JPH09129239A - 有機電解質電池 - Google Patents
有機電解質電池Info
- Publication number
- JPH09129239A JPH09129239A JP28276995A JP28276995A JPH09129239A JP H09129239 A JPH09129239 A JP H09129239A JP 28276995 A JP28276995 A JP 28276995A JP 28276995 A JP28276995 A JP 28276995A JP H09129239 A JPH09129239 A JP H09129239A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- conductive agent
- expanded graphite
- battery
- organic electrolytic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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-
- Y02E60/12—
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- Primary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 有機電解質電池の正極の導電剤の改良によ
り、高容量で安定した電池性能の有機電解質電池を提供
できる。 【解決手段】 有機電解質電池の正極の導電剤として見
かけ嵩比重0.02〜0.08g/ccの膨脹黒鉛を用
い、この膨脹黒鉛と二酸化マンガンとの混合割合を重量
比3:100〜10:100の範囲にすることにより、
正極合剤の成型性ならびに導電性の向上が図れる。この
ため、正極合剤中の結着剤の添加量を削減でき、しかも
導電剤も少量添加で正極の導電性が図れることから正極
ペレット中の活物質の増大と電解液との吸液性が著しく
向上し、電池性能の優れた有機電解質電池を提供でき
る。
り、高容量で安定した電池性能の有機電解質電池を提供
できる。 【解決手段】 有機電解質電池の正極の導電剤として見
かけ嵩比重0.02〜0.08g/ccの膨脹黒鉛を用
い、この膨脹黒鉛と二酸化マンガンとの混合割合を重量
比3:100〜10:100の範囲にすることにより、
正極合剤の成型性ならびに導電性の向上が図れる。この
ため、正極合剤中の結着剤の添加量を削減でき、しかも
導電剤も少量添加で正極の導電性が図れることから正極
ペレット中の活物質の増大と電解液との吸液性が著しく
向上し、電池性能の優れた有機電解質電池を提供でき
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は有機電解質電池の放
電特性の改良に関するものである。
電特性の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機電解質電池の正極は二酸化マンガン
の正極活物質100重量部に対して導電剤としての鱗片
状黒鉛10〜12重量部添加していたが、正極活物質と
導電剤を混合した正極合剤をペレット状あるいはシート
状に加工して正極とするため、成型性の向上や、成型体
の充填量の増大をさせるために正極合剤中に結着剤とし
て3〜4重量部のフッ素樹脂を添加して、成型を行って
電池に組み立てていた。
の正極活物質100重量部に対して導電剤としての鱗片
状黒鉛10〜12重量部添加していたが、正極活物質と
導電剤を混合した正極合剤をペレット状あるいはシート
状に加工して正極とするため、成型性の向上や、成型体
の充填量の増大をさせるために正極合剤中に結着剤とし
て3〜4重量部のフッ素樹脂を添加して、成型を行って
電池に組み立てていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の技術で
は、成型性を安定させるのに結着剤の添加量が多いため
に、正極ペレットとの電解液の吸液性が悪化し、電池封
口時に電解液が漏れ、電池特性のバラツキの要因となっ
ていた。また導電性を得るのに二酸化マンガンの正極活
物質100重量部に対して導電剤としての鱗片状黒鉛1
0〜12重量部添加していたため、一定体積内の正極活
物質の充填量の増大が困難なことから電池容量の向上を
図るのに限界があった。
は、成型性を安定させるのに結着剤の添加量が多いため
に、正極ペレットとの電解液の吸液性が悪化し、電池封
口時に電解液が漏れ、電池特性のバラツキの要因となっ
ていた。また導電性を得るのに二酸化マンガンの正極活
物質100重量部に対して導電剤としての鱗片状黒鉛1
0〜12重量部添加していたため、一定体積内の正極活
物質の充填量の増大が困難なことから電池容量の向上を
図るのに限界があった。
【0004】本発明は上記課題を解決するもので、導電
剤として特定範囲の見かけ嵩比重を持った膨脹黒鉛を用
いることにより、成型性、導電性を向上させ、電池容量
の向上と電池性能の安定を図ることを目的とする。
剤として特定範囲の見かけ嵩比重を持った膨脹黒鉛を用
いることにより、成型性、導電性を向上させ、電池容量
の向上と電池性能の安定を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ために、本発明は正極の導電剤として見かけ嵩比重が
0.02〜0.08g/ccである膨脹黒鉛を用いるも
のである。
ために、本発明は正極の導電剤として見かけ嵩比重が
0.02〜0.08g/ccである膨脹黒鉛を用いるも
のである。
【0006】本発明による膨脹黒鉛は、通常天然鱗片状
黒鉛を濃硫酸等の強酸化剤で処理した黒鉛の層間に硫酸
等の化合物を挿入し熱膨脹させ、粉砕して見かけ嵩比重
が0.02〜0.08g/ccに処理した黒鉛である。
黒鉛を濃硫酸等の強酸化剤で処理した黒鉛の層間に硫酸
等の化合物を挿入し熱膨脹させ、粉砕して見かけ嵩比重
が0.02〜0.08g/ccに処理した黒鉛である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の膨脹黒鉛を正極の導電剤
として用いることにより、正極合剤の成型性と導電性が
大幅に向上する。そのため結着剤と黒鉛の添加率を大幅
に削減ができることから正極ペレット中の活物質の増大
と電解液との吸液性が改善され、高容量で安定した電池
を提供できるものである。
として用いることにより、正極合剤の成型性と導電性が
大幅に向上する。そのため結着剤と黒鉛の添加率を大幅
に削減ができることから正極ペレット中の活物質の増大
と電解液との吸液性が改善され、高容量で安定した電池
を提供できるものである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について実施例1に示
す。なお、偏平形有機電解質電池の例で説明する。
す。なお、偏平形有機電解質電池の例で説明する。
【0009】正極活物質として400℃で熱処理された
二酸化マンガン100重量部に対して本発明の膨脹黒鉛
7重量部を見かけ嵩比重別にVブレンダーで5分間混合
して正極合剤とし、比抵抗、成型性、成型ペレットの破
壊強度の結果を(表1)に示した。
二酸化マンガン100重量部に対して本発明の膨脹黒鉛
7重量部を見かけ嵩比重別にVブレンダーで5分間混合
して正極合剤とし、比抵抗、成型性、成型ペレットの破
壊強度の結果を(表1)に示した。
【0010】
【表1】
【0011】比抵抗の測定方法として正極合剤を約1g
秤量し、直径約13mmの金型に入れ約50kgの圧力
をかけた時の合剤の比抵抗の測定を各3ケずつ行い平均
値を示した。成型性評価は正極合剤を各715mg秤量
し、直径15.15mmの成型金型を用いて成型圧力4
t/cm2で成型を50ケ行い、成型体の欠け、割れ等
の評価を行った。成型ペレットの破壊強度の測定方法
は、ペレットを縦方向に立て、ロードセルで圧縮しペレ
ットが破壊した値を5ケ測定し、平均値を示した。テス
トの結果からも明らかの様に見かけ嵩比重0.08g/
cc以上では成型体に割れ、欠けが多発しており見かけ
嵩比重0.08g/cc以下になると比抵抗、成型性、
強度が安定している。また見かけ嵩比重0.02g/c
c以下の膨脹黒鉛は、現在の製造技術では製造が困難な
ことからテストは実施できない。
秤量し、直径約13mmの金型に入れ約50kgの圧力
をかけた時の合剤の比抵抗の測定を各3ケずつ行い平均
値を示した。成型性評価は正極合剤を各715mg秤量
し、直径15.15mmの成型金型を用いて成型圧力4
t/cm2で成型を50ケ行い、成型体の欠け、割れ等
の評価を行った。成型ペレットの破壊強度の測定方法
は、ペレットを縦方向に立て、ロードセルで圧縮しペレ
ットが破壊した値を5ケ測定し、平均値を示した。テス
トの結果からも明らかの様に見かけ嵩比重0.08g/
cc以上では成型体に割れ、欠けが多発しており見かけ
嵩比重0.08g/cc以下になると比抵抗、成型性、
強度が安定している。また見かけ嵩比重0.02g/c
c以下の膨脹黒鉛は、現在の製造技術では製造が困難な
ことからテストは実施できない。
【0012】次に膨脹黒鉛の見かけ嵩比重における二酸
化マンガンとの添加率による電池性能について比較し
た。膨脹黒鉛の見かけ嵩比重別に作成した正極合剤の材
料の配合比を(表2)に示した。
化マンガンとの添加率による電池性能について比較し
た。膨脹黒鉛の見かけ嵩比重別に作成した正極合剤の材
料の配合比を(表2)に示した。
【0013】
【表2】
【0014】混合方法は、前記記載の通り同条件にて行
った。成型条件として各見かけ嵩比重別の膨脹黒鉛を配
合比別に作成した正極合剤を各715mg秤量し、直径
15.15mmの成型金型を用いて成型圧力4t/cm
2で成型を行い、成型した正極ペレットを250℃約8
時間にて乾燥した後、その正極ペレットを用いて高さ
2.5mm、直径20mmの偏平形有機電解質電池(C
R2025)を構成し、20℃2.7kΩ2.5V終止
で放電を行いn=10ケの平均値を表2の右側に示す。
結果において膨脹黒鉛の添加率3%以下の放電持続時間
が短いのは、正極合剤の導電性が不十分で内部抵抗が上
昇したためである。また添加率10%以上の放電持続時
間が短いのは黒鉛添加量が多いために一定体積内の二酸
化マンガン量が減少したためである。以上のことから二
酸化マンガンに対する膨脹黒鉛の添加率は重量比で3:
100〜10:100の範囲が最も二酸化マンガンの利
用率を上げることができる。
った。成型条件として各見かけ嵩比重別の膨脹黒鉛を配
合比別に作成した正極合剤を各715mg秤量し、直径
15.15mmの成型金型を用いて成型圧力4t/cm
2で成型を行い、成型した正極ペレットを250℃約8
時間にて乾燥した後、その正極ペレットを用いて高さ
2.5mm、直径20mmの偏平形有機電解質電池(C
R2025)を構成し、20℃2.7kΩ2.5V終止
で放電を行いn=10ケの平均値を表2の右側に示す。
結果において膨脹黒鉛の添加率3%以下の放電持続時間
が短いのは、正極合剤の導電性が不十分で内部抵抗が上
昇したためである。また添加率10%以上の放電持続時
間が短いのは黒鉛添加量が多いために一定体積内の二酸
化マンガン量が減少したためである。以上のことから二
酸化マンガンに対する膨脹黒鉛の添加率は重量比で3:
100〜10:100の範囲が最も二酸化マンガンの利
用率を上げることができる。
【0015】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、正極
の導電剤として見かけ嵩比重が0.02〜0.08g/
ccである膨脹黒鉛を用い、この膨脹黒鉛と二酸化マン
ガンとの混合割合が重量比3:100〜10:100の
範囲であることにより、正極合剤の成型性と導電性が向
上するため結着剤と黒鉛の添加率を大幅に削減が可能と
なる。以上のことから正極ペレット中の活物質の増大と
電解液との吸液性が改善され高容量で安定した特性の有
機電解質電池を提供できる。
の導電剤として見かけ嵩比重が0.02〜0.08g/
ccである膨脹黒鉛を用い、この膨脹黒鉛と二酸化マン
ガンとの混合割合が重量比3:100〜10:100の
範囲であることにより、正極合剤の成型性と導電性が向
上するため結着剤と黒鉛の添加率を大幅に削減が可能と
なる。以上のことから正極ペレット中の活物質の増大と
電解液との吸液性が改善され高容量で安定した特性の有
機電解質電池を提供できる。
フロントページの続き (72)発明者 大尾 文夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】軽金属を活物質とする負極と、二酸化マン
ガン正極活物質と導電剤と結着剤からなる正極合剤を用
いた正極と、有機溶媒を含む有機電解質電解液を備える
有機電解質電池であって、前記正極の導電剤として見か
け嵩比重が0.02〜0.08g/ccである膨脹黒鉛
を用い、この膨脹黒鉛と二酸化マンガンとの混合割合が
重量比3:100〜10:100の範囲であることを特
徴とする有機電解質電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28276995A JPH09129239A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 有機電解質電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28276995A JPH09129239A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 有機電解質電池 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09129239A true JPH09129239A (ja) | 1997-05-16 |
Family
ID=17656840
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28276995A Pending JPH09129239A (ja) | 1995-10-31 | 1995-10-31 | 有機電解質電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09129239A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999034673A1 (en) * | 1998-01-07 | 1999-07-15 | Eveready Battery Company, Inc. | Alkaline cell having a cathode incorporating expanded graphite |
WO2000002280A1 (fr) | 1998-07-06 | 2000-01-13 | Tdk Corporation | Electrode pour pile a electrolyte non aqueux |
-
1995
- 1995-10-31 JP JP28276995A patent/JPH09129239A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999034673A1 (en) * | 1998-01-07 | 1999-07-15 | Eveready Battery Company, Inc. | Alkaline cell having a cathode incorporating expanded graphite |
US6828064B1 (en) | 1998-01-07 | 2004-12-07 | Eveready Battery Company, Inc. | Alkaline cell having a cathode incorporating enhanced graphite |
WO2000002280A1 (fr) | 1998-07-06 | 2000-01-13 | Tdk Corporation | Electrode pour pile a electrolyte non aqueux |
EP1098379A1 (en) * | 1998-07-06 | 2001-05-09 | TDK Corporation | Electrode for nonaqueous electrolyte battery |
US6824924B1 (en) | 1998-07-06 | 2004-11-30 | Tdk Corporation | Electrode for nonaqueous electrolyte battery |
KR100600632B1 (ko) * | 1998-07-06 | 2006-07-13 | 티디케이가부시기가이샤 | 비수전해질 전지용 전극 |
EP1098379A4 (en) * | 1998-07-06 | 2007-05-30 | Tdk Corp | ELECTRODE FOR NONAQUEOUS ELECTROLYTE BATTERY |
JP4529288B2 (ja) * | 1998-07-06 | 2010-08-25 | Tdk株式会社 | 非水電解質二次電池用電極 |
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