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JPH0864407A - 抵抗部品の製造方法 - Google Patents

抵抗部品の製造方法

Info

Publication number
JPH0864407A
JPH0864407A JP6202000A JP20200094A JPH0864407A JP H0864407 A JPH0864407 A JP H0864407A JP 6202000 A JP6202000 A JP 6202000A JP 20200094 A JP20200094 A JP 20200094A JP H0864407 A JPH0864407 A JP H0864407A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
resistor
substrate
resistance value
resistance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6202000A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Nakao
恵一 中尾
Ryo Kimura
涼 木村
Fumio Tanaka
文雄 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP6202000A priority Critical patent/JPH0864407A/ja
Publication of JPH0864407A publication Critical patent/JPH0864407A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Apparatuses And Processes For Manufacturing Resistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板内に複数個の抵抗部品を製造する際、抵
抗値バラツキを小さく製造することで、レーザートリミ
ング等の抵抗体自体を加工せずとも、抵抗値バラツキを
下げられ、更に容易に所定の抵抗値を得ることができる
抵抗部品を安価に製造することを目的とする。 【構成】 基板12の上に第1の電極13aと第2の電
極13bを、その間に形成する抵抗体15の長さが、基
板中央部に比べて基板周辺部で短くなるように形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は角形チップ抵抗器、抵抗
ネットワーク、コンデンサやコイルと複合化された抵抗
部品やハイブリッドICの抵抗等に利用される抵抗部品
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ハイブリッドIC、チップ抵抗等
の抵抗部品に対して円高等の影響により以前に増してコ
ストダウンの要求が強くなってきている。
【0003】以下に従来の角形チップ抵抗器を例にとり
説明する。図10(a)、図10(b)は従来のチップ
抵抗部品を示すものであり、分かりやすくするため抵抗
体の保護層や実装用の外部電極は省略して示している。
【0004】図10(a)、図10(b)において1は
抵抗体、2はセラミック等からなる基板、3a,3bは
第1,第2の電極である。図10(a)において、抵抗
体1の両端は第1の電極3a、第2の電極3bの上部に
形成されており、図10(b)において、抵抗体1の両
端は第1の電極3a、第2の電極3bの下に埋め込まれ
て形成されている。こうして抵抗部品は、必要に応じて
図10(a)や図10(b)の構造を選択することがで
きる。
【0005】次に、図11〜図13を用いて、1枚の基
板から複数個の抵抗体部品を製造する様子を説明する。
図11において、2はセラミック等からなる基板であ
り、この基板2の内部には複数のブレークライン4が縦
横に形成されている。この基板2の上に図12に示すよ
うに複数個の第1の電極3a、第2の電極3bが形成さ
れる。更に、図13に示すように複数の第1の電極3a
と第2の電極3bを接続するように抵抗体1が形成され
る。最後に抵抗体1をレーザートリミングすることで抵
抗値を調整し、表面に保護層を形成し、ブレークライン
4で個片に分割し、外部電極を形成することで図10
(a)、図10(b)に示したような角形チップ抵抗部
品を製造することができる。なお、図12において、抵
抗体1の下に第1の電極3a、第2の電極3bが形成さ
れるため、でき上がった抵抗部品は、図10(a)に相
当のものになる。
【0006】図14は、図13のサンプルの抵抗値を基
板内で測定し、その分布を示したものであり、レーザー
トリミングする前である。図12より、基板2の中央に
形成された抵抗体1の方が周辺部に形成されたものに比
較して5%〜10%程度低くなっていることがわかる。
しかし通常はこの後、レーザートリミングを行うためこ
の抵抗値のバラツキは問題にならない。
【0007】ここで言うトリミングとは、抵抗体1自体
を加工することで抵抗値を変化させるものであり、主に
レーザートリミング方法や希にはブラストトリミング方
法が実用化されている。しかしこのトリミング方法は、
抵抗値を高い方向にしか調整できない。このため、実際
は抵抗体1のバラツキを考慮して初期抵抗値は大幅に低
いものに設定した後、大きくトリミングすることが行わ
れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の構成では
抵抗値を低めに設定しておき、レーザートリミングする
ことにより目的とする抵抗値に調整していた。このため
レーザートリミングコストが発生すると同時に、レーザ
ートリミング時に抵抗体1にマイクロクラックが発生し
て、ノイズ特性が劣化したり、信頼性が低くなったりし
ていた。また抵抗値を高い方向にしか調整できないた
め、必然的にトリミング量が大きくなりレーザートリミ
ングコストがかかっていた。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、レーザートリミングする前の抵抗体の抵抗値のバラ
ツキを低減することにより、レーザートリミング量を低
減したり、レーザートリミングなしでも所定の抵抗値が
得られる抵抗部品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の抵抗部品の製造方法は、基板上に設けた第1
の電極及び第2の電極と、この第1と第2の電極を接続
する抵抗体とからなる抵抗部品を前記基板上に複数個製
造する際に、前記第1の電極と前記第2の電極との間隔
を、前記基板の中央部では周辺部に比べて0.2%以上
20%以下の範囲で長くなるように形成し、この第1と
第2の電極間に接続するように抵抗体を形成した後、個
片に分割するものである。
【0011】
【作用】この方法によって、レーザートリミングをする
前に基板内の抵抗値バラツキを低減でき、レーザートリ
ミング量を少なくできひいてはレーザートリミング自体
も省略化することもできる。
【0012】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の一実施例について、図面を参
照しながら説明する。
【0013】図1は本発明の第1の実施例における抵抗
部品の製造方法の一例を示すものであり、図1におい
て、表面に縦横にブレークライン14が形成されたセラ
ミック等からなる大判の基板12の上に斜線で示した第
1の電極13aと第2の電極13bが形成されている。
図1から、基板12上に設けた第1の電極13aと第2
の電極13bとの間隔が、基板の中央部では周辺部に比
べて0.2%以上20%以下の範囲で長く形成されるこ
とになる。
【0014】更に詳しく説明する。まず図1の形状で
1.6mm×0.8mmのチップ部品を3000個、1枚の
基板12から形成できるようにブレークライン14を形
成したアルミナ基板を作製した。この上に図1に示すよ
うに基板周辺部に比較して基板中央部では、電極間隔が
長めになるような形状に第1の電極13aと第2の電極
13bを印刷形成した。ここで電極材料には銀を用い、
印刷後に焼成することで図1相当のものを作製した。一
方、比較のため従来例として、図12に示すような形状
で同じアルミナ基板上に同様に第1の電極3aと第2の
電極3bを形成した。
【0015】次に抵抗体を形成する様子を図2を用いて
説明する。図2は図1を部分拡大したものであり、複数
の第1の電極13aと第2の電極13bを接続するよう
に同一の幅の抵抗体15を形成したものである。図2に
おいて、抵抗体15は第1の電極13aと第2の電極1
3bの間に挟まれて形成され、基板中央側の電極間隔を
L1、基板周辺側の電極間隔をL2とした場合、L1>
L2の関係が成り立つ。こうして本発明例は図2に示す
ように形成した。一方、従来例の試作は、図12の第1
の電極3aと第2の電極3bはその間隔が基板2の中央
部でも周辺部でも同じ長さになるように作製した。
【0016】図3を用いて更に説明する。図3はこうし
て作製した本発明例の抵抗部品の基板内の抵抗値バラツ
キを測定した結果である。このように本発明例では基板
中央側の第1、第2の電極間隔を基板周辺に比べて長く
形成することにより、従来例(図11参照)では基板中
央側で抵抗値が低めになるという課題があったが、図3
に示すように、本発明の抵抗部品の製造方法を用いるこ
とにより基板内の抵抗値バラツキを小さくできた。
【0017】第1の電極13a、第2の電極13bのパ
ターンの設計方法を説明する。ここで、第1の電極13
a、第2の電極13bの間隔は、図13の相対抵抗値の
基板内での変化率を元にして計算することで簡単に求め
ることができる。ここで図13の相対抵抗値の変化率
は、使用するアルミナ基板の種類や反り具合、焼成炉の
温度分布や焼成温度等によってその変化率は変わるが、
製造仕様が決まればその変化の具合は一定化させられ
る。こうして、本実施例では、使用する条件に併せて第
1の電極13aと第2の電極13bの間隔を計算して求
めた。
【0018】まず図12〜図13に相当する電極間隔を
一定にした従来の抵抗体を試作し、この基板内の抵抗値
分布を基板2000枚について測定したところ、99.
7%以上の基板において基板周辺部と基板中央部の抵抗
値の差は4%〜6%(図14に相当の結果)が得られ
た。
【0019】そこでこの4%〜6%の抵抗値の差の発生
に対して、電極間隔を補正する実験を行った。実験には
ルテニウムを主体とした850℃焼成タイプの厚膜抵抗
体材料と、銀パラジウムを主体とした850℃焼成タイ
プの厚膜電極材料を用いた。まず電極間隔の変化に対し
て、どれだけの感度で抵抗値分布が変化するかを実際の
抵抗体を試作して求めた。電極間隔を5mmとして電極間
隔を0.005mm変化させた場合は、アルミナ基板表面
の粗さの影響のためか実際のサンプルでは効果は認めら
れなかった。
【0020】一方0.01mm変化させた場合では実際の
サンプルに明らかな変化が認められた。そこで最小調整
範囲を0.2%(つまり0.01mm/5mm)として電極
間隔を調整することとし、この電極間隔を5mm→4.5
mm→4.0mm→3.5mm→3.0mmと大きく変化させた
ところ、それに応じて抵抗値は大きく変化したが、後工
程のレーザートリミング時において問題が発生すること
があった。電極間隔が4.0mmの場合、レーザ切りしろ
は問題なかったが、3.5mm以下では切りしろが不足す
る場合があった。
【0021】以上を考慮した結果、電極間隔は5mmを中
心とし最小微調幅が0.01mmで±1mmの範囲(0.2
%以上20%以下)で変化させても実用上問題ないこと
がわかった。更にチップサイズを1.0mm×0.5mmか
ら6.3mm×3.2mmの範囲で変化させたが、同様に
0.2%以上20%の範囲なら後工程や特性に悪影響を
与えることはなかった。
【0022】以上の結果を踏まえて、抵抗値が基板内で
一定になるように電極間隔で製品を試作した。まず図1
に示すように電極間隔を基板周辺部で5%程度長く設計
したパターンを用いて基板2000枚の上に前記銀パラ
ジウム材料を用いて厚膜電極を形成した。次にこの上に
前記ルテニウム抵抗体を形成し、基板内の抵抗値を測定
したところ、基板内の抵抗値分布は、99.7%以上の
基板において基板周辺部と基板中央部の抵抗値の差を1
%程度(図3に相当の結果)におさめることができた。
次にこの基板をレーザートリミングしたところ、抵抗値
バラツキの小さい分だけレーザー加工時間を短くできコ
ストダウンも可能になった。
【0023】次に、この基板上にガラスまたは樹脂を主
体とした保護層を印刷し、抵抗値を捺印後に基板をチッ
プ状に分割した。印刷及びメッキによって端面電極を形
成した後、分別装置によって抵抗値分別を行い、自動実
装機用にテーピングまたはバルクケースにセットし、チ
ップ抵抗器とした。こうしてできあがったチップ抵抗器
は、個々には電極間隔が0.2%以上20%以下の範囲
で変化しているにも関わらず、特性面や実装面において
は、電極間隔の一定な従来のチップ抵抗器と差はなかっ
た。
【0024】次に第1の電極13aと第2の電極13b
の形状について説明する。図4に示すように第1の電極
13aと第2の電極13bの形状として、抵抗体15に
対して垂直に交わる構成とし、しかも第1の電極13a
と第2の電極13bは基板12の周辺部に比べて基板1
2の中央部ではその間隔が段階的に長くなるように構成
することもできる。
【0025】(実施例2)図5は本発明の第2の実施例
を示す抵抗部品の製造方法を示すものである。図5にお
いて、抵抗体15の幅を基板周辺部に比べて基板中央部
で狭くしている。一方、第1の電極13a、第2の電極
13bの間隔は一定にしていることから結果的に基板1
2内での抵抗値バラツキを低減することができる。ここ
で、抵抗体15の幅の変化率をアルミナ基板の種類やそ
の表面粗さ、電極材料や抵抗体材料の種類、焼成条件等
を数十種類色々組み合わせて適用範囲を求めたところ、
基板周辺に比べて基板中央部で0.2%以上20%以下
の範囲で抵抗体15の幅を調整することで抵抗値を一定
にできることがわかった。またこの組み合わせのなかで
も、大半は2%〜8%の範囲内に入ることがわかった。
【0026】また、抵抗体15の幅以外に抵抗体の厚み
を変化させてもよい。図6のように、抵抗体15の厚み
を基板周辺部に比べて基板中央部で薄くすることによっ
て、基板12内での抵抗値バラツキを低減することがで
きる。ここで、抵抗体15の厚みの変化率をアルミナ基
板の種類やその表面粗さ、電極材料や抵抗体材料の種
類、焼成条件等を数十種類色々組み合わせて適用範囲を
求めたところ、基板周辺に比べて基板中央部で0.2%
以上20%以下の範囲で抵抗体5bの厚みを調整するこ
とで抵抗値を一定にできることがわかった。またこの組
み合わせのなかでも大半は2%〜8%の範囲内に入るこ
とがわかった。
【0027】(実施例3)図7は本発明の第3の実施例
を示す抵抗部品の構造を示すものであり、図7(a)は
斜視図、図7(b)は完成品の断面図である。図7にお
いて、16はアジャスト電極、17は端面電極、18は
保護層であり、図7(a)においては、保護層18と端
面電極17は省略している。
【0028】図7において、第1の電極13aとアジャ
スト電極16の間隔を調整することで、抵抗体15の抵
抗値をレーザートリミングしなくても所定値に設定でき
る。
【0029】ここでアジャスト電極16の材料として
は、銀、パラジウム、金、白金等の厚膜導体や、それ以
外に薄膜導体としてこれら金属を蒸着やスパッタで2μ
m未満の薄膜で形成することもできる。また、金、ニッ
ケル、パラジウム等の有機金属インキを印刷した後、焼
成して薄膜導体材料とすることもできる。
【0030】また、金属薄膜を直接基板に張り付けた
り、溶射したりあるいはメッキ等で形成することもでき
る。これらの電極材料のパターニングは、基板上に所定
形状にフォトリソ技術を用いることで高精度に形成でき
る。
【0031】こうして、一枚の基板12の上に例えば1
00mm角以上のセラミック基板の上に1.0mm×0.5
mm以下の小さな抵抗部品を一度に1万個以上作成するこ
とができる。ここで、予め基板内の抵抗体の焼成等によ
る図13に相当のその抵抗値分布を予め測定しておき、
その抵抗値が基板内で、図3に示すように一定になるよ
うに第1の電極13aとアジャスト電極16の間隔を補
正しておくことができる。
【0032】次に図8を用いて、実施例3(図7)に相
当の抵抗部品の製造方法について、説明する。図8は、
図7に相当の抵抗部品の製造方法の一例を示すものであ
り、図8において、抵抗体15は第1の電極13aの上
に覆いかぶさってアジャスト電極16の下に潜り込んだ
状態で、接続されている。また図8において、基板中央
側の第1の電極13aとアジャスト電極16の間隔をL
3、基板周辺側の第1の電極13aとアジャスト電極1
6の間隔をL4とした場合、L3>L4の関係が成り立
つ。こうすることで、図3に示したように抵抗部品の基
板内の抵抗値バラツキを小さくできる。
【0033】また、本実施例の場合、第1の電極13a
とアジャスト電極16は別々の工程で形成するため、L
3>L4の関係を保ったままで、前記第1の電極13a
とアジャスト電極16の間隔を例えば0.4mm→0.4
2mm→0.44mm→0.46mmと自由に設定できる。こ
うして、抵抗値を0.4mmの時を100とすると、0.
42mmの時で105、0.44mmの時で110、0.4
6mmの時で115と変化させられる。この原理を用いる
ことで、レーザートリミングすることなく基板全体の抵
抗部品を一括処理でアジャスト電極16の形成する位置
(抵抗体15との重なり長さ)を変化させることで、抵
抗値を調整することができる。
【0034】次に本実施例の抵抗部品の製造方法につい
て、抵抗値1.5KΩのチップ抵抗部品の試作例を用い
て詳しく説明する。
【0035】まず第1の電極13aとしては市販のセラ
ミックコンデンサ用電極材料をもとに高温焼成用銀パラ
ジウムインキを試作した。これをブレークライン付きの
アルミナ基板上に印刷し、乾燥後、950℃で焼成し
た。焼成後の電極厚みは5μmであった。次にこの上に
抵抗体インキを印刷した。この抵抗体インキは市販の8
50℃焼成タイプの厚膜抵抗体インキを10.0KΩ/
□になるようにブレンドし、これを印刷乾燥後、850
℃で焼成して抵抗体15を形成した。ここで抵抗体15
のシート抵抗を測定したところ、11.3KΩ/□であ
った。なおここで、10KΩ/□の抵抗体インキを選ん
だ理由は、その抵抗値領域の抵抗体インキが材料的な面
から他の低抵抗や高抵抗に比較してより抵抗値バラツキ
が大きくなるためである。
【0036】そこで計算によって抵抗体15の長さを求
めた結果、L=0.43mmに設定した場合に15KΩが
得られることがわかったので、この仕様でアジャスト電
極16を形成した。ここで計算には、予め実験的に第1
の電極13aと抵抗体15の重なり部分やアジャスト電
極16のニジミ等の影響を求め、計算式に補正係数とし
て加味したものを用いた。またアジャスト電極16には
抵抗体15の再焼成による抵抗値変動を防止するために
400℃焼成の有機金属インキを用いた。
【0037】その後、抵抗体15の上に樹脂を主体とし
た保護層及び外部電極を300℃以下で形成した。こう
してでき上がったチップ状抵抗部品の抵抗値を測定した
結果、計算通りの15KΩが得られレーザートリミング
を行う必要がなかった。
【0038】次に求める抵抗値を100Ωから1MΩま
で変化させて同様にチップ抵抗部品を試作したが、同様
の結果が得られた。更に抵抗体材料組成の面からも、よ
り抵抗値バラツキが小さくなる結果が得られた。
【0039】更に抵抗体インキのブレンドの違いやロッ
ト、更に焼成炉や印刷機、アルミナ基板、チップサイズ
等の変動要因についても調べたが、本実施例の場合で
は、抵抗体が形成された後で抵抗値を命中させるため、
これらの変動要因は抵抗値に影響を与えなかった。また
使用するアルミナ基板は、99.9%アルミナ以外に9
9%、96%アルミナであっても特に問題はなかった。
【0040】次に比較のため、図10(a)、図10
(b)に示す従来の構造のものを、基板、電極材料、抵
抗体材料を本実施例と同じものを用いて試作した。また
抵抗体インキに関しては、そのブレンドを変えてみた。
そしてでき上ったものの抵抗値を測定すると、抵抗値は
7KΩ〜19KΩであり、目的とする15KΩから離れ
たものが多数得られた。この結果を図示したところ、図
13に相当の結果が得られた。そこで15KΩより抵抗
値の低いものは、レーザートリミングによって15KΩ
に調整した。
【0041】しかし、目的とする15KΩより高いもの
に関してはレーザートリミング加工ができず、不良とな
りコストを高めた。またレーザートリミングを行ったも
のは、経時変化が生じノイズ特性が悪かった。またこの
抵抗値の変動原因を解析したところ、焼成炉の違いや印
刷機等のその要因であることがわかり、抵抗体の寸法や
厚みを高精度に形成してもこの抵抗値の変動を抑えられ
ないことがわかった。
【0042】一方、本実施例によって作製したものは、
基板内の抵抗値バラツキを図示したところ、図3に相当
のものが得られ、更に第1の電極13aとアジャスト電
極16の間隔を長くしたり短くすることで、抵抗値バラ
ツキを抑えたまま抵抗値を調整できた。こうして、15
KΩのものを高歩留まりで製造することができた。
【0043】なお、本実施例においてレーザートリミン
グを行う場合でも、本実施例の場合は抵抗値バラツキの
小さい状態からレーザートリミングすることになり、レ
ーザートリミング量を少なくでき抵抗体15の切りしろ
も小さくできることでより高性能の抵抗部品を製造する
ことができる。
【0044】(実施例4)次に本発明の実施例4とし
て、図9を用いて抵抗値の高精度調整の一例について説
明する。図9は抵抗値をより高精度に調整できる抵抗部
品を示すものである。図9において、抵抗体15は第1
の電極13aに接する側よりアジャスト電極16に接す
る側で幅広に形成している。このように抵抗体15のパ
ターンを変化させることで、アジャスト電極16の形成
位置による抵抗値の調整を高精度にできる。
【0045】また図9に示すように、基板中央側の第1
の電極13aとアジャスト電極16の間隔をL3、基板
周辺側の第1の電極13aとアジャスト電極16の間隔
をL4とした場合、L3>L4の関係が成り立つ。こう
することで、図3に示したように抵抗部品の基板内の抵
抗値バラツキを小さくできる。
【0046】また、本実施例の場合も実施例3と同様
に、第1の電極13aとアジャスト電極16は別々の工
程で形成するため、L3>L4の関係を保ったままで前
記第1の電極13aとアジャスト電極16の間隔を例え
ば0.4mm→0.42mm→0.44mm→0.46mmと自
由に設定できる。こうすると、抵抗体15の幅を部分的
に変化させているため抵抗値を0.4mmの時を100と
すると、0.42mmの時で102、0.44mmの時で1
04、0.46mmの時で106と変化させられる。こう
して、実施例3に比較してより高精度で抵抗値を所定値
に調整することができる。この原理を用いることで、レ
ーザートリミングすることなく基板全体の抵抗部品を一
括処理でアジャスト電極16の形成する位置(抵抗体1
5との重なり長さ)を変化させることで、抵抗値をより
高精度に調整することができる。
【0047】また本実施例をレーザートリミングと組み
合わせることで、より高精度の抵抗部品を安価に製造す
ることができる。
【0048】また、本発明は、抵抗アレイやハイブリッ
ドICの抵抗体製造に対しても応用することができる。
なお、ここでセラミック基板としては、アルミナ以外に
窒化アルミニウムや誘電体セラミック、フェライトセラ
ミック等を用いることもできる。また、金属板をセラミ
ック材料を含む絶縁体で被覆したメタルコア基板を用い
ることで割れにくく放熱性を向上させた抵抗部品を製造
できる。
【0049】また、この抵抗部品の構成を積層セラミッ
クコンデンサや、チップコイル、チップインダクタ、チ
ップセラミックモジュール等と組み合わせて複合化する
ことも容易である。特に通常のコンデンサやインダクタ
の場合、構造的にトリミングが難しいので抵抗部分でこ
うした調整を行うことでより高精度化が容易になる。
【0050】また、抵抗体の材料としては、酸化ルテニ
ウム等の厚膜抵抗体材料以外に、ニクロム等の薄膜抵抗
体を蒸着やスパッタ等の薄膜法で形成することもでき
る。また無電解メッキやマトリックスメッキ等を用いる
ことで抵抗体材料を形成できる。更に抵抗体材料を直接
基板に張り付けたり、溶射したりすることでも形成でき
る。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、1枚の基
板上に多数の抵抗体を抵抗値バラツキの少ない状態に一
括して製造することができ、レーザートリミング量の低
減やレーザートリミング工程の省略をも可能にできる。
そして、抵抗体材料のロット間バラツキや基板の影響等
による複雑な抵抗値の変動要素を除去しながら、更に目
的とする抵抗値をレーザートリミングを行わなくとも抵
抗値を高歩留まりで得られる抵抗部品を製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における抵抗部品の製造
方法の一例を示す斜視図
【図2】同図1を部分拡大した斜視図
【図3】本発明例の抵抗部品の基板内の抵抗値バラツキ
を測定した説明図
【図4】同電極形状の一例を示す斜視図
【図5】本発明の第2の実施例を示す抵抗部品の製造方
法を示す斜視図
【図6】同他の実施例における抵抗体の厚さを変化させ
る構成を示す断面図
【図7】(a)は本発明の第3の実施例を示す抵抗部品
の構造を示す斜視図 (b)は同断面図
【図8】同実施例3の抵抗体部品の製造方法について説
明する斜視図
【図9】同第4の実施例の抵抗値をより高精度に調整で
きる抵抗部品を示す斜視図
【図10】(a),(b)はそれぞれ従来のチップ抵抗
部品を示す斜視図
【図11】従来の1枚の基板から複数個の抵抗体部品を
製造する様子を説明する斜視図
【図12】同従来の製造上の斜視図
【図13】同従来の製造上の斜視図
【図14】同抵抗分布図
【符号の説明】
12 基板 13a,13b 電極 14 ブレークライン 15 抵抗体 16 アジャスト電極 17 端面電極 18 保護層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に設けた第1の電極及び第2の電
    極と、この第1と第2の電極を接続する抵抗体とからな
    る抵抗部品を前記基板上に複数個製造する際に、前記第
    1の電極と前記第2の電極との間隔を前記基板の中央部
    では周辺部に比べて0.2%以上20%以下の範囲で長
    くなるように形成し、この第1と第2の電極間に接続さ
    れるように抵抗体を形成した後、個片に分割する抵抗部
    品の製造方法。
  2. 【請求項2】 基板上に設けた第1の電極及び第2の電
    極と、この第1と第2の電極を接続する抵抗体とからな
    る抵抗部品を前記基板上に複数個製造する際に、前記抵
    抗体の断面積を前記基板の中央部では周辺部に比べて、
    0.2%以上20%以下の範囲で薄く形成し、この第1
    と第2の電極間に接続されるように抵抗体を形成した
    後、個片に分割する抵抗部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 基板上に設けた第1の電極及び第2の電
    極と、この第1と第2の電極を接続する抵抗体とからな
    り、前記抵抗体の一端部は第1の電極の上に、他端部は
    第2の電極の下に形成する請求項1または2に記載の抵
    抗部品の製造方法。
  4. 【請求項4】 基板上に設けた第1の電極及び第2の電
    極と、この第1と第2の電極を接続する抵抗体とからな
    り、前記抵抗体の一端部は第1の電極の上に、他端部は
    アジャスト電極の下に形成され、前記抵抗体が目的とす
    る抵抗値になる位置の前記抵抗体上にアジャスト電極を
    形成する請求項1または2に記載の抵抗部品の製造方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7097287B2 (en) 2001-05-09 2006-08-29 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Ink jet device, ink jet ink, and method of manufacturing electronic component using the device and the ink
KR100894025B1 (ko) * 2001-02-01 2009-04-22 일렉트로 싸이언티픽 인더스트리이즈 인코포레이티드 고체-상태 uv 레이저로부터의 작은 균일한 스폿을 이용한 저항기 트리밍을 위한 방법
JP2012186200A (ja) * 2011-03-03 2012-09-27 Koa Corp 抵抗器の製造方法

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