JPH0870902A

JPH0870902A - 簡易履物及び履物用中敷

Info

Publication number: JPH0870902A
Application number: JP6215539A
Authority: JP
Inventors: Yukihiro Abe; 幸弘阿部; Isamu Tanabe; 勇田辺; Hiroyuki Saito; 広之斉藤; Junko Watanabe; 順子渡辺; Akira Yoda; 章依田
Original assignee: BUIDO KK
Current assignee: BUIDO KK
Priority date: 1994-09-09
Filing date: 1994-09-09
Publication date: 1996-03-19

Abstract

(57)【要約】【目的】無公害廃棄の可能な衛生的でかつ安価な簡易
履物を提供することを目的とする。【構成】水を吸いにくく水に滑りにくいコルク板４の
上面に、クッション性と吸汗性に優れたセルローズスポ
ンジ５を貼着してなる足形状の底部２と、セルローズス
ポンジ６の下面に、滑りを良くするためのリサイクル素
材による不織布７を貼着してなるアーチ状の甲部３と
で、縫製によりスリッパ１を形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、スリッパ、サンダル等
簡易履物及び履物用中敷に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種履物は従来、ビニール、ナイロン
及びポリエステル等の合成樹脂材料を素材として使用
し、底部、上部及び甲部等を数回にわたり縫製してなる
ものが一般的である。部分的に木綿や天然ゴムを使用す
るものもあるが、おおむね合成樹脂材料を使用してい
る。

【０００３】また、靴等履物に用いる中敷として従来、
発砲ウレタン等の発砲合成樹脂材から成形されたものを
使用者側で足サイズ等に合わせてカットするものが多く
利用されており、靴底の上に単に載置して使用してい
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】合成樹脂材を基本とす
る従来の簡易履物は、個人用及び家庭用であれば問題は
少ないが、公共の場においては、不特定多数の使用によ
る衛生面（水虫の感染等）や汗等の残滓による使用不快
感があり、又一部高級ホテル・旅館等においてのスリッ
パは使用本人専用で持ち帰るかその事業所において処分
（廃棄）するが、燃やすと有害ガスが発生する事や処分
場では腐敗することが無いなどでゴミ公害問題が生じて
いる。また、高価であるので、上述のような高級なホテ
ル等の一部しか衛生的なスリッパ等は期待できない。

【０００５】また、従来の中敷は、靴底の上に単に載置
して使用することから、歩行による滑りや部分的な変形
を抑止するために、薄く軟らかい素材が使用できず、薄
くて硬い素材か厚くて軟らかい素材に限定されるという
不具合があると共に、スリッパ等には安定した保持力が
得られないという点で使用出来ないという問題点があっ
た。ところが、近年では、不特定多数の人々が利用する
ホテルや病院及び集会所に備えてあるスリッパ等におい
て、如何に清掃、消毒がなされているといっても、素足
で利用する場合は、あまり肌触りのよい感触のものでは
ないので、中敷等を使用するなどして、防疫上も含めて
利用者が快適な生活を営める様に改善する必要が出てき
ている。

【０００６】そこで、本発明の目的は、無公害廃棄の可
能な衛生的でかつ安価な簡易履物を提供することと、薄
くて軟らかい素材で形成できると共に使用対象が広い履
物用中敷を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明にかかる簡易履物は、セルローズスポンジ等の
天然資源，繊維素材からなることを特徴とする。

【０００８】上記目的を達成するための本発明に係る履
物用中敷は、履物の装着面に接合剤を介して着脱自在に
接合し得ることを特徴とする。また、前記中敷は天然資
源，繊維素材からなると好適である。

【０００９】

【作用】前記構成の簡易履物によれば、無公害処理が可
能で自家処分ができると共に、廉価に製作でき使い捨て
が可能となり衛生効果が高められる。

【００１０】前記構成の履物用中敷によれば、安定した
保持力が得られ、薄くて軟らかい素材で形成できると共
に、使用対象がスリッパ等まで広められる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳細に説明する。図１乃至図５はスリッパの実施例を
示すものである。図１および図２に示すように、スリッ
パ１は足形状の底部２とアーチ状の甲部３とから構成さ
れる。

【００１２】底部２は、水を吸いにくく水に滑りにくい
コルク板４の上面に、クッション性と吸汗性に優れたセ
ルローズスポンジ５を貼着してなる。また、甲部３は、
セルローズスポンジ６の下面に、滑りを良くするための
リサイクル素材による不織布７を貼着してなる。

【００１３】そして、底部２と甲部３とはそれぞれの
左，右両側縁部において縫製される（図中縫製部８参
照）。この縫製の際、底部２の全周を縫っても良い。ま
た、縫製に代えて、甲部３を接着剤を用いて底部２に圧
着等で接合するようにしても良い。

【００１４】また、前記底部２は、図３に示すように、
板状にスライスされたセルローズスポンジ５とコルク板
４とを貼り合わせた後（図中ａからｂ参照）、一括型抜
きを行って多数の足形状底部２を形成するものである
（図中ｃからｄ参照）。この際、セルローズスポンジ５
とコルク板４との間に厚紙を挿入しても良い。また、コ
ルク板４の代わりに段ボール等を用いても良い。

【００１５】また、前記甲部３は、図４に示すように、
板状にスライスされたセルローズスポンジ６を適当な幅
で裁断した後（図中ａからｂ参照）、その片面に不織布
７を貼り合わせ（図中ｃからｄ参照）、その後甲部形に
切断するものである（図中ｅ参照）。または、前記不織
布７を貼り合わせないで、包み縫いして甲部形に切断し
ても良い（図中ｃ’からｅ’参照）。また、不織布７の
代わりに紙布や木綿布等を用いても良い。

【００１６】このようにして形成されたスリッパ１の左
右一足分は、ホテル・旅館等では、図５に示すように、
紙又はポリエチレン（焼却可）の袋９にいれ、無公害処
理ができる旨のメッセージを書いた書面を添える等して
使用される。または、袋９に入れず紙メモプレート上に
置いて使用しても良い。

【００１７】図６及び図７は中敷の実施例を示すもので
ある。図示のように、薄いシート状のセルローズスポン
ジ製素材から切り出された中敷１０の履物１２の装着面
と接合する面に接合剤１１が塗布され、履物１２に対し
着脱自在となっている。

【００１８】図示例では、接合剤１１が中敷接合面に直
接塗布されているため、未使用時には、接合面保護のた
めに、ビニールフィルム等を中敷接合面に接合しておく
必要がある。また、ビニールフィルム等を挾んで一足分
の中敷接合面同志を向かい合わせて接合しておいてもよ
い。

【００１９】前記接合剤１１は、中敷接合面の全面に亙
って塗布しても良いし、中敷１０が滑れない、部分的に
変形しない適宜な範囲に定めて塗布しても良い。

【００２０】また、前記接合剤１１は中敷接合面に直接
塗布する代わりに中敷接合面に接着された両面接着テー
プに塗布されていても良い。

【００２１】また、中敷１０がセルローズスポンジ製素
材からなり、軽く廉価で、衛生的で、肌触りも良いと共
に、無公害処理も可能で自家処分ができて好適である
が、その他の素材を用いて形成してもよい。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように本発明に係る簡易履
物によれば、昨今のゴミ公害問題に取り上げられるウレ
タンフォームを代表とする石油化学系の合成樹脂材を使
用しないので、無公害処理が出来ると共に、自家処分
（自家炉で燃やせる）が出来、穴を掘って埋めるだけで
も自然と土に還る。また、廉価に製作でき使い捨てが可
能となるので、あらゆる所での衛生的なものの利用が期
待できると共に、個人専用使用により水虫の感染防止等
防疫効果が大きい。

【００２３】以上説明したように本発明に係る履物用中
敷によれば、安定した保持力が得られるので、薄くて軟
らかい素材で形成でき、靴等の空間に与える影響を最小
限に抑えられると共に、使用対象がスリッパ等まで広め
られて有効である。即ち、不特定多数の利用者が繰り返
し用いる、ホテル・病院・集合所等の施設に備えるスリ
ッパ等履物を、清潔で衛生的な状態で利用できることに
より、病原菌の感染が抑止できると共に、利用者が快適
な生活を享受できるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る簡易履物（スリッパ）の一実施例
の斜視図である。

【図２】同じく要部断面図である。

【図３】同じく底部の製作工程図である。

【図４】同じく甲部の製作工程図である。

【図５】同じく使用状態図である。

【図６】本発明に係る履物用中敷の一実施例の斜視図で
ある。

【図７】同じく要部断面図である。

【符号の説明】

１スリッパ２底部３甲部４コルク板５セルローズスポンジ６セルローズスポンジ７不織布８縫製部９袋１０中敷１１接合剤１２履物

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者依田章神奈川県横浜市金沢区六浦町1832

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】天然資源，繊維素材からなることを特徴
とする簡易履物。
【請求項２】前記天然資源，繊維素材としてセルロー
ズスポンジを使用した請求項１記載の簡易履物。
【請求項３】履物の装着面に接合剤を介して着脱自在
に接合し得ることを特徴とする履物用中敷。
【請求項４】前記接合剤は中敷接合面に直接塗布され
ている請求項３記載の履物用中敷。
【請求項５】前記接合剤は中敷接合面に接着された両
面接着テープに塗布されている請求項３記載の履物用中
敷。
【請求項６】天然資源，繊維素材からなる請求項３，
４又は５記載の履物用中敷。