非焼成物26.7gをガラス製の
ボート状容器に入れて内径45mmのガラス管内に仕込
んだ。次いで、窒素ガスで希釈した水素ガス(H2
度:10容量%)を60L/hrの流量で流しながら、
4時間かけて225℃まで昇温し、前記水素含有ガス流
通下、非焼成物をこの温度に更に3時間保持して、水素
含有ガスによる還元を行った。得られた触媒の銅と亜鉛
の原子比(Cu:Zn)は1:1で、比表面積は56.
8m2 /gで、平均粒子径は17.0μmであった。
【0032】〔メタノール合成〕実施例1において、実
施例3で得られた触媒20.0gを用いたほかは、実施
例1と同様にメタノール合成と分析を行った。その結
果、メタノールの生成速度は30.3mol/kg・h
rで、生成物中のメタノールの生成割合は97.7mo
l%であった。実施例及び比較例の反応結果を表1に示
す。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明により、メタノール合成、特に液
相法によるメタノール合成において、高活性でかつ耐久
性(寿命)のあるCu−Zn系のメタノール合成用触媒
及び該触媒を用いるメタノールの合成方法を提供するこ
とができる。また、本発明の触媒は、Al等の第3成分
を含まないため、触媒調製も容易であり、更に副生物を
生成させる可能性も低いものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーリカルサイト型の、銅及び亜鉛から
    成る複合塩基性炭酸塩の非焼成物を水素含有ガスで還元
    して得られるメタノール合成用触媒。
  2. 【請求項2】 オーリカルサイト型の、銅及び亜鉛から
    成る複合塩基性炭酸塩の焼成物を水素含有ガスで還元し
    て得られるメタノール合成用触媒。
  3. 【請求項3】 オーリカルサイト型の、銅及び亜鉛から
    成る複合塩基性炭酸塩の、銅と亜鉛の原子比(Cu:Z
    n)が2:1〜1:2で、比表面積が8〜15m2 /g
    で、平均粒子径が10〜25μmであることを特徴とす
    る請求項1又は2記載のメタノール合成用触媒。
  4. 【請求項4】 水素含有ガスで還元して得られるメタノ
    ール合成用触媒の、銅と亜鉛の原子比(Cu:Zn)が
    2:1〜1:2で、比表面積が45〜65m2/gで、
    平均粒子径が10〜25μmであることを特徴とする請
    求項3記載のメタノール合成用触媒。
  5. 【請求項5】 水素及び一酸化炭素を含むガスを不活性
    液体中に懸濁させた触媒と接触させる液相メタノール合
    成において、請求項1又は2記載のメタノール合成用触
    媒を用いることを特徴とするメタノールの合成方法。
JP8001284A 1996-01-09 1996-01-09 メタノール合成用触媒及び該触媒を用いるメタノールの合成方法 Pending JPH09187654A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008126743A1 (ja) 2007-04-10 2008-10-23 Idemitsu Kosan Co., Ltd. 触媒前駆体物質及びそれを用いた触媒

Cited By (2)

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WO2008126743A1 (ja) 2007-04-10 2008-10-23 Idemitsu Kosan Co., Ltd. 触媒前駆体物質及びそれを用いた触媒
US8088708B2 (en) 2007-04-10 2012-01-03 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Catalyst precursor substance, and catalyst using the same

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