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JPH08507078A - 治療用ペプチド含有のミクロエマルジョン - Google Patents

治療用ペプチド含有のミクロエマルジョン

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JPH08507078A
JPH08507078A JP6519300A JP51930094A JPH08507078A JP H08507078 A JPH08507078 A JP H08507078A JP 6519300 A JP6519300 A JP 6519300A JP 51930094 A JP51930094 A JP 51930094A JP H08507078 A JPH08507078 A JP H08507078A
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JP
Japan
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medium chain
microemulsion
mixture
fatty acid
hlb surfactant
Prior art date
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Pending
Application number
JP6519300A
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English (en)
Inventor
コンスタンティニデス,パナイオティス・ペリクレウス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SmithKline Beecham Corp
Original Assignee
SmithKline Beecham Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SmithKline Beecham Corp filed Critical SmithKline Beecham Corp
Publication of JPH08507078A publication Critical patent/JPH08507078A/ja
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Abstract

(57)【要約】 油、高および低HLB界面活性剤の混合物(ここに油は、中鎖脂肪酸のプロピレングリコールまたはポリオールエステルであり、高HLB界面活性剤は多価アルコールに溶かした、中鎖アルキル/ジアルキルサルファート、スルホナートまたはスルホスクシナート塩からなる)、水性相および任意の生物学的に活性な薬剤からなるミクロエマルジョン形態の医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】 治療用ペプチド含有のミクロエマルジョン 発明の分野 本発明は治療薬含有の医薬上許容される油中水(w/o)自己乳化性ミクロエ マルジョン、その製法およびその使用に関する。 発明の背景 ミクロエマルジョンは、一般に、界面活性分子の界面膜により安定化された2 つの不混和性液体の熱力学的に安定した、等方性透明分散系と定義できる。ミク ロエマルジョンの形成は、通常、3〜5成分、即ち、油、水、界面活性剤、補助 界面活性剤および電解質の組み合わせからなる。油中水(w/o)または水中油 (o/w)ミクロエマルジョンのいずれを形成するかの傾向は油および界面活性 剤の性質により影響を受ける。界面活性剤は、親水親油バランス(HLB)とし て知られる1〜45の経験的スケールで分類するのが都合よい。一般に、(w/ o)ミクロエマルジョンは約3〜6の範囲のHLB値を有する界面活性剤(また は乳化剤)を用いて形成され、一方(o/w)ミクロエマルジョンは約8〜18 の範囲のHLB値を有する界面活性剤を用いて形成される。低い界面張力がミク ロエマルジョンの熱力学的安定性に寄与することは以前から認識されている。こ れを達成するためには、界面活性剤は、油相および水相の両方において低い溶解 度を示すのが好ましく、優先的に水/油界面で吸収され、それに伴い界面張力が 低下する。界面張力が2×10-2dyn/cm未満である場合、安定なミクロエ マルジョンを形成できる。ミクロエマルジョンの総論は、バルガバ(Bhargava) ら、ファーマシューティカル・テクノロジー(Pharm.Tech.),46−53,1 987年3月およびカールワイト(Kahlweit)、サイエンス(Science)240 ,617−621,1988に記載されている。 ミクロエマルジョンは典型的には実質的に不透明でない、即ち光学的顕微鏡手 段で観察した場合に透明または乳白色である。均質状態において、偏光を当てて 調べると、光学的に等方性(非複屈折)である。分散相は、典型的には通常5お よび200nm間の大きさの粒子または小滴からなり、これにより光学的に透明 になる。他の構造も可能であるが、これらの粒子は球形である。 通常短鎖アルコールである補助界面活性剤の役割は、界面膜を透過し、その結 果界面活性剤分子間の空隙による不規則な膜を形成することにより、界面流動度 を増加させることである。しかしミクロエマルジョンにおける補助界面活性剤の 使用は任意であり、アルコール不含自己乳化性エマルジョンおよびミクロエマル ジョンが文献に記載されている[例えば、ポートン(Pouton)ら、インターナシ ョナル・ジャーナル・オブ・ファーマシューティクス(Int.Journal of Pharmac eutics)27,335−348,1985およびオズボーン(Osborne)ら、ジ ャーナル・オブ・ディスパージョン・サイエンティフィック・テクノロジー(J. Dsp.Sci.Tech.)9,415−423,1988参照]。 ミクロエマルジョンの使用は、薬剤輸送(デリバリー)に関して通常のエマル ジョン(またはマクロエマルジョン)よりも多くの利点がある。ミクロエマルジ ョンは高いエネルギー入力をする必要がなく自発的に形成され、従って商業的適 用のための調製およびスケールアップが容易であり;その粒径が小さいため熱力 学的安定性を有し、したがって貯蔵寿命が長く;分光学的手段でモニターできる ように、等方的に透明な外観を有し;比較的粘度が低いので輸送および混合が容 易であり;界面面積が大きいので、表面反応が促進され;界面張力が低いので、 柔軟で透過能が高く;最後に、薬剤可溶化の向上および酵素加水分解に対する保 護の可能性を付与する。加えて、ミクロエマルジョンは、過剰の分散層を添加す ると、あるいは温度変化に応答して、転相が起こり、これはin vitroおよびin v ivoの両方においてミクロエマルジョンからの薬剤の放出に影響を与え得るこれ らの系の性質である。しかしこの薬剤デリバリーの向上に対する原因はあまりよ く理解されていない。 ペプチドを含む異なる薬剤の生物学的利用能を向上させるために液体ベースの ミクロエマルジョンが既に提案されている。すなわち、GB2222770−A (サンド社(Sandoz Ltd))は高疎水性シクロスポリンペプチドとの使用に関す るミクロエマルジョンおよび対応するミクロエマルジョン「予備濃縮物」を記載 している。したがって、適当な予備濃縮物は、親水性成分として1,2−プロピ レングリコールと、親油性成分としてカプリル−カプリン酸トリグリセリドと、 界面活性剤−補助界面活性剤としてポリオキシエチレングリコール化硬化ヒマシ 油およびグリセリンモノオレアートの混合物(比率11:1)とからなる。この ような処方をつぎに水で希釈して、油中水ではなく、水中油ミクロエマルジョン を得る。 加えて、GB2098865A(サンド社)は水不混和性有機溶媒、乳化剤、 補助乳化剤、水および(非ペプチド)治療剤からなるミクロエマルジョンの形態 の局所組成物を記載している。これらの処方は改良された皮膚透過性を有すると されている。適当な有機溶媒は、ラウリン酸ヘキシルのような(C3-18)アルコ ールの(C10-22)脂肪酸エステル、スクアレンのような(C12-32)炭化水素、 および(C6-22)カルボン酸とのグリセロールのモノまたはジエステル、例えば 、カプリル酸グリセリル(さらに補助乳化剤として作用する)を包含する。しか し、油として中鎖脂肪酸トリグリセリドを使用することについて何ら記載はない 。 さらには、US4712239(ミュラー(Muller)ら)は、油、HBL値が 8より大きい非イオン性界面活性剤およびポリヒドロキシルアルコールおよび( C6-22)脂肪性アルコールまたは脂肪酸との部分エーテルまたはエステルである 補助界面活性剤からなる医薬用途としての多成分系を記載しており、該成分は、 混合すると「単一相」を形成する。該系の特性は、選択した界面活性剤および補 助界面活性剤の特定の混合物に帰因する。水性相は任意であり、治療剤は親油性 または親水性であってもよい。このような系は経皮デリバリー特性を向上させる とされている。提示した実施例のうち、1例(実施例1、処方I)はPEG20 −酸化エチレン(20EO)−オレイン酸グリセロール部分エステル(40%) 、カプリル−カプリン酸グリセロール部分エステル(42%モノグリセリド含量 、24%)、中鎖トリグリセリド(16%)および水(20%)を有する。中鎖 トリグリセリドのカプリル−カプリン酸グリセロールの部分エステルの割合が1 : 1.5であることに留意すべきである。比較例1において、これは薬剤アレカイ ジンn−プロピルエステルHCl塩で処方されている。実施例(実施例1、処方V II)は高分子、ポリペプチドヒルジンを有するが、この場合、油はパルミチン酸 イソプロピルである。 論文、ジャーナル・オブ・ディスパージョン・サイエンティフィック・テクノロ ジー(J.Dispersion Sci.Technol.)、11、479、1990)は「L2相」 からなり、不飽和(C16-22)脂肪酸モノグリセリドおよび不飽和(C16-22)脂 肪酸トリグリセリドを1:1から3:1の割合で含有し、水などの極性液体を含 有する生物学的に活性な物質についての徐放性組成物を開示している。このよう な不飽和(C16-22)脂肪酸モノグリセリドは、低HLB界面活性剤であり、高 HLB界面活性剤を配合することについて何ら記載されていない。加えて、中鎖 誘導体よりもむしろ長鎖誘導体が用いられている。L2相の存在は、水/モノカ プリリン/トリカプリリン系に関して、フライベルグ(Freiberg)ら、ジャーナ ル・オブ・アメリカン・オイル・ケミカル・ソサイエティ(J.Amer.Oil.Chem.So c.)47、149、1970に既に記載されている。またも、さらに高HLB界 面活性剤を含むことについて何ら記載はない。 ドクサート・ナトリウム(Docusate sodium)またはエアロゾルOTとしてよ り知られているジオクチルナトリウムスルホスクシナート(DSS)は、可溶化 剤、湿潤剤、乳化剤または分散剤として広範に用いられる。DSSの知られてい る医薬的使用は:a)単独または便秘症の予防または治療におけるアジュバント としての治療剤、b)錠剤コーティングを促進し、錠剤崩壊および溶解特性を改 良するための錠剤形成アジュバント、およびc)吸収エンハンサーとしての使用 を包含する。DSSはヘパリン(エンゲル・アール・エッチ(Engel,R.H.)ら、 ジェイ・ファーム・サイ(J.Pharm.Sci)58,706−710、1969)、 インスリン(デュポン・エイ(Dupont,A)ら、ウゲルクリフト・ラゲル(Ugeskr ift Lager)119,1461−1463、1957)およびフェノールスルホ ンフタレイン(Khalaffalah,Nら、ジェイ・ファーム・サイ,64,9 91−994,1975)。 水/オクタノール/ジオクチルスルホスクシナート系により形成される局所的 薬剤デリバリービヒクルとしてのミクロエマルジョンは、オズボーン・ディ・ダ ブリュら(Drug Dev.Ind.Pharm.)14,1203−1219,1988;J.Pha rm.Pharmacol.43,451−454,1991)により報告されている。これ らの研究は、親水性薬剤のin vitroにおける経皮的流出がミクロエマルジョンの 組成、特にオクタノール/DSS比に依存することを明らかにした。ミリスチン 酸イソプロピル(油)、1−ブタノール(補助界面活性剤)、ジオクチルナトリ ウムスルホスクシナートおよび水/緩衝剤からなる水中油ミクロエマルジョンか らの親油性薬剤のin vitro放出が、トロタ・エム(Trotta,M)らによって記載さ れている(J.Control.Rel.)10,237−243,1989;Acta Pharm.Tec hnol.36,226−231、1990)。 EP−387647(Matouschek,R.)は経鼻、経直腸または経皮デリバリー 用の酸性または塩基性薬剤およびイオン対形成化合物を含有する医薬ミクロエマ ルジョン組成物を記載する。適当な油は、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルお よび/またはポリオキシエチレン脂肪性アルコールエーテルからなる界面活性剤 を含むミリスチン酸イソプロピル、2−オクチルドデカノールおよびパラフィン 油を包含する。用いる補助界面活性剤は水相であるポリオキシエチレングリセロ ール脂肪酸エステル/水である。塩基性薬剤の場合、イオン対形成化合物はサル ファートである。 治療剤、特にペプチドの経ロデリバリーについての溶解性、安定性および/ま たは粒径を改良した医薬ミクロエマルジョン組成物がなお必要とされている。 発明の要約 高HLB界面活性剤および水性の親水性相と組み合わせ、ある相対量の中鎖脂 肪酸プロピレングリコールおよび/またはポリオールエステルおよび低HLB界 面活性剤を有する親油性相のミクロエマルジョンを用いることにより、改良され た薬剤デリバリー特性が得られた。 従って、本発明は、 (a)中鎖脂肪酸プロピレングリコールおよび/またはポリオールエステルと低 HLB界面活性剤を有する親油性相であって、中鎖脂肪酸プロピレングリコール および/またはポリオールエステルの低HLB界面活性剤に対する割合が5:1 〜1.5:1である親油性相と; (b)ポリオールおよび i)サルファートまたはその医薬上許容される塩(脂肪性サルファート、ア リールサルファート、脂肪性−アリールサルファートまたはその混合物); ii)スルホナートまたはその医薬上許容される塩(脂肪性スルホナート、ア リールスルホナート、脂肪性−アリールスルホナートまたはその混合物); iii)スルホスクシナートまたはその医薬上許容される塩(脂肪性スルホス クシナート、アリールスルホスクシナート、脂肪性−アリールスルホスクシナー トまたはその混合物);または iv)前記i)、および/またはii)、および/またはiii)のいずれかの混 合物である 少なくとも1種の高HLB界面活性剤の混合物と; (c)水性親水性相と; (d)水溶性治療薬とからなる 医薬上許容される安定な自己乳化性ミクロエマルジョンを提供する。 図面の簡単な記載 添付図面は以下のとおりである: 第1図は、一定割合Xの油および低HLB界面活性剤、高HLB界面活性剤お よび水性相からなるミクロエマルジョン系の疑似三相図の読み方を示す。 第2図は、成分(1)として示された油/低HLB界面活性剤(2〜1の割合 )のCAPTEX200/CAPMUL C8、成分(3)として示された高H LB界面活性剤のDSS/PEG400(1:1);および成分(2)として示 された水性相である水のミクロエマルジョン系の疑似三相図を示す。 発明の詳細な記載 生物学的治療薬を含まない本発明のミクロエマルジョンは、薬剤含有ミクロエ マルジョンに対する先駆体として新規かつ有用である。したがって、本発明は、 (a)中鎖脂肪酸プロピレングリコールエステルおよび/または中鎖脂肪酸ポリ オールエステルまたはその混合物と低HLB界面活性剤を有する親油性相であっ て、中鎖脂肪酸ポリエチレングリコールおよび/またはポリオールエステルの低 HLB界面活性剤に対する割合が5:1〜1.5:1である親油性相と; (b)ポリオールおよび i)サルファートまたはその医薬上許容される塩(脂肪性サルファート、ア リールサルファート、脂肪性−アリールサルファートまたはその混合物); ii)スルホナートまたはその医薬上許容される塩(脂肪性スルホナート、ア リールスルホナート、脂肪性−アリールスルホナートまたはその混合物); iii)スルホスクシナートまたはその医薬上許容される塩(脂肪性スルホス クシナート、アリールスルホスクシナート、脂肪性−アリールスルホスクシナー トまたはその混合物);または iv)前記i)、および/またはii)、および/またはiii)のいずれかの混 合物である 少なくとも1種の高HLB界面活性剤の混合物と; (c)水性親水性相とからなり、 (a)、(b)および(c)の各々が以下のとおりであって、医薬上許容される ものである安定した自己乳化性油中水(w/o)または水中油(o/w)を提供 する。 さらなる態様において、本発明は、前記の各(a)、(b)および(c)の成 分と、(d)水溶性治療薬とからなる医薬上許容される、安定な、自己乳化性ミ クロエマルジョンを提供する。 脂肪性、好ましくは、中鎖アルキルもしくはジアルキルサルファートまたはス ルホナートまたはスルホスクシナートをミクロエマルジョンに配合することによ り、前記処方にて、特に第2図の領域Aに関連する処方にて投与した場合に、生 物学的に活性な薬剤の吸収が向上すると考えられる。 本発明にて用いる適当な中鎖脂肪酸プロピレングリコールおよび/またはポリ オールエステルは、天然、半合成または合成のものであり、種々の中鎖脂肪酸エ ステル、および/または中鎖および長鎖脂肪酸エステルの混合物を包含する。か かる混合物は、中鎖および長鎖脂肪酸エステルの物理的混合物だけでなく、例え ば、エステル交換により、中鎖および長鎖脂肪性アシル基を含むように化学的に 修飾されたトリグリセリドも包含する。適当なエステルは、容易に入手可能であ る。 好ましい中鎖脂肪性アシルエステルとして、脂肪酸組成物は、所望によりカプ リン(C10)酸と混合していてもよいカプリル(C8)酸(例、50〜100% (w/w)のカプリル酸エステルおよび0〜50%(w/w)のカプリン酸エス テル)からなる。 本発明にて用いるのに好ましい親油性相中鎖エステルは、プロピレングリコー ルベースのまたはポリエチレングルコールベースのものを包含する。例えば、商 品名 MYRITOL;CAPTEX(カールシャム・リピッド・スペシャルテ ィーズ、オハイオ州,コロンバス)、例えば、CAPTEX 200:MIGL YOL(BASF)、例えば、MIGLYOL 840;SOFTIGEN(Hu ls America Inc.,ニュージャージ州、ピスカタウェイ)、例えばSOFTIG EN767;LABRAFACおよびLABRASOL(Gattefosse Corp.,ニ ュージャージ州、ウェストウッド)、例えばLABRAFAC CM−10を包 含する。プロピレングリコールの例は、CAPTEX200であり、Migly ol840はプロピレングリコールジカプリラート/ジカプラート系である。P EGベースの系はSoftigen767であり、PEG−6カプリル/カプリ ングリセリド系であり;LABRAFAC CM−10はグリセロールおよびP EGエステル(C8およびC10脂肪酸)であり、LABRASOLはPEG−8 カプリル/カプリン酸グリセリドエステル系である。 本明細書にて用いる、親油性相中の「ポリオールエステル」における「ポリオ ール」なる語は、多価アルコール、すなわち、2またはそれ以上のヒドロキシル 基を含有する炭素骨格に由来する1またはそれ以上のエステル結合を有する化合 物をいう。かかるエステルを形成する炭素骨格は、エチレングリコール、プロピ レングリコールまたはポリエチレングリコール(PEG)を包含するが、これら に限定されるものではない。PEGはまた、高分子単位としてエチレングリコー ルを有するポリグリコールをもいう。 本明細書にて用いられる「中鎖脂肪酸」なる用語中の「中鎖」なる語は、飽和 、モノ−不飽和またはポリ−不飽和の6〜12個、好ましくは8〜10個の炭素 原子を有し、分枝または分枝していない、好ましくは分枝していない炭素鎖また は脂肪酸をいい、所望により置換されていてもよい。任意の置換基は、例えば、 ハロゲン、ヒドロキシ、アルコキシ、チオアルキルまたはハロ置換アルキルを包 含する。本明細書にて用いるハロゲンは、F、Cl、BrおよびIを包含する。 本明細書にて用いられる「長鎖脂肪酸」なる用語中の「長鎖」なる語は、飽和 、モノ−不飽和またはポリ−不飽和の14〜22個、好ましくは14〜18個の 炭素原子を有し、分枝または分枝していない、好ましくは分枝していない炭素鎖 または脂肪酸をいい、中鎖脂肪酸について前記したように所望により置換されて いてもよい。 本発明のミクロエマルジョンにおいて、非イオン性高HLB界面活性剤は、通 常、補助高HLB界面活性剤として配合される。適当には、非イオン性高HLB 界面活性剤は15ないし45の範囲のHLBを有する。適当には、脂肪性または アリールまたは脂肪性−アリールサルファート、スルホナートまたはスルホスク シナートの非イオン性高HLB界面活性剤に対する割合は10:1ないし1:1 である。好ましくは、10:1ないし3:1が、最も好ましくは約10:1であ る。 本発明にて用いられる適当な低HLB界面活性剤は、脂肪性アシルモノグリセ リド、脂肪性アシルジグリセリド、ソルビタン中鎖または長鎖脂肪性アシルエス テルおよび中鎖遊離脂肪酸、ならびにその混合物を包含する。適当なモノおよび ジグリセリドは、各々、異なる脂肪性モノおよびジグリセリドの混合物を包含し 、 その脂肪酸基は中鎖または長鎖あるいはその混合物である。 適当な中鎖脂肪性アシルモノおよびジグリセリドはカプリル酸およびカプリン 酸から形成される。適当な混合物は、約50〜100%のカプリル酸および約0 〜50%のカプリン酸からなる。モノおよびジグリセリドの混合物は、好ましく は少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも70重量%のモノグリセリ ドからなる。適当なこれらの商業上の供給源は、CAPMUL(カールシャム・ リピッド・スペシャルティーズ(Karlsham Lipid Specialities))の商品名で 入手可能な製品、例えば、モノグリセリド(77%)、ジグリセリド(21%) および遊離グリセロール(1.6%)からなり、脂肪酸組成が、カプロン酸(3 %)、カプリル酸(67%)およびカプリン酸(30%)であるCAPMUL MCMならびにモノグリセリド(70〜90%)、ジグリセリド(10〜30% )および遊離グリセロール(2〜4%)を有し、脂肪酸組成が、少なくとも98 %のカプリル酸からなるCAPMUL C8を包含する(オレアートとして表示 される製造業者のデータ;実際のC8/10モノおよびジグリセリド含量は、各 々、約45%)。 本発明の好ましい具体例において、低HLB界面活性剤は、少なくとも約80 重量%の、好ましくは少なくとも約90重量%の、さらに好ましくは少なくとも 約95重量%のカプロン酸、カプリル酸、カプリン酸モノグリセリドまたはその 混合物を含むモノおよびジグリセリドの混合物、好ましくはカプロン酸、カプリ ル酸、カプリン酸モノグリセリドまたはその混合物を含有する。これら界面活性 剤の製品は、例えば、Imwitor 308(Huls America,Inc.)(約80 −90重量%のカプリル酸モノグリセリド含有);およびグリセロールモノカプ リリン(シグマ・ケミカルズより1−モノオクタノイル−ラク−グリセロールと して製造)(約99重量%のカプリル酸モノグリセリド含有);およびグリセロ ールモノカプラート(シグマ・ケミカルズより1−モノデカノイル−ラク−グリ セロールとして製造)(約99重量%のカプリン酸モノグリセリド含有)を包含 する。 適当な長鎖脂肪性アシルモノグリセリドは、グリセロールモノオレアート、グ リセロールモノパルミタートおよびグリセロールモノステアラートを包含する。 適当な市販品の例は、MYVEROLの商品名で入手可能な製品、例えば、MY VEROL 18−92(サンフラワー油モノグリセリド)および18−99( ナタネ油モノグリセリド)、MYVATEXおよびMYVAPLEX(各々、イ ーストマン・コダック・ケミカルズ(Eastman Kodak Chemicals),ニューヨー ク州、ロチェスターから入手)を包含する。さらに有用な長鎖脂肪性アシルモノ グリセリド含有製品は、ARLACEL 186(ICI・アメリカズ・インコ ーポレーション(ICI Americas Inc.)より入手可能)であり、これはグリセロ ールモノオレアートに加えて、プロピレングリコール(10%)を含む。MYV EROL 18〜92の主な脂肪酸は、オレイン酸(19%)、リノール酸(6 8%)およびパルミチン酸(7%)であり、一方、MYVEROL18−99の 主な脂肪酸はオレイン酸(61%)、リノール酸(21%)、リノレン酸(9% )およびパルミチン酸(4%)である。適当には、このような長鎖モノグリセリ ドにおいて、主な脂肪酸成分は、C18の飽和、モノ不飽和またはポリ不飽和脂肪 酸、好ましくはC18のモノ不飽和またはポリ不飽和脂肪酸である。加えて、My vatex SMGの商品名で入手可能な製品であるモノグリセリドのジアセチ ル化およびジスクシニル化製品も有用である。 本発明において用いるのに適当なソルビタン長鎖エステルは、SPAN80お よびARLACEL 80の商品名で市販されているソルビタンモノオレアート ならびにSPAN 83およびARLACEL 83の商品名で市販されている ソルビタンセスキオレアートを包含する。本発明において用いるのに適当なソル ビタン中鎖エステルは、ソルビタンカプリラート、ソルビタンカプラート、ソル ビタンラウラートを包含する。 本発明において用いられる適当な中鎖脂肪酸は、カプリル酸およびカプリン酸 およびその混合物である。 適当には、低HLB界面活性剤は、約2〜8のHLB値を有する。CAMPU LMCM、MYVEROL 18〜99、ARLACEL 80、ARLACE L 83およびARLACEL 186製品のHLB値は、各々、約5.5〜6 、 3.7、4.3、3.7および2.8である。1−モノカプリリンの推定HLBは約 8.0である。 本発明の好ましい具体例において、ミクロエマルジョンは、中鎖脂肪性アシル 成分、例えば、カプリル酸およびカプリン酸から誘導されるもの、特に、カプリ ル酸からの誘導体からなる。したがって、好ましいミクロエマルジョンは、CA PTEX200、Miglyol840、Softigen767、LabrafacCM−10およびL abrasol、特にCAPTEX200と、CAPMUL MCMまたはCAPMU L C8、特にCAPMUL C8の混合物からなる。 本発明の自己乳化性(w/o)ミクロエマルジョンにおける低HLB界面活性 剤(中鎖脂肪酸モノグリセリドおよび/または中鎖脂肪酸ジグリセリドであり、 親油性相の成分である)の使用は粒径減少をもたらし、高HLB界面活性剤と一 緒のなって治療薬の吸収を促進すると考えられる。 したがって、好ましい具体例において、本発明は、中鎖脂肪酸プロピレングリ コールおよび/またはポリオールエステルがカプリル酸またはカプリルおよびカ プリン酸エステルの混合物であり、低HLB界面活性剤が中鎖脂肪酸がカプリル 酸またはカプリルおよびカプリン酸の混合物であり、所望により少量の中鎖脂肪 酸、特にカプリル酸トリグリセリドおよびカプリル酸モノグリセリドまたはジグ リセリドあるいはその混合物を含有していてもよい中鎖脂肪酸モノグリセリドま たはジグリセリドあるいはその混合物であるミクロエマルジョンを提供する。 本発明にて用いる高HLB界面活性剤は、脂肪性、アリールまたは脂肪性−ア リールサルファート、スルホナートまたはスルホスクシナートである。該脂肪性 基は中鎖または長鎖アルキルまたはジアルキル基である。中鎖部は、前記したよ うに、C6〜C12、好ましくはC8〜C10を含有し、長鎖部はC12〜C24を、好ま しくはC14〜C18を含有する。脂肪性鎖は分枝または分枝していなくてもよく、 所望により、置換されていてもよく、飽和、モノ不飽和またはポリ不飽和であっ てもよい。好ましくは、脂肪性基は中鎖長である。 サルファート、スルホナートおよびスルホスクシナート基と連結するのに2つ の可能な形態がある。1つは脂肪性アシルエステル結合であり、他方はエステル 結合である。脂肪性またはアリール基がサルファート、スルホナートまたはスル ホスクシナートと脂肪性アシルエステル結合を形成する場合、すなわち、付加的 なカルボニル[C(O)]基を含有する場合、脂肪性(またはアリール)基はエス テル結合の脂肪酸部として区別されるようになる。脂肪性アシルエステル結合は 、例えば、C6-12−C(O)−OS(O)3Na+である。これは、本明細書にて エステル結合と称される、C6-12C−O−S(O)3Na+の一般に認識されてい る結合と異なる。この用語は、C6-12OH基とスルホン酸のスルホンエステルを 形成するO−S(O)2−Na+基と反応させることに由来する。好ましくは、該結 合はエステル結合であり、脂肪性アシルエステル結合ではない。より好ましくは 、結合基は中鎖アルキルまたはジアルキル基である。 本明細書にて用いる場合、「アリール」サルファート、スルホナートまたはス ルホスクシナートなる語は、フェニルまたはナフチル基を意味する。適当なアリ ールスルホナートは、例えば、ベンゼンスルホナートを包含する。 サルファート、スルホナートおよびスルホスクシナートとの連結について1以 上の部位が可能である場合、本発明のもう一つ別の態様は、同じ部分における脂 肪性およびアリール結合の混合物、例えばドデシルベンゼンサルファートを用い ることである。本明細書にて用いるこの組み合わせを「脂肪性−アリール」と称 する。好ましくは、この場合の脂肪性基は中鎖アルキルまたはジアルキル基であ る。 適当な長鎖アルキルまたはジアルキルサルファート、スルホナートおよびスル ホスクシナートは、限定されるものではないが、ミリスチン(C14)、パルミ チン(C16)、パルミトレイン酸(C16:1)ステアリン(C18)、オレ イン酸(C18:1)、バセエン(vaceenic)酸(トランスオレイン酸)または リノール酸(C18:2)を包含する。適当には、アルキルおよびジアルキル部 は、異なる中鎖および長鎖部の混合物、例えば、C12とC16基を有するジア ルキルサルファートである。 好ましくは、サルファート、スルホナートおよびスルホスクシナートは中鎖ア ルキルまたはジアルキル誘導体である。適当な中鎖基は、限定されるものではな いが、オクチル(C8)、デシル(C10)、ドデシル(C12)、イソオクトアノ イル、またはジオクチル、ジデシルもしくはジドデシルを包含する。好ましくは 、中鎖基はオクチル、デシル、ドデシルまたはジオクチルである。さらに好まし くは、高HLBはオクチル、デシル、ドデシルまたはジオクチルスルホスクシナ ートであるか、またはオクチル、デシルまたはドデシルサルファートである。 本発明のさらに別の態様は、本明細書にて用いる高HLB界面活性剤として、 種々の脂肪性、アリールまたは脂肪性−アリールサルファート、スルホナートお よびスルホスクシナートの混合物を組み合わせたものである。 適当には、サルファート、スルホナートまたはスルホスクシナートは、医薬上 許容される水溶性の塩、例えば、ナトリウムおよびカリウム塩のようなアルカリ 金属塩、またはアンモニウムもしくはN(R)4(Rはアルキルである)誘導体 と称される第四級アンモニウム塩であるか、またはエタノールアミンまたはトリ エタノールアミンのような第一級および第二級(プロトン化)アミン塩である。 好ましくは、該塩はアルカリ金属塩である。適当には、該塩は中鎖アルキルまた はジアルキルサルファート、例えばオクチル、デシル、ジオクチルまたはドデシ ルサルファートの塩であるか、またはジアルキルスルホスクシナートの塩であり 、そのうちナトリウムジオクチルスルホスクシナートおよびナトリウムドデシル サルファートが好ましい。ナトリウムジオクチルスルホスクシナート(DSS) およびナトリウムドデシルサルファート(SDS)は、各々、41および40の 推定HLB値を有する。 本明細書にて用いる「ポリオール」なる語は、すなわち2またはそれ以上のヒ ドロキシル基を含有する多価アルコールである。そのような化合物は、限定され るものではなく、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはポリエチレ ングリコール(PEG)を包含する。PEGはまた高分子単位としてエチレング リコールを有するポリグリコールをいう。好ましくは、該ポリオールは3または それ以上のアルコール単位を有し、グリセロールまたはPEGである。さらに好 ましくは、ポリオールは、分子量が400であるPEG(PEG−400)であ る。本発明にて用いる他の適当な多価アルコールは、限定されるものではないが 、 エチレングリコール(2−OH単位)、ソルビトール(6−OH)およびマンニ トール(6−OH)を包含する。 サルファート、スルホナートまたはスルホスクシナートのポリオールに対する 割合は、約10:1ないし1:1であり、好ましくは約1:1である。 商業上入手可能なDSSは、あらゆるUSP等級品を包含し、DSS(100 %)、DSS85%界面活性剤(15%安息香酸ナトリウム含有)またはPEG 400中のDSS(50%)を包含する。 適当には、本発明にて用いる混合物は、ポリオールと、少なくとも1つの高H LB界面活性剤(サルファート、スルホナートまたはスルホスクシナートあるい はその医薬上許容される塩)とからなるものである。サルファート部またはその 医薬上許容される塩は、脂肪性サルファート、アリールサルファート、脂肪性− アリールサルファートまたはその混合物である。スルホナートまたはその医薬上 許容される塩は、脂肪性スルホナート、アリールスルホナート、脂肪性−アリー ルスルホナートまたはその混合物である。スルホスクシナートまたはその医薬上 許容される塩は、脂肪性スルホスクシナート、アリールスルホスクシナート、脂 肪性−アリールスルホスクシナートまたはその混合物である。高HLB界面活性 剤は前記サルファート、スルホナートまたはスルホスクシナートのいずれかとそ の医薬上許容される塩の混合物であってもよい。かかる混合物はサルファート基 、スルホナート基またはスルホスクシナート基の2成分または3成分系混合物と することができる。 好ましい高HLBは中鎖アルキルまたはジアルキルサルファート、スルホナー トまたはスルホスクシナートあるいはその医薬上許容される塩である。 サルファート、スルホナートおよびスルホスクシナートである高HLB界面活 性剤の総重量は、処方中に存在する必要な高HLB界面活性剤の総重量の少なく とも50%からなる。処方中に他の高HLB界面活性剤が存在してもよいことは 理解される。適当には、高HLB界面活性剤の総重量は約5〜約30%(w/w )および約70から100%(w/w)未満の範囲である。これらの量のうち、 少なくとも50%w/wはサルファートなどの界面活性剤からならなければなら な い。付加的な非イオン性、イオン性および両性イオン界面活性剤は、処方中に存 在する高HLB界面活性剤全体の多くて50%、好ましくは10%またはそれ以 下である。 所望により、高HLB界面活性剤は、さらなる賦形剤または補助界面活性剤を 含有してもよく、限定されるものではないが、 1)非イオン性界面活性剤、例えば、 (a)ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、例えばMYRJ(ICI・アメリ カズ・インコーポレーション)の商品名で入手可能な型のポリオキシエチレンス テアリン酸エステル、例えばMYRJ 52製品(ポリオキシエチレン40ステ アラート); (b)ポリオキシエチレン−ソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート)、 例えばモノ−およびトリ−ラウリル、パルミチル、ステアリルおよびオレイルエ ステル、例えば、TWEEN(ICI・アメリカズ・インコーポレーション)の 商品名で入手可能なポリオキシエチレンソルビタンモノオレアート、例えばTW EEN20、21、40、60、61、65、80、81および85など、この うちTWEEN80が特に好ましい; (c)ポリエチレングリコール長鎖アルキルエーテルのようなPEGグリセロ ールエーテル、例えば、ポリエチル化グリコールラウリルエーテルおよびPEG 脂肪性アルコールエーテル; (d)長鎖アルキルエステルのようなPEGグリセロールエステルおよびPE G脂肪酸エステル、例えば、PEG−モノステアラート。 界面活性剤系は、加えて、限定されるものではないが、以下に示すような他の 界面活性剤を含有してもよい 1)カチオン性界面活性剤、例えば、臭化セチルアンモニウム(CTAB)ま たは臭化ベンズアルコニウム; 2)アニオン性界面活性剤、例えば、限定されるものではないが、コール酸塩 、デオキシコール酸塩、タウロコール酸塩など、タウロコール酸ナトリウムおよ びC6−C18脂肪性アシルカルニチンを包含する、胆汁酸塩およびそのアルカリ 金 属塩;または 3)低HLB界面活性剤、例えば、アニオン性、カチオン性または両性イオン であるリン脂質、特にレシチン、例えば大豆レシチン、卵レシチンまたは卵ホス ファチド、コレステロールまたは長鎖遊離脂肪酸(例、オレイン酸)のような他 の脂質。 本明細書において用いる「治療剤」(以下、「薬剤」と称する)なる語は、生 物学的活性を有し、親水性相に溶解し、少なくとも処方中に用いた高HLB界面 活性剤のHLB値を有し、薬剤が親油性相よりも親水性相中に優先的に溶解する 化合物をいうものである。かかる物質はペプチドおよび非ペプチドの両方を含む 。適当なペプチドは、小ペプチドだけでなく大ペプチド/ポリペプチドおよび蛋 白質も包含する。適当なこのようなペプチドは、好ましくは約100〜1000 0、より好ましくは約100〜約6000の分子量を有する。特に好ましいのは 、2〜35アミノ酸基を有するペプチドである。高分子量のペプチド、分子量が 10000より大きく、約50000までのペプチドも本発明のミクロエマルジ ョンに応用できる。 適当な小ペプチドは、約2〜約10、より好ましくは約2〜約6個のアミノ酸 基を有する。好ましい小ペプチドは、RGD含有ペプチド、例えば平均分子量が 約600のテトラペプチドであるフィブリノゲン受容体拮抗物質を包含する。こ れらのペプチド拮抗物質は、1ピコモル/mlの低い血漿中レベルで非常に有効 な血小板凝集抑制物質である。好ましいフィブリノゲン拮抗物質は、ペプチドシ クロ(S,S)−Na−アセチル−Cys−(Na−メチル)Arg−Gly−A sp−Pen−NH2(アリ(Ali)ら、EP0341915、その全体を出典明 示により本明細書の一部とする)およびペプチドシクロ(S,S)−(2−メル カプト)ベンゾイル−(Na−メチル)Arg−Gly−Asp−(2−メルカ プト)フェニルアミド(EP0423212、その全体を出典明示により本明細 書の一部とする)を包含する。本発明において有用な他のフィブリノゲン拮抗物 質は、ピエルシュバチャー(Pierschbacher)ら、WO89/05150(US /88/04403);マルグリー(Marguerie)、EP0275748;ア ダムス(Adams)ら、US4857508;ジマーマン(Zimmerman)ら、US4 683291;ナット(Nutt)ら、EP0410537、EP0410539、 EP0410540、EP0410541、EP0410767、EP0410 833、EP0422937およびEP0422938;アリら、EP0372 486;オーバ(Ohba)ら、WO90/02751(PCT/JP89/009 26);クライン(Klein)ら、US4952562;スカーボロー(Scarborou gh)ら、WO90/15620(PCT/US90/03417);アリら、P CT/US90/06514およびPCT/US92/00999により開示さ れているペプチド;アリら、EP0381033およびEP0384362に開 示されているペプチド様化合物;およびRGDペプチドシクロ−Na−アセチル −Cys−Asn−Dtc−Amf−Gly−Asp−Cys−OH(ここに、 Dtcは4,4’−ジメチルチアゾリジン−5−カルボン酸、Amfは4−アミ ノメチルフェニルアラニンを意味する)である。 RGDペプチドは、通常、親水性相1g当たり約600mgまでの、または処 方1g当たり0.1〜60mgの量でミクロエマルジョン処方中に含まれていて もよい。 本発明において有用な他のペプチドは、モマニー(Momany)、US44118 90およびUS4410513;ボウアーズ(Bowers)ら、US4880778 、US4880777、US4839344;およびWO89/10933(P CT/US89/01829)に開示されている他のRGD含有ペプチド;ペプ チドAla−His−D−Nal−Ala−Trp−D−Phe−Lys−NH2 (ここに、Nalはβ−ナフチルアラニンを意味する)およびモマニー、US 4228158、US4228157、US4228156、US422815 5、US4226857、US4224316、US4223021、US42 23020、US4223019およびUS4410512に開示されているペ プチドを包含するが、これに限定されるわけではない。 他の適当なペプチドは、成長ホルモン放出ペプチド(GHRP)His−D− Trp−Ala−Trp−D−Phe−Lys−NH2(モマニー、US441 1890、その開示を出典明示により本明細書の一部とする)などのヘキサペプ チド、およびその類似体または同族体を包含する。これは、有用には、親水性相 1g当たり約250mgまでの、または処方1g当たり0.1〜25mgの量で 含まれる。 本発明のミクロエマルジョンにおいて用いるのに適当な大ポリペプチドおよび 蛋白質は、インスリン、カルシトニン、エルカトニン、カルシトニン−遺伝子関 連ペプチドおよびブタソマトスタチンならびにその類似体および同族体を包含す る。他の適当な大ポリペプチドは、ピエルシュバチャー(Pierschbacher)ら、 US4589881(>30残基);ビットル(Bittle)ら、US454450 0(20〜30残基);およびダイマーシ(Dimarchi)ら、EP0204480 (>34残基)により開示されているものを包含する。 本発明において有用な他の種類の化合物は、有効なLH放出活性を示すかまた はLHRH活性を阻害するLHRHの類似体または同族体;造血活性を有するH P5の類似体または同族体;血圧降下活性を有するエンドテリンの類似体または 同族体;抗侵害受容活性を有するエンケファリンの類似体または同族体;クロレ シストキニンの類似体または同族体;免疫抑制活性を有するシクロスポリンAの 類似体または同族体;心房ナトリウム排泄増加因子の類似体または同族体;ペプ チド作用性抗腫瘍薬;ガストリン放出ペプチドの類似体または同族体;ソマトス タチンの類似体または同族体;ガストリン拮抗物質;ブラジキニン拮抗物質;ノ イロテンシン拮抗物質;ボンベシン拮抗物質;オキシトシン作用物質および拮抗 物質;バソプレシン作用物質および拮抗物質;ヒルジン類似体または同族体;細 胞保護性ペプチド−シクロリノペプチドの類似体または同族体;アルファMSH 類似体;MSH放出因子(Pro−Leu−Gly−NH2)の類似体または同 族体;コラゲナーゼを阻害するペプチド;エラスターゼを阻害するペプチド;レ ニンを阻害するペプチド;HIVプロテアーゼを阻害するペプチド;アンジオテ ンシン転換酵素を阻害するペプチド;キマーゼおよびトリプターゼを阻害するペ プチドおよび血液凝固酵素を阻害するペプチドを包含する。 他の適当な薬剤は、非ペプチド治療剤、例えば抗生物質、抗菌薬、抗腫瘍薬、 心血管および腎臓薬、抗炎症薬、免疫抑制剤および免疫剌激薬およびCNS剤を 包含する。 好ましくは、薬剤は、フィブリノゲン受容体拮抗ペプチド(RGDペプチド) 、GHRP(His−D−Trp−Ala−Trp−D−Phe−Lys−NH2 )、バソプレシン、カルシトニンまたはインスリンのようなペプチド、より好 ましくは、フィブリノゲン受容体拮抗ペプチドシクロ(S,S)−Na−アセチル −Cys−(Na−メチル)Arg−Gly−Asp−Pen−NH2またはシク ロ(S,S)−(2−メルカプト)ベンゾイル−(Na−メチル)Arg−Gly −Asp−(2−メルカプト)フェニルアミドまたはGHRPである。 好ましい態様において、本発明は、経口投与され、生物学的活性を維持し、そ れによりペプチドの生物学的利用能が満足できるものではない従来の処方の欠点 を克服する、ペプチドからなるミクロエマルジョンを提供する。特に、本発明は 、経口投与に都合よいばかりでなくペプチドの生物学的利用能にも適当な十分に 高い濃度のペプチド調製および投与を可能にする処方を提供する。 水溶性薬剤の場合、本発明の(w/o)組成物中への配合率は親水性相中のそ の溶解度によってのみ制限される。生理学的pH(3〜10の範囲)にある等張 水相を用いて、活性成分の一体性および組成物の安定性を失うことなく、PEG (400)と高HLB界面活性剤、特に中鎖アルキル/ジアルキルサルファート 、スルホナートまたはスルホスクシナートの比率を適当に修飾することにより薬 剤の溶解を促進させることができる。 水性親水性相は、水または等張セイライン溶液を含むのが適当であり、さらに 選択された親油性相と不混和性の医薬上許容される溶媒、例えば、ポリエチレン グリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、マンニトールおよび他のモ ノまたはジサッカリドを包含する。 中鎖脂肪酸プロピレングリコールエステルおよび/またはポリオールエステル 、低および高HLB界面活性剤および親水性相のすべての混合物から本発明の範 囲に含まれる安定な自己乳化性ミクロエマルジョンが得られるわけではないこと は当業者には容易に理解できる。しかし、適当な割合は、第1図に示す相図によ り 当業者には容易に決定できる。この系は、中鎖脂肪酸プロピレングリコールエス テルおよび/またはポリオールエステル(油)、低HLB界面活性剤、高HLB 界面活性剤および水性/親水性相の4成分からなるため、疑似三相図を用いる。 この場合、変数が3つだけであり、その各々を三角形の1つの辺で表されるよう に、2成分、例えば油と低HLB界面活性剤の割合を一定に保つ。すなわち、第 1図において、(1)は一定割合Xの油と低HLB界面活性剤の混合物を表し、 (2)は親水性(水性)相を表し、(3)は高HLB界面活性剤を表す。例えば 、点「A」は50%油+低HLB界面活性剤、20%水性相および30%高HL B界面活性剤の混合物を表す。 本発明のミクロエマルジョンが存在する相図の領域は、油および低HLB界面 活性剤の混合物(一定割合)を高HLB界面活性剤および親水性相に対して滴定 することにより決定され、相分離点、曇点および透明点を明記する。清澄、透明 な処方は、安定したミクロエマルジョンの形成を示すものである。用いる成分の 個々の特性に従って、室温で液体およびゲル状の処方が得られる。 安定で透明な系が得られたら、色素可溶化、水中の分散性および導電率の測定 などの簡単な試験を行って、ミクロエマルジョンが(o/w)または(w/o) 型のいずれであるかを決定する。水溶性色素は(o/w)ミクロエマルジョン中 に分散し、一方(w/o)ミクロエマルジョン中では元の形態のままである。同 様に、(o/w)ミクロエマルジョンは一般に水中に分散するのに対して、(w /o)ミクロエマルジョンは、一般に、分散しない。加えて、(o/w)ミクロ エマルジョンは電気を通すのに対して、(w/o)は通さない。系の等方性は偏 光下での試験により確認できる。ミセル特性であるミクロエマルジョンは等方性 であり、したがって、偏光下で試験した場合、非複屈折である。 中鎖油(CAMTEX200)および低HLB界面活性剤(CAMTEXC8 )を2:1の割合で、高HLB界面活性剤(DSS/PEG400)を1:1の 割合で、かつ水を含有する系の代表的疑似三相図を第2図に示す。油+低HLB 界面活性剤の混合物は成分(1)で示されており、水は成分(2)で、高HLB 界面活性剤は成分(3)で示されている。この系は、ミクロエマルジョン領域と し て相図に示される、清澄、透明なミクロエマルジョンの広範な範囲を付与し、そ の範囲は、通常、3つの範囲または領域(A)、(B)および(C)に細分割さ れる。 この細分割は、主に、過剰量の水の存在下、伝導度、粘度および希釈度の違い によるものである。粘度および伝導度は共に領域(A)、(B)および(C)よ り増加する。過剰の分散相(セイラインまたは水)の存在下で、領域(A)およ び(B)のミクロエマルジョンは、元の(w/o)特性を示す、混濁したエマル ジョン(o/w)になる。対照的に、領域(C)からのミクロエマルジョンは水 中油の等方性系(ミクロエマルジョン)の清澄な特性を保持する。 本発明の範囲内にあるミクロエマルジョンは、疑似三相図の領域(A)、(B )および(C)の範囲内にある。 したがって、さらなる態様において、本発明は、種々の成分の相対的割合が第 2図の疑似三相図の領域(A)、(B)および(C)の範囲内にある、前記した 安定な自己乳化性ミクロエマルジョンを提供する。 一般に、代表的系において、油+低HLBが、ミクロエマルジョンの約5%〜 100%未満の範囲にて存在し、高HLB界面活性剤が約5%〜100%未満の 範囲にて、および水性親水性相、すなわち水またはセイラインが約0.1%〜5 0%(w/w)未満で存在する場合、安定した清澄、透明な液体ミクロエマルジ ョンが得られる。 相図の代表的な範囲を作成するこのプロセスにより、本発明の範囲内にある安 定した自己乳化性ミクロエマルジョンを得る種々の成分の適当な量を決定できる 。 適当には、中鎖脂肪酸プロピレングリコールおよび/またはポリオールエステ ルおよび低HLB界面活性剤の合計がミクロエマルジョンの約5〜100%(w /w)からなる。好ましくは、約30%〜約100%未満、さらに好ましくは、 約60%〜95%未満である。中鎖脂肪酸プロピレングリコールおよび/または ポリオールエステルおよび低HLB界面活性剤を種々の割合で合し、混合しても よい。中鎖脂肪酸プロピレングリコールおよび/またはポリオールエステルの低 HLB界面活性剤に対する割合が約5:1ないし約1.5:1、好ましくは約4 :1ないし約2:1の範囲にある場合、有用な(w/o)ミクロエマルジョンが 得られる。中鎖脂肪酸プロピレングリコールおよび/またはポリオールエステル の低HLB界面活性剤に対する割合が5:1に向かって増加するにしたがって、 ミクロエマルジョン存在範囲の領域(C)がますます支配的となることが判明し た。 適当には、高HLB界面活性剤は、約5ないし100%、好ましくは約5%な いし70%未満、さらに好ましくは約5%ないし40%未満の範囲にて存在して もよい。加えて、高HLB界面活性剤をポリオールと、10:1ないし1:1の 割合にて、好ましくは5:1ないし1:1にて、さらに好ましくは5:1ないし 2:1にて、最も好ましくは1:1にて混合してもよい。 適当には、親水性相は、ミクロエマルジョンの0よりもほんの少し大きな値か ら約50%(w/w)、好ましくは約0.1〜約20%(w/w)、さらに好ま しくは約0.1〜約10%(w/w)からなる。 一般に、高HLB界面活性剤の相対量の増加が、親水性相の相対量の増加に匹 敵することは当業者に容易に理解される。 本発明の好ましいミクロエマルジョンにおいて、中鎖脂肪酸プロピレングリコ ールおよび/またはポリオールエステルの低HLB界面活性剤に対する割合は、 好ましくは、4:1および2.1である。 本発明のミクロエマルジョンは実質的に不透明でない、即ち光学的顕微鏡手段 で見た場合、透明または乳白色である。均質状態において、これらは偏光下で試 験した場合、光学的に等方性(非複屈折)である。低温および外界温度で、長時 間にわたって、相分離、白濁または沈殿を生じることなく、優れた安定性を示す 。処方は、種々の温度、例えば4℃、外界温度、37℃および50℃、好ましく は4℃または外界温度で安定な形態で貯蔵できる。本発明のペプチド含有ミクロ エマルジョンは、対応するペプチド不含ミクロエマルジョンの安定性(貯蔵寿命 )と類似した安定な特性を示す。安定な(w/o)ミクロエマルジョンは水性相 のpHが約3から約8まで変化する場合に形成され、低または高pHで高い溶解度 を示す薬剤に対して有利である。該ミクロエマルジョンは種々の粘度を示す。相 対 的に多量の高HLB界面活性剤、DSS/PEG400(1:1)を含むミクロ エマルジョンは、この物質の高い粘度のためにより粘度が高くなる傾向がある。 好ましくは、本発明のミクロエマルジョンの小滴または粒子の直径は、例えば レーザー光散乱技法による数平均直径として測定した場合、150nm未満、よ り好ましくは100nm未満、さらに好ましくは50nm未満、最も好ましくは 5〜35nmの範囲である。 種々の相は、所望により、さらに以下の成分をある少量にて含んでもよいが、 これに限定されない: i)酸化防止剤、例えば没食子酸n−プロピル、ブチル化ヒドロキシアニソ ール(BHA)およびその混合異性体、d−α−トコフェロールおよびその混合 異性体、アスコルビン酸、プロピルパラベン、メチルパラベンおよびクエン酸( モノ水和物); ii)安定化剤、例えばヒドロキシプロピルセルロース; iii)抗菌薬、例えば安息香酸(ナトリウム塩); iv)プロテアーゼ阻害剤、例えばアプロチニン。 本発明のミクロエマルジョンは、その成分を接触させた場合、自発的または実 質的に自発的に、即ち実質的にエネルギーを供給することなく、例えば均質化お よび/またはミクロ流動化または他の機械的撹拌により与えられるような高い剪 断エネルギーの非存在下で形成される。したがって、該ミクロエマルジョンは適 当な量を穏やかに手動で混合するかまたは必要ならば確実に混合するように撹拌 する簡単なプロセスにより容易に調製できる。好ましくは、薬剤を親水性相中に 、直接またはそのストック溶液の希釈化により溶解させ、これを次にあらかじめ 混合した油および低HLB界面活性剤の組合せに、続いて高HLB界面活性剤( またはその逆)に混合しながら添加する。別法として、油、低HLB界面活性剤 、高HLB界面活性剤および薬剤不含親水性相を混合することにより、まず薬剤 不含ミクロエマルジョンを調製し、ついでこれにさらに薬剤を溶解した親水性相 を添加する。ミクロエマルジョンを調製する間、すべての成分を溶解させるのに より高い温度(40−60℃)を必要するかもしれないが、好ましい系は室温で 処 方できる。ペプチドのような熱不安定性活性成分の場合、外界温度での処方が特 に有利である。 本発明のミクロエマルジョンは治療剤からなる医薬組成物であり、したがって 、ヒトを含む動物に投与する治療法を包含するものである。 従って、さらなる態様において、本発明は有効量の治療薬を配合した前記ミク ロエマルジョンを、これを必要とする患者に投与することからなる治療法を提供 するものである。本発明のもう一つ別の態様は、治療薬の調節または持続的放出 が望ましい場合、そのような処方を、これを必要とする患者に使用することにあ る。 投与に対する治療効果を得るのに必要な薬剤の量は、もちろん、選択した薬剤 、症状の性質および程度、および治療を受ける動物によって変わることは当業者 には理解でき、最終的には医師の裁量による。さらには、薬剤の最適量および各 投与の間隔は治療する症状の性質および程度、投与の形態、経路および部位、治 療を受ける患者によって決定され、このような最適値は常套手段により決定でき る。また、治療の最適経路、即ち投与する回数も通常の治療法決定試験を用いて 容易に確認できることは明らかである。 本発明はまた、医薬の製造における、前記した中鎖脂肪酸プロピレングリコー ルおよび/またはポリオールエステル、低HLB界面活性剤、高HLB界面活性 剤、治療薬および親水性相の使用を提供する。 本発明のミクロエマルジョンは、経口、局所、直腸、膣内または他の全身投与 の形態にて用いることができる。したがって、該ミクロエマルジョンはそれに適 した形態にされる。例えば、経口投与用の医薬組成物はソフトゼラチンカプセル にされ、ある種の医薬組成物の粘性は直接局所投与するのに適当である。経口お よび局所投与用の組成物が特に好ましい。 本発明を以下の記載例(薬剤不含組成物)および実施例(薬剤含有組成物)お よび生物学的例により説明するが、これに限定されない。 記載例 記載例1−代表的組成物の相図 疑似三相図を以下の代表的系について作成した: a)中鎖脂肪酸プロピレングリコール CAPTEX200 のジエステル(油) b)低HLB界面活性剤 CAPMUL C8 c)高HLB界面活性剤 DSS/PEG400(1:1) d)水性相 水 油の低HLB界面活性剤に対する割合は2:1であった。 また、油の低HLB界面活性剤に対する割合が5:1、4:1または3:1で ある前記系について疑似三相図を作成できる。 他の別の疑似三相図は、高HLB界面活性剤がDSS(純粋)またはDSS+ 15%安息香酸ナトリウムをPEG400または別のポリオールに10:1ない し1:1の範囲にて溶かし、2:1ないし5:1の割合で前記の代表的系につい て作成できる。 本発明のミクロエマルジョンが存在する相図の領域は、油および低HLB界面 活性剤(一定割合)の混合物を高HLB界面活性剤および水性相に対して滴定す ることにより決定し、相分離点、曇点および透明点を明記する。得られた相図を 第2図に示す。偏光下で試験した場合、非複屈折が観察された。 実施例 本明細書の記載に従って、以下の組成を有する処方を調製できる。 実施例1〜5は、水相中、CAPTEX200およびCAMPUL C8(割 合2:1)、ジオクチルナトリウムスルホスクシナート/PEG(割合1:1) からなり、GHRP(His-D-Trp-Ala-Trp-D-Phe-Lys-NH2)(分子量約850) またはRGDペプチド(シクロ(s,s)−(2−メルカプト)ベンゾイル−( Na−メチル)−Arg−Gly−Asp−(2−メルカプト)−フェニルアミ ド(分子量650)またはカルセインを配合するw/oミクロエマルジョンを 記載する。相対的割合は以下の表に示すとおりである。実施例1の処方は、例え ば、適宜作成した疑似三相図の領域Aにある。実施例の処方は領域C内に、実施 例3は領域Cに、および実施例4および5は領域A内にある。 また、水性相は3〜8のpHで等張溶液とすることができる。 これらのミクロエマルジョンは、親水性相をジオクチルナトリウムスルホスク シナートのPEG中溶液に加えることにより処方した。その後、この混合物に油 +低HLB界面活性剤の混合物を加え、手動により十分に混合し、清澄な透明ミ クロエマルジョンを得た。 別法として、親水性相を、油および低HLB界面活性剤の適当な重量の混合物 に加え、ついでそれに高HLB界面活性剤を穏やかに撹拌しながら(マグネティ ックホットプレートスターラー)加えることができる。 活性成分配合のミクロエマルジョンは、適量の薬剤を適量の水性相に溶かすか 、 または好ましくは、ストック溶液を用いることにより、相前記したと同様の方法 にて調製でき、ついで必要ならば、渦巻き状に撹拌しながら希釈して、完全に溶 解させる。 生物学的例カルセインの生物学的利用能 標準的無意識ラット実験(ウォーカー(Walker)ら、ライフ・サイエンス(Li fe Science)47,29−36,1990)を用いて、試験化合物であるカルセ イン[5(6)−カルボキシ−フルオロセイン、分子量=623]を実施例5の ミクロエマルジョンとして投与した場合の十二指腸内生物学的利用能を評価し、 同一化合物を同一経路であるが、等張トリス緩衝液として投与した場合に得られ る評価と比較した。血漿試料中の化合物の濃度を蛍光分光学を用いて測定する。 約1.25マイクロモル/kg(1.0ml/kgミクロエマルジョン)で十二指 腸内(i.d.)投与した後、生物学的利用能は26.2;/−3.6%(n=5) であった。比較した場合、等張トリス緩衝液を投与した場合の生物学的利用能は わずか1.3+/−0.5%(n=5)にすぎなかった。 ミクロエマルジョンで投与した後、4時間後であってもカルセインの有意な血 漿中濃度が得られ、これは放出/吸収の調節または持続を示す。したがって、本 発明のもう一つ別の態様は、所望の治療薬の放出を調節しまたは持続させるのに ミクロエマルジョン処方を用いることにある。 前記した生物学的利用能測定は、当業者にとって十分に理解できるものである が、便宜上、以下に繰り返し記載する: 吸収実験について用いる場合、雄ラットを一夜絶食させる。溶液またはミクロ エマルジョンからの化合物(この場合、カルセイン)の静脈内(i.v.)または 十二指腸内(i.d.)投与を常法に従って行う。 i.v.投与の場合、絶食させたラットをロムパン(Rompun)(5mg/kg) およびケトセット(ketset)(35mg/kg)の混合物を腹腔内注射して麻酔 し、静脈用カテーテルを装着する。一日、ラットを手術から回復させる。カテー テルを装着したラットを化合物の投与前18時間絶食させた。各化合物を側尾− 静脈投与により投与する。0.5mlのアリコートの血液試料を0、1、3、5 、15、30、45、60、90、120、150および180分で採集した。 0分の試料は投与の15分前に採集する。1600xgで5分間遠心分離に付す ことにより、血漿を全血から取り出し、ついで試料当たり250μlのアリコー トを−20℃で貯蔵する。血液ペレットを12.5単位のヘパリン処理したセイ ラインで復元し、静脈用カテーテルを介してラットに戻す。実験後、ラットをペ ントバルビタールを静脈内投与して殺す。 i.d.投与の場合、静脈用カテーテルに加えて、十二指腸用カテーテルを外科 的に麻酔ラットに装着し、動物を4ないし5日間手術より回復させる。化合物を 溶液またはミクロエマルジョンより十二指腸用カテーテルを介して投与する。血 液試料(0.5mlアリコート)を静脈用カテーテルを介してヘパリン処理した エッペンドルフ(eppendorf)管にて0、10、30、60、120、180、 240および1440分で採集する。0分試料は投与の15分前に採集する。i .v.投与プロトコルにて前記したように、血漿を分析用に採集し、血液をラット に戻す。各ラットの時間経後の大便を、軟便、軟便/水便または粘性のランクで 評価する。 吸収実験の終わりに(投与後、4〜6時間または24時間)、二酸化炭素を用 いて窒息させて殺し、採血する。ついで、腹部切開を行い、完全なGI管を摘出 し、50x倍率の顕微鏡で観察する。 カルセインの血漿中濃度を、パーキン・エルマー・LS・50発光分光計を用 い、490および515nmの励起および放射波長で蛍光により測定する。生物 学的利用能(%F)を、以下の式を用いて、i.d.またはi.v.投与後のAUC (血漿中濃度一時間曲線下の面積)より算定する: %F=(AUCid/AUCiv)x(用量iv/用量id)x100 本発明の処方を以下の方法により活性成分を有するまたは有しないGI剌激評 価について試験する。ラットにおける経口投与/GI剌激評価 この試験において使用するのに適当なラットは、雄スプレーグ−ドーリ((Sp rague-Dawley)、帝王切開出産、無ウイルス抗体;チャールス・リバー・ラボラ トリース(Charles River Laboratories))である。ラットを実験の前日一夜絶 食させる。所望の投与量のミクロエマルジョンを10mg/kgを越えない量で 強制飼養により投与する。実験の終了時に動物を二酸化炭素を用いて窒息させる ことにより殺し、採血する。腹部切開を行い、胃および十二指腸粘膜の全体的観 察を裸眼および顕微鏡(ニコンSMZ−10型双眼顕微鏡)を用いて行う。 本発明の一態様は、経口投与によりGI管に沿って障害があったとしてもほと んどないペプチドを含むかまたは含まないw/o自己乳化性ミクロエマルジョン の処方である。例えば本発明の処方を、強制飼養により経口投与する(好ましく は1処方につきラット3匹)。24時間後、動物を採血して、腹部切開により、 裸眼および顕微鏡の両方で観察する。動物の胃および十二指腸の両方の粘膜表面 を調べて、裸眼で病変がないかどうかを見る。ラットにおけるRGDペプチドの経口生物学的利用能 以下に記載する操作において、前記したようにして処方した、例えばミクロエ マルジョン1g当たり3mgのペプチドを含有するミクロエマルジョンを以下の 方法にて経口生物学的利用能に関して試験する。 a)セイライン中ペプチドの静脈内(iv)投与 絶食したラットに腹腔内(ip)注射を行い、外科手術により大腿動脈カテー テルを設置する。ラットを1日の間、手術から回復させた。カテーテルを挿入し たラットを実験前18時間絶食させる。各ラットに側尾静脈投与により以下のよ うにして調製した溶液から3mgのペプチドを投与する: 10.84mgのペプチドを0.9%セイライン溶液で8mlにする。0.5m lアリコートの血液試料を0、1、3、5、10、15、30、45、60、9 0、120、150および180分に採集する。0分の試料を投与する15分前 に採取する。16000Xgで5分間遠心分離することにより血漿を全血から取 り出し、次に該血漿を−20℃で1試料当たり250μlのアリコートにて貯蔵 する。血液ペレットをヘパリン処理したセイライン溶液で復元し、カテーテルを 介して 適切なラットに戻す。実験後、ラットにペントバルビタールを静脈内投与して殺 す。 b)ミクロエマルジョン中ペプチドの十二指腸内(id)投与 絶食したラットに麻酔カクテルを腹腔内注射し、外科手術により頚静脈および 十二指腸用カテーテルを挿入する。ラットを4〜5日間、手術から回復させる。 カテーテルを挿入したラットを実験前18〜20時間絶食させる。各ラットにミ クロエマルジョン中またはセイライン溶液中のいずれかのペプチド10mgを投 与する。0、10、30、60、120、180、240および1440分にヘ パリン処理したエッペンドルフ管中に頚静脈カテーテルを介して0.5mlアリ コートの血液試料を集める。0分の試料を十二指腸用カテーテルにより投与の1 5分前に採取する。血漿を分析のために採集し、血液を前記静脈内投与(項a) において記載したようにラットに戻す。1440分後、ラットをペントバルビタ ールの静脈内投与により殺し、採血し、全体的観察のためにGI管を摘出する。 c)ペプチド血漿濃度の分析 HPLC分析用の試料の前後に標準体を置く。0〜200ngのペプチドにつ いて50μlアリコート、1000〜2000ngのペプチドについて25μl アリコート、10000ngのペプチドについて15μlアリコート、各サンプ ルの50μlアリコートをポストカラム蛍光検出により分析する。蛍光クロマト グラフィーデータを集め、ネルソン・クロマトグラフィー・データ・システム( Nelson Chromatography Data System)を用いて積分する。ピーク面積(Y)お よびペプチド標準濃度(X)を用いて、式:勾配=(X*Yの合計)/(X2の 合計)から原点を通した直線の勾配を決定する。勾配は、試料に関するピーク面 積比およびペプチド血漿濃度間の関係を表わす。 d)生物学的利用能の計算 まず、0〜240分での血漿濃度曲線下の面積(AUC)を各ラットについて 測定する。十二指腸内投与の場合、以下の式により、静脈内投与の平均AUCを 用いて各動物に関して生物学的利用能(%)を決定する: [(AUCid/AUCiv)*(用量iv/用量id)]*[100]。 ついで、ペプチド用量のフィブリノゲン受容体拮抗物質を配合した前記処方を 含有するミクロエマルジョンを十二指腸内投与した後のラットにおけるRGDペ プチドに関する経口生物学的利用能のデータを、前記方法により得ることができ る。 適用可能ならば、本発明の処方をin vivo活性について試験する。活性成分の 1つとして、フィブリノゲン受容体拮抗物質を本明細書にて用い、血小板凝集試 験を利用し、ミクロエマルジョン由来のペプチドの薬理活性を測定する。これら 研究を以下に示すように行う。イヌにおける経口投与/血小板凝集試験 この試験において用いたイヌは、オス雑種(Mongrel)(即ち混合種)である 。イヌを実験の前日一夜絶食させる。留置カテーテル用に選択した頭部静脈を以 下のようにして準備する:該当部分の毛をまず剃り、70%アルコール中に浸し たガーゼで清浄にする。留置カテーテルを頭部静脈中に置き、3.8%クエン酸 ナトリウムを満たしたルエル(luer)ロックアダプターにつなぐ。カテーテルを しっかりテープで固定する。血液サンプルを採取する場合、0.3mlの血液を 実際の試料採取の前に個別の1ccシリンジ中に採取し、ルエルロックアダプター 中に含まれるクエン酸ナトリウムにより血液サンプルが希釈されるのを防ぐ。次 に2.7mlの血液を3ccシリンジ中に抜き取り、0.3mlの3.8%クエン酸 ナトリウムを含み、適当な時点で標識したベノジェクト(Venoject)真空管中に いれる。3.8%クエン酸ナトリウム中血液試料を含む管を静かに2、3回倒立 させて、成分を混合し、次に全血凝集試験のために1mlを採取する。残りの血 液試料をエッペンドルフ管に移し、遠心分離により上清血漿を取り出して新しい 管に移し、ついでその後のHPLC分析のために凍結させ、ペプチド含量を測定 する。 0時点の直後に血液試料を採取し、ペプチドを含むかまたは含まない適量のミ クロエマルジョンを、サイズ12のゼラチンカプセルを用いてイヌに経口投与す る。 血液試料を次にクロモ−ログ(Chromo-Log)全血凝集検出計を用いて血小板凝 集阻害に関して試験する。試料を試験する前に装置を37℃に加温し、プローブ を蒸留水および柔らかいブラシで清浄にする。プローブを凝集検出計に取付け、 セイライン溶液のキュベット中にいれ、凝集検出計中のサイドキュベットウェル 中にて加温する。実際の検定に関しては、ベノジェクト真空管中の0.3mlの 3.8%クエン酸ナトリウムと混合した2.7mlの血液試料の1mlをキュベッ トに添加し、凝集検出計のウェル中に入れる。撹拌棒をキュベット中にいれ、9 00rpmにセットする。プローブを試験キュベット中にしっかりといれ、蓋を 閉める。ベースライン、ゼロおよび目盛りをセットする。目盛りは20を5オー ムに等しく設定する。撹拌キュベットを5分間静置し、この時点で、5μlのコ ラーゲンを撹拌した全血に添加し、キュベット中5μl/mlの最終溶液を得る 。 一旦、勾配の変化がコラーゲン添加のベースラインに達したら反応を2分間モ ニターし、2分間の勾配を用いて変化をオーム/分で計算する。変化(オーム/ 分)を対照の%で計算する。対照値を、−15および0時の平均により決定する 。各使用後、プローブを取り出し、蒸留水で清浄にし、柔らかい布およびブラシ で拭う。考察および結論 イヌは、本発明にて関心のあるペプチドの一種、RGD含有フィブリノゲン受 容体拮抗物質の薬理効果を評価するための良好なモデルであると考えられる。実 験を、3mg/kgのペプチド用量または0.5ml/kgのミクロエマルジョ ン用量を用いて、前記のようにして行う。ペプチドをセイライン溶液中経口投与 する対照実験を先に独立して行い、ミクロエマルジョン−処方ペプチドで見られ る効果との有用な比較に供する。 本発明にて用いる活性成分の一つが成長ホルモン放出ペプチドであるため、in vivo活性に関する適当な検定を以下のようにして行う。GHRP含有のミクロエマルジョンのin vivo試験 前記実施例に従って、組成物を含むミクロエマルジョン(w/w)を調製する 。 調製後、これをin vivo評価の前に外界温度で安定な形態にて約48時間さらに 貯蔵する。GHRPペプチド、His−D−Trp−Ala−Trp−D−Ph e−Lys−NH2のセイライン溶液中対照溶液(1.5mg/ml)もまた調製 する。 雄ラットに3mg/kgでGHRPのセイライン溶液(対照)および前記ミク ロエマルジョン中溶液を十二指腸内に一回投与することで投与を行う(各ケース において3匹のラットを用いる)。実際のサンプリングおよび投与の前に、各ラ ットをペントバルビタール(50mg/kg、腹腔内、最終容積1mlまでセイ ライン溶液で希釈)で麻酔する。ラットを実験を通して麻酔にかけたままにする 。投与は以下のようにして行う:小さい切開(2〜3cmの長さ)を腹部中心線 上に行い、次に十二指腸筋肉上に巾着縫合を行う。巾着縫合の中心に小さな穴を 開け、その中にツベルクリンシリンジに取り付けたブラント23Gスタブ針を挿 入して用量をデリバリーする。投与の終了後、巾着縫合を縛り、開口を閉じる。 切開部を創傷クリップで閉じる。頚静脈用カテーテルから以下の間隔で0.2m lの血液試料を採取する:−15、0、5、10、15、30、45、60、9 0および120分。血液試料を氷上で貯蔵し、続いてRIA法により、成長ホル モンについて分析する。 前記実験から得られた試料の分析は、GHRPの薬理活性を測定するのに必要 である。正のデータは成長ホルモン放出ペプチドが本発明のミクロエマルジョン 処方に由来して経口的に活性であることを示している。しかし、血液濃度および 実際の生物学的利用能を観察された薬理活性と互いに関連させる必要がある。 治療的全身性投与に必要な活性成分の量は、もちろん選択した化合物の、症状 の性質および重篤度、治療を受けるヒトを含む哺乳動物により変わり、最終的に は医師の裁量による。 最後に、本発明はまた、有効量の本明細書において定義した医薬組成物を、こ れを必要とする患者に投与することからなる治療法を包含する。好ましくは、治 療薬は、フィブリノゲン受容体拮抗ペプチド、成長ホルモン放出ペプチド、バソ プレシン、エルカトニン、カルシトニン、カルシトニン−遺伝子関連ペプチド、 ブタソマトスタチン、またはインスリンまたはその類似体もしくは同族体から選 択される。病状および前記した各治療薬の使用は当業者には公知である。多くの 薬剤が既に各特許にて副分類されている。例えば、血小板凝集阻害剤、成長促進 剤、骨粗鬆症用および糖尿病用である。 前記載事項は好ましい具体例を含む本発明を十分に開示するものである。本発 明にて開示した具体例の修飾および改良も以下の請求の範囲に含まれる。当業者 は前記載事項を用いてさらに工夫することなく、本発明を最大限利用できると考 えられる。したがって、本明細書の実施例は単に例示であって、本発明の範囲を 何ら制限するものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 38/22 38/28 9455−4C A61K 37/26

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. (a)中鎖脂肪酸プロピレングリコールエステルまたは中鎖脂肪酸ポリオールエ ステルあるいはその混合物と低HLB界面活性剤からなる親油性相であって、中 鎖脂肪酸プロピレングリコールエステルまたは中鎖脂肪酸ポリオールエステル、 あるいはその混合物の低HLB界面活性剤に対する割合が5:1〜1.5:1で ある親油性相と; (b)ポリオールおよび i)サルファートまたはその医薬上許容される塩(脂肪性サルファート、ア リールサルファート、脂肪性−アリールサルファートまたはその混合物); ii)スルホナートまたはその医薬上許容される塩(脂肪性スルホナート、ア リールスルホナート、脂肪性−アリールスルホナートまたはその混合物); iii)スルホスクシナートまたはその医薬上許容される塩(脂肪性スルホス クシナート、アリールスルホスクシナート、脂肪性−アリールスルホスクシナー トまたはその混合物);または iv)前記i)、および/またはii)、および/またはiii)のいずれかの混 合物である 少なくとも1種の高HLB界面活性剤の混合物と; (c)水性親水性相と; (d)水溶性治療薬とからなる 医薬上許容される安定な自己乳化性油中水(w/o)または水中油(o/w)ミ クロエマルジョン。 2.中鎖脂肪酸プロピレングリコールおよび/またはポリオールエステルが5 0〜100%(w/w)のカプリル酸トリグリセリドおよび0〜50%(w/w )のカプリン酸エステルからなる請求項1記載のミクロエマルジョン。 3.中鎖脂肪酸プロピレングリコールおよび/またはポリオールエステルが、 本質的にカプリル酸から形成される請求項2記載のミクロエマルジョン。 4.低HLB界面活性剤が中鎖脂肪酸モノグリセリドまたはジグリセリドある いはその混合物であり、所望により少重量の遊離中鎖脂肪酸を含有していてもよ い請求項1または2記載のミクロエマルジョン。 5.中鎖脂肪酸モノグリセリドまたはジグリセリドが50〜100%のカプリ ル酸および0〜50%のカプリン酸から形成される請求項4記載のミクロエマル ジョン。 6.中鎖脂肪酸モノグリセリドまたはジグリセリドが本質的にカプリル酸から 形成される請求項5記載のミクロエマルジョン。 7.高HLB界面活性剤がポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエ チレン−ソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールグリコール長鎖ア ルキルエーテルおよびポリエチレングリコール長鎖アルキルエステルからなる群 より選択される請求項1、2または4のいずれか1つに記載のミクロエマルジョ ン。 8.高HLB界面活性剤が、医薬上許容される水溶性塩、アルカリ金属塩、ア ンモニウムまたは第四級アンモニウム塩、または第一級または第二級アミンであ る請求項7記載のミクロエマルジョン。 9.高HLB界面活性剤が中鎖アルキルまたはジアルキルサルファート、スル ホナートまたはスルホスクシナートである請求項1記載のミクロエマルジョン。 10.高HLB界面活性剤がジオクチルスルホスクシナートまたはドデシルサ ルファートの塩である請求項9記載のミクロエマルジョン。 11.ポリオールがグリセロールまたはポリエチレングリコールである請求項 7〜10のいずれか1つに記載のミクロエマルジョン。 12.ポリオールがポリエチレングリコールであり、該ポリオールが高HLB 界面活性剤と10:1ないし1:1の割合で混合されている請求項1記載のミク ロエマルジョン。 13 中鎖脂肪酸プロピレングリコールエステルがカプリル酸とカプリン酸ジ エステルの混合物である請求項1記載のミクロエマルジョン。 14.治療薬がペプチドである請求項1記載のミクロエマルジョン。 15.ペプチドが100〜10000の範囲の分子量を有するかまたは2〜3 5のアミノ酸基を有する請求項14記載のミクロエマルジョン。 16.ペプチドがフィブリノゲン受容体拮抗ペプチド(RGDペプチド)、バ ソプレシン、カルシトニンまたはインスリンである請求項15記載のミクロエマ ルジョン。 17.小滴または粒子の直径が150nm未満である請求項1記載のミクロエ マルジョン。 18.経口デリバリーまたは局所塗布用の請求項1記載のミクロエマルジョン 。 19.さらに、哺乳動物において治療薬の徐放性吸収を付与する請求項1記載 のミクロエマルジョン。 20.さらに、哺乳動物において治療薬の経口的生物学的利用能を向上させる 請求項1記載のミクロエマルジョン。 21.所望により水溶性治療薬が配合されていてもよく、相対割合の以下の成 分: 1)中鎖脂肪酸プロピレングリコールまたは中鎖脂肪酸ポリオールエステル、あ るいはその混合物、および低HLB界面活性剤からなる親油性相であって、中鎖 脂肪酸プロピレングリコールエステルまたは中鎖脂肪酸ポリオールエステル、あ るいはその混合物の低HLB界面活性剤に対する割合が5:1〜1.5:1であ る親油性相と; (2)中鎖アルキルまたはジアルキルサルファート、中鎖アルキルまたはジアル キルスルホナート、または中鎖アルキルまたはジアルキルスルホスクシナートで ある少なくとも1種の高HLB界面活性剤と、ポリオールとの混合物と; (3)水性相とからなる 自己乳化性(w/o)または(o/w)ミクロエマルジョンであって、得られた 組成物が第2図の領域(A)、(B)および(C)のいずれかにある自己乳化性 ミクロエマルジョン。 22.適量の成分を都合がよい順序で混合することからなる請求項1に記載の ミクロエマルジョンの製法。 23. (a)中鎖脂肪酸プロピレングリコールおよび/またはポリオールエステルと低 HLB界面活性剤を有する親油性相であって、中鎖脂肪酸プロピレングリコール および/またはポリオールエステルの低HLB界面活性剤に対する割合が5:1 〜1.5:1である親油性相と; (b)ポリオールおよび(i)サルファートまたはその医薬上許容される塩(脂 肪性サルファート、アリールサルファート、脂肪性−アリールサルファートまた はその混合物);(ii)スルホナートまたはその医薬上許容される塩(脂肪性ス ルホナート、アリールスルホナート、脂肪性−アリールスルホナートまたはその 混合物);(iii)スルホスクシナートまたはその医薬上許容される塩(脂肪性 スルホスクシナート、アリールスルホスクシナート、脂肪性−アリールスルホス クシナートまたはその混合物);または(iv)前記i)、および/またはii)、 および/またはiii)のいずれかの混合物の少なくとも1種の高HLB界面活性 剤の混合物と; (c)水性親水性相とからなる 医薬上許容される安定な自己乳化性油中水(w/o)または水中油(o/w)ミ クロエマルジョン。
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