JPH09150515A - インクジェットヘッド - Google Patents
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- JPH09150515A JPH09150515A JP30949895A JP30949895A JPH09150515A JP H09150515 A JPH09150515 A JP H09150515A JP 30949895 A JP30949895 A JP 30949895A JP 30949895 A JP30949895 A JP 30949895A JP H09150515 A JPH09150515 A JP H09150515A
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Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】耐キャビテーション層が剥離しなくなり、その
下の保護層が破断しなくなる。 【解決手段】基板2上に蓄熱層3と抵抗体層4とを順次
形成し、個別電極5と共通電極6とを抵抗体層4上に対
向配置して発熱素子17となすとともに、発熱素子17
を複数個配列して発熱素子アレイを構成し、この発熱素
子アレイ上に電気的絶縁材料からなる保護層8を被覆
し、保護層8上の各発熱素子17の直上に耐キャビテー
ション層18を、かつ各耐キャビテーション層18間に
ヤング率が1.00×1011N/m2 以下の金属体19
を形成したサーマルヘッド14と、流路部13と、イン
ク液滴を吐出するオリフィス11が設けられたプレート
12とを具備したインクジェットヘッド14。
下の保護層が破断しなくなる。 【解決手段】基板2上に蓄熱層3と抵抗体層4とを順次
形成し、個別電極5と共通電極6とを抵抗体層4上に対
向配置して発熱素子17となすとともに、発熱素子17
を複数個配列して発熱素子アレイを構成し、この発熱素
子アレイ上に電気的絶縁材料からなる保護層8を被覆
し、保護層8上の各発熱素子17の直上に耐キャビテー
ション層18を、かつ各耐キャビテーション層18間に
ヤング率が1.00×1011N/m2 以下の金属体19
を形成したサーマルヘッド14と、流路部13と、イン
ク液滴を吐出するオリフィス11が設けられたプレート
12とを具備したインクジェットヘッド14。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクを加熱して発
泡させ、インク液滴としてオリフィスより吐出させるこ
とで記録をおこなうインクジェットヘッドに関するもの
である。
泡させ、インク液滴としてオリフィスより吐出させるこ
とで記録をおこなうインクジェットヘッドに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドには普通紙に記録
できる簡便性と高画質性とがあって、さらにカラー用と
してのシリアルタイプが主流となっている。しかし、1
枚のカラー画像を印画するための所要時間が長いという
問題点があるので、この問題点を解消するためにライン
タイプのインクジェットヘッドが望まれている。
できる簡便性と高画質性とがあって、さらにカラー用と
してのシリアルタイプが主流となっている。しかし、1
枚のカラー画像を印画するための所要時間が長いという
問題点があるので、この問題点を解消するためにライン
タイプのインクジェットヘッドが望まれている。
【0003】すでに提案されたラインタイプのインクジ
ェットヘッドを図4と図5により説明する。図4はイン
クジェットヘッド1の要部構成を示す破断面斜視図であ
り、図5は図4中の切断面線X−Xによる断面図であ
る。
ェットヘッドを図4と図5により説明する。図4はイン
クジェットヘッド1の要部構成を示す破断面斜視図であ
り、図5は図4中の切断面線X−Xによる断面図であ
る。
【0004】2はSiからなる厚み0.5〜1.0mm
の長尺状の基板、3は基板2上に設けた厚み1μm程度
のSiO2 からなる蓄熱層、4は蓄熱層3上に設けたT
a−Alやポリシリコンなどからなる厚み1000〜2
000Å程度の抵抗体層であり、この抵抗体層4上には
Alなどからなる厚み1μm程度の個別電極5と共通電
極6とを対向するように配設し、これによって個別電極
5と共通電極6との間に発熱領域7を形成し、かかる発
熱領域7を多数配列することによって発熱素子アレイと
なす。
の長尺状の基板、3は基板2上に設けた厚み1μm程度
のSiO2 からなる蓄熱層、4は蓄熱層3上に設けたT
a−Alやポリシリコンなどからなる厚み1000〜2
000Å程度の抵抗体層であり、この抵抗体層4上には
Alなどからなる厚み1μm程度の個別電極5と共通電
極6とを対向するように配設し、これによって個別電極
5と共通電極6との間に発熱領域7を形成し、かかる発
熱領域7を多数配列することによって発熱素子アレイと
なす。
【0005】また、SiNなどからなる保護層8を厚み
1〜2μm程度で被覆し、この保護層8の上にはTaな
どからなる耐キャビテーション層9を厚み0.5〜2μ
m程度で形成し、そして、発熱領域7の周辺にシリコー
ンやエポキシなどの樹脂からなる流路用の壁10を設け
て、さらにインクドロップレットを排出するための排出
口であるオリフィス11が個々の発熱領域7毎に配列さ
れたNiやポリイミド樹脂などからなるオリフィスプレ
ート12(以下、プレート12とする)を配設し、これ
ら壁10とプレート12などで囲まれた空間領域に水溶
性インクを各々の発熱領域7へ導入する、いわゆるイン
ク流路を構成する流路部13となす。
1〜2μm程度で被覆し、この保護層8の上にはTaな
どからなる耐キャビテーション層9を厚み0.5〜2μ
m程度で形成し、そして、発熱領域7の周辺にシリコー
ンやエポキシなどの樹脂からなる流路用の壁10を設け
て、さらにインクドロップレットを排出するための排出
口であるオリフィス11が個々の発熱領域7毎に配列さ
れたNiやポリイミド樹脂などからなるオリフィスプレ
ート12(以下、プレート12とする)を配設し、これ
ら壁10とプレート12などで囲まれた空間領域に水溶
性インクを各々の発熱領域7へ導入する、いわゆるイン
ク流路を構成する流路部13となす。
【0006】かくして上記ラインタイプのインクジェッ
トヘッド1によれば、オリフィス11が50μmの径
で、300DPIの間隔で2000〜3000素子にな
るように配列され、この配列でもって副走査方向に各オ
リフィス11が適宜インク液滴を放出し、このような1
次元的な印画とともに、インクジェットヘッド1が主走
査方向に移動することで、2次元的に印画がおこなわれ
る。
トヘッド1によれば、オリフィス11が50μmの径
で、300DPIの間隔で2000〜3000素子にな
るように配列され、この配列でもって副走査方向に各オ
リフィス11が適宜インク液滴を放出し、このような1
次元的な印画とともに、インクジェットヘッド1が主走
査方向に移動することで、2次元的に印画がおこなわれ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成のインクジェットヘッド1においては、従来の感熱記
録タイプのサーマルヘッドとくらべて、保護層8の上に
耐キャビテーション層9を配しているので、その層9の
耐キャビテーション性を高めるために、一定以上の圧縮
応力が内在されるように成膜形成している(特開平6−
297713号参照)。
成のインクジェットヘッド1においては、従来の感熱記
録タイプのサーマルヘッドとくらべて、保護層8の上に
耐キャビテーション層9を配しているので、その層9の
耐キャビテーション性を高めるために、一定以上の圧縮
応力が内在されるように成膜形成している(特開平6−
297713号参照)。
【0008】そのため、基板2の長手寸法が200mm
を越えるような長尺状のインクジェットヘッド1を作製
した場合には、図6に示すように耐キャビテーション層
9に起因して、過大な応力Fでもって基板2が湾曲し、
さらに基板2の端において最も応力が集中するために、
この端付近の耐キャビテーション層9が剥離したり、あ
るいは保護層8が破断していた。
を越えるような長尺状のインクジェットヘッド1を作製
した場合には、図6に示すように耐キャビテーション層
9に起因して、過大な応力Fでもって基板2が湾曲し、
さらに基板2の端において最も応力が集中するために、
この端付近の耐キャビテーション層9が剥離したり、あ
るいは保護層8が破断していた。
【0009】したがって本発明の目的は耐キャビテーシ
ョン層の剥離や保護層の破断が生じない高品質かつ高信
頼性のインクジェットヘッドを提供することにある。
ョン層の剥離や保護層の破断が生じない高品質かつ高信
頼性のインクジェットヘッドを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
ヘッドは、基板上に蓄熱層と抵抗体層とを順次形成し、
この抵抗体層上に個別電極と共通電極とを対向配置して
発熱素子となすとともに、その発熱素子を複数個配列し
て発熱素子アレイを構成し、この発熱素子アレイ上に電
気的絶縁材料からなる保護層を被覆し、さらに保護層上
の各発熱素子の直上に耐キャビテーション層を形成する
とともに、各耐キャビテーション層間にヤング率が1.
00×1011N/m2 以下の金属体を形成したサーマル
ヘッドと、このサーマルヘッド上に配してオリフィスが
設けられたオリフィスプレートと、これらサーマルヘッ
ドとオリフィスプレートとでインク流路をなす流路部と
を具備し、そして、流路部に導入されたインクのうち上
記発熱素子付近のインクが加熱されて発泡することによ
り、オリフィスよりインク液滴を吐出するようにしてい
る。
ヘッドは、基板上に蓄熱層と抵抗体層とを順次形成し、
この抵抗体層上に個別電極と共通電極とを対向配置して
発熱素子となすとともに、その発熱素子を複数個配列し
て発熱素子アレイを構成し、この発熱素子アレイ上に電
気的絶縁材料からなる保護層を被覆し、さらに保護層上
の各発熱素子の直上に耐キャビテーション層を形成する
とともに、各耐キャビテーション層間にヤング率が1.
00×1011N/m2 以下の金属体を形成したサーマル
ヘッドと、このサーマルヘッド上に配してオリフィスが
設けられたオリフィスプレートと、これらサーマルヘッ
ドとオリフィスプレートとでインク流路をなす流路部と
を具備し、そして、流路部に導入されたインクのうち上
記発熱素子付近のインクが加熱されて発泡することによ
り、オリフィスよりインク液滴を吐出するようにしてい
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のインクジェットヘッドを
図1と図2により説明する。図1は実施形態のインクジ
ェットヘッド14の要部構成を示す破断面斜視図、図2
はインクジェットヘッド14のうちサーマルヘッド15
の長手方向にわたる要部断面図である。なお、図4と図
5に示すインクジェットヘッド1と同一箇所には同一符
号を付す。
図1と図2により説明する。図1は実施形態のインクジ
ェットヘッド14の要部構成を示す破断面斜視図、図2
はインクジェットヘッド14のうちサーマルヘッド15
の長手方向にわたる要部断面図である。なお、図4と図
5に示すインクジェットヘッド1と同一箇所には同一符
号を付す。
【0012】インクジェットヘッド14によれば、主と
してサーマルヘッド15と、サーマルヘッド15上に配
したインク流路を構成する流路部13と、前記オリフィ
スプレートとしてのインク液滴を吐出するオリフィス1
1が設けられたプレート12とから構成されている。
してサーマルヘッド15と、サーマルヘッド15上に配
したインク流路を構成する流路部13と、前記オリフィ
スプレートとしてのインク液滴を吐出するオリフィス1
1が設けられたプレート12とから構成されている。
【0013】上記サーマルヘッド15においては、Si
からなる厚み0.5〜1.0mmの長尺状の基板2上に
厚み1μm程度のSiO2 からなる蓄熱層3、Ta−A
lやポリシリコンなどからなる厚み1000〜2000
Å程度の抵抗体層4とを順次積層し、抵抗体層4上には
Alなどからなる厚み1μm程度の個別電極5と共通電
極6とを対向するように配設し、これによって個別電極
5と共通電極6との間に発熱領域7を形成して発熱素子
17となし、このような発熱素子17を多数配列するこ
とによって300DPIの間隔で2000〜3000素
子になる発熱素子アレイを構成する。さらにかかる発熱
素子アレイ上に厚み1〜2μm程度のSiNなどの電気
的絶縁材料からなる保護層8を被覆し、この保護層8上
の各発熱素子17の直上に厚み0.5〜2μm程度のT
aなどからなる耐キャビテーション層18を形成し、そ
して、各耐キャビテーション層18の間にヤング率が
1.00×1011N/m2 以下の金属体19を形成して
いる。
からなる厚み0.5〜1.0mmの長尺状の基板2上に
厚み1μm程度のSiO2 からなる蓄熱層3、Ta−A
lやポリシリコンなどからなる厚み1000〜2000
Å程度の抵抗体層4とを順次積層し、抵抗体層4上には
Alなどからなる厚み1μm程度の個別電極5と共通電
極6とを対向するように配設し、これによって個別電極
5と共通電極6との間に発熱領域7を形成して発熱素子
17となし、このような発熱素子17を多数配列するこ
とによって300DPIの間隔で2000〜3000素
子になる発熱素子アレイを構成する。さらにかかる発熱
素子アレイ上に厚み1〜2μm程度のSiNなどの電気
的絶縁材料からなる保護層8を被覆し、この保護層8上
の各発熱素子17の直上に厚み0.5〜2μm程度のT
aなどからなる耐キャビテーション層18を形成し、そ
して、各耐キャビテーション層18の間にヤング率が
1.00×1011N/m2 以下の金属体19を形成して
いる。
【0014】上記層構成については、従来のインクジェ
ットヘッド1を示す図5において、保護層8上に耐キャ
ビテーション層9に代えて耐キャビテーション層18と
金属体19とを設けた構造となっている。したがって、
図6に示す如く、サーマルヘッド15上に設けたプレー
ト12と流路部13は次のような構造になっている。す
なわち、発熱領域7の周辺にシリコーンやエポキシなど
の樹脂からなる流路用の壁10を設けて、さらに50μ
m径のオリフィス11が個々の発熱領域7毎に配列され
たNiやポリイミド樹脂などからなるプレート12を配
設し、これら壁10とプレート12とでもって流路部1
3を構成する。
ットヘッド1を示す図5において、保護層8上に耐キャ
ビテーション層9に代えて耐キャビテーション層18と
金属体19とを設けた構造となっている。したがって、
図6に示す如く、サーマルヘッド15上に設けたプレー
ト12と流路部13は次のような構造になっている。す
なわち、発熱領域7の周辺にシリコーンやエポキシなど
の樹脂からなる流路用の壁10を設けて、さらに50μ
m径のオリフィス11が個々の発熱領域7毎に配列され
たNiやポリイミド樹脂などからなるプレート12を配
設し、これら壁10とプレート12とでもって流路部1
3を構成する。
【0015】さらにまた、本発明の特徴である耐キャビ
テーション層18と金属体19については、保護層8上
に発熱素子アレーにそって交互に形成するが、耐キャビ
テーション層18は一般的に1.3×1011〜1.5×
1011N/m2 以上のヤング率があり、これがTaから
なる場合には、そのヤング率が1.8×1011N/m2
であって、これに対する金属体19のヤング率は1.0
0×1011N/m2 以下にしている。したがって、この
金属体19は耐キャビテーション層18に比べて軟質金
属といわれ、それに対比する耐キャビテーション層18
は硬質金属となる。
テーション層18と金属体19については、保護層8上
に発熱素子アレーにそって交互に形成するが、耐キャビ
テーション層18は一般的に1.3×1011〜1.5×
1011N/m2 以上のヤング率があり、これがTaから
なる場合には、そのヤング率が1.8×1011N/m2
であって、これに対する金属体19のヤング率は1.0
0×1011N/m2 以下にしている。したがって、この
金属体19は耐キャビテーション層18に比べて軟質金
属といわれ、それに対比する耐キャビテーション層18
は硬質金属となる。
【0016】そして、上記金属体19はAl(ヤング
率:0.76×1011N/m2 )、Ag(ヤング率:
1.00×1011N/m2 )、Sb(ヤング率:0.5
5×1011N/m2 )、Pb(ヤング率:0.16×1
011N/m2 )を単独でもしくは合金化させて構成す
る。
率:0.76×1011N/m2 )、Ag(ヤング率:
1.00×1011N/m2 )、Sb(ヤング率:0.5
5×1011N/m2 )、Pb(ヤング率:0.16×1
011N/m2 )を単独でもしくは合金化させて構成す
る。
【0017】かくして上記インクジェットヘッド14に
よれば、流路部13に導入されたインクに対して、ある
発熱素子17に電力印加されると、その発熱素子17付
近のインクは熱エネルギーを受けて発泡し、その発熱素
子17に対応するオリフィス11を通してインク液滴が
吐出するが、このような印字において、一定以上の圧縮
応力のある耐キャビテーション層18を設けても、分離
した耐キャビテーション層18の間にスプリング機能を
有する金属体19を介しているので、その圧縮応力が分
散されるので、基板2には湾曲が生じなくなり、これに
よって基板2の端付近の耐キャビテーション層18が剥
離しなくなり、また、保護層8が破断しなくなる。
よれば、流路部13に導入されたインクに対して、ある
発熱素子17に電力印加されると、その発熱素子17付
近のインクは熱エネルギーを受けて発泡し、その発熱素
子17に対応するオリフィス11を通してインク液滴が
吐出するが、このような印字において、一定以上の圧縮
応力のある耐キャビテーション層18を設けても、分離
した耐キャビテーション層18の間にスプリング機能を
有する金属体19を介しているので、その圧縮応力が分
散されるので、基板2には湾曲が生じなくなり、これに
よって基板2の端付近の耐キャビテーション層18が剥
離しなくなり、また、保護層8が破断しなくなる。
【0018】
【実施例】Taの耐キャビテーション層18とAlの金
属体19とを配した以外は同じ構成とした本発明のイン
クジェットヘッド14および従来技術のインクジェット
ヘッド1について(双方の耐キャビテーション層は厚み
が1.5μmである)、基板の端付近における耐キャビ
テーション層の剥離発生不良率を、基板長さに対して測
定したところ、図3に示すような結果が得られた。な
お、この不良発生率は、100個のインクジェットヘッ
ドを同じ条件で作製した場合に、1か所でも剥離などが
発生したものを不良と認定して、その割合をあらわす。
属体19とを配した以外は同じ構成とした本発明のイン
クジェットヘッド14および従来技術のインクジェット
ヘッド1について(双方の耐キャビテーション層は厚み
が1.5μmである)、基板の端付近における耐キャビ
テーション層の剥離発生不良率を、基板長さに対して測
定したところ、図3に示すような結果が得られた。な
お、この不良発生率は、100個のインクジェットヘッ
ドを同じ条件で作製した場合に、1か所でも剥離などが
発生したものを不良と認定して、その割合をあらわす。
【0019】図3の結果から明らかなとおり、本発明の
インクジェットヘッド14によれば、基板長さが340
mmになって、ようやく不良が発生するのであるが、こ
れに対する従来技術のインクジェットヘッド1において
は、基板長さが100mmになって不良が発生した。し
たがって、本発明は従来と比べて約3.4倍の耐性があ
ることがわかる。そして、本発明のインクジェットヘッ
ド14を印画幅がB4サイズに使用することができる。
インクジェットヘッド14によれば、基板長さが340
mmになって、ようやく不良が発生するのであるが、こ
れに対する従来技術のインクジェットヘッド1において
は、基板長さが100mmになって不良が発生した。し
たがって、本発明は従来と比べて約3.4倍の耐性があ
ることがわかる。そして、本発明のインクジェットヘッ
ド14を印画幅がB4サイズに使用することができる。
【0020】また、本発明のインクジェットヘッド14
においては、金属体19を介在させて耐キャビテーショ
ン層18を設けているが、耐キャビテーション層18に
局所的に静電気が発生しても、その静電気は直ちに分散
され、静電破壊が生じなくなっていた。
においては、金属体19を介在させて耐キャビテーショ
ン層18を設けているが、耐キャビテーション層18に
局所的に静電気が発生しても、その静電気は直ちに分散
され、静電破壊が生じなくなっていた。
【0021】なお、本発明は上記実施例および実施形態
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲内で種々の変更や改良などを何ら差し支えない。た
とえば、上記実施例によれば、基板長さが340mm未
満で使用できるものであったが、耐キャビテーション層
17や保護層8の幅や厚み、さらに金属体19の形状や
寸法を適当に変えることで各種サイズの基板に適用でき
る。
に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲内で種々の変更や改良などを何ら差し支えない。た
とえば、上記実施例によれば、基板長さが340mm未
満で使用できるものであったが、耐キャビテーション層
17や保護層8の幅や厚み、さらに金属体19の形状や
寸法を適当に変えることで各種サイズの基板に適用でき
る。
【0022】
【発明の効果】かくして本発明のインクジェットヘッド
によれば、耐キャビテーション層とヤング率が1.00
×1011N/m2 以下の金属体とを交互に並設している
ので、耐キャビテーション層に圧縮応力があっても、そ
れが金属体により分散され、これにより、基板には湾曲
が生じなくなり、基板の端付近の耐キャビテーション層
が剥離しなくなり、さらにその下の保護層が破断しなく
なり、その結果、高品質かつ高信頼性のインクジェット
ヘッドが提供できる。
によれば、耐キャビテーション層とヤング率が1.00
×1011N/m2 以下の金属体とを交互に並設している
ので、耐キャビテーション層に圧縮応力があっても、そ
れが金属体により分散され、これにより、基板には湾曲
が生じなくなり、基板の端付近の耐キャビテーション層
が剥離しなくなり、さらにその下の保護層が破断しなく
なり、その結果、高品質かつ高信頼性のインクジェット
ヘッドが提供できる。
【図1】本発明のインクジェットヘッドの要部構成を示
す破断面斜視図である。
す破断面斜視図である。
【図2】本発明のインクジェットヘッドのうちサーマル
ヘッドの要部断面図である。
ヘッドの要部断面図である。
【図3】実施例における剥離などの不良が発生する比率
をあらわす線図である。
をあらわす線図である。
【図4】従来のインクジェットヘッドの要部構成を示す
破断面斜視図である。
破断面斜視図である。
【図5】図4中の切断面線X−Xによる断面図である。
【図6】従来のインクジェットヘッドにおける耐キャビ
テーション層や基板などの湾曲状態を示す断面図であ
る。
テーション層や基板などの湾曲状態を示す断面図であ
る。
1、14 インクジェットヘッド 2 基板 3 蓄熱層 4 抵抗体層 5 個別電極 6 共通電極 7 発熱領域 8 保護層 9、18 耐キャビテーション層 10 壁 11 オリフィス 12 プレート 13 流路部 15 サーマルヘッド 17 発熱素子 19 金属体
Claims (1)
- 【請求項1】基板上に蓄熱層と抵抗体層とを順次形成
し、この抵抗体層上に個別電極と共通電極とを対向配置
して発熱素子となすとともに、該発熱素子を複数個配列
して発熱素子アレイを構成し、この発熱素子アレイ上に
電気的絶縁材料からなる保護層を被覆し、該保護層上の
各発熱素子の直上に耐キャビテーション層を形成すると
ともに、各耐キャビテーション層間にヤング率が1.0
0×1011N/m2 以下の金属体を形成したサーマルヘ
ッドと、該サーマルヘッド上に配してオリフィスが設け
られたオリフィスプレートと、これらサーマルヘッドと
オリフィスプレートとでインク流路をなす流路部とを具
備するとともに、該流路部に導入されたインクのうち上
記発熱素子付近のインクが加熱されて発泡することによ
り、オリフィスよりインク液滴を吐出するようにしたイ
ンクジェットヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30949895A JPH09150515A (ja) | 1995-11-28 | 1995-11-28 | インクジェットヘッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30949895A JPH09150515A (ja) | 1995-11-28 | 1995-11-28 | インクジェットヘッド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09150515A true JPH09150515A (ja) | 1997-06-10 |
Family
ID=17993723
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30949895A Pending JPH09150515A (ja) | 1995-11-28 | 1995-11-28 | インクジェットヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09150515A (ja) |
-
1995
- 1995-11-28 JP JP30949895A patent/JPH09150515A/ja active Pending
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