JPH09165270A - アルミナ質流し込み不定形耐火物およびその成形体の製造方法 - Google Patents
アルミナ質流し込み不定形耐火物およびその成形体の製造方法Info
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- JPH09165270A JPH09165270A JP7346288A JP34628895A JPH09165270A JP H09165270 A JPH09165270 A JP H09165270A JP 7346288 A JP7346288 A JP 7346288A JP 34628895 A JP34628895 A JP 34628895A JP H09165270 A JPH09165270 A JP H09165270A
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Landscapes
- Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、耐火物廃材を有効活用するに当た
り、耐火物廃材を骨材として再利用することとし、それ
によって、従来の不定形耐火物と同等の特性を発現し得
る材料とその製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明のアルミナ質流し込み不定形耐火
物は、窯炉で使用したアルミナ質耐火物を破砕して得ら
れる耐火物屑のうち、粒径がその耐火物を構成している
骨材の最大粒径以上のもの30重量%以下と、粒径が4
5μm以下のアルミナおよびマグネシアからなる微粉1
5重量%以下と、残部がアルミナ質流し込み不定形耐火
物とからなり、その中で微粉はマグネシアを28重量%
以上、40重量%以下含む。その成形体の製造に当たっ
ては、耐火物屑と微粉を、予め混合して耐火物屑の表面
に微粉を付着させておき、施工時に、微粉を付着させた
耐火物屑とその他の原料とを混合する。
り、耐火物廃材を骨材として再利用することとし、それ
によって、従来の不定形耐火物と同等の特性を発現し得
る材料とその製造方法を提供する。 【解決手段】 本発明のアルミナ質流し込み不定形耐火
物は、窯炉で使用したアルミナ質耐火物を破砕して得ら
れる耐火物屑のうち、粒径がその耐火物を構成している
骨材の最大粒径以上のもの30重量%以下と、粒径が4
5μm以下のアルミナおよびマグネシアからなる微粉1
5重量%以下と、残部がアルミナ質流し込み不定形耐火
物とからなり、その中で微粉はマグネシアを28重量%
以上、40重量%以下含む。その成形体の製造に当たっ
ては、耐火物屑と微粉を、予め混合して耐火物屑の表面
に微粉を付着させておき、施工時に、微粉を付着させた
耐火物屑とその他の原料とを混合する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄鋼製造用の窯炉
内張りに用いられるアルミナ質流し込み不定形耐火物及
びその成形体の製造方法に関する。
内張りに用いられるアルミナ質流し込み不定形耐火物及
びその成形体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミナ質流し込み不定形耐火物は、ア
ルミナ、マグネシアおよびセメント成分が、最も充填密
度が高くなるような粒度構成でもって配合されていて、
使用時に水分を添加して混練し、必要な炉壁形状に流し
込み施工されて使用されている。しかしながら、使用後
の施工体は、原料粒子同士が焼結したりセメント成分に
よって結合したりしてはいるものの、解体時に粉化しや
すいため、殆どが廃棄処分にされていた。
ルミナ、マグネシアおよびセメント成分が、最も充填密
度が高くなるような粒度構成でもって配合されていて、
使用時に水分を添加して混練し、必要な炉壁形状に流し
込み施工されて使用されている。しかしながら、使用後
の施工体は、原料粒子同士が焼結したりセメント成分に
よって結合したりしてはいるものの、解体時に粉化しや
すいため、殆どが廃棄処分にされていた。
【0003】耐火物屑を利用する技術として、特開平6
−219853号公報には、マグ−カーボンレンガ屑の
処理方法及びマグネシア質キャスタブルに関して、マグ
−カーボンレンガ屑をシリカゾル溶液に浸漬し、レンガ
屑内部にシリカ分を含浸させたのちキャスタブルに添加
する方法が、また、特開平6−345548号公報に
は、耐火物廃材を用いた流し込み材の製造方法並びにそ
の成形体及び成形体の製造方法に関して、耐火物廃材の
粒塊表面をモルタルにより被覆して流し込み材に添加す
る方法が開示されている。
−219853号公報には、マグ−カーボンレンガ屑の
処理方法及びマグネシア質キャスタブルに関して、マグ
−カーボンレンガ屑をシリカゾル溶液に浸漬し、レンガ
屑内部にシリカ分を含浸させたのちキャスタブルに添加
する方法が、また、特開平6−345548号公報に
は、耐火物廃材を用いた流し込み材の製造方法並びにそ
の成形体及び成形体の製造方法に関して、耐火物廃材の
粒塊表面をモルタルにより被覆して流し込み材に添加す
る方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
についても耐火物屑とマトリックスとの間に十分な結合
がなく、高温で使用する場合には、マトリックスの焼結
収縮により隙間ができて強度が低下することがあった
り、またスラグ侵食に対しては、耐火物屑とマトリック
スの隙間にスラグが侵入して耐火物屑が遊離するなどで
溶損が大きくなることがあった。そこで本発明は、耐火
物屑とマトリックスの結合力を向上させるとともに隙間
へのスラグ侵食を抑制して、耐火物屑を配合した流し込
み不定形耐火物の耐用性を向上させようとするものであ
る。
についても耐火物屑とマトリックスとの間に十分な結合
がなく、高温で使用する場合には、マトリックスの焼結
収縮により隙間ができて強度が低下することがあった
り、またスラグ侵食に対しては、耐火物屑とマトリック
スの隙間にスラグが侵入して耐火物屑が遊離するなどで
溶損が大きくなることがあった。そこで本発明は、耐火
物屑とマトリックスの結合力を向上させるとともに隙間
へのスラグ侵食を抑制して、耐火物屑を配合した流し込
み不定形耐火物の耐用性を向上させようとするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明においては、前述
の課題を解決するために、窯炉で使用したアルミナ質耐
火物を破砕して得られる耐火物屑のうち、粒径が該アル
ミナ質耐火物を構成している骨材の最大粒径以上のもの
30重量%以下と、粒径45μm以下のアルミナおよび
マグネシアからなる微粉15重量%以下と、残部がアル
ミナ質流し込み不定形耐火物とからなることを特徴とす
るアルミナ質流し込み不定形耐火物を提供する。
の課題を解決するために、窯炉で使用したアルミナ質耐
火物を破砕して得られる耐火物屑のうち、粒径が該アル
ミナ質耐火物を構成している骨材の最大粒径以上のもの
30重量%以下と、粒径45μm以下のアルミナおよび
マグネシアからなる微粉15重量%以下と、残部がアル
ミナ質流し込み不定形耐火物とからなることを特徴とす
るアルミナ質流し込み不定形耐火物を提供する。
【0006】特に粒径45μm以下のアルミナおよびマ
グネシアからなる微粉は、マグネシアを28重量%以
上、40重量%以下含む微粉であることが有利である。
グネシアからなる微粉は、マグネシアを28重量%以
上、40重量%以下含む微粉であることが有利である。
【0007】また、このアルミナ質流し込み不定形耐火
物成形体の製造方法は、粒径が前記条件を満足する耐火
物屑と微粉とを、予め混合して耐火物屑の表面に微粉を
付着させておき、施工時にこの微粉を付着させた耐火物
屑と残部の流し込み不定形耐火物とを混合することを特
徴とする。
物成形体の製造方法は、粒径が前記条件を満足する耐火
物屑と微粉とを、予め混合して耐火物屑の表面に微粉を
付着させておき、施工時にこの微粉を付着させた耐火物
屑と残部の流し込み不定形耐火物とを混合することを特
徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に用いる使用済みのアルミ
ナ質耐火物屑は、材質としてアルミナを50%以上含む
耐火物で、破砕前にスラグ浸潤層を除去しておく必要が
ある。というのは、アルミナ質以外の成分が多く含まれ
ていると十分な強度が得られないからである。さらに本
発明に用いる耐火物屑の大きさは、この使用済みの耐火
物を構成している骨材の最大粒径以上とする。なぜなら
ば、破砕によって骨材の最大粒径よりも小さくなった耐
火物屑は、骨材のみからなる粒径かマトリックス成分を
多く含む粒子となる可能性が大きく、これを用いると組
織の均一性が得られなくなるからである。
ナ質耐火物屑は、材質としてアルミナを50%以上含む
耐火物で、破砕前にスラグ浸潤層を除去しておく必要が
ある。というのは、アルミナ質以外の成分が多く含まれ
ていると十分な強度が得られないからである。さらに本
発明に用いる耐火物屑の大きさは、この使用済みの耐火
物を構成している骨材の最大粒径以上とする。なぜなら
ば、破砕によって骨材の最大粒径よりも小さくなった耐
火物屑は、骨材のみからなる粒径かマトリックス成分を
多く含む粒子となる可能性が大きく、これを用いると組
織の均一性が得られなくなるからである。
【0009】なお、さらに好ましい耐火物屑の大きさ
は、本発明で残部を構成するアルミナ質流し込み不定形
耐火物の骨材の最大粒径の2.5〜6倍である。すなわ
ち、発明者は種々の大きさの耐火物屑と、本発明で残部
を構成するアルミナ質流し込み不定形耐火物とを混合し
てこれを施工し、この粉粒体混合物が密に充填して得ら
れる不定形耐火物施工体の気孔率が小さくなる耐火物屑
の粒径は、混合する流し込み不定形耐火物を構成する骨
材の最大粒径の2.5倍以上であることを見いだした。
は、本発明で残部を構成するアルミナ質流し込み不定形
耐火物の骨材の最大粒径の2.5〜6倍である。すなわ
ち、発明者は種々の大きさの耐火物屑と、本発明で残部
を構成するアルミナ質流し込み不定形耐火物とを混合し
てこれを施工し、この粉粒体混合物が密に充填して得ら
れる不定形耐火物施工体の気孔率が小さくなる耐火物屑
の粒径は、混合する流し込み不定形耐火物を構成する骨
材の最大粒径の2.5倍以上であることを見いだした。
【0010】また、施工時の流動性や施工体中の耐火物
屑の分布を調査したところ、粒径が混合する流し込み不
定形耐火物を構成する骨材の最大粒径の6倍を越えると
施工性が悪く、前述の混合が不均一となることを見いだ
した。従って、本発明で使用する耐火物屑のさらに好ま
しい大きさは、混合する流し込み不定形耐火物を構成す
る骨材の最大粒径の2.5〜6倍である。
屑の分布を調査したところ、粒径が混合する流し込み不
定形耐火物を構成する骨材の最大粒径の6倍を越えると
施工性が悪く、前述の混合が不均一となることを見いだ
した。従って、本発明で使用する耐火物屑のさらに好ま
しい大きさは、混合する流し込み不定形耐火物を構成す
る骨材の最大粒径の2.5〜6倍である。
【0011】本発明は、上記のような粒径の耐火物屑3
0重量%以下と、粒径45μm以下のアルミナおよびマ
グネシアからなる微粉15重量%以下と、残部がアルミ
ナ質流し込み不定形耐火物とからなる。耐火物屑自身の
耐用性は、温度履歴を受けていることや破砕時の衝撃で
亀裂が発生していることなどが原因となって低下してい
る。耐火物屑の配合率の増加は、不定形耐火物施工体の
特性を徐々に低下させるが、30重量%以下の配合率で
あれば、従来と同等の耐用性を維持することができる。
0重量%以下と、粒径45μm以下のアルミナおよびマ
グネシアからなる微粉15重量%以下と、残部がアルミ
ナ質流し込み不定形耐火物とからなる。耐火物屑自身の
耐用性は、温度履歴を受けていることや破砕時の衝撃で
亀裂が発生していることなどが原因となって低下してい
る。耐火物屑の配合率の増加は、不定形耐火物施工体の
特性を徐々に低下させるが、30重量%以下の配合率で
あれば、従来と同等の耐用性を維持することができる。
【0012】ところで、耐火物屑を配合した時の耐用性
低下の原因の一つは、マトリックスとの結合力が不足し
て、強度が低下したり、マトリックスと耐火物屑との間
の隙間にスラグが侵入したりすることにあった。この課
題に対して本発明では、粒径45μm以下のアルミナお
よびマグネシアからなる微粉を15重量%以下配合す
る。このように、アルミナおよびマグネシアを加えるこ
とによって使用時にスピネルを生成し、膨張して耐火物
屑とマトリックスとの間の隙間を減らすと同時に、マト
リックスと耐火物屑とを結合させることができる。
低下の原因の一つは、マトリックスとの結合力が不足し
て、強度が低下したり、マトリックスと耐火物屑との間
の隙間にスラグが侵入したりすることにあった。この課
題に対して本発明では、粒径45μm以下のアルミナお
よびマグネシアからなる微粉を15重量%以下配合す
る。このように、アルミナおよびマグネシアを加えるこ
とによって使用時にスピネルを生成し、膨張して耐火物
屑とマトリックスとの間の隙間を減らすと同時に、マト
リックスと耐火物屑とを結合させることができる。
【0013】その結果、不定形耐火物施工体の強度が向
上するとともに、耐火物屑とマトリックスの隙間へスラ
グが侵入するのが抑制されて耐食性が向上する。また、
配合するアルミナおよびマグネシアからなる微粉は粒径
45μm以下とする。というのは、粒径が45μmを越
えると、使用時の温度では十分なスピネル生成反応を起
こさないからである。さらに配合量は15重量%以下と
する。これは、15重量%を越えるとスピネル生成量が
過剰となり、膨張によって不定形耐火物施工体に亀裂が
入ってしまって耐用性が低下するためである。
上するとともに、耐火物屑とマトリックスの隙間へスラ
グが侵入するのが抑制されて耐食性が向上する。また、
配合するアルミナおよびマグネシアからなる微粉は粒径
45μm以下とする。というのは、粒径が45μmを越
えると、使用時の温度では十分なスピネル生成反応を起
こさないからである。さらに配合量は15重量%以下と
する。これは、15重量%を越えるとスピネル生成量が
過剰となり、膨張によって不定形耐火物施工体に亀裂が
入ってしまって耐用性が低下するためである。
【0014】さらに、本発明に用いるアルミナおよびマ
グネシアからなる微粉は、マグネシアを28重量%以
上、40重量%以下含むものとする。これは、マグネシ
アを28重量%以上含有させることにより、微粉のもう
一つの成分であるアルミナと反応して理論組成のスピネ
ルを生成させるとともに、過剰のマグネシアは耐火物屑
と反応してマトリックスとの結合を生じさせようとする
ものである。しかし、マグネシアが40重量%を越える
と、未反応のマグネシアが残留するようになり、このマ
グネシアの熱膨張によって不定形耐火物施工体に亀裂が
入って耐用性が低下する。
グネシアからなる微粉は、マグネシアを28重量%以
上、40重量%以下含むものとする。これは、マグネシ
アを28重量%以上含有させることにより、微粉のもう
一つの成分であるアルミナと反応して理論組成のスピネ
ルを生成させるとともに、過剰のマグネシアは耐火物屑
と反応してマトリックスとの結合を生じさせようとする
ものである。しかし、マグネシアが40重量%を越える
と、未反応のマグネシアが残留するようになり、このマ
グネシアの熱膨張によって不定形耐火物施工体に亀裂が
入って耐用性が低下する。
【0015】一方、本発明の不定形耐火物成形体は、窯
炉で使用したアルミナ質耐火物を破砕して得られる耐火
物屑と、アルミナおよびマグネシアからなる微粉とを、
予め混合して耐火物屑の表面に微粉を付着させておき、
施工時にこの微粉を付着させた耐火物屑とその他の原料
とを混合することによって製造する。アルミナおよびマ
グネシアからなる微粉が、スピネルを生成して、耐火物
屑とマトリックスの隙間を充填すると同時に両者を結合
する効果を発揮するには、予め耐火物屑と微粉とを混合
して耐火物屑の表面に微粉を付着させておくことが有効
である。もし、耐火物屑と微粉と残部の流し込み不定形
耐火物とを同時に混合した場合には、微粉がマトリック
スとなる残部の流し込み不定形耐火物中にも分散してい
まい、前述の効果が得られなくなる。
炉で使用したアルミナ質耐火物を破砕して得られる耐火
物屑と、アルミナおよびマグネシアからなる微粉とを、
予め混合して耐火物屑の表面に微粉を付着させておき、
施工時にこの微粉を付着させた耐火物屑とその他の原料
とを混合することによって製造する。アルミナおよびマ
グネシアからなる微粉が、スピネルを生成して、耐火物
屑とマトリックスの隙間を充填すると同時に両者を結合
する効果を発揮するには、予め耐火物屑と微粉とを混合
して耐火物屑の表面に微粉を付着させておくことが有効
である。もし、耐火物屑と微粉と残部の流し込み不定形
耐火物とを同時に混合した場合には、微粉がマトリック
スとなる残部の流し込み不定形耐火物中にも分散してい
まい、前述の効果が得られなくなる。
【0016】
【実施例】本発明に基づいて製造したアルミナ質流し込
み不定形耐火物及びその成形体についての実施例及び比
較例の特性を表1に示す。すなわち、溶鋼取鍋で使用し
たアルミナ質流し込み不定形耐火物からスラグ浸透のな
い部分を回収し組織調査をしたところ、最大粒径が5m
mの骨材が使用されていた。そこで、この不定形耐火物
屑を粉砕機で30mm以下に粉砕し、粒径を30〜20
mm、20〜10mm、10〜5mm、及び5mm未満
の4段階に分級して回収した。また、アルミナおよびマ
グネシアの微粉としては、耐火物原料に用いられるもの
で、最大粒径が10、45、75μmのものを用いた。
さらに、残部のアルミナ質流し込み不定形耐火物として
は、溶鋼取鍋に用いられていたものと同じ材料を使用し
た。これらの原料を表1に示すように配合し、水分を外
数で7wt%添加して混練し、スラグ侵食試験片と曲げ
試験片を作成して評価を行った。
み不定形耐火物及びその成形体についての実施例及び比
較例の特性を表1に示す。すなわち、溶鋼取鍋で使用し
たアルミナ質流し込み不定形耐火物からスラグ浸透のな
い部分を回収し組織調査をしたところ、最大粒径が5m
mの骨材が使用されていた。そこで、この不定形耐火物
屑を粉砕機で30mm以下に粉砕し、粒径を30〜20
mm、20〜10mm、10〜5mm、及び5mm未満
の4段階に分級して回収した。また、アルミナおよびマ
グネシアの微粉としては、耐火物原料に用いられるもの
で、最大粒径が10、45、75μmのものを用いた。
さらに、残部のアルミナ質流し込み不定形耐火物として
は、溶鋼取鍋に用いられていたものと同じ材料を使用し
た。これらの原料を表1に示すように配合し、水分を外
数で7wt%添加して混練し、スラグ侵食試験片と曲げ
試験片を作成して評価を行った。
【0017】
【表1A】 *1 混合法:”前”は予め不定形耐火物屑と微粉とを混合することを示す。 ”同”は同時に不定形耐火物屑と微粉と残部の不定形耐火物とを混 合することを示す。 *2 強度指数:成形体を1400℃で焼成した後、常温で曲げ強度を測定し、そ の結果に対して比較例17の強度を100としたときの相対値。
【0018】
【表1B】 *1 混合法:”前”は予め不定形耐火物屑と微粉とを混合することを示す。 ”同”は同時に不定形耐火物屑と微粉と残部の不定形耐火物とを混 合することを示す。 *2 強度指数:成形体を1400℃で焼成した後、常温で曲げ強度を測定し、そ の結果に対して比較例17の強度を100としたときの相対値。
【0019】
【表1C】 *1 混合法:”前”は予め不定形耐火物屑と微粉とを混合することを示す。 ”同”は同時に不定形耐火物屑と微粉と残部の不定形耐火物とを混 合することを示す。 *2 強度指数:成形体を1400℃で焼成した後、常温で曲げ強度を測定し、そ の結果に対して比較例17の強度を100としたときの相対値。
【0020】スラグ侵食試験は、スラグとしてC/S=
3.3、T.Fe=9%の転炉スラグを用い、1700
℃で4時間の回転侵食試験を行った。試験後のスラグ侵
食深さは、比較例17に示した従来の不定形耐火物の場
合の浸食深さを100としたときの相対値で示した。数
値が小さいほど耐スラグ溶損性に優れていることを示
す。
3.3、T.Fe=9%の転炉スラグを用い、1700
℃で4時間の回転侵食試験を行った。試験後のスラグ侵
食深さは、比較例17に示した従来の不定形耐火物の場
合の浸食深さを100としたときの相対値で示した。数
値が小さいほど耐スラグ溶損性に優れていることを示
す。
【0021】曲げ強度は、大きさ65×114×230
mmの試験片を流し込み施工し、1400℃で焼成した
後常温で試験した。焼成後の成形体の強度は、比較例1
7の場合を100としたときの相対値を求めて強度指数
とし、この値によって評価した。数値が大きいほど強度
が高く優れていることを示す。
mmの試験片を流し込み施工し、1400℃で焼成した
後常温で試験した。焼成後の成形体の強度は、比較例1
7の場合を100としたときの相対値を求めて強度指数
とし、この値によって評価した。数値が大きいほど強度
が高く優れていることを示す。
【0022】実施例1、2、3、4、5は、最大粒径が
10μmで、マグネシア30重量%、アルミナ70重量
%からなり、用いる不定形耐火物屑の粒子表面を十分に
被覆するに足るだけの配合量の微粉と、表に示した配合
量の不定形耐火物屑とを予めよく混合し、その後に、さ
らに残部の流し込み不定形耐火物を配合して混合した不
定形耐火物である。
10μmで、マグネシア30重量%、アルミナ70重量
%からなり、用いる不定形耐火物屑の粒子表面を十分に
被覆するに足るだけの配合量の微粉と、表に示した配合
量の不定形耐火物屑とを予めよく混合し、その後に、さ
らに残部の流し込み不定形耐火物を配合して混合した不
定形耐火物である。
【0023】比較例17に対してスラグ侵食性、焼成後
の曲げ強度ともほぼ同等の特性を示した。なお、実施例
1は比較例17と変わらない特性であり、不定形屑の粒
径としては20〜10mmが最も好ましいと考えられ
る。また、実施例6は、本発明の範囲内で微粉の粒径を
大きくした材料であるが、比較例17と変わらない特性
を示した。さらに、実施例7は、本発明の範囲内で微粉
のマグネシア量を増加させたものであるが、耐食性が若
干向上し、焼成後の曲げ強度がやや低下したものの、問
題なく使用できる。
の曲げ強度ともほぼ同等の特性を示した。なお、実施例
1は比較例17と変わらない特性であり、不定形屑の粒
径としては20〜10mmが最も好ましいと考えられ
る。また、実施例6は、本発明の範囲内で微粉の粒径を
大きくした材料であるが、比較例17と変わらない特性
を示した。さらに、実施例7は、本発明の範囲内で微粉
のマグネシア量を増加させたものであるが、耐食性が若
干向上し、焼成後の曲げ強度がやや低下したものの、問
題なく使用できる。
【0024】比較例8は、不定形耐火物屑が5mm未満
と小さく、充填性が悪かったため、スラグ侵食性が劣っ
た。比較例9は、不定形耐火物屑の粒径が流し込み不定
形耐火物の最大骨材粒径の6倍以上と大きく、偏析がみ
られ、強度が低下した。比較例10、11は、不定形耐
火物屑の配合量が30重量%を越えるため、不定形耐火
物屑の特性の影響が現れ、耐食性、強度ともに低下し
た。比較例12は、微粉の最大粒径が45μmよりも大
きいために、スピネル化反応が十分に行なわれず、強度
が得られなかった。
と小さく、充填性が悪かったため、スラグ侵食性が劣っ
た。比較例9は、不定形耐火物屑の粒径が流し込み不定
形耐火物の最大骨材粒径の6倍以上と大きく、偏析がみ
られ、強度が低下した。比較例10、11は、不定形耐
火物屑の配合量が30重量%を越えるため、不定形耐火
物屑の特性の影響が現れ、耐食性、強度ともに低下し
た。比較例12は、微粉の最大粒径が45μmよりも大
きいために、スピネル化反応が十分に行なわれず、強度
が得られなかった。
【0025】比較例13は、微粉の配合量が20重量%
を越え、生成スピネルの膨張による亀裂の発生等の影響
で強度が低下した。比較例14は、微粉中のマグネシア
量が40重量%を越えたために、過剰なマグネシアが残
存し、耐食性は向上するものの強度を低下させた。比較
例15は、微粉中のマグネシア量が28重量%より少な
いために、十分なスピネルが生成せず強度が得られなか
った。比較例16は、不定形耐火物屑と微粉と残部流し
込み不定形耐火物とを同時に混練した材料であるが、微
粉が不定形耐火物屑とマトリックスの間に十分に分配さ
れず、耐食性、強度とも低下した。
を越え、生成スピネルの膨張による亀裂の発生等の影響
で強度が低下した。比較例14は、微粉中のマグネシア
量が40重量%を越えたために、過剰なマグネシアが残
存し、耐食性は向上するものの強度を低下させた。比較
例15は、微粉中のマグネシア量が28重量%より少な
いために、十分なスピネルが生成せず強度が得られなか
った。比較例16は、不定形耐火物屑と微粉と残部流し
込み不定形耐火物とを同時に混練した材料であるが、微
粉が不定形耐火物屑とマトリックスの間に十分に分配さ
れず、耐食性、強度とも低下した。
【0026】
【発明の効果】本発明により、従来廃棄処分されていた
耐火物屑が有効に利用できる。すなわち、本発明の組成
でもって、アルミナおよびマグネシアからなる微粉を耐
火物屑の表面に付着させて流し込み不定形耐火物と混練
することにより、耐火物屑とマトリックスとの結合が強
くなり、従来用いられてきた不定形耐火物成形体と同等
の特性を有する不定形耐火物成形体が製造可能となっ
た。
耐火物屑が有効に利用できる。すなわち、本発明の組成
でもって、アルミナおよびマグネシアからなる微粉を耐
火物屑の表面に付着させて流し込み不定形耐火物と混練
することにより、耐火物屑とマトリックスとの結合が強
くなり、従来用いられてきた不定形耐火物成形体と同等
の特性を有する不定形耐火物成形体が製造可能となっ
た。
Claims (3)
- 【請求項1】 窯炉で使用したアルミナ質耐火物を破砕
して得られる耐火物屑のうち、粒径が該アルミナ質耐火
物を構成している骨材の最大粒径以上のもの30重量%
以下と、粒径が45μm以下のアルミナおよびマグネシ
アからなる微粉15重量%以下と、残部がアルミナ質流
し込み不定形耐火物とからなることを特徴とするアルミ
ナ質流し込み不定形耐火物。 - 【請求項2】 粒径45μm以下のアルミナおよびマグ
ネシアからなる微粉が、マグネシアを28重量%以上、
40重量%以下含む微粉であることを特徴とする請求項
1記載のアルミナ質流し込み不定形耐火物。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のアルミナ質流
し込み不定形耐火物成形体を製造する方法であって、窯
炉で使用したアルミナ質耐火物を破砕して得られる耐火
物屑のうち、粒径が該アルミナ質耐火物を構成している
骨材の最大粒径以上のものと、アルミナおよびマグネシ
アからなる微粉とを、予め混合して耐火物屑の表面に微
粉を付着させておき、施工時にこの微粉を付着させた耐
火物屑と残部のアルミナ質流し込み不定形耐火物とを混
合することを特徴とするアルミナ質流し込み不定形耐火
物成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7346288A JPH09165270A (ja) | 1995-12-13 | 1995-12-13 | アルミナ質流し込み不定形耐火物およびその成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7346288A JPH09165270A (ja) | 1995-12-13 | 1995-12-13 | アルミナ質流し込み不定形耐火物およびその成形体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09165270A true JPH09165270A (ja) | 1997-06-24 |
Family
ID=18382387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7346288A Pending JPH09165270A (ja) | 1995-12-13 | 1995-12-13 | アルミナ質流し込み不定形耐火物およびその成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09165270A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000143355A (ja) * | 1998-11-02 | 2000-05-23 | Nisshin Steel Co Ltd | 不定形耐火物 |
KR100478141B1 (ko) * | 2000-12-20 | 2005-03-22 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 폐내화물을 이용한 고로노체 보수용 수계 압입재 조성물 |
-
1995
- 1995-12-13 JP JP7346288A patent/JPH09165270A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000143355A (ja) * | 1998-11-02 | 2000-05-23 | Nisshin Steel Co Ltd | 不定形耐火物 |
KR100478141B1 (ko) * | 2000-12-20 | 2005-03-22 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 폐내화물을 이용한 고로노체 보수용 수계 압입재 조성물 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040624 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050215 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050705 |