JPH0846147A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体装置およびその製造方法Info
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- JPH0846147A JPH0846147A JP6182304A JP18230494A JPH0846147A JP H0846147 A JPH0846147 A JP H0846147A JP 6182304 A JP6182304 A JP 6182304A JP 18230494 A JP18230494 A JP 18230494A JP H0846147 A JPH0846147 A JP H0846147A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 バックバイアスを印加しているにも拘らず、
短チャネル効果を有効に抑制し、しかもサブスレッショ
ルド特性、電流駆動能力および耐久性などのトランジス
タ特性を向上させることができる半導体装置を、比較的
簡単な製造工程で製造すること。 【構成】 バックバイアスが印加されるPウェル23の
表面を覆うように形成されたゲート絶縁膜25と、ゲー
ト絶縁膜25の上に形成されたゲート電極26と、ゲー
ト電極26の両側に位置するPウェル23の表面に形成
され、N型ソース・ドレイン領域24と、ソース・ドレ
イン領域24のゲート電極側端部に接して形成され、P
型ポケット領域29とを有するトランジスタ30が形成
された半導体装置。トランジスタ30のしきい値電圧の
上昇を補償するために、ゲート電極の下方に位置するウ
ェル表面のチャネル領域には、リンなどのN型不純物が
イオン注入してある。0.35μm 以降のDRAM用ト
ランジスタとして用いることができる。
短チャネル効果を有効に抑制し、しかもサブスレッショ
ルド特性、電流駆動能力および耐久性などのトランジス
タ特性を向上させることができる半導体装置を、比較的
簡単な製造工程で製造すること。 【構成】 バックバイアスが印加されるPウェル23の
表面を覆うように形成されたゲート絶縁膜25と、ゲー
ト絶縁膜25の上に形成されたゲート電極26と、ゲー
ト電極26の両側に位置するPウェル23の表面に形成
され、N型ソース・ドレイン領域24と、ソース・ドレ
イン領域24のゲート電極側端部に接して形成され、P
型ポケット領域29とを有するトランジスタ30が形成
された半導体装置。トランジスタ30のしきい値電圧の
上昇を補償するために、ゲート電極の下方に位置するウ
ェル表面のチャネル領域には、リンなどのN型不純物が
イオン注入してある。0.35μm 以降のDRAM用ト
ランジスタとして用いることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バックバイアスを印加
して動作させる半導体装置およびその製造方法の改良に
関する。
して動作させる半導体装置およびその製造方法の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえばDRAMなどの半導体装
置では、メモリセルを構成するN型MOSトランジスタ
にバックバイアスを印加して動作させるのが一般的であ
る。このようにNチャネルにバックバイアスを印加する
ことで、入力ピンアンダーシュートによる記憶データの
破壊が防止できる。また、接合容量の低減や、ゲートス
イング(サブスレッショルド特性)の改善に効果があ
る。したがって、メモリセルのアクセストランジスタの
ソース・ドレイン間のリーク電流(オフ時)を抑制する
ために、0.35μm世代以降のDRAM装置でも、メ
モリセルへのバックバイアスの印加が必要とされてい
る。
置では、メモリセルを構成するN型MOSトランジスタ
にバックバイアスを印加して動作させるのが一般的であ
る。このようにNチャネルにバックバイアスを印加する
ことで、入力ピンアンダーシュートによる記憶データの
破壊が防止できる。また、接合容量の低減や、ゲートス
イング(サブスレッショルド特性)の改善に効果があ
る。したがって、メモリセルのアクセストランジスタの
ソース・ドレイン間のリーク電流(オフ時)を抑制する
ために、0.35μm世代以降のDRAM装置でも、メ
モリセルへのバックバイアスの印加が必要とされてい
る。
【0003】しかしながら、N型MOSトランジスタに
バックバイアスを印加すると、ドレイン・ソースの空乏
層を広げ、短チャネル効果が顕著に現れるという問題が
生じる。特に、0.35μm世代以降のDRAM装置で
は、センスアンプやデコーダなどの周辺回路にバックバ
イアスを印加すると、チャネル長(L長)の適用限界か
ら、回路のレイアウト上、コンタクトと配線との間の距
離などに負担をかけることになる。
バックバイアスを印加すると、ドレイン・ソースの空乏
層を広げ、短チャネル効果が顕著に現れるという問題が
生じる。特に、0.35μm世代以降のDRAM装置で
は、センスアンプやデコーダなどの周辺回路にバックバ
イアスを印加すると、チャネル長(L長)の適用限界か
ら、回路のレイアウト上、コンタクトと配線との間の距
離などに負担をかけることになる。
【0004】そこで、0.35μm世代のDRAM装置
は、N型基板に3重ウェルを採用し、バックバイアスを
印加するメモリセルのPウェルと、バックバイアスを印
加しない周辺回路のPウェルとを分離して形成する方法
が主流になりつつある。
は、N型基板に3重ウェルを採用し、バックバイアスを
印加するメモリセルのPウェルと、バックバイアスを印
加しない周辺回路のPウェルとを分離して形成する方法
が主流になりつつある。
【0005】以下、図面を参照しながら従来のDRAM
装置の構成について簡単に説明する。図3(A)は従来
のDRAM装置に用いられる二重ウェル構造を説明する
ための図、図3(B)は図3(A)に示すDRAM装置
に用いられるN型MOSトランジスタを説明するための
図、図3(C)は図3(A)に示すトランジスタのチャ
ネル長Lとしきい電圧Vthとの関係を説明するためのグ
ラフである。図3(A)に示すように、このDRAM装
置では、P型半導体基板1にPウェル3を形成した2重
ウェル構造を採用している。このDRAM装置では、P
ウェル3にメモリセル回路のN型MOSトランジスタお
よび周辺回路用N型MOSトランジスタが組み込まれて
いる。図3(B)に示すように、Pウェル3には、N+
型のソース・ドレイン領域用拡散層4とゲート絶縁膜5
とゲート電極6とで構成されるN型MOSトランジスタ
7が形成してある。N型MOSトランジスタ7では、チ
ャネル領域8に、しきい値電圧調整のためにボロンがイ
オン注入してある。Pウェル3にはバックバイアスBB
が印加されている。
装置の構成について簡単に説明する。図3(A)は従来
のDRAM装置に用いられる二重ウェル構造を説明する
ための図、図3(B)は図3(A)に示すDRAM装置
に用いられるN型MOSトランジスタを説明するための
図、図3(C)は図3(A)に示すトランジスタのチャ
ネル長Lとしきい電圧Vthとの関係を説明するためのグ
ラフである。図3(A)に示すように、このDRAM装
置では、P型半導体基板1にPウェル3を形成した2重
ウェル構造を採用している。このDRAM装置では、P
ウェル3にメモリセル回路のN型MOSトランジスタお
よび周辺回路用N型MOSトランジスタが組み込まれて
いる。図3(B)に示すように、Pウェル3には、N+
型のソース・ドレイン領域用拡散層4とゲート絶縁膜5
とゲート電極6とで構成されるN型MOSトランジスタ
7が形成してある。N型MOSトランジスタ7では、チ
ャネル領域8に、しきい値電圧調整のためにボロンがイ
オン注入してある。Pウェル3にはバックバイアスBB
が印加されている。
【0006】図3(B)に示すN型MOSトランジスタ
7では、チャネル長Lを0.5μm付近から0.3μm
付近に向かって短くすると、これに応じてしきい電圧V
thは図3(C)に示すように顕著に低下する。すなわ
ち、チャネル長Lを短くすると、短チャネル効果が顕著
になり、しきい電圧Vthのばらつきが大きくなってしま
うという問題が生じる。すなわち、図3(A)に示すよ
うな2重ウェル構造を採用すると、バックバイアスBB
がメモリセル回路のみならず周辺回路にも印加されてし
まい、周辺回路を構成する図3(B)に示すN型MOS
トランジスタ7の短チャネル効果を顕著にしてしまう。
7では、チャネル長Lを0.5μm付近から0.3μm
付近に向かって短くすると、これに応じてしきい電圧V
thは図3(C)に示すように顕著に低下する。すなわ
ち、チャネル長Lを短くすると、短チャネル効果が顕著
になり、しきい電圧Vthのばらつきが大きくなってしま
うという問題が生じる。すなわち、図3(A)に示すよ
うな2重ウェル構造を採用すると、バックバイアスBB
がメモリセル回路のみならず周辺回路にも印加されてし
まい、周辺回路を構成する図3(B)に示すN型MOS
トランジスタ7の短チャネル効果を顕著にしてしまう。
【0007】上述したようなN型MOSトランジスタ7
に生じる短チャネル効果を抑制するために、図4(A)
に示すように、P型半導体基板1にNウェル2を形成
し、このNウェル2に対して、メモリセル回路のN型M
OSトランジスタを組み込むPウェル3bと周辺回路の
n型MOSトランジスタを組み込むPウェル3aとを分
離して別々に形成した3重ウェル構造が開発されてい
る。このようにPウェル3a,3bをメモリセル回路と
周辺回路とで別々に形成することで、バックバイアスB
Bをメモリセル回路のPウェル3bに対してのみ印加す
ることが可能になる。すなわち、周辺回路のPウェル3
aにはバックバイアスBBは印加されない。図4(B)
に示すように、Pウェル3aには、N+ 型のソース・ド
レイン領域用拡散層4とゲート絶縁膜5とゲート電極6
とで構成されるN型MOSトランジスタ10が形成して
ある。このN型MOSトランジスタ10では、チャネル
領域8に、しきい値電圧を調整するために、ボロンがイ
オン注入してある。また、Pウェル3aは、N+ 型の拡
散層4の周囲にボロンを拡散したP型のポケット領域9
が形成してある。
に生じる短チャネル効果を抑制するために、図4(A)
に示すように、P型半導体基板1にNウェル2を形成
し、このNウェル2に対して、メモリセル回路のN型M
OSトランジスタを組み込むPウェル3bと周辺回路の
n型MOSトランジスタを組み込むPウェル3aとを分
離して別々に形成した3重ウェル構造が開発されてい
る。このようにPウェル3a,3bをメモリセル回路と
周辺回路とで別々に形成することで、バックバイアスB
Bをメモリセル回路のPウェル3bに対してのみ印加す
ることが可能になる。すなわち、周辺回路のPウェル3
aにはバックバイアスBBは印加されない。図4(B)
に示すように、Pウェル3aには、N+ 型のソース・ド
レイン領域用拡散層4とゲート絶縁膜5とゲート電極6
とで構成されるN型MOSトランジスタ10が形成して
ある。このN型MOSトランジスタ10では、チャネル
領域8に、しきい値電圧を調整するために、ボロンがイ
オン注入してある。また、Pウェル3aは、N+ 型の拡
散層4の周囲にボロンを拡散したP型のポケット領域9
が形成してある。
【0008】このポケット領域9を有するN型MOSト
ランジスタ10によれば、図4(C)に示すように、チ
ャネル長Lを短くしたときに、しきい電圧Vthが顕著
に低下することを有効に抑制できる。すなわち、短チャ
ネル効果を有効に抑制でき、パンチスルーなどの発生を
抑制できる。
ランジスタ10によれば、図4(C)に示すように、チ
ャネル長Lを短くしたときに、しきい電圧Vthが顕著
に低下することを有効に抑制できる。すなわち、短チャ
ネル効果を有効に抑制でき、パンチスルーなどの発生を
抑制できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した図4
(B)に示すN型MOSトランジスタをDRAM上に作
り込むためには、図4(A)に示す様な3重ウェル構造
を採用する必要があり、ウェル分離のためのプロセス工
程が複雑になるという問題がある。
(B)に示すN型MOSトランジスタをDRAM上に作
り込むためには、図4(A)に示す様な3重ウェル構造
を採用する必要があり、ウェル分離のためのプロセス工
程が複雑になるという問題がある。
【0010】また、P型のポケット領域9を形成するこ
とで短チャネル効果を抑制できる反面、Pウェル3aの
基板表面の不純物濃度が上昇するので、サブスレッショ
ルド特性が劣化してしまうという問題がある。かかる問
題を解決するために、上述した図4(A),(B)に示
すPウェル3aにバックバイアスを印加すれば、短チャ
ネル効果を抑制できると共に、サブスレッショルド特性
を改善できる。しかしながら、Pウェル3aにバックバ
イアスを印加することは、ソースを構成するN+ の拡散
層4の電位障壁を上昇させることに相当し、しきい電圧
Vthが上昇する。その結果、図4(B)に示すN型MO
Sトランジスタでは、しきい電圧Vthが1.0V以上に
なってしまうという問題が生じる。
とで短チャネル効果を抑制できる反面、Pウェル3aの
基板表面の不純物濃度が上昇するので、サブスレッショ
ルド特性が劣化してしまうという問題がある。かかる問
題を解決するために、上述した図4(A),(B)に示
すPウェル3aにバックバイアスを印加すれば、短チャ
ネル効果を抑制できると共に、サブスレッショルド特性
を改善できる。しかしながら、Pウェル3aにバックバ
イアスを印加することは、ソースを構成するN+ の拡散
層4の電位障壁を上昇させることに相当し、しきい電圧
Vthが上昇する。その結果、図4(B)に示すN型MO
Sトランジスタでは、しきい電圧Vthが1.0V以上に
なってしまうという問題が生じる。
【0011】本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑
みてなされ、バックバイアスを印加しているにも拘ら
ず、短チャネル効果を有効に抑制し、しかもサブスレッ
ショルド特性、電流駆動能力および耐久性などのトラン
ジスタ特性を向上させることができる半導体装置を、比
較的簡単な製造工程で製造することを目的とする。
みてなされ、バックバイアスを印加しているにも拘ら
ず、短チャネル効果を有効に抑制し、しかもサブスレッ
ショルド特性、電流駆動能力および耐久性などのトラン
ジスタ特性を向上させることができる半導体装置を、比
較的簡単な製造工程で製造することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る半導体装置は、バックバイアスが印加
されるウェルの表面を覆うように形成されたゲート絶縁
膜と、前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極
と、ゲート電極の両側に位置するウェルの表面に形成さ
れ、このウェルと異なる導電型のソース・ドレイン領域
と、前記ソース・ドレイン領域のゲート電極側端部に接
して形成され、ソース・ドレイン領域と異なる導電型の
ポケット領域とを有するトランジスタが形成された半導
体装置であって、前記トランジスタのしきい値電圧の上
昇を補償するために、前記ゲート電極の下方に位置する
ウェル表面のチャネル領域には、ポケット領域の導電型
とは逆の導電型の不純物がイオン注入してある。
に、本発明に係る半導体装置は、バックバイアスが印加
されるウェルの表面を覆うように形成されたゲート絶縁
膜と、前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極
と、ゲート電極の両側に位置するウェルの表面に形成さ
れ、このウェルと異なる導電型のソース・ドレイン領域
と、前記ソース・ドレイン領域のゲート電極側端部に接
して形成され、ソース・ドレイン領域と異なる導電型の
ポケット領域とを有するトランジスタが形成された半導
体装置であって、前記トランジスタのしきい値電圧の上
昇を補償するために、前記ゲート電極の下方に位置する
ウェル表面のチャネル領域には、ポケット領域の導電型
とは逆の導電型の不純物がイオン注入してある。
【0013】たとえば、前記ウェルおよびポケット領域
の導電型がP型であり、前記ソース・ドレイン領域の導
電型がN型であり、前記チャネル領域にイオン注入され
る不純物の導電型がN型である。
の導電型がP型であり、前記ソース・ドレイン領域の導
電型がN型であり、前記チャネル領域にイオン注入され
る不純物の導電型がN型である。
【0014】前記ウェルには、DRAMのメモリセル用
トランジスタと、DRAMの周辺回路用トランジスタと
を作り込むことができる。
トランジスタと、DRAMの周辺回路用トランジスタと
を作り込むことができる。
【0015】本発明に係る半導体装置の製造方法は、半
導体基板の表面に、ウェルを形成するために不純物のイ
オン注入を行う工程と、前記半導体基板の上にゲート絶
縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜の上にゲート
電極を形成する工程と、前記ゲート電極の両側に位置す
る前記ウェルの表面に、ポケット領域を形成するため
に、前記ウェルを形成するための不純物と同じ導電型の
不純物をイオン注入する工程と、前記ポケット領域の外
側に位置するウェルの表面に、前記ポケット領域と接す
るようにソース・ドレイン領域を形成するために、前記
ウェル領域を形成するための不純物と異なる導電型の不
純物のイオン注入を行う工程とを有し、前記ゲート電極
を形成する前に、ゲート電極の下に位置するウェル表面
のチャネル領域となる部分に、前記基板表面の不純物濃
度の上昇を補償するために、ポケット領域と異なる導電
型の不純物をイオン注入することを特徴とする。
導体基板の表面に、ウェルを形成するために不純物のイ
オン注入を行う工程と、前記半導体基板の上にゲート絶
縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜の上にゲート
電極を形成する工程と、前記ゲート電極の両側に位置す
る前記ウェルの表面に、ポケット領域を形成するため
に、前記ウェルを形成するための不純物と同じ導電型の
不純物をイオン注入する工程と、前記ポケット領域の外
側に位置するウェルの表面に、前記ポケット領域と接す
るようにソース・ドレイン領域を形成するために、前記
ウェル領域を形成するための不純物と異なる導電型の不
純物のイオン注入を行う工程とを有し、前記ゲート電極
を形成する前に、ゲート電極の下に位置するウェル表面
のチャネル領域となる部分に、前記基板表面の不純物濃
度の上昇を補償するために、ポケット領域と異なる導電
型の不純物をイオン注入することを特徴とする。
【0016】たとえば、前記ポケット領域を形成するた
めに、P型不純物がイオン注入され、前記ソース・ドレ
イン領域を形成するためにN型不純物がイオン注入さ
れ、前記基板表面の不純物濃度の上昇を補償するため
に、N型不純物であるリンがイオン注入される。
めに、P型不純物がイオン注入され、前記ソース・ドレ
イン領域を形成するためにN型不純物がイオン注入さ
れ、前記基板表面の不純物濃度の上昇を補償するため
に、N型不純物であるリンがイオン注入される。
【0017】
【作用】本発明の半導体装置では、たとえばN型MOS
トランジスタにP型のポケット領域を設けることで、ソ
ース・ドレイン領域のジャンクション付近のPウェルの
不純物濃度が上昇し、空乏層の伸びが抑制される。その
結果、しきい電圧Vthを所定の基準以上に保つことがで
き、パンチスルーなどの短チャネル効果の抑制を図るこ
とができる。
トランジスタにP型のポケット領域を設けることで、ソ
ース・ドレイン領域のジャンクション付近のPウェルの
不純物濃度が上昇し、空乏層の伸びが抑制される。その
結果、しきい電圧Vthを所定の基準以上に保つことがで
き、パンチスルーなどの短チャネル効果の抑制を図るこ
とができる。
【0018】また、本発明の半導体装置では、ポケット
領域を設けたことによる弊害、すなわち、たとえば、P
ウェルの不純物濃度が上昇してサブスレッショルド特性
が劣化してしまうという弊害を、Pウェルにバックバイ
アスを印加することで解決している。
領域を設けたことによる弊害、すなわち、たとえば、P
ウェルの不純物濃度が上昇してサブスレッショルド特性
が劣化してしまうという弊害を、Pウェルにバックバイ
アスを印加することで解決している。
【0019】また、本発明の半導体装置では、たとえ
ば、Pウェルにバックバイアスを印加することで生じる
弊害、すなわち、バックバイアスによりソースの電位障
壁が上がり、しきい電圧が1.0V以上になってしまう
弊害を、Pウェルの表面付近のチャネル領域におけるウ
ェル濃度をN型不純物であるリンをイオン注入すること
で回避している。このイオン注入により、チャネル領域
付近のウェル表面の不純物濃度を低下させ、しきい値電
圧の低下および安定化を図っている。
ば、Pウェルにバックバイアスを印加することで生じる
弊害、すなわち、バックバイアスによりソースの電位障
壁が上がり、しきい電圧が1.0V以上になってしまう
弊害を、Pウェルの表面付近のチャネル領域におけるウ
ェル濃度をN型不純物であるリンをイオン注入すること
で回避している。このイオン注入により、チャネル領域
付近のウェル表面の不純物濃度を低下させ、しきい値電
圧の低下および安定化を図っている。
【0020】さらには、本発明の半導体装置では、たと
えば、DRAMのメモリセル回路および周辺回路を共通
のPウェルに組み込んだ2重ウェル構造を採用すること
が可能になり、従来の3重ウェル構造を採用した半導体
装置に比べて、製造工程を簡単にできる。本発明に係る
半導体装置の構造は、0.35μm 以降のDRAMにも
適用することができる。
えば、DRAMのメモリセル回路および周辺回路を共通
のPウェルに組み込んだ2重ウェル構造を採用すること
が可能になり、従来の3重ウェル構造を採用した半導体
装置に比べて、製造工程を簡単にできる。本発明に係る
半導体装置の構造は、0.35μm 以降のDRAMにも
適用することができる。
【0021】また、本発明の半導体装置の製造方法によ
れば、上述した半導体装置を比較的簡単な製造工程で製
造することができる。
れば、上述した半導体装置を比較的簡単な製造工程で製
造することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例に係るDRAM装置に
ついて説明する。図1(A)は本実施例に係るDRAM
装置のウェル構造を説明するための図、図1(B)は図
1(A)に示すDRAM装置のN型MOSトランジスタ
を説明するための図、図1(C)は図1(A)に示すト
ランジスタのチャネル長Lとしきい電圧Vthとの関係を
説明するためのグラフである。
ついて説明する。図1(A)は本実施例に係るDRAM
装置のウェル構造を説明するための図、図1(B)は図
1(A)に示すDRAM装置のN型MOSトランジスタ
を説明するための図、図1(C)は図1(A)に示すト
ランジスタのチャネル長Lとしきい電圧Vthとの関係を
説明するためのグラフである。
【0023】図1(A)に示すように、本実施例に係る
DRAM装置のウェル構造では、P型半導体基板21に
Nウェル22およびPウェル23が形成してある。すな
わち、本実施例のDRAM装置では2重ウェル構造を採
用している。Pウェル23にはメモリセル回路および周
辺回路が組み込まれている。
DRAM装置のウェル構造では、P型半導体基板21に
Nウェル22およびPウェル23が形成してある。すな
わち、本実施例のDRAM装置では2重ウェル構造を採
用している。Pウェル23にはメモリセル回路および周
辺回路が組み込まれている。
【0024】図1(B)に示すように、Pウェル23に
は、その表面を覆うように、ゲート絶縁膜25が形成し
てあり、その上にゲート電極26が形成してある。ゲー
ト電極26の両側に位置するPウェル23の表面には、
N+ 型のソース・ドレイン領域24が形成してある。こ
れらゲート電極26、ゲート絶縁膜25およびソース・
ドレイン領域24とでトランジスタ30が構成される。
このトランジスタ30は、DRAMの周辺回路用トラン
ジスタまたはメモリセル用トランジスタとして用いるこ
とができる。
は、その表面を覆うように、ゲート絶縁膜25が形成し
てあり、その上にゲート電極26が形成してある。ゲー
ト電極26の両側に位置するPウェル23の表面には、
N+ 型のソース・ドレイン領域24が形成してある。こ
れらゲート電極26、ゲート絶縁膜25およびソース・
ドレイン領域24とでトランジスタ30が構成される。
このトランジスタ30は、DRAMの周辺回路用トラン
ジスタまたはメモリセル用トランジスタとして用いるこ
とができる。
【0025】本実施例では、ソース・ドレイン領域24
のゲート電極側端部に接するように、ポケット領域29
が形成してある。ポケット領域29の導電型は、Pウェ
ル23と同じP型であるが、Pウェルの不純物濃度より
も高く設定してある。本実施例では、Pウェル23に
は、バックバイアスBBが印加される。
のゲート電極側端部に接するように、ポケット領域29
が形成してある。ポケット領域29の導電型は、Pウェ
ル23と同じP型であるが、Pウェルの不純物濃度より
も高く設定してある。本実施例では、Pウェル23に
は、バックバイアスBBが印加される。
【0026】また、本実施例では、ポケット領域29を
設け、バックバイアスBBをウェル23に印加すること
によるトランジスタ30のしきい値電圧の上昇を抑制す
るために、ゲート電極26の下方に位置するウェル23
表面のチャネル領域に、従来のボロンではなくリン(N
型不純物)をイオン注入し、しきい値電圧の調整を図っ
ている。
設け、バックバイアスBBをウェル23に印加すること
によるトランジスタ30のしきい値電圧の上昇を抑制す
るために、ゲート電極26の下方に位置するウェル23
表面のチャネル領域に、従来のボロンではなくリン(N
型不純物)をイオン注入し、しきい値電圧の調整を図っ
ている。
【0027】そのため、本実施例のN型MOSトランジ
スタ30によれば、図1(C)に示すように、チャネル
長Lを短くしたときに、Vthの変動がなくなり、短チャ
ネル効果を適切に抑制できる。
スタ30によれば、図1(C)に示すように、チャネル
長Lを短くしたときに、Vthの変動がなくなり、短チャ
ネル効果を適切に抑制できる。
【0028】すなわち、本実施例のDRAM装置によれ
ば、しきい値電圧調整用にリンをイオン注入することに
より、基板表面の不純物濃度を低下させ、バックバイア
スを印加しているにもかかわらず、しきい電圧Vthを
0.45V程度に設定することができる。
ば、しきい値電圧調整用にリンをイオン注入することに
より、基板表面の不純物濃度を低下させ、バックバイア
スを印加しているにもかかわらず、しきい電圧Vthを
0.45V程度に設定することができる。
【0029】また、バックバイアスを印加することによ
り、約10mV/decade程度、サブスレッショルド特性
を改善することができる。さらに、本実施例のDRAM
装置によれば、電流能力を約20%も増加でき、耐久性
も向上できる。
り、約10mV/decade程度、サブスレッショルド特性
を改善することができる。さらに、本実施例のDRAM
装置によれば、電流能力を約20%も増加でき、耐久性
も向上できる。
【0030】上述した図1(B)に示すN型MOSトラ
ンジスタ30の構成は、バックバイアス印加のため、寄
生トランジスタのしきい値電圧Vthも上昇させ、その結
果、チャネルストップ用のイオン注入のドーズ量を下げ
ることができ、ジャンクションリークを抑制するという
観点から、メモリセルを構成するトランジスタとしても
適用できる。
ンジスタ30の構成は、バックバイアス印加のため、寄
生トランジスタのしきい値電圧Vthも上昇させ、その結
果、チャネルストップ用のイオン注入のドーズ量を下げ
ることができ、ジャンクションリークを抑制するという
観点から、メモリセルを構成するトランジスタとしても
適用できる。
【0031】したがって、本実施例のDRAM装置によ
れば、0.35μm 以降のデザインルールでも、メモリ
セル回路および周辺回路を構成するN型MOSトランジ
スタを、バックバイアスが印加される同じPウェル内に
形成することが可能になる。その結果、2重ウェル構造
を採用することが可能になり、製造工程が比較的簡単に
なる。
れば、0.35μm 以降のデザインルールでも、メモリ
セル回路および周辺回路を構成するN型MOSトランジ
スタを、バックバイアスが印加される同じPウェル内に
形成することが可能になる。その結果、2重ウェル構造
を採用することが可能になり、製造工程が比較的簡単に
なる。
【0032】次に、本実施例のDRAM装置の製造方法
について説明する。図2は、本実施例のDRMA装置の
製造方法を説明するための図である。図2(A)に示す
ように、たとえばP型の単結晶シリコン基板で構成され
る半導体基板21に素子分離領域(LOCOS)32を
形成する。LOCOS32は、窒化シリコン膜を酸化阻
止膜として用いた熱酸化法により形成される。その後、
Nチャネル領域を形成する予定部分のみをレジストで窓
明けし、たとえば、P型半導体基板21の表面から所定
の深さの位置34に、不純物濃度のピークがくるよう
に、Pウェル23を形成するためのイオン注入を行う。
イオン注入条件としては、たとえば、ボロンB+ を用
い、300KeVのエネルギー条件、ドーズ量は、1×
1013cm-2である。
について説明する。図2は、本実施例のDRMA装置の
製造方法を説明するための図である。図2(A)に示す
ように、たとえばP型の単結晶シリコン基板で構成され
る半導体基板21に素子分離領域(LOCOS)32を
形成する。LOCOS32は、窒化シリコン膜を酸化阻
止膜として用いた熱酸化法により形成される。その後、
Nチャネル領域を形成する予定部分のみをレジストで窓
明けし、たとえば、P型半導体基板21の表面から所定
の深さの位置34に、不純物濃度のピークがくるよう
に、Pウェル23を形成するためのイオン注入を行う。
イオン注入条件としては、たとえば、ボロンB+ を用
い、300KeVのエネルギー条件、ドーズ量は、1×
1013cm-2である。
【0033】次に、たとえば、半導体基板21の表面か
ら所定の深さの位置36(位置34より浅い)に、不純
物濃度のピークがくるように、チャネルストップを形成
するためのイオン注入を行う。イオン注入条件は、たと
えば、ボロンB+ を用い、90KeVのエネルギー条
件、ドーズ量は、2×1012cm-2である。本実施例で
は、Pウェル23にバックバイアスを印加することか
ら、チャネルストップの不純物濃度を高く設定する必要
はなく、ジャンクションリークの増加は無視できる。
ら所定の深さの位置36(位置34より浅い)に、不純
物濃度のピークがくるように、チャネルストップを形成
するためのイオン注入を行う。イオン注入条件は、たと
えば、ボロンB+ を用い、90KeVのエネルギー条
件、ドーズ量は、2×1012cm-2である。本実施例で
は、Pウェル23にバックバイアスを印加することか
ら、チャネルストップの不純物濃度を高く設定する必要
はなく、ジャンクションリークの増加は無視できる。
【0034】次に、トランジスタのチャネル領域が形成
される半導体基板21の表面の浅い位置38に不純物濃
度のピークがくるように、しきい電圧Vthを調整するた
めのイオン注入を行う。従来では、N型MOSトランジ
スタを形成する際、かかるイオン注入に通常ボロン(P
型不純物)を用いていた。本実施例では、N型不純物で
あるリンP+ を用いてイオン注入を行う。イオン注入条
件としては、たとえば、80KeVのエネルギー条件、
ドーズ量は、4×1011cm-2である。これによって、
Pウェル23の表面付近のチャネル領域におけるP型不
純物の濃度の上昇が抑制される。
される半導体基板21の表面の浅い位置38に不純物濃
度のピークがくるように、しきい電圧Vthを調整するた
めのイオン注入を行う。従来では、N型MOSトランジ
スタを形成する際、かかるイオン注入に通常ボロン(P
型不純物)を用いていた。本実施例では、N型不純物で
あるリンP+ を用いてイオン注入を行う。イオン注入条
件としては、たとえば、80KeVのエネルギー条件、
ドーズ量は、4×1011cm-2である。これによって、
Pウェル23の表面付近のチャネル領域におけるP型不
純物の濃度の上昇が抑制される。
【0035】次に、図2(B)に示すように、ウェル2
3の表面上に、ゲート絶縁膜25を成膜した後、ゲート
電極26を形成する。ゲート絶縁膜25は、たとえば熱
酸化法により形成される酸化シリコン膜で構成される。
ゲート電極26は、たとえばCVD法により形成される
ポリシリコン膜あるいはポリサイド膜で構成される。そ
の後、再び、Nチャネル領域を形成する部分のみレジス
トで窓明けを行って、短チャネル効果を抑制するための
ポケット領域29(図2(D)参照)を形成するための
イオン注入を行う。イオン注入条件としては、たとえ
ば、45度以上イオン注入方向を傾斜させて行う斜めイ
オン注入であり、不純物としてボロンを用い、40Ke
Vのエネルギー条件、ドーズ量は、3×1012cm-2で
ある。この斜めイオン注入により導入される不純物のピ
ーク位置を、図2(C)の符号40で示す。斜めイオン
注入により、ゲート電極25の両端部下方に位置するウ
ェル21の表面にも不純物が導入される。
3の表面上に、ゲート絶縁膜25を成膜した後、ゲート
電極26を形成する。ゲート絶縁膜25は、たとえば熱
酸化法により形成される酸化シリコン膜で構成される。
ゲート電極26は、たとえばCVD法により形成される
ポリシリコン膜あるいはポリサイド膜で構成される。そ
の後、再び、Nチャネル領域を形成する部分のみレジス
トで窓明けを行って、短チャネル効果を抑制するための
ポケット領域29(図2(D)参照)を形成するための
イオン注入を行う。イオン注入条件としては、たとえ
ば、45度以上イオン注入方向を傾斜させて行う斜めイ
オン注入であり、不純物としてボロンを用い、40Ke
Vのエネルギー条件、ドーズ量は、3×1012cm-2で
ある。この斜めイオン注入により導入される不純物のピ
ーク位置を、図2(C)の符号40で示す。斜めイオン
注入により、ゲート電極25の両端部下方に位置するウ
ェル21の表面にも不純物が導入される。
【0036】次に、LDD領域46(図2(D)参照)
を形成するためのイオン注入を行う。このイオン注入に
より導入される不純物のピーク位置を、図2(C)の符
号42で示す。このイオン注入に用いる不純物は、N型
不純物を用いて行われ、後述するN型ソース・ドレイン
領域形成のためのイオン注入時のドーズ量よりも低い条
件で行われる。なお、このイオン注入は、本件発明とは
直接の関係がないため、その詳細な説明は省略する。
を形成するためのイオン注入を行う。このイオン注入に
より導入される不純物のピーク位置を、図2(C)の符
号42で示す。このイオン注入に用いる不純物は、N型
不純物を用いて行われ、後述するN型ソース・ドレイン
領域形成のためのイオン注入時のドーズ量よりも低い条
件で行われる。なお、このイオン注入は、本件発明とは
直接の関係がないため、その詳細な説明は省略する。
【0037】次に、図2(C)に示すように、ゲート電
極26の側部に絶縁性サイドウォール44を形成後、ソ
ース・ドレイン領域24(図2(D)参照)を形成する
ためのイオン注入を行い、拡散層の低抵抗化を行う。こ
のイオン注入は、リンPなどのN型不純物を用い、前記
LDD領域46形成のためのイオン注入よりも高いドー
ズ量、高エネルギーで行われる。このイオン注入による
不純物濃度のピーク位置を図2(C)の符号50で示
す。このとき、比較的高いエネルギーによるイオン注入
を行うことで、ポケット領域29のためにイオン注入さ
れたボロン(P型不純物)を補償し、図2(D)に示す
ように、ポケット領域29を、ゲート電極26の下部に
のみ残す。
極26の側部に絶縁性サイドウォール44を形成後、ソ
ース・ドレイン領域24(図2(D)参照)を形成する
ためのイオン注入を行い、拡散層の低抵抗化を行う。こ
のイオン注入は、リンPなどのN型不純物を用い、前記
LDD領域46形成のためのイオン注入よりも高いドー
ズ量、高エネルギーで行われる。このイオン注入による
不純物濃度のピーク位置を図2(C)の符号50で示
す。このとき、比較的高いエネルギーによるイオン注入
を行うことで、ポケット領域29のためにイオン注入さ
れたボロン(P型不純物)を補償し、図2(D)に示す
ように、ポケット領域29を、ゲート電極26の下部に
のみ残す。
【0038】次に、図2(D)に示すように、アニール
を行って、不純物を活性化させることで、N型MOSト
ランジスタ30が形成される。
を行って、不純物を活性化させることで、N型MOSト
ランジスタ30が形成される。
【0039】上述したように、本実施例のDRAM装置
の製造方法では、周辺回路が組み込まれるPウェル23
がP型半導体基板21に直接形成されるため、Pウェル
23を形成するまでの製造工程は、図4を用いて説明し
たPウェル3bをP型半導体基板1に形成するまでの製
造工程に比べて簡単になる。
の製造方法では、周辺回路が組み込まれるPウェル23
がP型半導体基板21に直接形成されるため、Pウェル
23を形成するまでの製造工程は、図4を用いて説明し
たPウェル3bをP型半導体基板1に形成するまでの製
造工程に比べて簡単になる。
【0040】また、本実施例のDRAM装置の製造方法
によれば、図1を用いて説明したDRAM装置を容易に
製造できる。
によれば、図1を用いて説明したDRAM装置を容易に
製造できる。
【0041】本発明は上述した実施例に限定されない。
たとえば、上述した実施例では本発明をDRAM装置に
適用した場合について例示したが、本発明はDRAM装
置以外の半導体装置にも適用できる。
たとえば、上述した実施例では本発明をDRAM装置に
適用した場合について例示したが、本発明はDRAM装
置以外の半導体装置にも適用できる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の半導体装
置によれば、ポケット領域を有するので、チャネル長L
を短くしたときに、Vthの変動がなくなり、短チャネル
効果を適切に抑制できる。また、しきい値電圧調整用に
ポケット領域と異なる導電型の不純物をイオン注入する
ことにより、基板表面の不純物濃度を低下させ、バック
バイアスを印加しているにもかかわらず、しきい電圧V
thを0.45V程度に設定することができる。また、バ
ックバイアスを印加することにより、10mV/decade
程度、サブスレッショルド特性を改善することができ
る。さらに、本発明のDRAM装置によれば、電流能力
を約20%も増加でき、耐久性も向上できる。さらに、
バックバイアス印加のため、寄生トランジスタのしきい
値電圧Vthも上昇させ、その結果、チャネルストップ用
のイオン注入のドーズ量を下げることができる。また、
ジャンクションリークを抑制するという観点から、メモ
リセルを構成するトランジスタとしても好適に適用でき
る。したがって、本発明の半導体装置は、DRAM装置
として好ましく用いることができ、0.35μm 以降の
デザインルールでも、メモリセル回路および周辺回路を
構成するN型MOSトランジスタを、バックバイアスが
印加される同じPウェル内に形成することが可能にな
る。その結果、2重ウェル構造を採用することが可能に
なり、製造工程が比較的簡単になる。さらに、本発明の
半導体装置の製造方法によれば、上述したような本発明
の半導体装置を製造できる。
置によれば、ポケット領域を有するので、チャネル長L
を短くしたときに、Vthの変動がなくなり、短チャネル
効果を適切に抑制できる。また、しきい値電圧調整用に
ポケット領域と異なる導電型の不純物をイオン注入する
ことにより、基板表面の不純物濃度を低下させ、バック
バイアスを印加しているにもかかわらず、しきい電圧V
thを0.45V程度に設定することができる。また、バ
ックバイアスを印加することにより、10mV/decade
程度、サブスレッショルド特性を改善することができ
る。さらに、本発明のDRAM装置によれば、電流能力
を約20%も増加でき、耐久性も向上できる。さらに、
バックバイアス印加のため、寄生トランジスタのしきい
値電圧Vthも上昇させ、その結果、チャネルストップ用
のイオン注入のドーズ量を下げることができる。また、
ジャンクションリークを抑制するという観点から、メモ
リセルを構成するトランジスタとしても好適に適用でき
る。したがって、本発明の半導体装置は、DRAM装置
として好ましく用いることができ、0.35μm 以降の
デザインルールでも、メモリセル回路および周辺回路を
構成するN型MOSトランジスタを、バックバイアスが
印加される同じPウェル内に形成することが可能にな
る。その結果、2重ウェル構造を採用することが可能に
なり、製造工程が比較的簡単になる。さらに、本発明の
半導体装置の製造方法によれば、上述したような本発明
の半導体装置を製造できる。
【図1】図1(A)は本発明の実施例に係るDRAM装
置のウェル構造を説明するための図、図1(B)は図1
(A)に示すDRAM装置の周辺回路を構成するN型M
OSトランジスタを説明するための図、図1(C)は図
1(A)に示すトランジスタのチャネル長Lとしきい電
圧Vthとの関係を説明するためのグラフである。
置のウェル構造を説明するための図、図1(B)は図1
(A)に示すDRAM装置の周辺回路を構成するN型M
OSトランジスタを説明するための図、図1(C)は図
1(A)に示すトランジスタのチャネル長Lとしきい電
圧Vthとの関係を説明するためのグラフである。
【図2】図2(A)〜(D)は本発明の実施例に係るD
RAM装置の製造方法を説明するための図である。
RAM装置の製造方法を説明するための図である。
【図3】図3(A)は従来のDRAM装置に用いられる
ウェル構造を説明するための図、図3(B)は図3
(A)に示すDRAM装置の周辺回路を構成するN型M
OSトランジスタを説明するための図、図3(C)は図
3(A)に示すトランジスタのチャネル長Lとしきい電
圧Vthとの関係を説明するためのグラフである。
ウェル構造を説明するための図、図3(B)は図3
(A)に示すDRAM装置の周辺回路を構成するN型M
OSトランジスタを説明するための図、図3(C)は図
3(A)に示すトランジスタのチャネル長Lとしきい電
圧Vthとの関係を説明するためのグラフである。
【図4】図4(A)はその他の従来のDRAM装置に用
いられるウェル構造を説明するための図、図4(B)は
図4(A)に示すDRAM装置の周辺回路を構成するN
型MOSトランジスタを説明するための図、図4(C)
は図4(A)に示すトランジスタのチャネル長Lとしき
い電圧Vthとの関係を説明するためのグラフである。
いられるウェル構造を説明するための図、図4(B)は
図4(A)に示すDRAM装置の周辺回路を構成するN
型MOSトランジスタを説明するための図、図4(C)
は図4(A)に示すトランジスタのチャネル長Lとしき
い電圧Vthとの関係を説明するためのグラフである。
21… P型半導体基板 23… Pウェル 24… ソース・ドレイン領域 25… ゲート絶縁膜 26… ゲート電極 29… ポケット領域 30… N型MOSトランジスタ 1
Claims (6)
- 【請求項1】バックバイアスが印加されるウェルの表面
を覆うように形成されたゲート絶縁膜と、 前記ゲート絶縁膜の上に形成されたゲート電極と、 ゲート電極の両側に位置するウェルの表面に形成され、
このウェルと異なる導電型のソース・ドレイン領域と、 前記ソース・ドレイン領域のゲート電極側端部に接して
形成され、ソース・ドレイン領域と異なる導電型のポケ
ット領域とを有するトランジスタが形成された半導体装
置であって、 前記トランジスタのしきい値電圧上昇を補償するため
に、前記ゲート電極の下方に位置するウェル表面のチャ
ネル領域には、ポケット領域の導電型とは逆の導電型の
不純物がイオン注入してある半導体装置。 - 【請求項2】前記ウェルおよびポケット領域の導電型が
P型であり、 前記ソース・ドレイン領域の導電型がN型であり、 前記チャネル領域にイオン注入される不純物の導電型が
N型である請求項1に記載の半導体装置。 - 【請求項3】前記ウェルには、DRAMのメモリセル用
トランジスタと、DRAMの周辺回路用トランジスタと
が作り込まれる請求項1または2に記載の半導体装置。 - 【請求項4】半導体基板の表面に、ウェルを形成するた
めに不純物のイオン注入を行う工程と、 前記半導体基板の上にゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜の上にゲート電極を形成する工程と、 前記ゲート電極の両側に位置する前記ウェルの表面に、
ポケット領域を形成するために、前記ウェルを形成する
ための不純物と同じ導電型の不純物をイオン注入する工
程と、 前記ポケット領域の外側に位置するウェルの表面に、前
記ポケット領域と接するようにソース・ドレイン領域を
形成するために、前記ウェル領域を形成するための不純
物と異なる導電型の不純物のイオン注入を行う工程とを
有し、 前記ゲート電極を形成する前に、ゲート電極の下に位置
するウェル表面のチャネル領域となる部分に、基板表面
の不純物濃度の上昇を補償するために、ポケット領域と
異なる導電型の不純物をイオン注入することを特徴とす
る半導体装置の製造方法。 - 【請求項5】前記ポケット領域を形成するために、P型
不純物がイオン注入され、前記ソース・ドレイン領域を
形成するためにN型不純物がイオン注入され、前記基板
表面の不純物濃度の上昇を補償するために、N型不純物
であるリンがイオン注入される請求項4に記載の半導体
装置の製造方法。 - 【請求項6】前記基板表面の不純物濃度の上昇を補償す
るために行われるイオン注入が、ゲート電極を形成した
後に行われる斜めイオン注入である請求項4または5に
記載の半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6182304A JPH0846147A (ja) | 1994-08-03 | 1994-08-03 | 半導体装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6182304A JPH0846147A (ja) | 1994-08-03 | 1994-08-03 | 半導体装置およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0846147A true JPH0846147A (ja) | 1996-02-16 |
Family
ID=16115956
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6182304A Pending JPH0846147A (ja) | 1994-08-03 | 1994-08-03 | 半導体装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0846147A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101009397B1 (ko) * | 2008-09-16 | 2011-01-19 | 주식회사 동부하이텍 | 반도체 메모리 소자 제조 방법 |
CN114207819A (zh) * | 2019-07-30 | 2022-03-18 | 高通股份有限公司 | FinFET半导体设备 |
-
1994
- 1994-08-03 JP JP6182304A patent/JPH0846147A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101009397B1 (ko) * | 2008-09-16 | 2011-01-19 | 주식회사 동부하이텍 | 반도체 메모리 소자 제조 방법 |
CN114207819A (zh) * | 2019-07-30 | 2022-03-18 | 高通股份有限公司 | FinFET半导体设备 |
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