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JPH08511936A - 多発性硬化症ウィルス - Google Patents

多発性硬化症ウィルス

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Publication number
JPH08511936A
JPH08511936A JP7500386A JP50038694A JPH08511936A JP H08511936 A JPH08511936 A JP H08511936A JP 7500386 A JP7500386 A JP 7500386A JP 50038694 A JP50038694 A JP 50038694A JP H08511936 A JPH08511936 A JP H08511936A
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JP
Japan
Prior art keywords
hmsv
genome
polypeptide
antibody
sequence
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7500386A
Other languages
English (en)
Inventor
ジェレミー ガーソン
フィリップ トゥーク
Original Assignee
ユニヴァーシティ カレッジ ロンドン
ビオムリュ エスアー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユニヴァーシティ カレッジ ロンドン, ビオムリュ エスアー filed Critical ユニヴァーシティ カレッジ ロンドン
Publication of JPH08511936A publication Critical patent/JPH08511936A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/005Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from viruses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2740/00Reverse transcribing RNA viruses
    • C12N2740/00011Details
    • C12N2740/10011Retroviridae
    • C12N2740/10022New viral proteins or individual genes, new structural or functional aspects of known viral proteins or genes

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、ヒト多発性硬化症ウィルス(HMSV)のゲノムまたはその相補体に選択的にハイブリダイズ可能であるヌクレオチド配列を含む実質的に単離された形態のポリヌクレオチドであって、ここでHMSVは: (i)プラス鎖のRNAゲノム; (ii)該ゲノムはタンパク質(1種または複数種)またはポリタンパク質(1種または複数種)をコードする1つ以上のオープンリーディングフレーム(ORF)を含む; (iii)該ゲノムは逆転写酵素をコードする;および(iv)該ゲノムは配列番号1〜6に示されるヌクレオチド配列のいずれか1つと相同である、または選択的にハイブリダイズ可能であるヌクレオチド配列を含む、により特徴づけられるポリヌクレオチドを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 多発性硬化症ウィルス 本発明は、多発性硬化症および特に、この疾病に関与するウィルスに関する。 多発性硬化症(MS)は、衰弱してゆく消耗性疾患であり、一般にその罹病者 は青年期以降のある時期に襲われる。この疾病は、神経細胞をとり巻く髄鞘の変 性に関連し、運動および感覚機能の喪失をもたらす。 MSに対する治療法はなく、症状を改善したり疾病の進行を遅らせる試みはあ っても、今までのところ限られた成果しか得られていない。 何年もの間、MSの原因となるもの、例えば環境的および/または遺伝的因子 を説明するための、多くの種々の学説が説かれてきた。ウィルス起源であるとも 仮定されたが、この説を他より支持するような決定的データは示されていなかっ た。 我々は今や、MSがレトロウィルスと関連することを実証した。我々は、MS の患者からの材料(material)を使い、cDNAを作り、レトロウィルスのポリメ ラーゼ(pol)遺伝子の高度に凝縮された領域に基づく、同義性オリゴヌクレ オチドプライマーを用いてPCRによりこの材料を増幅した。この手段により、 以前には未知 であり我々がヒト多発性硬化症ウィルス(HMSV)と呼ぶレトロウィルスから 、レトロウィルス配列を得た。我々のHMSVの単離物は、下記にHMSV−1 として記載されている。 本発明は、HMSVゲノムの全部または一部分をコードするDNAまたはRN Aのような核酸に関する。本発明は、HMSVのポリペプチドおよびそのフラグ メントも提供する。本発明はさらに、そのようなペプチドに対する抗体(ポリク ローナル、モノクローナル、シングルドメインおよびヒト化した(humanised)抗 体を含む)およびそのフラグメント(特に、Fab’またはF(ab)2フラグ メントのような抗原結合部位を含むフラグメント)を提供する。 本発明のペプチド、抗体およびそのフラグメントは、HMSVの免疫診断用キ ットの中に組入れられ得る。 HMSVから由来する核酸配列の部分は、試料(sample)中のウィルスの存在を 診断するための、およびウィルスの天然に出現する変異種(variant)を単離する ためのプローブとして、有川である。これらの配列も、HMSVゲノム(1種ま たは複数種)内にコードされているHMSV抗原のポリペプチド配列を利用可能 にさせ、診断テストの標準物または試薬として、および/またはワクチ ンの成分として有用であるポリペプチドの産生を可能にする。これらのポリペプ チドの配列内に含まれるHMSVエピトープに対する、ポリクローナルおよびモ ノクローナル抗体は両方とも、治療剤として、診断テスト用に、抗ウィルス剤の スクリーニング用に、またこれらの配列がそれに由来するHMSV作用因子(age nt)の単離のためにも有用である。さらに、これらの配列に由来するプローブを 利用することにより、HMSVゲノムの他の部分を単離し配列決定することが可 能であり、こうして、MSの診断において、および/または予防的ならびに治療 的な両方の処置において有用である、追加的なプローブおよびポリペプチドを生 み出すもととなる。 従って、本発明は、ヒト多発性硬化症ウィルス(HMSV)のゲノムまたはそ の相補体(complement)に選択的にハイブリダイズ可能であるヌクレオチド配列を 含む、実質的に単離された形態のポリヌクレオチドを提供し、ここでHMSVは 以下により特徴付けられる: (i)プラス鎖のRNAゲノム; (ii)前記ゲノムは、タンパク質(1種または複数種)またはポリタンパク質( 1種または複数種)をコードする1つ以上のオープンリーディングフレーム(O RF)を含む; (iii)前記ゲノムは、逆転写酵素をコードする;および (iv)前記ゲノムは、配列番号1〜6に示されるヌクオチド配列のいずれか1つ と相同である、または選択的にハイブリダイズ可能であるヌクレオチド配列を含 む。 配列番号1〜6のいずれか1つの配列と相同であるヌクレオチド配列は、例示 された配列の全体にわたって、少なくとも60%の、例えば70、75、80、 85、90、または95%の相同性があるものである。無論、当業者は、図がc DNAを示しており、ウィルスがRNAウィルスであるので、相同性の測定を目 的とするとき、TおよびUの文字の遺伝コードで示される塩基は等価である、と 考慮されなければならないことを認識する。 同様に、配列番号1〜6の配列のいずれか1つと選択的にハイブリダイズ可能 である配列は、それらがハイブリダイズできる配列の相補鎖と、上述の相同性に 類似する程度の相同性を有する。 従って、(i)〜(iv)の特徴は、レトロウィルスがHMSVであるか否かを同定 するための、当業者により判読され得る「フィンガープリント」を提供する。 配列番号1、2、3、4、5または6のいずれか1つからの配列の領域の存在 は、陽性のフィンガープリントを表示するが、確認的疫学的検討により、ある特 定のウ ィルスがHMSVの株であることを確認することが望ましいかもしれない。 従って、本発明が関する更なる局面は 精製されたHMSVポリヌクレオチド ;組換えまたは合成したHMSVポリヌクレオチド;HMSVゲノム由来または HMSV cDNA由来の配列を含む組換えポリヌクレオチド;HMSVのエピ トープをコードする組換えポリヌクレオチド;あらゆる上記組換えポリヌクレオ チドを含む組換えクローニングまたは発現ベクター、およびあらゆるこれらベク ターで形質転換された宿主細胞、である。 本発明は、HMSVのゲノムにコードされる少なくとも10個のアミノ酸の隣 接配列(contiguous sequence)を含むポリペプチドをコードするDNAポリヌク レオチドも提供し、該少なくとも10個のアミノ酸はHMSVの抗原決定基(ant igenic determinant)を含み、ここで、HMSVは以下により特徴付けられる: (i)プラス鎖のRNAゲノム; (ii)前記ゲノムは、タンパク質またはポリタンパク質をコードするオープンリ ーディングフレーム(ORF)を含む; (iii)前記ゲノムは、逆転写酵素をコードする;および (iv)前記ゲノムは、配列番号1〜6に示されるHMS V−1のヌクレオチド配列のいずれか1つと相同である、または選択的にハイブ リダイズ可能であるヌクレオチド配列を含む。 好ましくは、前記ポリペプチドは、15、20または25個以上のアミノ酸を コードする。 本発明が関連する他の局面は HMSVゲノム由来またはHMSV cDNA 由来の配列を有するDNAのオープンリーディングフレーム(ORF)を含む組 換え発現システムであり、ここでORFは望ましい宿主細胞と適合性(compatibl e)の制御配列に作動可能に(operably)連結され、細胞は該組換え発現システムで 形質転換され、およびポリペプチドは該形質転換細胞により産生される。 本発明は、精製されたHMSV粒子、精製されたHMSVからのポリペプチド の調製物;精製されたHMSVポリペプチド;HMSVに含まれるエピトープと 免疫学的に同一であると見なしうる(identifiable)エピトープを含む精製された ポリペプチド、を得るために使用されることができる。 従って、本発明は、ヒト多発性硬化症ウィルス(HMSV)のゲノムにコード される少なくとも10個のアミノ酸の隣接配列を含む、実質的に単離された形態 のポリペプチドを提供し、該隣接配列はHMSVの抗原決定基 を含み、ここでHMSVは以下により特徴付けられる: (i)プラス鎖のRNAゲノム; (ii)前記ゲノムは、タンパク質またはポリタンパク質をコードするオープンリ ーディングフレーム(ORF)を含む; (iii)前記ゲノムは、逆転写酵素をコードする;および (iv)前記ゲノムは、配列番号1〜6に示されるHMSV−1のヌクレオチド配 列のいずれか1つと相同である、または選択的にハイブリダイズ可能であるヌク レオチド配列を含む。 本発明に包含される局面は、組換えHMSVポリペプチド;HMSVゲノム由 来またはHMSV cDNA由来の配列を含む組換えポリペプチド;HMSVエ ピトープを含む組換えポリペプチド;およびHMSVポリペプチドを含む融合ポ リペプチドである。該ポリペプチドは、検出可能な標識と付着され得る。 本発明にさらに含まれるのは、本発明に従うポリペプチドの前記抗原決定基と 結合する抗体を含有する抗HMSV抗体組成物であり、それは、(a)ポリクロ ーナル抗体の精製された調製物、または(b)モノクローナル抗体組成物である 。 本発明の他の局面は、前記配列が真核宿主で産生され るときに粒子を形成することが可能なアミノ酸配列を有する非HMSVポリペプ チドならびにHMSVエピトープを含む、HMSV感染に対して免疫原性である ウィルス様粒子である。 本発明のさらに他の局面は、HMSV用のポリヌクレオチド・プローブであり 、該プローブは、本発明のポリヌクレオチドを必要に応じて検出可能な標識に付 着して含む。 キットに関連する本発明の局面は、以下を目的とする:適切な容器内にHMS V由来の約8個以上のヌクレオチドのヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド ・プローブを含むHMSV由来のポリヌクレオチドの存在について試料を分析す る;適切な容器内に検出されるべきHMSV抗原に対する抗体を含むHMSV抗 原の存在について試料を分析する;適切な容器内にHMSV抗原中に存在するH MSVエピトープを含むポリペプチドを含むHMSV抗原に対する抗体の存在に ついて試料を分析する。 本発明が関連する他の局面は:HMSVエピトープを含む、固体支持体(Solid substrate)に付着されたポリペプチド;固体支持体に付着された、HMSVエ ピトープに対する抗体である。 本発明が関連するさらに他の局面は:HMSVエピトープを含んだポリペプチ ドをコードする配列を含む発現ベクターで形質転換された宿主細胞を、該ポリペ プチドの発現を可能にする条件下でインキュベートすることを包含する、HMS Vエピトープを含むポリペプチドを産生する方法;およびこの方法により産生さ れる、HMSVエピトープを含むポリペプチドである。 本発明は、試料の核酸とHMSVポリヌクレオチド用プローブとを、該プロー ブと試料からのHMSV核酸との間でポリヌクレオチド・デュプレックスを形成 させる条件下で反応させる;およびブローブを含むポリヌクレオチド・デュプレ ックスを検出することを包含する、試料中のHMSV核酸を検出する方法にも関 する。該方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の使用を含んで良い。 免疫学的テストおよびイムノアッセイも、本発明に含まれる。これらは、(a )本発明に従う抗体組成物を提供すること;(b)試料と抗体組成物を、抗体− 抗原複合体を形成可能な条件下でインキュベートすること;および(c)抗HM SV抗体を含む抗体−抗原複合体を検出すること、を包含するHMSV抗原を検 出するためのイムノアッセイを含む。本発明は、(a)前記抗HMS V抗体により結合され得る、抗原決定基を含むポリペプチドをインキュベートす ること、ここで該抗原決定基はHMSVのゲノムにコードされている;(b)生 物学的試料を該ポリペプチドと、抗体−抗原複合体を形成可能な条件下でインキ ュベートすること;および(c)該ポリペプチドを含む抗体−抗原複合体を検出 すること、を包含するHMSV抗原に対する抗体を検出するためのイムノアッセ イも提供する。 本発明は、HMSVエピトープを含む免疫原性ペプチド、またはHMSVの不 活化した調製物、またはHMSVの弱毒化した調製物を含む、HMSV感染の処 置のためのワクチン組成物も提供する。 本発明の適用は、HMSVに感染し組織培養で増殖した細胞である。神経細胞 、グリア細胞または末梢血単核細胞のような始原の(primary)または不朽の(immo rtalized)細胞を培養する方法は、HMSVに対する適切な宿主細胞を調製する ために使用し得、そのような細胞は、HMSV粒子、または核酸で形質転換され ることができる。 本発明のさらに他の適用は、HMSVエピトープを含む単離された免疫原性ポ リペプチドを個体に、液性および/または細胞性免疫応答を生起するに十分な量 で投与することを包含する、HMSVに対する抗体、好ましく は中和抗体を産生する方法におけるその使用である。 配列番号1、2、3、4、5および6は、本発明において重要なcDNA配列 を示す。これらの配列は、それ自体公知の合成的手段により産生し得る。定義 本明細書で使用される用語「HMSV」は、MSを引き起こす、またはMSに 関与するウィルス種、および弱毒化株またはそれに由来する欠損干渉粒子(defec tive interfering particle)を表す。HMSVゲノムは、RNAで構成される。 RNAを含むウィルスは、相対的に高い率の、即ち、報告されるところではヌク レオチド毎に10-3〜10-4のオーダーでの自然突然変異を有すると知られてい る。従って、下記に示すHMSV種内には複数種がある。本明細書に記載される 組成物および方法は、種々の関連する株の、同定、検出、および単離を可能にす る。さらに、それらは、その種々の株に対する診断剤およびワクチンの調製も可 能にし、またそれらがHMSVの増殖を阻害するので、抗ウィルス剤の薬理学的 使用のためのスクリーニング方法に活用性を有する。 本明細書で提供される情報は、これ以降HMSV−1と呼ぶ、HMSVの1つ の株に由来するものであるが、ウィルス分類学者がその種の範囲内にある他の株 を同定 するのに十分である。本明細書に記載されるように、我々は、HMSVがレトロ ウィルスまたはレトロウィルス様ウィルスであることを発見した。レトロウィル スの形態学および組成は、公知である。 HMSVは、本明細書に記載される配列が由来するHMSVゲノム中のエピト ープと免疫学的に同一であると見なしうる(immunologically identifiable)エピ トープをコードし;好ましくは、該エピトープは本明細書に記載されるcDNA 中にコードされている。免疫学的反応性を決定する方法は、当分野で公知のもの 、例えばラジオイムノアッセイ、ELISAアッセイ、赤血球凝集反応による。 上述のものに加えて、下記のパラメーターが、単独または組合せのいずれであ っても、ある株をHMSVと同定するのに適用可能である。HMSV株同志は進 化的に関連しているので、ヌクレオチドレベルでのゲノムの全体的相同性が60 %以上、好ましくは65、70または75%以上、さらにより好ましくは80、 85、90または95%以上であること;およびそれに加えて、少なくとも約1 3ヌクレオチドの相応する(corresponding)隣接配列があること、が期待される 。推定の(putative)HMSV株のゲノム配列とHMSV−1 cDNAとの 間の相応(correspondence)は、当分野で公知の技術により決定されることができ る。 HMSVの株同志の進化的関連ゆえに、推定上のHMSV株は、それらのポリ ペプチドレベルでの相同性により、同一であると見なし得る。一般に、HMSV の株同志は、ポリペプチドレベルで、40%より大きく相同であり、好ましくは 60、65、70または75%より大きく相同であり、さらにより好ましくは8 0、85または90%より大きく相同である。アミノ酸配列の相同性を決定する 技術は、当分野で公知である。例えば、アミノ酸配列は、直接的に決定され、本 明細書で提供される配列と比較され得る。また例えば、推定上のHMSVのゲノ ム物質のヌクレオチド配列は(通常、cDNA中間物を介して)決定され得;そ こにコードされるアミノ酸配列が決定され、対応する領域が比較され得る。 本明細書で使用されるように、選定された配列(designated sequences)、例え ばHMSV cDNA、特に配列番号1、2、3、4、5または6の配列に示さ れるものの1つ「に由来する(derived from)」、またはHMSVゲノムからのポ リヌクレオチドは、選定されたヌクレオチド配列の領域に相応する(correspondi ng)、即ち相同である、少なくとも6ヌクレオチドの配列から構成され、 好ましくは少なくとも8ヌクレオチド、より好ましくは少なくとも10〜12ヌ クレオチド、さらにより好ましくは少なくとも15〜25ヌクレオチドであるポ リヌクレオチド配列を指す。好ましくは、前記ポリヌクレオチドが由来する領域 の配列は、HMSVゲノムに独特(unique)である配列に相同である。そのような 同族体(homologues)の相補的配列も、本発明の一部分を形成する。ある配列がH MSVゲノムに独特(unique)であるかどうかは、当業者に公知の技術により決定 され得る。例えば、その配列はデータバンク、例えばジーンバンク(Genebank)に ある配列と比較され得、それが非感染宿主または他の生物(organisms)に存在す るかどうかを決定する。その配列は、例えばHIV−1またはHIV−2などの レトロウィルス性因子(retroviral agents)であるものを含む、他のウィルス性 因子(viral agents)の公知の配列と比較されることもできる。由来配列(derived sequence)の他の配列に対する相応性または非相応性も、適切なストリンジェン シー条件下で、ハイブリダイゼーションにより決定されることができる。核酸配 列の相補性を測定するためのハイブリダイゼーション技術は、当分野で公知であ る。 前記由来ポリヌクレオチドは、示されているヌクレオ チド配列に必ずしも物理的に由来するものでないが、あらゆる方法、例えば、化 学的合成またはDNA複製または逆転写または転写を含む方法で生成されて良く 、それらは、該ポリヌクレオチドが由来する領域(1種または複数種)の塩基配 列により提供される情報に基づいている。さらに、選定された配列のものに相応 する領域の組合せは、意図される使用に沿うべく、当分野で公知の方法で修飾さ れ得る。 相同なポリヌクレオチドは、オープンリーディングフレーム内の遺伝コードが 、コドンの使用は変化しているが実質的に同じアミノ酸配列を提供するように変 化せられたものを含む。コドン使用の変更(alteration)は、例えば組換え宿主細 胞システム中での発現の効率を増加させるように、導入されることができる。 同様に、選定された核酸配列、例えば配列番号1、2、3、4、5または6中 の配列のうちの1つ、あるいはHMSVゲノムに由来するポリペプチドまたはア ミノ酸配列は、該配列にコードされるポリペプチド、またはその一部分と同一な アミノ酸配列を有するポリペプチドを指し、ここで該一部分とは、少なくとも3 〜5アミノ酸、より好ましくは少なくとも8〜10アミノ酸、さらにより好まし くは少なくとも11〜15アミノ酸から構成さ れるか、あるいは該配列中にコードされるポリペプチドと免疫学的に同一である と見なしうる。 HMSVポリペプチドと免疫学的に同一であると見なしうるポリペプチドは、 ミメオトープ(mimeotopes)、即ち、関連しない配列であるがHMSVエピトープ に相応する3次元構造を有するポリペプチドでもあり得、即ち、ミメオトープは 、HMSVに対する抗体により結合されることができる。 組換えまたは誘導ポリペプチド(derived polypeptide)は、選定された核酸配 列、例えば配列番号1、2、3、4、5または6中の配列の1種あるいはHMS Vゲノムから必ずしも翻訳されず;それは、例えば、化学合成、または組換え発 現システムの発現、または突然変異したHMSVからの単離を含む、あらゆる方 法で生成され得る。 本明細書で使用される用語「組換えポリヌクレオチド」は、ゲノム、cDNA 、半合成、または合成起源であるポリヌクレオチドを意図し、それはその起源ま たは操作に基づいて:(1)天然状態またはライブラリーの形態では、関連する ポリヌクレオチドの全部または一部分と関連せず;および/または(2)天然状 態でそれが連結する以外のポリヌクレオチドに連結している。 本明細書で使用される用語「ポリヌクレオチド」は、リボヌクレオチドあるい はデオキシリボヌクレオチドのいずれであろうと、あらゆる長さのポリマー形態 のヌクレオチドを指す。この用語は、一次構造の分子のみを指す。従って、この 用語は、二本鎖および一本鎖のDNA、並びに二本鎖および一本鎖のRNAを含 む。それは、例えば、メチル化によりおよび/またはキャッピングにより修飾さ れた、ならびに修飾されていない形態のポリヌクレオチドも含む。 本明細書で使用されるように、用語「cDNAに相応する配列を含むHMSV 」は、HMSVが、選定されたDNA中の配列に相同または相補的であるポリヌ クレオチド配列を含むことを意味し;cDNAに対する相同性または相補性の度 合いは上述の通りである。 「組換え宿主細胞」、「宿主細胞」、「細胞」、「細胞系」、「細胞培養」、 および、単細胞の存在物(entity)として培養される微生物または高等真核生物の 細胞系を表す他のそのような用語は、組換えベクターまたは他の転移DNAのた めの受容体(recipient)として使用されることができるか、または使用された細 胞を指し、トランスフェクトされた始原細胞(original cell)の子孫を含む。1 つの親細胞の子孫は、偶然のまたは計画的な突然 変異により、起源となる親とは、形態学的に、またはゲノムもしくは全DNA相 補体(complement)において、必ずしも完全に同一でなくて良い、と理解されてい る。所望のペプチドをコードするヌクレオチド配列の存在のような、関連する特 性により特徴付けられる、親と十分に類似している親細胞の子孫は、この定義を もって意図される子孫の中に含まれ、上述の用語に包含される。 「レプリコン」は、細胞内でポリヌクレオチド複製の自律的単位として挙動す る(behave)あらゆる遺伝的エレメント、例えば、プラスミド、染色体、ウィルス であり;即ち、それ自身の制御下に複製可能である。 「ベクター」は、他のポリヌクレオチドのセグメントが付着して、付着された セグメントの複製および/または発現をもたらすレプリコンである。 「制御配列」は、ポリヌクレオチド配列であって、それが連結されているコー ディング配列の発現を起こすのに必要な配列を指す。そのような制御配列の性質 は、宿主生物に依存して異なり;真核生物では、そのような制御配列は、一般に プロモーター、リボソーム結合部位、およびターミネーターを含み;原核生物で は、そのような制御配列は、一般にプロモーター、ターミネーターおよび、ある 場合にはエンハンサーを含む。用語「制御配 列」は、最小の意味としては、その存在が発現に必要である全ての成分(compone nt)を含むことを意図し、その存在が有利である追加的な成分、例えばリーダー 配列も含んで良い。 「作動可能に(operably)連結された」は、そのように記載された成分が、意図 された様式で機能する関係にある並置(juxtaposition)を指す。コーディング配 列と「作動可能に連結された」制御配列は、コーディング配列の発現が制御配列 と適合する(compatible)条件下で為されるように連結反応される(ligated)。 「オープンリーディングフレーム」(ORF)は、ポリペプチドをコードする ポリヌクレオチド配列の領域であり;この領域は、コーディング配列の一部分ま たは全コーディング配列を示し得る。 「コーディング配列」は、適切な調節配列(regulatory sequences)の制御下に 置かれたとき、mRNAに転写される、および/またはポリペプチドに翻訳され るポリヌクレオチド配列である。コーディング配列の境界線は、5’−末端で翻 訳開始コドンおよび3’−末端で翻訳終止コドンによって決定される。コーディ ング配列は、mRNA、cDNA、および組換えポリヌクレオチド配列を含むこ とができるが、それに限定されない。 「...と/として免疫学的に同一とみなしうる(immunologically identifiable )」は、選定されたポリペプチド(1種または複数種)にも存在し、該ペプチド に独特(unique)であるエピトープ(1種または複数種)およびポリペプチド(1 種または複数種)、通常HMSVタンパク質の存在を指す。免疫学的同一性は、 抗体結合および/または結合の際の競合により決定され得;これらの技術は、平 均的な当業者に公知である。 エピトープの独特性(uniqueness)も、該エピトープをコードするポリヌクレオ チド配列については、公知のデータバンク、例えばジーンバンク(Genebank)のコ ンピューターサーチにより、また他の既知のタンパク質とのアミノ酸配列比較に より、決定され得る。 本明細書で使用されるように、「エピトープ」は、ポリペプチドの抗原決定基 を指し;エピトープは、3アミノ酸から成ることができ、隣接するか、または該 エピトープに独特である空間的コンホメーション中のポリペプチドの二次または 三次構造により集合せられ、一般にエピトープは、少なくとも5個のそのような アミノ酸から構成され、より通常には、少なくとも8〜10個のそのようなアミ ノ酸から構成される。アミノ酸の空間的コンホメーションを測定する方法は、当 分野で公知であり、 例えば、X線結晶学および2次元核磁気共鳴を含む。 ポリペプチドは、ポリペプチド内に含まれる特異的エピトープの抗体による認 識により、それが抗体と結合するとき、抗体と「免疫学的に反応性」である。免 疫学的反応性は、抗体結合によって、より具体的には抗体結合の速度論によって 、および/または抗体が向かっていく(directed against)エピトープを含む公知 のポリペプチド(1種または複数種)を競合物(1種または複数種)として使用 する結合における競合により、決定され得る。ポリペプチドが、抗体と免疫学的 に反応性であるかどうかを決定する技術は当分野で公知である。 抗体は、ポリクローナルまたはモノクローナルであって良い。本発明の目的の ために、用語「抗体」は、対比されるものを示さない限り、腫瘍標的抗原に対す るそれらの結合活性を保持する全抗体のフラグメントを含む。そのようなフラグ メントは、Fv、F(ab’)およびF(ab’)2フラグメント、並びに単鎖( single chain)抗体を含む。さらに、抗体およびそのフラグメントは、例えばE P−A−239400に記載されるように、ヒト化抗体であり得る。 本発明に従う抗体は、慣用されているハイブリドーマ技術により、または修飾 された抗体またはフラグメント の場合、組換えDNA技術により、例えばプロモーターと作動可能に連結された 修飾された抗体もしくはフラグメントをコードするDNA構築物の適切な宿主ベ クター中での発現により、産生され得る。適切な宿主細胞は、細菌(例えば、 .coli )、酵母、昆虫および哺乳動物を含む。 本明細書で使用されるように、用語「HMSVエピトープを含む免疫原性ポリ ペプチド」は、天然に出現するHMSVポリペプチドまたはそのフラグメント、 並びに他の手段、例えば化学合成、または組換え生物でのポリペプチドの発現、 により調製されるポリペプチドを含む。 用語「ポリペプチド」は、アミノ酸の分子鎖を指し、特定の長さの産物を指さ ない;従って、ペプチド、オリゴペプチド、およびタンパク質はポリペプチドの 定義内に含まれる。この用語も、ポリペプチドの発現後修飾、例えば、グリコシ ル化、アセチル化、リン酸化などを指さない。この用語は、あらゆる適切な手段 、例えば、組換え的にまたは合成的に得られ得る、ポリペプチドの起源を指さな い。 「形質転換」は、本明細書で使用されるように、挿入に使用される方法、例え ば直接的取り込み、トランスダクション、またはf−交配に関わりなく、宿主細 胞中へ の外来性ポリヌクレオチドの挿入を指す。外来性ポリヌクレオチドは、非組込み 型ベクター、例えば、プラスミドとして維持され得、あるいは宿主ゲノムに組込 まれ得る。 本明細書で使用される「処置」は、予防および/または治療を指す。 本明細書で使用されるように、核酸の「プラス鎖」は、ポリペプチドをコード する配列を含む。「マイナス鎖」は、「プラス鎖」のものに相補的である配列を 含む。 本明細書で使用されるように、ウィルスの「プラス鎖ゲノム」は、ゲノムが一 本鎖であり、ウィルスポリペプチド(1種または複数種)をコードしているもの である。プラス鎖RNAウィルスの例には、トガウィルス科、コロナウィルス科 、レトロウィルス科、ピコルナウィルス科、およびカリチウィルス科を含む。 本明細書で使用されるように、「抗体を含む身体の成分」は、興味のある抗体 の起源である、個体の身体の成分(component)を指す。抗体を含む身体の成分は 、当分野で公知であり、例えば、血漿、血清、脊髄液、リンパ液、気道、腸管、 および尿生殖器路(tract)の外分泌物、涙、唾液、乳汁、白血球、および骨髄腫( myelomas)を含むが、それに限定されない。 本明細書で使用されるように、「精製されたHMSV」は、ウィルスが通常関 与する細胞の構成成分(constituent)から、および感染組織に存在するかもしれ ない他のタイプのウィルスから、単離されたHMSVの調製物を指す。ウィルス を単離するための技術は、当業者に公知であり、例えば、遠心分離およびアフィ ニティ・クロマトグラフィを含む。 本発明の実施は、他の方法が示されない限り、慣用されている技術である分子 生物学、微生物学、組換えDNA、および免疫学を活用し、これらは当分野の技 術の範囲内にある。そのような技術は、文献中で十分に説明されている。例えば 、Maniatis,Fitsch & Sambrook,MOLECULAR CLONING;A LABORATORY MANUAL(1 982);DNA CLONING,IおよびII巻(D.N Glover編 1985);OLIGONU CLEOTIDE SYNTHESIS(M.J.Gait編,1984);NUCLEIC ACID HYBRIDIZATION(B.D.Hames & S.J.Higgins編 1984);TRANSCRIPTION AND TRANSLATION(B.D.Hames & S.J .Higgins編 1984);ANIMAL CELL CULTURE(R.I.Freshney編 1986);IMMOBIL IZED CELLS AND ENZYMES(IRL Press,1986);B.Perbal,A PRACTICAL GUIDE TO MOLECULAR CLONING(1984);the series,METHODS IN ENZYMOLOGY(Academi c Press,Inc.);GENE TRANSFER VECTORS F OR MAMMALIAN CELLS(J.H.MillerとM.P.Calos編 1987,Cold Spring Harbor L aboratory)、Methods in Enzymology 154と155巻(それぞれ、WuとGrossman編 およびWu編)、MayerとWalker編(1987)、IMMUNOCHEMICAL METHODS IN CELL AN D MOLECULAR BIOLOGY(Academic Press,London),Scopes,(1987)、PROTEIN PURIFICATION:PRINCIPLES AND PRACTICE,第2版(Springer-Verlag,N.Y.) 、およびHANDBOOK OF EXPERIMENTAL IMMUNOLOGY,I-IV巻(D.M.WeirとC.C.Blac kwell編 1986)を参照。 本発明の有用な材料および方法は、MS患者の血清中に存在する配列に由来す るヌクレオチド配列を準備により可能となる。 配列番号1、2、3、4、5および6に示される配列情報が利用可能であるこ とにより、HMSV感染によるHMSVの診断に有用なDNAプローブおよびポ リペプチドの構築が可能である。例えば、これらの配列から、約8〜10個のヌ クレオチド、またはそれより長い、例えは15、18、20または25個以上の ヌクレオチドのDNAオリゴマーで、そのうちの1つ以上はウィルスゲノムの存 在を検出するためのハイブリダイゼーション・プローブとして有用であるDNA オリゴマーの合成が 可能である。これらの配列も、MSに曝された個体により生ずる(raised)抗体の 存在に対する診断試薬として有用な、HMSV特異的ポリペプチドの設計および 産生を可能にする。配列情報に由来する精製されたポリペプチドに対する抗体も 、感染個体中の、また他の体液および血液のような組織中の、ウィルス抗原を検 出するのに使用され得る。 これらの配列に関する知識も、HMSVに対するワクチンとして、また抗体の 生成のために使用され得るポリペプチドの設計および産生を可能にし、それがま た、該疾患に対する防御のために、および/またはHMSVに感染した個体の治 療のために使用され得る。 我々は、レトロウィルスをMSの原因因子として、または少なくとも疾患MS に関与するものとして同定したので、このことは、ヒト免疫不全ウィルス(HI V)の処置または予防に有効である薬学的物質を用いたMS患者の処置の可能性 を切り開く。従って、本発明が提供するのは: (i)MSの処置またはコン防用の医薬の生産のための、HIVの処置または予防 に効果的である薬学的物質の使用;および (ii)MSに罹患している個体に、HIVの処置または予 防に効果的である薬学的物質の有効量を投与することを包含する、MSを処置す る、またはその症状を改善する方法。 適切な薬学的物質の例として、AZTおよびddIが含まれる。実施例 実施例1. 実施例1から得られる、配列番号1〜6の配列由来のプローブを用いて、MS の個体から得た更なる核酸試料を探り(probed)、HMSV核酸の存在を確認した 。全核酸または全RNAのいずれかから出発して、そのような個体からのライブ ラリーを構築する。配列番号1〜6由来のプローブは、HMSV配列を含むライ ブラリーのメンバーを同定するために使用される。陽性のクローンは配列決定さ れ、該クローンの3’または5’領域をプローブとして使用し、更なるHMSV 陽性クローンを同定する。このゲノム・ウォーキング技術を使用して、全HMS Vゲノム配列を引き出す。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年6月8日 【補正内容】 請求の範囲 1.ヒト多発性硬化症ウィルス(HMSV)のゲノムまたはその相補体に選択 的にハイブリダイズ可能であるヌクレオチド配列を含む実質的に単離された形態 のポリヌクレオチド、ここでHMSVは以下により特徴付けられる: (i)プラス鎖のRNAゲノム; (ii)該ゲノムはタンパク質(1種または複数種)またはポリタンパク質(1種 または複数種)をコードする1つ以上のオープンリーディングフレーム(ORF )を含む; (iii)該ゲノムは逆転写酵素をコードする;および (iv)該ゲノムは配列番号1〜6に示されるヌクレオチド配列のいずれか1つと 相同または選択的にハイブリダイズ可能であるヌクレオチド配列を含む。 2.配列番号1、2、3、4、5または6のいずれか1つを含む請求項1に記 載のポリヌクレオチド。 3.請求項1または2に記載のポリヌクレオチドを検出可能な標識に連結して 含むポリヌクレオチド・プローブ。 4.請求項1または2に記載のポリヌクレオチドを含む組換えベクター。 5.請求項1または2に記載のポリヌクレオチドを所望の宿主細胞に適合性で ある制御配列と作動可能に(operably)連結して含む発現ベクター。 6.請求項4または5に記載のベクターで形質転換された宿主細胞。 7.試料と請求項1〜3のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドを、試料中 核酸とプローブとのポリヌクレオチド・デュプレックスを形成させる条件下で接 触させ;およびプローブを含むポリヌクレオチド・デュプレックスを検出するこ とを包含する、試料中の多発性硬化症に関与するウィルス性因子からの核酸の存 在または非存在を検出する方法。 8.ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を含む請求項7に記載の方法。 9.ヒト多発性硬化症ウィルス(HMSV)のゲノムにコードされる少なくと も10個のアミノ酸の隣接配列を含む実質的に単離された形態のポリペプチド、 該隣接配列はHMSVの抗原決定基を含み、ここでHMSVは以下により特徴付 けられる: (i)プラス鎖のRNAゲノム; (ii)該ゲノムはタンパク質またはポリタンパク質をコードするオープンリーデ ィングフレーム(ORF)を 含む; (iii)該ゲノムは逆転写酵素をコードする;および (iv)該ゲノムは配列番号1〜6に示されるHMSV−1のヌクレオチド配列の いすれか1つと相同または選択的にハイブリダイズ可能であるヌクレオチド配列 を含む。 10.配列番号1、2、3、4、5または6のいずれか1つのORFにコード される請求項9に記載のポリペプチド。 11.固体支持体に付着された請求項9または10に記載のポリペプチド。 12.検出可能な標識に付着された請求項9〜11のいずれか1つに記載のポ リペプチド。 13.(a)抗原決定基を含み抗HMSV抗体により結合され得る請求項9〜 12のいずれかに記載のポリペプチドをインキュベートすること、ここで該抗原 決定基はHMSVのゲノムにコードされている;(b)生物学的試料を該ポリペ プチドと、抗体−抗原複合体を形成可能な条件下でインキュベートすること;お よび(c)該ポリペプチドを含む抗体−抗原複合体を検出すること、を包含する ヒト多発性硬化症ウィルスに対する抗体の存在または非存在を検出するためのイ ムノアッセイ方法。 14.(a)請求項9〜12のいずれか1つに記載のポリペプチドと結合する 抗体組成物を提供すること; (b)試料を抗体組成物と、抗体−抗原複合体を形成可能な条件下でインキュベ ートすること;および(c)抗HMSV抗体を含む抗体−抗原複合体を検出する ことを包含する、ヒト多発性硬化症ウィルスからの抗原の存在または非存在を検 出するためのイムノアッセイ方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI G01N 33/53 8310−2J G01N 33/53 M 33/566 8310−2J 33/566 // A61K 39/395 9284−4C A61K 39/395 D (C12N 15/09 ZNA C12R 1:92) (72)発明者 ガーソン ジェレミー イギリス国 ダブリュ1ピー 6ディービ ー ロンドン クリーヴランド ストリー ト 46 ウィンダイヤー ビルディング ユニヴァーシティ カレッジ ロンドン メディカル スクール デパートメント オブ メディカル マイクロバイオロジー (72)発明者 トゥーク フィリップ イギリス国 ダブリュ1ピー 6ディービ ー ロンドン クリーヴランド ストリー ト 46 ウィンダイヤー ビルディング ユニヴァーシティ カレッジ ロンドン メディカル スクール デパートメント オブ メディカル マイクロバイオロジー

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ヒト多発性硬化症ウィルス(HMSV)のゲノムまたはその相補体に選択 的にハイブリダイズ可能であるヌクレオチド配列を含む実質的に単離された形態 のポリヌクレオチド、ここでHMSVは以下により特徴付けられる: (i)プラス鎖のRNAゲノム; (ii)該ゲノムはタンパク質(1種または複数種)またはポリタンパク質(1種 または複数種)をコードする1つ以上のオープンリーディングフレーム(ORF )を含む; (iii)該ゲノムは逆転写酵素をコードする;および (iv)該ゲノムは配列番号1〜6に示されるヌクレオチド配列のいずれか1つと 相同または選択的にハイブリダイズ可能であるヌクレオチド配列を含む。 2.配列番号1、2、3、4、5または6のいずれか1つを含む請求項1に記 載のポリヌクレオチド。 3.検出可能な標識に連結した請求項1または2に記載のポリヌクレオチドを 含むポリヌクレオチド・プローブ。 4.請求項1または2に記載のポリヌクレオチドを含む組換えベクター。 5.所望の宿主細胞に適合性である制御配列と作動可能に(operably)連結した 請求項1または2に記載のポリヌクレオチドを含む発現ベクター。 6.請求項4または5に記載のベクターで形質転換された宿主細胞。 7.試料と請求項1〜3のいずれか1つに記載のポリヌクレオチドを、試料中 核酸とプローブとのポリヌクレオチド・デュプレックスを形成させる条件下で接 触させ;およびプローブを含むポリヌクレオチド・デュプレックスを検出するこ とを包含する、多発性硬化症に関与するウィルス性因子からの核酸の試料中の存 在または非存在を検出する方法。 8.ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を含む請求項7に記載の方法。 9.ヒト多発性硬化症ウィルス(HMSV)のゲノムにコードされる少なくと も10個のアミノ酸の隣接配列を含む実質的に単離された形態のポリペプチド、 該隣接配列はHMSVの抗原決定基を含み、ここでHMSVは以下により特徴付 けられる: (i)プラス鎖のRNAゲノム; (ii)該ゲノムはタンパク質またはポリタンパク質をコードするオープンリーデ ィングフレーム(ORF)を 含む; (iii)該ゲノムは逆転写酵素をコードする;および (iv)該ゲノムは配列番号1〜6に示されるHMSV−1のヌせよクレオチド配 列のいずれか1つと相同または選択的にハイブリダイズ可能であるヌクレオチド 配列を含む。 10.配列番号1、2、3、4、5または6のいずれか1つのORFにコード される請求項9に記載のポリペプチド。 11.固体支持体に付着された請求項9または10に記載のポリペプチド。 12.検出可能な標識に付着された請求項9〜11のいずれか1つに記載のポ リペプチド。 13.(a)抗原決定基を含み抗HMSV抗体により結合され得るポリペプチ ドをインキュベートすること、ここで該抗原決定基はHMSVのゲノムにコード されている;(b)生物学的試料を該ポリペプチドと、抗体−抗原複合体を形成 可能な条件下でインギュベートすること;および(c)該ポリペプチドを含む抗 体−抗原複合体を検出すること、を包含するヒト多発性硬化症ウィルスに対する 抗体の存在または非存在を検出するためのイムノアッセイ方法。 14.請求項9〜12のいずれか1つに記載のポリペプチドと結合する抗体。 15.(a)本発明による抗体組成物を提供すること;(b)試料を抗体組成 物と、抗体−抗原複合体を形成可能な条件下でインキュベートすること;および (c)抗HMSV抗体を含む抗体−抗原複合体を検出することを包含する、ヒト 多発性硬化症ウィルスからの抗原の存在または非存在を検出するためのイムノア ッセイ方法。
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