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JPH09159143A - マルチバーナ式燃焼器の燃料供給システム及び該燃料供給システムを持つガスタービン - Google Patents

マルチバーナ式燃焼器の燃料供給システム及び該燃料供給システムを持つガスタービン

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Publication number
JPH09159143A
JPH09159143A JP31685195A JP31685195A JPH09159143A JP H09159143 A JPH09159143 A JP H09159143A JP 31685195 A JP31685195 A JP 31685195A JP 31685195 A JP31685195 A JP 31685195A JP H09159143 A JPH09159143 A JP H09159143A
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JP
Japan
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fuel
burner
fuel supply
combustor
supply system
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JP31685195A
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JP3578852B2 (ja
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Masahiro Yahagi
正博 矢作
Akira Taburi
晶 田振
Yoshiaki Asano
好昭 浅野
Shinichi Kajita
眞市 梶田
Takekiyo Kimura
武清 木村
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
Toho Gas Co Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Osaka Gas Co Ltd
Tokyo Gas Co Ltd
Toho Gas Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E20/00Combustion technologies with mitigation potential
    • Y02E20/14Combined heat and power generation [CHP]

Landscapes

  • Feeding And Controlling Fuel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】マルチバーナ式燃焼器及び該燃焼器を持つガス
タービンにおいて、簡単な構成の付加により、負荷条件
に応じてバーナの作動本数を増減する際の燃焼状態を一
層安定化しかつ低NOx 燃焼を可能とする。 【解決手段】負荷条件に応じてバーナの作動本数を増減
するようにされたマルチバーナ式燃焼器の燃料供給シス
テムにおいて、燃料マニホールド50から各バーナへの
主燃料供給ラインL1 〜L5 の少なくとも1つ(L4
に、燃料マニホールド50からのバイパス燃料ラインB
Lを接続し、該バイパス燃料ラインBLにオリフィスR
を配置する。切り換え時は、先ず、バイパス燃料ライン
BLを開とし、次に、主燃料供給ラインL4 を開とす
る。切り換え時の燃料流量の変化量を低くおさえること
が可能となり、失火を防止しつつ低NOx での燃焼を維
持することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマルチバーナ式燃焼
器の燃料供給システム及び該燃料供給システムを持つガ
スタービンに関し、特に、マルチバーナ式燃焼器に簡単
な構成を付加するのみで、負荷条件に応じてバーナの作
動本数を増減する際の燃焼状態を一層安定化しかつ低N
x 燃焼を可能としたマルチバーナ式燃焼器の燃料供給
システム及び該燃料供給システムを持つガスタービンに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ガスタービンを用いたコジェ
ネレーションシステムにおけるNOx低減策は緊要な課
題とされ、一つの方法として燃焼器内部へ水あるいは蒸
気を噴射することが行なわれてきた。しかし、NOx
制強化に伴う噴射率の増加は、設備費や運転経費あるい
はメンテナンス費の増加を引き起し、かつ、熱効率の低
下等を招くことから、水あるいは蒸気の噴射によらない
他の態様によるNOx 低減策が求められている。
【0003】本出願人らは、NOx 規制強化に対応可能
なガスタービン用の燃焼器について多くの研究と実験を
行い、いわゆる「ドライ」で、しかも水や蒸気噴射より
も低いNOx レベルを達成できる新規なガスタービン用
燃焼器として、マルチバーナ式燃焼器を開発し、すでに
提案している(コ−ジェネレーションシンポジウム’9
5 発表抄録集、p55〜p68参照)。
【0004】図3は該マルチバーナ式燃焼器の一例を説
明する断面図であり、外筒1の内部にバーナ部10と内
筒20とが配置され、内筒20の内部は燃焼室を構成す
る。バーナ部10は、中心部に位置するパイロットバー
ナPと、その周囲に位置する複数本(図示の実施例では
8本)のメインバーナMとで構成される。各メインバー
ナMはスワーラ13下流部に燃料分散スポーク14を千
鳥配置した構造であり、該燃料分散スポーク14に設け
た多数の小孔(図示されない)より燃料を噴射し、下流
部の混合通路15中で燃焼用空気と均一に混合させた
後、主燃焼室21内で希薄予混合燃焼させる。
【0005】さらに、主燃焼領域21の出口部近傍には
複数本(図示の実施例では4本)の追い焚きバーナmを
配置しており、該追い焚きバーナmは燃焼用空気の導入
孔23の入口部に燃料を噴射し、空気と混合させて燃焼
室内に供給する。追い焚き燃料は主燃焼領域21出口部
近傍の高温の燃焼ガス中に供給されるため、通常では燃
焼できないような希薄な混合気でも燃焼させることが可
能となる。このため、この形式の燃焼器においては、追
い焚き燃料の燃焼によるNOx の生成はほとんど生じる
ことはなく、また、追い焚きを行なうことによって主燃
焼領域21に供給される燃料は追い焚き燃料量だけ少な
くなる。その結果、主燃焼領域21で生成されるNOx
量も減少し、タービンから排出されるNOx 量はさらに
低減する。なお、図3において、24は点火プラグ、2
5は希釈空気孔である。
【0006】図4はパイロットバーナP、メインバーナ
M群、及び追い焚きバーナm群の配置状態の一例を模式
的に示す図であり、図示のように、この例では、パイロ
ットバーナPの周囲に配置されるメインバーナM群は2
本組の4つのグループ(M1〜M4)に分けられ、同一
グループの2本のメインバーナは互いに対称の位置に配
置されている。また、4本の追い焚きバーナmも90°
の等しいピッチで配置されている。
【0007】ところで、予混合燃焼では、NOx 生成量
の空燃比に対する依存性が非常に大きく、低NOx でか
つCOやTHC等の未燃成分の発生が少ない燃焼条件
は、希薄燃焼限界の狭い空燃比範囲内に限られる。この
範囲よりも燃料が増加するとNOx は急激に増加し、逆
に減少するとCOやTHCの排出量が急激に増え、条件
によっては燃焼が不安定となり失火が生じる。従って、
ガスタービンの作動領域全般に渡って低NOx でかつ安
定した燃焼を行なうためには、負荷変動にかかわらず混
合気の空燃比を常に一定範囲内に保つような制御を行な
うことが必要とされる。
【0008】そのために、上記のマルチバーナ式燃焼器
においては、運転負荷条件に合わせて、作動するバーナ
の本数を増減するようにしている。図5はそのための制
御システムの一例を示す。燃料ガスGは燃料制御弁GC
Vを通過して燃料マニホールド50に入る。燃料マニホ
ールド50は、パイロットバーナP、メインバーナMの
4つのグループ(M1〜M4)、及び追い焚きバーナm
の群(m)と、それぞれパイロット燃料供給ラインLp
及び主燃料供給ラインL1 〜L4 、Lm を介して接続し
ており、主燃料供給ラインL1 を除く他のそれぞれの燃
料供給ラインには空気圧制御遮断弁VP 、V2 〜V4
m が配置される。各空気圧制御遮断弁VP 、V2 〜V
4 、Vm は、図示しないシーケンサからの信号により作
動する空気マニホールド60に接続した5個の操作空気
制御用の3方口電磁弁EVP 、EV2 〜EV4 、EVm
により開閉操作される。この制御システムは次のように
操作される。
【0009】(1)始動時 始動時には、ガスタービンの回転数が所定値、例えば5
%に達すると、燃料制御弁GCVを開くと共に、バーナ
制御ユニットにおいて、3方口電磁弁EVP を操作して
パイロット燃料供給ラインLP の遮断弁VP を開く。こ
れによって、パイロツトバーナPの燃料ラインLP と点
火プラグ24に隣接する主バーナM1の燃料ラインL1
に燃料が流れ、着火が行なわれる。なお、燃料ラインL
1 に遮断弁が設けられないのは、このガスタービンにお
いて、運転中、最低2個のバーナ(M1、M1)は常時
燃焼状態に置くことを前提としているためであり、必要
な場合には、ここにも遮断弁が配置される。
【0010】(2)定常運転時 図6は、定常運転時における各バーナの作動状態を説明
するものであり、無負荷から35%負荷の間は、パイロ
ットバーナPと2個の主バーナ(M1、M1)にのみ燃
料が供給される(ステップ1)。35%負荷条件に達す
ると、3方口電磁弁EV2 を操作して主バーナM2への
燃料供給ラインL2 の遮断弁V2 を開く(ステップ
2)。60%負荷条件に達すると、3方口電磁弁EVP
を操作してパイロット燃料ラインLP の遮断弁VP を閉
じると同時に、3方口電磁弁EV3 を操作して主バーナ
M3への燃料供給ラインL3 の遮断弁V3 を開く(ステ
ップ3)。75%負荷条件に達すると、3方口電磁弁E
4 を操作して主バーナM4への燃料供給ラインL4
遮断弁V4 を開く(ステップ4)。87.5%負荷条件
に達すると3方口電磁弁EVm を操作して追い焚きバー
ナmへの燃料供給ラインLm の遮断弁Vm を開き、パイ
ロットバーナPを除く全てのバーナに燃料を供給する
(ステップ5)。
【0011】図7は、上記の燃料制御システムによる実
機試験で得られた燃焼特性を示す。定格負荷(100%
負荷)でのNOx 値は約60ppm(O2 =0%換算)
で、目標値を十分にクリアしている。この値は追い焚き
を用いない場合の約1/2であり、追い焚きによるNO
x 低減効果の大きいことがわかる。また、70〜100
%負荷範囲でNOx 値は60ppm以下となっており、
広い範囲で低NOx 運転が可能となる。
【0012】空燃比を制御する方法としては、従来、
可変静翼によりガスタービンの吸気流量を制御する、
圧縮機出口で抽気の量を制御する、燃焼器に可変機構
を設けて燃焼用空気量を制御する、等が行なわれている
が、コジェネレーションシステム等に用いられる比較的
小型のガスタービンでは、可変静翼を持たない場合が多
く、また、ガスタービンそのものに構成が簡単でメンテ
ナンスが容易なことが求められることから、図3に示す
形式のマルチバーナ式燃焼器を用いて、上記のような制
御を行ない、ガスタービンにかかる負荷(燃料流量)に
応じて、作動する(燃料を供給する)バーナグループを
切り換えることによって、ガスタービンにかかる負荷が
変化しても、作動しているバーナの混合気の空燃比を一
定範囲内に保つようにすることが可能となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前記の制御において、
負荷に応じてバーナの作動本数を切り換える際に、その
切り換え点では各バーナに供給される燃料流量がステッ
プ状に変化し、図7に示すように、NOx 及び燃焼効率
はステップ状に変化する。また、ステップ1、2、3の
ようにバーナ作動本数が少ない場合は、作動していない
バーナを通過する空気によって燃焼反応が凍結される割
合が増加するため、混合気の当量比を燃料過濃にしない
と燃焼が不安定になる恐れがある。このため、作動バー
ナが2本、4本、6本の場合には、全てのバーナが作動
している場合に比べてNOx 排出量が多くなりがちであ
り、また、燃焼効率が低い結果となる。さらに、バーナ
作動本数が同じ状態のまま負荷を低減させると混合気の
燃料濃度が希薄となるため燃焼効率が低下する。
【0014】これらの理由から、図7に示す例のよう
に、例えば75%負荷切り換え時(ステップ4)では、
6本の主バーナ(M1、M2、M3)から排出するNO
x 量はほぼ120ppmと目標値を超える場合が起こり
得る。また、35%負荷切り換え時(ステップ2)及び
60%負荷切り換え時(ステップ3)でも、NOx 値は
目標値を大きく超えており、過度的状態とはいえ、より
低NOx 条件での切り換えが望まれる。
【0015】しかし、NOx 値の低い条件で切り換えよ
うとすると、前記のように燃焼条件(燃焼効率)が悪化
しており失火する危険性があることから、実機の運転で
は採用することができない。上記の例では2本のバーナ
を組として用い、一本の主燃料供給ラインから2本のバ
ーナに同時に燃料を供給することから、供給される燃料
流量の変化が大きくなり、このような弊害がもたらされ
るともいえる。8本のバーナにそれぞれ遮断弁を配置し
て切り換えステップ段数を増やすことにより、上記の不
都合は回避可能であるが、個々の(8個の)バーナに遮
断弁を設けてその切り換えシステムを構築することは、
システムが複雑になりコストも高くなることから、現実
的な解決策とはいえない。遮断弁ではなく流量調整弁あ
るいは可変オリフィスを各燃料供給ラインに配置するこ
とにより、前記不都合を解消することも理論的には可能
であるが、技術的にもコスト的にも、採用できる解決策
ではない。
【0016】本発明の目的は、本出願人がすでに提案し
ている前記したマルチバーナ式燃焼器の燃料供給システ
ムに内在する前記のような不都合を、簡単な構成を付加
することにより解決することにあり、より具体的には、
失火を伴うことなくかつ低NOx 燃焼条件を維持した状
態で、負荷条件に応じてバーナの作動本数を安定的に増
減できるようにしたマルチバーナ式燃焼器の改良された
燃料供給システムを提供することにある。
【0017】また、本発明の目的は、前記改良された燃
料供給システムにより制御されるマルチバーナ式燃焼器
を持つガスタービンを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
めの本発明は、負荷条件に応じてバーナの作動本数を増
減するようにされたマルチバーナ式燃焼器の燃料供給シ
ステムであって、燃料マニホールドから各バーナへの主
燃料供給ラインの少なくとも1つに、燃料マニホールド
からのバイパス燃料ラインを接続し、該バイパス燃料ラ
インにはオリフィスを配置したことを特徴とする。
【0019】該オリフィスは当該主燃料供給ラインの燃
料流量の1/2流量となるように設定されることが望ま
しく、操作性及び構成の容易性から、固定オリフィスで
あることが望ましい。しかし、可変オリフィスであって
も初期の目的は達成可能である。また、バーナの本数は
2本以上であることを条件に任意であり、かつ、バーナ
の本数あるいは配置状態によっては、複数の主燃料供給
ラインに該オリフィス付きのバイパス燃料ラインを接続
するようにしてもよい。この場合には、構成的には複雑
となるが、一層の着火の安定性がもたらされる。
【0020】また、本発明は、負荷条件に応じてバーナ
の作動本数を増減するようにされたマルチバーナ式燃焼
器を持つガスタービンであって、該マルチバーナ式燃焼
器の燃料マニホールドから各バーナへの主燃料供給ライ
ンの少なくとも1つには、燃料マニホールドからのバイ
パス燃料ラインが接続され、かつ、該バイパス燃料ライ
ンにはオリフィスが配置されていることを特徴とガスタ
ービンをも開示する。
【0021】本発明によるマルチバーナ式燃焼器の燃料
供給システムによれば、運転負荷条件に合わせて作動す
るバーナの本数を増加しようとするときには次のような
制御を行なう。すなわち、負荷が増加して新たなバーナ
に点火する切り換え点(従来システムでの負荷値よりも
低い値にセットされる)に達したとき、点火しようとす
るバーナに接続する主燃料供給ラインの遮断弁は閉じた
状態で、該オリフィス付きのバイパス燃料ラインに配置
した遮断弁を開く。それにより、バイパス燃料ラインに
接続したバーナには該オリフィスで制限された量の燃料
が供給される。オリフィスが1/2流量に制限される場
合には、主燃料供給ラインの供給量の半分の量の燃料が
供給される。その後、負荷が増加して所定値(従来シス
テムでの負荷値あるいはそれよりも高い値にセットされ
る)に達したとき、バイパス燃料ラインを閉じて、所期
の主燃料ラインの遮断弁を開く。
【0022】従来の燃料供給システムにおけるバーナ増
加時での燃料流量の変化量を1とした場合、上記の操作
で本発明によるバイパス燃料ラインを開閉することによ
り、0.5の流量変化量を得ることが可能となり、なだ
らかな流量変化でもって、バーナの作動本数の増加操作
を終えることができる。そのために、例えば、2、4、
6、8本と2本ずつ増加させる場合であっても、各バー
ナに供給される燃料流量の変化は、バーナの作動本数を
1本ずつ増やした場合と同等になる。それにより、失火
の危険性は回避され、同時に切り換え前のNOx 値が規
制値をオーバーしない範囲での切り換えが可能となる。
【0023】さらに、バーナの作動本数を減少する場合
にも、同様の手順を繰り返すことにより、失火の危険性
は回避され、NOx 値も低減可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を、図3〜図7に基づき説明したマルチバーナ式燃焼
器の燃料供給システムに本発明によるバイパス燃料ライ
ンを付加する場合を例にとり説明する。図1は本発明に
よるマルチバーナ式燃焼器の燃料供給システムの一実施
例を説明する回路図であり、基本的には図5に示した燃
料制御システムと同じものであり、その一つの主燃料供
給ラインL4 に本発明によるバイパス燃料ラインBLが
接続されている。従って、図5に示される各部材と同じ
部材には同じ符号を付すにとどめ、詳しい説明は省略す
る。
【0025】この実施例において、前記バイパス燃料ラ
インBLは一端は燃料マニホールド50に接続し、他端
は主燃料供給ラインL4 にその遮断弁V4 の下流位置で
接続している。さらに、バイパス燃料ラインBLには遮
断弁VBとその下流にオリフィスRが配置され、該遮断
弁VBは、図示しないシーケンサからの信号により作動
する空気マニホールド60に接続した操作空気制御用の
3方口電磁弁EVBにより開閉操作される。
【0026】図2は、図1に示した燃料制御システム
を、図7の燃焼特性を得た実機試験に用いたと同じマル
チバーナ式燃焼器に用いて実機実験した場合の燃焼特性
を示している。図2を参照して、本発明による燃料制御
システムの制御について説明する。この例において、バ
イパス燃料ラインBLは主燃料供給ラインL4 に接続し
ており、ステップ3(メインバーナ6本作動)の状態か
らステップ4(メインバーナ8本作動)への切り換わり
時での制御となる。
【0027】前記したように、メインバーナ6本作動
(6M)の状態で高い燃焼効率を得ようとすると、NO
x 発生率は基準値(目標値)を超えてしまう。NOx
生値が目標値以下の時点Aで、残り2本のバーナ(M
4)に接続する主燃料供給ラインL5 を開くと、燃焼効
率が低いために失火の恐れがある。
【0028】そこで、本発明による燃料制御システムに
おいては、前記Aの時点(NOx 値が目標値以下の範
囲)でバイパス燃料ラインBLに設けた遮断弁VBを開
く。それにより、バイパス燃料ラインBLに設けたオリ
フィスRの開度に比例する流量変化が先ず得られる。オ
リフィスRの開度を主燃料供給ラインL4 の燃料流量の
1/2流量となるように設定する場合には、バーナの作
動本数があたかも6本+1本であるかの状態が得られ、
従来のシステムにおける6本→8本の場合に比較して、
燃料流量の変化率を低くすることができる。それによ
り、低NOx 燃焼に加え、失火が生じる恐れを回避でき
る。
【0029】その後、負荷が増加して所定値B(従来シ
ステムでの切り換え負荷値あるいはそれよりも幾分高い
値)に達した時点で、バイパス燃料ラインBLの遮断弁
VBを閉じて、主燃料供給ラインL4 の遮断弁V4 を開
き、バーナ作動本数8本の運転を行なう。この際の流量
変化率はバーナ1本分であり、また、高い燃焼効率が得
られていることから失火の恐れはなく、NOx 生成量も
目標値以下に維持される。
【0030】上記のとおり、本発明による改良された燃
料制御システムは、従来の燃料制御システムにバイパス
燃料ラインBLとその制御手段を追加するのみで構築可
能であり、複雑な構成を必要としない。従って、高いコ
ストを必要とせずまた操作もメンテナンスも容易とな
る。また、本発明による改良された燃料制御システムを
持つマルチバーナ式燃焼器及び該燃焼器を用いたガスタ
ービン燃焼器においては、負荷変動に伴い作動バーナ切
り換えを所定の空燃比を維持した状態で容易に遂行可能
となり、NOx 生成量を目標値以下に維持することも容
易となる。また、失火の発生も回避できる。
【0031】上記の説明は本発明によるマルチバーナ式
燃焼器の燃料供給システムの一実施例の説明にすぎず、
他に多くの変形例が存在する。先ず、マルチバーナ式燃
焼器のバーナ本数は8本に限ることなく任意であり、ま
た、2本のバーナが対となって点火される形式であるこ
とも必須でない。追い焚きバーナも必須でない。さら
に、図2では、バイパス燃料ラインBLを主燃料供給ラ
インL4 に接続するものとして示したが、これは、主燃
料供給ラインL4 が最大負荷時に作動するようにされた
バーナ群(すなわち、最後に点火されるバーナ群)への
燃料供給ラインであるためであり、他の燃料供給ライン
が最大負荷時に作動するバーナに接続する場合には、そ
の燃料供給ラインに接続するように配置する。バイパス
燃料ラインBLに遮断弁とオリフィスの双方を配置する
ことも必須でなく、流量調整弁等のように可変流量を得
ることのできる手段であれば、それのみでも所期の目的
は達成可能である。
【0032】また、上記の説明では、本発明の制御を6
本から8本への切り換わり時に適用した場合を説明した
が、2本から4本、4本から6本のように他のステップ
での切り換わり時にも同様に適用できることは理解され
よう。それにより、定格負荷に至るまでの制御での、低
NOx 燃焼及び失火の回避が可能となる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、マルチバーナ式燃焼器
の燃料供給システムに簡単な構成を付加するのみで、負
荷条件に応じてバーナの作動本数を増減する際の燃焼状
態を一層安定化しかつ低NOx 燃焼を可能とすることが
でき、ガスタービンを用いたコジェネレーションシステ
ムにおけるNOx 低減策としてきわめて有効に用いるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料供給システムを説明する図。
【図2】本発明による燃料供給システムを実機に提要し
た場合の運転状態を示す図。
【図3】マルチバーナ式燃焼器を説明する断面図。
【図4】マルチバーナ式燃焼器のバーナの配置を説明す
る模式図。
【図5】従来の燃料供給システムを説明する図。
【図6】マルチバーナ式燃焼器のバーナの切り換え状態
を説明する図。
【図7】従来の燃料供給システムを実機に提要した場合
の運転状態を示す図。
【符号の説明】
50…燃料マニホールド、60…空気マニホールド、L
P 、L1 〜L4 、L…燃料供給ライン、V、V2
〜V4 、Vm …遮断弁、EVp 、EV2 〜EV4、EV
m …3方口電磁弁、P…パイロットバーナ、M1〜M4
…メインバーナ、m…追い焚きバーナ、BL…バイパス
燃料ライン、VB…バイパス燃料ライン用遮断弁、R…
オリフィス、EVB…バイパス燃料ライン操作空気制御
用の3方口電磁弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000000974 川崎重工業株式会社 兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1 号 (72)発明者 矢作 正博 東京都豊島区西巣鴨1−28−2−306 (72)発明者 田振 晶 大阪府東大阪市吉田8丁目7−36 (72)発明者 浅野 好昭 愛知県尾西市三条四反田65 (72)発明者 梶田 眞市 兵庫県神戸市垂水区神和台3丁目9−8 (72)発明者 木村 武清 兵庫県神戸市西区春日台1丁目20−12

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷条件に応じてバーナの作動本数を増
    減するようにされたマルチバーナ式燃焼器の燃料供給シ
    ステムであって、燃料マニホールドから各バーナへの主
    燃料供給ラインの少なくとも1つに、燃料マニホールド
    からのバイパス燃料ラインを接続し、該バイパス燃料ラ
    インにはオリフィスを配置したことを特徴とするマルチ
    バーナ式燃焼器の燃料供給システム。
  2. 【請求項2】 該オリフィスは当該主燃料供給ラインの
    燃料流量の1/2流量となるように設定されることを特
    徴とする請求項1記載のマルチバーナ式燃焼器の燃料供
    給システム。
  3. 【請求項3】 該オリフィスは固定オリフィスであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のマルチバーナ式燃焼器の
    燃料供給システム。
  4. 【請求項4】 該オリフィスは可変オリフィスであるこ
    とを特徴とする請求項1記載のマルチバーナ式燃焼器の
    燃料供給システム。
  5. 【請求項5】 負荷条件に応じてバーナの作動本数を増
    減するようにされたマルチバーナ式燃焼器を持つガスタ
    ービンであって、該マルチバーナ式燃焼器の燃料マニホ
    ールドから各バーナへの主燃料供給ラインの少なくとも
    1つには、燃料マニホールドからのバイパス燃料ライン
    が接続され、かつ、該バイパス燃料ラインにはオリフィ
    スが配置されていることを特徴とするガスタービン。
JP31685195A 1995-12-05 1995-12-05 マルチバーナ式燃焼器の燃料供給システム及び該燃料供給システムを持つガスタービン Expired - Fee Related JP3578852B2 (ja)

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