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JPH08318816A - 機械着火式センサ - Google Patents

機械着火式センサ

Info

Publication number
JPH08318816A
JPH08318816A JP7130667A JP13066795A JPH08318816A JP H08318816 A JPH08318816 A JP H08318816A JP 7130667 A JP7130667 A JP 7130667A JP 13066795 A JP13066795 A JP 13066795A JP H08318816 A JPH08318816 A JP H08318816A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
trigger
trigger lever
inertial mass
mass body
sensor
Prior art date
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Granted
Application number
JP7130667A
Other languages
English (en)
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JP3431344B2 (ja
Inventor
Hiroatsu Amano
弘敦 天野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokai Rika Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rika Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Tokai Rika Co Ltd filed Critical Tokai Rika Co Ltd
Priority to JP13066795A priority Critical patent/JP3431344B2/ja
Publication of JPH08318816A publication Critical patent/JPH08318816A/ja
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  • Automotive Seat Belt Assembly (AREA)
  • Air Bags (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 所定の作動感度を維持しつつ、各構成部品の
寸法公差を大きく設定することができ、コストの低減を
図ることができる機械着火式センサを得る。 【構成】 機械着火式センサ10では、トリガレバー3
6にスライド保持部42及び凸部43が形成されてい
る。凸部43が慣性質量体32のトリガ溝44の内周縁
に係合して、スライド保持部42が慣性質量体32に当
接した状態を維持している。このため、スライド保持部
42(所定の掛かり代f)は、凸部43の形成位置によ
って決定され、センサの各構成部品の寸法のバラツキに
影響されることがない。したがって、センサの各構成部
品の寸法公差を厳しく設定しなくても、トリガレバー3
6の凸部43の形成位置(寸法)のみを高精度に設定す
ることで所定の作動感度を確実に維持することができ、
コストの低減を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアバッグ装置やプリ
テンショナー装置等の乗員保護装置に用いられる機械着
火式センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両に装備される乗員保護装
置の一つとして、車両急減速時に乗員側へ袋体を膨出さ
せるエアバッグ装置がある。
【0003】エアバッグ装置には種々のタイプがある
が、例えば機械着火式のエアバッグ装置では、内部にガ
ス発生剤等を備えるインフレータ、このインフレータが
取り付けられるベースプレート、このベースプレートに
折り畳み状態で取り付けられる袋体、この袋体をベース
プレートとの間に格納しかつ車両急減速時に破断して展
開するパッド等によって構成されている。さらに、機械
着火式のエアバッグ装置では、センサ自体がインフレー
タの軸芯部に配置されている。
【0004】この機械着火式センサは、基本的には、雷
管を着火させる着火ピンと、大きな加速度によって慣性
移動する慣性質量体と、着火ピンと慣性質量体との間に
介在して着火ピンの移動を阻止するトリガレバーから成
る構成であり、車両急減速時には慣性質量体が慣性移動
することによってトリガレバーによる着火ピンの保持が
解除され、着火ピンが付勢力で雷管を刺突し、これによ
りガス発生剤が燃焼する構成である。
【0005】ところで、前述の如き機械着火式センサ
は、所定の加速度作用時に確実に作動するようにセンサ
作動感度が設定されているが、このセンサ作動感度は、
慣性質量体の質量、慣性質量体や着火ピンを付勢するス
プリングのバネ特性等の種々の要因によって決定され
る。この場合、センサ作動感度を決定する種々の要因の
うち、特に、着火ピン保持状態を維持する慣性質量体と
トリガレバーとの所定の掛かり代(所謂、トリガストロ
ーク)は、所定荷重作用時に慣性質量体がこの掛かり代
を越えて慣性移動することによりトリガ溝内にトリガレ
バーが嵌入して着火ピン保持状態を解除し作動するとい
う構成上、最も重要な要因となっている。
【0006】このため、従来の機械着火式センサでは、
前記慣性質量体とトリガレバーとの掛かり代(トリガス
トローク)を所定寸法に設定するために、センサの各構
成部品を高精度に制作し、これにより、センサが所定の
作動感度で確実に作動するように構成している。
【0007】しかしながら、前述の如き機械着火式セン
サは、慣性質量体やトリガレバーあるいはこれらを収容
するセンサ本体(ケース)等の多数の部品によって構成
されているため、慣性質量体とトリガレバーとの掛かり
代(トリガストローク)は、多数の構成部品の寸法に大
きく依存する(影響される)。このため、所定の作動感
度を維持するには、前記掛かり代に関連する部品の寸法
公差を厳しく設定する必要があり、コスト高であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事実を考
慮し、所定の作動感度を確実に維持しつつ、各構成部品
の寸法公差を大きく設定することができ、コストの低減
を図ることできる機械着火式センサを得ることが目的で
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の機
械着火式センサは、常に雷管衝突方向へ向けて付勢され
衝突することにより雷管を着火させる着火ピンと、回動
可能に支持され、前記着火ピンを前記付勢力に抗して保
持するトリガレバーと、前記トリガレバーが嵌入可能な
トリガ溝が形成され、通常は前記トリガ溝周縁部の所定
の掛かり代によって前記トリガレバーに係合して前記ト
リガレバーの前記着火ピン保持状態を維持すると共に、
所定荷重作用時には慣性力によって移動する慣性質量体
と、を備え、前記所定荷重作用時に前記慣性質量体が前
記掛かり代を越えて慣性移動することにより、前記トリ
ガレバーが回動し前記トリガ溝内に嵌入して前記着火ピ
ン保持状態を解除し作動する機械着火式センサにおい
て、常に前記慣性質量体のトリガ溝内に嵌入状態とさ
れ、前記慣性質量体による前記トリガレバー保持状態に
おいては前記トリガ溝の内周縁に係合して前記所定の掛
かり代を維持する凸部を、前記トリガレバーに設けた、
ことを特徴としている。
【0010】
【作用】請求項1記載の機械着火式センサでは、荷重が
作用していない通常状態においては、着火ピンは付勢力
に抗して雷管から離間した位置にあり、トリガレバーは
着火ピンに係合して着火ピンを保持している。また、慣
性質量体はトリガレバーの回動軌跡に侵入しており、ト
リガ溝周縁部の所定の掛かり代(トリガストローク)に
よってトリガレバーに係合してトリガレバーの回動を阻
止して着火ピン保持状態を維持している。さらに、トリ
ガレバーに設けられた凸部は、慣性質量体のトリガ溝内
に嵌入状態とされると共に、トリガ溝の内周縁に係合し
て前記所定の掛かり代を維持している。
【0011】一方、機械着火式センサに大きな加速度が
作用すると、慣性質量体が慣性移動する。この慣性質量
体が掛かり代を越えて慣性移動した時点で、トリガレバ
ーがトリガ溝に対向する。このため、トリガレバーが回
動してトリガ溝内に嵌入すると共に着火ピンから離間し
て着火ピンの保持を解除する。これにより、着火ピンが
付勢力によって移動して雷管に衝突し雷管が着火され
る。
【0012】ここで、この機械着火式センサでは、前述
の如くトリガレバーに設けられた凸部がトリガ溝の内周
縁に係合しており、これにより慣性質量体とトリガレバ
ーとの所定の掛かり代を維持している。すなわち、慣性
質量体とトリガレバーとの所定の掛かり代は、トリガレ
バーの凸部の形成位置によって決定され、センサの各構
成部品の寸法に依存することがない(各構成部品の寸法
のバラツキに影響されることがない)。したがって、ト
リガレバーの凸部の形成位置(寸法)のみを高精度に設
定することで、センサの所定の作動感度を確実に維持す
ることができる。換言すれば、センサの各構成部品の寸
法公差を厳しく設定しなくても、所定の作動感度を維持
することができ、コストの低減を図ることができる。
【0013】またさらに、この機械着火式センサでは、
トリガレバーに設けられた凸部が慣性質量体のトリガ溝
内に常に嵌入状態とされるため、加速度作用時にはトリ
ガレバーがトリガ溝内に速やかに嵌入する。
【0014】このように、本発明に係る機械着火式セン
サは、所定の作動感度を確実に維持しつつ、各構成部品
の寸法公差を大きく設定することができ、コストの低減
を図ることできる。
【0015】
【実施例】図1には本発明の実施例に係る機械着火式セ
ンサ10の全体構成が断面図にて示されている。
【0016】機械着火式センサ10は、センサ本体部分
を構成するケース12を備えている。ケース12は、一
端に底壁14を有する円筒形に形成されており、開口側
には同様にセンサ本体部分を構成するプレート16がカ
バー18によって固定されて封印されている。ケース1
2の底壁14には軸線上に透孔20が形成されており、
また、ケース12には円筒形状のガイド孔22が形成さ
れている。
【0017】このケース12の内部には着火ピン24が
配置されている。着火ピン24は、略円筒形に形成され
た本体26と、この本体26の底壁26Aから一体的に
突出形成された凸部28とから構成されており、軸線に
沿ってケース12内をスライド移動することにより凸部
28は底壁14に形成された透孔20内に入り込み可能
である。この凸部28は、着火ピン24(本体26)が
最もケース12の底壁14の側へ移動した状態におい
て、透孔20から外部へ突出する。
【0018】ケース12の開口側に固定されたプレート
16と着火ピン24との間にはファイアリングスプリン
グ30が配置されており、常に着火ピン24を透孔20
の方向へ付勢している。
【0019】また、ケース12のガイド孔22には、慣
性質量体32が配置されている。慣性質量体32は、略
円筒形に形成されており、ガイド孔22内に軸線方向に
沿って移動可能に収容されている。慣性質量体32とプ
レート16との間にはバイアススプリング34が配置さ
れており、常に慣性質量体32を底壁14の方向へ付勢
している。
【0020】慣性質量体32と着火ピン24との間に
は、トリガレバー36が配置されている。図2に詳細に
示す如く、トリガレバー36は、長手方向一端部が軸3
8によって回動可能に支持されている。また、トリガレ
バー36の先端は、着火ピン24へ向けて屈曲されて係
合部40となっており、着火ピン24に係合可能であ
る。すなわち、トリガレバー36が軸38周りに回動す
ることにより、係合部40は着火ピン24に接近または
離間できる。このトリガレバー36の係合部40が着火
ピン24の本体26に係合した状態では、ファイアリン
グスプリング30により付勢された着火ピン24をその
凸部28が透孔20から抜き出た位置で保持している。
【0021】また、図2に詳細に示す如く、トリガレバ
ー36の先端部近傍の着火ピン24と反対側には、掛か
り代としてのスライド保持部42が慣性質量体32へ向
けて突出形成されており、さらに、スライド保持部42
の先端には凸部43が更に突出形成されている。スライ
ド保持部42は、長さ寸法fにて形成されると共に、慣
性質量体32に形成されたトリガ溝44に対応してお
り、慣性質量体32の移動時にトリガ溝44内に入り込
むことができるように構成されている。一方、凸部43
は、スライド保持部42の先端に連続して更に突出形成
されており、常に慣性質量体32のトリガ溝44内に嵌
入状態とされると共に、慣性質量体32によるトリガレ
バー36の保持状態においてはトリガ溝44の内周縁に
係合してスライド保持部42が慣性質量体32に当接し
た状態を維持している。
【0022】これにより、通常は、慣性質量体32はバ
イアススプリング34によって最もケース12の底壁1
4に接近した位置にあり、この状態では、慣性質量体3
2がトリガレバー36のスライド保持部42に当接する
と共にトリガ溝44の内周縁がトリガレバー36の凸部
43に係合しており、また、トリガレバー36の係合部
40は着火ピン24の本体26に係合して、着火ピン2
4をその凸部28が透孔20から抜き出た位置で保持し
た状態となっている。さらに、慣性質量体32が底壁1
4から離間する方向へ移動する際には、慣性質量体32
はトリガレバー36のスライド保持部42と線状に接触
しながら相対移動し、スライド保持部42がトリガ溝4
4に入り込む構成である。
【0023】一方、プレート16の中央部分(着火ピン
24とカバー18との間)には、安全レバー45が配置
されている。安全レバー45は、円盤状の本体部46、
及び本体部46に一体的に固着された軸部47を備えて
おり、プレート16とカバー18とによって軸線に沿っ
て移動可能に支持されている。また、安全レバー45に
は腕部48が形成されている。腕部48は、プレート1
6を貫通して慣性質量体32へ向けて延出しており、さ
らに先端には係止部50が形成されている。この係止部
50は、慣性質量体32の端部に軸線方向に沿って形成
された係合溝52に入り込んでいる。これにより、係止
部50が係合溝52の一端部52Aに接近した状態(図
1に示す状態)では、慣性質量体32が安全レバー45
(腕部48)に保持されてその軸線方向移動が阻止さ
れ、係止部50が係合溝52の一端部52Aから離間し
た状態(図3に示す状態)では、慣性質量体32の軸線
方向移動が可能となる構成である。
【0024】さらに、図3に示す如く安全レバー45の
係止部50が係合溝52の一端部52Aから離間した状
態(係合溝52の他端部52Bに接近した状態)におい
て、さらに安全レバー45が軸線方向に移動した場合に
は、係止部50が係合溝52の他端部52Bに係合して
慣性質量体32が安全レバー45と共に強制的に移動さ
れる構成である。
【0025】安全レバー45とカバー18との間には圧
縮コイルスプリング54が配置されており、係止部50
が係合溝52の一端部52Aに接近する方向へ常に安全
レバー45を付勢している。
【0026】安全レバー45の軸部47はカバー18に
形成された透孔19から外部に突出されており、操作板
58が取り付けられている。操作板58は、図示を省略
した解除装置によって外部から操作することができ、解
除装置が操作板58とカバー18との間に嵌入可能とな
っている。すなわち、解除装置が操作板58とカバー1
8との間に嵌入することによって、通常は圧縮コイルス
プリング54の付勢力によって係止部50が係合溝52
の一端部52Aに接近状態の安全レバー45を、所定量
軸線方向に移動させて係止部50が係合溝52の一端部
52Aから離間した状態とすることができる構成であ
る。
【0027】以上の構成による機械着火式センサ10
は、例えばエアバッグ装置やプリテンショナー装置のガ
スジェネレータ(図示省略)のプレート56に組み付け
られている。ガスジェネレータにはガス発生剤が収容さ
れており、さらに、プレート56にはこのガス発生剤を
着火燃焼させる雷管60が配置されている。雷管60
は、機械着火式センサ10が組み付けられた状態におい
て機械着火式センサ10の軸線上に位置している。した
がってこの組付状態では、ケース12の透孔20は雷管
60に対向しており、この透孔20から突出可能な着火
ピン24の凸部28は、雷管60に衝突可能となってい
る。
【0028】次に本実施例の作用を説明する。上記のよ
うに構成される機械着火式センサ10では、通常は、図
1に示す如く、着火ピン24はファイアリングスプリン
グ30の付勢力に抗して雷管60から離間した位置(ケ
ース12の透孔20から抜き出た位置)にあり、トリガ
レバー36は係合部40が着火ピン24の本体26に係
合して、着火ピン24を保持している。また、慣性質量
体32はバイアススプリング34によって最も底壁14
に接近した位置すなわちトリガレバー36の回動軌跡に
侵入しており、内周壁がトリガレバー36のスライド保
持部42に当接してトリガレバー36の回動を阻止して
着火ピン保持状態を維持している。さらに、トリガレバ
ー36に設けられた凸部43は、慣性質量体32のトリ
ガ溝44内に嵌入状態とされると共に、トリガ溝44の
内周縁に係合してスライド保持部42が慣性質量体32
に当接した状態(所定の掛かり代f)を維持している。
【0029】さらに、安全装置作動状態(センサ作動不
可状態)では、安全レバー45の係止部50が慣性質量
体32の係合溝52の一端部52Aに接近すると共にこ
の状態が圧縮コイルスプリング54の付勢力によって維
持されている。したがってこの状態においては、仮に機
械着火式センサ10に大きな加速度が作用しても、慣性
質量体32は係合溝52の一端部52Aが安全レバー4
5の係止部50に係合することにより移動することがな
く(トリガレバー36のスライド保持部42がトリガ溝
44内に入り込むことがなく)、したがって、トリガレ
バー36が回動することがなく、着火ピン保持状態が解
除されることはない。
【0030】一方、安全装置を解除する場合には、解除
装置を操作板58とカバー18との間に嵌入することに
よって、圧縮コイルスプリング54の付勢力に抗して安
全レバー45が軸線方向に移動され、図3に示す如く、
係止部50が係合溝52の一端部52Aから離間した状
態となって慣性質量体32の軸線方向移動が可能とな
り、安全装置不作動状態(センサ作動可能状態)とな
る。
【0031】ここで、機械着火式センサ10に大きな加
速度が作用すると、慣性質量体32がプレート16の方
向へ慣性移動し、トリガレバー36の回動軌跡にトリガ
溝44が対応する。トリガレバー36のスライド保持部
42が慣性質量体32のトリガ溝44に対向してその保
持が解除されると、ファイアリングスプリング30によ
り付勢された着火ピン24によってこの着火ピン24か
ら離間する方向へ押圧されたトリガレバー36が、着火
ピン24から離間する方向へ回動される。これにより、
トリガレバー36の係合部40が着火ピン24の本体2
6から離間して着火ピン24の保持を解除し、このた
め、着火ピン24がファイアリングスプリング30の付
勢力によって軸線方向に移動し、凸部28が透孔20か
ら外方へ突出する(図4図示状態)。
【0032】これにより、着火ピン24の凸部28が雷
管60に衝突して雷管60が着火される。雷管60が着
火されると、ガスジェネレータのガス発生剤が着火燃焼
され、例えばアエバッグ装置やプリテンショナー装置が
作動される。
【0033】一方、車両の廃棄処分等の際に機械着火式
センサ10を強制的に作動させる場合には、解除装置を
更に操作して操作板58とカバー18との間に嵌入する
と、圧縮コイルスプリング54の付勢力に抗して安全レ
バー45が軸線方向に更に移動される。このため、図5
に示す如く、係止部50が係合溝52の他端部52Bに
係合して慣性質量体32が強制的に軸線方向に移動さ
れ、トリガレバー36のスライド保持部42が慣性質量
体32のトリガ溝44に対向してその保持が解除され
る。以後は、前述の大きな加速度作用時と同様に、着火
ピン24がファイアリングスプリング30の付勢力によ
って移動し、凸部28が雷管60に衝突して雷管60が
着火され、ガスジェネレータのガス発生剤が着火燃焼さ
れる。
【0034】ここで、この機械着火式センサ10では、
通常の状態(図1及び図2図示状態)においては、前述
の如くトリガレバー36に設けられた凸部43がトリガ
溝44の内周縁に係合しており、これによりスライド保
持部42が慣性質量体32に当接した状態(換言すれ
ば、慣性質量体32とトリガレバー36との所定の掛か
り代f)を維持している。すなわち、慣性質量体32と
トリガレバー36(スライド保持部42)との所定の掛
かり代fは、トリガレバー36の凸部43の形成位置に
よって決定され、センサの各構成部品の寸法に依存する
ことがない(各構成部品の寸法のバラツキに影響される
ことがない)。
【0035】したがって、トリガレバー36の凸部43
の形成位置(寸法)のみを高精度に設定することで、機
械着火式センサ10の所定の作動感度を確実に維持する
ことができる。換言すれば、機械着火式センサ10の各
構成部品の寸法公差を厳しく設定しなくても、所定の作
動感度を維持することができ、コストの低減を図ること
ができる。
【0036】またさらに、この機械着火式センサ10で
は、トリガレバー36に設けられた凸部43が慣性質量
体32のトリガ溝44内に常に嵌入状態とされるため、
加速度作用時にはスライド保持部42がトリガ溝44内
に速やかに嵌入する。
【0037】このように、本実施例に係る機械着火式セ
ンサ10では、所定の作動感度を確実に維持しつつ、各
構成部品の寸法公差を大きく設定することができ、コス
トの低減を図ることできる。
【0038】
【発明の効果】以上説明した如く本発明に係る機械着火
式センサは、所定の作動感度を確実に維持しつつ、各構
成部品の寸法公差を大きく設定することができ、コスト
の低減を図ることできるという優れた効果を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る機械着火式センサの全体
構成を示し、安全装置作動状態における断面図である。
【図2】本発明の実施例に係る機械着火式センサのトリ
ガレバーに設けられたスライド保持部及び凸部と慣性質
量体のトリガ溝との対応関係を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る機械着火式センサの全体
構成を示し、安全装置解除状態における断面図である。
【図4】本発明の実施例に係る機械着火式センサの全体
構成を示し、センサ作動状態における断面図である。
【図5】本発明の実施例に係る機械着火式センサの全体
構成を示し、強制着火状態における断面図である。
【符号の説明】
10 機械着火式センサ 24 着火ピン 32 慣性質量体 36 トリガレバー 42 スライド保持部 43 凸部 44 トリガ溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常に雷管衝突方向へ向けて付勢され衝突
    することにより雷管を着火させる着火ピンと、 回動可能に支持され、前記着火ピンを前記付勢力に抗し
    て保持するトリガレバーと、 前記トリガレバーが嵌入可能なトリガ溝が形成され、通
    常は前記トリガ溝周縁部の所定の掛かり代によって前記
    トリガレバーに係合して前記トリガレバーの前記着火ピ
    ン保持状態を維持すると共に、所定荷重作用時には慣性
    力によって移動する慣性質量体と、 を備え、前記所定荷重作用時に前記慣性質量体が前記掛
    かり代を越えて慣性移動することにより、前記トリガレ
    バーが回動し前記トリガ溝内に嵌入して前記着火ピン保
    持状態を解除し作動する機械着火式センサにおいて、 常に前記慣性質量体のトリガ溝内に嵌入状態とされ、前
    記慣性質量体による前記トリガレバー保持状態において
    は前記トリガ溝の内周縁に係合して前記所定の掛かり代
    を維持する凸部を、前記トリガレバーに設けた、 ことを特徴とする機械着火式センサ。
JP13066795A 1995-05-29 1995-05-29 機械着火式センサ Expired - Fee Related JP3431344B2 (ja)

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JP3431344B2 (ja) 2003-07-28

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