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JPH09123242A - 射出成形方法 - Google Patents

射出成形方法

Info

Publication number
JPH09123242A
JPH09123242A JP28393995A JP28393995A JPH09123242A JP H09123242 A JPH09123242 A JP H09123242A JP 28393995 A JP28393995 A JP 28393995A JP 28393995 A JP28393995 A JP 28393995A JP H09123242 A JPH09123242 A JP H09123242A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
resin
detected
injection
injection molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP28393995A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Kino
寿男 木野
Takeshi Kurebayashi
毅 榑林
Tetsuhiro Teramoto
哲博 寺本
Tetsuo Harada
哲夫 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Wako Sangyo KK
Original Assignee
Wako Sangyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Wako Sangyo KK filed Critical Wako Sangyo KK
Priority to JP28393995A priority Critical patent/JPH09123242A/ja
Publication of JPH09123242A publication Critical patent/JPH09123242A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ショートショット部などの発生を確実に検出
し,良品質の射出成形品を得るようにする。 【解決手段】 樹脂を金型キャビティ内に射出充填する
とき,ショートショットが現れ易い位置またはその近く
で金型内の樹脂圧を検出し,検出した樹脂圧が高い第1
の設定圧と低い第2の設定圧との間にあるときは良品が
成形されたと判断して射出成形を続行し,検出した樹脂
圧が高い第1の設定圧より大きいときはオーバーパック
品が成形されたと判断し,検出した樹脂圧が低い第2の
設定圧より小さいときはショート品が成形されたと判断
してそれぞれ警報を発して次の射出成形を停止させるよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は射出成形方法に関す
るもので,射出した樹脂が金型キャビティ内に充分に充
填されたか否かを検知するものである。
【0002】
【従来の技術】射出圧力,射出速度,樹脂や金型の温度
等の射出条件が適切でない場合,あるいは,ゲート部の
つまり,射出装置のチェックリング部の作動不良等の機
械の故障が生じた場合,樹脂がキャビティ内の全ての箇
所に充分に充填されなかったり,あるいは,射出充填後
の冷却時に射出成形品の一部にひけが生じて,ショート
品ができることがある。従来より,このようなショート
品が得られていないかを検知する場合には,金型から取
出した成形品を目で見て検知する場合の他に,射出時の
キャビティ内の樹脂圧を樹脂圧検知センサで検知して判
断する方法が知られている。
【0003】従来の方法では,例えば図5に示すよう
に,キャビティの中間部分か,または,ゲートの近くの
樹脂圧を検知していた。図5において,1は固定金型,
2は可動金型,3はキャビティ,4はゲート部,5はバ
レルやスクリュやノズル部からなる射出装置,6はキャ
ビティ3内に射出充填された樹脂であり,成形品となる
ものである。
【0004】7は可動金型2に取付けられた樹脂圧検出
用のセンサであり,センサ7の一部の圧力伝達ピンであ
るロッド部7aの先端部はキャビティ3の中間部,すな
わち,ゲート部4とゲート部4から一番遠いキャビティ
3の先端部との中間部に臨んでいる。8はフレキシブル
なケーブル9によってセンサ7と連結されている圧力表
示器である。
【0005】
【解決すべき課題】このように,従来は,キャビティ3
内の樹脂圧を検知する場合に,ゲート部4の近くか,キ
ャビティ3の中間部で検知していたので,ショート品が
できたか否かを充分に検知することができなかった。そ
の理由は,ショートショット部分が出るのは,通常,成
形品の先端部のように樹脂の充填が最後に行われる所
で,射出圧力が一番弱く遅く作用する所であるにもかか
わらず,その部分の樹脂圧を検知していないからであ
る。
【0006】一方,樹脂圧が低すぎてショート品ができ
ないようにするとともに,樹脂圧が高すぎてオーバーパ
ック品ができないようにするためには,樹脂圧を上限と
下限を有する適当な圧力範囲にする必要があるが,樹脂
圧はこの上限値,下限値,および,この上限値と下限値
の差とも,キャビティ3の入口側で大きく,キャビティ
3の先端部,すなわち,ショートショットが現れる箇所
で小さい。そのため,樹脂圧力検知用のセンサをゲート
の近くに入れると,設定圧の上限値,下限値を大きく,
かつ,設定圧の幅も広く考えないといけないし,キャビ
ティ3の先端部で樹脂圧を検知した方がより小さい圧力
部分でより確実に検知できる。
【0007】また,従来は,樹脂圧の検知を行うことは
行われていたが,ショートショットとオーバーパックの
両方を一つの樹脂圧検知で検知することは知られていな
かった。また,ロッド部7aを介して樹脂圧を検知する
場合に,ロッド部7aに例えば樹脂のかすがつまった
り,ロッド部7aがかじったりして,ロッド部7aが正
常に動かなくなった場合は,樹脂圧を正常に検知するこ
とができなかった。
【0008】また,樹脂圧は,射出条件により,射出充
填中の何時の時点でピークに達するか正確には不明で一
定していない場合もあるので,樹脂圧が設定圧を越えた
ことを常に確実に検知する必要がある。また,1個取り
の射出成形のときだけでなく,数個取りの射出成形の場
合も,全て良品が得られたか常に確実に検知する必要が
ある。
【0009】
【課題の解決手段】本発明においては,前記課題を解決
するために,樹脂を金型キャビティ内に射出充填すると
き,ショートショットが現れ易い位置またはその近くで
金型内の樹脂圧を検出し,検出した樹脂圧が高い第1の
設定圧と低い第2の設定圧との間にあるときは良品が成
形されたと判断して射出成形を続行し,検出した樹脂圧
が高い第1の設定圧より大きいときはオーバーパック品
が成形されたと判断し,検出した樹脂圧が低い第2の設
定圧より小さいときはショート品が成形されたと判断し
てそれぞれ警報を発して次の射出成形を停止させるよう
にした。
【0010】なお,ショートショットが現れ易い位置
は,樹脂の最終充填部とした。また,ショートショット
が現れ易い位置は,数ショットを続けて行うときに各シ
ョット毎に射出圧力を順次下げて行き,何処かにショー
トショットが現れるまでショットを続けて見つけ出した
位置とし,良品を得る正常の射出成形時の射出圧力は前
記ショートショットが現れた射出圧力よりも高い圧力と
した。
【0011】そして,ショートショットが現れ易い位置
またはその近くに,樹脂圧検出センサを直接,または,
圧力伝達ピンを介して間接的に取付けて樹脂圧を検出す
るようにした。この場合,ショートショットが現れ易い
位置の近くとは,ゲートから樹脂の最終充填部までの距
離の2割以下の距離だけショートショットが現れ易い位
置から離れている距離とした。
【0012】また,検出した樹脂圧が高い第1の設定圧
と低い第2の設定圧との間にあるときは良品が成形され
たことを示すランプを点灯させ,検出した樹脂圧が高い
第1の設定圧より大きいときはオーバーパック品が成形
されたことを示す第1の警報ランプを点灯させ,検出し
た樹脂圧が低い第2の設定圧より小さいときはショート
品が成形されたことを示す第2の警報ランプを点灯さ
せ,かつ,3つのランプの色をそれぞれ異なる色とし
た。
【0013】また,圧力伝達ピンを介して樹脂圧を間接
的に検出する場合に,型閉完了時から例えば0.1〜1
秒のように微少時間経過後で,かつ,射出動作開始前に
樹脂圧検出センサの値を読み,その値が低い第2の設定
圧より大きいときは警報を出し,一方,樹脂圧検出セン
サの値が低い第2の設定圧より小さいときは正常と判断
して射出動作を行うようにした。
【0014】また,検出した樹脂圧が低い第2の設定圧
または高い第1の設定圧より大きくなった場合は,その
ことをメモリに記録しておき,検出した樹脂圧が高い第
1の設定圧と低い第2の設定圧との間にあるか否かを,
射出充填完了後に判定するようにした。
【0015】さらに,1ショットで数個の射出成形品を
得るときは,最初に溶湯が充填されるキャビティにおい
てショートショットが現れ易い位置またはその近くと,
最後に溶湯が充填されるキャビティにおいてショートシ
ョットが現れ易い位置またはその近くの2箇所で金型内
の樹脂圧を検出するようにした。
【0016】
【作用】本発明においては,樹脂を金型キャビティ内に
射出充填するとき,ショートショットが現れ易い位置ま
たはその近くで金型内の樹脂圧を検出し,検出した樹脂
圧が高い第1の設定圧と低い第2の設定圧との間にある
か否かによって,成形品が良品か,ショート品か,オー
バーパック品であるかを検知する。しかも,樹脂の最終
充填部のように,ショートショットが現れ易い位置ない
しはその近くで樹脂圧を検知するので,ショートショッ
ト等の検知を常に確実容易に行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明を実施するための装
置の1実施例を示すもので,図1において,図5に示す
ものと同じ部分は同じ符号を付してその説明は省略す
る。図1において,7は市販の歪ゲージ式の樹脂圧検出
用のセンサであり,センサ7の圧力伝達ピンでもあるロ
ッド部7aの先端部は,ショートショットが現れ易い位
置またはその近くのキャビティ3に面した状態で配置し
た。なお,圧力伝達ピン7aを用いずに,センサ7をキ
ャビティ3面に直接配置することもできる。
【0018】図2は図1に示したキャビティ3内に射出
充填された樹脂ないしはその樹脂が冷却凝固して成形さ
れた成形品とセンサ7等の部分を具体的に示したもので
ある。10はキャビティ3内の樹脂6の固りである成形
品であり,斜線を付した10aは樹脂の最終充填部ない
しはショートショットが現れ易い位置部分であり,樹脂
は通常,中央付近から射出される。
【0019】7は市販の樹脂圧検出用のセンサ,7aは
例えば直径2mmないしは数mmのように比較的に細い
丸棒状または角ピン状のロッド部であり,ロッド部7a
の先端面は10aの部分に面して取付けられている。セ
ンサ7にはフレキシブルなケーブル9によってデジタル
パネルメータあるいは検出圧力をグラフとして表わす等
の圧力表示器8が連結されている。11はシーケンサ,
12は良品が得られた時に点灯するランプ12a,オー
バーパック品ができた時に点灯する第1の警報ランプ1
2b,ショート品ができた時に点灯する第2の警報ラン
プ12cを備えた良否表示用のランプ装置である。例え
ば,ランプ12aは緑色,第1の警報ランプ12bは橙
色,第2の警報ランプ12cは赤色とした。
【0020】圧力表示器8には,高い第1の設定圧P1
と低い第2の設定圧P2 が設定されており,樹脂6をキ
ャビティ3内に射出充填するとき,センサ7で検出した
樹脂圧Pが高い第1の設定圧P1 と低い第2の設定圧P
2 との間にあるときは良品が成形されたと判断して射出
成形を続行し,検出した樹脂圧Pが高い第1の設定圧P
1 より大きいときはオーバーパック品が成形されたと判
断し,検出した樹脂圧Pが低い第2の設定圧P2 より小
さいときはショート品が成形されたと判断してそれぞれ
警報ランプ12b,12cを点灯させるとともに,次の
射出成形動作を停止させるようにした。
【0021】図3は圧力表示器8に現れる設定圧P1
2 と検出した樹脂圧Pの1ショットサイクル毎に現れ
る圧力波形の例であり,(A)はショート品が成形され
た場合,(B)は良品が成形された場合,(C)はオー
バーパック品が成形された場合を示す。なお,圧力表示
器8から出力される設定圧P1 ,P2 を越えたかどうか
の信号は,前記シーケンサ11に取込まれ,ここで成形
品の良否状態が判別される。
【0022】ショートショットが現れ易い位置は,樹脂
の最終充填部とすることもできるが,より正確を期す場
合は数ショットを続けて行うときに各ショット毎に射出
圧力を順次下げて行き,何処かにショートショットが現
れるまでショットを続けて見つけ出した位置とすること
ができる。なお,射出時の圧力,速度,温度の違い等の
射出条件の違いが多少変わっても,ショートショットは
大体同じ所に現れる。なお,勿論,良品を得る正常の射
出成形時の射出圧力は前記ショートショットが現れた射
出圧力よりも高い圧力とする。
【0023】なお,センサ7の圧力伝達ピン7aの先端
部を配置するショートショットが現れ易い位置の近くと
は,ゲートから樹脂の最終充填部までの距離の2割以下
の距離だけショートショットが現れ易い位置から離れて
いる距離とすることができる。樹脂圧の測定位置がショ
ートショットが現れ易い位置より大きく離れていると,
ショートショットの発生を正確に検出できないが,さり
とて,ショートショットの発生位置で測定しないと正確
に検知できないと言うものでもない。我々の実験では,
ショートショットの発生位置の比較的に近くとか,ショ
ートショット発生位置の成形品の裏側とか,例えば50
mm離れた位置ででも検知できた。これは成形品の大き
さにもよるが,実験結果では,前記したように,ゲート
から樹脂の最終充填部までの距離の2割以下の距離だけ
ショートショットが現れ易い位置から離れている距離で
でも,ショートショットを検知することができた。
【0024】圧力伝達ピンであるロッド部7aを介して
樹脂圧Pを間接的に検出する場合に,ロッド部7aが円
滑に作動しているか否かを知るために,型閉完了時から
例えば0.1〜1秒経過後のように微少時間経過後で,
かつ,射出動作開始前にセンサ7の値を読み,その値が
低い第2の設定圧P2 より大きいときは警報を出し,一
方,センサ7の値が低い第2の設定圧P2 より小さいと
きは正常と判断して射出動作を行うようにした。このよ
うに,ロッド部7aが正常に動いているかを知る自己診
断機能を持たせたので,射出動作開始前にセンサ7に現
れている圧力が低い第2の設定圧P2 よりも大きけれ
ば,ロッド部7aがかすづまり等の理由で元に戻ってい
ないことを知ることができ,その圧力が低い第2の設定
圧P2 よりも小さく,例えば0kg/cm2 になってい
れば,ロッド部7aが元に戻っていることを知ることが
できるからである。なお,型閉完了時から例えば0.5
秒経過後に,センサ7が示している圧力が第2の設定圧
2 より大きいときは,後記する射出開始後,例えば1
0秒経過後の樹脂圧Pが設定圧P1 ,P2 の間にあり,
判定がOKになっても,NGが出るようにした。
【0025】図4にキャビティ3内の樹脂圧P測定用の
タイミングチャートの1例を示す。図4において,tは
時間,Pは検出した樹脂圧,P1 はオーバーパック品が
できたか否かを判定するための高い第1の設定圧,P2
はショート品ができたか否かを判定するための低い第2
の設定圧であり,図中左から順に,(A)ショート品が
できた場合,(B)良品が得られた場合,(C)オーバ
ーパック品ができた場合の例を示す。また,図4には,
最上段に示した圧力線図に対応して出力する信号につい
て,上から順に,P1 オーバー信号,P2 オーバー信
号,型閉型開信号,P1 オーバー自己保持信号,P2
ーバー自己保持信号,P1 オーバー信号やP2 オーバー
信号が出たか否かを判定する判定時期,良品が得られた
ことを示すOK信号,オーバーパック品かショート品の
不良品ができたことを示すNG信号の出力状態を示す。
【0026】ここで,検出した樹脂圧Pが低い第2の設
定圧P2 または高い第1の設定圧P 1 より大きくなった
場合は,そのことをメモリに記録しておき,検出した樹
脂圧Pが高い第1の設定圧P1 と低い第2の設定圧P2
との間にあるか否かを,射出充填完了後に判定するよう
にした。これは,成形条件により,検出した樹脂圧Pが
射出中の何時の時点で設定圧P1 ,P2 をオーバーする
か不明だからである。ただし,この判定時期は,成形機
の大きさ,成形条件により,もし,設定圧P 1 やP2
オーバーする時期が大体何時かということが,実験結果
や経験により予め分かっていれば,射出開始後,例えば
1 =10秒経過後のように,予め定めておくこともで
きる。なお,これらの信号はデジタルパネルメータ等の
圧力表示器8で出力される。
【0027】また,多数個取りの射出成形の場合,すな
わち,1ショットで数個の射出成形品を得る場合は,最
初に溶湯が充填されるキャビティ3においてショートシ
ョットが現れ易い位置またはその近くと,最後に溶湯が
充填されるキャビティ3においてショートショットが現
れ易い位置またはその近くの2箇所で金型内の樹脂圧を
検出するようにした。このようにすると,最初に溶湯が
充填されるキャビティ3部でオーバーショットを検知
し,最後に溶湯が充填されるキャビティ3部でショート
ショットを検知し易くなる。
【0028】
【実施例】例えば,縦横各50mm程度,長さ200〜
300mm程度の比較的複雑な形状をし,周囲に厚さ2
mm程度の薄肉部を有するリレーブロックや電線保護用
のプロテクタ等を,ほぼ中央部からナイロンまたはポリ
プロピレン等の樹脂を射出して成形した。そして,数シ
ョットの成形を順次射出圧を下げて行きながら行い,シ
ョートショットが現れ易い部分を確認し,その部分から
5mm離れたすぐ近くに樹脂圧検出用のセンサ7の圧力
伝達ピン7aの先端面を,キャビティ3面に直角に配し
て設置し,射出充填時の樹脂圧を検出した。あるいは,
ショートショットが現れ易い部分の裏面に,圧力伝達ピ
ン7aの先端面をその面に直角に配して設置した。
【0029】ショートショットが現れ易い位置から樹脂
圧を検出する位置までの距離は,ゲート部4から樹脂の
最終充填部までの距離の2割以下とした。具体的には成
形品の大きさによっても異なるが50mm以下とした。
2割以下にした場合は,成形品を目で見ても発見がかな
り難しいような極めて小さいショートショット部分でも
検知できたが,2割を越えた位置であると,成形品を目
で見てすぐ分かるような大きなショートショット部分は
検知できるが,極めて小さいショートショット部分は検
知できなかった。したがって,本発明では,ショートシ
ョットが現れ易い位置の近くとは,ゲート部4から樹脂
の最終充填部までの距離の2割以下の距離だけショート
ショットが現れ易い位置から離れている位置とした。
【0030】良品が成形されたか否かを判定する高い第
1の設定圧P1 と低い第2の設定圧P2 の値は,ショー
トショット部が現れ易い成形品であるか否かに係わりが
ある射出成形する成形品の形状,射出条件等によっても
適宜選択することができるが,実験の1例としては,P
1 を300kgf/cm2 ,P2 を100kgf/cm
2 とした。また,他の1例では,設定圧P1 に相当する
上限の圧力値を加重値として8kgf,設定圧P2 に相
当する下限の圧力値を加重値として3kgfとした。
【0031】成形条件をいろいろ変え,ショート発生部
位をセンサ7の圧力伝達ピン7aの埋込み位置から離れ
た部位に意図的に発生させ,センサ7の検出能力を確認
した。その結果,ある成形品では,デジタルパネルメー
タである圧力表示器8の表示値が2kgfを境にして低
い部分はショートショットであることの判別ができた。
なお,設定値P1 とP2 の範囲はできるだけ小さくする
方が良品の判定確率は一般的に向上する傾向を示した。
【0032】
【発明の効果】本発明においては,特許請求の範囲に記
載したように,樹脂を金型キャビティ内に射出充填する
とき,ショートショットが現れ易い位置またはその近く
で金型内の樹脂圧を検出し,検出した樹脂圧が高い第1
の設定圧と低い第2の設定圧との間にあるときは良品が
成形されたと判断して射出成形を続行し,検出した樹脂
圧が高い第1の設定圧より大きいときはオーバーパック
品が成形されたと判断し,検出した樹脂圧が低い第2の
設定圧より小さいときはショート品が成形されたと判断
してそれぞれ警報を発して次の射出成形を停止させるよ
うにしたので,ショート品やオーバーパック品が成形さ
れた時はそれらを確実容易に検出することができ,ショ
ートショット部位等のない樹脂回りの良い良品質の成形
品を得ることができる。
【0033】特に,本発明においては,樹脂圧の検出位
置を,従来のようにゲート部の近くやキャビティの中央
部にしなくて,キャビティの先端部近くのようにショー
トショット部が現れ易い位置またはその近くの位置にし
たので,ほんのわずかなショートショット部等でも極め
て容易にかつ確実に検出することができる。
【0034】なお,ショートショットが現れ易い位置を
見つける場合は,数ショットを続けて行うときに各ショ
ット毎に射出圧力を順次下げて行き,何処かにショート
ショットが現れるまでショットを続けてその位置を見つ
け出すようにしたので,ショートショットが現れ易い位
置を容易に見つけることができる。そして,良品を得る
正常の射出成形時の射出圧力は前記ショートショットが
現れた射出圧力よりも高い圧力としたので,実際の射出
時には,ショートショットは現れない。
【0035】また,本発明においては,検出した樹脂圧
が高い第1の設定圧と低い第2の設定圧との間にあると
きは良品が成形されたことを示すランプを点灯させ,検
出した樹脂圧が高い第1の設定圧より大きいときはオー
バーパック品が成形されたことを示す第1の警報ランプ
を点灯させ,検出した樹脂圧が低い第2の設定圧より小
さいときはショート品が成形されたことを示す第2の警
報ランプを点灯させ,かつ,3つのランプの色をそれぞ
れ異なる色としたので,良品か否かの判定を目で見ても
容易に確認することができる。
【0036】また,圧力伝達ピンを介して樹脂圧を間接
的に検出する場合に,型閉完了時から例えば0.1〜1
秒のように微少時間経過後で,かつ,射出動作開始前に
樹脂圧検出センサの値を読み,その値が低い第2の設定
圧より大きいときは警報を出し,一方,樹脂圧検出セン
サの値が低い第2の設定圧より小さいときは正常と判断
して射出動作を行うようにしたので,圧力伝達ピンが正
常に作動しているか否かを容易に検出することができ
る。
【0037】また,検出した樹脂圧が低い第2の設定圧
または高い第1の設定圧より大きくなった場合は,その
ことをメモリに記録しておき,検出した樹脂圧が高い第
1の設定圧と低い第2の設定圧との間にあるか否かを,
射出充填完了後に判定するようにしたので,何時の時点
で樹脂圧が設定圧より大きくなっても,それを確実に検
出することができ,良品か否かの判定を確実容易に行う
ことができる。
【0038】なお,1ショットで数個の射出成形品を得
るときは,最初に溶湯が充填されるキャビティにおいて
ショートショットが現れ易い位置またはその近くと,最
後に溶湯が充填されるキャビティにおいてショートショ
ットが現れ易い位置またはその近くの2箇所で金型内の
樹脂圧を検出するようにしたので,この場合も,成形品
の良否を容易に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するための装置の金型部分を中心
とした1実施例を示す縦断面図である。
【図2】本発明を実施するための装置の樹脂圧検出部分
を中心とした1実施例を示す説明図である。
【図3】本発明における成形時の樹脂圧の現れ方の1例
を示す線図である。
【図4】本発明における成形時の樹脂圧と各種信号の現
れ方の1例を示す線図である。
【図5】本発明に類した従来の方法を実施するための装
置の1例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 固定金型 2 可動金型 3 キャビティ 4 ゲート部 5 射出装置 6 樹脂 7 樹脂圧検出用のセンサ 7a 圧力伝達ピン(ロッド部) 8 圧力表示部 10 成形品 11 シーケンサ 12 ランプ装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原田 哲夫 静岡県小笠郡小笠町川上1460番地の2 和 興産業株式会社静岡第一工場内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂を金型キャビティ内に射出充填する
    とき,ショートショットが現れ易い位置またはその近く
    で金型内の樹脂圧を検出し,検出した樹脂圧が高い第1
    の設定圧と低い第2の設定圧との間にあるときは良品が
    成形されたと判断して射出成形を続行し,検出した樹脂
    圧が高い第1の設定圧より大きいときはオーバーパック
    品が成形されたと判断し,検出した樹脂圧が低い第2の
    設定圧より小さいときはショート品が成形されたと判断
    してそれぞれ警報を発して次の射出成形を停止させるよ
    うにした射出成形方法。
  2. 【請求項2】 ショートショットが現れ易い位置を,樹
    脂の最終充填部とした特許請求の範囲請求項1記載の射
    出成形方法。
  3. 【請求項3】 ショートショットが現れ易い位置は,数
    ショットを続けて行うときに各ショット毎に射出圧力を
    順次下げて行き,何処かにショートショットが現れるま
    でショットを続けて見つけ出した位置とし,良品を得る
    正常の射出成形時の射出圧力は前記ショートショットが
    現れた射出圧力よりも高い圧力とした特許請求の範囲請
    求項1記載の射出成形方法。
  4. 【請求項4】 ショートショットが現れ易い位置または
    その近くに,樹脂圧検出センサを直接,または,圧力伝
    達ピンを介して間接的に取付けて樹脂圧を検出するよう
    にした特許請求の範囲請求項1または請求項3記載の射
    出成形方法。
  5. 【請求項5】 ショートショットが現れ易い位置の近く
    とは,ゲートから樹脂の最終充填部までの距離の2割以
    下の距離だけショートショットが現れ易い位置から離れ
    ている距離とした特許請求の範囲請求項1または請求項
    4記載の射出成形方法。
  6. 【請求項6】 検出した樹脂圧が高い第1の設定圧と低
    い第2の設定圧との間にあるときは良品が成形されたこ
    とを示すランプを点灯させ,検出した樹脂圧が高い第1
    の設定圧より大きいときはオーバーパック品が成形され
    たことを示す第1の警報ランプを点灯させ,検出した樹
    脂圧が低い第2の設定圧より小さいときはショート品が
    成形されたことを示す第2の警報ランプを点灯させ,か
    つ,3つのランプの色をそれぞれ異なる色とした特許請
    求の範囲請求項1ないしは請求項5記載の射出成形方
    法。
  7. 【請求項7】 圧力伝達ピンを介して樹脂圧を間接的に
    検出する場合に,型閉完了時から微少時間経過後で,か
    つ,射出動作開始前に樹脂圧検出センサの値を読み,そ
    の値が低い第2の設定圧より大きいときは警報を出し,
    一方,樹脂圧検出センサの値が低い第2の設定圧より小
    さいときは正常と判断して射出動作を行うようにした特
    許請求の範囲請求項4記載の射出成形方法。
  8. 【請求項8】 圧力伝達ピンを介して樹脂圧を間接的に
    検出する場合に,型閉完了時から0.1〜1秒経過後に
    検出するようにした特許請求の範囲請求項7記載の射出
    成形方法。
  9. 【請求項9】 検出した樹脂圧が低い第2の設定圧また
    は高い第1の設定圧より大きくなった場合は,そのこと
    をメモリに記録しておき,検出した樹脂圧が高い第1の
    設定圧と低い第2の設定圧との間にあるか否かを,射出
    充填完了後に判定するようにした特許請求の範囲請求項
    1ないしは請求項8記載の射出成形方法。
  10. 【請求項10】 1ショットで数個の射出成形品を得る
    とき,最初に溶湯が充填されるキャビティにおいてショ
    ートショットが現れ易い位置またはその近くと,最後に
    溶湯が充填されるキャビティにおいてショートショット
    が現れ易い位置またはその近くの2箇所で金型内の樹脂
    圧を検出するようにした特許請求の範囲請求項1ないし
    は請求項9記載の射出成形方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114555325A (zh) * 2019-10-02 2022-05-27 美蓓亚三美株式会社 压力检测装置以及优劣判断方法

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