JPH09158863A - スクロール圧縮機 - Google Patents
スクロール圧縮機Info
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- JPH09158863A JPH09158863A JP31771395A JP31771395A JPH09158863A JP H09158863 A JPH09158863 A JP H09158863A JP 31771395 A JP31771395 A JP 31771395A JP 31771395 A JP31771395 A JP 31771395A JP H09158863 A JPH09158863 A JP H09158863A
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- NJPPVKZQTLUDBO-UHFFFAOYSA-N novaluron Chemical compound C1=C(Cl)C(OC(F)(F)C(OC(F)(F)F)F)=CC=C1NC(=O)NC(=O)C1=C(F)C=CC=C1F NJPPVKZQTLUDBO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
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Landscapes
- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】吐出圧力下に軸受を有する圧縮機で、一定運転
はもちろん、可変速仕様で低速運転をする場合にも軸受
に確実に給油する。 【解決手段】旋回スクロール2の背面に背圧室99と背
圧室9をシール部材4により仕切って構成し背圧室およ
び軸受部を吐出圧力に維持したスクロール圧縮機で、排
油孔19と弁201を設けた排油パイプ20で排油通路
を構成し、シール部材4に背圧室99と背圧室9を連通
する微小隙間の絞り通路を設ける。
はもちろん、可変速仕様で低速運転をする場合にも軸受
に確実に給油する。 【解決手段】旋回スクロール2の背面に背圧室99と背
圧室9をシール部材4により仕切って構成し背圧室およ
び軸受部を吐出圧力に維持したスクロール圧縮機で、排
油孔19と弁201を設けた排油パイプ20で排油通路
を構成し、シール部材4に背圧室99と背圧室9を連通
する微小隙間の絞り通路を設ける。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は冷凍,空調用の冷媒
圧縮機,空気やその他のガス圧縮機として好適なスクロ
ール圧縮機に関する。
圧縮機,空気やその他のガス圧縮機として好適なスクロ
ール圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】旋回スクロールと固定スクロールを備
え、旋回スクロールの背面側のシール部材により中央部
の軸受部を吐出圧力に保持したスクロール圧縮機におい
て、シール部材に絞り通路を備えた構造は特願平5−127
088 号明細書に記載されている。
え、旋回スクロールの背面側のシール部材により中央部
の軸受部を吐出圧力に保持したスクロール圧縮機におい
て、シール部材に絞り通路を備えた構造は特願平5−127
088 号明細書に記載されている。
【0003】また、旋回スクロールと固定スクロールを
備え、旋回スクロールの背面側のシール部材により中央
部の軸受部を吐出圧力に保持したスクロール圧縮機の給
油構造としては特開昭60−224988号公報に記載されてい
る。この構造は密閉容器内を吐出圧力とし、クランク軸
および各軸受部を吐出圧力の雰囲気内に設置し、クラン
ク軸に設けた偏芯孔の遠心ポンプ作用にて各軸受部を給
油するもので、各軸受部を給油した後の潤滑油は排油通
路を経て潤滑油部へ戻し密閉容器内の吐出圧力下を循環
させる。
備え、旋回スクロールの背面側のシール部材により中央
部の軸受部を吐出圧力に保持したスクロール圧縮機の給
油構造としては特開昭60−224988号公報に記載されてい
る。この構造は密閉容器内を吐出圧力とし、クランク軸
および各軸受部を吐出圧力の雰囲気内に設置し、クラン
ク軸に設けた偏芯孔の遠心ポンプ作用にて各軸受部を給
油するもので、各軸受部を給油した後の潤滑油は排油通
路を経て潤滑油部へ戻し密閉容器内の吐出圧力下を循環
させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】シール部材に絞り通路
を備えた従来のスクロール圧縮機の場合、軸受部に給油
された潤滑油はすべて第2の背圧室を経て圧縮室へ流入
するため、圧縮機の入力を増大させる問題があった。ま
た、圧縮室に流入した潤滑油は冷媒ガスと混合して密閉
容器内に吐出されるので、冷媒ガスとともに機外に流出
しやすいという問題があった。
を備えた従来のスクロール圧縮機の場合、軸受部に給油
された潤滑油はすべて第2の背圧室を経て圧縮室へ流入
するため、圧縮機の入力を増大させる問題があった。ま
た、圧縮室に流入した潤滑油は冷媒ガスと混合して密閉
容器内に吐出されるので、冷媒ガスとともに機外に流出
しやすいという問題があった。
【0005】一方、遠心ポンプ及び排油通路を備えた従
来のスクロール圧縮機の場合、低速運転時に十分な給油
量が得られないという問題があり、低速側の運転領域を
制限していた。低速運転時に給油量を確保するには、シ
ール部材に絞り通路を設け、第1の背圧室と第2の背圧
室の差圧により潤滑油を導く構造が有効であるが、排油
通路が常時吐出ガス雰囲気に解放されている従来のスク
ロール圧縮機では、排油通路を介して吐出ガスが流れ込
み給油を阻害するため採用することができなかった。ま
た、シール部材に絞り通路を設けない場合でも、シール
部の漏れがあると同様に吐出ガスが流れこみ給油を阻害
する恐れがあった。
来のスクロール圧縮機の場合、低速運転時に十分な給油
量が得られないという問題があり、低速側の運転領域を
制限していた。低速運転時に給油量を確保するには、シ
ール部材に絞り通路を設け、第1の背圧室と第2の背圧
室の差圧により潤滑油を導く構造が有効であるが、排油
通路が常時吐出ガス雰囲気に解放されている従来のスク
ロール圧縮機では、排油通路を介して吐出ガスが流れ込
み給油を阻害するため採用することができなかった。ま
た、シール部材に絞り通路を設けない場合でも、シール
部の漏れがあると同様に吐出ガスが流れこみ給油を阻害
する恐れがあった。
【0006】本発明の目的は、給油能力の向上を図り、
可変速仕様の低速時でも軸受部の給油を可能とする構造
を提供することにある。
可変速仕様の低速時でも軸受部の給油を可能とする構造
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】スクロール圧縮機機構を
密閉容器内に納め、密閉容器内を吐出圧力に維持し、旋
回スクロールの背面に複数の背圧室を形成する。背圧室
間に少なくとも一つのシール部材を設けることにより、
中央部の軸受部と連通する第1の背圧室と外側の第2の
背圧室とを構成する。このため第1の背圧室および軸受
部はほぼ吐出圧力に等しい圧力となる。また、シール部
材外側の第2の背圧室は圧縮室に連通する中間孔によっ
て吸入圧力と吐出圧力の中間の圧力に、あるいは吸入室
に連通することにより吸入圧力に維持される。
密閉容器内に納め、密閉容器内を吐出圧力に維持し、旋
回スクロールの背面に複数の背圧室を形成する。背圧室
間に少なくとも一つのシール部材を設けることにより、
中央部の軸受部と連通する第1の背圧室と外側の第2の
背圧室とを構成する。このため第1の背圧室および軸受
部はほぼ吐出圧力に等しい圧力となる。また、シール部
材外側の第2の背圧室は圧縮室に連通する中間孔によっ
て吸入圧力と吐出圧力の中間の圧力に、あるいは吸入室
に連通することにより吸入圧力に維持される。
【0008】スクロール圧縮機で、クランク軸内に潤滑
油部と軸受部を連通する遠心ポンプを備えた給油通路を
設ける。また、軸受部に給油された潤滑油を潤滑油へ導
くように密閉容器内の吐出圧力雰囲気に連通する排油通
路を設け、遠心ポンプによる給油圧で軸受部の圧力が密
閉容器内の吐出圧力より高い状態時のみ排油通路が開通
するように排油通路の途中または開口部に弁を設ける。
更に、第1の背圧室と第2の背圧室の間に給油通路及び
排油通路に対して十分に通路面積を絞った絞り通路を設
ける。絞り通路はシール部材に設けてもシール部材に接
する部材に設けてもどちらでも良い。
油部と軸受部を連通する遠心ポンプを備えた給油通路を
設ける。また、軸受部に給油された潤滑油を潤滑油へ導
くように密閉容器内の吐出圧力雰囲気に連通する排油通
路を設け、遠心ポンプによる給油圧で軸受部の圧力が密
閉容器内の吐出圧力より高い状態時のみ排油通路が開通
するように排油通路の途中または開口部に弁を設ける。
更に、第1の背圧室と第2の背圧室の間に給油通路及び
排油通路に対して十分に通路面積を絞った絞り通路を設
ける。絞り通路はシール部材に設けてもシール部材に接
する部材に設けてもどちらでも良い。
【0009】また、第1の背圧室および第2の背圧室は
それぞれ複数の空間にもって構成されていても差支えな
く、第2の背圧室は吐出圧力より低い圧力であれば複数
の異なる圧力の空間で構成される場合もある。
それぞれ複数の空間にもって構成されていても差支えな
く、第2の背圧室は吐出圧力より低い圧力であれば複数
の異なる圧力の空間で構成される場合もある。
【0010】このように給油通路,弁を備えた排油通
路,絞り通路を構成したスクロール圧縮機では、遠心ポ
ンプ作用と差圧の両方を利用して軸受部に給油すること
が可能となる。遠心ポンプ作用は給油通路を回転軸に対
して偏芯した設けたクランク軸が回転することにより働
く。また、差圧は第1の背圧室と第2の背圧室の間の差
圧であり、絞り通路を介して潤滑油を第2の背圧室へ流
すことにより軸受部に潤滑油が導かれる。絞り通路を設
けない構造でも、シール部に漏れが生じる場合は同様の
作用が働く。
路,絞り通路を構成したスクロール圧縮機では、遠心ポ
ンプ作用と差圧の両方を利用して軸受部に給油すること
が可能となる。遠心ポンプ作用は給油通路を回転軸に対
して偏芯した設けたクランク軸が回転することにより働
く。また、差圧は第1の背圧室と第2の背圧室の間の差
圧であり、絞り通路を介して潤滑油を第2の背圧室へ流
すことにより軸受部に潤滑油が導かれる。絞り通路を設
けない構造でも、シール部に漏れが生じる場合は同様の
作用が働く。
【0011】遠心ポンプで十分に給油量を確保できる運
転域では、吐出圧力下の潤滑油部の潤滑油を遠心ポンプ
作用で軸受部に給油すると同時に差圧によってもまた給
油される。この際には、軸受部は遠心ポンプの給油圧で
密閉室内の吐出圧力より高い圧力となっているため、排
油通路に設けられた弁が解放状態となり遠心ポンプ作用
で軸受部に給油された潤滑油は排油通路を介して密閉容
器内に排出され潤滑油部に還流する。差圧により第2の
背圧室に導かれた潤滑油は中間孔あるいは吸入室に連通
する通路を通って圧縮室に入り、冷媒ガスと共に密閉容
器内に吐出され潤滑油部に戻る。
転域では、吐出圧力下の潤滑油部の潤滑油を遠心ポンプ
作用で軸受部に給油すると同時に差圧によってもまた給
油される。この際には、軸受部は遠心ポンプの給油圧で
密閉室内の吐出圧力より高い圧力となっているため、排
油通路に設けられた弁が解放状態となり遠心ポンプ作用
で軸受部に給油された潤滑油は排油通路を介して密閉容
器内に排出され潤滑油部に還流する。差圧により第2の
背圧室に導かれた潤滑油は中間孔あるいは吸入室に連通
する通路を通って圧縮室に入り、冷媒ガスと共に密閉容
器内に吐出され潤滑油部に戻る。
【0012】一方、低速運転時には、遠心ポンプ作用に
よる給油量が確保できなくなるが、差圧によりほぼ吐出
圧力に保たれた潤滑油を軸受部に導くことができ、潤滑
油は軸受部を給油した後第1の背圧室に入り絞り通路を
介して第2の背圧室に導かれる。この際、軸受部の圧力
は密閉室内の吐出給力より若干低い圧力となるため、排
油通路に設けられた弁は閉止状態となり排油通路から吐
出圧力の冷媒ガスが軸受部及び背圧室へ流入することが
ないので安定した給油が可能となる。第2の背圧室に導
かれた潤滑油は中間孔あるいは吸入室に連通する通路を
通って圧縮室に入り、冷媒ガスと共に密閉容器内に吐出
され潤滑油部に戻る。
よる給油量が確保できなくなるが、差圧によりほぼ吐出
圧力に保たれた潤滑油を軸受部に導くことができ、潤滑
油は軸受部を給油した後第1の背圧室に入り絞り通路を
介して第2の背圧室に導かれる。この際、軸受部の圧力
は密閉室内の吐出給力より若干低い圧力となるため、排
油通路に設けられた弁は閉止状態となり排油通路から吐
出圧力の冷媒ガスが軸受部及び背圧室へ流入することが
ないので安定した給油が可能となる。第2の背圧室に導
かれた潤滑油は中間孔あるいは吸入室に連通する通路を
通って圧縮室に入り、冷媒ガスと共に密閉容器内に吐出
され潤滑油部に戻る。
【0013】よって、本構造により従来遠心ポンプ単独
では給油量が確保できなかった低速運転域でも運転可能
となる。
では給油量が確保できなかった低速運転域でも運転可能
となる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスクロール圧縮機
を各図に示された実施例について詳細に説明する。
を各図に示された実施例について詳細に説明する。
【0015】図1は本発明の第1の実施例に係るスクロ
ール圧縮機が示されている。図2は旋回および主軸受部
の詳細構造を示す。
ール圧縮機が示されている。図2は旋回および主軸受部
の詳細構造を示す。
【0016】図1で、1は固定スクロールで端板1aと
端板1aに直立する渦巻状のラップ1bを有しラップ外
周側に吸入ポート1cを有しラップ中央部に吐出ポート
1dを有している。
端板1aに直立する渦巻状のラップ1bを有しラップ外
周側に吸入ポート1cを有しラップ中央部に吐出ポート
1dを有している。
【0017】2は旋回スクロールで、端板2aと端板2
aに直立する渦巻状のラップ2bを有し、ラップの背面
中央に旋回軸受部30を有し、ラップ2bの側面に近い
位置で端板2aを貫通する細径の中間孔2eが設けられ
ている。固定スクロール1と旋回スクロール2は互いに
ラップを内側として噛み合い圧縮室を形成している。
aに直立する渦巻状のラップ2bを有し、ラップの背面
中央に旋回軸受部30を有し、ラップ2bの側面に近い
位置で端板2aを貫通する細径の中間孔2eが設けられ
ている。固定スクロール1と旋回スクロール2は互いに
ラップを内側として噛み合い圧縮室を形成している。
【0018】3は主フレームで側面にはガス通路3dが
設けられ、固定スクロール1を複数のボルトで固定し、
旋回スクロール端板2aを固定スクロール1と主フレー
ム弁座部3aで挟持している。主フレーム3の中央部に
は主軸受部31を備えている。また、主フレーム3に設
けられたリング溝3bにはシール部材4が保持されてい
る。シール部材4は旋回スクロール2の十分なめらかに
加工された鍔部2dに摺動自在に密着している。旋回ス
クロール2の背面の空間はシール部材4により第1の背
圧室99と第2の背圧室9に仕切られている。第1の背
圧室99は旋回軸受部30および主軸受部31に連通し
ている。第2の背圧室9は中間孔2eにより圧縮室に連
通している。
設けられ、固定スクロール1を複数のボルトで固定し、
旋回スクロール端板2aを固定スクロール1と主フレー
ム弁座部3aで挟持している。主フレーム3の中央部に
は主軸受部31を備えている。また、主フレーム3に設
けられたリング溝3bにはシール部材4が保持されてい
る。シール部材4は旋回スクロール2の十分なめらかに
加工された鍔部2dに摺動自在に密着している。旋回ス
クロール2の背面の空間はシール部材4により第1の背
圧室99と第2の背圧室9に仕切られている。第1の背
圧室99は旋回軸受部30および主軸受部31に連通し
ている。第2の背圧室9は中間孔2eにより圧縮室に連
通している。
【0019】主フレーム3に第1の背圧室99と主フレ
ーム3の下方空間とを連通させる排油孔19が設けら
れ、排油孔19には排油パイプ20が取付けられてい
る。排油ポンプ20の開口部に弁201が設けられてい
る。
ーム3の下方空間とを連通させる排油孔19が設けら
れ、排油孔19には排油パイプ20が取付けられてい
る。排油ポンプ20の開口部に弁201が設けられてい
る。
【0020】5はオルダムリングで、第2の背圧室9内
に取付けられており、固定スクロール1と旋回スクロー
ル2の自転防止部材である。オルダムリング5は直行す
る二対のキーを有し、旋回スクロールの端板2aに設け
た一対のキー溝(図示せず)および主フレーム台座部3
aの外側部位置に設けられた一対のキー溝3cに係合し
ている。
に取付けられており、固定スクロール1と旋回スクロー
ル2の自転防止部材である。オルダムリング5は直行す
る二対のキーを有し、旋回スクロールの端板2aに設け
た一対のキー溝(図示せず)および主フレーム台座部3
aの外側部位置に設けられた一対のキー溝3cに係合し
ている。
【0021】6はクランク軸で電動機7を挟んで位置す
る主フレーム3に設けた主軸受部31と副フレーム8に
設けた副軸受部32で支持される。
る主フレーム3に設けた主軸受部31と副フレーム8に
設けた副軸受部32で支持される。
【0022】クランク軸6は内部に給油通路23および
これに連通し回転中心に対してクランク部6aの偏芯方
向へ偏芯して設けた給油通路22を有し、給油通路22
から主軸受部31にはクランク軸径方向に分岐する給油
路22bで給油し、副軸受部32にはクランク軸径方向
に分岐する給油路22aで給油し、旋回軸受部には給油
路22からクランク軸上端面の空間2hを利用して給油
する給油通路を形成している。
これに連通し回転中心に対してクランク部6aの偏芯方
向へ偏芯して設けた給油通路22を有し、給油通路22
から主軸受部31にはクランク軸径方向に分岐する給油
路22bで給油し、副軸受部32にはクランク軸径方向
に分岐する給油路22aで給油し、旋回軸受部には給油
路22からクランク軸上端面の空間2hを利用して給油
する給油通路を形成している。
【0023】電動機7は電動機ステータ7aとクランク
軸6に固定された電動機ロータ7bより構成される。副
フレーム8は、径方向の位置合わせが可能となってお
り、副フレーム8に保持した副軸受部32の軸心が主軸
受部31の軸心に一致する位置で、副フレーム支え10
に数本のボルトで固定されている。
軸6に固定された電動機ロータ7bより構成される。副
フレーム8は、径方向の位置合わせが可能となってお
り、副フレーム8に保持した副軸受部32の軸心が主軸
受部31の軸心に一致する位置で、副フレーム支え10
に数本のボルトで固定されている。
【0024】副軸受部32は内面をすべり軸受面とし、
外部を球面形状とし、副フレーム8の球面形状のハウジ
ング内に微小隙間を持って嵌合された構造で、調芯機能
を有している。副軸受部32は給油路22aにより給油
される。
外部を球面形状とし、副フレーム8の球面形状のハウジ
ング内に微小隙間を持って嵌合された構造で、調芯機能
を有している。副軸受部32は給油路22aにより給油
される。
【0025】11は主バランスウエイトで電動機7の上
方の位置でクランク軸6に圧入固定されており、12は
副バランスウエイトで電動機ロータ7bに固定されてい
る。13は潤滑油、14は密閉容器で密閉容器内は吐出
圧力に保持され、密閉容器胴部14aは主フレーム3と
電動機ステータ7aおよび副フレーム支え10を固定支
持する。16は吸入口、17は吐出口でそれぞれ密閉容
器14を貫通している。18はガスガイドで密閉容器1
4に取付けられている。21は給油パイプで、クランク
軸6の下端に圧入されており、給油通路22に連通して
いる。給油パイプ21の下端部は潤滑油13中に開口し
ている。
方の位置でクランク軸6に圧入固定されており、12は
副バランスウエイトで電動機ロータ7bに固定されてい
る。13は潤滑油、14は密閉容器で密閉容器内は吐出
圧力に保持され、密閉容器胴部14aは主フレーム3と
電動機ステータ7aおよび副フレーム支え10を固定支
持する。16は吸入口、17は吐出口でそれぞれ密閉容
器14を貫通している。18はガスガイドで密閉容器1
4に取付けられている。21は給油パイプで、クランク
軸6の下端に圧入されており、給油通路22に連通して
いる。給油パイプ21の下端部は潤滑油13中に開口し
ている。
【0026】クランク軸6のクランク部6aは旋回スク
ロール2の旋回軸受部30に連結している。旋回軸受部
30は内面をすべり軸受面とし、軸受面に軸受面を貫通
するスパイラル状の給油溝30aが設けられている。ス
パイラル溝30aはクランク軸6の回転に伴い給油を促
進する方向に粘性ポンプ作用が働くように設けられてい
る。
ロール2の旋回軸受部30に連結している。旋回軸受部
30は内面をすべり軸受面とし、軸受面に軸受面を貫通
するスパイラル状の給油溝30aが設けられている。ス
パイラル溝30aはクランク軸6の回転に伴い給油を促
進する方向に粘性ポンプ作用が働くように設けられてい
る。
【0027】主軸受部31は内面をすべり軸受面とし、
軸受面にクランク軸の給油路22bに相対する位置に円
周溝31bが設けられ、円周溝31bと軸受端面を貫通
するスパイラル状の給油溝31aが設けられている。ス
パイラル溝31aはクランク軸6の回転に伴い給油を促
進する方向に粘性ポンプ作用が働くように設けられてい
る。
軸受面にクランク軸の給油路22bに相対する位置に円
周溝31bが設けられ、円周溝31bと軸受端面を貫通
するスパイラル状の給油溝31aが設けられている。ス
パイラル溝31aはクランク軸6の回転に伴い給油を促
進する方向に粘性ポンプ作用が働くように設けられてい
る。
【0028】また、クランク軸6はスラスト受け部6b
を介して主軸受部31の上端側に設けられたスラスト軸
受34により支持される。スラスト軸受34の軸受面に
は主軸受部の給油溝31aに連通する径方向の給油路3
4aが設けられている。旋回軸受の給油溝30a,主軸
受部の給油溝31aは第1の背圧室99に連通してい
る。
を介して主軸受部31の上端側に設けられたスラスト軸
受34により支持される。スラスト軸受34の軸受面に
は主軸受部の給油溝31aに連通する径方向の給油路3
4aが設けられている。旋回軸受の給油溝30a,主軸
受部の給油溝31aは第1の背圧室99に連通してい
る。
【0029】図3にシール部材を示す。シール部材4は
リングの一部をカットしたC型の形状で、カット部4a
は微小隙間となるように設定されており、絞り通路とし
て機能する。図4に弁201の斜視図を示す。弁201
は弁部201a,弁ストッパ201c、および弁部20
1aと弁ストッパ201cを連結する連結棒201bに
より構成されている。図5および図6に弁201周りの
断面図を示す。排油パイプ20は弁側の開口部を絞り、
段付部20aを構成することにより、弁201を排油パ
イプ20内に保持している。図5は弁201が解放状態
の場合を示している。排油パイプ20内の圧力が外の圧
力(密閉容器14内の圧力)より高い場合には差圧によ
り弁部201aが排油パイプ20から離れ解放状態とな
る。このとき、弁ストッパ201cが排油パイプ20の
段付部20aに当り弁201が止まる。図6は弁201
が閉止状態の場合を示している。排油パイプ20内の圧
力が外の圧力(密閉容器14内の圧力)より低い場合に
は差圧により弁部201aが排油パイプ20に密着し閉
止状態となる。
リングの一部をカットしたC型の形状で、カット部4a
は微小隙間となるように設定されており、絞り通路とし
て機能する。図4に弁201の斜視図を示す。弁201
は弁部201a,弁ストッパ201c、および弁部20
1aと弁ストッパ201cを連結する連結棒201bに
より構成されている。図5および図6に弁201周りの
断面図を示す。排油パイプ20は弁側の開口部を絞り、
段付部20aを構成することにより、弁201を排油パ
イプ20内に保持している。図5は弁201が解放状態
の場合を示している。排油パイプ20内の圧力が外の圧
力(密閉容器14内の圧力)より高い場合には差圧によ
り弁部201aが排油パイプ20から離れ解放状態とな
る。このとき、弁ストッパ201cが排油パイプ20の
段付部20aに当り弁201が止まる。図6は弁201
が閉止状態の場合を示している。排油パイプ20内の圧
力が外の圧力(密閉容器14内の圧力)より低い場合に
は差圧により弁部201aが排油パイプ20に密着し閉
止状態となる。
【0030】次に、本発明の実施例の動作を説明する。
【0031】電動機7に外部より電気が供給されると、
電動機ロータ7bが回転し、これに伴ってクランク軸6
が回転する。結果、旋回スクロール2は、オリダムリン
グ5の介在により旋回運動して、冷媒ガスが吸入口16
から吸入ポート1cを通り流入し、圧縮室に取込まれ、
旋回スクロール2の運動に伴って冷媒ガスは圧縮され、
高圧になった冷媒ガスは吐出ポート1dより固定スクロ
ール1上部空間に吐出される。圧縮動作中、適当に昇圧
された冷媒ガスは中間孔2eを介して第2の背圧室9に
充満する。旋回スクロール端板2aは主フレーム3の台
座部3aと固定スクロール1に挟持されているため、旋
回スクロール2は起動開始時に傾いたりしないで、固定
スクロール1に押付けられる。
電動機ロータ7bが回転し、これに伴ってクランク軸6
が回転する。結果、旋回スクロール2は、オリダムリン
グ5の介在により旋回運動して、冷媒ガスが吸入口16
から吸入ポート1cを通り流入し、圧縮室に取込まれ、
旋回スクロール2の運動に伴って冷媒ガスは圧縮され、
高圧になった冷媒ガスは吐出ポート1dより固定スクロ
ール1上部空間に吐出される。圧縮動作中、適当に昇圧
された冷媒ガスは中間孔2eを介して第2の背圧室9に
充満する。旋回スクロール端板2aは主フレーム3の台
座部3aと固定スクロール1に挟持されているため、旋
回スクロール2は起動開始時に傾いたりしないで、固定
スクロール1に押付けられる。
【0032】運転の経過により密閉容器14内の圧力
(吐出圧力)は上昇し、シール部材4の内側の第1の背
圧室99は吐出圧力に保持される。第1の背圧室99の
吐出圧力と第2の背圧室9内圧力の合力が旋回スクロー
ル2を固定スクロール1に押付けるスラスト力として作
用する。
(吐出圧力)は上昇し、シール部材4の内側の第1の背
圧室99は吐出圧力に保持される。第1の背圧室99の
吐出圧力と第2の背圧室9内圧力の合力が旋回スクロー
ル2を固定スクロール1に押付けるスラスト力として作
用する。
【0033】旋回スクロール2に対するスラスト力が、
圧縮室内のガス力によって生じる全スラスト力の大きさ
よりも上回るため、旋回スクロール2は固定スクロール
1側に押付けられ安定した圧縮動作が行われる。
圧縮室内のガス力によって生じる全スラスト力の大きさ
よりも上回るため、旋回スクロール2は固定スクロール
1側に押付けられ安定した圧縮動作が行われる。
【0034】また、吐出ポート1dから固定スクロール
1の上部空間に吐出された高圧ガスは、主フレーム3の
側面のガス通路3dを通り、電動機7上部空間に流入
し、その一部はガスガイド18に導かれ、電動機7側面
に設けた通路から電動機7下部空間に導かれ、再び電動
機7上部空間に流入し、ここで、冷媒ガスは電動機7を
冷却すると共に、冷媒ガス中の潤滑油は分離されて冷媒
ガスは吐出口17から圧縮機外へ流出する。一部の潤滑
油はいわゆる油上がりとなって冷媒ガスと共に機外に流
出するが、再び冷媒ガスとともにスクロール圧縮機の吸
入口16に戻る。一方、分離された潤滑油は重力によっ
て下方に流れ落ち密閉容器下部の潤滑油部13に到達す
る。
1の上部空間に吐出された高圧ガスは、主フレーム3の
側面のガス通路3dを通り、電動機7上部空間に流入
し、その一部はガスガイド18に導かれ、電動機7側面
に設けた通路から電動機7下部空間に導かれ、再び電動
機7上部空間に流入し、ここで、冷媒ガスは電動機7を
冷却すると共に、冷媒ガス中の潤滑油は分離されて冷媒
ガスは吐出口17から圧縮機外へ流出する。一部の潤滑
油はいわゆる油上がりとなって冷媒ガスと共に機外に流
出するが、再び冷媒ガスとともにスクロール圧縮機の吸
入口16に戻る。一方、分離された潤滑油は重力によっ
て下方に流れ落ち密閉容器下部の潤滑油部13に到達す
る。
【0035】クランク軸6が回転すると、偏芯して設け
られた給油通路22により遠心ポンプ作用が働くため、
潤滑油は潤滑油部13より給油パイプ21および給油通
路23を通り給油通路22を上昇する。上昇した潤滑油
はクランク軸の径方向に分岐する給油路22b及びクラ
ンク軸上端の空間2hを通り軸受部に到達する。
られた給油通路22により遠心ポンプ作用が働くため、
潤滑油は潤滑油部13より給油パイプ21および給油通
路23を通り給油通路22を上昇する。上昇した潤滑油
はクランク軸の径方向に分岐する給油路22b及びクラ
ンク軸上端の空間2hを通り軸受部に到達する。
【0036】主軸受部31には給油路22bから給油路
22bに相対する位置に設けられた円周溝31bに給油
され、円周溝31bからスパイラル状の給油溝31aを
介して潤滑される。スパイラル溝31aはランク軸6の
回転に伴い給油を促進する方向に粘性ポンプ作用が働く
ように設けられているため給油能力を軸受面内で補うこ
とができる。
22bに相対する位置に設けられた円周溝31bに給油
され、円周溝31bからスパイラル状の給油溝31aを
介して潤滑される。スパイラル溝31aはランク軸6の
回転に伴い給油を促進する方向に粘性ポンプ作用が働く
ように設けられているため給油能力を軸受面内で補うこ
とができる。
【0037】また、クランク軸6を支持するスラスト軸
受34は主軸受部の給油溝31aに連通する径方向の給
油路34aで主軸受部31を給油した潤滑油で給油され
る。主軸受部を給油した潤滑油は第1の背圧室99に到
達する。
受34は主軸受部の給油溝31aに連通する径方向の給
油路34aで主軸受部31を給油した潤滑油で給油され
る。主軸受部を給油した潤滑油は第1の背圧室99に到
達する。
【0038】副軸受部32は給油路22aにより給油さ
れ、潤滑油は潤滑油部13に循環する。
れ、潤滑油は潤滑油部13に循環する。
【0039】旋回軸受部30には差圧給油路からクラン
ク軸上端の空間2hよりスパイラル状の給油溝30aを
介して潤滑される。スパイラル溝31aはクランク軸6
の回転に伴い給油を促進する方向に粘性ポンプ作用が働
くように設けられているため給油能力を軸受面内で補う
ことができる。旋回軸受部30を給油した潤滑油は第1
の背圧室99に到達する。第1の背圧室99に到達した
旋回軸受30,主軸受部31を給油した潤滑油は主フレ
ーム3に設けた排油孔19から排油パイプ20に導かれ
る。ここで潤滑油の油圧が給油通路22内で受けた遠心
ポンプ作用により、吐出圧力よりも上昇しているため、
排油パイプ20の開口部に設けられた弁201は油圧と
吐出圧力の差圧で解放状態となり、潤滑油は密閉容器1
4内に排出され、密閉容器14内の内壁面にそって重力
により落下する。
ク軸上端の空間2hよりスパイラル状の給油溝30aを
介して潤滑される。スパイラル溝31aはクランク軸6
の回転に伴い給油を促進する方向に粘性ポンプ作用が働
くように設けられているため給油能力を軸受面内で補う
ことができる。旋回軸受部30を給油した潤滑油は第1
の背圧室99に到達する。第1の背圧室99に到達した
旋回軸受30,主軸受部31を給油した潤滑油は主フレ
ーム3に設けた排油孔19から排油パイプ20に導かれ
る。ここで潤滑油の油圧が給油通路22内で受けた遠心
ポンプ作用により、吐出圧力よりも上昇しているため、
排油パイプ20の開口部に設けられた弁201は油圧と
吐出圧力の差圧で解放状態となり、潤滑油は密閉容器1
4内に排出され、密閉容器14内の内壁面にそって重力
により落下する。
【0040】このように主軸受部31,旋回軸受部30
を給油した潤滑油は冷媒ガス通路と別の経路で密閉容器
14下部へ落下するため、冷媒ガスに混合し機外に流出
することなく、密閉容器14下部に潤滑油部13に循環
する。
を給油した潤滑油は冷媒ガス通路と別の経路で密閉容器
14下部へ落下するため、冷媒ガスに混合し機外に流出
することなく、密閉容器14下部に潤滑油部13に循環
する。
【0041】一方、シール部材4のカット部4aの微小
隙間は絞り通路として機能し、絞り通路の面積はクラン
ク軸6内の給油通路22に対して十分通路面積を絞られ
ているので、クランク軸6内の給油通路22内では潤滑
油の油圧を低下させずに第1の背圧室99と第2の背圧
室9との差圧を利用して第2の背圧室9に潤滑油を導く
ことができる。このため、軸受部に給油される潤滑油量
は、遠心ポンプ作用により送られる潤滑油と、差圧によ
り導かれる潤滑油の合計となる。したがって、低速運転
域で遠心ポンプ作用のみでは軸受部に潤滑油が到達でき
ない場合にも差圧により潤滑油が導かれるため運転が可
能となる。また、低速運転域では遠心ポンプ作用が十分
でないため、軸受部に給油された潤滑油の油圧は吐出圧
力より低い圧力となる場合があるが、排油パイプ20の
開口部に設けられた弁201が油圧と吐出圧力の差圧で
閉止することにより、密閉容器14内の吐出圧力の冷媒
ガスが排油パイプ20から第1の背圧室99に流入する
のを防止し、安定した給油を確保することができる。第
2の背圧室9に導かれた潤滑油は、第2の背圧室9に配
置されたオルダムリング5を潤滑する。オルダムリング
5を潤滑した後の潤滑油は中間孔2eを通って圧縮室に
入り、冷媒ガスとともに吐出ポート1dから吐出される
ため、従来の絞り通路による差圧給油のスクロール圧縮
機と同様、入力増加を招くとともに冷媒ガスと混合して
機外に流出しやすくなるが、本構造では遠心ポンプ作用
と差圧の両方を利用して給油するため、差圧により導く
潤滑油量が低速運転域の必要油量以上にならないように
絞り通路の面積を設定することにより、圧縮室に入る潤
滑油量を抑制できるので従来に比べ上記の問題点を大幅
に改善できる。
隙間は絞り通路として機能し、絞り通路の面積はクラン
ク軸6内の給油通路22に対して十分通路面積を絞られ
ているので、クランク軸6内の給油通路22内では潤滑
油の油圧を低下させずに第1の背圧室99と第2の背圧
室9との差圧を利用して第2の背圧室9に潤滑油を導く
ことができる。このため、軸受部に給油される潤滑油量
は、遠心ポンプ作用により送られる潤滑油と、差圧によ
り導かれる潤滑油の合計となる。したがって、低速運転
域で遠心ポンプ作用のみでは軸受部に潤滑油が到達でき
ない場合にも差圧により潤滑油が導かれるため運転が可
能となる。また、低速運転域では遠心ポンプ作用が十分
でないため、軸受部に給油された潤滑油の油圧は吐出圧
力より低い圧力となる場合があるが、排油パイプ20の
開口部に設けられた弁201が油圧と吐出圧力の差圧で
閉止することにより、密閉容器14内の吐出圧力の冷媒
ガスが排油パイプ20から第1の背圧室99に流入する
のを防止し、安定した給油を確保することができる。第
2の背圧室9に導かれた潤滑油は、第2の背圧室9に配
置されたオルダムリング5を潤滑する。オルダムリング
5を潤滑した後の潤滑油は中間孔2eを通って圧縮室に
入り、冷媒ガスとともに吐出ポート1dから吐出される
ため、従来の絞り通路による差圧給油のスクロール圧縮
機と同様、入力増加を招くとともに冷媒ガスと混合して
機外に流出しやすくなるが、本構造では遠心ポンプ作用
と差圧の両方を利用して給油するため、差圧により導く
潤滑油量が低速運転域の必要油量以上にならないように
絞り通路の面積を設定することにより、圧縮室に入る潤
滑油量を抑制できるので従来に比べ上記の問題点を大幅
に改善できる。
【0042】図7は絞り通路の第2の実施例で旋回スク
ロール2の鍔部2dの斜視図である。鍔部2dのシール
部材4との接触面にV溝2jを設けた例であり、カット
部4aによる絞り通路と同等の働きをする。また、構造
ではシール部材4はカットなしのリング形状でもよい。
ロール2の鍔部2dの斜視図である。鍔部2dのシール
部材4との接触面にV溝2jを設けた例であり、カット
部4aによる絞り通路と同等の働きをする。また、構造
ではシール部材4はカットなしのリング形状でもよい。
【0043】図8は絞り通路の第3の実施例でシール部
材4周りの詳細断面図を示す。図9は同実施例のフレー
ム3のリング溝3bの拡大図である。シール部材4を板
ばね24により押し上げ鍔部2dに密着させる構造の場
合にリング溝3bの外側内壁面部に微小切欠き溝3fを
設け絞り通路を構成した例であり、カット部4aによる
絞り通路と同等の働きをする。また、構造ではシール部
材4はカットなしのリング形状でもよい。
材4周りの詳細断面図を示す。図9は同実施例のフレー
ム3のリング溝3bの拡大図である。シール部材4を板
ばね24により押し上げ鍔部2dに密着させる構造の場
合にリング溝3bの外側内壁面部に微小切欠き溝3fを
設け絞り通路を構成した例であり、カット部4aによる
絞り通路と同等の働きをする。また、構造ではシール部
材4はカットなしのリング形状でもよい。
【0044】図10は第2の背圧室9を吸入圧力とした
実施例である。第2の背圧室9は連通孔1fにより吸入
室と連通しており、吸入圧力となる。旋回スクロール2
は台座3a上面をスラスト面とし固定スクロール1に対
して離脱しないように保持されている。シール部材4に
は、図3に示したカット部4aが設けられ絞り通路を構
成している。第1の背圧室99は実施例と同様軸受部と
連通しており吐出圧力とほぼ同等の圧力に保持される。
第1の背圧室99と第2の背圧室9との差圧により潤滑
油は軸受部を給油しカット部4aの絞り通路を介して第
2の背圧室9へ導かれる。第2の背圧室9へ導かれた潤
滑油はカルダムリング5の摺動部を潤滑した後、連通孔
1fを介して吸入室に流入し冷媒ガスとともに圧縮室を
経て機内に吐出される。遠心ポンプ作用による給油につ
いては実施例と同様である。
実施例である。第2の背圧室9は連通孔1fにより吸入
室と連通しており、吸入圧力となる。旋回スクロール2
は台座3a上面をスラスト面とし固定スクロール1に対
して離脱しないように保持されている。シール部材4に
は、図3に示したカット部4aが設けられ絞り通路を構
成している。第1の背圧室99は実施例と同様軸受部と
連通しており吐出圧力とほぼ同等の圧力に保持される。
第1の背圧室99と第2の背圧室9との差圧により潤滑
油は軸受部を給油しカット部4aの絞り通路を介して第
2の背圧室9へ導かれる。第2の背圧室9へ導かれた潤
滑油はカルダムリング5の摺動部を潤滑した後、連通孔
1fを介して吸入室に流入し冷媒ガスとともに圧縮室を
経て機内に吐出される。遠心ポンプ作用による給油につ
いては実施例と同様である。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、遠心ポンプ作用と差圧
の両方を利用した給油経路が構成でき、従来の遠心ポン
プ給油方法単独ではポンプ能力が低下し運転できなかっ
た低速運転でも各摺動面への安定した給油が可能とな
り、可変速スクロール圧縮機の低速運転域を拡大するこ
とができる。
の両方を利用した給油経路が構成でき、従来の遠心ポン
プ給油方法単独ではポンプ能力が低下し運転できなかっ
た低速運転でも各摺動面への安定した給油が可能とな
り、可変速スクロール圧縮機の低速運転域を拡大するこ
とができる。
【図1】本発明の実施例で縦型のスクロール圧縮機の断
面図。
面図。
【図2】図1の部分断面図。
【図3】シール部材の平面図。
【図4】弁の斜視図。
【図5】弁周りの解放時の断面図。
【図6】弁周りの閉止時の断面図。
【図7】鍔部の斜視図。
【図8】シール部材周りの断面図。
【図9】リング溝の拡大図。
【図10】第2の背圧室を吸入圧力とした実施例の部分
断面図。
断面図。
【図11】従来の圧縮機の断面図。
2…旋回スクロール、4…シール部材、9,99…背圧
室、20…排油パイプ、201…弁。
室、20…排油パイプ、201…弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 光弘 静岡県清水市村松390番地 株式会社日立 製作所空調システム事業部内
Claims (1)
- 【請求項1】密閉容器内に端板と、前記端板に直立する
渦巻状のラップとを有した固定スクロールおよび旋回ス
クロールを互いにラップを内側として噛み合い圧縮室を
形成し、前記旋回スクロールを旋回運動させるクランク
軸と、前記クランク軸を支持する主フレームとを含む圧
縮機構部と、前記圧縮機構部を駆動する電動機と、潤滑
油部とを備え、前記密閉容器内を吐出口に連通して吐出
圧力に維持し、前記旋回スクロールの背面に複数の背圧
室を形成し、少なくとも一つのシール部材を前記背圧室
間に設け、軸受部と連通し吐出圧力とほぼ等しい圧力を
維持する第1の背圧室と吐出圧力より低い圧力を維持す
る第2の背圧室を構成したスクロール圧縮機において、
前記軸受部に給油した潤滑油を前記潤滑油部へ導く一方
向へのみ流れる排油通路を設けたことを特徴とするスク
ロール圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31771395A JPH09158863A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31771395A JPH09158863A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09158863A true JPH09158863A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18091208
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31771395A Pending JPH09158863A (ja) | 1995-12-06 | 1995-12-06 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09158863A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007211731A (ja) * | 2006-02-13 | 2007-08-23 | Nissan Diesel Motor Co Ltd | 動弁機構 |
JP2008101559A (ja) * | 2006-10-20 | 2008-05-01 | Hitachi Appliances Inc | スクロール圧縮機およびそれを用いた冷凍サイクル |
JP2008128098A (ja) * | 2006-11-21 | 2008-06-05 | Daikin Ind Ltd | 回転式圧縮機 |
CN104870816A (zh) * | 2012-12-20 | 2015-08-26 | 三菱电机株式会社 | 密闭式旋转压缩机 |
CN107781160A (zh) * | 2016-08-26 | 2018-03-09 | 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 | 涡旋压缩机 |
CN109404289A (zh) * | 2017-08-16 | 2019-03-01 | 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 | 旋转机械 |
JP2020531728A (ja) * | 2017-08-16 | 2020-11-05 | エマソン クライメット テクノロジーズ(スーチョウ)カンパニー、リミテッド | 回転機構 |
-
1995
- 1995-12-06 JP JP31771395A patent/JPH09158863A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007211731A (ja) * | 2006-02-13 | 2007-08-23 | Nissan Diesel Motor Co Ltd | 動弁機構 |
JP4540116B2 (ja) * | 2006-02-13 | 2010-09-08 | Udトラックス株式会社 | 動弁機構 |
JP2008101559A (ja) * | 2006-10-20 | 2008-05-01 | Hitachi Appliances Inc | スクロール圧縮機およびそれを用いた冷凍サイクル |
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CN109404289A (zh) * | 2017-08-16 | 2019-03-01 | 艾默生环境优化技术(苏州)有限公司 | 旋转机械 |
JP2020531728A (ja) * | 2017-08-16 | 2020-11-05 | エマソン クライメット テクノロジーズ(スーチョウ)カンパニー、リミテッド | 回転機構 |
CN109404289B (zh) * | 2017-08-16 | 2024-05-14 | 谷轮环境科技(苏州)有限公司 | 旋转机械 |
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