JPH0868319A - 排気二重管構造 - Google Patents
排気二重管構造Info
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- JPH0868319A JPH0868319A JP20225294A JP20225294A JPH0868319A JP H0868319 A JPH0868319 A JP H0868319A JP 20225294 A JP20225294 A JP 20225294A JP 20225294 A JP20225294 A JP 20225294A JP H0868319 A JPH0868319 A JP H0868319A
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- inner pipe
- thermal expansion
- outer pipe
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 内管と外管との周方向の熱膨張差に起因する
熱応力により排気管が損傷するのを防止する。 【構成】 内管12と外管14とを固定して成る排気二
重管において、内管12と外管14との固定部16に、
内管12と外管14との周方向の熱膨張差を吸収する熱
膨張吸収手段20を設ける。
熱応力により排気管が損傷するのを防止する。 【構成】 内管12と外管14とを固定して成る排気二
重管において、内管12と外管14との固定部16に、
内管12と外管14との周方向の熱膨張差を吸収する熱
膨張吸収手段20を設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の排気系に用
いられる排気二重管の構造に関し、とくに内管と外管と
の周方向の熱膨張差に起因する熱応力による排気管の損
傷を防止することが可能な排気二重管の構造に関する。
いられる排気二重管の構造に関し、とくに内管と外管と
の周方向の熱膨張差に起因する熱応力による排気管の損
傷を防止することが可能な排気二重管の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車における排気ガス浄化触媒の暖機
性能を向上させる一手段として、排気系部品の熱容量を
低減することが行われており、低熱容量化のため二重管
構造とした排気管が採用されている。二重管構造の排気
管の一例として、実開平5−19522号公報が知られ
ている。本公報の排気管では、内管と外管は一端で固定
され他端を自由端とすることにより、内管と外管の軸方
向の熱膨張差を吸収するようにしている。図13は、従
来の二重管構造の排気管の一例を示している。内管1と
外管2は一端のみがスポット溶接等の固定部4により固
定されている。内管1と外管2の他端側には、内管1と
外管2との隙間を一定に保つように周方向に延びるワイ
ヤメッシュ3が設けられている。
性能を向上させる一手段として、排気系部品の熱容量を
低減することが行われており、低熱容量化のため二重管
構造とした排気管が採用されている。二重管構造の排気
管の一例として、実開平5−19522号公報が知られ
ている。本公報の排気管では、内管と外管は一端で固定
され他端を自由端とすることにより、内管と外管の軸方
向の熱膨張差を吸収するようにしている。図13は、従
来の二重管構造の排気管の一例を示している。内管1と
外管2は一端のみがスポット溶接等の固定部4により固
定されている。内管1と外管2の他端側には、内管1と
外管2との隙間を一定に保つように周方向に延びるワイ
ヤメッシュ3が設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の実開平
5−19522号公報および図13に示す二重管構造の
排気管では、内管と外管との排気管軸方向の熱膨張差は
吸収できるが、周方向の熱膨張差を吸収することができ
ない。そのため、図14に示すように、内管1と外管2
との固定部(溶接部)4およびその近傍には、周方向に
大きな熱応力が発生し、繰り返しの熱サイクルにより内
管1の固定部近傍の部位には破断部6が生じる。
5−19522号公報および図13に示す二重管構造の
排気管では、内管と外管との排気管軸方向の熱膨張差は
吸収できるが、周方向の熱膨張差を吸収することができ
ない。そのため、図14に示すように、内管1と外管2
との固定部(溶接部)4およびその近傍には、周方向に
大きな熱応力が発生し、繰り返しの熱サイクルにより内
管1の固定部近傍の部位には破断部6が生じる。
【0004】本発明の目的は、内管と外管との周方向の
熱膨張差に起因する熱応力により排気管が損傷を防止す
ることが可能な排気二重管構造を提供することにある。
熱膨張差に起因する熱応力により排気管が損傷を防止す
ることが可能な排気二重管構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の排気二重管構造は、つぎのように構成されている。 (1)内管と外管とを固定して成る排気二重管におい
て、該内管と外管との固定部に、内管と外管との周方向
の熱膨張差を吸収する熱膨張吸収手段を設けることを特
徴とする排気二重管構造。 (2)熱膨張吸収手段は、固定部における内管の周方向
外面に凹凸部を形成し、該凸部と外管とを固定して成る
上記(1)記載の排気二重管構造。 (3)内管と外管とを固定して成る排気二重管におい
て、該内管と外管との周方向の熱膨張量がほぼ同じとな
るように内管と外管との熱膨張率を変えたことを特徴と
する排気二重管構造。
の排気二重管構造は、つぎのように構成されている。 (1)内管と外管とを固定して成る排気二重管におい
て、該内管と外管との固定部に、内管と外管との周方向
の熱膨張差を吸収する熱膨張吸収手段を設けることを特
徴とする排気二重管構造。 (2)熱膨張吸収手段は、固定部における内管の周方向
外面に凹凸部を形成し、該凸部と外管とを固定して成る
上記(1)記載の排気二重管構造。 (3)内管と外管とを固定して成る排気二重管におい
て、該内管と外管との周方向の熱膨張量がほぼ同じとな
るように内管と外管との熱膨張率を変えたことを特徴と
する排気二重管構造。
【0006】
【作用】上記(1)の排気二重管構造においては、内管
と外管との固定部に熱膨張吸収手段が設けられるので、
内管と外管との周方向の熱膨張差は熱膨張吸収手段によ
って吸収され、固定部およびその近傍には、大きな熱応
力は発生しない。したがって、内管と外管の固定部およ
びその近傍には、熱膨張差に起因する熱応力による損傷
は発生せず、排気管の耐久信頼性が高められる。上記
(2)の排気二重管構造においては、内管の周方向外面
に形成された凹凸部のうち凸部が外管に固定されるの
で、熱膨張差は凹部の変形によって吸収され、内管と外
管の固定部およびその近傍には、大きな熱応力は生じな
い。上記(3)の排気二重管構造においては、内管と外
管の熱膨張率が異なるので、内管の熱膨張量と外管の熱
膨張量とをほぼ同じにすることができる。したがって、
内管と外筒との熱膨張差が生じなくなり、内管と外管の
固定部およびその近傍には、大きな熱応力は生じない。
と外管との固定部に熱膨張吸収手段が設けられるので、
内管と外管との周方向の熱膨張差は熱膨張吸収手段によ
って吸収され、固定部およびその近傍には、大きな熱応
力は発生しない。したがって、内管と外管の固定部およ
びその近傍には、熱膨張差に起因する熱応力による損傷
は発生せず、排気管の耐久信頼性が高められる。上記
(2)の排気二重管構造においては、内管の周方向外面
に形成された凹凸部のうち凸部が外管に固定されるの
で、熱膨張差は凹部の変形によって吸収され、内管と外
管の固定部およびその近傍には、大きな熱応力は生じな
い。上記(3)の排気二重管構造においては、内管と外
管の熱膨張率が異なるので、内管の熱膨張量と外管の熱
膨張量とをほぼ同じにすることができる。したがって、
内管と外筒との熱膨張差が生じなくなり、内管と外管の
固定部およびその近傍には、大きな熱応力は生じない。
【0007】
【実施例】図1および図2は本発明の第1実施例を示し
ており、図3ないし図5は第1実施例の変形例を示して
いる。図6および図7は本発明の第2実施例を示してい
る。図8および図9は本発明の第3実施例を示してお
り、図10および図11は第3実施例の変形例を示して
いる。図12は本発明の第4実施例を示している。ま
ず、各実施例にわたって共通な構成を、例えば図1を参
照して説明する。ただし、共通構成部分には各実施例に
わたって同一符号の使用している。
ており、図3ないし図5は第1実施例の変形例を示して
いる。図6および図7は本発明の第2実施例を示してい
る。図8および図9は本発明の第3実施例を示してお
り、図10および図11は第3実施例の変形例を示して
いる。図12は本発明の第4実施例を示している。ま
ず、各実施例にわたって共通な構成を、例えば図1を参
照して説明する。ただし、共通構成部分には各実施例に
わたって同一符号の使用している。
【0008】図1に示すように、10は排気管を示して
おり、排気管10は、内管12と外管14から構成され
ている。外管14は、内管12の外周に配置されてい
る。内管12および外管14は、金属材料からなるパイ
プから構成されている。内管12の肉厚は、外管14の
肉厚よりも薄くなっている。外管14の一端は、内径が
内管12の外径とほぼ同一になるように縮径されてい
る。軸方向端部を除く内管12と外管14との間には、
周方向に延びる隙間15が形成されている。内管12と
外管14の一方の軸方向端部は、溶接等により接合され
ている。内管12は、この溶接等による固定部16によ
り、外管14に固定されている。
おり、排気管10は、内管12と外管14から構成され
ている。外管14は、内管12の外周に配置されてい
る。内管12および外管14は、金属材料からなるパイ
プから構成されている。内管12の肉厚は、外管14の
肉厚よりも薄くなっている。外管14の一端は、内径が
内管12の外径とほぼ同一になるように縮径されてい
る。軸方向端部を除く内管12と外管14との間には、
周方向に延びる隙間15が形成されている。内管12と
外管14の一方の軸方向端部は、溶接等により接合され
ている。内管12は、この溶接等による固定部16によ
り、外管14に固定されている。
【0009】つぎに、各実施例に共通な作用について説
明する。排気管10に流入した排気ガスは、内管12お
よび外管14を加熱し、下流側に流れる。内管12は排
気ガスと直接接触するので、外管14よりも高温とな
り、内管12の熱膨張量は外管14の熱膨張量よりも大
となり、内管と外筒には熱膨張差が生じる。内管12と
外管14は、一方の軸方向端部のみが固定されているの
で、内管12と外管14は軸方向にはそれぞれ自由に熱
膨張することができ、内管12と外管14の軸方向の熱
膨張差は吸収される。
明する。排気管10に流入した排気ガスは、内管12お
よび外管14を加熱し、下流側に流れる。内管12は排
気ガスと直接接触するので、外管14よりも高温とな
り、内管12の熱膨張量は外管14の熱膨張量よりも大
となり、内管と外筒には熱膨張差が生じる。内管12と
外管14は、一方の軸方向端部のみが固定されているの
で、内管12と外管14は軸方向にはそれぞれ自由に熱
膨張することができ、内管12と外管14の軸方向の熱
膨張差は吸収される。
【0010】つぎに、第1実施例に特有な構成および作
用について説明する。図1および図2に示すように、内
管12の軸方向端部の固定部16には、熱膨張吸収手段
としての凹凸部20が形成されている。本実施例では、
凹凸部20のうち凸部20aが突き出し部からなり、凹
部20bが突き出し部以外の部位からなっている。凸部
20aは、周方向に一定の間隔をもって設けられてい
る。凸部20aは、半径方向外方に突出しており、断面
形状が半円状となっている。凸部20aは、軸方向に所
定の距離W1 だけ延びている。凸部20aの頂部は、溶
接等による固定部16により外管14の内周面と接合さ
れている。内管12と外管14の排気管軸方向の他端側
には、内管12と外管14との隙間15を一定に保つた
めの周方向に延びるワイヤメッシュ(図示略)が設けら
れている。
用について説明する。図1および図2に示すように、内
管12の軸方向端部の固定部16には、熱膨張吸収手段
としての凹凸部20が形成されている。本実施例では、
凹凸部20のうち凸部20aが突き出し部からなり、凹
部20bが突き出し部以外の部位からなっている。凸部
20aは、周方向に一定の間隔をもって設けられてい
る。凸部20aは、半径方向外方に突出しており、断面
形状が半円状となっている。凸部20aは、軸方向に所
定の距離W1 だけ延びている。凸部20aの頂部は、溶
接等による固定部16により外管14の内周面と接合さ
れている。内管12と外管14の排気管軸方向の他端側
には、内管12と外管14との隙間15を一定に保つた
めの周方向に延びるワイヤメッシュ(図示略)が設けら
れている。
【0011】第1実施例においては、内管12に形成さ
れた複数の凸部20aの頂部が外管14に固定されてい
るので、内管12と外管14との周方向の熱膨張差が生
じた場合は、外管14と固定されていない凹部20bの
変形により、周方向の熱膨張差は吸収される。これによ
り、加熱冷却時の膨張または収縮量の差から生じる周方
向の熱応力が低減され、固定部16およびこの近傍の部
位に作用する熱応力は小となる。したがって、肉厚の薄
い内管12が損傷することはなくなる。
れた複数の凸部20aの頂部が外管14に固定されてい
るので、内管12と外管14との周方向の熱膨張差が生
じた場合は、外管14と固定されていない凹部20bの
変形により、周方向の熱膨張差は吸収される。これによ
り、加熱冷却時の膨張または収縮量の差から生じる周方
向の熱応力が低減され、固定部16およびこの近傍の部
位に作用する熱応力は小となる。したがって、肉厚の薄
い内管12が損傷することはなくなる。
【0012】図3ないし図5は、第1実施例の変形例を
示している。第1実施例では、凹凸部20が軸方向に所
定の距離だけ延びているが、図5に示すように、本変形
例では凹凸部20が内管12の全長にわたって形成され
ている。これにより、内管12と外管14との間の隙間
15は一定に保たれ、ワイヤメッシュを用いる必要がな
くなる。また、凹凸部20を内管12の全長にわたって
形成することにより、内管12の曲げ剛性が高くなるの
で、熱変形を抑制することができ、内管12の薄肉化が
可能となる。さらに、内管12の薄肉化が可能となるこ
とから、排気管10の熱容量が小さくなり、排気ガス浄
化触媒の暖機性能の向上が図れる。なお、凸部20aと
外管14とを接合する固定部16は、第1実施例と同様
に軸方向端部の一方のみである。
示している。第1実施例では、凹凸部20が軸方向に所
定の距離だけ延びているが、図5に示すように、本変形
例では凹凸部20が内管12の全長にわたって形成され
ている。これにより、内管12と外管14との間の隙間
15は一定に保たれ、ワイヤメッシュを用いる必要がな
くなる。また、凹凸部20を内管12の全長にわたって
形成することにより、内管12の曲げ剛性が高くなるの
で、熱変形を抑制することができ、内管12の薄肉化が
可能となる。さらに、内管12の薄肉化が可能となるこ
とから、排気管10の熱容量が小さくなり、排気ガス浄
化触媒の暖機性能の向上が図れる。なお、凸部20aと
外管14とを接合する固定部16は、第1実施例と同様
に軸方向端部の一方のみである。
【0013】つぎに、第2実施例に特有な構成および作
用について説明する。図6および図7に示すように、内
管12の軸方向端部の固定部16には、熱膨張吸収手段
としての凹凸部22が形成されている。本実施例では、
凹凸部22は波形となっており、凸部22aが山の部分
であり、凹部22bが谷の部分となっている。凹凸部2
2は、排気管軸方向に所定の距離W2 だけ延びている。
凸部22aの頂部は、溶接等による固定部16により外
管14の内周面と接合されている。内管12と外管14
の排気管軸方向の他端側には、内管12と外管14との
隙間15を一定に保つための周方向に延びるワイヤメッ
シュ(図示略)が設けられている。
用について説明する。図6および図7に示すように、内
管12の軸方向端部の固定部16には、熱膨張吸収手段
としての凹凸部22が形成されている。本実施例では、
凹凸部22は波形となっており、凸部22aが山の部分
であり、凹部22bが谷の部分となっている。凹凸部2
2は、排気管軸方向に所定の距離W2 だけ延びている。
凸部22aの頂部は、溶接等による固定部16により外
管14の内周面と接合されている。内管12と外管14
の排気管軸方向の他端側には、内管12と外管14との
隙間15を一定に保つための周方向に延びるワイヤメッ
シュ(図示略)が設けられている。
【0014】第2実施例においては、内管12に形成さ
れた凹凸部22お凸部22aの頂部が外管14に固定さ
れているので、内管12と外管14との周方向の熱膨張
差が生じた場合は、外管14と固定されていない凹部2
2bが変形するので、周方向の熱膨張差は吸収される。
本実施例では凹凸部22には連続的に凸部22aと凹部
22bが形成されるので、第1実施例に比べて熱膨張差
により自由変形できる部分が長くなり、熱応力の低減効
果がより大きくなる。したがって、排気管10の熱疲労
強度をさらに向上することができる。
れた凹凸部22お凸部22aの頂部が外管14に固定さ
れているので、内管12と外管14との周方向の熱膨張
差が生じた場合は、外管14と固定されていない凹部2
2bが変形するので、周方向の熱膨張差は吸収される。
本実施例では凹凸部22には連続的に凸部22aと凹部
22bが形成されるので、第1実施例に比べて熱膨張差
により自由変形できる部分が長くなり、熱応力の低減効
果がより大きくなる。したがって、排気管10の熱疲労
強度をさらに向上することができる。
【0015】つぎに、第3実施例に特有な構成および作
用について説明する。図8および図9に示すように、内
管12の軸方向端部の固定部16には、熱膨張吸収手段
としての凹凸部24が形成されている。本実施例では、
凹凸部24のうち凸部24aが突起部からなり、凹部2
4bは突起部以外の部位からなっている。凸部24a
は、周方向に一定の間隔をもって設けられている。凸部
24aは、半径方向外方に突出しており、半球面状に形
成されている。凸部24aの頂部は、溶接等による固定
部16により外管14の内周面と接合されている。内管
12と外管14の排気管軸方向の他端側には、内管12
と外管14との隙間を一定に保つための周方向に延びる
ワイヤメッシュ(図示略)が設けられている。
用について説明する。図8および図9に示すように、内
管12の軸方向端部の固定部16には、熱膨張吸収手段
としての凹凸部24が形成されている。本実施例では、
凹凸部24のうち凸部24aが突起部からなり、凹部2
4bは突起部以外の部位からなっている。凸部24a
は、周方向に一定の間隔をもって設けられている。凸部
24aは、半径方向外方に突出しており、半球面状に形
成されている。凸部24aの頂部は、溶接等による固定
部16により外管14の内周面と接合されている。内管
12と外管14の排気管軸方向の他端側には、内管12
と外管14との隙間を一定に保つための周方向に延びる
ワイヤメッシュ(図示略)が設けられている。
【0016】第3実施例においては、内管12に形成さ
れた複数の凸部24aの頂部が外管14に固定されてい
るので、内管12と外管14との周方向の熱膨張差が生
じた場合は、内管12と外管14と固定されていない凹
部24bの変形により、周方向の熱膨張差は吸収され
る。これにより、加熱冷却時の膨張または収縮量の差か
ら生じる周方向の熱応力が低減され、固定部16および
この近傍の部位に作用する熱応力は小となる。したがっ
て、肉厚の薄い内管12の損傷が回避される。
れた複数の凸部24aの頂部が外管14に固定されてい
るので、内管12と外管14との周方向の熱膨張差が生
じた場合は、内管12と外管14と固定されていない凹
部24bの変形により、周方向の熱膨張差は吸収され
る。これにより、加熱冷却時の膨張または収縮量の差か
ら生じる周方向の熱応力が低減され、固定部16および
この近傍の部位に作用する熱応力は小となる。したがっ
て、肉厚の薄い内管12の損傷が回避される。
【0017】図10ないし図11は、第3実施例の変形
例を示している。第3実施例では、凹凸部24が固定部
16にのみ設けられていたが、図11に示すように、本
変形例では凹凸部24は内管12の全長にわたって形成
されている。これにより、内管12と外管14との間の
隙間は一定に保たれ、ワイヤメッシュを用いる必要がな
くなる。また、凹凸部24を内管12の全長にわたって
形成することにより、内管12の曲げ剛性が高くなるの
で、熱変形を抑制することができ、内管12の薄肉化が
可能となる。内管12の薄肉化が可能となることから、
排気管10の熱容量が小さくなり、排気ガス浄化触媒の
暖機性能の向上が図れる。さらに、曲げ加工が容易とな
るので、排気管10の曲管部への適用も可能となる。な
お、凸部24aと外管14とを接合する固定部16は、
第3実施例と同様に軸方向端部の一方のみである。
例を示している。第3実施例では、凹凸部24が固定部
16にのみ設けられていたが、図11に示すように、本
変形例では凹凸部24は内管12の全長にわたって形成
されている。これにより、内管12と外管14との間の
隙間は一定に保たれ、ワイヤメッシュを用いる必要がな
くなる。また、凹凸部24を内管12の全長にわたって
形成することにより、内管12の曲げ剛性が高くなるの
で、熱変形を抑制することができ、内管12の薄肉化が
可能となる。内管12の薄肉化が可能となることから、
排気管10の熱容量が小さくなり、排気ガス浄化触媒の
暖機性能の向上が図れる。さらに、曲げ加工が容易とな
るので、排気管10の曲管部への適用も可能となる。な
お、凸部24aと外管14とを接合する固定部16は、
第3実施例と同様に軸方向端部の一方のみである。
【0018】つぎに、第4実施例に特有な構成および作
用について説明する。図12に示すように、内管12と
外管14は、熱膨張率が異なる金属材料から構成されて
いる。内管12と外管14の熱膨張率は、内管12と外
管14の周方向の熱膨張量がほぼ同じとなるような値に
設定されている。内管12は、高温の排気ガスが直接接
触するので、熱膨張量を小に抑えるために熱膨張率は小
となっており、外管14は内管12よりも温度が多少低
くなるので、熱膨張率は内管12に比べて大となってい
る。
用について説明する。図12に示すように、内管12と
外管14は、熱膨張率が異なる金属材料から構成されて
いる。内管12と外管14の熱膨張率は、内管12と外
管14の周方向の熱膨張量がほぼ同じとなるような値に
設定されている。内管12は、高温の排気ガスが直接接
触するので、熱膨張量を小に抑えるために熱膨張率は小
となっており、外管14は内管12よりも温度が多少低
くなるので、熱膨張率は内管12に比べて大となってい
る。
【0019】第4実施例では、内管12と外管14の熱
膨張量がほぼ同じとなるので、周方向の熱膨張差はほと
んど生じない。したがって、内管12と外管14の固定
部16およびその近傍には大きな熱応力は生じなくな
り、内管12が薄肉であっても損傷は生じない。また、
熱膨張差がほとんど生じないことから、第1実施例ない
し第3実施例のように、熱膨張吸収手段としての凹凸部
20、22、24も不要となり、排気管10の構造は従
来と同じでよい。
膨張量がほぼ同じとなるので、周方向の熱膨張差はほと
んど生じない。したがって、内管12と外管14の固定
部16およびその近傍には大きな熱応力は生じなくな
り、内管12が薄肉であっても損傷は生じない。また、
熱膨張差がほとんど生じないことから、第1実施例ない
し第3実施例のように、熱膨張吸収手段としての凹凸部
20、22、24も不要となり、排気管10の構造は従
来と同じでよい。
【0020】第1実施例ないし第3実施例における凹凸
部20、22、24の成形方法として、金型プレス成
形、ロール転写成形、液圧成形を用いるのが生産効率の
点から望ましいが、これに限定されるものではない。
部20、22、24の成形方法として、金型プレス成
形、ロール転写成形、液圧成形を用いるのが生産効率の
点から望ましいが、これに限定されるものではない。
【0021】
(1)請求項1の排気二重管構造によれば、内管と外管
との固定部に、内管と外管との周方向の熱膨張差を吸収
する熱膨張吸収手段を設けるようにしたので、固定部お
よびその近傍には熱膨張差に起因する大きな熱応力は発
生しなくなり、熱応力による排気管の損傷を防止するこ
とができる。 (2)請求項2の排気二重管構造によれば、固定部にお
ける内管の周方向外面に形成された凹凸部のうちの凸部
に、外管を固定しているので、凹部の変形によって熱膨
張差を吸収することができる。 (3)請求項3の排気二重管構造によれば、内管と外管
との周方向の熱膨張量がほぼ同じとなるように内管と外
管との熱膨張率を変えたので、周方向の熱膨張差がほと
んど生じなくなり、排気管の構造を変えることなく、熱
応力による排気管の損傷を防止することができる。
との固定部に、内管と外管との周方向の熱膨張差を吸収
する熱膨張吸収手段を設けるようにしたので、固定部お
よびその近傍には熱膨張差に起因する大きな熱応力は発
生しなくなり、熱応力による排気管の損傷を防止するこ
とができる。 (2)請求項2の排気二重管構造によれば、固定部にお
ける内管の周方向外面に形成された凹凸部のうちの凸部
に、外管を固定しているので、凹部の変形によって熱膨
張差を吸収することができる。 (3)請求項3の排気二重管構造によれば、内管と外管
との周方向の熱膨張量がほぼ同じとなるように内管と外
管との熱膨張率を変えたので、周方向の熱膨張差がほと
んど生じなくなり、排気管の構造を変えることなく、熱
応力による排気管の損傷を防止することができる。
【図1】本発明の第1実施例に係る排気二重管構造の要
部断面図である。
部断面図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】図1の変形例を示す断面図である。
【図4】図3のB−B線に沿う断面図である。
【図5】図3の内管の斜視図である。
【図6】本発明の第2実施例に係る排気二重管構造の要
部断面図である。
部断面図である。
【図7】図6のC−C線に沿う断面図である。
【図8】本発明の第3実施例に係る排気二重管構造の要
部断面図である。
部断面図である。
【図9】図8のD−D線に沿う断面図である。
【図10】図8の変形例を示す断面図である。
【図11】図10の内管の斜視図である。
【図12】本発明の第4実施例に係る排気二重管構造の
要部断面図である。
要部断面図である。
【図13】従来の排気二重管構造の断面図である。
【図14】図13の部分拡大断面図である。
12 内管 14 外管 16 固定部 20 熱膨張吸収手段 20a 凸部 22b 凹部 22 熱膨張吸収手段 22a 凸部 22b 凹部 24 熱膨張吸収手段 24a 凸部 24b 凹部
Claims (3)
- 【請求項1】 内管と外管とを固定して成る排気二重管
において、該内管と外管との固定部に、内管と外管との
周方向の熱膨張差を吸収する熱膨張吸収手段を設けるこ
とを特徴とする排気二重管構造。 - 【請求項2】 熱膨張吸収手段は、固定部における内管
の周方向外面に凹凸部を形成し、該凸部と外管とを固定
して成る請求項1記載の排気二重管構造。 - 【請求項3】 内管と外管とを固定して成る排気二重管
において、該内管と外管との周方向の熱膨張量がほぼ同
じとなるように内管と外管との熱膨張率を変えたことを
特徴とする排気二重管構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20225294A JPH0868319A (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | 排気二重管構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20225294A JPH0868319A (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | 排気二重管構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0868319A true JPH0868319A (ja) | 1996-03-12 |
Family
ID=16454475
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20225294A Pending JPH0868319A (ja) | 1994-08-26 | 1994-08-26 | 排気二重管構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0868319A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020061822A (ko) * | 2001-01-18 | 2002-07-25 | (주)부성파이프 | 자동차용 배기관부재 |
KR20020061821A (ko) * | 2001-01-18 | 2002-07-25 | (주)부성파이프 | 자동차용 배기관부재 |
JP2007154694A (ja) * | 2005-12-01 | 2007-06-21 | Nissan Motor Co Ltd | 二重管式排気管 |
JP2007321569A (ja) * | 2006-05-30 | 2007-12-13 | Honda Motor Co Ltd | 消音器構造 |
JP2011127607A (ja) * | 2009-12-19 | 2011-06-30 | J Eberspecher Gmbh & Co Kg | 排気ガス処理装置 |
-
1994
- 1994-08-26 JP JP20225294A patent/JPH0868319A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20020061822A (ko) * | 2001-01-18 | 2002-07-25 | (주)부성파이프 | 자동차용 배기관부재 |
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JP4692252B2 (ja) * | 2005-12-01 | 2011-06-01 | 日産自動車株式会社 | 二重管式排気管 |
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JP2011127607A (ja) * | 2009-12-19 | 2011-06-30 | J Eberspecher Gmbh & Co Kg | 排気ガス処理装置 |
EP2336518B1 (de) * | 2009-12-19 | 2017-06-21 | Eberspächer Exhaust Technology GmbH & Co. KG | Abgasbehandlungseinrichtung |
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