[go: up one dir, main page]

JPH083160B2 - 鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化鉄スラッジの除去装置及び方法 - Google Patents

鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化鉄スラッジの除去装置及び方法

Info

Publication number
JPH083160B2
JPH083160B2 JP14471089A JP14471089A JPH083160B2 JP H083160 B2 JPH083160 B2 JP H083160B2 JP 14471089 A JP14471089 A JP 14471089A JP 14471089 A JP14471089 A JP 14471089A JP H083160 B2 JPH083160 B2 JP H083160B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron
ferric
ferric ion
tank
electroplating solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP14471089A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0310100A (ja
Inventor
哲弘 小池
勝 鷺山
Original Assignee
日本鋼管株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本鋼管株式会社 filed Critical 日本鋼管株式会社
Priority to JP14471089A priority Critical patent/JPH083160B2/ja
Publication of JPH0310100A publication Critical patent/JPH0310100A/ja
Publication of JPH083160B2 publication Critical patent/JPH083160B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、鉄系電気めっき液中に存在しめっきに影
響を及ぼす第二鉄化合物を生成する第二鉄イオン及び水
酸化鉄スラッジを、簡便に工業的に、除去する技術に関
するものである。
[従来技術] 近年、特に鋼板上のめっきとして、溶接性や塗装性を
確保するために鉄系電気めっきが工業的規模で盛んに行
われるようになった。これらのめっきの中には、鉄−亜
鉛合金めっき、鉄−ニッケル合金めっき、複層めっきの
最上層に鉄めっきを施す等種々の鉄系めっきがあるが、
これらのめっき層の鉄成分はめっき液中の第一鉄イオン
の電解析出によって得られる。しかしながら、めっき液
中の第一鉄イオンは極めて不安定で、液中の溶存酸素や
陽極に発生する酸素によって簡単に酸化されて第二鉄イ
オンを生成する。特に、最近では生産性の観点から不溶
性アノードを使用することが多く、極めて酸化され易い
状態で操業されている。この第二鉄イオンが作り出す水
酸化鉄スラッジは、その量がめっき液中に増えてくる
と、めっき皮膜の性状を悪化させたり、電流効率を低下
させたりするので、有害物質として嫌われている。
このため、従来から種々の第二鉄イオン対策が講じら
れてきた。これらの対策の中には、第一鉄イオンの酸化
を防止するもの、第二鉄イオンを還元するもの、第二鉄
イオンを除去するもの等がある。第一鉄イオンの酸化を
防止する方法では、めっき浴のpHを1.5よりも低くして
操業する方法があるが、十分に酸化を防ぐことが困難で
ある。又、めっき液を金属鉄に接触させることによって
第一鉄イオンの酸化を防止する方法もあるが、鉄の溶解
を伴う。第二鉄イオンを還元する方法には、金属鉄をめ
っき液に溶解することによって第二鉄イオンを還元しよ
うとする方法がある。しかし、これは金属鉄の接触によ
る酸化防止法と同様、本来めっき浴中の第一鉄イオン濃
度を一定に保つ為に行う鉄の溶解を、別の目的で行うの
であるから、めっき液組成のバランスを崩し易く、めっ
き条件が不安定となる欠点をもっている。
一方、鉄の溶解を伴わずに第二鉄イオンを還元する方
法として、電解還元する方法がある。例えば、特開昭58
−199888号では、電解槽を陰イオン交換膜の隔膜で仕切
って陽極室と陰極室とに分け、陽極室には別の電導液を
入れ、めっき液を陰極室に送りここで陰極還元すること
を提案している。しかし、めっき槽以外にも電解槽が必
要になること、還元条件を保つために陰極室のみなら
ず、陽極室も厳密に管理する必要があること等から、運
転コストが大幅に上昇する問題がある。第二鉄イオンを
除去する方法には、キレート樹脂に吸着させる方法やめ
っき液のpHを3.5よりも高めて水酸化第二鉄として沈殿
させ濾過する方法がある。キレート法では維持管理に費
用がかさむので、沈殿濾過が一般的である。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、従来行われている沈殿法では、沈殿物
が微細で除去効果が小さいのでいきおい装置が大きくな
り、又、沈殿を早めるためpHを大幅に高めるので操業め
っき浴のpH調整が複雑になる等の問題を抱えていた。
この発明は、このような問題を解決するためになされ
たもので、工業的に簡便に第二鉄イオン及び水酸化鉄ス
ラッジを除去することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] この目的を達成するための手段は、一個以上の静置タ
ンクとこの静置タンクと連結する保管タンクとからなる
鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化鉄スラッジ
の除去装置であって、静置タンは第二鉄イオン濃度を深
さ別に測定する機構と吸引口とを備え、この吸引口は上
下に可動となっておりその位置を制御する制御機構も又
備えている鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化
鉄スラッジの除去装置であるが、静置タンクの底部に濾
過器を接続したものもその一つの形態である。そして、
上記の装置を用いて、鉄系電気めっき液を静置タンクに
静置しこのめっき液のpHを2以上3.5未満に調整し、こ
の静置液の上層部に含まれる第二鉄イオン濃度の測定値
に基づいて上層部を吸引し、保管タンクに移送する鉄系
電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化鉄スラッジの除
去方法であり、又同時に静置タンクに静置しためっき液
の下層部を濾過し瀘液を保管タンクに移送することを併
用する鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化鉄ス
ラッジの除去方法である。
[作用] 水酸化鉄スラッジは前述したように有害であるが、例
えば、鉄−亜鉛合金めっきでは水酸化鉄スラッジは殆ど
が水酸化第二鉄であり、その量が10g/近くに増えるめ
っきに影響が現れるので、その量を1g/以下に制御す
ることが望ましい。第二鉄イオン濃度が高くなってきた
鉄系電気めっき液を、静置タンク中に移しこのめっき液
のpHを2以上に高めると、第二鉄イオンは水酸化第二鉄
となって析出してくる。そして、そのまま静置すると析
出した沈殿は徐々に沈降し、上層から第二鉄イオンが減
少し下層に沈殿が増えてくる。深さ別に第二鉄イオン濃
度を測定する機構によって静置めっき液の深さ方向の第
二鉄イオン濃度を測定することができる。制御機構によ
って、上下に可動の吸引口を所定の濃度よりも小くなっ
ている位置まで下げることができ、その位置でめっき液
を吸引し静置タンクと連結している保管タンクに移送す
ると保管タンクには第二鉄イオンが除かれためっき液の
みが保管されることになる。静置の際に、めっき液のpH
を3.5未満とするのは、例えば、鉄−ニッケル合金電気
めっきでは液のpHを1.0乃至2.0で操業するが、第二鉄イ
オンを除いた液のpHが操業しているめっき液と大きく隔
たることを避けるためである。一個の保管タンクに対し
て静置タンクは一個を連結し操業休止中を利用して除去
を行ってもよいが、静置にはかなりの時間を要するの
で、めっき操業中も除去を続けるには静置タンクが二個
以上あると都合の良いことがある。
上記のように第二鉄イオンの除去を行っていると、静
置タンク内めっき液の下層部では水酸化第二鉄濃度が段
々高くなってくる。この高濃度部は取り出して別に処理
してもよいが、静置タンクの底部に濾過器を接続してお
くと、瀘液を分離して保管タンクに送ることが出来るの
で、めっき液の殆どを回収使用することができる。
[実施例] (実施例1) 製作した除去装置の概要を第1図に示す。図で、1は
静置タンク、2は保管タンク、3はサンプリング口、4
は濁度計、5は中央処理装置、6は吸引制御器、7は吸
引口、8は吸引ポンプ、9は濾過器である。静置タンク
1には、深さ方向に一定間隔でサンプリング口3を設け
て濁度計4と連結し、それぞれの位置で採取したサンプ
ルを濁度計4へ送れるようになっている。濁度計4はそ
れぞれの測定値を中央処理装置5へ送るよう連結してい
る。中央処理装置5は吸引制御器6及び濾過器9と接続
しており、送られた情報に基づいて水酸化鉄スラッジの
沈降状態を把握し、吸引可能な深さを判断し吸引制御器
6に指示を送る。指示を与えられた吸引制御器6は、吸
引口7を適正な深さに位置させると共に吸引ポンプ8を
稼働させ、これによって静置タンク内上層部めっき液が
保管タンク2に移送される。静置タンク1内のめっき液
量が減じて来て下層部の水酸化第二鉄スラッジ濃度が高
くなると、中央処理装置5から濾過器9へ指示が発せら
れ、濾過器9が稼働し瀘液水酸化第二鉄スラッジとを分
離し、瀘液を保管タンク2へ送る。
この例では、サンプル口を複数個設けたが、サンプル
口を1個にして上下に移動させてよく、又、第二鉄イオ
ンの測定器として水酸化第二鉄の量を濁度で捉える濁度
計を配したが、第二鉄イオンを測定するフローインジェ
クション型の比色計等を配してもよい。
(実施例2) 硫酸第一鉄と硫酸亜鉛を主成分とし、硫酸ナトリウ
ム、酢酸ナトリウムを含む鉄−亜鉛合金電気めっき浴
で、使い古したもの中の第二鉄イオン及び水酸化鉄スラ
ッジの除去処理を行いその効果を調べた。
このめっき液を静置タンクに蓄え、撹拌しながら水酸
化ナトリウムを添加しpHを調整し、その後静置した。濁
度を計りながら上層部から上澄液を吸引し、保管タンク
に大半のめっき液移送した。試験No.1乃至3は、この状
態で保管タンク中のめっき液に含まれる第二鉄イオン及
び水酸化鉄スラッジを測定したものであり、試験No.4乃
至6は最後に残った下層部を濾過器で瀘別分離別し上澄
液に加えたものである。なお、比較のために静置液のpH
を2未満としたもの(試験No.7)、及び、静置後上澄液
を移送せず全ての液を濾過したもの(試験No.8)につい
ても比較例として同様に試験した。又、従来方法の例と
して、pHを高くして全量を濾過したものについても同様
に調べた。静置期間は何れも7日間、濾過には同一の濾
過器を用い、要した時間は10時間であった。これらの試
験の条件及び結果を第1表に示す。
試験No.1乃至6のこの発明の実施例では、除去処理に
よって第二鉄イオンは2.2g/に、水酸化第二鉄は1g/
以下に減少した。しかし、比較例ではpHが1.5と低い試
験No.7では第二鉄イオン濃度が下がらず、試験No.8では
濾過効果が低く、実施例と同じ濾過条件では、水酸化鉄
スラッジが分離し切れなかった。従来例ではpHを高くし
ているので、第二鉄イオンは水酸化第二鉄に移行し濃度
が下がっているが、試験No.7同様濾過負担が大きく、ス
ラッジの濃度は小さくならなかった。即ち、上澄液を採
らずめっき液の全量を濾過し、実施例と同等の効果を得
ようとすると、その数倍以上の濾過能力を必要とするこ
とが容易に伺われる。
[発明の効果] この発明によれば、静置タンクを設けて鉄系電気めっ
き液中の第二鉄イオンを低pH領域で水酸化第二鉄にかえ
て沈殿させ、その上澄液を保管タンクに移送する。この
ため、操業めっき液のpH変動が少ないことに加えて、微
細沈殿の除去効果は濾過器を凌ぎ、濾過器は使用しなく
てもよく、又、使用しても小さなものでよい。このよう
に、装置及び操作が簡便で、且つ除去能力の優れたこの
発明の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例である装置の概要を示す図
である。 1……静置タンク、2……保管タンク、 3……サンプリング口、4……濁度計、 5……中央処理装置、6……吸引制御器、 7…吸引口、8……吸引ポンプ、9……濾過器。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上下に可動の吸引口とこの吸引口の位置を
    制御する制御機構及び第二鉄イオン濃度の深さ別測定機
    構を備えた一個以上の静置タンクとこの静置タンクと連
    結する保管タンクとからなることを特徴とする鉄系電気
    めっき液中第二鉄イオン及び水酸化鉄スラッジの除去装
    置。
  2. 【請求項2】静置タンクが底部で濾過器に接続する請求
    項1記載の鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化
    鉄スラッジの除去装置。
  3. 【請求項3】鉄系電気めっき液を静置タンクに静置しこ
    のめっき液のpHを2以上3.5未満に調整し、この静置液
    の上層部に含まれる第二鉄イオン濃度の測定値に基づい
    て上層部を吸引し、保管タンクに移送ることを特徴とす
    る鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化鉄スラッ
    ジの除去方法。
  4. 【請求項4】静置タンクに静置しためっき液の下層部を
    濾過し瀘液を保管タンクに移送することを併用する請求
    項3記載の鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化
    鉄スラッジの除去方法。
JP14471089A 1989-06-07 1989-06-07 鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化鉄スラッジの除去装置及び方法 Expired - Lifetime JPH083160B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14471089A JPH083160B2 (ja) 1989-06-07 1989-06-07 鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化鉄スラッジの除去装置及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14471089A JPH083160B2 (ja) 1989-06-07 1989-06-07 鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化鉄スラッジの除去装置及び方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0310100A JPH0310100A (ja) 1991-01-17
JPH083160B2 true JPH083160B2 (ja) 1996-01-17

Family

ID=15368487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14471089A Expired - Lifetime JPH083160B2 (ja) 1989-06-07 1989-06-07 鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化鉄スラッジの除去装置及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH083160B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006213956A (ja) * 2005-02-02 2006-08-17 Nomura Plating Co Ltd カチオン交換膜を用いたFe−W合金の電気めっき装置と前記装置による連続めっき方法及び皮膜
JP5114739B2 (ja) * 2007-09-03 2013-01-09 新日鐵住金株式会社 置換めっき液中の鉄イオンの除去方法およびその設備
CN104911683A (zh) * 2015-05-05 2015-09-16 武汉科技大学 一种侧线脱除硫酸锌电镀液中铁离子的方法
JP7146174B2 (ja) * 2019-02-08 2022-10-04 住友金属鉱山株式会社 電解精製における電解液の排液方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0310100A (ja) 1991-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Golub et al. Removal of chromium from aqueous solutions by treatment with porous carbon electrodes: electrochemical principles
US5785833A (en) Process for removing iron from tin-plating electrolytes
EP0309389A2 (en) Electrolytic precious metal recovery system
US5827411A (en) Apparatus for electrolytic treatment of an electrolytic solution
JPH083160B2 (ja) 鉄系電気めっき液中第二鉄イオン及び水酸化鉄スラッジの除去装置及び方法
US4576677A (en) Method and apparatus for regenerating an ammoniacal etching solution
US7520973B2 (en) Method for regenerating etching solutions containing iron for the use in etching or pickling copper or copper alloys and an apparatus for carrying out said method
US5047126A (en) Method for recovering metal from waste stream
US4304648A (en) Process for the treatment of liquids by oligodynamy and particularly the treatment of sullage waters
AU748300B2 (en) Removal of pollutants from effluents with electrochemical treatment
EP0295696B1 (en) Method for removing organic dye stuffs and heavy metals from wastewater
JP5542605B2 (ja) 銀の電解精製方法
CN1099377C (zh) 含有磷酸根离子之废水的处理方法
Neira et al. Solvent extraction reagent entrainment effects on zinc electrowinning from waste oxide leach solutions
JP2852692B2 (ja) 亜鉛を含むメッキ液からの鉄の除去方法
CN208667309U (zh) 锌镍废水处理系统
JPH02141595A (ja) Sn又はSn合金めっき液及びめっき方法
KR960007779B1 (ko) 도금액내의 스러지 제거방법
JPH01212788A (ja) 高純度電解鉄およびその製造方法ならびに電解槽
JP5852916B2 (ja) 貴金属の回収方法
US3801481A (en) Method for purifying the liquor of a galvanizing process plant after contamination
JP3258848B2 (ja) 電気亜鉛めっき浴中の金属不純物イオンの除去方法
JPS63293190A (ja) 銀電解方法
JP2000328281A (ja) 銀電解液の連続浄液方法及びその装置
DE2928806C2 (de) Verfahren und Vorrichtung zur Aufarbeitung von in Salpetersäure lösbaren Silberkonzentraten