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JPH08335803A - フィルタ - Google Patents

フィルタ

Info

Publication number
JPH08335803A
JPH08335803A JP14358995A JP14358995A JPH08335803A JP H08335803 A JPH08335803 A JP H08335803A JP 14358995 A JP14358995 A JP 14358995A JP 14358995 A JP14358995 A JP 14358995A JP H08335803 A JPH08335803 A JP H08335803A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
layer
capacitor
inductor
resonators
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP14358995A
Other languages
English (en)
Inventor
Teruhisa Tsuru
輝久 鶴
Harufumi Bandai
治文 萬代
Koji Shiraki
浩司 白木
Kenji Asakura
健二 朝倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP14358995A priority Critical patent/JPH08335803A/ja
Publication of JPH08335803A publication Critical patent/JPH08335803A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Filters And Equalizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多層構造を用いた小形で、特性の良いフィル
タを提供する。 【構成】 誘電体からなる矩形シート状の第1の層11
及び第2の層15からなる誘電体基板内部に形成された
マイクロストリップライン17a、17b及びビアホー
ル18a、18bで構成されているインダクタと、入出
力電極12a、12b及びコンデンサ電極16a、16
bで構成されているコンデンサが並列に接続され、ビア
ホール18a、18bが磁気結合される2つの共振器の
それぞれの一端が入出力端子20a、20bに接続さ
れ、2つの共振器のそれぞれの他端がグランド電極13
に接続されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルタに関し、特
に、並列に接続されるインダクタ及びコンデンサを有
し、それらのインダクタが磁気結合される2つの共振器
を含むフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】図18及び図19は、それぞれ従来のフ
ィルタの一例を示す断面図及び平面図である。
【0003】フィルタ40は、第1の保護層41を含
み、保護層41の上には、シールド電極42a、42
b、誘電体層43、3つのコイル44a、44b及び4
4cを含むコイル電極44、誘電体層45、ポール形成
用コンデンサ電極46、誘電体層47、入出力インピー
ダンス調整用コンデンサ電極48a、48b、誘電体層
49、並列共振器用コンデンサ電極50a、50b、誘
電体層51、シールド電極52a、52b、誘電体層5
3、トリミング用電極54a、54b及び第2の保護層
55が、この順に積層的に形成される。
【0004】また、フィルタ40の側面には、8個の断
面コ字型の端子56a〜56hが形成されている。そし
て、このフィルタ40は、図20に示す等価回路とな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フィル
タ40は、多層構造であるが、コイル電極44を平面構
造にしているため、コイルの大きさにより形状が決定し
てしまい、より小形化することは困難であった。さら
に、フィルタの中心周波数が1.5GHz以上の周波数
になるとコイルやコンデンサの素子値が小さくなるた
め、その素子値をこの構造で実現することは困難である
という問題点があった。
【0006】また、図19に示すように、ストリップラ
インをスクリーン印刷による導体膜によって形成するた
め、にじみが発生してしまい、間隔を最小にするには限
度があった。従って、磁気結合をストリップライン44
a、44b間の間隔で行う場合には、磁気結合度Mを小
さくするには限界があり、帯域幅=中心周波数×磁気結
合度Mから帯域幅に限界が生じるという問題点があっ
た。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、多層構造を用いた小形で、特
性の良いフィルタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述する問題点を解決す
るため、本発明は、誘電体からなる基板内部に形成され
たインダクタ及びコンデンサが並列に接続され、前記イ
ンダクタが磁気結合される2つの共振器を含み、前記2
つの共振器のそれぞれの一端が入出力端子に接続され、
前記2つの共振器のそれぞれの他端がグランド電極に接
続されてなるフィルタにおいて、前記インダクタが少な
くともビアホールで構成されていることを特徴とする。
【0009】また、前記インダクタがビアホールとマイ
クロストリップラインとで構成され、前記基板内部に形
成された前記マイクロストリップラインと前記コンデン
サの両者が、前記基板内部にて接続されていることを特
徴とする。
【0010】
【作用】請求項1に記載のフィルタによれば、インダク
タを少なくともビアホールで構成する回路のため、従来
の回路と比較して、インダクタ及びコンデンサの素子値
を大きくすることができる。
【0011】また、インダクタを少なくともビアホール
で構成するため、従来の直線パターンと比較して、イン
ダクタンス成分が大きくなる。
【0012】さらに、磁気結合度Mで磁気結合されるイ
ンダクタが、ビアホールからなり、従来のスクリーン印
刷に比べ、間隔を狭くすることができるため、磁気結合
度Mを小さくすることができる。
【0013】また、フィルタを少なくともビアホールと
コンデンサで構成し、ビアホールはほとんどインダクタ
ンスのみの成分であり、コンデンサもほとんどキャパシ
タンスのみの成分であるため、LCRの集中定数回路の
構成に近いものになる。
【0014】請求項2に記載のフィルタによれば、マイ
クロストリップラインで構成されているインダクタとコ
ンデンサを誘電体基板内部にて接続しているため、コン
デンサ電極とグランド電極との間隔を狭くすることがで
き、コンデンサ電極とグランド電極との間に発生するイ
ンダクタンス成分を小さくすることができる。
【0015】また、インダクタにマイクロストリップラ
インを使用しているため、同じ形状のストリップライン
と比較して、マイクロストリップラインのほうが線幅が
大きくなり、線路抵抗を小さくすることが可能である。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照にして本発明の実施例を説
明する。なお、各実施例において、第1の実施例と同一
もしくは同等の部分には同一番号を付し、重複する部分
の説明は省略する。
【0017】図1及び図2はそれぞれ本発明の第1の実
施例に係るフィルタを示す断面図及び平面図である。こ
のフィルタ10は、例えば誘電体からなる矩形シート状
の第1の層11を含む。第1の層11は、本実施例では
多数の誘電体層を積層することによって形成されるが、
例えば1枚の誘電体層のみで形成されてもよい。
【0018】第1の層11の一方主面には、相対する端
部近傍に、入出力電極12a及び12bが形成される。
そして、入出力電極12a及び12bからは、第1の層
11の一方主面の端部に向け、それぞれ、引出部121
a及び121bが延びている。
【0019】また、第1の層11の他方主面における縁
部を除いた部分には、グランド電極13が形成される。
そして、グランド電極13の相対する端部の略中央部か
らは、第1の層11の他方主面の端部に向け、それぞれ
引出部131a及び131bが延び、その引出部131
a及び131bは、それぞれ平面的に見て、入出力電極
12a及び12bの引出部121a及び121bに対し
て垂直方向に位置している。
【0020】ここで、グランド電極13は、平面的に見
て入出力電極12a及び12bに対向する。従って、グ
ランド電極13と第1の層11と入出力電極12a及び
12bとで、2つの共振器Q1及びQ2のコンデンサC
2及びC4(図3)が構成される。
【0021】さらに、第1の層11の他方主面には、グ
ランド電極13を挟むようにして、例えば誘電体からな
る第1の保護層14が形成される。
【0022】一方、第1の層11の一方主面には、入出
力電極12a及び12bを挟むようにして、例えば誘電
体からなる第2の層15が形成される。第2の層15
は、本実施例では多数の誘電体層を積層することによっ
て形成されるが、例えば1枚の誘電体層のみで形成され
てもよい。
【0023】また、第2の層15の上面には、コンデン
サ電極16a及び16bとマイクロストリップライン1
7a及び17bが形成される。そして、これらコンデン
サ電極16a及び16bは、第2の層15の上面の端部
近傍に位置し、それぞれ平面的に見て、入出力電極12
a及び12bと同一の端部側に位置する。また、これら
マイクロストリップライン17a及び17bは、一端1
71a及び171bがコンデンサ電極16a及び16b
と接続され、他端172a及び172bが第2の層15
の上面の略中央部に位置する。
【0024】ここで、コンデンサ電極16a及び16b
は、平面的に見て入出力電極12a及び12bに対向す
る。従って、コンデンサ電極16a及び16bと第2の
層15と入出力電極12a及び12bとで、2つの共振
器Q1及びQ2のコンデンサC1及びC3(図3)が構
成される。そして、マイクロストリップライン17a及
び17bで、2つの共振器Q1及びQ2のインダクタS
L1及びSL2(図3)が構成される。
【0025】また、グランド電極13とマイクロストリ
ップライン17a及び17bの他端172a及び172
bとの間には、第1の層11及び第2の層15を貫くよ
うに、ビアホール18a及び18bが形成され、導電材
181a及び181bが充填される。
【0026】そして、ビアホール18a及び18bで、
2つの共振器Q1及びQ2のインダクタL1及びL2
(図3)が構成される。
【0027】さらに、第2の層15の上面には、コンデ
ンサ電極16a及び16bとマイクロストリップライン
17a及び17bを挟むようにして、例えば誘電体から
なる第2の保護層19が形成される。
【0028】また、このフィルタ10には、その一方側
面に、入力用端子20a、その他方側面に、出力用端子
20bが形成され、入出力用端子20a及び20bとが
形成されている側面に対して垂直に位置するその他の側
面に、それぞれグランド端子20c及び20dが形成さ
れる。
【0029】このフィルタ10は、図3に示す等価回路
となる。すなわち、このフィルタ10は、2つの共振器
Q1及びQ2を有する。
【0030】一方の共振器Q1は、直列に接続されるイ
ンダクタL1、SL1及びコンデンサC1と、コンデン
サC2とが並列に接続されている。また、他方の共振器
Q2も、同様に、直列に接続されるインダクタL2、S
L2及びコンデンサC3と、コンデンサC4とが並列に
接続されている。
【0031】ここで、共振器Q1及びQ2のビアホール
18a及び18bからなるインダクタL1及びL2が、
磁気結合度Mで結合される。そして、インダクタL1及
びL2間に浮遊容量Csが発生する。
【0032】また、共振器Q1及びQ2の一端は、入出
力端子20a及び20bにそれぞれ接続される。
【0033】また、共振器Q1及びQ2の他端は、グラ
ンド端子20c及び20dにそれぞれ接続され、共振器
Q1及びQ2の他端とグランド端子20c及び20dと
の間には、グランド電極13で形成されるインダクタL
3及びL4が発生する。
【0034】そして、共振器Q1及びQ2の他端の間に
は、グランド電極13で形成されるインダクタL5が発
生する。
【0035】図3に示す回路において、インダクタL
1、L2、L3、L4及びL5のインダクタンスをそれ
ぞれ0.77、0.77、0.05、0.05及び0.
01(nH)とし、コンデンサC1、C2、C3、C4
及びCsの静電容量をそれぞれ2.7、10、2.7、
10及び0.2(pF)とし、マイクロストリップライ
ンSL1及びSL2の寸法をそれぞれ2.2×0.15
(mm)(長さ×幅)とし、グランドギャップを1.0
(mm)とする場合の反射係数と通過係数の周波数特性
を図4に、反射係数のスミスチャートを図5に示す。
【0036】図4及び図5から、フィルタの挿入特性及
び減衰特性が向上していることが分かる。
【0037】上述したように、本実施例によれば、イン
ダクタをビアホール18a及び18bとマイクロストリ
ップライン17a及び17bとで構成する回路のため、
従来の回路と比較して、インダクタ、コンデンサの素子
値を大きくすることができ、1.5GHz以上の周波数
に用いたとき、素子構成の自由度が増す。
【0038】また、インダクタをビアホール18a及び
18bとマイクロストリップライン17a及び17bと
で構成するため、フィルタの挿入特性及び減衰特性が向
上する。
【0039】さらに、インダクタをビアホール18a及
び18bとマイクロストリップライン17a及び17b
とで構成することで、従来の直線パターンと比較して、
インダクタンス成分が大きくなるため、フィルタを小形
化することが可能である。
【0040】また、インダクタをマイクロストリップラ
イン17a及び17bで構成することにより、同じ形状
のストリップラインと比較して、線幅が大きくなるた
め、線路抵抗が小さくなる。従って、フィルタの挿入損
失が小さくなる。
【0041】また、磁気結合度Mで磁気結合されるイン
ダクタが、ビアホール18a及び18bからなるため、
従来のスクリーン印刷に比べ、間隔を狭くすることがで
きる。従って、従来に比べ、磁気結合度Mを小さくする
ことができるため、帯域幅=中心周波数×磁気結合度M
から帯域幅を狭くすることが可能である。
【0042】図6は本発明の第2の実施例に係るフィル
タを示す平面図である。このフィルタ10aは、フィル
タ10(図1及び図2)と比較して、マイクロストリッ
プライン21a及び21bがミアンダラインにて形成さ
れている点で異なる。
【0043】この場合には、ミアンダラインにて形成さ
れたマイクロストリップライン21a及び21bによ
り、インダクタンス成分をさらに大きくすることが可能
である。従って、フィルタ10(図1及び図2)と同様
の効果が得られるうえ、フィルタをさらに小形化するこ
とが可能である。
【0044】図7及び図8はそれぞれ本発明の第3の実
施例に係るフィルタを示す断面図及び平面図である。こ
のフィルタ10bは、フィルタ10(図1及び図2)と
比較してマイクロストリップライン17a及び17bを
有していない点で異なり、保護層14の上に、グランド
電極13、第1の層11、入出力電極12a及び12
b、第2の層15、コンデンサ電極16a及び16b、
第2の保護層19が、順次積層的に形成される。そし
て、第2の層15の上面の略中央部に位置するコンデン
サ電極16a及び16bの端部とグランド電極13との
間には、第1の層11及び第2の層15を貫くように、
ビアホール18a及び18bが形成され、導電材181
a及び181bが充填される。
【0045】また、フィルタ10bは、フィルタ10と
同様に、その一方側面に、入力用端子20a、その他方
側面に、出力用端子20bが形成され、その他の側面
に、それぞれグランド端子20c及び20dが形成され
る。
【0046】本実施例によれば、グランド電極13と第
1の層11と入出力電極12a及び12bとで、コンデ
ンサC2及びC4(図3)が構成され、コンデンサ電極
16a及び16bと第2の層15と入出力電極12a及
び12bとで、コンデンサC1及びC3(図3)が構成
され、ビアホール18a及び18bで、インダクタL1
及びL2(図3)が構成される。そして、ビアホール1
8a及び18bからなるインダクタL1及びL2が、磁
気結合度Mで結合される。
【0047】この場合には、フィルタをビアホールとコ
ンデンサで構成し、ビアホールはほとんどインダクタン
ス成分であり、コンデンサもほとんどキャパシタンス成
分である。従って、LCRの集中定数回路の構成に近い
ものになるため、フィルタ10(図1及び図2)と同様
の効果が得られるうえ、スプリアスのないフィルタを作
製することが可能である。
【0048】図9及び図10はそれぞれ本発明の第4の
実施例に係るフィルタを示す断面図及び平面図である。
このフィルタ10cは、フィルタ10(図1及び図2)
と比較して、インダクタSL1及びSL2(図3)とコ
ンデンサC1及びC3(図3)との接続にビアホール2
2a及び22bを使用する点で異なり、第1の保護層1
4の上に、グランド電極13、第1の層11、入出力電
極12a及び12b、第2の層15、コンデンサ電極1
6a及び16b、第3の層23、マイクロストリップラ
イン17a及び17b、第2の保護層19が、順次積層
的に形成される。そして、コンデンサ電極16a及び1
6bとマイクロストリップライン17a及び17bの一
端171a及び171bとの間に第3の層23を貫くよ
うに、ビアホール22a、22bが形成され、グランド
電極13とマイクロストリップライン17a及び17b
の他端172a及び172bとの間には、第1の層1
1、第2の層15及び第3の層23を貫くように、ビア
ホール18a及び18bが形成され、導電材181a及
び181bが充填される。
【0049】ここで、第3の層23は、本実施例では多
数の誘電体層を積層することによって形成されるが、例
えば1枚の誘電体層のみで形成されてもよい。
【0050】また、フィルタ10cは、フィルタ10と
同様に、その一方側面に、入力用端子20a、その他方
側面に、出力用端子20bが形成され、その他の側面
に、それぞれグランド端子20c及び20dが形成され
る。
【0051】本実施例によれば、グランド電極13と第
1の層11と入出力電極12a及び12bとで、コンデ
ンサC2及びC4(図3)が構成され、コンデンサ電極
16a及び16bと第2の層15と入出力電極12a及
び12bとで、コンデンサC1及びC3(図3)が構成
され、ビアホール18a及び18bで、インダクタL1
及びL2(図3)が構成され、マイクロストリップライ
ン17a及び17bで、インダクタSL1及びSL2
(図3)が構成される。そして、ビアホール18a及び
18bからなるインダクタL1及びL2が、磁気結合度
Mで結合される。
【0052】この場合には、インダクタSL1及びSL
2とコンデンサC1及びC3との接続にビアホール22
a、22bを使用するため、コンデンサ電極16a及び
16bとグランド電極13との間隔を狭くすることがで
きるため、コンデンサ電極16a及び16bとグランド
電極13との間に発生するインダクタンス成分を小さく
することができる。従って、フィルタ10(図1及び図
2)と同様の効果が得られるうえ、スプリアス特性の良
いフィルタを作製することが可能である。
【0053】図11及び図12はそれぞれ本発明の第5
の実施例に係るフィルタを示す断面図及び平面図であ
る。このフィルタ10dは、フィルタ10(図1及び図
2)と比較して、マイクロストリップラインからなるイ
ンダクタが磁気結合される点で異なり、例えば誘電体か
らなる矩形シート状の第1の層11を含む。
【0054】第1の層11の一方主面の一方端部近傍に
は、入出力電極12a及び12bが形成されている。そ
して、それぞれ第1の層11の端部に延びる引出部12
1a及び121bを有している。
【0055】また、第1の層11の他方主面における縁
部を除いた部分には、グランド電極13が形成される。
そして、グランド電極13の相対する端部の略中央部か
らは、第1の層11の他方主面の端部に向け、それぞれ
引出部131a及び131bが延びその、引出部131
a及び131bはそれぞれ平面的に見て、入出力電極1
2a及び12bの引出部121a及び121bに対し
て、垂直に位置している。
【0056】ここで、グランド電極13は、平面的に見
て入出力電極12a及び12bに対向する。従って、グ
ランド電極13と第1の層11と入出力電極12a及び
12bとで、2つの共振器Q1及びQ2のコンデンサC
2及びC5(図11)が構成される。
【0057】さらに、第1の層11の他方主面には、グ
ランド電極13を挟むようにして、例えば誘電体からな
る第1の保護層14が形成される。
【0058】一方、第1の層11の一方主面には、入出
力電極12a及び12bを挟むようにして、例えば誘電
体からなる第2の層15が形成される。
【0059】第2の層15の上面の一方端部近傍には、
コンデンサ電極16a及び16bが形成される。そし
て、コンデンサ電極16a及び16bは、平面的に見
て、入出力電極12a及び12bと同一の端部側に位置
している。
【0060】ここで、コンデンサ電極16a及び16b
は、平面的に見て入出力電極12a及び12bに対向す
る。従って、コンデンサ電極16a及び16bと第2の
層15と入出力電極12a及び12bとで、2つの共振
器Q1及びQ2のコンデンサC2及びC5(図13)が
構成される。
【0061】また、第2の層15の上面には、コンデン
サ電極16a及び16bを挟むようにして、例えば誘電
体からなる第3の層23が形成される。
【0062】第3の層23の上面の一方端部近傍の略中
央部には、コンデンサ電極24が形成される。そして、
コンデンサ電極24は、平面的に見て、入出力電極12
a及び12bと同一の端部側に位置し、一部がコンデン
サ電極16a及び16bと重なっている。
【0063】ここで、コンデンサ電極24は、平面的に
見てグランド電極13に対向する。従って、コンデンサ
電極24と第1の層11と第2の層15と第3の層23
とグランド電極13とで、共振器Q1と共振器Q2との
間のコンデンサC3(図13)が構成される。
【0064】また、第3の層23の上面には、コンデン
サ電極24を挟むようにして、例えば誘電体からなる第
4の層25が形成される。
【0065】第4の層24の上面には、一端171a及
び171bが入出力電極12a及び12bと同一の端部
側に位置し、他端172a及び172bが相対する端部
側に位置するように、マイクロストリップライン17a
及び17bが形成される。
【0066】また、コンデンサ電極16a及び16bと
マイクロストリップライン17a及び17bの一端17
1a及び171bとの間には、第3の層23及び第4の
層25を貫くように、ビアホール22a及び22bが形
成され、グランド電極13とマイクロストリップライン
17a及び17bの他端172a及び172bとの間に
は、第1の層11、第2の層15、第3の層23及び第
4の層25を貫くように、ビアホール18a及び18b
が形成され、それぞれのビアホール18a、18b、2
2a及び22bには導電材181a、181b、221
a及び221bが充填される。
【0067】そして、マイクロストリップライン17a
及び17bで、2つの共振器Q1及びQ2のインダクタ
SL1及びSL2(図13)が構成され、ビアホール2
2a及び22bで、2つの共振器Q1及びQ2のインダ
クタL1及びL2(図13)が構成され、ビアホール1
8a及び18bで、2つの共振器Q1及びQ2のインダ
クタL3及びL4(図13)が構成される。
【0068】さらに、第4の層25の上面には、マイク
ロストリップライン17a及び17bを挟むようにし
て、例えば誘電体からなる第2の保護層19が形成され
る。
【0069】また、このフィルタ10dには、その一方
側面に、入出力用端子20a及び20bが形成され、そ
の他の側面に、それぞれグランド端子20c及び20d
が形成される。
【0070】ここで、第4の層25は、本実施例では多
数の誘電体層を積層することによって形成されるが、例
えば1枚の誘電体層のみで形成されてもよい。
【0071】このフィルタ10dは、図13に示す等価
回路となる。すなわち、このフィルタ10dは、2つの
共振器Q1及びQ2を有する。
【0072】一方の共振器Q1は、直列に接続されるイ
ンダクタL1、L3及びSL1と、コンデンサC2が並
列に接続されている。また、他方の共振器Q2も、同様
に、直列に接続されるインダクタL2、L4及びSL2
と、コンデンサC5が並列に接続されている。さらに、
インダクタSL1とSL2との間には、コンデンサC3
が接続されている。
【0073】ここで、共振器Q1及びQ2のマイクロス
トリップライン17a及び17bからなるインダクタS
L1及びSL2が、磁気結合度Mで結合される。
【0074】そして、2つの共振器Q1及びQ2の一端
が、コンデンサC1及びC4を介して、入出力用端子2
0a及び20bに接続され、2つの共振器Q1及びQ2
の他端がグランド端子20c及び20dに接続される。
【0075】さらに、2つの共振器Q1及びQ2の他端
とグランド端子20c及び20dとの間には、グランド
電極13で形成されるインダクタL5が発生する。
【0076】図13に示す回路において、インダクタL
1、L2、L3、L4及びL5のインダクタンスをそれ
ぞれ0.8、0.8、0.05、0.05及び0.08
(nH)とし、コンデンサをC1、C2、C3、C4及
びC5の静電容量をそれぞれ0.55、1.3、0.
6、0.55及び1.3(pF)とし、マイクロストリ
ップラインSL1及びSL2の寸法をそれぞれ2.2×
0.15(mm)(長さ×幅)とし、グランドギャップ
を1.0(mm)とする場合の反射係数と通過係数の周
波数特性を図14に、反射係数のスミスチャートを図1
5に示す。
【0077】図14及び図15からフィルタの挿入特性
及び減衰特性が向上していることが分かる。
【0078】また、図13は、下側ポールのみの回路で
あるが、両側にポールを作る場合には、図16に示した
ように、共振器Q1及びQ2の一端の間に、ポール形成
用コンデンサC6を接続した回路を用いれば良い。この
ポール形成用コンデンサC6は、入出力端子20a及び
20b間に生じる浮遊容量で構成される。従って、ポー
ル形成用コンデンサC6のみを形成するための電極など
は不要である。
【0079】上述したように、本実施例によれば、イン
ダクタSL1及びSL2とコンデンサC2及びC5との
接続にビアホール22a、22bを使用することによ
り、コンデンサ電極16a及び16bとグランド電極1
3との間隔を狭くすることができるため、コンデンサ電
極16a及び16bとグランド電極13との間に発生す
るインダクタンス成分を小さくすることができる。従っ
て、スプリアス特性の良いフィルタを作製することが可
能である。
【0080】また、インダクタを、ビアホール18a及
び18bとマイクロストリップライン17a及び17b
とで構成する回路のため、従来の回路と比較して、イン
ダクタ、コンデンサの素子値を大きくすることができ、
1.5GHz以上の周波数に用いたとき、素子構成の自
由度が増す。
【0081】さらに、インダクタをビアホールとマイク
ロストリップラインとで構成することで、従来の直線パ
ターンと比較して、インダクタンス成分が大きくなるた
め、フィルタを小形化することが可能である。
【0082】また、インダクタをマイクロストリップラ
インで構成することにより、同じ形状のストリップライ
ンと比較して、損失が小さくなるため、素子特性が向上
する。
【0083】図17は本発明の第7の実施例に係るフィ
ルタを示す平面図である。このフィルタ10eは、フィ
ルタ10dと比較して、マイクロストリップライン21
a及び21bがミアンダラインにて形成されている点で
異なる。
【0084】この場合には、ミアンダラインにて形成さ
れたマイクロストリップライン21a及び21bによ
り、インダクタンス成分をさらに大きくすることが可能
である。従って、フィルタ10d(図11及び図12)
と同様の効果が得られるうえ、フィルタをさらに小形化
することが可能である。
【0085】
【発明の効果】請求項1に記載のフィルタによれば、イ
ンダクタを少なくともビアホールで構成する回路のた
め、従来の回路と比較して、インダクタ及びコンデンサ
の素子値を大きくすることができる。従って、1.5G
Hz以上の周波数に用いたとき、素子構成の自由度が増
す。
【0086】また、インダクタを少なくともビアホール
で構成するため、フィルタの挿入特性及び減衰特性が向
上する。
【0087】さらに、インダクタを少なくともビアホー
ルで構成することで、従来の直線パターンと比較して、
インダクタンス成分が大きくなるため、フィルタを小形
化することが可能である。
【0088】また、磁気結合度Mで磁気結合されるイン
ダクタが、ビアホールからなるため、従来のスクリーン
印刷に比べ、間隔を狭くすることができる。従って、従
来に比べて、磁気結合度Mを小さくすることができるた
め、帯域幅=中心周波数×磁気結合度Mから帯域幅を狭
くすることが可能である。
【0089】さらに、フィルタをビアホールとコンデン
サで構成し、ビアホールはほとんどインダクタンス成分
であり、コンデンサもキャパシタンス成分である。従っ
て、LCRの集中定数回路の構成に近いものになるた
め、スプリアスのないフィルタを作製することが可能で
ある。
【0090】請求項2に記載のフィルタによれば、マイ
クロストリップラインで構成されているインダクタとコ
ンデンサを誘電体基板内部にて接続していることによ
り、コンデンサ電極とグランド電極との間隔を狭くする
ことができるため、コンデンサ電極とグランド電極との
間に発生するインダクタンス成分を小さくすることがで
きる。従って、スプリアス特性の良いフィルタを作製す
ることが可能である。
【0091】また、インダクタをマイクロストリップラ
インで構成することにより、同じ形状のストリップライ
ンと比較して、線幅が大きくなるため、線路抵抗が小さ
くなる。従って、フィルタの挿入損失が小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るフィルタを示す断
面図である。
【図2】図1に示すフィルタの透視平面図である。
【図3】図1に示すフィルタの等価回路図である。
【図4】図1に示すフィルタの周波数特性を示すグラフ
である。
【図5】図1に示すフィルタのスミスチャートである。
【図6】本発明の第2の実施例に係るフィルタを示す透
視平面図である。
【図7】本発明の第3の実施例に係るフィルタを示す断
面図である。
【図8】図7に示すフィルタの透視平面図である。
【図9】本発明の第4の実施例に係るフィルタを示す断
面図である。
【図10】図9に示すフィルタの透視平面図である。
【図11】本発明の第5の実施例に係るフィルタを示す
断面図である。
【図12】図11に示すフィルタの透視平面図である。
【図13】図11に示すフィルタの等価回路図である。
【図14】図11に示すフィルタの周波数特性を示すグ
ラフである。
【図15】図11に示すフィルタのスミスチャートであ
る。
【図16】本発明の第6の実施例に係るフィルタを示す
等価回路図である。
【図17】本発明の第7の実施例に係るフィルタを示す
透視平面図である。
【図18】従来のフィルタを示す断面図である。
【図19】図18に示すフィルタの透視平面図である。
【図20】図18に示すフィルタの等価回路図である。
【符号の説明】
10、10a、10b、10c、10d、10e
フィルタ 12a、12b 入出力電極 13 グランド電極 16a、16b、24 コンデンサ電極 17a、17b、21a、21b マイクロストリ
ップライン 18a、18b、22a、22b ビアホール L1、L2、L3、L4、L5、SL1、SL2
インダクタ C1、C2、C3、C4、C5、C6 コンデンサ Q1、Q2 共振器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 朝倉 健二 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体からなる基板内部に形成されたイ
    ンダクタ及びコンデンサが並列に接続され、前記インダ
    クタが磁気結合される2つの共振器を含み、前記2つの
    共振器のそれぞれの一端が入出力端子に接続され、前記
    2つの共振器のそれぞれの他端がグランド電極に接続さ
    れてなるフィルタにおいて、 前記インダクタが少なくともビアホールで構成されてい
    ることを特徴とするフィルタ。
  2. 【請求項2】 前記インダクタがビアホールとマイクロ
    ストリップラインとで構成され、前記基板内部に形成さ
    れた前記マイクロストリップラインと前記コンデンサの
    両者が、前記基板内部にて接続されていることを特徴と
    する請求項1に記載のフィルタ。
JP14358995A 1995-06-09 1995-06-09 フィルタ Pending JPH08335803A (ja)

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Cited By (4)

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KR100392324B1 (ko) * 1999-03-25 2003-07-22 전자부품연구원 이종접합 유전체 공진기 및 이를 이용한 대역 통과 필터
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JP2009542110A (ja) * 2006-06-20 2009-11-26 Tdk株式会社 平面基板上のフィルタのグランド方法

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