JPH08315751A - 陰極線管の偏向収差補正方法および陰極線管並びに画像表示装置 - Google Patents
陰極線管の偏向収差補正方法および陰極線管並びに画像表示装置Info
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- JPH08315751A JPH08315751A JP7114755A JP11475595A JPH08315751A JP H08315751 A JPH08315751 A JP H08315751A JP 7114755 A JP7114755 A JP 7114755A JP 11475595 A JP11475595 A JP 11475595A JP H08315751 A JPH08315751 A JP H08315751A
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J29/00—Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
- H01J29/46—Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the ray or beam, e.g. electron-optical arrangement
- H01J29/70—Arrangements for deflecting ray or beam
- H01J29/701—Systems for correcting deviation or convergence of a plurality of beams by means of magnetic fields at least
- H01J29/707—Arrangements intimately associated with parts of the gun and co-operating with external magnetic excitation devices
Abstract
(57)【要約】
【目的】特にダイナミックフォーカス電圧の供給を行う
ことなく画面全域で、しかも電子ビーム全電流域におい
てフォーカス特性を向上させ、良好な解像度を得ること
ができると共に、小電流域でのモアレを低減できる構成
を有する電子銃を備えた陰極線管の偏向収差補正方法お
よびその陰極線管並びに画像表示装置を提供する。 【構成】複数の電極から成る電子銃と偏向装置および蛍
光面を少なくとも備える陰極線管の偏向磁界中に不均一
磁界を形成することにより偏向収差を補正する。
ことなく画面全域で、しかも電子ビーム全電流域におい
てフォーカス特性を向上させ、良好な解像度を得ること
ができると共に、小電流域でのモアレを低減できる構成
を有する電子銃を備えた陰極線管の偏向収差補正方法お
よびその陰極線管並びに画像表示装置を提供する。 【構成】複数の電極から成る電子銃と偏向装置および蛍
光面を少なくとも備える陰極線管の偏向磁界中に不均一
磁界を形成することにより偏向収差を補正する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は陰極線管に係り、特に蛍
光面の全域でしかも電子ビームの全電流域においてフォ
ーカス特性を向上させて良好な解像度を得ることのでき
る電子銃を備えた陰極線管の偏向収差補正方法および陰
極線管並びに画像表示装置に関する。
光面の全域でしかも電子ビームの全電流域においてフォ
ーカス特性を向上させて良好な解像度を得ることのでき
る電子銃を備えた陰極線管の偏向収差補正方法および陰
極線管並びに画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】テレビジョン受像管やディスプレイ管等
の陰極線管は、複数の電極から成る電子銃と蛍光面(蛍
光膜を有する画面、以下蛍光膜あるいは単に画面ともい
う)を少なくとも有し、電子銃から出射する電子ビーム
を蛍光面上に走査するための偏向装置を備えている。こ
のような陰極線管において、蛍光面の中心部から周辺部
にわたって良好な再生画像を得るための手段としては従
来から次のような技術が知られている。
の陰極線管は、複数の電極から成る電子銃と蛍光面(蛍
光膜を有する画面、以下蛍光膜あるいは単に画面ともい
う)を少なくとも有し、電子銃から出射する電子ビーム
を蛍光面上に走査するための偏向装置を備えている。こ
のような陰極線管において、蛍光面の中心部から周辺部
にわたって良好な再生画像を得るための手段としては従
来から次のような技術が知られている。
【0003】例えば、インライン配列された3電子ビー
ムを用いる電子銃のシールドカップの底面にインライン
配列方向と平行に3電子ビームの径路を挟んで上下2枚
の平行平板電極を主レンズ方向に向けて設置したもの
(特公平4−52586号公報)。
ムを用いる電子銃のシールドカップの底面にインライン
配列方向と平行に3電子ビームの径路を挟んで上下2枚
の平行平板電極を主レンズ方向に向けて設置したもの
(特公平4−52586号公報)。
【0004】インライン配列された3電子ビームを用い
る電子銃で、インライン配列方向と平行に3電子ビーム
の径路を挟んで上下2枚の平行平板電極を主レンズ対向
部から蛍光面方向に向けて設置することにより、電子ビ
ームが偏向磁界に入る前に電子ビームを整形するもの
(米国特許第4086513号明細書、特公昭60−7
345号公報)。
る電子銃で、インライン配列方向と平行に3電子ビーム
の径路を挟んで上下2枚の平行平板電極を主レンズ対向
部から蛍光面方向に向けて設置することにより、電子ビ
ームが偏向磁界に入る前に電子ビームを整形するもの
(米国特許第4086513号明細書、特公昭60−7
345号公報)。
【0005】電子銃の一部の電極間に静電4重極レンズ
を形成し、電子ビームの偏向に対応して静電4重極レン
ズの強度をダイナミックに変化させて画面全体で画像の
均一化を図ったもの(特開昭51−61766号公
報)。
を形成し、電子ビームの偏向に対応して静電4重極レン
ズの強度をダイナミックに変化させて画面全体で画像の
均一化を図ったもの(特開昭51−61766号公
報)。
【0006】予備集束レンズを形成する電極(第2電極
と第3電極)の領域内に非点収差レンズを設けたもの
(特開昭53−18866号公報)。
と第3電極)の領域内に非点収差レンズを設けたもの
(特開昭53−18866号公報)。
【0007】インライン配列の3電子ビーム電子銃の第
1電極と第2電極の電子ビーム通過孔を縦長とし、それ
ら各電極形状を異ならせたり、センター電子銃の電子ビ
ーム通過孔の縦横比をサイド電子銃のそれより小さくし
たもの(特開昭51−64368号公報)。
1電極と第2電極の電子ビーム通過孔を縦長とし、それ
ら各電極形状を異ならせたり、センター電子銃の電子ビ
ーム通過孔の縦横比をサイド電子銃のそれより小さくし
たもの(特開昭51−64368号公報)。
【0008】インライン配列電子銃の第3電極の陰極側
に形成したスリットにより非回転対称レンズを形成し、
スリットの電子銃軸方向の深さをセンタービームの方が
サイドビームよりも深くした少なくとも1個所の非回転
対称レンズを介して蛍光面に電子ビームを射突させるも
の(特開昭60−81736号公報)。
に形成したスリットにより非回転対称レンズを形成し、
スリットの電子銃軸方向の深さをセンタービームの方が
サイドビームよりも深くした少なくとも1個所の非回転
対称レンズを介して蛍光面に電子ビームを射突させるも
の(特開昭60−81736号公報)。
【0009】インライン配列電子銃を用いたカラー陰極
線管で、偏向磁界の漏れ磁界中に軟磁性材を配置して各
電子ビームのインライン配列方向と直角方向に偏向する
ピンクッション磁界を形成することにより、偏向磁界に
よるインラインと直角方向のハローを抑制するもの(特
開昭54−139372号公報)などがある。
線管で、偏向磁界の漏れ磁界中に軟磁性材を配置して各
電子ビームのインライン配列方向と直角方向に偏向する
ピンクッション磁界を形成することにより、偏向磁界に
よるインラインと直角方向のハローを抑制するもの(特
開昭54−139372号公報)などがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】陰極線管におけるフォ
ーカス特性の要求は、画面の全域でしかも電子ビームの
全電流域での解像度が良好で、かつ低電流域ではモアレ
の発生がなく、さらに全電流域での画面全体の解像度の
均一さである。このような複数の特性を同時に満足させ
る電子銃の設計は高度な技術を要する。
ーカス特性の要求は、画面の全域でしかも電子ビームの
全電流域での解像度が良好で、かつ低電流域ではモアレ
の発生がなく、さらに全電流域での画面全体の解像度の
均一さである。このような複数の特性を同時に満足させ
る電子銃の設計は高度な技術を要する。
【0011】本発明者等の研究によれば、陰極線管に上
記諸特性を兼備させるためには、非点収差付のレンズと
大口径主レンズの組み合わせをもった電子銃を設けるこ
とが不可欠であることが分かった。
記諸特性を兼備させるためには、非点収差付のレンズと
大口径主レンズの組み合わせをもった電子銃を設けるこ
とが不可欠であることが分かった。
【0012】しかし、上記従来技術においては、電子銃
に非点収差レンズや非回転対称レンズを発生させる電極
を用いて画面全域にわたって良好な解像度を得るために
は電子銃の集束電極にダイナミックなフォーカス電圧を
印加する等の必要があった。
に非点収差レンズや非回転対称レンズを発生させる電極
を用いて画面全域にわたって良好な解像度を得るために
は電子銃の集束電極にダイナミックなフォーカス電圧を
印加する等の必要があった。
【0013】図80は陰極線管に用いられる電子銃の一
例を説明する全体側面図、図81は図80の矢印方向か
らみた要部部分断面図である。この形式の電子銃は、陰
極K、第1電極(G1)1、第2電極(G2)2、第3
電極(G3)3、第4電極(G4)4、第5電極(G
5)5、第6電極(G6)6および第6電極(G6)6
に一体化したシールドカップとを含む複数の電極から構
成される。なお、第5電極(G5)5は2つの電極5
1,52で構成されている。
例を説明する全体側面図、図81は図80の矢印方向か
らみた要部部分断面図である。この形式の電子銃は、陰
極K、第1電極(G1)1、第2電極(G2)2、第3
電極(G3)3、第4電極(G4)4、第5電極(G
5)5、第6電極(G6)6および第6電極(G6)6
に一体化したシールドカップとを含む複数の電極から構
成される。なお、第5電極(G5)5は2つの電極5
1,52で構成されている。
【0014】そして、第3電極3と第5電極5にフォー
カス電圧を与え、第6電極6のみに陽極電圧を与えて、
陰極Kと第1電極1および第2電極2からなる所謂3極
部で生成された電子ビームを第3電極3〜第6電極6で
形成される電子レンズで加速、集束して図示しない蛍光
面方向に出射する。
カス電圧を与え、第6電極6のみに陽極電圧を与えて、
陰極Kと第1電極1および第2電極2からなる所謂3極
部で生成された電子ビームを第3電極3〜第6電極6で
形成される電子レンズで加速、集束して図示しない蛍光
面方向に出射する。
【0015】この電子銃を構成する上記した各電極の長
さ、電子ビーム通過孔の口径等による電界の電子ビーム
に与える影響は全て異なる。例えば、陰極Kに近い第1
電極1の電子ビーム通過孔の形状は小電流域の電子ビー
ムのスポット形状を左右するが、第2電極2の電子ビー
ム通過孔の形状は小電流域から大電流域までの電子ビー
ムのスポット形状を左右する。
さ、電子ビーム通過孔の口径等による電界の電子ビーム
に与える影響は全て異なる。例えば、陰極Kに近い第1
電極1の電子ビーム通過孔の形状は小電流域の電子ビー
ムのスポット形状を左右するが、第2電極2の電子ビー
ム通過孔の形状は小電流域から大電流域までの電子ビー
ムのスポット形状を左右する。
【0016】更に、第6電極6に陽極電圧を供給して第
5電極5と第6電極6の間に主レンズを形成するものに
おいては、主レンズを構成する第5電極5と第6電極6
の電子ビーム通過孔の形状は大電流域での電子ビームス
ポット形状には大きな影響を与えるが、小電流域での電
子ビームスポット形状に与える影響は上記大電流域に比
較して小さい。
5電極5と第6電極6の間に主レンズを形成するものに
おいては、主レンズを構成する第5電極5と第6電極6
の電子ビーム通過孔の形状は大電流域での電子ビームス
ポット形状には大きな影響を与えるが、小電流域での電
子ビームスポット形状に与える影響は上記大電流域に比
較して小さい。
【0017】さらに、上記電子銃の第4電極4の管軸方
向の長さは最適フォーカス電圧の大きさに影響し、かつ
小電流時と大電流時での各々の最適フォーカス電圧の差
に著しい影響を与えるが、第5電極5の管軸方向の長さ
変化による影響は第4電極4に比較して著しく小さい。
したがって、電子ビームのもつ各々の特性値を最適化す
るためには、各々の特性に最も効果的に作用する電極の
構造を適正化する必要がある。
向の長さは最適フォーカス電圧の大きさに影響し、かつ
小電流時と大電流時での各々の最適フォーカス電圧の差
に著しい影響を与えるが、第5電極5の管軸方向の長さ
変化による影響は第4電極4に比較して著しく小さい。
したがって、電子ビームのもつ各々の特性値を最適化す
るためには、各々の特性に最も効果的に作用する電極の
構造を適正化する必要がある。
【0018】また、陰極線管の電子ビーム走査方向と直
角方向の解像度を増すため、電子ビーム走査方向と直角
方向のシャドウマスクピッチを小さくしたり、電子ビー
ム走査線の密度を大きくした場合、特に電子ビームの小
電流域では電子ビームとシャドウマスクとの間で光学的
な干渉が生じるため、モアレコントラストを適正化する
必要がある。しかし、従来の技術では、上記した様々な
問題点を克服することができなかった。
角方向の解像度を増すため、電子ビーム走査方向と直角
方向のシャドウマスクピッチを小さくしたり、電子ビー
ム走査線の密度を大きくした場合、特に電子ビームの小
電流域では電子ビームとシャドウマスクとの間で光学的
な干渉が生じるため、モアレコントラストを適正化する
必要がある。しかし、従来の技術では、上記した様々な
問題点を克服することができなかった。
【0019】例えば、図82はフォーカス電圧の与え方
による電子銃の構造比較のための要部断面模式図であっ
て、(a)はフォーカス電圧固定方式、(b)はダイナ
ミックフォーカス電圧方式を示す。同図(a)のフォー
カス電圧固定方式電子銃の電極構成は前記図80,図8
1に示したものと同じであり同一作用部分は同一符号を
付してある。同図(a)のフォーカス電圧固定方式電子
銃では、その第5電極5を構成する電極51と52には
同一電位のフォーカス電圧Vf1が印加される。
による電子銃の構造比較のための要部断面模式図であっ
て、(a)はフォーカス電圧固定方式、(b)はダイナ
ミックフォーカス電圧方式を示す。同図(a)のフォー
カス電圧固定方式電子銃の電極構成は前記図80,図8
1に示したものと同じであり同一作用部分は同一符号を
付してある。同図(a)のフォーカス電圧固定方式電子
銃では、その第5電極5を構成する電極51と52には
同一電位のフォーカス電圧Vf1が印加される。
【0020】一方、同図(b)のダイナミックフォーカ
ス電圧方式の電子銃では、2つの電極51,52で構成
されている第5電極5の上記電極51,52のそれぞれ
に異なるフォーカス電圧が供給される。特に、片方の電
極52にはダイナミックフォーカス電圧dVfが供給さ
れる。さらに、このダイナミックフォーカス電圧方式の
電子銃では、同図(b)に示したように他の電極51内
に入り組んだ部分43もあり、同図(a)に示した電子
銃に比べて構造が複雑で部品のコストが高く、かつ電子
銃として組み立てる場合の作業性が劣るという欠点があ
る。
ス電圧方式の電子銃では、2つの電極51,52で構成
されている第5電極5の上記電極51,52のそれぞれ
に異なるフォーカス電圧が供給される。特に、片方の電
極52にはダイナミックフォーカス電圧dVfが供給さ
れる。さらに、このダイナミックフォーカス電圧方式の
電子銃では、同図(b)に示したように他の電極51内
に入り組んだ部分43もあり、同図(a)に示した電子
銃に比べて構造が複雑で部品のコストが高く、かつ電子
銃として組み立てる場合の作業性が劣るという欠点があ
る。
【0021】図83は図82に示した各電子銃に供給す
るフォーカス電圧の説明図であって、(a)はフォーカ
ス電圧固定方式の電子銃におけるフォーカス電圧、
(b)はダイナミックフォーカス電圧方式の電子銃にお
けるフォーカス電圧である。
るフォーカス電圧の説明図であって、(a)はフォーカ
ス電圧固定方式の電子銃におけるフォーカス電圧、
(b)はダイナミックフォーカス電圧方式の電子銃にお
けるフォーカス電圧である。
【0022】すなわち、同図(a)では固定のフォーカ
ス電圧Vf1 が第3電極3と第5電極5(51,52)
に印加され、同図(b)では固定のフォーカス電圧Vf
1 が第3電極3と第5電極5の一方の電極51に印加さ
れると共に、さらに別の固定のフォーカス電圧Vf2 に
ダイナミックフォーカス電圧dVfを重畳した波形の電
圧を第5電極5の他方の電極52に印加している。
ス電圧Vf1 が第3電極3と第5電極5(51,52)
に印加され、同図(b)では固定のフォーカス電圧Vf
1 が第3電極3と第5電極5の一方の電極51に印加さ
れると共に、さらに別の固定のフォーカス電圧Vf2 に
ダイナミックフォーカス電圧dVfを重畳した波形の電
圧を第5電極5の他方の電極52に印加している。
【0023】このため、図83の(b)に示したダイナ
ミックフォーカス電圧方式の電子銃では陰極線管のステ
ムのフォーカス電圧供給用のステムピンが2本必要にな
り、他のステムピンからの絶縁に同図(a)のフォーカ
ス電圧固定方式の電子銃以上の配慮が必要になる。した
がって、テレビジョン受像機や端末装置に組み込むため
のソケットにも特別な構造を施す必要があると共に、2
系統の固定のフォーカス電源に加えて、更にダイナミッ
クフォーカス電圧発生回路を必要とし、テレビジョン受
像機や端末装置の組み立てラインでのフォーカス電圧調
整に時間を要するなどの問題がある。
ミックフォーカス電圧方式の電子銃では陰極線管のステ
ムのフォーカス電圧供給用のステムピンが2本必要にな
り、他のステムピンからの絶縁に同図(a)のフォーカ
ス電圧固定方式の電子銃以上の配慮が必要になる。した
がって、テレビジョン受像機や端末装置に組み込むため
のソケットにも特別な構造を施す必要があると共に、2
系統の固定のフォーカス電源に加えて、更にダイナミッ
クフォーカス電圧発生回路を必要とし、テレビジョン受
像機や端末装置の組み立てラインでのフォーカス電圧調
整に時間を要するなどの問題がある。
【0024】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、特にダイナミックフォーカス電圧の供給を行う
ことなく画面全域でしかも電子ビーム全電流域において
フォーカス特性を向上させ、良好な解像度を得ることが
できると共に、小電流域でのモアレを低減できる構成を
有する電子銃を備えた陰極線管の偏向収差補正方法およ
びその陰極線管並びに画像表示装置を提供することにあ
る。
解消し、特にダイナミックフォーカス電圧の供給を行う
ことなく画面全域でしかも電子ビーム全電流域において
フォーカス特性を向上させ、良好な解像度を得ることが
できると共に、小電流域でのモアレを低減できる構成を
有する電子銃を備えた陰極線管の偏向収差補正方法およ
びその陰極線管並びに画像表示装置を提供することにあ
る。
【0025】本発明の他の目的は、上記従来技術の問題
点を解消し、特にダイナミックフォーカス電圧の電圧値
が低くても画面全域でしかも電子ビーム全電流域におい
てフォーカス特性を向上させ、良好な解像度を得ること
ができる構成を有する電子銃を備えた陰極線管の偏向収
差補正方法およびその陰極線管並びに画像表示装置を提
供することにある。
点を解消し、特にダイナミックフォーカス電圧の電圧値
が低くても画面全域でしかも電子ビーム全電流域におい
てフォーカス特性を向上させ、良好な解像度を得ること
ができる構成を有する電子銃を備えた陰極線管の偏向収
差補正方法およびその陰極線管並びに画像表示装置を提
供することにある。
【0026】陰極線管では電子ビームの最大の偏向角度
(以下、単に偏向角あるいは偏向量ともいう)はほぼ決
まっているので、蛍光面のサイズが大形化するほど蛍光
面と電子銃の主集束レンズ間の距離が伸び此の領域で作
用する電子ビ−ムの空間電荷反発によるフォーカス特性
低下を助長する。
(以下、単に偏向角あるいは偏向量ともいう)はほぼ決
まっているので、蛍光面のサイズが大形化するほど蛍光
面と電子銃の主集束レンズ間の距離が伸び此の領域で作
用する電子ビ−ムの空間電荷反発によるフォーカス特性
低下を助長する。
【0027】従って、空間電荷反発によるフォーカス特
性低下を軽減する手段があれば蛍光面のサイズを縮小し
たような細い電子ビームを得られるので陰極線管の解像
度は向上する。
性低下を軽減する手段があれば蛍光面のサイズを縮小し
たような細い電子ビームを得られるので陰極線管の解像
度は向上する。
【0028】本発明の更に他の目的は、陰極線管の蛍光
面と電子銃の主集束レンズ間で作用する電子ビームの空
間電荷反発によるフォーカス特性低下を軽減する陰極線
管の偏向収差補正方法およびその陰極線管並びに画像表
示装置を提供することにある。
面と電子銃の主集束レンズ間で作用する電子ビームの空
間電荷反発によるフォーカス特性低下を軽減する陰極線
管の偏向収差補正方法およびその陰極線管並びに画像表
示装置を提供することにある。
【0029】本発明の更にまた他の目的は、上記フォー
カス特性を向上させると同時に、陰極線管の全長を短縮
できる電子銃を備えた陰極線管の偏向収差補正方法およ
びその陰極線管並びに画像表示装置を提供することにあ
る。
カス特性を向上させると同時に、陰極線管の全長を短縮
できる電子銃を備えた陰極線管の偏向収差補正方法およ
びその陰極線管並びに画像表示装置を提供することにあ
る。
【0030】本発明の更にまた他の目的は、陰極線管の
偏向角を広げた場合に画面全体の画像の均一性が低下し
ない電子銃を備えた陰極線管の偏向収差補正方法および
その陰極線管並びに画像表示装置を提供することにあ
る。
偏向角を広げた場合に画面全体の画像の均一性が低下し
ない電子銃を備えた陰極線管の偏向収差補正方法および
その陰極線管並びに画像表示装置を提供することにあ
る。
【0031】偏向角を広げた場合も陰極線管の全長を短
縮できる。現行のテレビジョン受像機(以下、テレビセ
ットと言う)の奥行き寸法は陰極線管の全長に依存して
いるがテレビセットを家具と考えるとその奥行きは短い
のが好ましい。更に、テレビセットメーカなどが沢山の
テレビセットを搬送する場合セットの奥行きの短いのは
輸送効率上好ましい。
縮できる。現行のテレビジョン受像機(以下、テレビセ
ットと言う)の奥行き寸法は陰極線管の全長に依存して
いるがテレビセットを家具と考えるとその奥行きは短い
のが好ましい。更に、テレビセットメーカなどが沢山の
テレビセットを搬送する場合セットの奥行きの短いのは
輸送効率上好ましい。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は前記各請求項に記載した構成とした。すな
わち、本発明は、複数の電極から成る電子銃と偏向装置
および蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、偏
向磁界中に磁路を設置することで不均一磁界を形成する
ことにより偏向収差を補正することを特徴とする。
に、本発明は前記各請求項に記載した構成とした。すな
わち、本発明は、複数の電極から成る電子銃と偏向装置
および蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、偏
向磁界中に磁路を設置することで不均一磁界を形成する
ことにより偏向収差を補正することを特徴とする。
【0033】上記偏向収差の補正は、偏向磁界中で非偏
向時の電子ビームの軌道を挟む位置に各々1箇所以上の
偏向磁界に対応した不均一磁界を形成することにより偏
向量に対応して偏向収差を補正することを特徴とする。
向時の電子ビームの軌道を挟む位置に各々1箇所以上の
偏向磁界に対応した不均一磁界を形成することにより偏
向量に対応して偏向収差を補正することを特徴とする。
【0034】上記偏向収差の補正の別な方法は、偏向磁
界中で非偏向時の電子ビームの軌道を略中心とする偏向
磁界に対応した不均一磁界を形成することにより偏向量
に対応して偏向収差を補正することを特徴とする。
界中で非偏向時の電子ビームの軌道を略中心とする偏向
磁界に対応した不均一磁界を形成することにより偏向量
に対応して偏向収差を補正することを特徴とする。
【0035】また、上記不均一磁界は電子ビームが発
散、あるいは集束する作用をもち、電子ビームの走査線
方向、あるいは走査線と直角方向の偏向量に対応して偏
向収差を補正することを特徴とする。
散、あるいは集束する作用をもち、電子ビームの走査線
方向、あるいは走査線と直角方向の偏向量に対応して偏
向収差を補正することを特徴とする。
【0036】さらに、本発明は、インライン配列された
3電子ビームを用いるカラー陰極線管において上記イン
ライン配列の中央電子ビームと脇電子ビームに対応する
上記偏向磁界中に形成する不均一磁界が異なる強度を持
ちながら偏向量に対応して偏向収差を補正することを特
徴とする。
3電子ビームを用いるカラー陰極線管において上記イン
ライン配列の中央電子ビームと脇電子ビームに対応する
上記偏向磁界中に形成する不均一磁界が異なる強度を持
ちながら偏向量に対応して偏向収差を補正することを特
徴とする。
【0037】さらに、本発明は、インライン配列された
3電子ビームを用いるカラー陰極線管において上記イン
ライン配列の脇(サイド)電子ビームに対応する上記偏
向磁界中に形成する不均一磁界の中央(センター)電子
ビーム寄り側と中央電子ビームから離れる側の分布が異
なる状態で偏向量に対応して偏向収差を補正することを
特徴とする。
3電子ビームを用いるカラー陰極線管において上記イン
ライン配列の脇(サイド)電子ビームに対応する上記偏
向磁界中に形成する不均一磁界の中央(センター)電子
ビーム寄り側と中央電子ビームから離れる側の分布が異
なる状態で偏向量に対応して偏向収差を補正することを
特徴とする。
【0038】さらに、本発明は、インライン配列された
3電子ビームを用いるカラー陰極線管において上記偏向
磁界中に形成する不均一磁界は、上記インライン配列の
垂直方向への偏向収差補正においては偏向磁界に対応す
る発散作用をもつ不均一磁界を各電子ビームの非偏向時
の軌道を挟んでインライン配列の垂直方向それぞれの位
置に一つ以上設置し、上記インライン配列方向への偏向
収差補正においては偏向磁界に対応して集束作用をもつ
不均一磁界を各電子ビームの非偏向時の軌道をインライ
ン配列方向に挟んでそれぞれの位置に設置することによ
り偏向量に対応して偏向収差を補正することを特徴とす
る。
3電子ビームを用いるカラー陰極線管において上記偏向
磁界中に形成する不均一磁界は、上記インライン配列の
垂直方向への偏向収差補正においては偏向磁界に対応す
る発散作用をもつ不均一磁界を各電子ビームの非偏向時
の軌道を挟んでインライン配列の垂直方向それぞれの位
置に一つ以上設置し、上記インライン配列方向への偏向
収差補正においては偏向磁界に対応して集束作用をもつ
不均一磁界を各電子ビームの非偏向時の軌道をインライ
ン配列方向に挟んでそれぞれの位置に設置することによ
り偏向量に対応して偏向収差を補正することを特徴とす
る。
【0039】さらにまた、本発明での上記偏向収差の補
正は、偏向磁界中に非偏向時の電子ビームの軌道を挟む
位置に各々1箇所以上の偏向磁界の変化に伴い変化する
不均一磁界を形成することにより偏向量に対応して偏向
収差を補正することを特徴とする。
正は、偏向磁界中に非偏向時の電子ビームの軌道を挟む
位置に各々1箇所以上の偏向磁界の変化に伴い変化する
不均一磁界を形成することにより偏向量に対応して偏向
収差を補正することを特徴とする。
【0040】さらにまた、本発明での上記偏向収差の補
正を行うために偏向磁界中に形成する磁路の材料として
軟磁化特性の磁性材料を用いることを特徴とする。
正を行うために偏向磁界中に形成する磁路の材料として
軟磁化特性の磁性材料を用いることを特徴とする。
【0041】さらにまた、本発明での上記偏向収差の補
正を行うために偏向磁界中に形成する磁路の材料として
透磁率が50以上の軟磁化特性の磁性材料を用いること
を特徴とする。
正を行うために偏向磁界中に形成する磁路の材料として
透磁率が50以上の軟磁化特性の磁性材料を用いること
を特徴とする。
【0042】
【作用】上記請求項に記載の構成とした本発明の偏向収
差補正方法および陰極線管並びにこの陰極線管を用いた
画像表示装置によれば、以下に記載したような作用効果
が得られる。
差補正方法および陰極線管並びにこの陰極線管を用いた
画像表示装置によれば、以下に記載したような作用効果
が得られる。
【0043】(1)一般に陰極線管では偏向量が増すに
従い偏向収差量が急激に増大する。本発明では偏向磁界
中に位置して電子ビームが偏向されてその軌道が変化す
るとき、電子ビームの集束又は発散作用が変化する不均
一な磁界を磁路の設置により形成することで、偏向収差
補正が可能になる。
従い偏向収差量が急激に増大する。本発明では偏向磁界
中に位置して電子ビームが偏向されてその軌道が変化す
るとき、電子ビームの集束又は発散作用が変化する不均
一な磁界を磁路の設置により形成することで、偏向収差
補正が可能になる。
【0044】(2)図64は偏向量(偏向角度)と偏向
収差量の関係の説明図、図65は偏向量と偏向収差補正
量の関係の説明図である。
収差量の関係の説明図、図65は偏向量と偏向収差補正
量の関係の説明図である。
【0045】図64に示したように、電子ビームは偏向
角度の増加に応じてその偏向収差量が増大する。本発明
では偏向磁界中に位置して電子ビームが偏向されてその
軌道が変化するとき、図65に示した様に、偏向量に応
じて偏向収差補正量が増加する不均一な磁界を形成する
ことにより、偏向量に応じて急激に増大する偏向収差の
補正が可能になる。
角度の増加に応じてその偏向収差量が増大する。本発明
では偏向磁界中に位置して電子ビームが偏向されてその
軌道が変化するとき、図65に示した様に、偏向量に応
じて偏向収差補正量が増加する不均一な磁界を形成する
ことにより、偏向量に応じて急激に増大する偏向収差の
補正が可能になる。
【0046】(3)偏向磁界中に位置して電子ビ−ムが
偏向されてその軌道が変化するとき、偏向量に応じて適
切に電子ビームの集束又は発散作用が加速される不均一
な磁界の一つとして、非偏向時の電子ビームの軌道を挟
んだ位置への対称に分布する不均一な磁界設置または偏
向の方向により非対称に分布する不均一な磁界設置が有
効である。
偏向されてその軌道が変化するとき、偏向量に応じて適
切に電子ビームの集束又は発散作用が加速される不均一
な磁界の一つとして、非偏向時の電子ビームの軌道を挟
んだ位置への対称に分布する不均一な磁界設置または偏
向の方向により非対称に分布する不均一な磁界設置が有
効である。
【0047】非偏向時の電子ビームの軌道から離れるに
従い電子ビームの集束又は発散の作用量が増す。なお、
本発明で言う不均一な磁界とは磁束密度又は並びに磁界
の範囲に分布を持つことを意味する。
従い電子ビームの集束又は発散の作用量が増す。なお、
本発明で言う不均一な磁界とは磁束密度又は並びに磁界
の範囲に分布を持つことを意味する。
【0048】非偏向時の電子ビームと、非偏向時の電子
ビームの軌道を挟んで設置されている偏向磁界に対応し
た発散作用を持つ磁界を通過する偏向された電子ビーム
の状態とを比較すると、非偏向時の電子ビームの軌道か
ら離れた部分を通過する電子ビームは磁界中を進行する
に伴い発散し、かつ全体軌道も非偏向時の電子ビームの
軌道から離れていく。
ビームの軌道を挟んで設置されている偏向磁界に対応し
た発散作用を持つ磁界を通過する偏向された電子ビーム
の状態とを比較すると、非偏向時の電子ビームの軌道か
ら離れた部分を通過する電子ビームは磁界中を進行する
に伴い発散し、かつ全体軌道も非偏向時の電子ビームの
軌道から離れていく。
【0049】更に、軌道の変わり方も非偏向時の電子ビ
ームの軌道から離れている部分の側が大きい。これは、
非偏向時の電子ビームの軌道からはなれるに従い鎖交す
る磁束の量が増すからである。鎖交する磁束の量が増す
のは磁力線の間隔が狭くなる(磁束密度が上がる)か又
は並びに磁界の範囲が広くなるからである。
ームの軌道から離れている部分の側が大きい。これは、
非偏向時の電子ビームの軌道からはなれるに従い鎖交す
る磁束の量が増すからである。鎖交する磁束の量が増す
のは磁力線の間隔が狭くなる(磁束密度が上がる)か又
は並びに磁界の範囲が広くなるからである。
【0050】一般的に陰極線管では、電子銃の主レンズ
から蛍光面までの距離は蛍光面中央よりは蛍光面周辺の
方が長いので、偏向磁界に集束又は発散作用が無い場合
には蛍光面中央で電子ビームを最適集束させると蛍光面
周辺では過集束となる。
から蛍光面までの距離は蛍光面中央よりは蛍光面周辺の
方が長いので、偏向磁界に集束又は発散作用が無い場合
には蛍光面中央で電子ビームを最適集束させると蛍光面
周辺では過集束となる。
【0051】本発明では、不均一磁界を偏向磁界中に形
成することにより、偏向量が増すと該不均一磁界による
発散作用が増加して電子ビームの蛍光面周辺での過集束
を軽減出来ることにより、偏向量に対応して前記図65
のような偏向収差補正が可能になる。
成することにより、偏向量が増すと該不均一磁界による
発散作用が増加して電子ビームの蛍光面周辺での過集束
を軽減出来ることにより、偏向量に対応して前記図65
のような偏向収差補正が可能になる。
【0052】本発明では、偏向磁界が電子ビームの集束
作用を持つ場合には、更に強度を増した傾向をもつ不均
一磁界を偏向磁界内に形成することにより、偏向量が増
すときの該不均一磁界による発散作用の増加が偏向磁界
による集束作用の増加を上回ることが可能になり、前記
陰極線管の構造に起因する蛍光面周辺の電子ビームの過
集束現象も含めた偏向収差の補正を可能にする。
作用を持つ場合には、更に強度を増した傾向をもつ不均
一磁界を偏向磁界内に形成することにより、偏向量が増
すときの該不均一磁界による発散作用の増加が偏向磁界
による集束作用の増加を上回ることが可能になり、前記
陰極線管の構造に起因する蛍光面周辺の電子ビームの過
集束現象も含めた偏向収差の補正を可能にする。
【0053】(4)図66は電子ビームの蛍光膜上の集
束状態の説明図であって、3は第3電極、4は第4電
極、13は蛍光膜、38は主レンズを示す。
束状態の説明図であって、3は第3電極、4は第4電
極、13は蛍光膜、38は主レンズを示す。
【0054】また、図67は陰極線管の蛍光面(スクリ
ーン)を構成するパネル部に形成される走査線の説明図
であって、14はパネル部、60は走査軌跡を示す。陰
極線管の偏向は同図に示したように電子ビームを直線状
に走査させる方法が多い。直線状の走査軌跡60を走査
線と呼んでいる。
ーン)を構成するパネル部に形成される走査線の説明図
であって、14はパネル部、60は走査軌跡を示す。陰
極線管の偏向は同図に示したように電子ビームを直線状
に走査させる方法が多い。直線状の走査軌跡60を走査
線と呼んでいる。
【0055】偏向磁界は走査線の方向(X−X)と走査
線と直角な方向(Y−Y)とでは異なる場合が多い。ま
た上記偏向磁界中に形成する不均一磁界の作用を大きく
受ける前に、前記複数の電子銃電極の少なくとも一つの
作用により、電子ビームは、その走査線方向と走査線と
直角方向の集束作用とが異なる場合も多い。
線と直角な方向(Y−Y)とでは異なる場合が多い。ま
た上記偏向磁界中に形成する不均一磁界の作用を大きく
受ける前に、前記複数の電子銃電極の少なくとも一つの
作用により、電子ビームは、その走査線方向と走査線と
直角方向の集束作用とが異なる場合も多い。
【0056】更に又、陰極線管の使途によって走査線方
向の偏向収差補正を重視するか、走査線と直角方向の偏
向収差補正を重視するかは重み付けが異なる。偏向収差
の走査線との方向対応、補正の内容、補正の量にそれぞ
れ対応する技術的手段は必ずしも同一でなく、要する価
格も異なるので、それぞれに適切に対応する手段は異な
る場合が多く、本発明ではそれらに適合する。
向の偏向収差補正を重視するか、走査線と直角方向の偏
向収差補正を重視するかは重み付けが異なる。偏向収差
の走査線との方向対応、補正の内容、補正の量にそれぞ
れ対応する技術的手段は必ずしも同一でなく、要する価
格も異なるので、それぞれに適切に対応する手段は異な
る場合が多く、本発明ではそれらに適合する。
【0057】(5)非偏向時の電子ビームの軌道を略中
心とする偏向磁界に対応した集束作用を持つ不均一磁界
を持つ場合、非偏向時の電子ビームと偏向されて非偏向
時の電子ビーム軌道から離れた部分を通過する電子ビー
ムとを比較すると、非偏向時の電子ビーム軌道から離れ
た部分を通過する電子ビームが進行するに伴い偏向され
ない電子ビームに比べて集束量が大きく、かつ全体軌道
も非偏向時の電子ビームの軌道から離れていく。
心とする偏向磁界に対応した集束作用を持つ不均一磁界
を持つ場合、非偏向時の電子ビームと偏向されて非偏向
時の電子ビーム軌道から離れた部分を通過する電子ビー
ムとを比較すると、非偏向時の電子ビーム軌道から離れ
た部分を通過する電子ビームが進行するに伴い偏向され
ない電子ビームに比べて集束量が大きく、かつ全体軌道
も非偏向時の電子ビームの軌道から離れていく。
【0058】更に、軌道の変わり方も非偏向時の電子ビ
ームの軌道から離れている側が小さい。これは非偏向時
の電子ビームの軌道からはなれるに従い鎖交する磁束の
量が減るからである。鎖交する磁束の量が減るのは、磁
力線の間隔が広くなる(磁束密度が下がる)又は並びに
磁界の領域が狭くなるからである。
ームの軌道から離れている側が小さい。これは非偏向時
の電子ビームの軌道からはなれるに従い鎖交する磁束の
量が減るからである。鎖交する磁束の量が減るのは、磁
力線の間隔が広くなる(磁束密度が下がる)又は並びに
磁界の領域が狭くなるからである。
【0059】偏向磁界が電子ビームの発散作用をもつ場
合、偏向量が増すと集束作用が増加して電子ビームの蛍
光面周辺での過集束を軽減出来るような不均一な磁界を
偏向磁界内に形成することにより、偏向量に対応して前
記図65で説明したような偏向収差補正が可能になる。
合、偏向量が増すと集束作用が増加して電子ビームの蛍
光面周辺での過集束を軽減出来るような不均一な磁界を
偏向磁界内に形成することにより、偏向量に対応して前
記図65で説明したような偏向収差補正が可能になる。
【0060】偏向収差の走査線との方向対応、補正の内
容、補正の量にそれぞれ対応する技術的手段は必ずしも
同一でなく、要する価格も異なるのでそれぞれに適切に
対応する手段は異なる場合が多く、本発明ではそれらに
適合する。
容、補正の量にそれぞれ対応する技術的手段は必ずしも
同一でなく、要する価格も異なるのでそれぞれに適切に
対応する手段は異なる場合が多く、本発明ではそれらに
適合する。
【0061】(6)3電子ビームを水平方向にインライ
ン配列したカラー陰極線管では、蛍光面上での3電子ビ
ームの集中を制御する回路の簡便化を図るため、後述す
る図71に示したように垂直偏向磁界にはバレル形の磁
力線分布、水平偏向磁界にはピンクッション形の磁力線
分布をそれぞれ用いている。
ン配列したカラー陰極線管では、蛍光面上での3電子ビ
ームの集中を制御する回路の簡便化を図るため、後述す
る図71に示したように垂直偏向磁界にはバレル形の磁
力線分布、水平偏向磁界にはピンクッション形の磁力線
分布をそれぞれ用いている。
【0062】インライン配列の3電子ビームのうち、両
脇電子ビームが垂直偏向磁界により受ける偏向収差の量
は垂直偏向磁界の強さと水平偏向の方向により異なる。
例えば、蛍光面側から陰極線管を見て、インラインの右
側電子ビームが蛍光面の左に偏向する場合と右に偏向す
る場合では通過する偏向磁界の磁束分布が違うので偏向
収差量が異なり、蛍光面上での左右端で画質が変る。
脇電子ビームが垂直偏向磁界により受ける偏向収差の量
は垂直偏向磁界の強さと水平偏向の方向により異なる。
例えば、蛍光面側から陰極線管を見て、インラインの右
側電子ビームが蛍光面の左に偏向する場合と右に偏向す
る場合では通過する偏向磁界の磁束分布が違うので偏向
収差量が異なり、蛍光面上での左右端で画質が変る。
【0063】これを抑制するには、脇電子ビームでは電
子銃の中心から右側と左側の電子軌道を通る場合の電子
ビームの集束又は発散作用の量が異なる状態が必要であ
る。本発明の如く、インラインの脇電子ビームでは電子
銃の中心から右側と左側の磁界の分布の異なる不均一磁
界を偏向磁界中に形成することが有効である。
子銃の中心から右側と左側の電子軌道を通る場合の電子
ビームの集束又は発散作用の量が異なる状態が必要であ
る。本発明の如く、インラインの脇電子ビームでは電子
銃の中心から右側と左側の磁界の分布の異なる不均一磁
界を偏向磁界中に形成することが有効である。
【0064】非偏向時の電子ビーム軌道の位置を挟んで
異なった強度を持つ偏向磁界に対応した発散作用を持つ
不均一磁界を持つ場合、偏向された電子ビームは磁界中
を進行するに伴い非偏向時の電子ビームに比べて発散量
が大きく、かつ全体軌道も非偏向時の電子ビーム軌道か
ら離れていく。
異なった強度を持つ偏向磁界に対応した発散作用を持つ
不均一磁界を持つ場合、偏向された電子ビームは磁界中
を進行するに伴い非偏向時の電子ビームに比べて発散量
が大きく、かつ全体軌道も非偏向時の電子ビーム軌道か
ら離れていく。
【0065】更に、軌道の変わり方も非偏向時の電子ビ
ーム軌道から離れている側が大きい。これは、非偏向時
の電子ビーム軌道から離れるに従い鎖交する磁束の量が
増すからである。鎖交する磁束の量が増すのは磁力線の
間隔が狭くなるか又は並びに磁界の範囲が広くなるから
である。磁力線の間隔の狭くなり方が急激な程又は並び
に磁界の範囲の広がり方が急激な程、顕著である。これ
に対して、非偏向時の電子ビーム軌道から離れるに従
い、磁力線の間隔の狭くなり方の少ない方の又は並びに
磁界の範囲の広がり方の少ない方の磁界側では、偏向さ
れた電子ビームは磁界中を進行するに伴い偏向されない
電子ビームに比べて発散量が大きく、かつ全体軌道も非
偏向時の電子ビーム軌道から離れていく。
ーム軌道から離れている側が大きい。これは、非偏向時
の電子ビーム軌道から離れるに従い鎖交する磁束の量が
増すからである。鎖交する磁束の量が増すのは磁力線の
間隔が狭くなるか又は並びに磁界の範囲が広くなるから
である。磁力線の間隔の狭くなり方が急激な程又は並び
に磁界の範囲の広がり方が急激な程、顕著である。これ
に対して、非偏向時の電子ビーム軌道から離れるに従
い、磁力線の間隔の狭くなり方の少ない方の又は並びに
磁界の範囲の広がり方の少ない方の磁界側では、偏向さ
れた電子ビームは磁界中を進行するに伴い偏向されない
電子ビームに比べて発散量が大きく、かつ全体軌道も非
偏向時の電子ビーム軌道から離れていく。
【0066】更に、軌道の変わり方も非偏向時の電子ビ
ーム軌道から離れている側が大きいが、変化の仕方は、
前記非偏向時の電子ビーム軌道から離れるに従い、磁力
線の間隔の狭くなり方が多い又は並びに磁界の範囲の広
がり方が大きい方向の軌道変化に比べて少ない。これ
は、非偏向時の電子ビーム軌道から離れるときの鎖交す
る磁束の量の増し方が少ないからである。鎖交する磁束
の量の増し方が少ないのは、磁力線の間隔の狭くなり方
が少ない又は並びに磁界の範囲の増し方が少ないからで
ある。
ーム軌道から離れている側が大きいが、変化の仕方は、
前記非偏向時の電子ビーム軌道から離れるに従い、磁力
線の間隔の狭くなり方が多い又は並びに磁界の範囲の広
がり方が大きい方向の軌道変化に比べて少ない。これ
は、非偏向時の電子ビーム軌道から離れるときの鎖交す
る磁束の量の増し方が少ないからである。鎖交する磁束
の量の増し方が少ないのは、磁力線の間隔の狭くなり方
が少ない又は並びに磁界の範囲の増し方が少ないからで
ある。
【0067】したがって、偏向量が増すと該磁界による
発散作用が偏向の方向により異なりながら増加するよう
な磁界を偏向磁界内に形成することにより、前記図65
に示したような偏向収差補正が可能になる。
発散作用が偏向の方向により異なりながら増加するよう
な磁界を偏向磁界内に形成することにより、前記図65
に示したような偏向収差補正が可能になる。
【0068】偏向磁界が電子ビームの発散作用を持ち偏
向の方向により偏向収差が異なる場合の電子ビームは、
後述する図4に示したような傾向をもつ磁界を偏向磁界
内に形成することにより、偏向量が増すとき該磁界によ
る集束作用が偏向の方向により異なりながら増加して前
記図65に示したような偏向収差補正が可能になる。 (7)不均一な磁界を偏向磁界中に形成することにより
蛍光面全体での解像度の均一性向上を図るためには、該
磁界中でも電子ビームの軌道が偏向方向に必要量の分布
を持つ磁界の領域を通過するように偏向される必要があ
る。従って前記不均一な磁界は偏向磁界との位置関係に
制約される。
向の方向により偏向収差が異なる場合の電子ビームは、
後述する図4に示したような傾向をもつ磁界を偏向磁界
内に形成することにより、偏向量が増すとき該磁界によ
る集束作用が偏向の方向により異なりながら増加して前
記図65に示したような偏向収差補正が可能になる。 (7)不均一な磁界を偏向磁界中に形成することにより
蛍光面全体での解像度の均一性向上を図るためには、該
磁界中でも電子ビームの軌道が偏向方向に必要量の分布
を持つ磁界の領域を通過するように偏向される必要があ
る。従って前記不均一な磁界は偏向磁界との位置関係に
制約される。
【0069】同時に、偏向収差を補正する効果は偏向磁
界中に形成する不均一な磁界の磁束の量に依存する。磁
束の量は磁束密度と磁界の範囲に依存する。前記磁界は
少なくとも二つの磁極間で発生させる。前記磁束密度並
びに範囲は前記少なくとも二つの磁極の構造、位置、並
びに磁極内の磁束密度の組合せにより決まるので一意的
ではないが、上記磁界中を通過するときの実用的な電子
ビームの太さ、実用的な前記磁束密度などの制約を受け
る。
界中に形成する不均一な磁界の磁束の量に依存する。磁
束の量は磁束密度と磁界の範囲に依存する。前記磁界は
少なくとも二つの磁極間で発生させる。前記磁束密度並
びに範囲は前記少なくとも二つの磁極の構造、位置、並
びに磁極内の磁束密度の組合せにより決まるので一意的
ではないが、上記磁界中を通過するときの実用的な電子
ビームの太さ、実用的な前記磁束密度などの制約を受け
る。
【0070】前記磁界は少なくとも二つの磁極間で発生
させるが、前記偏向量に対応して偏向収差を補正する磁
極、すなわち前記不均一磁界を形成する磁極を偏向収差
補正磁極と呼ぶ。この偏向収差補正磁極は複数あっても
よく、数量の制限はなく、また他の電極の一部に作用を
持たせてもよい。
させるが、前記偏向量に対応して偏向収差を補正する磁
極、すなわち前記不均一磁界を形成する磁極を偏向収差
補正磁極と呼ぶ。この偏向収差補正磁極は複数あっても
よく、数量の制限はなく、また他の電極の一部に作用を
持たせてもよい。
【0071】周知のように、偏向に必要な磁束の量は蛍
光面の電圧に依存し、蛍光面電圧の平方根で除すること
により正規化できる。この値を用いると前記不均一の磁
界中での電子ビームの軌道が明確になり磁界設定の精度
が向上し、適切な偏向収差補正を可能にする。
光面の電圧に依存し、蛍光面電圧の平方根で除すること
により正規化できる。この値を用いると前記不均一の磁
界中での電子ビームの軌道が明確になり磁界設定の精度
が向上し、適切な偏向収差補正を可能にする。
【0072】必要な磁束は前記不均一な磁界の範囲と磁
束密度とに依存し、前記磁界の範囲が広いほど必要な磁
束密度は少なくてもよい。不均一な磁界の磁束密度は隣
接する磁極対の位置関係、磁極中での磁束密度並びに前
記不均一な磁界を形成する偏向収差補正磁極自体の構造
にも依存する。前記隣接する磁極対との位置関係が接近
するほど電子ビーム近傍の磁界は強くなるが、距離はゼ
ロにはできない。
束密度とに依存し、前記磁界の範囲が広いほど必要な磁
束密度は少なくてもよい。不均一な磁界の磁束密度は隣
接する磁極対の位置関係、磁極中での磁束密度並びに前
記不均一な磁界を形成する偏向収差補正磁極自体の構造
にも依存する。前記隣接する磁極対との位置関係が接近
するほど電子ビーム近傍の磁界は強くなるが、距離はゼ
ロにはできない。
【0073】前記隣接する磁極中の磁束密度を増すこと
で磁界は強くできる。しかし、該磁界の大幅な増加は電
子ビームが偏向をあまり受けない軌道、すなわち電子ビ
ームが該陰極線管の蛍光面の中央近傍に射突する場合に
も不均一な磁界の影響で多量に歪んでしまい、蛍光面中
央近傍の解像度低下を無視できなくなる。従って隣接す
る磁極中の磁束密度には制限がある。
で磁界は強くできる。しかし、該磁界の大幅な増加は電
子ビームが偏向をあまり受けない軌道、すなわち電子ビ
ームが該陰極線管の蛍光面の中央近傍に射突する場合に
も不均一な磁界の影響で多量に歪んでしまい、蛍光面中
央近傍の解像度低下を無視できなくなる。従って隣接す
る磁極中の磁束密度には制限がある。
【0074】前記不均一な磁界を形成する偏向収差補正
磁極対の間隔を狭めれば僅かな軌道の変化でも電子ビー
ムの集束又は発散が生ずるという期待もあるが、電子ビ
ームの太さまで考えると、実用的には前記不均一な磁界
を形成する磁極対の間隔は0.5ミリメートル程度が限
界である。これらを考慮して、本発明では、該陰極線管
の最大偏向角が100度以上の場合は、前記正規化した
磁束密度が蛍光面電圧の1キロボルトの平方根あたり
0.02ミリテスラ(mT)以上にすれば効果を発揮で
きる。
磁極対の間隔を狭めれば僅かな軌道の変化でも電子ビー
ムの集束又は発散が生ずるという期待もあるが、電子ビ
ームの太さまで考えると、実用的には前記不均一な磁界
を形成する磁極対の間隔は0.5ミリメートル程度が限
界である。これらを考慮して、本発明では、該陰極線管
の最大偏向角が100度以上の場合は、前記正規化した
磁束密度が蛍光面電圧の1キロボルトの平方根あたり
0.02ミリテスラ(mT)以上にすれば効果を発揮で
きる。
【0075】前記磁極の蛍光面側が陰極線管の管軸方向
に入り組んでいる場合は前記距離は最も長い部分であ
る。
に入り組んでいる場合は前記距離は最も長い部分であ
る。
【0076】(8)該陰極線管の偏向磁界の分布は偏向
装置の構造に制約される。最大偏向角が決まれば前記蛍
光面電圧の平方根で正規化された磁束のうち、最大の磁
束密度の値もほぼ決まる。前記固定した不均一な磁界を
偏向磁界中に形成する位置の設定としては、最大磁束密
度の所定のレベル以上の領域という設定方法がある。こ
の方法は前記磁束密度の絶対値で設定する場合に比べ磁
束密度の測定を著しく簡便化できる。即ち、最大磁束密
度との相対値比較で十分であり、実用上大変有為であ
る。但し、磁束密度の最大値は前記磁性材料の形状によ
って変わるのでこの部分は誤差となるが実用上支障な
い。
装置の構造に制約される。最大偏向角が決まれば前記蛍
光面電圧の平方根で正規化された磁束のうち、最大の磁
束密度の値もほぼ決まる。前記固定した不均一な磁界を
偏向磁界中に形成する位置の設定としては、最大磁束密
度の所定のレベル以上の領域という設定方法がある。こ
の方法は前記磁束密度の絶対値で設定する場合に比べ磁
束密度の測定を著しく簡便化できる。即ち、最大磁束密
度との相対値比較で十分であり、実用上大変有為であ
る。但し、磁束密度の最大値は前記磁性材料の形状によ
って変わるのでこの部分は誤差となるが実用上支障な
い。
【0077】本発明では、該陰極線管の最大偏向角が1
00度以上の場合は、前記(7)で述べた磁極並びに磁
極対の位置関係の制限を考慮して、前記磁束密度のレベ
ルは前記不均一な磁界を形成する磁極の蛍光面側の端部
で最大磁束密度の5%以上にすれば実用上支障ない範囲
で効果を発揮できる。
00度以上の場合は、前記(7)で述べた磁極並びに磁
極対の位置関係の制限を考慮して、前記磁束密度のレベ
ルは前記不均一な磁界を形成する磁極の蛍光面側の端部
で最大磁束密度の5%以上にすれば実用上支障ない範囲
で効果を発揮できる。
【0078】(9)磁束密度は磁路の透磁率に依存する
ため、偏向磁界を発生させるコイルのコアを形成する磁
性材料からの位置と密接に対応する。必要磁束密度の領
域を示す方法の一つは、前記不均一な磁界を形成する磁
極と前記磁性材料間の距離がある。この方法は、偏向磁
界を発生させるコイルのコア位置さえ分かれば磁束密度
の測定を省略できるので、実用上大変有為である。但
し、磁束密度の分布は前記磁性材料の形状によって変わ
るのでこの部分は誤差となるが実用上支障ない。
ため、偏向磁界を発生させるコイルのコアを形成する磁
性材料からの位置と密接に対応する。必要磁束密度の領
域を示す方法の一つは、前記不均一な磁界を形成する磁
極と前記磁性材料間の距離がある。この方法は、偏向磁
界を発生させるコイルのコア位置さえ分かれば磁束密度
の測定を省略できるので、実用上大変有為である。但
し、磁束密度の分布は前記磁性材料の形状によって変わ
るのでこの部分は誤差となるが実用上支障ない。
【0079】本発明では、該陰極線管の最大偏向角が1
00度以上の場合は、前記(7)で述べた磁極並びに磁
極対の位置関係の制限を考慮して、前記磁性材料の蛍光
面から離れる側の端から前記不均一な磁界を形成する磁
極の蛍光面側の端部までの距離は50ミリメートル以内
にすれば実用上支障ない範囲で効果を発揮できる。
00度以上の場合は、前記(7)で述べた磁極並びに磁
極対の位置関係の制限を考慮して、前記磁性材料の蛍光
面から離れる側の端から前記不均一な磁界を形成する磁
極の蛍光面側の端部までの距離は50ミリメートル以内
にすれば実用上支障ない範囲で効果を発揮できる。
【0080】前記偏向収差補正磁極の蛍光面側が陰極線
管の管軸方向に入り組んでいる場合は前記距離は最も長
い部分である。
管の管軸方向に入り組んでいる場合は前記距離は最も長
い部分である。
【0081】(10)同様にして、本発明では該陰極線
管の最大偏向角が100度未満の場合は、前記(7)に
相当する正規化された磁束密度は蛍光面電圧1キロボル
トの平方根あたり0.004ミリテスラ以上が効果を発
揮できる。前記(8)に相当する磁束密度は10%以上
が実用上支障ない範囲で効果を発揮できる。前記(9)
に相当する距離は35ミリメートル以内が実用上支障な
い範囲で効果を発揮できる。
管の最大偏向角が100度未満の場合は、前記(7)に
相当する正規化された磁束密度は蛍光面電圧1キロボル
トの平方根あたり0.004ミリテスラ以上が効果を発
揮できる。前記(8)に相当する磁束密度は10%以上
が実用上支障ない範囲で効果を発揮できる。前記(9)
に相当する距離は35ミリメートル以内が実用上支障な
い範囲で効果を発揮できる。
【0082】(11)陰極線管では、陰極線管全体や使
用する電子銃の、構造、作り易さ並びに使い勝手などの
実用的なことを考えると、前記不均一な磁界はその強度
を無制限に増すことはできない。
用する電子銃の、構造、作り易さ並びに使い勝手などの
実用的なことを考えると、前記不均一な磁界はその強度
を無制限に増すことはできない。
【0083】本発明では、使い易さも考えて比較的強度
の低い磁界でも効果を発揮するためには電子ビームは該
領域で適度な太さが必要である。一般的に陰極線管のう
ちで電子ビームの径が大きいのは主レンズ近傍である。
従って、前記不均一な磁界を形成する偏向収差補正磁極
の位置は主レンズからの距離に制約される。
の低い磁界でも効果を発揮するためには電子ビームは該
領域で適度な太さが必要である。一般的に陰極線管のう
ちで電子ビームの径が大きいのは主レンズ近傍である。
従って、前記不均一な磁界を形成する偏向収差補正磁極
の位置は主レンズからの距離に制約される。
【0084】更に、これを主レンズ部より極端に陰極側
に設置すると主レンズの集束作用で非点収差が相殺され
易く、又電子銃電極の一部に電子ビームの一部が射突す
る不具合が生じやすくなる。
に設置すると主レンズの集束作用で非点収差が相殺され
易く、又電子銃電極の一部に電子ビームの一部が射突す
る不具合が生じやすくなる。
【0085】該陰極線管の最大偏向角の85度未満のも
のや電子ビームが単一なもの、更には磁界による電子ビ
ームの集束をも利用するものなどの条件を考えあわせる
と、本発明では前記不均一な磁界を形成する磁極の蛍光
面に近い側端部と該陰極線管の該電子銃陽極の主レンズ
対向面間の距離は、前記端部が前記電子銃陽極の主レン
ズ対向面間よりも蛍光面側に向けて前記電子銃陽極の集
束電極対向部の走査線と直角方向の開孔径の5倍以下か
又は180ミリメートル以下、陰極側に向けて前記開口
径の3倍以下又は108ミリ以下の範囲が効果を発揮で
きる。
のや電子ビームが単一なもの、更には磁界による電子ビ
ームの集束をも利用するものなどの条件を考えあわせる
と、本発明では前記不均一な磁界を形成する磁極の蛍光
面に近い側端部と該陰極線管の該電子銃陽極の主レンズ
対向面間の距離は、前記端部が前記電子銃陽極の主レン
ズ対向面間よりも蛍光面側に向けて前記電子銃陽極の集
束電極対向部の走査線と直角方向の開孔径の5倍以下か
又は180ミリメートル以下、陰極側に向けて前記開口
径の3倍以下又は108ミリ以下の範囲が効果を発揮で
きる。
【0086】(12)本発明では、前記不均一な磁界領
域で効果を発揮するためには偏向磁界の磁束密度が必要
量存在することが条件である。前記偏向収差補正磁極は
軟磁性材料で構成すればよいが、前記偏向収差補正磁極
の少なくとも一部を高透磁率の磁性材料で構成すれば該
磁界領域の磁束密度をより高める手段となり更に偏向収
差の補正が良好になる。
域で効果を発揮するためには偏向磁界の磁束密度が必要
量存在することが条件である。前記偏向収差補正磁極は
軟磁性材料で構成すればよいが、前記偏向収差補正磁極
の少なくとも一部を高透磁率の磁性材料で構成すれば該
磁界領域の磁束密度をより高める手段となり更に偏向収
差の補正が良好になる。
【0087】(13)本発明では、前記偏向収差補正磁
極の構造は電子ビーム径路への近接配置が必要である。
そのための一つの手段としては、電子ビームの径路の一
部を挟む構造の設置である。前記(3)で述べたよう
に、非偏向時の電子ビームの軌道を挟む位置への対称に
分布する偏向磁界に対応した不均一な磁界設置または偏
向の方向により非対称に分布する不均一な磁界設置があ
る。
極の構造は電子ビーム径路への近接配置が必要である。
そのための一つの手段としては、電子ビームの径路の一
部を挟む構造の設置である。前記(3)で述べたよう
に、非偏向時の電子ビームの軌道を挟む位置への対称に
分布する偏向磁界に対応した不均一な磁界設置または偏
向の方向により非対称に分布する不均一な磁界設置があ
る。
【0088】前記2種類の不均一磁界の形成は前記磁極
の構造により可能である。一般的に陰極線管の電子銃電
極部品は金属板をプレス加工して製作する。近年陰極線
管のフォーカス特性が著しく向上し、前記電極部品に要
求される精度は高く、前記偏向収差補正磁極も例外では
ない。大量生産の場合、前記偏向収差補正磁極をプレス
部品にすることにより、加工精度が高くコストの低い部
品を製作できる。
の構造により可能である。一般的に陰極線管の電子銃電
極部品は金属板をプレス加工して製作する。近年陰極線
管のフォーカス特性が著しく向上し、前記電極部品に要
求される精度は高く、前記偏向収差補正磁極も例外では
ない。大量生産の場合、前記偏向収差補正磁極をプレス
部品にすることにより、加工精度が高くコストの低い部
品を製作できる。
【0089】陰極線管の偏向では前記のように走査線を
形成するものが多い。走査線方式の偏向を行う陰極線管
では蛍光面の形状が略矩形の場合が多く、走査も前記矩
形の辺に略平行の場合が一般的で、該陰極線管では対応
する画像表示装置ヘの組込易さもあって蛍光面を設置す
る真空外囲部の外形も蛍光面に合わせた略矩形である。
形成するものが多い。走査線方式の偏向を行う陰極線管
では蛍光面の形状が略矩形の場合が多く、走査も前記矩
形の辺に略平行の場合が一般的で、該陰極線管では対応
する画像表示装置ヘの組込易さもあって蛍光面を設置す
る真空外囲部の外形も蛍光面に合わせた略矩形である。
【0090】従って本発明では、前記2種類の不均一磁
界は走査線に対応する構造、蛍光面の形状に対応する構
造が画像形成には都合がよい。不均一磁界は走査線と同
じ方向か走査線と直角の2方向が考えられるが、該陰極
線管の使われ方にも関係し一意的に決まるものではな
い。
界は走査線に対応する構造、蛍光面の形状に対応する構
造が画像形成には都合がよい。不均一磁界は走査線と同
じ方向か走査線と直角の2方向が考えられるが、該陰極
線管の使われ方にも関係し一意的に決まるものではな
い。
【0091】(14)本発明では、前記磁極の間隔は、
形成する磁界強度と当該箇所の電子ビームの軌道に密接
に関係し、間隔が極端に大きいと効果が低減する。陰極
線管を画像表示装置に用いる場合の装置の奥行きは、該
陰極線管の管軸の長さに制約されて自由に短くすること
はできない。
形成する磁界強度と当該箇所の電子ビームの軌道に密接
に関係し、間隔が極端に大きいと効果が低減する。陰極
線管を画像表示装置に用いる場合の装置の奥行きは、該
陰極線管の管軸の長さに制約されて自由に短くすること
はできない。
【0092】その一つの対応手段は該陰極線管の最大偏
向角の増量である。現時点で実用化されている最大偏向
角は、単電子ビームの陰極線管の場合114度、インラ
イン3電子ビームの陰極線管でも同程度である。今後更
に増加の傾向にあるが、最大偏向角の増量は偏向磁界の
最大磁束密度を加速度的に増加させる。実用的には陰極
線管のネック部の径に制約される。前記ネック部の径は
偏向磁界を発生させる電力を節約させる点、前記偏向磁
界を発生させる機構部の材料を節約させる点などで外径
が最大40ミリメートル程度が使いやすい。
向角の増量である。現時点で実用化されている最大偏向
角は、単電子ビームの陰極線管の場合114度、インラ
イン3電子ビームの陰極線管でも同程度である。今後更
に増加の傾向にあるが、最大偏向角の増量は偏向磁界の
最大磁束密度を加速度的に増加させる。実用的には陰極
線管のネック部の径に制約される。前記ネック部の径は
偏向磁界を発生させる電力を節約させる点、前記偏向磁
界を発生させる機構部の材料を節約させる点などで外径
が最大40ミリメートル程度が使いやすい。
【0093】一般に、電子銃の電極の最大径は該陰極線
管のネック部の内径より小さく、かつネック部の肉厚は
機械的強度、絶縁性、及びX線の漏洩防止などのため数
ミリメートルの厚さが必要である。本発明では、前記
(7)で述べた電極並びに電界関係の制限をも考慮し
て、偏向磁界中に偏向磁界に対応する不均一磁界を形成
することにより偏向収差を補正するための磁極における
前記間隔の走査線方向又は走査線と直角方向の最も狭い
部分の最適距離は、該電子銃の陽極の集束電極と対向す
る部分の前記走査線と直角方向の開口径の1.5倍以下
か、0.5から30ミリメートルの間にすることにより
コストメリットが良くかつ特性効果を発揮できる。
管のネック部の内径より小さく、かつネック部の肉厚は
機械的強度、絶縁性、及びX線の漏洩防止などのため数
ミリメートルの厚さが必要である。本発明では、前記
(7)で述べた電極並びに電界関係の制限をも考慮し
て、偏向磁界中に偏向磁界に対応する不均一磁界を形成
することにより偏向収差を補正するための磁極における
前記間隔の走査線方向又は走査線と直角方向の最も狭い
部分の最適距離は、該電子銃の陽極の集束電極と対向す
る部分の前記走査線と直角方向の開口径の1.5倍以下
か、0.5から30ミリメートルの間にすることにより
コストメリットが良くかつ特性効果を発揮できる。
【0094】(15)本発明では、電子ビームの径路を
挟んで対向する磁極構造によっても不均一な磁界の形成
は可能である。
挟んで対向する磁極構造によっても不均一な磁界の形成
は可能である。
【0095】図68は偏向収差補正磁極の構成例の説明
図であって、(a)は磁極の正面図、(b)は磁極の側
面図である。
図であって、(a)は磁極の正面図、(b)は磁極の側
面図である。
【0096】また、後述する図12は不均一磁界を形成
するための磁極と非偏向時の電子ビーム軌道位置の配置
図である。
するための磁極と非偏向時の電子ビーム軌道位置の配置
図である。
【0097】不均一な磁界を形成するために、例えば、
図68の(a)(b)に示したような磁極39を偏向磁
界内で図12の非偏向時の電子ビーム軌道を挟むように
配置すると、磁極39は高透磁率なので近傍の磁力線の
磁路となり対向部間に偏向磁界の変化に伴う強さの不均
一磁界が磁極39の間に発生する。
図68の(a)(b)に示したような磁極39を偏向磁
界内で図12の非偏向時の電子ビーム軌道を挟むように
配置すると、磁極39は高透磁率なので近傍の磁力線の
磁路となり対向部間に偏向磁界の変化に伴う強さの不均
一磁界が磁極39の間に発生する。
【0098】この磁極39により偏向収差補正磁極が構
成され、その対向部の形状は一部平行でない部分があっ
たり、一部に切欠きをもたせることにより、該陰極線管
の使途、該電子銃の他の電極の特性との組み合わせに応
じて最適な偏向収差補正が可能になる。
成され、その対向部の形状は一部平行でない部分があっ
たり、一部に切欠きをもたせることにより、該陰極線管
の使途、該電子銃の他の電極の特性との組み合わせに応
じて最適な偏向収差補正が可能になる。
【0099】特に、該陰極線管が多品種少量生産の場
合、高価なプレス金型を各仕様に合わせて作るのはコス
ト高となる。磁極はプレス加工で整形するよりは、やや
精度が劣るが薄い板状材料を切断またはエッチングする
ことで容易に製作できる。これにより、高価なプレス金
型が不要なので多品種少量生産でもコストの低い部品を
製作できる。
合、高価なプレス金型を各仕様に合わせて作るのはコス
ト高となる。磁極はプレス加工で整形するよりは、やや
精度が劣るが薄い板状材料を切断またはエッチングする
ことで容易に製作できる。これにより、高価なプレス金
型が不要なので多品種少量生産でもコストの低い部品を
製作できる。
【0100】本発明では、前記磁極の対向部の最適寸法
範囲は前記(14)の磁極の間隔とほぼ同様であるが、
対向する構造なので二つの磁極間の距離がゼロは含まれ
ない。更に、対向する方向は前記(14)と同様に走査
線方式の偏向を行う陰極線管では走査線方向又は並びに
走査線と直角方向に対応すれば具合が良い。
範囲は前記(14)の磁極の間隔とほぼ同様であるが、
対向する構造なので二つの磁極間の距離がゼロは含まれ
ない。更に、対向する方向は前記(14)と同様に走査
線方式の偏向を行う陰極線管では走査線方向又は並びに
走査線と直角方向に対応すれば具合が良い。
【0101】(16)前記偏向磁界に対応した不均一な
磁界を形成する偏向収差補正磁極が偏向量の増加に対応
して発散作用を増して偏向収差補正する場合は、前記磁
極の対向部間の磁界はその近傍の集束作用を持つ偏向磁
界よりも高磁束密度にする必要がある。
磁界を形成する偏向収差補正磁極が偏向量の増加に対応
して発散作用を増して偏向収差補正する場合は、前記磁
極の対向部間の磁界はその近傍の集束作用を持つ偏向磁
界よりも高磁束密度にする必要がある。
【0102】本発明では、前記磁極の形状により対向部
間の磁界をその近傍の偏向磁界より強くすることにより
達成する。この場合磁極の対向部間には導電体で形成さ
れた電極がなくともよい。
間の磁界をその近傍の偏向磁界より強くすることにより
達成する。この場合磁極の対向部間には導電体で形成さ
れた電極がなくともよい。
【0103】前記磁極を十分な磁束密度をもつ偏向磁界
内に設置し、磁極の構造、対向部間の距離を選ぶことに
より磁路を形成して、前記磁極の対向部間に偏向磁界の
変化に対応した強い不均一な磁界を形成することができ
る。
内に設置し、磁極の構造、対向部間の距離を選ぶことに
より磁路を形成して、前記磁極の対向部間に偏向磁界の
変化に対応した強い不均一な磁界を形成することができ
る。
【0104】前記偏向磁界に対応した不均一な磁界を形
成する手段の一つとして本発明では、陰極線管内部又は
並びに外部に軟磁化特性をもつ強磁性体からなる磁路を
形成する。
成する手段の一つとして本発明では、陰極線管内部又は
並びに外部に軟磁化特性をもつ強磁性体からなる磁路を
形成する。
【0105】前記偏向磁界に対応した不均一な磁界は該
陰極線管の外部から調整可能にすると偏向収差の補正は
より精度を向上できる。
陰極線管の外部から調整可能にすると偏向収差の補正は
より精度を向上できる。
【0106】(17)前記(11)で述べたように、偏
向磁界内に偏向磁界に対応した不均一磁界を形成して偏
向収差を補正する場合、実用性から前記不均一磁界は比
較的強度の低い磁界でも効果を発揮するのが好ましく、
そのために電子ビームは該領域で適度な太さが必要であ
る。
向磁界内に偏向磁界に対応した不均一磁界を形成して偏
向収差を補正する場合、実用性から前記不均一磁界は比
較的強度の低い磁界でも効果を発揮するのが好ましく、
そのために電子ビームは該領域で適度な太さが必要であ
る。
【0107】一般的に、陰極線管のうちで電子ビームの
径が大きいのは主レンズ近傍である。前記偏向収差補正
磁極の位置は主レンズからの距離に制約されるが、適用
偏向磁界、電子銃の構造、広い電子ビーム電流範囲への
対応と特定電子ビーム電流域への対応では自ずと磁極構
造も異なるため上記主レンズからの距離は一意的ではな
い。
径が大きいのは主レンズ近傍である。前記偏向収差補正
磁極の位置は主レンズからの距離に制約されるが、適用
偏向磁界、電子銃の構造、広い電子ビーム電流範囲への
対応と特定電子ビーム電流域への対応では自ずと磁極構
造も異なるため上記主レンズからの距離は一意的ではな
い。
【0108】陰極線管において、特にインライン型カラ
−受像管やカラー表示管などでは、一般にコンバーゼン
ス調整の簡便化から電子ビームの偏向磁界は非斉一であ
る。このような場合、偏向磁界による電子ビームの歪み
を抑制するために主レンズは可能な限り偏向磁界発生部
より離した方が良いため、通常、偏向磁界発生部は電子
銃の主レンズよりも蛍光面に近い位置に設置する。
−受像管やカラー表示管などでは、一般にコンバーゼン
ス調整の簡便化から電子ビームの偏向磁界は非斉一であ
る。このような場合、偏向磁界による電子ビームの歪み
を抑制するために主レンズは可能な限り偏向磁界発生部
より離した方が良いため、通常、偏向磁界発生部は電子
銃の主レンズよりも蛍光面に近い位置に設置する。
【0109】(18)本発明では、偏向磁界中に偏向磁
界に対応した不均一磁界を形成して偏向収差補正をする
とき、上記非斉一の偏向磁界による電子ビームの歪みを
予め見込んで上記不均一磁界を形成することにより偏向
磁界発生部と主レンズの接近を可能にする。
界に対応した不均一磁界を形成して偏向収差補正をする
とき、上記非斉一の偏向磁界による電子ビームの歪みを
予め見込んで上記不均一磁界を形成することにより偏向
磁界発生部と主レンズの接近を可能にする。
【0110】本発明では、該陰極線管の最大偏向角が1
00度以上の場合は、前記偏向磁界を発生させるコイル
のコアを成す磁性材の蛍光面から離れる側の端部と電子
銃陽極の集束電極対向面との最適距離は60ミリメート
ル以内である。
00度以上の場合は、前記偏向磁界を発生させるコイル
のコアを成す磁性材の蛍光面から離れる側の端部と電子
銃陽極の集束電極対向面との最適距離は60ミリメート
ル以内である。
【0111】(19)一方、電子銃の陰極から主レンズ
間の長さは、電子銃の像倍率を縮小して蛍光面上のビー
ムスポット径を小さくするためには、長い方が良い。従
ってこれらの2つの作用に対応した解像度の良い陰極線
管は必然的に管軸長が長くなる。
間の長さは、電子銃の像倍率を縮小して蛍光面上のビー
ムスポット径を小さくするためには、長い方が良い。従
ってこれらの2つの作用に対応した解像度の良い陰極線
管は必然的に管軸長が長くなる。
【0112】しかし、本発明により、電子銃の陰極から
主レンズまでの間の長さを変化させない状態で主集束レ
ンズの位置を蛍光面に近付けることで、電子銃の像倍率
は更に縮小して蛍光面上の電子ビームスポット径を更に
小さく出来、同時に管軸長も短縮できる。
主レンズまでの間の長さを変化させない状態で主集束レ
ンズの位置を蛍光面に近付けることで、電子銃の像倍率
は更に縮小して蛍光面上の電子ビームスポット径を更に
小さく出来、同時に管軸長も短縮できる。
【0113】(20)主レンズの位置が蛍光面に近付く
ことにより、電子ビーム中の空間電荷の反発の持続する
時間が短縮されるので、蛍光面上のビームスポット径を
更に小さく出来る。
ことにより、電子ビーム中の空間電荷の反発の持続する
時間が短縮されるので、蛍光面上のビームスポット径を
更に小さく出来る。
【0114】(21)上記(18)から(20)と同様
な内容を更に高精度で実施するために本発明では、該陰
極線管の最大偏向角が100度以上の場合での前記偏向
磁界と前記主レンズ間の最適距離は、前記偏向磁界のう
ち走査線方向又は並びに走査線と直角方向に偏向する磁
界の最大磁束密度の10%以上の磁界中に前記電子銃の
主レンズ対向部が含まれる部分があることである。
な内容を更に高精度で実施するために本発明では、該陰
極線管の最大偏向角が100度以上の場合での前記偏向
磁界と前記主レンズ間の最適距離は、前記偏向磁界のう
ち走査線方向又は並びに走査線と直角方向に偏向する磁
界の最大磁束密度の10%以上の磁界中に前記電子銃の
主レンズ対向部が含まれる部分があることである。
【0115】(22)上記(18)から(21)と同様
な内容を更に又高精度で実施するために本発明では、該
陰極線管の最大偏向角が100度以上の場合での偏向磁
界と前記主レンズ間の最適距離は、前記陰極線管の蛍光
面電圧をEボルト、電子銃陽極の主レンズ対向部で前記
偏向磁界のうち走査線方向または走査線と直角方向に偏
向する磁界の磁束密度をBテスラとするとき、BをEの
平方根で除した値が陽極電圧1キロボルトあたり0.0
04ミリテスラ以上の部分を含むことである。
な内容を更に又高精度で実施するために本発明では、該
陰極線管の最大偏向角が100度以上の場合での偏向磁
界と前記主レンズ間の最適距離は、前記陰極線管の蛍光
面電圧をEボルト、電子銃陽極の主レンズ対向部で前記
偏向磁界のうち走査線方向または走査線と直角方向に偏
向する磁界の磁束密度をBテスラとするとき、BをEの
平方根で除した値が陽極電圧1キロボルトあたり0.0
04ミリテスラ以上の部分を含むことである。
【0116】(23)上記(18)から(22)と同様
な内容で該陰極線管の最大偏向角が85度以上で100
度未満の場合での本発明における偏向磁界と該電子銃の
主レンズ間の最適距離は、上記(18)から(20)に
相当する部分が40ミリメートル以内、上記(21)に
相当する部分が15%以上、上記(22)に相当する部
分が0.003ミリテスラ以上である。
な内容で該陰極線管の最大偏向角が85度以上で100
度未満の場合での本発明における偏向磁界と該電子銃の
主レンズ間の最適距離は、上記(18)から(20)に
相当する部分が40ミリメートル以内、上記(21)に
相当する部分が15%以上、上記(22)に相当する部
分が0.003ミリテスラ以上である。
【0117】(24)上記(18)から(22)と同様
な内容で該陰極線管の最大偏向角が85度未満の場合で
の本発明における偏向磁界と該電子銃の主レンズ間の最
適距離は、上記(18)から(20)に相当する部分が
170ミリメートル以内、上記(21)に相当する部分
が5%以上、上記(22)に相当する部分が0.000
5ミリテスラ以上である。
な内容で該陰極線管の最大偏向角が85度未満の場合で
の本発明における偏向磁界と該電子銃の主レンズ間の最
適距離は、上記(18)から(20)に相当する部分が
170ミリメートル以内、上記(21)に相当する部分
が5%以上、上記(22)に相当する部分が0.000
5ミリテスラ以上である。
【0118】(25)上記(18)から(24)で見ら
れるように、従来技術と異なり本発明では偏向磁界と該
電子銃の主レンズ間の最適距離を短縮出来る。本発明で
の該陰極線管のネック部と前記電子銃の主レンズとの最
適位置は、前記電子銃陽極の主レンズ対向面の位置が前
記ネック部の蛍光面側端部を基準として蛍光面と反対側
15ミリメートルよりも蛍光面側である。
れるように、従来技術と異なり本発明では偏向磁界と該
電子銃の主レンズ間の最適距離を短縮出来る。本発明で
の該陰極線管のネック部と前記電子銃の主レンズとの最
適位置は、前記電子銃陽極の主レンズ対向面の位置が前
記ネック部の蛍光面側端部を基準として蛍光面と反対側
15ミリメートルよりも蛍光面側である。
【0119】従来技術では電子銃主レンズの位置を偏向
磁界から離していたため、電子銃陽極への電圧供給は該
陰極線管のネック部内壁から行っている。
磁界から離していたため、電子銃陽極への電圧供給は該
陰極線管のネック部内壁から行っている。
【0120】本発明では、電子銃主レンズの位置を偏向
磁界から離す必要がなくなり蛍光面に近付けて設置でき
るため、該陰極線管のネック部内壁以外から電子銃陽極
への電圧供給が可能になる。
磁界から離す必要がなくなり蛍光面に近付けて設置でき
るため、該陰極線管のネック部内壁以外から電子銃陽極
への電圧供給が可能になる。
【0121】陰極線管においては、狭い空間に高電界を
形成するため品質を安定させるためには耐電圧特性の安
定化が重要技術の一つである。最大の電界強度は電子銃
主レンズ近傍である。付近の電界は電子銃陽極への電圧
を供給する該陰極線管のネック部内壁に塗布された黒鉛
膜や、陰極線管内に残留する異物のネック部内壁への付
着にも依存する。
形成するため品質を安定させるためには耐電圧特性の安
定化が重要技術の一つである。最大の電界強度は電子銃
主レンズ近傍である。付近の電界は電子銃陽極への電圧
を供給する該陰極線管のネック部内壁に塗布された黒鉛
膜や、陰極線管内に残留する異物のネック部内壁への付
着にも依存する。
【0122】本発明では、電子銃主レンズをネック部よ
り蛍光面側に設定することも可能であり耐電圧特性を著
しく安定化出来る。
り蛍光面側に設定することも可能であり耐電圧特性を著
しく安定化出来る。
【0123】(26)電子ビームスポットが蛍光面の中
央に位置する時は偏向磁界の影響を受けないので、偏向
磁界による歪み対策は不要になるため電子銃のレンズ作
用は回転対称の集束系となり、蛍光面上での電子ビーム
スポット径をより小さくすることが出来る。
央に位置する時は偏向磁界の影響を受けないので、偏向
磁界による歪み対策は不要になるため電子銃のレンズ作
用は回転対称の集束系となり、蛍光面上での電子ビーム
スポット径をより小さくすることが出来る。
【0124】(27)本発明では、前記偏向磁界内に偏
向磁界に対応した不均一磁界を形成して偏向収差を補正
するのに加え、電子銃の一部の電極に偏向に対応したダ
イナミックな電圧を印加することでより一層螢光面の全
域で適正な電子ビームの集束作用が可能になり螢光面の
全域で解像度が良好な特性を得られる。更に必要な前記
ダイナミック電圧を低くすることも可能になる。
向磁界に対応した不均一磁界を形成して偏向収差を補正
するのに加え、電子銃の一部の電極に偏向に対応したダ
イナミックな電圧を印加することでより一層螢光面の全
域で適正な電子ビームの集束作用が可能になり螢光面の
全域で解像度が良好な特性を得られる。更に必要な前記
ダイナミック電圧を低くすることも可能になる。
【0125】(28)本発明では、前記偏向磁界内に偏
向磁界に対応した不均一磁界を形成して偏向収差を補正
するのに加え、電子銃を構成する複数の電極で構成され
る複数の静電レンズの作る電界の少なくとも一つを非回
転対称電界とすることにより、螢光面の画面中央部の大
電流域での電子ビームスポットの形状を略円形または略
矩形とし、かつ電子ビーム走査方向に作用する適正フォ
ーカス電圧が走査方向と直角方向に作用する適正フォー
カス電圧より高いフォーカス特性を有する静電レンズ
と、上記螢光面中央部での小電流域の電子ビームスポッ
トの走査方向径より走査方向と直角方向の径を走査方向
と直角方向のシャドウマスクピッチや走査線密度に適合
させ、かつ走査方向に作用する適正フォーカス電圧が走
査方向と直角方向に作用する適正フォーカス電圧より高
いフォーカス特性を有する静電レンズが形成され、これ
らの非回転対称電界によるレンズは電子ビームを螢光面
の画面上の全域でしかも全電流域においてモアレのない
良好なフォーカス特性をもたらす。
向磁界に対応した不均一磁界を形成して偏向収差を補正
するのに加え、電子銃を構成する複数の電極で構成され
る複数の静電レンズの作る電界の少なくとも一つを非回
転対称電界とすることにより、螢光面の画面中央部の大
電流域での電子ビームスポットの形状を略円形または略
矩形とし、かつ電子ビーム走査方向に作用する適正フォ
ーカス電圧が走査方向と直角方向に作用する適正フォー
カス電圧より高いフォーカス特性を有する静電レンズ
と、上記螢光面中央部での小電流域の電子ビームスポッ
トの走査方向径より走査方向と直角方向の径を走査方向
と直角方向のシャドウマスクピッチや走査線密度に適合
させ、かつ走査方向に作用する適正フォーカス電圧が走
査方向と直角方向に作用する適正フォーカス電圧より高
いフォーカス特性を有する静電レンズが形成され、これ
らの非回転対称電界によるレンズは電子ビームを螢光面
の画面上の全域でしかも全電流域においてモアレのない
良好なフォーカス特性をもたらす。
【0126】(29)なお、本発明において使用してい
る「非回転対称」とは、円の如く回転中心から等距離の
点の軌跡で表されるもの以外を意味する。たとえば「非
回転対称」のビームスポットとは非円形のビームスポッ
トのことである。
る「非回転対称」とは、円の如く回転中心から等距離の
点の軌跡で表されるもの以外を意味する。たとえば「非
回転対称」のビームスポットとは非円形のビームスポッ
トのことである。
【0127】(30)前記(25)で述べたように、本
発明では前記偏向磁界内に偏向磁界に対応した不均一磁
界を形成して偏向収差を補正するため従来技術に比べて
電子銃の主レンズを該陰極線管に用いる偏向磁界に近接
して使用出来る。
発明では前記偏向磁界内に偏向磁界に対応した不均一磁
界を形成して偏向収差を補正するため従来技術に比べて
電子銃の主レンズを該陰極線管に用いる偏向磁界に近接
して使用出来る。
【0128】前記電子銃の主レンズにも前記偏向磁界が
浸透するので、前記主レンズよりも蛍光面に近い電極で
は電子ビームが射突しない構造が不可欠である。複数の
電極を持つインライン配列された3電子ビームを用いる
前記電子銃の場合における本発明の最適設計は、シール
ドカップの3電子ビームが通過する孔の仕切りのない前
記3電子ビーム共通の単一孔である。同時に、前記偏向
磁界内に偏向磁界に対応した不均一磁界を形成して偏向
収差を補正する磁極を前記シールドカップの底面にある
電子ビームが通過孔よりも蛍光面側に設置する場合は、
前記磁極の対向部に相当する部分が空間であることが偏
向時の電子ビームの軌道が前記不均一磁界の中により入
って行っても前記磁極を取り付けてある電極に電子ビー
ムが射突するポテンシャルが下がり、前記偏向磁界に対
応した不均一磁界の効果を助長して蛍光面全域での解像
度の均一性向上を可能にする。
浸透するので、前記主レンズよりも蛍光面に近い電極で
は電子ビームが射突しない構造が不可欠である。複数の
電極を持つインライン配列された3電子ビームを用いる
前記電子銃の場合における本発明の最適設計は、シール
ドカップの3電子ビームが通過する孔の仕切りのない前
記3電子ビーム共通の単一孔である。同時に、前記偏向
磁界内に偏向磁界に対応した不均一磁界を形成して偏向
収差を補正する磁極を前記シールドカップの底面にある
電子ビームが通過孔よりも蛍光面側に設置する場合は、
前記磁極の対向部に相当する部分が空間であることが偏
向時の電子ビームの軌道が前記不均一磁界の中により入
って行っても前記磁極を取り付けてある電極に電子ビー
ムが射突するポテンシャルが下がり、前記偏向磁界に対
応した不均一磁界の効果を助長して蛍光面全域での解像
度の均一性向上を可能にする。
【0129】(31)本発明では、複数の電極を持つ電
子銃としてインライン配列された3電子ビームを用いて
前記偏向磁界内に偏向磁界に対応した不均一磁界を形成
して偏向収差を補正するために、前記偏向磁界に対応し
た不均一磁界を形成する磁極の前記3電子ビームのうち
中央電子ビームに対応する部分と脇電子ビームに対応す
る部分とを異なる構造にすることにより蛍光面上での前
記3電子ビーム間の解像度のバランス調整が出来る。
子銃としてインライン配列された3電子ビームを用いて
前記偏向磁界内に偏向磁界に対応した不均一磁界を形成
して偏向収差を補正するために、前記偏向磁界に対応し
た不均一磁界を形成する磁極の前記3電子ビームのうち
中央電子ビームに対応する部分と脇電子ビームに対応す
る部分とを異なる構造にすることにより蛍光面上での前
記3電子ビーム間の解像度のバランス調整が出来る。
【0130】さらに、前記偏向磁界に対応した不均一磁
界を形成する磁極の前記3電子ビームのうち前記脇電子
ビームに対応する部分をインライン方向の中央電子ビー
ム側と逆側では異なった構造にすることにより、偏向磁
界によるコマ収差を低減出来る。
界を形成する磁極の前記3電子ビームのうち前記脇電子
ビームに対応する部分をインライン方向の中央電子ビー
ム側と逆側では異なった構造にすることにより、偏向磁
界によるコマ収差を低減出来る。
【0131】以上、本発明の個々の技術の効果について
述べたが、前記技術を二つ以上組み合わせることによ
り、該陰極線管では更に蛍光面全域での解像度の均一化
向上、および蛍光面中央での全電流域で解像度の向上、
並びに陰極線管の管軸短縮が可能になる。
述べたが、前記技術を二つ以上組み合わせることによ
り、該陰極線管では更に蛍光面全域での解像度の均一化
向上、および蛍光面中央での全電流域で解像度の向上、
並びに陰極線管の管軸短縮が可能になる。
【0132】更に、上記陰極線管を用いることで、蛍光
面全域での解像度の均一化向上、および蛍光面中央での
全電流域で解像度の向上、並びに奥行きの短い画像標示
装置が可能になる。
面全域での解像度の均一化向上、および蛍光面中央での
全電流域で解像度の向上、並びに奥行きの短い画像標示
装置が可能になる。
【0133】次に、本発明による電子銃を用いたことに
よる陰極線管のフォーカス特性と解像度が向上されるメ
カニズムを説明する。
よる陰極線管のフォーカス特性と解像度が向上されるメ
カニズムを説明する。
【0134】図69はインライン型電子銃を備えたシャ
ドウマスク方式カラー陰極線管の断面を説明する模式図
であって、7はネック、8はファンネル、9はネック7
に収納した電子銃、10は電子ビーム、11は偏向ヨー
ク、12はシャドウマスク、13は蛍光面を構成する螢
光膜、14はパネル(画面)である。
ドウマスク方式カラー陰極線管の断面を説明する模式図
であって、7はネック、8はファンネル、9はネック7
に収納した電子銃、10は電子ビーム、11は偏向ヨー
ク、12はシャドウマスク、13は蛍光面を構成する螢
光膜、14はパネル(画面)である。
【0135】同図において、この種の陰極線管は、電子
銃9から発射された電子ビーム10を偏向ヨーク11で
水平と垂直の方向に偏向させながらシャドウマスク12
を通過させて螢光膜13を発光させ、この発光によるパ
ターンをパネル14側から画像として観察するものであ
る。
銃9から発射された電子ビーム10を偏向ヨーク11で
水平と垂直の方向に偏向させながらシャドウマスク12
を通過させて螢光膜13を発光させ、この発光によるパ
ターンをパネル14側から画像として観察するものであ
る。
【0136】また、図70は画面の中央部で円形となる
電子ビームスポットで画面の周囲を発光させた場合の電
子ビームスポットの説明図であって、14は画面、15
は画面中央部でのビームスポット、16は画面の水平方
向(X−X方向)端でのビームスポット、17はハロ
ー、18は画面垂直方向(Y−Y方向)端でのビームス
ポット、19は画面対角方向(コーナ部)端でのビーム
スポットを示す。
電子ビームスポットで画面の周囲を発光させた場合の電
子ビームスポットの説明図であって、14は画面、15
は画面中央部でのビームスポット、16は画面の水平方
向(X−X方向)端でのビームスポット、17はハロ
ー、18は画面垂直方向(Y−Y方向)端でのビームス
ポット、19は画面対角方向(コーナ部)端でのビーム
スポットを示す。
【0137】また、図71は陰極線管の偏向磁界分布の
説明図であって、Hは水平偏向磁界分布、Vは垂直偏向
磁界分布を示す。最近のカラー陰極線管では、コンバー
ゼンス調整を簡略化するために図71に示したように水
平偏向磁界Hをピンクッション形、垂直偏向磁界Vをバ
レル形の非斉一磁界分布を用いている。
説明図であって、Hは水平偏向磁界分布、Vは垂直偏向
磁界分布を示す。最近のカラー陰極線管では、コンバー
ゼンス調整を簡略化するために図71に示したように水
平偏向磁界Hをピンクッション形、垂直偏向磁界Vをバ
レル形の非斉一磁界分布を用いている。
【0138】このような磁界分布のためと、螢光面(画
面)中央部とその周囲とでは電子ビーム10の電子銃の
主レンズから蛍光面に至る軌道長が異なることのため
と、かつ画面周辺部では電子ビーム10は螢光膜13に
対して斜めに射突するために、画面の周辺部では電子ビ
ーム10による発光スポットの形状は円形ではなくな
る。
面)中央部とその周囲とでは電子ビーム10の電子銃の
主レンズから蛍光面に至る軌道長が異なることのため
と、かつ画面周辺部では電子ビーム10は螢光膜13に
対して斜めに射突するために、画面の周辺部では電子ビ
ーム10による発光スポットの形状は円形ではなくな
る。
【0139】前記図70に示したように、水平方向端に
おけるビームスポット16は中央部でのスポット15が
円形であるのに対し横長となり、かつハロー17が発生
する。このため、水平方向端のビームスポット16の大
きさが大となり、かつハロ−17の発生でスポット16
の輪郭が不明瞭となって解像度が劣化し画像品質を著し
く低下させてしまう。
おけるビームスポット16は中央部でのスポット15が
円形であるのに対し横長となり、かつハロー17が発生
する。このため、水平方向端のビームスポット16の大
きさが大となり、かつハロ−17の発生でスポット16
の輪郭が不明瞭となって解像度が劣化し画像品質を著し
く低下させてしまう。
【0140】さらに、電子ビーム10の電流が少ない場
合は、電子ビーム10の垂直方向の径が過剰に縮小して
シャドウマスク12の垂直方向のピッチと光学的に干渉
を起こし、モアレ現象を呈すると共に、画質の低下をも
たらす。
合は、電子ビーム10の垂直方向の径が過剰に縮小して
シャドウマスク12の垂直方向のピッチと光学的に干渉
を起こし、モアレ現象を呈すると共に、画質の低下をも
たらす。
【0141】また、画面垂直方向端におけるスポット1
8は、垂直方向の偏向磁界によって電子ビーム10が上
下方向(垂直方向)に集束されて横つぶれの形状となる
と共にハロー17が発生して画質の低下をもたらす。
8は、垂直方向の偏向磁界によって電子ビーム10が上
下方向(垂直方向)に集束されて横つぶれの形状となる
と共にハロー17が発生して画質の低下をもたらす。
【0142】画面のコーナ部での電子ビームスポット1
9は、上記スポット16のように横長となるのと、上記
スポット18のように横つぶれになるのとが相乗的に作
用するのに加え、電子ビーム10の回転が生じ、ハロー
17の発生はもとより、発光スポット径自身も大きくな
って、著しく画質の低下をもたらす。
9は、上記スポット16のように横長となるのと、上記
スポット18のように横つぶれになるのとが相乗的に作
用するのに加え、電子ビーム10の回転が生じ、ハロー
17の発生はもとより、発光スポット径自身も大きくな
って、著しく画質の低下をもたらす。
【0143】図72は上記した電子ビームスポット形状
の変形を説明する電子銃の電子光学系の模式図であっ
て、理解を容易にするために上記系を光学系に置き換え
てある。同図では、図の上半分に画面の垂直方向(Y−
Y)断面、下半分に画面の水平方向(X−X)断面を示
す。
の変形を説明する電子銃の電子光学系の模式図であっ
て、理解を容易にするために上記系を光学系に置き換え
てある。同図では、図の上半分に画面の垂直方向(Y−
Y)断面、下半分に画面の水平方向(X−X)断面を示
す。
【0144】そして、20,21はプリフォーカスレン
ズ、22は前段主レンズ、23は主レンズであり、これ
らのレンズで前記図80の電子銃に相当する電子光学系
を構成する。また、24は垂直偏向磁界により生じるレ
ンズ、25は水平偏向磁界により生じるレンズであり、
偏向による電子ビームが蛍光膜13に対して斜めに射突
することにより見掛け上水平方向に引き延ばされるのを
等価的なレンズとして表したものである。
ズ、22は前段主レンズ、23は主レンズであり、これ
らのレンズで前記図80の電子銃に相当する電子光学系
を構成する。また、24は垂直偏向磁界により生じるレ
ンズ、25は水平偏向磁界により生じるレンズであり、
偏向による電子ビームが蛍光膜13に対して斜めに射突
することにより見掛け上水平方向に引き延ばされるのを
等価的なレンズとして表したものである。
【0145】先ず、陰極Kから発射される画面の垂直方
向断面の電子ビーム27はプリフォーカスレンズ20と
21の間で陰極Kから距離l1 のところでクロスオーバ
Pを形成後、前段主レンズ22と主レンズ23で蛍光膜
13に向けて集束される。
向断面の電子ビーム27はプリフォーカスレンズ20と
21の間で陰極Kから距離l1 のところでクロスオーバ
Pを形成後、前段主レンズ22と主レンズ23で蛍光膜
13に向けて集束される。
【0146】偏向が零である画面中央部では軌道28を
通って蛍光膜13に射突するが、画面周辺部では垂直偏
向磁界により生じるレンズ24の作用で軌道29を通っ
て横つぶれのビームスポットとなる。さらに、主レンズ
23には球面収差があるので、一部の電子ビームは軌道
30で示すように、蛍光膜13に達する前に焦点を結ん
でしまう。これが前記図70に示したような画面垂直方
向端のビームスポット18のハロー17やコーナ部のビ
ームスポット19のハロー17が発生する理由である。
通って蛍光膜13に射突するが、画面周辺部では垂直偏
向磁界により生じるレンズ24の作用で軌道29を通っ
て横つぶれのビームスポットとなる。さらに、主レンズ
23には球面収差があるので、一部の電子ビームは軌道
30で示すように、蛍光膜13に達する前に焦点を結ん
でしまう。これが前記図70に示したような画面垂直方
向端のビームスポット18のハロー17やコーナ部のビ
ームスポット19のハロー17が発生する理由である。
【0147】一方、陰極Kから発射された画面の水平方
向断面の電子ビーム31は上記垂直方向断面の電子ビー
ム27と同様に、プリフォーカスレンズ20,21、前
段主レンズ22,主レンズ23により集束され、偏向磁
界の作用が零である画面中央部では軌道32を通って蛍
光膜13に射突する。
向断面の電子ビーム31は上記垂直方向断面の電子ビー
ム27と同様に、プリフォーカスレンズ20,21、前
段主レンズ22,主レンズ23により集束され、偏向磁
界の作用が零である画面中央部では軌道32を通って蛍
光膜13に射突する。
【0148】偏向磁界が作用する領域でも水平偏向磁界
によるレンズ25の発散作用のために軌道33を通って
横長のスポット形状となるが、水平方向にハロー17が
発生することはない。
によるレンズ25の発散作用のために軌道33を通って
横長のスポット形状となるが、水平方向にハロー17が
発生することはない。
【0149】ただし、画面中央部に比較して主レンズ2
3と蛍光膜13との間の距離が大きくなるため垂直方向
の偏向作用のない前記図70の水平方向端部16におい
ても垂直方向の断面では蛍光膜13に到達する以前に一
部の電子ビームは焦点を結ぶため、ハロー17が発生す
る。
3と蛍光膜13との間の距離が大きくなるため垂直方向
の偏向作用のない前記図70の水平方向端部16におい
ても垂直方向の断面では蛍光膜13に到達する以前に一
部の電子ビームは焦点を結ぶため、ハロー17が発生す
る。
【0150】このように、電子銃のレンズ系を、水平方
向,垂直方向共に同一な系となる構造とした回転対称の
レンズ系において画面中央部での電子ビームのスポット
形状を円形にすると、画面周辺部での電子ビームのスポ
ット形状は歪んでしまい、画質を著しく低下させる。
向,垂直方向共に同一な系となる構造とした回転対称の
レンズ系において画面中央部での電子ビームのスポット
形状を円形にすると、画面周辺部での電子ビームのスポ
ット形状は歪んでしまい、画質を著しく低下させる。
【0151】図73は図72で説明した画面周辺部での
画質の低下を抑制する手段の説明図であって、図72と
同一符号は同一部分に対応する。
画質の低下を抑制する手段の説明図であって、図72と
同一符号は同一部分に対応する。
【0152】同図に示したように、画面の垂直方向(Y
−Y)断面での主レンズ23−1の集束作用を水平方向
(X−X)断面での主レンズ23より弱くする。これに
より、電子ビームの軌道は垂直偏向磁界により生じるレ
ンズ24を通過した後でも図示の軌道29に示したよう
になり、図70で説明したような極端な横つぶれは発生
せず、またハロー17も生じ難くなる。しかし、画面中
央部での軌道28は電子ビームのスポット径を増す方向
にシフトする。
−Y)断面での主レンズ23−1の集束作用を水平方向
(X−X)断面での主レンズ23より弱くする。これに
より、電子ビームの軌道は垂直偏向磁界により生じるレ
ンズ24を通過した後でも図示の軌道29に示したよう
になり、図70で説明したような極端な横つぶれは発生
せず、またハロー17も生じ難くなる。しかし、画面中
央部での軌道28は電子ビームのスポット径を増す方向
にシフトする。
【0153】図74は図73に示したレンズ系を用いた
場合の螢光面14の電子ビームスポット形状を説明する
模式図であって、水平方向端部のビームスポット16と
垂直方向端部のビームスポット18およびコーナ部のビ
ームスポット19、すなわち画面周辺部でのビームスポ
ットではハロー17が抑制されるので、これらの個所の
解像度は向上する。
場合の螢光面14の電子ビームスポット形状を説明する
模式図であって、水平方向端部のビームスポット16と
垂直方向端部のビームスポット18およびコーナ部のビ
ームスポット19、すなわち画面周辺部でのビームスポ
ットではハロー17が抑制されるので、これらの個所の
解像度は向上する。
【0154】しかし、画面中央部でのビームスポット1
5を見ると、垂直方向のスポット径dYは水平方向のス
ポット径dXより大きくなり、垂直方向の解像度は低下
する。
5を見ると、垂直方向のスポット径dYは水平方向のス
ポット径dXより大きくなり、垂直方向の解像度は低下
する。
【0155】したがって、主レンズ23の画面垂直方向
と水平方向の集束効果が異なった構造とした非回転対称
電界系にすることでは、画面全体の解像度を同時に向上
させるという目的からは根本的解決策とはならない。
と水平方向の集束効果が異なった構造とした非回転対称
電界系にすることでは、画面全体の解像度を同時に向上
させるという目的からは根本的解決策とはならない。
【0156】図75は主レンズ23のレンズ強度を非回
転対称とする代わりにプリフォーカスレンズ21の水平
方向(X−X)レンズ強度を強化した電子銃の電子光学
系の模式図であって、クロスオーバ点Pの像を発散させ
る水平方向プリフォーカスレンズ21−1の強度を垂直
方向プリフォーカスレンズ21のそれより大きくし、電
子ビーム31の前段主レンズ22への入射角を増し、主
レンズ23を通過する電子ビームの径を大きくすること
によって、蛍光膜13での水平方向での電子ビームスポ
ット径を小さくすることができる。しかし、画面垂直方
向の電子ビーム軌道は前記図52に示したものと同様で
あるのでハロー28の抑制効果はない。
転対称とする代わりにプリフォーカスレンズ21の水平
方向(X−X)レンズ強度を強化した電子銃の電子光学
系の模式図であって、クロスオーバ点Pの像を発散させ
る水平方向プリフォーカスレンズ21−1の強度を垂直
方向プリフォーカスレンズ21のそれより大きくし、電
子ビーム31の前段主レンズ22への入射角を増し、主
レンズ23を通過する電子ビームの径を大きくすること
によって、蛍光膜13での水平方向での電子ビームスポ
ット径を小さくすることができる。しかし、画面垂直方
向の電子ビーム軌道は前記図52に示したものと同様で
あるのでハロー28の抑制効果はない。
【0157】図76は上記図75の構成にハローの抑制
効果を付加した電子銃の電子光学系の模式図であって、
前段主レンズを22−1に示したように垂直方向(Y−
Y)のレンズ強度を増すことにより、主レンズ23の垂
直方向の電子ビーム軌道が光軸に接近して、焦点深度の
深い結像系となり、ハロー28は目立たなくなって解像
度が向上する。
効果を付加した電子銃の電子光学系の模式図であって、
前段主レンズを22−1に示したように垂直方向(Y−
Y)のレンズ強度を増すことにより、主レンズ23の垂
直方向の電子ビーム軌道が光軸に接近して、焦点深度の
深い結像系となり、ハロー28は目立たなくなって解像
度が向上する。
【0158】図77は上記図76に示した構成のレンズ
系を用いたときの画面14上での電子ビームのスポット
形状を説明する模式図であって、ビームスポット15,
16,18,19に示されたように画面全域にわたって
ハローのない良好な解像度が得られる様子が分かる。
系を用いたときの画面14上での電子ビームのスポット
形状を説明する模式図であって、ビームスポット15,
16,18,19に示されたように画面全域にわたって
ハローのない良好な解像度が得られる様子が分かる。
【0159】以上は、電子ビームの電流量が比較的大き
な場合(大電流域)の電子ビームスポット形状の説明で
ある。しかし、電子ビームの電流量が少ない場合(小電
流域)では、電子ビームの軌道は結像系の近軸のみを通
過するので、口径の大きいレンズ21,22,23の水
平方向と垂直方向のレンズ強度の差の影響は少なく、図
77に34,35,36,37で示したように、ビーム
スポットは画面中央部では円形(33)で、画面周辺部
では横長(34,35)あるいは斜長(36)となって
モアレ発生の原因になり、ビームスポット径の横方向径
(水平方向径)の増加により解像度が低下する。
な場合(大電流域)の電子ビームスポット形状の説明で
ある。しかし、電子ビームの電流量が少ない場合(小電
流域)では、電子ビームの軌道は結像系の近軸のみを通
過するので、口径の大きいレンズ21,22,23の水
平方向と垂直方向のレンズ強度の差の影響は少なく、図
77に34,35,36,37で示したように、ビーム
スポットは画面中央部では円形(33)で、画面周辺部
では横長(34,35)あるいは斜長(36)となって
モアレ発生の原因になり、ビームスポット径の横方向径
(水平方向径)の増加により解像度が低下する。
【0160】この対策としては、レンズ口径が小さく、
レンズ強度の非回転対称性が結像系の近軸付近まで影響
する部位のレンズでの対処が必要になる。
レンズ強度の非回転対称性が結像系の近軸付近まで影響
する部位のレンズでの対処が必要になる。
【0161】図78は小電流時での電子ビームの軌道を
説明する電子銃光学系の模式図であって、この場合は、
陰極Kからクロスオーバ点Pまでの距離l2 は、前記図
72の同距離l1 より陰極Kの近くになる。
説明する電子銃光学系の模式図であって、この場合は、
陰極Kからクロスオーバ点Pまでの距離l2 は、前記図
72の同距離l1 より陰極Kの近くになる。
【0162】図79はプリフォーカスレンズの内の発散
レンズ側の画面垂直方向(Y−Y)のレンズ強度を大き
くした場合の電子銃の光学系を示す模式図であって、プ
リフォーカスレンズ20を構成する発散レンズの垂直方
向強度を増すことで、クロスオーバPの陰極Kからの距
離l3 は前記l2 よりも長くなる。
レンズ側の画面垂直方向(Y−Y)のレンズ強度を大き
くした場合の電子銃の光学系を示す模式図であって、プ
リフォーカスレンズ20を構成する発散レンズの垂直方
向強度を増すことで、クロスオーバPの陰極Kからの距
離l3 は前記l2 よりも長くなる。
【0163】このため、垂直方向断面の電子ビーム27
がプリフォーカスレンズ21に入射する位置は図78の
場合よりもさらに近軸となり、レンズ21,22−1お
よび23のレンズ効果は小さくなって画面の垂直方向の
焦点深度が深い結像系となる。
がプリフォーカスレンズ21に入射する位置は図78の
場合よりもさらに近軸となり、レンズ21,22−1お
よび23のレンズ効果は小さくなって画面の垂直方向の
焦点深度が深い結像系となる。
【0164】ただし、大電流時と小電流時の各レンズで
の影響は完全には独立しておらず、同図の垂直方向のプ
リフォーカスレンズ20−1のレンズ効果は大電流時の
電子ビームのスポット形状に影響するので、各レンズの
特性を活かして全体のバランスのとれた系にする必要が
ある。特に、主レンズの構造が異なったり、画質のどの
ような項目をより向上すべきか等は陰極線管の使途によ
り異なるので、非回転対称のレンズの位置および各々の
レンズ強度については一意的ではない。
の影響は完全には独立しておらず、同図の垂直方向のプ
リフォーカスレンズ20−1のレンズ効果は大電流時の
電子ビームのスポット形状に影響するので、各レンズの
特性を活かして全体のバランスのとれた系にする必要が
ある。特に、主レンズの構造が異なったり、画質のどの
ような項目をより向上すべきか等は陰極線管の使途によ
り異なるので、非回転対称のレンズの位置および各々の
レンズ強度については一意的ではない。
【0165】また、上記のように、通常の陰極線管の使
途では、全電流域での解像度を向上させるためには、大
電流域と小電流域とで別の部位での非回転対称電界を形
成するレンズの設置が必要であり、また各レンズの非回
転対称性には電界強度の変化に限界があり、かつレンズ
部位に依っては非回転対称電界の強度を増すとビーム形
状が極端に歪んで、解像度の低下をもたらす原因とな
る。
途では、全電流域での解像度を向上させるためには、大
電流域と小電流域とで別の部位での非回転対称電界を形
成するレンズの設置が必要であり、また各レンズの非回
転対称性には電界強度の変化に限界があり、かつレンズ
部位に依っては非回転対称電界の強度を増すとビーム形
状が極端に歪んで、解像度の低下をもたらす原因とな
る。
【0166】以上は電子ビームのスポットの変形による
フォ−カス特性の低下を抑制する一般的な手段である。
実際の電子銃ではこのような目的のために、前記したよ
うに、フォーカス電圧を固定の状態で用いる方式のもの
と、陰極線管の画面上で電子ビ−ムの偏向角に応じてそ
の位置での最適フォーカス電圧をダイナミックに供給す
る方式のものが有る。
フォ−カス特性の低下を抑制する一般的な手段である。
実際の電子銃ではこのような目的のために、前記したよ
うに、フォーカス電圧を固定の状態で用いる方式のもの
と、陰極線管の画面上で電子ビ−ムの偏向角に応じてそ
の位置での最適フォーカス電圧をダイナミックに供給す
る方式のものが有る。
【0167】上記2つの方式にはそれぞれ長所短所が有
る。フォーカス電圧を固定の状態で用いる方式のものは
電子銃のコストが低くかつフォーカス電圧を供給する電
源回路も簡単で、回路のコストが低い反面、非点収差補
正を行うために陰極線管の画面上での各位置でそれぞれ
最適フォーカス状態にできるわけではないので、ビーム
スポットの径は最適フォーカス状態に比べて大きくな
る。
る。フォーカス電圧を固定の状態で用いる方式のものは
電子銃のコストが低くかつフォーカス電圧を供給する電
源回路も簡単で、回路のコストが低い反面、非点収差補
正を行うために陰極線管の画面上での各位置でそれぞれ
最適フォーカス状態にできるわけではないので、ビーム
スポットの径は最適フォーカス状態に比べて大きくな
る。
【0168】一方、陰極線管の画面上で電子ビームの偏
向角に応じてその位置での最適フォーカス電圧をダイナ
ミックに供給する方式は、画面上の各点で良好なフォー
カス特性が得られる反面、電子銃の構造およびフォーカ
ス電圧を供給する電源回路も複雑になり、さらにテレビ
セットやディスプレイ端末の組立ラインでのフォーカス
電圧の設定に時間を要するのでコストも上昇する。
向角に応じてその位置での最適フォーカス電圧をダイナ
ミックに供給する方式は、画面上の各点で良好なフォー
カス特性が得られる反面、電子銃の構造およびフォーカ
ス電圧を供給する電源回路も複雑になり、さらにテレビ
セットやディスプレイ端末の組立ラインでのフォーカス
電圧の設定に時間を要するのでコストも上昇する。
【0169】本発明では、上記2つの方式のそれぞれの
長所を併せ持ち、かつ短所を除くと共に上記2つにはな
い管軸長の短いという第3の長所をも持つ電子銃を用い
た陰極線管を提供するものである。
長所を併せ持ち、かつ短所を除くと共に上記2つにはな
い管軸長の短いという第3の長所をも持つ電子銃を用い
た陰極線管を提供するものである。
【0170】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照し
て詳細に説明する。陰極線管では偏向量が増すに従い前
記図64で説明したように、偏向収差量が急激に増大す
る。
て詳細に説明する。陰極線管では偏向量が増すに従い前
記図64で説明したように、偏向収差量が急激に増大す
る。
【0171】本発明は、偏向磁界中に位置して電子ビ−
ムが偏向されてその軌道が変化するとき、電子ビ−ムの
集束又は発散作用が変化する不均一な磁界を形成するこ
とにより、適正な電子ビームの集束作用を可能にして螢
光面上での解像度の均一性を向上させるものである。
ムが偏向されてその軌道が変化するとき、電子ビ−ムの
集束又は発散作用が変化する不均一な磁界を形成するこ
とにより、適正な電子ビームの集束作用を可能にして螢
光面上での解像度の均一性を向上させるものである。
【0172】また、本発明では、偏向磁界中に位置して
電子ビ−ムが偏向されてその軌道が変化するとき、前記
図65で説明したように、偏向量に応じて偏向収差補正
量が加速される不均一な磁界を形成することにより、偏
向量に応じて前記図64のように急激に増大する偏向収
差の補正を行い、螢光面の全域で適正な電子ビームの集
束作用を可能としたものである。その結果、螢光面の全
域で解像度の均一性の向上が可能になる。
電子ビ−ムが偏向されてその軌道が変化するとき、前記
図65で説明したように、偏向量に応じて偏向収差補正
量が加速される不均一な磁界を形成することにより、偏
向量に応じて前記図64のように急激に増大する偏向収
差の補正を行い、螢光面の全域で適正な電子ビームの集
束作用を可能としたものである。その結果、螢光面の全
域で解像度の均一性の向上が可能になる。
【0173】偏向磁界中に位置して、偏向された電子ビ
−ムがその軌道を変化するとき偏向量に応じて適切に電
子ビームの発散作用が加速される不均一な磁界の一つと
して、非偏向時の電子ビーム軌道位置を挟んで略対称な
位置に各々不均一な磁界を形成するのが有効である。
−ムがその軌道を変化するとき偏向量に応じて適切に電
子ビームの発散作用が加速される不均一な磁界の一つと
して、非偏向時の電子ビーム軌道位置を挟んで略対称な
位置に各々不均一な磁界を形成するのが有効である。
【0174】非偏向時の電子ビーム軌道を挟んで略対称
な位置に各々偏向磁界に対応する不均一な磁界を形成す
ることで、偏向量が増すに従い電子ビームの発散の作用
量が増す。
な位置に各々偏向磁界に対応する不均一な磁界を形成す
ることで、偏向量が増すに従い電子ビームの発散の作用
量が増す。
【0175】図1は本発明による陰極線管の偏向収差補
正方法の第1実施例を説明する模式図であって、電子ビ
ームが偏向磁界に対応する発散作用を持つ不均一磁界を
非偏向時の電子ビーム中心軌道Z−Zから離れた位置に
対称にそれぞれ設置したときの断面での例を示す。
正方法の第1実施例を説明する模式図であって、電子ビ
ームが偏向磁界に対応する発散作用を持つ不均一磁界を
非偏向時の電子ビーム中心軌道Z−Zから離れた位置に
対称にそれぞれ設置したときの断面での例を示す。
【0176】同図において、61は磁力線、62は偏向
されて非偏向時の電子ビーム中心軌道から離れた部分を
通過する電子ビームである。63は非偏向時の電子ビー
ム軌道であり、この場合は偏向磁界に対応する発散作用
を持つ不均一磁界は存在しないので62との状態が異な
り、誤解を避けるため破線で示してある。
されて非偏向時の電子ビーム中心軌道から離れた部分を
通過する電子ビームである。63は非偏向時の電子ビー
ム軌道であり、この場合は偏向磁界に対応する発散作用
を持つ不均一磁界は存在しないので62との状態が異な
り、誤解を避けるため破線で示してある。
【0177】偏向されて非偏向時の電子ビーム中心軌道
から離れた部分を通過する電子ビーム62は磁界中を進
行する間に非偏向時の電子ビーム63に比べて発散量が
大きく、かつ全体軌道も非偏向時の電子ビーム中心軌道
から離れていく。更に、軌道の変わり方も非偏向時の電
子ビーム中心軌道から離れている側が大きい。磁力線6
1の間隔が非偏向時の電子ビーム中心軌道から離れるに
従い狭くなるからである。
から離れた部分を通過する電子ビーム62は磁界中を進
行する間に非偏向時の電子ビーム63に比べて発散量が
大きく、かつ全体軌道も非偏向時の電子ビーム中心軌道
から離れていく。更に、軌道の変わり方も非偏向時の電
子ビーム中心軌道から離れている側が大きい。磁力線6
1の間隔が非偏向時の電子ビーム中心軌道から離れるに
従い狭くなるからである。
【0178】このような偏向量に対応する不均一磁界を
偏向磁界中に形成することにより、電子ビームが偏向さ
れてその軌道が変化するとき偏向量に応じて電子ビーム
の発散作用が加速され、偏向収差が電子ビームの集束を
強める場合の偏向収差補正を可能にする。
偏向磁界中に形成することにより、電子ビームが偏向さ
れてその軌道が変化するとき偏向量に応じて電子ビーム
の発散作用が加速され、偏向収差が電子ビームの集束を
強める場合の偏向収差補正を可能にする。
【0179】例えば、前記図66に示したように、陰極
線管では一般的に電子銃の主レンズから蛍光面までの距
離は蛍光面中央よりは蛍光面周辺の方が長いので、偏向
磁界に集束作用が無い場合でも蛍光面中央で電子ビーム
を最適集束させると蛍光面周辺では過集束となる。
線管では一般的に電子銃の主レンズから蛍光面までの距
離は蛍光面中央よりは蛍光面周辺の方が長いので、偏向
磁界に集束作用が無い場合でも蛍光面中央で電子ビーム
を最適集束させると蛍光面周辺では過集束となる。
【0180】本実施例では、図1に示したような偏向量
に対応した不均一磁界を偏向磁界内に形成することによ
り、偏向量の増加に応じて発散作用が増加し、前記図6
5に示したような偏向収差補正が可能になる。
に対応した不均一磁界を偏向磁界内に形成することによ
り、偏向量の増加に応じて発散作用が増加し、前記図6
5に示したような偏向収差補正が可能になる。
【0181】偏向磁界中に位置して、偏向された電子ビ
−ムがその軌道を変化するとき、偏向量に応じて適切に
電子ビームの集束作用が加速される不均一な磁界の一つ
として、非偏向時の電子ビームの中心軌道を中心とする
偏向量に対応した不均一な磁界を形成するのが有効であ
る。
−ムがその軌道を変化するとき、偏向量に応じて適切に
電子ビームの集束作用が加速される不均一な磁界の一つ
として、非偏向時の電子ビームの中心軌道を中心とする
偏向量に対応した不均一な磁界を形成するのが有効であ
る。
【0182】非偏向時の電子ビームの中心軌道を中心と
する偏向磁界に対応する不均一な磁界を形成すること
で、偏向量が増すに従い電子ビームの集束の作用量が増
す。
する偏向磁界に対応する不均一な磁界を形成すること
で、偏向量が増すに従い電子ビームの集束の作用量が増
す。
【0183】図2は本発明による陰極線管の偏向収差補
正方法の第2実施例を説明する模式図であって、電子ビ
ームが集束作用を持つ不均一磁界を非偏向時の電子ビー
ムの中心軌道Z−Zを中心に設置したときの断面での例
を示す。
正方法の第2実施例を説明する模式図であって、電子ビ
ームが集束作用を持つ不均一磁界を非偏向時の電子ビー
ムの中心軌道Z−Zを中心に設置したときの断面での例
を示す。
【0184】同図においては、61は偏向磁界に対応す
る不均一磁界を形成する磁力線、62は偏向されて非偏
向時の電子ビームの中心軌道Z−Zから離れた位置を通
過する電子ビームである。なお、図1と同様に非偏向時
の電子ビーム63は破線で示してある。
る不均一磁界を形成する磁力線、62は偏向されて非偏
向時の電子ビームの中心軌道Z−Zから離れた位置を通
過する電子ビームである。なお、図1と同様に非偏向時
の電子ビーム63は破線で示してある。
【0185】非偏向時の電子ビームの中心軌道から離れ
た部分を通過する電子ビーム62は磁界中を進行するに
伴い、非偏向時の電子ビーム63に比べて集束量が大き
く、かつ全体軌道も非偏向時の電子ビーム中心軌道から
離れていく。更に、軌道の変わり方も非偏向時の電子ビ
ーム中心軌道から離れている側が小さい。磁力線61の
間隔が非偏向時の電子ビーム中心軌道Z−Zから離れる
に従い広くなるからである。
た部分を通過する電子ビーム62は磁界中を進行するに
伴い、非偏向時の電子ビーム63に比べて集束量が大き
く、かつ全体軌道も非偏向時の電子ビーム中心軌道から
離れていく。更に、軌道の変わり方も非偏向時の電子ビ
ーム中心軌道から離れている側が小さい。磁力線61の
間隔が非偏向時の電子ビーム中心軌道Z−Zから離れる
に従い広くなるからである。
【0186】このような不均一磁界を偏向磁界中に形成
することにより、電子ビ−ムが偏向されてその軌道が変
化するとき偏向量に応じて電子ビームの集束作用が加速
され、偏向収差が電子ビームの発散を強める場合の偏向
収差補正を可能にする。
することにより、電子ビ−ムが偏向されてその軌道が変
化するとき偏向量に応じて電子ビームの集束作用が加速
され、偏向収差が電子ビームの発散を強める場合の偏向
収差補正を可能にする。
【0187】陰極線管の偏向は前記図67に示したよう
に、電子ビームを直線状に走査させる方法が多い。直線
状の走査軌跡60を走査線と呼んでいる。偏向磁界は走
査線の方向と走査線とは直角な方向とでは異なる場合が
多い。
に、電子ビームを直線状に走査させる方法が多い。直線
状の走査軌跡60を走査線と呼んでいる。偏向磁界は走
査線の方向と走査線とは直角な方向とでは異なる場合が
多い。
【0188】また、上記偏向磁界中に形成する偏向磁界
に対応した不均一磁界の作用を大きく受ける前に、前記
複数の電子銃電極の少なくとも一つの作用により、電子
ビームは走査線方向と走査線とは直角方向の集束作用で
異なる場合も多い。
に対応した不均一磁界の作用を大きく受ける前に、前記
複数の電子銃電極の少なくとも一つの作用により、電子
ビームは走査線方向と走査線とは直角方向の集束作用で
異なる場合も多い。
【0189】更に又、陰極線管の使途によって走査線方
向の偏向収差補正を重視するか、走査線と直角方向の偏
向収差補正を重視するかは重み付けが異なる。従って、
偏向収差を補正して蛍光面全体での解像度の均一性を向
上させるための上記偏向磁界中に形成する偏向磁界に対
応した不均一磁界の内容は一意的ではない。走査線の方
向と対応する偏向収差補正の方向、補正の内容、補正の
量により対応する技術内容並びに必要価格は必ずしも同
一ではなく、それぞれ状況に応じて偏向収差補正する内
容を明確にして対応するのが画像表示装置として特性向
上並びに低価格を実現する上で重要である。
向の偏向収差補正を重視するか、走査線と直角方向の偏
向収差補正を重視するかは重み付けが異なる。従って、
偏向収差を補正して蛍光面全体での解像度の均一性を向
上させるための上記偏向磁界中に形成する偏向磁界に対
応した不均一磁界の内容は一意的ではない。走査線の方
向と対応する偏向収差補正の方向、補正の内容、補正の
量により対応する技術内容並びに必要価格は必ずしも同
一ではなく、それぞれ状況に応じて偏向収差補正する内
容を明確にして対応するのが画像表示装置として特性向
上並びに低価格を実現する上で重要である。
【0190】本発明による陰極線管の偏向収差補正方法
の第3実施例は、図1,図2に示したような不均一磁界
を偏向磁界中に形成し、走査線方向又は並びに走査線と
は直角方向の偏向収差補正をするものである。
の第3実施例は、図1,図2に示したような不均一磁界
を偏向磁界中に形成し、走査線方向又は並びに走査線と
は直角方向の偏向収差補正をするものである。
【0191】3電子ビームを水平方向にインライン配列
したカラー陰極線管では、蛍光面上での3電子ビームの
集中を制御する回路の簡便化を図るため、前記図71に
示したように垂直偏向磁界にはバレル形の磁界分布、水
平偏向磁界にはピンクッション形の磁界分布をそれぞれ
用いている。
したカラー陰極線管では、蛍光面上での3電子ビームの
集中を制御する回路の簡便化を図るため、前記図71に
示したように垂直偏向磁界にはバレル形の磁界分布、水
平偏向磁界にはピンクッション形の磁界分布をそれぞれ
用いている。
【0192】インライン配列の3電子ビームのうち、両
脇電子ビームは垂直偏向磁界により受ける偏向収差の量
が垂直偏向磁界の強さと水平偏向の方向により異なる。
例えば、蛍光面側から陰極線管を見て、インラインの右
側電子ビームが蛍光面の左に偏向する場合と右に偏向す
る場合では、通過する偏向磁界の磁界分布が違うので偏
向収差量が異なる。蛍光面上での左右コーナで画質が変
る。このような場合の脇電子ビームの偏向収差補正に
は、偏向磁界中に脇電子ビーム用電子銃の中心軸を挟ん
で水平偏向方向に非対称な偏向磁界に対応した不均一磁
界の設置が有効である。
脇電子ビームは垂直偏向磁界により受ける偏向収差の量
が垂直偏向磁界の強さと水平偏向の方向により異なる。
例えば、蛍光面側から陰極線管を見て、インラインの右
側電子ビームが蛍光面の左に偏向する場合と右に偏向す
る場合では、通過する偏向磁界の磁界分布が違うので偏
向収差量が異なる。蛍光面上での左右コーナで画質が変
る。このような場合の脇電子ビームの偏向収差補正に
は、偏向磁界中に脇電子ビーム用電子銃の中心軸を挟ん
で水平偏向方向に非対称な偏向磁界に対応した不均一磁
界の設置が有効である。
【0193】図3は本発明による陰極線管の偏向収差補
正方法の第4実施例を説明する模式図であって、電子銃
の中心軸を挟んで磁界分布の異なる電子ビームの発散作
用を持つ不均一磁界をそれぞれ設置した例である。
正方法の第4実施例を説明する模式図であって、電子銃
の中心軸を挟んで磁界分布の異なる電子ビームの発散作
用を持つ不均一磁界をそれぞれ設置した例である。
【0194】同図(a)(b)は磁力線密度が高い側で
の電子ビームの発散を説明する模式図で、磁力線61の
密度の高い側で電子銃の中心軸Z−Zから離れた部分を
通過する電子ビーム62−2では、磁界中を進行するに
伴い発散し、かつ全体軌道も中心軸Z−Zから離れてい
く。更に、軌道の変わり方も中心軸Z−Zから離れた側
が大きい。これは、磁力線61の間隔が中心軸Z−Zか
ら離れるに従い狭くなるからである。
の電子ビームの発散を説明する模式図で、磁力線61の
密度の高い側で電子銃の中心軸Z−Zから離れた部分を
通過する電子ビーム62−2では、磁界中を進行するに
伴い発散し、かつ全体軌道も中心軸Z−Zから離れてい
く。更に、軌道の変わり方も中心軸Z−Zから離れた側
が大きい。これは、磁力線61の間隔が中心軸Z−Zか
ら離れるに従い狭くなるからである。
【0195】また、(c)(d)は磁力線密度が低い側
での電子ビームの発散を説明する模式図で、中心軸Z−
Zから離れた部分を通過する電子ビーム62−3はやは
り電子ビーム62−2のように磁界中を進行するに伴い
発散し、全体軌道も中心軸Z−Zから離れていき、かつ
軌道の変わり方も中心軸Z−Zから離れた側が大きい
が、変わり方が電子ビーム62−2に比較して小さい。
これは、磁力線61の間隔が中心軸Z−Zから離れても
あまり狭くならないからである。
での電子ビームの発散を説明する模式図で、中心軸Z−
Zから離れた部分を通過する電子ビーム62−3はやは
り電子ビーム62−2のように磁界中を進行するに伴い
発散し、全体軌道も中心軸Z−Zから離れていき、かつ
軌道の変わり方も中心軸Z−Zから離れた側が大きい
が、変わり方が電子ビーム62−2に比較して小さい。
これは、磁力線61の間隔が中心軸Z−Zから離れても
あまり狭くならないからである。
【0196】このような偏向量に対応する不均一磁界を
偏向磁界中に形成して電子ビームが偏向されてその軌道
が変化するとき、偏向量に伴う電子ビームの発散作用の
加速のされ方が偏向の方向により異なるので、偏向収差
量が偏向の方向により異なる集束作用の場合の偏向収差
補正をする。実際には、適用する最大偏向角を含む陰極
線管の構造、組み合わせる偏向磁界発生部の構造、不均
一な磁界を形成する磁極、不均一な磁界を形成する部分
以外の電子銃構造、陰極線管の駆動条件、陰極線管の使
途などに依存するので一意的ではない。
偏向磁界中に形成して電子ビームが偏向されてその軌道
が変化するとき、偏向量に伴う電子ビームの発散作用の
加速のされ方が偏向の方向により異なるので、偏向収差
量が偏向の方向により異なる集束作用の場合の偏向収差
補正をする。実際には、適用する最大偏向角を含む陰極
線管の構造、組み合わせる偏向磁界発生部の構造、不均
一な磁界を形成する磁極、不均一な磁界を形成する部分
以外の電子銃構造、陰極線管の駆動条件、陰極線管の使
途などに依存するので一意的ではない。
【0197】図4は本発明による陰極線管の偏向収差補
正方法の第5実施例を説明する模式図であって、電子銃
の中心軸近傍に非対称な電子ビームの集束作用を持つ不
均一磁界を設置した例である。偏向されて磁力線61で
形成される磁界の内で磁束密度の高い側の中心軸Z−Z
から離れた部分を通過する電子ビーム62−4と、やは
り偏向されて磁力線61で形成される磁界の内で磁束密
度の低い側の中心軸Z−Zから離れた部分を通過する電
子ビーム62−5の状態比較である。
正方法の第5実施例を説明する模式図であって、電子銃
の中心軸近傍に非対称な電子ビームの集束作用を持つ不
均一磁界を設置した例である。偏向されて磁力線61で
形成される磁界の内で磁束密度の高い側の中心軸Z−Z
から離れた部分を通過する電子ビーム62−4と、やは
り偏向されて磁力線61で形成される磁界の内で磁束密
度の低い側の中心軸Z−Zから離れた部分を通過する電
子ビーム62−5の状態比較である。
【0198】磁束密度の高い側の電子ビーム62−4は
磁界中を進行するに伴い集束しながら、かつ全体軌道も
中心軸Z−Zから離れていく。更に、軌道の変わり方も
中心軸Z−Zに近い側が大きい。これは、磁力線61の
間隔が中心軸Z−Zから離れるに従い広くなるからであ
る。磁束密度の低い側の中心軸Z−Zから離れた部分を
通過する電子ビーム62−5もやはり電子ビーム62−
4のように磁界中を進行するに伴い集束していき、かつ
全体軌道も中心軸Z−Zから離れていく。かつ軌道の変
わり方も中心軸Z−Zに近い側が大きいが、変わり方が
電子ビーム62−4に比較して小さい。これは、磁力線
61の間隔変化が中心軸Z−Zから離れてもあまり変わ
らないからである。
磁界中を進行するに伴い集束しながら、かつ全体軌道も
中心軸Z−Zから離れていく。更に、軌道の変わり方も
中心軸Z−Zに近い側が大きい。これは、磁力線61の
間隔が中心軸Z−Zから離れるに従い広くなるからであ
る。磁束密度の低い側の中心軸Z−Zから離れた部分を
通過する電子ビーム62−5もやはり電子ビーム62−
4のように磁界中を進行するに伴い集束していき、かつ
全体軌道も中心軸Z−Zから離れていく。かつ軌道の変
わり方も中心軸Z−Zに近い側が大きいが、変わり方が
電子ビーム62−4に比較して小さい。これは、磁力線
61の間隔変化が中心軸Z−Zから離れてもあまり変わ
らないからである。
【0199】このような偏向量に対応する不均一磁界を
偏向磁界中に形成して電子ビームが偏向されてその軌道
が変化するとき、偏向量に伴う電子ビ−ムの集束作用の
加速のされ方が偏向の方向により異なるので、偏向収差
量が偏向の方向により異なる発散作用の場合の偏向収差
補正する。実際には、適用する最大偏向角を含む陰極線
管の構造、組み合わせる偏向磁界発生部の構造、不均一
な磁界を形成する磁極、不均一な磁界を形成する個所以
外の電子銃構造、陰極線管の駆動条件、陰極線管の使途
などに依存するので一意的ではない。
偏向磁界中に形成して電子ビームが偏向されてその軌道
が変化するとき、偏向量に伴う電子ビ−ムの集束作用の
加速のされ方が偏向の方向により異なるので、偏向収差
量が偏向の方向により異なる発散作用の場合の偏向収差
補正する。実際には、適用する最大偏向角を含む陰極線
管の構造、組み合わせる偏向磁界発生部の構造、不均一
な磁界を形成する磁極、不均一な磁界を形成する個所以
外の電子銃構造、陰極線管の駆動条件、陰極線管の使途
などに依存するので一意的ではない。
【0200】3電子ビームを水平方向にインライン配列
したカラー陰極線管では、蛍光面上での3電子ビームの
集中を制御する回路の簡便化を図るため、前記図71の
様に垂直偏向磁界にはバレル形の磁界分布、水平偏向磁
界にはピンクッション形の磁界分布をそれぞれ用いてい
る。
したカラー陰極線管では、蛍光面上での3電子ビームの
集中を制御する回路の簡便化を図るため、前記図71の
様に垂直偏向磁界にはバレル形の磁界分布、水平偏向磁
界にはピンクッション形の磁界分布をそれぞれ用いてい
る。
【0201】このようなカラー陰極線管ではインライン
配列の方向、つまり上記水平方向が走査線方向である。
インライン配列の3電子ビームのうち、両脇電子ビーム
は垂直偏向磁界により受ける偏向収差の量が垂直偏向磁
界の強さと水平偏向の方向により異なる。例えば、蛍光
面側から陰極線管を見て、インラインの右側電子ビーム
が蛍光面の左に偏向する場合と右に偏向する場合では、
通過する偏向磁界の磁界分布が違うので偏向収差量が異
なる。
配列の方向、つまり上記水平方向が走査線方向である。
インライン配列の3電子ビームのうち、両脇電子ビーム
は垂直偏向磁界により受ける偏向収差の量が垂直偏向磁
界の強さと水平偏向の方向により異なる。例えば、蛍光
面側から陰極線管を見て、インラインの右側電子ビーム
が蛍光面の左に偏向する場合と右に偏向する場合では、
通過する偏向磁界の磁界分布が違うので偏向収差量が異
なる。
【0202】本発明の別の実施例では、インライン配列
の3電子ビームのうち、両脇電子ビームに対応する偏向
磁界中に偏向磁界に対応した不均一磁界として上記走査
線方向に図3または図4のような中心軸に対して非対称
な磁界を形成して偏向収差補正する。実際には適用する
最大偏向角を含む陰極線管の構造、組み合わせる偏向磁
界発生部の構造、不均一な磁界を形成する磁極、不均一
な磁界を形成する個所以外の電子銃構造、陰極線管の駆
動条件、陰極線管の使途などに依存するので一意的では
ない。
の3電子ビームのうち、両脇電子ビームに対応する偏向
磁界中に偏向磁界に対応した不均一磁界として上記走査
線方向に図3または図4のような中心軸に対して非対称
な磁界を形成して偏向収差補正する。実際には適用する
最大偏向角を含む陰極線管の構造、組み合わせる偏向磁
界発生部の構造、不均一な磁界を形成する磁極、不均一
な磁界を形成する個所以外の電子銃構造、陰極線管の駆
動条件、陰極線管の使途などに依存するので一意的では
ない。
【0203】図5は本発明による陰極線管の第1実施例
を説明する断面模式図であって、1は電子銃の第1電極
(G1)、2は第2電極(G2)、3は第3電極(G
3)で、この実施例ではフォーカス電極である。4は第
4電極(G4)でこの実施例では陽極である。7は電子
銃を収納する陰極線管のネック部、8はファンネル部、
14はパネル部でこれら3つの組合せにより陰極線管の
真空外囲器を構成する。
を説明する断面模式図であって、1は電子銃の第1電極
(G1)、2は第2電極(G2)、3は第3電極(G
3)で、この実施例ではフォーカス電極である。4は第
4電極(G4)でこの実施例では陽極である。7は電子
銃を収納する陰極線管のネック部、8はファンネル部、
14はパネル部でこれら3つの組合せにより陰極線管の
真空外囲器を構成する。
【0204】また、10は電子銃から発射された電子ビ
ームであり、シャドウマスク12の開口部を通過してパ
ネル14の内面に形成された蛍光膜13に射突して該蛍
光膜13を発光させ、陰極線管の画面上に表示を行う。
11は電子ビーム10を偏向させる偏向ヨークで、電子
ビームを制御する映像信号に同期して磁界を発生させ電
子ビーム10の蛍光膜13への射突位置を制御する。
ームであり、シャドウマスク12の開口部を通過してパ
ネル14の内面に形成された蛍光膜13に射突して該蛍
光膜13を発光させ、陰極線管の画面上に表示を行う。
11は電子ビーム10を偏向させる偏向ヨークで、電子
ビームを制御する映像信号に同期して磁界を発生させ電
子ビーム10の蛍光膜13への射突位置を制御する。
【0205】なお、38は電子銃の主レンズで、陰極K
から発射された電子ビ−ム10が第1電極(G1)1,
第2電極(G2)2,第3電極(G3)3を通過後、陽
極4との間に形成される主レンズ38の電界により電子
ビーム10を蛍光面13上に焦点を結ぶ作用をする。
から発射された電子ビ−ム10が第1電極(G1)1,
第2電極(G2)2,第3電極(G3)3を通過後、陽
極4との間に形成される主レンズ38の電界により電子
ビーム10を蛍光面13上に焦点を結ぶ作用をする。
【0206】そして、39は偏向ヨーク11の磁界内に
位置して偏向磁界に対応する不均一磁界を形成し、電子
ビーム10を偏向ヨーク11の磁界で偏向するとき、当
該偏向角に応じて電子ビーム10の偏向収差を補正する
磁極である。
位置して偏向磁界に対応する不均一磁界を形成し、電子
ビーム10を偏向ヨーク11の磁界で偏向するとき、当
該偏向角に応じて電子ビーム10の偏向収差を補正する
磁極である。
【0207】本実施例では、この偏向収差補正磁極39
は陽極4に機械的に固定され、電子ビーム10の垂直方
向上下に紙面に垂直な方向に各1個、計2個の間隙をな
す磁極で構成されて、上記2個の間隙と間隙の間を通過
する電子ビーム10に発散作用する不均一磁界を形成す
る。なお、40は電子銃の電極をステムピン(図示せ
ず)に接続するリードである。
は陽極4に機械的に固定され、電子ビーム10の垂直方
向上下に紙面に垂直な方向に各1個、計2個の間隙をな
す磁極で構成されて、上記2個の間隙と間隙の間を通過
する電子ビーム10に発散作用する不均一磁界を形成す
る。なお、40は電子銃の電極をステムピン(図示せ
ず)に接続するリードである。
【0208】同図では、上記偏向収差補正磁極39を構
成する2個の間隙を作る磁極の上下間隔は、実際には上
記2個の間隙を作る磁極の取付け位置,蛍光膜13に向
かって延びる長さ,偏向磁界の分布,上記2個の間隙間
を通過するときの電子ビームの径,陰極線管の最大偏向
角などの組合せで決まるので、その広がりの程度は一意
的ではない。
成する2個の間隙を作る磁極の上下間隔は、実際には上
記2個の間隙を作る磁極の取付け位置,蛍光膜13に向
かって延びる長さ,偏向磁界の分布,上記2個の間隙間
を通過するときの電子ビームの径,陰極線管の最大偏向
角などの組合せで決まるので、その広がりの程度は一意
的ではない。
【0209】図示されたように、本実施例では、電子銃
の主レンズ38は偏向ヨーク11の偏向磁界内で、該偏
向ヨーク取付け位置より蛍光膜13側に寄った位置にあ
るごとく示しているが、この主レンズ38は偏向ヨーク
の磁界領域内であれば図示された位置に限るものではな
い。
の主レンズ38は偏向ヨーク11の偏向磁界内で、該偏
向ヨーク取付け位置より蛍光膜13側に寄った位置にあ
るごとく示しているが、この主レンズ38は偏向ヨーク
の磁界領域内であれば図示された位置に限るものではな
い。
【0210】図6は本発明による陰極線管の作用を説明
する要部断面模式図であって、前記図5の偏向ヨーク1
1の磁界内に位置して、電子ビーム10を該偏向ヨーク
11の磁界で偏向するとき、その偏向角に応じて電子ビ
ーム10の偏向収差を補正する不均一磁界を形成するた
めの偏向収差補正磁極39の作用の1例を詳細に説明す
るものである。
する要部断面模式図であって、前記図5の偏向ヨーク1
1の磁界内に位置して、電子ビーム10を該偏向ヨーク
11の磁界で偏向するとき、その偏向角に応じて電子ビ
ーム10の偏向収差を補正する不均一磁界を形成するた
めの偏向収差補正磁極39の作用の1例を詳細に説明す
るものである。
【0211】この例でも上記不均一磁界は電子ビーム1
0に発散作用する。図5と同じ機能の部分は同一符号を
付してある。
0に発散作用する。図5と同じ機能の部分は同一符号を
付してある。
【0212】また、図7は本発明の実施例による陰極線
管における不均一磁界形成磁極である偏向収差補正磁極
の作用を従来技術と対比説明するために上記偏向収差補
正磁極を欠如した図6と同様の要部断面模式図である。
管における不均一磁界形成磁極である偏向収差補正磁極
の作用を従来技術と対比説明するために上記偏向収差補
正磁極を欠如した図6と同様の要部断面模式図である。
【0213】図6,図7において、電子銃の第3電極
(G3)3を通過してきた電子ビーム10は第4電極
(G4)4との間に形成される主レンズ38により集束
され、偏向ヨーク11で形成される偏向磁界による偏向
を受けない場合(画面中央部)はそのまま直進して蛍光
膜13上に径D1 のビームスポットを結ぶ。
(G3)3を通過してきた電子ビーム10は第4電極
(G4)4との間に形成される主レンズ38により集束
され、偏向ヨーク11で形成される偏向磁界による偏向
を受けない場合(画面中央部)はそのまま直進して蛍光
膜13上に径D1 のビームスポットを結ぶ。
【0214】ここで、蛍光膜13の図中上側に偏向され
る場合を例にとり、偏向収差補正磁極39の作用の有り
(図6),無し(図7)で電子ビーム10の軌道がどの
ように変わるか定性的に説明する。
る場合を例にとり、偏向収差補正磁極39の作用の有り
(図6),無し(図7)で電子ビーム10の軌道がどの
ように変わるか定性的に説明する。
【0215】図7において、電子ビーム10の外周軌道
のうち、下側外周軌道は偏向収差補正磁極39の作用が
ないため10Dのように進む。上側外周軌道も偏向収差
補正磁極39の作用がないため10Uのように進み、蛍
光膜13に到達する前に下側外周軌道10Dと交差す
る。この結果、蛍光膜13上には図7に示した径D2 の
スポットを結ぶ。
のうち、下側外周軌道は偏向収差補正磁極39の作用が
ないため10Dのように進む。上側外周軌道も偏向収差
補正磁極39の作用がないため10Uのように進み、蛍
光膜13に到達する前に下側外周軌道10Dと交差す
る。この結果、蛍光膜13上には図7に示した径D2 の
スポットを結ぶ。
【0216】これに対して、図6に示したように、偏向
収差補正磁極39が作用すると電子ビ−ムの上側に位置
する軌道の部分は偏向収差補正磁極39で形成される磁
力線の作用を受けて10U’のように進み、また電子ビ
ームの下側に位置する軌道の部分は偏向収差補正磁極3
9によって形成される磁路の為該部分の偏向磁界が減少
するので10Dのように進み、蛍光膜13に到達する前
に上記上側外周軌道10U' と交差することもなく蛍光
膜13に到達する。この結果、蛍光膜13上には上記D
2 より小さな径D3 のスポットを結ぶ。これは、上記不
均一な磁界が図1のように形成されているからである。
収差補正磁極39が作用すると電子ビ−ムの上側に位置
する軌道の部分は偏向収差補正磁極39で形成される磁
力線の作用を受けて10U’のように進み、また電子ビ
ームの下側に位置する軌道の部分は偏向収差補正磁極3
9によって形成される磁路の為該部分の偏向磁界が減少
するので10Dのように進み、蛍光膜13に到達する前
に上記上側外周軌道10U' と交差することもなく蛍光
膜13に到達する。この結果、蛍光膜13上には上記D
2 より小さな径D3 のスポットを結ぶ。これは、上記不
均一な磁界が図1のように形成されているからである。
【0217】径D3 のビームスポツトの蛍光膜13上各
位置での分布は偏向収差補正磁極39を構成する部品の
取付け位置、蛍光面13に向かって延びる長さ、偏向磁
界の分布、上記2つの間隙間を通過するときの電子ビー
ムの径、陰極線管の最大偏向角などの組合せで適正化で
き、画面中央部でのビームスポツト径D1 との差を小さ
くして画面全域で一様な解像度とすることができる。
位置での分布は偏向収差補正磁極39を構成する部品の
取付け位置、蛍光面13に向かって延びる長さ、偏向磁
界の分布、上記2つの間隙間を通過するときの電子ビー
ムの径、陰極線管の最大偏向角などの組合せで適正化で
き、画面中央部でのビームスポツト径D1 との差を小さ
くして画面全域で一様な解像度とすることができる。
【0218】図8は本発明の他の実施例の陰極線管の作
用を説明する要部断面模式図であって、前記図5の偏向
ヨーク11の磁界内に位置して、電子ビーム10を該偏
向ヨーク11の磁界で偏向するとき、その偏向角に応じ
て電子ビーム10の偏向収差を補正する不均一磁界を形
成するための偏向収差補正磁極39の作用の他の例を詳
細に説明するものである。同図において、(a)は上面
図、(b)は側面図である。
用を説明する要部断面模式図であって、前記図5の偏向
ヨーク11の磁界内に位置して、電子ビーム10を該偏
向ヨーク11の磁界で偏向するとき、その偏向角に応じ
て電子ビーム10の偏向収差を補正する不均一磁界を形
成するための偏向収差補正磁極39の作用の他の例を詳
細に説明するものである。同図において、(a)は上面
図、(b)は側面図である。
【0219】この例では、上記不均一磁界は電子ビーム
10に集束作用を与える。前記図5と同じ機能に部分に
は同一符号を付してある。
10に集束作用を与える。前記図5と同じ機能に部分に
は同一符号を付してある。
【0220】図9は上記本発明の他の実施例の陰極線管
における不均一磁界形成磁極である偏向収差補正磁極の
作用を従来技術と対比して説明するために上記偏向収差
補正磁極が欠如した図8と同様の要部断面模式図であ
る。
における不均一磁界形成磁極である偏向収差補正磁極の
作用を従来技術と対比して説明するために上記偏向収差
補正磁極が欠如した図8と同様の要部断面模式図であ
る。
【0221】図8、図9において、電子銃の第3電極
(G3)3を通過してきた電子ビーム10は第4電極
(G4)4との間に形成される主レンズ38により集束
され、偏向ヨーク11で形成される偏向磁界による偏向
を受けない場合(画面中央部)はそのまま直進して蛍光
膜13上に径D1 のビームスポットを結ぶ。
(G3)3を通過してきた電子ビーム10は第4電極
(G4)4との間に形成される主レンズ38により集束
され、偏向ヨーク11で形成される偏向磁界による偏向
を受けない場合(画面中央部)はそのまま直進して蛍光
膜13上に径D1 のビームスポットを結ぶ。
【0222】ここで、蛍光膜13の図中蛍光面側から見
て右側に偏向される場合を例にとり、偏向収差補正磁極
39の作用のあり(図8)、なし(図9)で電子ビーム
10の軌道がどのように変わるかを定性的に説明する。
て右側に偏向される場合を例にとり、偏向収差補正磁極
39の作用のあり(図8)、なし(図9)で電子ビーム
10の軌道がどのように変わるかを定性的に説明する。
【0223】図9において、電子ビーム10の外周軌道
のうち、蛍光面側からみて右側外周軌道は偏向収差補正
磁極39の作用がないため10Rのように進む。左側外
周軌道も偏向収差補正磁極39の作用がないため10L
のように進み、蛍光膜13に到達するときは発散して径
D2 のビームスポットを結ぶ。
のうち、蛍光面側からみて右側外周軌道は偏向収差補正
磁極39の作用がないため10Rのように進む。左側外
周軌道も偏向収差補正磁極39の作用がないため10L
のように進み、蛍光膜13に到達するときは発散して径
D2 のビームスポットを結ぶ。
【0224】これに対して、図8に示したように、偏向
収差補正磁極39が作用すると、電子ビームの左側に位
置する軌道の部分は、偏向収差補正磁極39で形成され
る磁力線の作用を受けて10L’のように進む。また、
電子ビームの右側に位置する軌道の部分は、偏向収差補
正磁極39によって形成される磁路のため、該部分の偏
向磁界が減少するので10Rのように進み、蛍光膜13
に到達するときは、電子ビーム10は集束する。この結
果、蛍光膜13上には上記D2 より小さな径の径D3 の
ビームスポットを結ぶ。これは、上記不均一な磁界が前
記図2のように形成されるからである。
収差補正磁極39が作用すると、電子ビームの左側に位
置する軌道の部分は、偏向収差補正磁極39で形成され
る磁力線の作用を受けて10L’のように進む。また、
電子ビームの右側に位置する軌道の部分は、偏向収差補
正磁極39によって形成される磁路のため、該部分の偏
向磁界が減少するので10Rのように進み、蛍光膜13
に到達するときは、電子ビーム10は集束する。この結
果、蛍光膜13上には上記D2 より小さな径の径D3 の
ビームスポットを結ぶ。これは、上記不均一な磁界が前
記図2のように形成されるからである。
【0225】径D3 のビームスポットの蛍光膜13上各
位置での分布は、偏向収差補正磁極39を構成する部品
の取付け位置、蛍光膜13に向かって延びる長さ、蛍光
膜13と略平行方向に延びる長さ、偏向磁界の分布、上
記2つの間隙間を通過するときの電子ビームの径、陰極
線管の最大偏向角などの組み合わせで適性化でき、画面
中央のビームスポット径D1 との差を小さくして画面全
域で一様な解像度とすることができる。
位置での分布は、偏向収差補正磁極39を構成する部品
の取付け位置、蛍光膜13に向かって延びる長さ、蛍光
膜13と略平行方向に延びる長さ、偏向磁界の分布、上
記2つの間隙間を通過するときの電子ビームの径、陰極
線管の最大偏向角などの組み合わせで適性化でき、画面
中央のビームスポット径D1 との差を小さくして画面全
域で一様な解像度とすることができる。
【0226】以上の結果、本実施例によれば、該電子銃
の一部の電極に電子ビームの偏向角に同期させてダイナ
ミックに電圧供給しなくても蛍光膜(画面)上で偏向角
に同期したフォーカス状態の制御が可能となり、安価で
かつ画面全体での表示の均一な陰極線管が提供可能とな
る。これ等の条件は、実際には適用する最大偏向角を含
む該陰極線管の構造、組み合わせる偏向磁界発生部の構
造、不均一な磁界を形成する偏向収差補正磁極、偏向収
差補正磁極以外の部分の電子銃構造、陰極線管の駆動条
件、陰極線管の使途などに依存するので一意的ではな
い。
の一部の電極に電子ビームの偏向角に同期させてダイナ
ミックに電圧供給しなくても蛍光膜(画面)上で偏向角
に同期したフォーカス状態の制御が可能となり、安価で
かつ画面全体での表示の均一な陰極線管が提供可能とな
る。これ等の条件は、実際には適用する最大偏向角を含
む該陰極線管の構造、組み合わせる偏向磁界発生部の構
造、不均一な磁界を形成する偏向収差補正磁極、偏向収
差補正磁極以外の部分の電子銃構造、陰極線管の駆動条
件、陰極線管の使途などに依存するので一意的ではな
い。
【0227】偏向磁界に対応した不均一な磁界を偏向磁
界中に形成することによって蛍光面全体での解像度の均
一性向上を図るためには、該不均一磁界中でも電子ビー
ムの軌道が強度の異なった磁界領域を通過するように偏
向される必要がある。従って前記不均一な磁界は偏向磁
界との位置関係に制約される。
界中に形成することによって蛍光面全体での解像度の均
一性向上を図るためには、該不均一磁界中でも電子ビー
ムの軌道が強度の異なった磁界領域を通過するように偏
向される必要がある。従って前記不均一な磁界は偏向磁
界との位置関係に制約される。
【0228】図10は偏向磁界分布の説明図であって、
(a)は偏向角度が100度以上の陰極線管における偏
向磁界の管軸上での分布例の説明図、(b)は(a)に
示した偏向磁界分布と偏向磁界発生機構の位置関係の説
明図である。なお、同図において、向かって右側が蛍光
面に近い側、左側が蛍光面に遠い側である。
(a)は偏向角度が100度以上の陰極線管における偏
向磁界の管軸上での分布例の説明図、(b)は(a)に
示した偏向磁界分布と偏向磁界発生機構の位置関係の説
明図である。なお、同図において、向かって右側が蛍光
面に近い側、左側が蛍光面に遠い側である。
【0229】同図(a)および(b)において、Aは磁
界測定時に基準とした位置、BHは走査線方向に偏向す
る磁界の磁束密度64の最大値をもつ位置、BVは走査
線と直角方向に偏向する磁界の磁束密度65の最大値を
もつ位置、Cは偏向磁界を発生させるコイルのコアを形
成する磁性材料の陰極線管の蛍光面から離れる側の端部
である。前記磁極の蛍光面側が陰極線管の管軸方向に入
り組んでいる場合は前記距離は最も長い部分である。
界測定時に基準とした位置、BHは走査線方向に偏向す
る磁界の磁束密度64の最大値をもつ位置、BVは走査
線と直角方向に偏向する磁界の磁束密度65の最大値を
もつ位置、Cは偏向磁界を発生させるコイルのコアを形
成する磁性材料の陰極線管の蛍光面から離れる側の端部
である。前記磁極の蛍光面側が陰極線管の管軸方向に入
り組んでいる場合は前記距離は最も長い部分である。
【0230】図11は偏向磁界分布の説明図であって、
(a)は偏向角度が100度未満の陰極線管における偏
向磁界の管軸上での分布例の説明図、(b)は(a)に
示した偏向磁界分布と偏向磁界発生機構の位置関係の説
明図である。なお、同図において、向かって右側が蛍光
面に近い側、左側が蛍光面に遠い側である。
(a)は偏向角度が100度未満の陰極線管における偏
向磁界の管軸上での分布例の説明図、(b)は(a)に
示した偏向磁界分布と偏向磁界発生機構の位置関係の説
明図である。なお、同図において、向かって右側が蛍光
面に近い側、左側が蛍光面に遠い側である。
【0231】同図(a)および(b)において、Aは磁
界測定時に基準とした位置、BHは走査線方向に偏向す
る磁界の磁束密度64の最大値をもつ位置、BVは走査
線と直角方向に偏向する磁界の磁束密度65の最大値を
もつ位置、Cは偏向磁界を発生させるコイルのコアを形
成する磁性材料の陰極線管の蛍光面から離れる側の端部
である。
界測定時に基準とした位置、BHは走査線方向に偏向す
る磁界の磁束密度64の最大値をもつ位置、BVは走査
線と直角方向に偏向する磁界の磁束密度65の最大値を
もつ位置、Cは偏向磁界を発生させるコイルのコアを形
成する磁性材料の陰極線管の蛍光面から離れる側の端部
である。
【0232】図12は本発明の偏向磁界中に偏向磁界に
対応した不均一な磁界を形成する偏向収差補正磁極の構
造例を示す斜視図である。同図の偏向収差補正磁極39
は4個の軟磁化特性を持つ磁性材板からなり、距離Dだ
け離して蛍光面に面Eが略平行に対向する。各々上下各
1個の間隙間の中央Zc−Zc,Zs−Zsを偏向磁界
のないとき電子ビームが通過するようにする。
対応した不均一な磁界を形成する偏向収差補正磁極の構
造例を示す斜視図である。同図の偏向収差補正磁極39
は4個の軟磁化特性を持つ磁性材板からなり、距離Dだ
け離して蛍光面に面Eが略平行に対向する。各々上下各
1個の間隙間の中央Zc−Zc,Zs−Zsを偏向磁界
のないとき電子ビームが通過するようにする。
【0233】偏向収差補正磁極39は6つの間隙Dが走
査線と平行になるように角度設定すると共に、電子銃の
陽極に取付け、ネック部外径29ミリメートル、最大偏
向角112度で蛍光面サイズが68センチメートルのカ
ラー陰極線管に実際に封止した。この陰極線管に図10
(a)に示した偏向磁界を組合せ、図12のE面を図1
0(a)の管軸位置96ミリメートルの位置に設定し
て、陽極電圧30キロボルトを用いて好結果を得た。図
12のE面を設定した位置に磁極がない場合の磁束密度
は陽極電圧1キロボルトの平方根あたり0.0104ミ
リテスラであり、これは最大磁束密度の約40%であ
る。また、そのE面を設定した位置は偏向磁界を発生さ
せるコイルの蛍光面から遠い側のコア端部から約18ミ
リメートルである。これ等の条件は適用する最大偏向角
を含む陰極線管の構造、組み合わせる偏向磁界発生部の
構造、偏向収差補正磁極、偏向収差補正磁極以外の部分
の電子銃構造、陰極線管の駆動条件、陰極線管の使途な
どに依存するので一意的ではない。
査線と平行になるように角度設定すると共に、電子銃の
陽極に取付け、ネック部外径29ミリメートル、最大偏
向角112度で蛍光面サイズが68センチメートルのカ
ラー陰極線管に実際に封止した。この陰極線管に図10
(a)に示した偏向磁界を組合せ、図12のE面を図1
0(a)の管軸位置96ミリメートルの位置に設定し
て、陽極電圧30キロボルトを用いて好結果を得た。図
12のE面を設定した位置に磁極がない場合の磁束密度
は陽極電圧1キロボルトの平方根あたり0.0104ミ
リテスラであり、これは最大磁束密度の約40%であ
る。また、そのE面を設定した位置は偏向磁界を発生さ
せるコイルの蛍光面から遠い側のコア端部から約18ミ
リメートルである。これ等の条件は適用する最大偏向角
を含む陰極線管の構造、組み合わせる偏向磁界発生部の
構造、偏向収差補正磁極、偏向収差補正磁極以外の部分
の電子銃構造、陰極線管の駆動条件、陰極線管の使途な
どに依存するので一意的ではない。
【0234】また、偏向磁界中に偏向磁界に対応した不
均一な磁界を形成する図12に示した偏向収差補正磁極
を前記と同様に陰極線管に用い、電子銃の陽極に取付け
て、ネック部外径29ミリメートル、最大偏向角90度
で蛍光面サイズが48センチメートルのカラー陰極線管
に封止した。
均一な磁界を形成する図12に示した偏向収差補正磁極
を前記と同様に陰極線管に用い、電子銃の陽極に取付け
て、ネック部外径29ミリメートル、最大偏向角90度
で蛍光面サイズが48センチメートルのカラー陰極線管
に封止した。
【0235】該陰極線管に図11(a)の偏向磁界を組
合せ、図12のE面を図11(a)の管軸位置58ミリ
メートルの位置に設定して、陽極電圧30キロボルトを
用いて好結果を得た。図12のE面の位置に磁極がない
場合の磁束密度は陽極電圧1キロボルトの平方根あたり
0.016ミリテスラであり、これは最大磁束密度の約
78%である。また、そのE面の位置は偏向磁界を発生
させるコイルのコアから約25ミリメートルの距離にあ
る。これ等の条件は、適用する最大偏向角を含む陰極線
管の構造、組み合わせる偏向磁界発生部の構造、偏向収
差補正磁極、偏向収差補正磁極以外の部分の電子銃構
造、陰極線管の駆動条件、陰極線管の使途などに依存す
るので一意的ではない。
合せ、図12のE面を図11(a)の管軸位置58ミリ
メートルの位置に設定して、陽極電圧30キロボルトを
用いて好結果を得た。図12のE面の位置に磁極がない
場合の磁束密度は陽極電圧1キロボルトの平方根あたり
0.016ミリテスラであり、これは最大磁束密度の約
78%である。また、そのE面の位置は偏向磁界を発生
させるコイルのコアから約25ミリメートルの距離にあ
る。これ等の条件は、適用する最大偏向角を含む陰極線
管の構造、組み合わせる偏向磁界発生部の構造、偏向収
差補正磁極、偏向収差補正磁極以外の部分の電子銃構
造、陰極線管の駆動条件、陰極線管の使途などに依存す
るので一意的ではない。
【0236】図13は本発明による陰極線管に用いられ
る電子銃の一例を示す要部断面図であって、主レンズ3
8を挟んで陽極6が陰極線管内部では蛍光面に近く配置
され、集束電極5が蛍光面から遠く配置される。
る電子銃の一例を示す要部断面図であって、主レンズ3
8を挟んで陽極6が陰極線管内部では蛍光面に近く配置
され、集束電極5が蛍光面から遠く配置される。
【0237】同図では、偏向磁界中に偏向磁界に対応し
た不均一な磁界を形成する偏向収差補正磁極39は、電
子銃の陽極6の主レンズ38との対向面6aよりも蛍光
面側に位置している。
た不均一な磁界を形成する偏向収差補正磁極39は、電
子銃の陽極6の主レンズ38との対向面6aよりも蛍光
面側に位置している。
【0238】図14は本発明の陰極線管に用いる電子銃
構成の1例を説明する模式図であって、陰極線管は最大
偏向角が85度未満の投射形陰極線管である。
構成の1例を説明する模式図であって、陰極線管は最大
偏向角が85度未満の投射形陰極線管である。
【0239】同図においては、陽極4よりも蛍光面13
に近い位置のネック部7の外側に電磁集束用コイル74
が設置されている。また、陽極4の主レンズ38との対
向面4aから偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な
磁界を形成する偏向収差補正磁極39の蛍光面13に近
い端部までの距離Lは180ミリメートル程度である。
陽極4は主レンズ38との対向面4aの開口径が30ミ
リメートルの円筒である。
に近い位置のネック部7の外側に電磁集束用コイル74
が設置されている。また、陽極4の主レンズ38との対
向面4aから偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な
磁界を形成する偏向収差補正磁極39の蛍光面13に近
い端部までの距離Lは180ミリメートル程度である。
陽極4は主レンズ38との対向面4aの開口径が30ミ
リメートルの円筒である。
【0240】同図の構成は、ネック部7の内面に形成さ
れた抵抗膜75と抵抗体76で蛍光膜の電位を分圧して
陽極4への供給電圧を発生させている。細かい条件は、
最大偏向角を含む当該陰極線管の構造、組み合わせる偏
向磁界発生部の構造、偏向収差補正磁極、偏向収差補正
磁極以外の部分の電子銃構造、陰極線管の動作条件、陰
極線管の使途などに依存するので一意的でない。
れた抵抗膜75と抵抗体76で蛍光膜の電位を分圧して
陽極4への供給電圧を発生させている。細かい条件は、
最大偏向角を含む当該陰極線管の構造、組み合わせる偏
向磁界発生部の構造、偏向収差補正磁極、偏向収差補正
磁極以外の部分の電子銃構造、陰極線管の動作条件、陰
極線管の使途などに依存するので一意的でない。
【0241】図15は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極の構造例を説明する要部構成図であって、(a)
は垂直方向の収差補正磁力線の説明図、(b)は水平方
向の収差補正磁力線の説明図である。同図(a)におい
て、偏向収差補正磁極39が各電子ビーム10のインラ
イン方向の脇に位置して、各磁極の対向部を各電子ビー
ム10のインラインと直角な位置に配置して当該部分に
磁束を集中させる。なお、同図(a)における77はイ
ンライン配列と直角方向に電子ビーム10を偏向するた
めの磁力線であり、磁性材料からなる偏向収差補正磁極
39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁界を
形成する部材として用いることにより、電子ビーム10
の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に磁力線77を集め
て該当部の偏向補正を行う。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極の構造例を説明する要部構成図であって、(a)
は垂直方向の収差補正磁力線の説明図、(b)は水平方
向の収差補正磁力線の説明図である。同図(a)におい
て、偏向収差補正磁極39が各電子ビーム10のインラ
イン方向の脇に位置して、各磁極の対向部を各電子ビー
ム10のインラインと直角な位置に配置して当該部分に
磁束を集中させる。なお、同図(a)における77はイ
ンライン配列と直角方向に電子ビーム10を偏向するた
めの磁力線であり、磁性材料からなる偏向収差補正磁極
39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁界を
形成する部材として用いることにより、電子ビーム10
の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に磁力線77を集め
て該当部の偏向補正を行う。
【0242】また、同図(b)における78はインライ
ン配列方向に電子ビーム10を偏向するための磁力線で
あり、磁性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁
界中に偏向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材
として用いることにより、電子ビーム10の非偏向時の
軌道位置を挟んだ付近に磁力線78を集めて該当部の偏
向補正を行う。
ン配列方向に電子ビーム10を偏向するための磁力線で
あり、磁性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁
界中に偏向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材
として用いることにより、電子ビーム10の非偏向時の
軌道位置を挟んだ付近に磁力線78を集めて該当部の偏
向補正を行う。
【0243】図16は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極の別の構造例を説明する要部構成図であって、
(a)は垂直方向の収差補正磁力線の説明図、(b)は
水平方向の収差補正磁力線の説明図である。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極の別の構造例を説明する要部構成図であって、
(a)は垂直方向の収差補正磁力線の説明図、(b)は
水平方向の収差補正磁力線の説明図である。
【0244】同図(a)において、偏向収差補正磁極3
9が各電子ビーム10のインライン方向の脇に位置し
て、各磁極の対向部を各電子ビーム10のインラインと
直角な位置に配置して当該部に磁束を集中させる。77
はインライン配列方向と直角方向に電子ビーム10を偏
向するための磁力線であり、磁性材料からなる偏向収差
補正磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一
な磁界を形成する部材として用いることにより、電子ビ
ーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に磁力線7
7を集めて該当部の偏向補正を行う。
9が各電子ビーム10のインライン方向の脇に位置し
て、各磁極の対向部を各電子ビーム10のインラインと
直角な位置に配置して当該部に磁束を集中させる。77
はインライン配列方向と直角方向に電子ビーム10を偏
向するための磁力線であり、磁性材料からなる偏向収差
補正磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一
な磁界を形成する部材として用いることにより、電子ビ
ーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に磁力線7
7を集めて該当部の偏向補正を行う。
【0245】また、同図(b)においては、偏向収差補
正磁極39が各電子ビーム10のインライン方向の脇に
位置して、各磁極の対向部を各電子ビーム10のインラ
イン配列方向に配置して当該部に磁束を集中させる。7
8はインライン配列方向に電子ビーム10を偏向するた
めの磁力線であり、磁性材料からなる偏向収差補正磁極
39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁界を
形成する部材として用いることにより、電子ビーム10
の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に磁力線78を集め
て該当部の偏向補正を行う。
正磁極39が各電子ビーム10のインライン方向の脇に
位置して、各磁極の対向部を各電子ビーム10のインラ
イン配列方向に配置して当該部に磁束を集中させる。7
8はインライン配列方向に電子ビーム10を偏向するた
めの磁力線であり、磁性材料からなる偏向収差補正磁極
39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁界を
形成する部材として用いることにより、電子ビーム10
の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に磁力線78を集め
て該当部の偏向補正を行う。
【0246】この構成によれば、前記図15の構成に比
べて、偏向収差補正磁極39の電子ビーム10に近い位
置がテーパ状に切り落とされているため、インライン配
列と直角方向への偏向磁界の磁力線77を電子ビーム1
0の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に集める量が少な
くてもよい場合に適している。
べて、偏向収差補正磁極39の電子ビーム10に近い位
置がテーパ状に切り落とされているため、インライン配
列と直角方向への偏向磁界の磁力線77を電子ビーム1
0の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に集める量が少な
くてもよい場合に適している。
【0247】図17は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は垂直方向の収差補正磁力線の説明図、
(b)は水平方向の収差補正磁力線の説明図である。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は垂直方向の収差補正磁力線の説明図、
(b)は水平方向の収差補正磁力線の説明図である。
【0248】同図(a)において、偏向収差補正磁極3
9が各電子ビーム10のインライン方向の脇に位置し
て、各磁極の対向部を各電子ビーム10のインラインと
直角な位置に配置して当該部に磁束を集中させる。77
はインライン配列方向と直角方向に電子ビーム10を偏
向するための磁力線であり、磁性材料からなる偏向収差
補正磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一
な磁界を形成する部材として用いることにより、電子ビ
ーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に磁力線7
7を集めて該当部の偏向補正を行う。
9が各電子ビーム10のインライン方向の脇に位置し
て、各磁極の対向部を各電子ビーム10のインラインと
直角な位置に配置して当該部に磁束を集中させる。77
はインライン配列方向と直角方向に電子ビーム10を偏
向するための磁力線であり、磁性材料からなる偏向収差
補正磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一
な磁界を形成する部材として用いることにより、電子ビ
ーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に磁力線7
7を集めて該当部の偏向補正を行う。
【0249】また、同図(b)においては、偏向収差補
正磁極39が各電子ビーム10のインライン方向の脇に
位置して、各磁極の対向部を各電子ビーム10のインラ
イン配列方向に配置して当該部に磁束を集中させる。7
8はインライン配列方向に電子ビーム10を偏向するた
めの磁力線であり、磁性材料からなる偏向収差補正磁極
39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁界を
形成する部材として用いることにより、電子ビーム10
の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に磁力線78を集め
て該当部の偏向補正を行う。
正磁極39が各電子ビーム10のインライン方向の脇に
位置して、各磁極の対向部を各電子ビーム10のインラ
イン配列方向に配置して当該部に磁束を集中させる。7
8はインライン配列方向に電子ビーム10を偏向するた
めの磁力線であり、磁性材料からなる偏向収差補正磁極
39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁界を
形成する部材として用いることにより、電子ビーム10
の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に磁力線78を集め
て該当部の偏向補正を行う。
【0250】この構成によれば、前記図15の構成に比
べて、偏向収差補正磁極39の電子ビーム10に遠い位
置がテーパ状に切り落とされているため、インライン配
列と直角方向への偏向磁界の磁力線77を電子ビーム1
0の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に集める量がより
多く必要な場合に適している。
べて、偏向収差補正磁極39の電子ビーム10に遠い位
置がテーパ状に切り落とされているため、インライン配
列と直角方向への偏向磁界の磁力線77を電子ビーム1
0の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に集める量がより
多く必要な場合に適している。
【0251】図18は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して、各磁極の
対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角な位
置に配置して当該部に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して、各磁極の
対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角な位
置に配置して当該部に磁束を集中する。
【0252】なお、77はインライン配列方向と直角方
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。さらに、同図において、インライン配列方向に電
子ビーム10を偏向するための磁力線78を電子ビーム
10の非偏向時の軌道位置付近に集める量を増加でき
る。
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。さらに、同図において、インライン配列方向に電
子ビーム10を偏向するための磁力線78を電子ビーム
10の非偏向時の軌道位置付近に集める量を増加でき
る。
【0253】図19は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して、各磁極の
対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角な位
置に配置して当該部に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して、各磁極の
対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角な位
置に配置して当該部に磁束を集中する。
【0254】なお、77はインライン配列方向と直角方
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。脇の電子ビームの更にネック管寄りの磁極のイン
ライン方向と直角方向の長さHsを中央の電子ビーム寄
りの部分の長さHcより伸ばすことにより、磁力線の集
中量を増すことができる。
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。脇の電子ビームの更にネック管寄りの磁極のイン
ライン方向と直角方向の長さHsを中央の電子ビーム寄
りの部分の長さHcより伸ばすことにより、磁力線の集
中量を増すことができる。
【0255】図20は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して、各磁極の
対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角な位
置に配置して当該部に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して、各磁極の
対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角な位
置に配置して当該部に磁束を集中する。
【0256】なお、77はインライン配列方向と直角方
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。脇の電子ビームに対応する磁極の間隔Lsと中央
の電子ビームに対応する磁極の間隔Lcを異なった長さ
にすることで、中央の電子ビームに対応する磁界と脇の
電子ビームに対応する磁界の強さを異なった値にでき
る。
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。脇の電子ビームに対応する磁極の間隔Lsと中央
の電子ビームに対応する磁極の間隔Lcを異なった長さ
にすることで、中央の電子ビームに対応する磁界と脇の
電子ビームに対応する磁界の強さを異なった値にでき
る。
【0257】図21は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して、各磁極の
対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角な位
置に配置して当該部に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して、各磁極の
対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角な位
置に配置して当該部に磁束を集中する。
【0258】なお、77はインライン配列方向と直角方
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。脇の電子ビームに対応する磁極のインライン方向
と直角方向の長さで中央の電子ビーム寄りの長さHcと
ネック管寄りの長さHsを異なった長さにすることで、
脇の電子ビームに対応する磁界にインライン方向の分布
を持たせることができる。
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。脇の電子ビームに対応する磁極のインライン方向
と直角方向の長さで中央の電子ビーム寄りの長さHcと
ネック管寄りの長さHsを異なった長さにすることで、
脇の電子ビームに対応する磁界にインライン方向の分布
を持たせることができる。
【0259】図22は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向と直角方向の脇に位置し
て、各磁極の対向部を各電子ビーム10のインライン方
向と直角な位置に配置して当該部に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向と直角方向の脇に位置し
て、各磁極の対向部を各電子ビーム10のインライン方
向と直角な位置に配置して当該部に磁束を集中する。
【0260】なお、77はインライン配列方向と直角方
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。この構成は、インライン配列方向に偏向する磁界
集中を必要としない場合に適している。
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。この構成は、インライン配列方向に偏向する磁界
集中を必要としない場合に適している。
【0261】図23は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39のインライン
方向対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角
方向の位置から若干離れた位置の2箇所に配置する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39のインライン
方向対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角
方向の位置から若干離れた位置の2箇所に配置する。
【0262】すなわち、インライン方向と直角方向に電
子ビーム10を偏向するために2箇所に磁力線77aと
77bを形成し、偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均
一な磁界を形成して、電子ビーム10の非偏向時の軌道
位置を挟んだ付近に磁力線77a,77bを集めて該当
部の偏向補正を行う。この構成はインライン配列方向に
偏向する磁界集中を必要としない場合に適している。
子ビーム10を偏向するために2箇所に磁力線77aと
77bを形成し、偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均
一な磁界を形成して、電子ビーム10の非偏向時の軌道
位置を挟んだ付近に磁力線77a,77bを集めて該当
部の偏向補正を行う。この構成はインライン配列方向に
偏向する磁界集中を必要としない場合に適している。
【0263】図24は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、角形断面の棒状材
料からなる偏向収差補正磁極39のインライン配列方向
の対向部を各電子ビーム10のインライン配列方向と直
角な位置に配置して当該部に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、角形断面の棒状材
料からなる偏向収差補正磁極39のインライン配列方向
の対向部を各電子ビーム10のインライン配列方向と直
角な位置に配置して当該部に磁束を集中する。
【0264】なお、77はインライン配列方向と直角方
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。この構成は、インライン配列方向に偏向する磁界
集中を必要としない場合に適している。
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。この構成は、インライン配列方向に偏向する磁界
集中を必要としない場合に適している。
【0265】図25は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、円形断面の棒状材
料からなる偏向収差補正磁極39のインライン配列方向
の対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角な
位置に配置して当該部に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、円形断面の棒状材
料からなる偏向収差補正磁極39のインライン配列方向
の対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角な
位置に配置して当該部に磁束を集中する。
【0266】なお、77はインライン配列方向と直角方
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。この構成は、インライン配列方向に偏向する磁界
集中を必要としない場合に適している。
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。この構成は、インライン配列方向に偏向する磁界
集中を必要としない場合に適している。
【0267】図26は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、棒状材料からなる
偏向収差補正磁極39のインライン配列方向の対向部を
各電子ビーム10のインライン配列方向と直角な位置に
配置して当該部に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、棒状材料からなる
偏向収差補正磁極39のインライン配列方向の対向部を
各電子ビーム10のインライン配列方向と直角な位置に
配置して当該部に磁束を集中する。
【0268】なお、77はインライン配列方向と直角方
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。脇電子ビームよりネック管側に位置する磁極のイ
ンライン配列方向と直角方向の長さを伸ばすことによ
り、磁束の集中を高めることができる。この構成は、イ
ンライン配列方向に偏向する磁界集中を必要としない場
合に適している。
向に電子ビーム10を偏向するための磁力線であり、磁
性材料からなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏
向磁界に対応した不均一な磁界を形成する部材として用
いることにより、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置
を挟んだ付近に磁力線77を集めて該当部の偏向補正を
行う。脇電子ビームよりネック管側に位置する磁極のイ
ンライン配列方向と直角方向の長さを伸ばすことによ
り、磁束の集中を高めることができる。この構成は、イ
ンライン配列方向に偏向する磁界集中を必要としない場
合に適している。
【0269】図27は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、板状材料からなる
偏向収差補正磁極39が各電子ビーム10のインライン
配列方向の脇に位置して各電子ビーム10に磁束を集中
する。すなわち、磁性材料からなる偏向収差補正磁極3
9を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁界を形
成する部材として用いることにより、電子ビーム10の
非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に電子ビーム10をイ
ンライン配列方向と直角方向に偏向する磁力線77とイ
ンライン配列方向に偏向する磁力線78を形成する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、板状材料からなる
偏向収差補正磁極39が各電子ビーム10のインライン
配列方向の脇に位置して各電子ビーム10に磁束を集中
する。すなわち、磁性材料からなる偏向収差補正磁極3
9を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁界を形
成する部材として用いることにより、電子ビーム10の
非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に電子ビーム10をイ
ンライン配列方向と直角方向に偏向する磁力線77とイ
ンライン配列方向に偏向する磁力線78を形成する。
【0270】図28は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、円形断面の棒状材
料からなる偏向収差補正磁極39が各電子ビーム10の
インライン配列方向の脇に位置して各電子ビーム10に
磁束を集中する。すなわち、磁性材料からなる偏向収差
補正磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一
な磁界を形成する部材として用いることにより、電子ビ
ーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に電子ビー
ム10をインライン配列方向と直角方向に偏向する磁力
線77とインライン配列方向に偏向する磁力線78を形
成する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、円形断面の棒状材
料からなる偏向収差補正磁極39が各電子ビーム10の
インライン配列方向の脇に位置して各電子ビーム10に
磁束を集中する。すなわち、磁性材料からなる偏向収差
補正磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一
な磁界を形成する部材として用いることにより、電子ビ
ーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近に電子ビー
ム10をインライン配列方向と直角方向に偏向する磁力
線77とインライン配列方向に偏向する磁力線78を形
成する。
【0271】図29は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、陰極線管の管軸方
向に長い板状材料からなる偏向収差補正磁極39が各電
子ビーム10のインライン配列方向の脇に位置して各電
子ビーム10に磁束を集中する。すなわち、磁性材料か
らなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に
対応した不均一な磁界を形成する部材として用いること
により、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ
付近に電子ビーム10をインライン配列方向と直角方向
に偏向する磁力線77とインライン配列方向に偏向する
磁力線78を形成する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、陰極線管の管軸方
向に長い板状材料からなる偏向収差補正磁極39が各電
子ビーム10のインライン配列方向の脇に位置して各電
子ビーム10に磁束を集中する。すなわち、磁性材料か
らなる偏向収差補正磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に
対応した不均一な磁界を形成する部材として用いること
により、電子ビーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ
付近に電子ビーム10をインライン配列方向と直角方向
に偏向する磁力線77とインライン配列方向に偏向する
磁力線78を形成する。
【0272】図30は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、インライン配列方向と直角方向に長
い板状材料からなる偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して各電子ビー
ム10に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、インライン配列方向と直角方向に長
い板状材料からなる偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して各電子ビー
ム10に磁束を集中する。
【0273】すなわち、磁性材料からなる偏向収差補正
磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁
界を形成する部材として用いることにより、また電子ビ
ーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近の偏向磁界
に対応した磁力線77を斉一にして該当部の偏向補正を
行う。なお、磁力線78は電子ビーム10をインライン
配列方向に偏向する磁力線である。
磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁
界を形成する部材として用いることにより、また電子ビ
ーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近の偏向磁界
に対応した磁力線77を斉一にして該当部の偏向補正を
行う。なお、磁力線78は電子ビーム10をインライン
配列方向に偏向する磁力線である。
【0274】図31は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、インライン配列方向と直角方向に長
い幅狭の板状材料からなる偏向収差補正磁極39が各電
子ビーム10のインライン配列方向の脇に位置して各電
子ビーム10に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、インライン配列方向と直角方向に長
い幅狭の板状材料からなる偏向収差補正磁極39が各電
子ビーム10のインライン配列方向の脇に位置して各電
子ビーム10に磁束を集中する。
【0275】すなわち、磁性材料からなる偏向収差補正
磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁
界を形成する部材として用いることにより、また電子ビ
ーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近の偏向磁界
に対応した磁力線77を斉一にして該当部の偏向補正を
行う。なお、磁力線78は電子ビーム10をインライン
配列方向に偏向する磁力線である。
磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁
界を形成する部材として用いることにより、また電子ビ
ーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近の偏向磁界
に対応した磁力線77を斉一にして該当部の偏向補正を
行う。なお、磁力線78は電子ビーム10をインライン
配列方向に偏向する磁力線である。
【0276】図32は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、インライン配列方向と直角方向に長
い板状材料からなる偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置すると共に、中
央電子ビームの脇に位置する偏向収差補正磁極の磁性材
料の幅を脇の電子ビームのネック管寄りに位置する磁極
の磁性材料の幅よりも幅広とすることで各電子ビーム1
0に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、インライン配列方向と直角方向に長
い板状材料からなる偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置すると共に、中
央電子ビームの脇に位置する偏向収差補正磁極の磁性材
料の幅を脇の電子ビームのネック管寄りに位置する磁極
の磁性材料の幅よりも幅広とすることで各電子ビーム1
0に磁束を集中する。
【0277】すなわち、磁性材料からなる偏向収差補正
磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁
界を形成する部材として用いることにより、また電子ビ
ーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近の偏向磁界
に対応した磁力線77の特に中央電子ビームに作用する
磁力線77をより斉一にして該当部の偏向補正を行う。
なお、磁力線78は電子ビーム10をインライン配列方
向に偏向する磁力線である。また、4個の偏向収差補正
磁極39の幅の関係を上記と逆にすることで、脇の電子
ビームに対応する磁力線77をより斉一にすることがで
きる。
磁極39を偏向磁界中に偏向磁界に対応した不均一な磁
界を形成する部材として用いることにより、また電子ビ
ーム10の非偏向時の軌道位置を挟んだ付近の偏向磁界
に対応した磁力線77の特に中央電子ビームに作用する
磁力線77をより斉一にして該当部の偏向補正を行う。
なお、磁力線78は電子ビーム10をインライン配列方
向に偏向する磁力線である。また、4個の偏向収差補正
磁極39の幅の関係を上記と逆にすることで、脇の電子
ビームに対応する磁力線77をより斉一にすることがで
きる。
【0278】図33は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、インライン配列方向と直角方向に長
い板状材料からなる偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して各電子ビー
ム10に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、インライン配列方向と直角方向に長
い板状材料からなる偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して各電子ビー
ム10に磁束を集中する。
【0279】77はインライン配列方向と直角方向、7
8はインライン配列方向にそれぞれ電子ビーム10を偏
向するための磁力線である。中央電子ビームの脇に位置
する磁性材料の長さを脇の電子ビームのネック管寄りに
位置する磁性材料の長さよりも長くする。これにより、
中央の電子ビームに相当する箇所の磁力線77をより斉
一にできる。さらに、脇の電子ビームに対応するネック
管寄りの箇所の磁力線77を密度の高い非斉一にするこ
とができる。また、4個の偏向収差補正磁極39の長さ
の関係を上記と逆にすることで、脇の電子ビームに対応
する磁力線77をより斉一にすることができる。
8はインライン配列方向にそれぞれ電子ビーム10を偏
向するための磁力線である。中央電子ビームの脇に位置
する磁性材料の長さを脇の電子ビームのネック管寄りに
位置する磁性材料の長さよりも長くする。これにより、
中央の電子ビームに相当する箇所の磁力線77をより斉
一にできる。さらに、脇の電子ビームに対応するネック
管寄りの箇所の磁力線77を密度の高い非斉一にするこ
とができる。また、4個の偏向収差補正磁極39の長さ
の関係を上記と逆にすることで、脇の電子ビームに対応
する磁力線77をより斉一にすることができる。
【0280】図34は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、インライン配列方向と直角方向に長
い板状材料からなる偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して各電子ビー
ム10に磁束を集中する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、インライン配列方向と直角方向に長
い板状材料からなる偏向収差補正磁極39が各電子ビー
ム10のインライン配列方向の脇に位置して各電子ビー
ム10に磁束を集中する。
【0281】77はインライン配列方向と直角方向、7
8はインライン配列方向にそれぞれ電子ビーム10を偏
向するための磁力線である。中央電子ビームの脇に位置
する磁性材料の長さを脇の電子ビームのネック管寄りに
位置する磁性材料の長さよりも長くし、脇の電子ビーム
のネック管寄りの磁性材料のうち電子ビームに近い側の
長さを短くする。この構成により、前記図33に示した
構成に比べて脇の電子ビームに対応する箇所の磁力線7
7をネック管寄りで高い密度のより高い非斉一とするこ
とができる。また、4個の磁極の形状関係を変えること
で上記とは異なる磁界分布を得ることができる。
8はインライン配列方向にそれぞれ電子ビーム10を偏
向するための磁力線である。中央電子ビームの脇に位置
する磁性材料の長さを脇の電子ビームのネック管寄りに
位置する磁性材料の長さよりも長くし、脇の電子ビーム
のネック管寄りの磁性材料のうち電子ビームに近い側の
長さを短くする。この構成により、前記図33に示した
構成に比べて脇の電子ビームに対応する箇所の磁力線7
7をネック管寄りで高い密度のより高い非斉一とするこ
とができる。また、4個の磁極の形状関係を変えること
で上記とは異なる磁界分布を得ることができる。
【0282】図35は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、インライン配列方向に長い棒状材料
からなる偏向収差補正磁極39が各電子ビーム10のイ
ンライン配列方向と直角方向に対向部を形成してインラ
イン配列方向と直角方向に偏向する磁束を集中する。7
7はインライン配列方向と直角方向に、78はインライ
ン配列方向にそれぞれ電子ビーム10を偏向するための
磁力線である。脇の電子ビームのネック管寄りの磁極
は、インライン配列方向と直角方向でインライン方向の
中心軸側に伸びる部分Fと、逆の方向に伸びる部分Gと
を有している。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構造例を説明する要部構成図であ
る。同図において、インライン配列方向に長い棒状材料
からなる偏向収差補正磁極39が各電子ビーム10のイ
ンライン配列方向と直角方向に対向部を形成してインラ
イン配列方向と直角方向に偏向する磁束を集中する。7
7はインライン配列方向と直角方向に、78はインライ
ン配列方向にそれぞれ電子ビーム10を偏向するための
磁力線である。脇の電子ビームのネック管寄りの磁極
は、インライン配列方向と直角方向でインライン方向の
中心軸側に伸びる部分Fと、逆の方向に伸びる部分Gと
を有している。
【0283】この構成において、上記部分Fによりイン
ライン配列方向に偏向する偏向磁界の脇の電子ビームに
対応する磁界のうちネック管寄りの磁束密度を増すこと
ができる。また、部分Gによりインライン配列方向と直
角方向の偏向収差補正磁界を強めることができる。図3
6は本発明をインライン配列した3電子ビームを用いる
カラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさらに別
の構造例を説明する要部構成図であって、前記図35で
説明した偏向収差補正磁極のネック管寄りの磁極を棒状
の材料を折り曲げて形成したもので、その作用は上記図
35の構成と同様である。
ライン配列方向に偏向する偏向磁界の脇の電子ビームに
対応する磁界のうちネック管寄りの磁束密度を増すこと
ができる。また、部分Gによりインライン配列方向と直
角方向の偏向収差補正磁界を強めることができる。図3
6は本発明をインライン配列した3電子ビームを用いる
カラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさらに別
の構造例を説明する要部構成図であって、前記図35で
説明した偏向収差補正磁極のネック管寄りの磁極を棒状
の材料を折り曲げて形成したもので、その作用は上記図
35の構成と同様である。
【0284】図37は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに他の実施例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、偏向収差補正磁極
39が各電子ビーム10のインライン方向の脇に位置し
て、各磁極の対向部を各電子ビーム10のインライン方
向と直角方向の端部を陰極線管の管軸方向に突出させて
いる。なお、77はインライン配列方向と直角方向にそ
れぞれ電子ビーム10を偏向させるための磁力線であ
る。このような構成の偏向収差補正磁極39を偏向磁界
中に、当該偏向磁界に対応した不均一な磁界を形成する
部材として用いることにより、不均一磁界の管軸方向の
範囲を広げ、偏向収差の補正感度を向上させることがで
きる。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに他の実施例を説明する要部構成図であっ
て、(a)は正面図、(b)は(a)のY−Y線方向か
らみた側面図である。同図において、偏向収差補正磁極
39が各電子ビーム10のインライン方向の脇に位置し
て、各磁極の対向部を各電子ビーム10のインライン方
向と直角方向の端部を陰極線管の管軸方向に突出させて
いる。なお、77はインライン配列方向と直角方向にそ
れぞれ電子ビーム10を偏向させるための磁力線であ
る。このような構成の偏向収差補正磁極39を偏向磁界
中に、当該偏向磁界に対応した不均一な磁界を形成する
部材として用いることにより、不均一磁界の管軸方向の
範囲を広げ、偏向収差の補正感度を向上させることがで
きる。
【0285】図38は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と垂直方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と垂直方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。
【0286】図39は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と直角方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。偏向収差の量がインライン配列した3電子銃
のうち中央に位置する電子銃と脇に位置する電子銃とで
異なるとき、磁極のインライン方向と直角方向の長さを
当該電子銃に必要とする長さにすることにより、磁束の
集中量を変えてそれぞれの電子銃での補正量を適性化す
ることができる。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と直角方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。偏向収差の量がインライン配列した3電子銃
のうち中央に位置する電子銃と脇に位置する電子銃とで
異なるとき、磁極のインライン方向と直角方向の長さを
当該電子銃に必要とする長さにすることにより、磁束の
集中量を変えてそれぞれの電子銃での補正量を適性化す
ることができる。
【0287】図40は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と直角方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。インライン配列した3電子銃のうち脇に位置
する電子銃の水平方向の電子ビームの発散状態が中央に
位置する電子銃側とその反対側で異なるとき、各電子銃
間の距離と偏向収差補正磁極39の各磁極間の距離を変
えることにより適性化することができる。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と直角方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。インライン配列した3電子銃のうち脇に位置
する電子銃の水平方向の電子ビームの発散状態が中央に
位置する電子銃側とその反対側で異なるとき、各電子銃
間の距離と偏向収差補正磁極39の各磁極間の距離を変
えることにより適性化することができる。
【0288】図41は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と直角方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。インライン配列した3電子銃のうち脇に位置
する電子銃の水平方向の電子ビームの発散状態が異なる
とき、各電子銃に対応する磁極のインライン方向の長さ
を変えることにより適性化することができる。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と直角方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。インライン配列した3電子銃のうち脇に位置
する電子銃の水平方向の電子ビームの発散状態が異なる
とき、各電子銃に対応する磁極のインライン方向の長さ
を変えることにより適性化することができる。
【0289】図42は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と直角方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。インライン配列した3電子銃のうち脇に位置
する電子銃と中央に位置する電子銃の水平方向の電子ビ
ーム発散状態が異なるとき、各電子銃に対応する磁極の
対向部長さを変えることにより適性化することができ
る。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と直角方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。インライン配列した3電子銃のうち脇に位置
する電子銃と中央に位置する電子銃の水平方向の電子ビ
ーム発散状態が異なるとき、各電子銃に対応する磁極の
対向部長さを変えることにより適性化することができ
る。
【0290】図43は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と直角方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。磁極の対向部側と対向部から離れる側でイン
ライン方向の長さを変えることで磁束の集中状態を適性
化することができる。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と直角方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。磁極の対向部側と対向部から離れる側でイン
ライン方向の長さを変えることで磁束の集中状態を適性
化することができる。
【0291】図44は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と直角方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。磁極のインライン方向の長さを短くし、管軸
方向の長さを長くして電子ビームの中心近傍に密度が高
く電子ビームとの関わり合いが長い磁界を形成すること
により、垂直偏向磁界への影響を抑えながら水平方向の
補正量を増加させることができる。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、水平方向の収差補正磁力線の説明図である。同図に
おいて、偏向収差補正磁極39の各磁極の対向部を各電
子ビーム10のインライン方向と直角方向に配置して当
該対向部間に磁束を集中させることにより、偏向収差を
補正する。磁極のインライン方向の長さを短くし、管軸
方向の長さを長くして電子ビームの中心近傍に密度が高
く電子ビームとの関わり合いが長い磁界を形成すること
により、垂直偏向磁界への影響を抑えながら水平方向の
補正量を増加させることができる。
【0292】図45、図46、図47はそれぞれ本発明
をインライン配列した3電子ビームを用いるカラー陰極
線管に適用した偏向収差補正磁極のさらに別の構成例を
説明する要部構成図であって、水平方向の収差補正磁力
線の説明図である。同各図において、偏向収差補正磁極
39の各磁極の対向部を各電子ビーム10のインライン
方向と直角方向に配置して当該対向部間に磁束を集中さ
せることにより、偏向収差を補正する。磁極のインライ
ン方向の長さを短くし、磁極の管軸方向の長さをインラ
イン中心軸に近い位置よりインライン中心軸から離れた
位置で長くして電子ビームの中心近傍に密度が高い磁界
を形成することにより、垂直偏向磁界への影響を抑えな
がら水平方向の補正量を増加させることができる。
をインライン配列した3電子ビームを用いるカラー陰極
線管に適用した偏向収差補正磁極のさらに別の構成例を
説明する要部構成図であって、水平方向の収差補正磁力
線の説明図である。同各図において、偏向収差補正磁極
39の各磁極の対向部を各電子ビーム10のインライン
方向と直角方向に配置して当該対向部間に磁束を集中さ
せることにより、偏向収差を補正する。磁極のインライ
ン方向の長さを短くし、磁極の管軸方向の長さをインラ
イン中心軸に近い位置よりインライン中心軸から離れた
位置で長くして電子ビームの中心近傍に密度が高い磁界
を形成することにより、垂直偏向磁界への影響を抑えな
がら水平方向の補正量を増加させることができる。
【0293】図48は本発明をインライン配列した3電
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、垂直方向と水平方向の収差補正磁力線の説明図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39aの各磁極の
対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角方向
に配置して当該対向部間に磁束を集中させることによ
り、偏向収差を補正する。
子ビームを用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補
正磁極のさらに別の構成例を説明する要部構成図であっ
て、垂直方向と水平方向の収差補正磁力線の説明図であ
る。同図において、偏向収差補正磁極39aの各磁極の
対向部を各電子ビーム10のインライン方向と直角方向
に配置して当該対向部間に磁束を集中させることによ
り、偏向収差を補正する。
【0294】磁極のインライン方向の長さを短くし、磁
極の管軸方向の長さをインライン中心軸に近い位置より
インライン中心軸から離れた位置で長くして電子ビーム
の中心近傍に密度が高い磁界を形成することにより、垂
直偏向磁界への影響を抑えながら水平方向の補正量を増
加させることができる。さらに、同図において、偏向収
差補正磁極39bの各磁極の対向部間隙を各電子ビーム
10のインライン方向と垂直方向に配置して、当該対向
部間に磁束を集中させることにより、垂直方向の偏向収
差も補正することができる。
極の管軸方向の長さをインライン中心軸に近い位置より
インライン中心軸から離れた位置で長くして電子ビーム
の中心近傍に密度が高い磁界を形成することにより、垂
直偏向磁界への影響を抑えながら水平方向の補正量を増
加させることができる。さらに、同図において、偏向収
差補正磁極39bの各磁極の対向部間隙を各電子ビーム
10のインライン方向と垂直方向に配置して、当該対向
部間に磁束を集中させることにより、垂直方向の偏向収
差も補正することができる。
【0295】偏向収差補正磁極39bのインライン方向
と直角方向の長さを短くし、水平偏向磁界への影響を抑
えながら垂直方向の補正量を増加させることができる。
さらに、同図において、水平、垂直偏向磁界の相互の影
響をさらに減らすため、各偏向磁界に対応する磁極の管
軸方向の位置を異なる状態にする。
と直角方向の長さを短くし、水平偏向磁界への影響を抑
えながら垂直方向の補正量を増加させることができる。
さらに、同図において、水平、垂直偏向磁界の相互の影
響をさらに減らすため、各偏向磁界に対応する磁極の管
軸方向の位置を異なる状態にする。
【0296】図49は単一の電子ビームを用いる陰極線
管用電子銃に本発明を適用した主レンズ部の説明図であ
って、(a)は断面図、(b)は(a)の矢印方向から
みた正面図、(c)は斜視図である。同図において、陽
極4の径がフォーカス電極3の径よりも大きく形成され
ている。このような電極構造とすることにより、主レン
ズの口径を増すことが可能となり、主レンズ通過時の電
子ビーム径を大きくすることで、陰極線管の画面中央部
でのビームスポツト径を小さくすることができ、高解像
度を得ることができる。
管用電子銃に本発明を適用した主レンズ部の説明図であ
って、(a)は断面図、(b)は(a)の矢印方向から
みた正面図、(c)は斜視図である。同図において、陽
極4の径がフォーカス電極3の径よりも大きく形成され
ている。このような電極構造とすることにより、主レン
ズの口径を増すことが可能となり、主レンズ通過時の電
子ビーム径を大きくすることで、陰極線管の画面中央部
でのビームスポツト径を小さくすることができ、高解像
度を得ることができる。
【0297】主レンズ通過時の電子ビーム径を大きくす
ることで、偏向時の主レンズから蛍光面までの距離の変
化による偏向収差の影響が増大し、画面中央部の解像度
向上と偏向収差増大の背反が生じる。本発明では、偏向
収差補正磁極39を設置して偏向量に応じて電子ビーム
を発散させる磁界を形成する。同図では上下方向へ偏向
させる磁界に対応する電子ビームを上下方向へ発散させ
る磁界を形成している。
ることで、偏向時の主レンズから蛍光面までの距離の変
化による偏向収差の影響が増大し、画面中央部の解像度
向上と偏向収差増大の背反が生じる。本発明では、偏向
収差補正磁極39を設置して偏向量に応じて電子ビーム
を発散させる磁界を形成する。同図では上下方向へ偏向
させる磁界に対応する電子ビームを上下方向へ発散させ
る磁界を形成している。
【0298】図50は単一の電子ビームを用いる陰極線
管用電子銃に本発明を適用した他の構成例を示す主レン
ズ部の説明図であって、(a)は断面図、(b)は
(a)の矢印方向からみた正面図、(c)は斜視図であ
る。この構成においては、主レンズを構成する電極の構
造は異なるが、基本的な作用は図49と同様である。
管用電子銃に本発明を適用した他の構成例を示す主レン
ズ部の説明図であって、(a)は断面図、(b)は
(a)の矢印方向からみた正面図、(c)は斜視図であ
る。この構成においては、主レンズを構成する電極の構
造は異なるが、基本的な作用は図49と同様である。
【0299】図51、および図52は前記図49、図5
0の様に主レンズを構成する電極のうちの陽極の径がフ
ォーカス電極よりも大きい場合の電子銃要部と電子ビー
ムの軌道の説明図である。同各図において、画面中央部
では偏向磁界がない状態で最適集束させる。偏向時は偏
向収差補正磁極がないときは100 で示すように画面の
手前で集束する。また、偏向収差補正磁極39がある場
合は100 ’で示すように画面上で最適集束する。
0の様に主レンズを構成する電極のうちの陽極の径がフ
ォーカス電極よりも大きい場合の電子銃要部と電子ビー
ムの軌道の説明図である。同各図において、画面中央部
では偏向磁界がない状態で最適集束させる。偏向時は偏
向収差補正磁極がないときは100 で示すように画面の
手前で集束する。また、偏向収差補正磁極39がある場
合は100 ’で示すように画面上で最適集束する。
【0300】図53は単一の電子ビームを用いる陰極線
管用電子銃に本発明を適用した他の構成例を示す要部の
説明図であって、偏向収差補正磁極39は4個の部分か
ら構成されており、水平方向の磁極の間隙が狭い。この
構成により、垂直方向に電子ビーム10を偏向するとき
の偏向収差を補正することができる。単一の電子ビーム
を用いる陰極線管として、投射型陰極線管に好適であ
る。
管用電子銃に本発明を適用した他の構成例を示す要部の
説明図であって、偏向収差補正磁極39は4個の部分か
ら構成されており、水平方向の磁極の間隙が狭い。この
構成により、垂直方向に電子ビーム10を偏向するとき
の偏向収差を補正することができる。単一の電子ビーム
を用いる陰極線管として、投射型陰極線管に好適であ
る。
【0301】図54は単一の電子ビームを用いる陰極線
管用電子銃に本発明を適用した他の構成例を示す要部の
説明図であって、偏向収差補正磁極39は4個の部分か
ら構成されており、垂直方向の磁極の間隙が狭い。この
構成により、電子ビーム10を水平方向に偏向するとき
の偏向収差を補正することができる。単一の電子ビーム
を用いる陰極線管として、投射型陰極線管に好適であ
る。そして、水平、垂直の磁界の分布に合わせて上記図
50と図53に示した磁極を組み合わせることもでき
る。
管用電子銃に本発明を適用した他の構成例を示す要部の
説明図であって、偏向収差補正磁極39は4個の部分か
ら構成されており、垂直方向の磁極の間隙が狭い。この
構成により、電子ビーム10を水平方向に偏向するとき
の偏向収差を補正することができる。単一の電子ビーム
を用いる陰極線管として、投射型陰極線管に好適であ
る。そして、水平、垂直の磁界の分布に合わせて上記図
50と図53に示した磁極を組み合わせることもでき
る。
【0302】図55は単一の電子ビームを用いる陰極線
管用電子銃に本発明を適用した他の構成例を示す要部の
説明図であって、偏向収差補正磁極39は2個の部分か
ら構成されており、垂直方向の磁極の間隔が狭くされ
て、電子ビーム10を水平方向に偏向するときの偏向収
差を補正することができ、水平方向に磁極長が長いので
図54の構成に比べて水平方向の磁束を多量に集めるこ
とができる。
管用電子銃に本発明を適用した他の構成例を示す要部の
説明図であって、偏向収差補正磁極39は2個の部分か
ら構成されており、垂直方向の磁極の間隔が狭くされ
て、電子ビーム10を水平方向に偏向するときの偏向収
差を補正することができ、水平方向に磁極長が長いので
図54の構成に比べて水平方向の磁束を多量に集めるこ
とができる。
【0303】図56は単一の電子ビームを用いる陰極線
管用電子銃に本発明を適用した他の構成例を示す要部の
説明図であって、偏向収差補正磁極39は4個の部分か
ら構成されており、電子ビームを垂直並びに水平方向に
偏向するときの偏向収差を補正する。
管用電子銃に本発明を適用した他の構成例を示す要部の
説明図であって、偏向収差補正磁極39は4個の部分か
ら構成されており、電子ビームを垂直並びに水平方向に
偏向するときの偏向収差を補正する。
【0304】図57は本発明を適用したインライン配列
した3電子ビームを用いた陰極線管用電子銃の部分断面
図である。図58は本発明を適用したインライン配列し
た3電子ビームを用いた他の陰極線管用電子銃の全体外
観図である。また、本発明を適用したインライン配列し
た3電子ビームを用いたさらに他の陰極線管用電子銃の
部分断面図は前記図13に示したとおりである。
した3電子ビームを用いた陰極線管用電子銃の部分断面
図である。図58は本発明を適用したインライン配列し
た3電子ビームを用いた他の陰極線管用電子銃の全体外
観図である。また、本発明を適用したインライン配列し
た3電子ビームを用いたさらに他の陰極線管用電子銃の
部分断面図は前記図13に示したとおりである。
【0305】図59は主レンズと蛍光面の間で電子ビー
ムに対して空間電荷の反発がどのように影響するのかを
示す説明図であって、L2 は主レンズ38と蛍光膜13
との間の距離である。
ムに対して空間電荷の反発がどのように影響するのかを
示す説明図であって、L2 は主レンズ38と蛍光膜13
との間の距離である。
【0306】同図において、電子ビーム10が陽極4
(第4電極)から十分離れると電子ビーム10の周囲は
陽極電位となり、電界はほぼ無くなる。この状態では、
主レンズ38による集束作用を受けて進んできた電子ビ
ーム10は空間電荷の反発による軌道変化の作用が増
し、蛍光膜13に達する前に最小径D4 となり、以後蛍
光膜13に近づくにつれて径は増加し蛍光膜13におい
て径D1 になる。
(第4電極)から十分離れると電子ビーム10の周囲は
陽極電位となり、電界はほぼ無くなる。この状態では、
主レンズ38による集束作用を受けて進んできた電子ビ
ーム10は空間電荷の反発による軌道変化の作用が増
し、蛍光膜13に達する前に最小径D4 となり、以後蛍
光膜13に近づくにつれて径は増加し蛍光膜13におい
て径D1 になる。
【0307】図60は主レンズと蛍光膜間の距離と蛍光
膜上の電子ビームスポツトの大きさの関係の説明図であ
って、上記した作用は陰極線管を同一条件で駆動する場
合に主レンズ38と蛍光膜13間の距離L2 に依存し、
このL2 が増加するにつれてビームスポット径D1 も増
加する。
膜上の電子ビームスポツトの大きさの関係の説明図であ
って、上記した作用は陰極線管を同一条件で駆動する場
合に主レンズ38と蛍光膜13間の距離L2 に依存し、
このL2 が増加するにつれてビームスポット径D1 も増
加する。
【0308】カラーテレビ等に使用する陰極線管を例に
とれば、最大偏向角が決まれば主レンズ38と蛍光膜1
3間の距離L2 は陰極線管の画面サイズが増すにつれて
増加する。したがって、陰極線管の画面サイズが増すと
蛍光膜13上の電子ビーム10のスポツト径D1 が増し
て、画面サイズの増加にもかかわらず解像度はそれほど
増さない。
とれば、最大偏向角が決まれば主レンズ38と蛍光膜1
3間の距離L2 は陰極線管の画面サイズが増すにつれて
増加する。したがって、陰極線管の画面サイズが増すと
蛍光膜13上の電子ビーム10のスポツト径D1 が増し
て、画面サイズの増加にもかかわらず解像度はそれほど
増さない。
【0309】図61は本発明による陰極線管の1実施例
における寸法例を説明する断面模式図、また図62は本
発明による陰極線管の1実施例における寸法例と比較す
るための従来技術による陰極線管の断面模式図である。
図61と図62の何れも全く同一仕様の電子銃を用いて
いる。したがって、陰極線管の底部であるステム部から
主レンズ38に至る距離L3 はどちらも等しい。しか
し、図62に示した従来技術による陰極線管では、電子
銃の主レンズ38を通過中の電子ビームが偏向磁界によ
り乱されるのを避けるために主レンズ38を偏向ヨーク
11によって形成される偏向磁界領域から離さなければ
ならないので、電子銃は偏向ヨーク11よりネック部7
方向に後退した位置に設置されており、主レンズ38と
蛍光膜13との間の距離L2 を偏向ヨーク11と蛍光膜
13間の距離より短くすることができなかった。
における寸法例を説明する断面模式図、また図62は本
発明による陰極線管の1実施例における寸法例と比較す
るための従来技術による陰極線管の断面模式図である。
図61と図62の何れも全く同一仕様の電子銃を用いて
いる。したがって、陰極線管の底部であるステム部から
主レンズ38に至る距離L3 はどちらも等しい。しか
し、図62に示した従来技術による陰極線管では、電子
銃の主レンズ38を通過中の電子ビームが偏向磁界によ
り乱されるのを避けるために主レンズ38を偏向ヨーク
11によって形成される偏向磁界領域から離さなければ
ならないので、電子銃は偏向ヨーク11よりネック部7
方向に後退した位置に設置されており、主レンズ38と
蛍光膜13との間の距離L2 を偏向ヨーク11と蛍光膜
13間の距離より短くすることができなかった。
【0310】陰極線管の蛍光膜中央での解像度を向上さ
せるために恒常的に上記主レンズの大口径化が進められ
ている。この大口径化の効果は上記主レンズ38中を通
過時の電子ビームの径拡大で発揮される。偏向磁界で主
レンズ38を通過中の電子ビームの径が大きい程乱され
方も多いため、大口径化主レンズはますます偏向磁界か
ら離さなければならなかった。
せるために恒常的に上記主レンズの大口径化が進められ
ている。この大口径化の効果は上記主レンズ38中を通
過時の電子ビームの径拡大で発揮される。偏向磁界で主
レンズ38を通過中の電子ビームの径が大きい程乱され
方も多いため、大口径化主レンズはますます偏向磁界か
ら離さなければならなかった。
【0311】これに対し、図61に示した本発明の構成
例では、偏向磁界で主レンズ38を通過中の電子ビーム
が乱されるのを予め見込んで偏向磁界中に当該偏向磁界
に対応した不均一磁界を形成する偏向収差補正磁極39
を設けた構造としたことにより、上記距離L2 を偏向ヨ
ーク11と蛍光膜13間の距離より短くすることが可能
となった。したがって、上記本発明の実施例によれば、
陰極線管の主レンズと蛍光膜間の距離を従来技術による
陰極線管のそれよりも短縮可能となり、大口径化主レン
ズへの適合性も相まって陰極線管の画面サイズが増して
も空間電荷の反発作用の影響を低減して蛍光膜13上で
の電子ビームのスポツト径を縮小し、高解像度の陰極線
管を提供できる。
例では、偏向磁界で主レンズ38を通過中の電子ビーム
が乱されるのを予め見込んで偏向磁界中に当該偏向磁界
に対応した不均一磁界を形成する偏向収差補正磁極39
を設けた構造としたことにより、上記距離L2 を偏向ヨ
ーク11と蛍光膜13間の距離より短くすることが可能
となった。したがって、上記本発明の実施例によれば、
陰極線管の主レンズと蛍光膜間の距離を従来技術による
陰極線管のそれよりも短縮可能となり、大口径化主レン
ズへの適合性も相まって陰極線管の画面サイズが増して
も空間電荷の反発作用の影響を低減して蛍光膜13上で
の電子ビームのスポツト径を縮小し、高解像度の陰極線
管を提供できる。
【0312】このように、いままで、電子銃のフォーカ
ス特性の低下を抑制して電子銃の長さを短縮することは
難しいため、陰極線管の全長L4 を短縮することに制約
があり、困難であったが、上記図61に示したように、
本発明の1実施例では主レンズ38と蛍光膜13間の距
離短縮により、陰極線管の全長L4 を電子銃の陰極から
主レンズに至る部分の偏向なしで従来例に比較して大幅
に短縮することができる。
ス特性の低下を抑制して電子銃の長さを短縮することは
難しいため、陰極線管の全長L4 を短縮することに制約
があり、困難であったが、上記図61に示したように、
本発明の1実施例では主レンズ38と蛍光膜13間の距
離短縮により、陰極線管の全長L4 を電子銃の陰極から
主レンズに至る部分の偏向なしで従来例に比較して大幅
に短縮することができる。
【0313】本発明の1実施例では、偏向磁界中に偏向
磁界に対応した不均一磁界を形成する偏向収差補正磁極
として前記図12で説明した部品を図13に示したよう
に電子銃の陽極6に取付け、ネック部外径29ミリメー
トル、最大偏向角112度、蛍光膜の対角径が68セン
チメートルのインライン3電子ビームを用いるカラー陰
極線管に適用した。陰極線管に前記図10(a)に示し
た偏向磁界を組み合わせて、偏向収差補正磁極39の蛍
光面側の面Eを同図上の管軸位置96ミリメートルの位
置に設定して、陽極電圧30キロボルトで駆動して好結
果を得た。
磁界に対応した不均一磁界を形成する偏向収差補正磁極
として前記図12で説明した部品を図13に示したよう
に電子銃の陽極6に取付け、ネック部外径29ミリメー
トル、最大偏向角112度、蛍光膜の対角径が68セン
チメートルのインライン3電子ビームを用いるカラー陰
極線管に適用した。陰極線管に前記図10(a)に示し
た偏向磁界を組み合わせて、偏向収差補正磁極39の蛍
光面側の面Eを同図上の管軸位置96ミリメートルの位
置に設定して、陽極電圧30キロボルトで駆動して好結
果を得た。
【0314】上記の箇所の磁束密度は陽極電圧1キロボ
ルトの平方根あたり0.0104ミリテスラである。ま
た、これは最大磁束密度の約40%である。さらに、上
記偏向収差補正磁極39の面Eを設定した個所は、偏向
磁界を発生させるコイルのコアの蛍光膜から離れる側の
端部から約18ミリメートルの位置にある。なお、主レ
ンズ対向面の管軸位置を図8(a)上で100ミリメー
トル以下の位置に設定すると、偏向磁界による電子ビー
ムの乱れの影響が観察され、蛍光膜周辺の解像度が低下
した。
ルトの平方根あたり0.0104ミリテスラである。ま
た、これは最大磁束密度の約40%である。さらに、上
記偏向収差補正磁極39の面Eを設定した個所は、偏向
磁界を発生させるコイルのコアの蛍光膜から離れる側の
端部から約18ミリメートルの位置にある。なお、主レ
ンズ対向面の管軸位置を図8(a)上で100ミリメー
トル以下の位置に設定すると、偏向磁界による電子ビー
ムの乱れの影響が観察され、蛍光膜周辺の解像度が低下
した。
【0315】本発明の他の実施例では、偏向磁界中に固
定した不均一磁界を形成する偏向収差補正磁極39とし
て前記図55の部品を前記図14に示したように電子銃
の陽極に取り付けて封止した。この陰極線管は最大偏向
角75度の投射型陰極線管で電子銃の主レンズ以外に電
磁集束コイル74を用いる。図14では電子銃の陽極電
圧は蛍光面電圧をネック部7の内壁に形成した抵抗体膜
75と陰極線管内部に設置した抵抗器76で分圧して発
生させている。電子銃の陽極4の主レンズ側対向面4a
から前記磁極39の蛍光膜側端部までの距離は180ミ
リメートルである。
定した不均一磁界を形成する偏向収差補正磁極39とし
て前記図55の部品を前記図14に示したように電子銃
の陽極に取り付けて封止した。この陰極線管は最大偏向
角75度の投射型陰極線管で電子銃の主レンズ以外に電
磁集束コイル74を用いる。図14では電子銃の陽極電
圧は蛍光面電圧をネック部7の内壁に形成した抵抗体膜
75と陰極線管内部に設置した抵抗器76で分圧して発
生させている。電子銃の陽極4の主レンズ側対向面4a
から前記磁極39の蛍光膜側端部までの距離は180ミ
リメートルである。
【0316】前記図61では、偏向磁界中に固定した不
均一電界を形成する偏向収差補正磁極39の設置によ
り、偏向磁界の影響を抑制して主レンズ38を蛍光膜1
3に近付けることが可能となり、陽極4の主レンズ対向
面4aをネック部7の蛍光膜側端部7−1よりも蛍光面
側に近付けて設置できる。
均一電界を形成する偏向収差補正磁極39の設置によ
り、偏向磁界の影響を抑制して主レンズ38を蛍光膜1
3に近付けることが可能となり、陽極4の主レンズ対向
面4aをネック部7の蛍光膜側端部7−1よりも蛍光面
側に近付けて設置できる。
【0317】陰極線管の電子銃は狭い電極間隙に高電圧
を印加するので高電界が発生し、耐電圧特性の安定化に
は高度な設計技術を要し、製造部門での品質管理に高度
な手法が必要である。最大の高電界は主レンズ38の近
傍である。主レンズ38の近傍の電界はネック部内壁の
帯電並びに陰極線管内部に残留する微小な塵埃の電子銃
電極への付着にも影響される。本実施例では主レンズ3
8がネック部7と対向しないので前記不具合を避けるこ
とができる。
を印加するので高電界が発生し、耐電圧特性の安定化に
は高度な設計技術を要し、製造部門での品質管理に高度
な手法が必要である。最大の高電界は主レンズ38の近
傍である。主レンズ38の近傍の電界はネック部内壁の
帯電並びに陰極線管内部に残留する微小な塵埃の電子銃
電極への付着にも影響される。本実施例では主レンズ3
8がネック部7と対向しないので前記不具合を避けるこ
とができる。
【0318】更に又、電子銃陽極4への給電をネック部
7の内壁からファンネル部8の内壁に移すことにより、
ネック部7の内壁での黒鉛膜の削れによる耐電圧特性の
低下も防ぐことができる。
7の内壁からファンネル部8の内壁に移すことにより、
ネック部7の内壁での黒鉛膜の削れによる耐電圧特性の
低下も防ぐことができる。
【0319】一般に、カラーテレビセットやコンピュー
タ端末のディスプレイ装置では、キャビネットの奥行き
は陰極線管の全長L4 に依存している。特に、最近のカ
ラーテレビセットでは陰極線管の画面サイズが増す傾向
に有り、一般家庭の住居に設置する場合にキャビネット
の奥行き寸法は無視出来ない状態である。特に他の家具
と並べて設置する場合数十ミリの奥行き寸法が問題にな
るケースも有り、キャビネットの奥行き寸法の短縮は設
置効率,使い勝手の観点からみても極めて大きな効果で
あるということができる。
タ端末のディスプレイ装置では、キャビネットの奥行き
は陰極線管の全長L4 に依存している。特に、最近のカ
ラーテレビセットでは陰極線管の画面サイズが増す傾向
に有り、一般家庭の住居に設置する場合にキャビネット
の奥行き寸法は無視出来ない状態である。特に他の家具
と並べて設置する場合数十ミリの奥行き寸法が問題にな
るケースも有り、キャビネットの奥行き寸法の短縮は設
置効率,使い勝手の観点からみても極めて大きな効果で
あるということができる。
【0320】このように、本発明の上記実施例によれ
ば、陰極線管の全長短縮によりフォーカス特性を損なわ
ずにキャビネットの奥行き寸法が従来製品より格段に短
くなったカラーテレビセットやコンピュータ端末のディ
スプレイ装置を提供でき、大きなセールスポイントに成
りうる。
ば、陰極線管の全長短縮によりフォーカス特性を損なわ
ずにキャビネットの奥行き寸法が従来製品より格段に短
くなったカラーテレビセットやコンピュータ端末のディ
スプレイ装置を提供でき、大きなセールスポイントに成
りうる。
【0321】一般に、カラーテレビセットや完成した陰
極線管,並びにファンネルのような陰極線管の部品材料
は、半導体素子のような電子部品に比べて体積が著しく
大きいので単位個数当りの輸送費は高価である。特に、
海外向けなど輸送経路が長大な場合この点は無視出来な
くなる。本発明の上記実施例では、陰極線管の全長が短
く、かつキャビネットの奥行き寸法の短いカラーテレビ
セットを提供できるので輸送費の節約が可能である。
極線管,並びにファンネルのような陰極線管の部品材料
は、半導体素子のような電子部品に比べて体積が著しく
大きいので単位個数当りの輸送費は高価である。特に、
海外向けなど輸送経路が長大な場合この点は無視出来な
くなる。本発明の上記実施例では、陰極線管の全長が短
く、かつキャビネットの奥行き寸法の短いカラーテレビ
セットを提供できるので輸送費の節約が可能である。
【0322】図63は本発明の実施例の画像表示装置と
従来の画像表示装置の寸法比較の説明図である。同図に
おいて(a),(b)が本発明による陰極線管を用いた
画像表示装置の場合で、陰極線管の全長L4 を短縮出来
るので奥行きL7 を短く出来る。これに対し、(c),
(d)は従来技術による陰極線管を用いた画像表示装置
の場合であり、陰極線管の全長を短縮出来ないので画像
表示装置の奥行きも短くできない。
従来の画像表示装置の寸法比較の説明図である。同図に
おいて(a),(b)が本発明による陰極線管を用いた
画像表示装置の場合で、陰極線管の全長L4 を短縮出来
るので奥行きL7 を短く出来る。これに対し、(c),
(d)は従来技術による陰極線管を用いた画像表示装置
の場合であり、陰極線管の全長を短縮出来ないので画像
表示装置の奥行きも短くできない。
【0323】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特にダイナミックフォーカス電圧の供給を行うことなく
画面全域でしかも電子ビーム全電流域においてフォーカ
ス特性を向上させ、良好な解像度を得ることができると
共に、小電流域でのモアレを低減できる構成を有する電
子銃を備えた陰極線管の偏向収差補正方法およびその陰
極線管を提供することができる。また、本発明によれ
ば、上記フォーカス特性を向上させると同時に、陰極線
管の全長を短縮できる電子銃を備えた陰極線管の偏向収
差補正方法およびその陰極線管並びにこの陰極線管を用
いた画像表示装置を提供することができる。
特にダイナミックフォーカス電圧の供給を行うことなく
画面全域でしかも電子ビーム全電流域においてフォーカ
ス特性を向上させ、良好な解像度を得ることができると
共に、小電流域でのモアレを低減できる構成を有する電
子銃を備えた陰極線管の偏向収差補正方法およびその陰
極線管を提供することができる。また、本発明によれ
ば、上記フォーカス特性を向上させると同時に、陰極線
管の全長を短縮できる電子銃を備えた陰極線管の偏向収
差補正方法およびその陰極線管並びにこの陰極線管を用
いた画像表示装置を提供することができる。
【図1】本発明による陰極線管の偏向収差補正方法の第
1実施例を説明する模式図である。
1実施例を説明する模式図である。
【図2】本発明による陰極線管の偏向収差補正方法の第
2実施例を説明する模式図である。
2実施例を説明する模式図である。
【図3】本発明による陰極線管の偏向収差補正方法の第
4実施例を説明する模式図である。
4実施例を説明する模式図である。
【図4】本発明による陰極線管の偏向収差補正方法の第
5実施例を説明する模式図である。
5実施例を説明する模式図である。
【図5】本発明による陰極線管の第1実施例を説明する
断面模式図である。
断面模式図である。
【図6】本発明による陰極線管の作用を説明する要部断
面模式図である。
面模式図である。
【図7】本発明の実施例による陰極線管における不均一
磁界形成磁極である偏向収差補正磁極の作用を従来技術
と対比説明するために上記偏向収差補正磁極を欠如した
図6と同様の要部断面模式図である。
磁界形成磁極である偏向収差補正磁極の作用を従来技術
と対比説明するために上記偏向収差補正磁極を欠如した
図6と同様の要部断面模式図である。
【図8】本発明による別な陰極線管の作用を説明する要
部断面模式図である。
部断面模式図である。
【図9】本発明の他の実施例による陰極線管における不
均一磁界形成磁極である偏向収差補正磁極の作用を従来
技術と対比説明するために上記偏向収差補正磁極を欠如
した図8と同様の要部断面模式図である。
均一磁界形成磁極である偏向収差補正磁極の作用を従来
技術と対比説明するために上記偏向収差補正磁極を欠如
した図8と同様の要部断面模式図である。
【図10】偏向角度が100度以上の陰極線管における
偏向磁界の管軸上での偏向磁界分布の説明図である。
偏向磁界の管軸上での偏向磁界分布の説明図である。
【図11】偏向角度が100度未満の陰極線管における
偏向磁界の管軸上での偏向磁界分布の説明図である。
偏向磁界の管軸上での偏向磁界分布の説明図である。
【図12】本発明の偏向磁界中に偏向磁界に対応した不
均一な磁界を形成する偏向収差補正磁極の構造例を示す
斜視図である。
均一な磁界を形成する偏向収差補正磁極の構造例を示す
斜視図である。
【図13】本発明による陰極線管に用いられる電子銃の
一例を示す要部断面図である。
一例を示す要部断面図である。
【図14】本発明の陰極線管に用いる電子銃構成の一例
を説明する模式図である。
を説明する模式図である。
【図15】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極の構
造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極の構
造例を説明する要部構成図である。
【図16】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極の別
の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極の別
の構造例を説明する要部構成図である。
【図17】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図18】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図19】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図20】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図21】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図22】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図23】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図24】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図25】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図26】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図27】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図28】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図29】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図30】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図31】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図32】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図33】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図34】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図35】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図36】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図37】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図38】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図39】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図40】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図41】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図42】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図43】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図44】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図45】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図46】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図47】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図48】本発明をインライン配列した3電子ビームを
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
用いるカラー陰極線管に適用した偏向収差補正磁極のさ
らに別の構造例を説明する要部構成図である。
【図49】単一の電子ビームを用いる陰極線管用電子銃
に本発明を適用した主レンズ部の説明図である。
に本発明を適用した主レンズ部の説明図である。
【図50】単一の電子ビームを用いる陰極線管用電子銃
に本発明を適用した他の構成例を示す主レンズ部の説明
図である。
に本発明を適用した他の構成例を示す主レンズ部の説明
図である。
【図51】図49、図50の様に主レンズを構成する電
極のうちの陽極の径がフォーカス電極よりも大きい場合
の電子銃要部と電子ビームの軌道の説明図である。
極のうちの陽極の径がフォーカス電極よりも大きい場合
の電子銃要部と電子ビームの軌道の説明図である。
【図52】図49、図50の様に主レンズを構成する電
極のうちの陽極の径がフォーカス電極よりも大きい場合
の電子銃要部と電子ビームの軌道の説明図である。
極のうちの陽極の径がフォーカス電極よりも大きい場合
の電子銃要部と電子ビームの軌道の説明図である。
【図53】単一の電子ビームを用いる陰極線管用電子銃
に本発明を適用した他の構成例を示す要部の説明図であ
る。
に本発明を適用した他の構成例を示す要部の説明図であ
る。
【図54】単一の電子ビームを用いる陰極線管用電子銃
に本発明を適用した他の構成例を示す要部の説明図であ
る。
に本発明を適用した他の構成例を示す要部の説明図であ
る。
【図55】単一の電子ビームを用いる陰極線管用電子銃
に本発明を適用した他の構成例を示す要部の説明図であ
る。
に本発明を適用した他の構成例を示す要部の説明図であ
る。
【図56】単一の電子ビームを用いる陰極線管用電子銃
に本発明を適用した他の構成例を示す要部の説明図であ
る。
に本発明を適用した他の構成例を示す要部の説明図であ
る。
【図57】本発明を適用したインライン配列した3電子
ビームを用いた陰極線管用電子銃の部分断面図である。
ビームを用いた陰極線管用電子銃の部分断面図である。
【図58】本発明を適用したインライン配列した3電子
ビームを用いた他の陰極線管用電子銃の全体外観図であ
る。
ビームを用いた他の陰極線管用電子銃の全体外観図であ
る。
【図59】主レンズと蛍光面の間で電子ビームに対して
空間電荷の反発がどのように影響するのかを示す説明図
である。
空間電荷の反発がどのように影響するのかを示す説明図
である。
【図60】主レンズと蛍光膜間の距離と蛍光膜上の電子
ビームスポツトの大きさの関係の説明図である。
ビームスポツトの大きさの関係の説明図である。
【図61】本発明による陰極線管の1実施例における寸
法例を説明する断面模式図である。
法例を説明する断面模式図である。
【図62】本発明による陰極線管の1実施例における寸
法例を比較するための従来技術による陰極線管の断面模
式図である。
法例を比較するための従来技術による陰極線管の断面模
式図である。
【図63】本発明の実施例の画像表示装置と従来の画像
表示装置の寸法比較の説明図である。
表示装置の寸法比較の説明図である。
【図64】偏向量(偏向角度)と偏向収差量の関係の説
明図である。
明図である。
【図65】偏向量と偏向収差補正量の関係の説明図であ
る。
る。
【図66】電子ビームの蛍光膜上の集束状態の説明図で
ある。
ある。
【図67】陰極線管の蛍光面を構成するパネル部に形成
される走査線の説明図である。
される走査線の説明図である。
【図68】偏向収差補正磁極の構成例の説明図である。
【図69】インライン型電子銃を備えたシャドウマスク
方式カラー陰極線管の断面を説明する模式図である。
方式カラー陰極線管の断面を説明する模式図である。
【図70】画面の中央部で円形となる電子ビームスポッ
トで画面の周囲を発光させた場合の電子ビームスポット
の説明図である。
トで画面の周囲を発光させた場合の電子ビームスポット
の説明図である。
【図71】陰極線管の偏向磁界分布の説明図である。
【図72】電子ビームスポット形状の変形を説明する電
子銃の電子光学系の模式図である。
子銃の電子光学系の模式図である。
【図73】図72で説明した画面周辺部での画質の低下
を抑制する手段の説明図である。
を抑制する手段の説明図である。
【図74】図73に示したレンズ系を用いた場合の螢光
面の電子ビームスポット形状を説明する模式図である。
面の電子ビームスポット形状を説明する模式図である。
【図75】主レンズのレンズ強度を非回転対称とする代
わりにプリフォーカスレンズの水平方向(X−X)レン
ズ強度を強化した電子銃の電子光学系の模式図である。
わりにプリフォーカスレンズの水平方向(X−X)レン
ズ強度を強化した電子銃の電子光学系の模式図である。
【図76】図75の構成にハローの抑制効果を付加した
電子銃の電子光学系の模式図である。
電子銃の電子光学系の模式図である。
【図77】図76に示した構成のレンズ系を用いたとき
の画面上での電子ビームのスポット形状を説明する模式
図である。
の画面上での電子ビームのスポット形状を説明する模式
図である。
【図78】小電流時での電子ビームの軌道を説明する電
子銃の電子光学系の模式図である。
子銃の電子光学系の模式図である。
【図79】プリフォーカスレンズの内の発散レンズ側の
画面垂直方向(Y−Y)のレンズ強度を大きくした場合
の電子銃の電子光学系を示す模式図である。
画面垂直方向(Y−Y)のレンズ強度を大きくした場合
の電子銃の電子光学系を示す模式図である。
【図80】陰極線管に用いられる電子銃の一例を説明す
る全体側面図である。
る全体側面図である。
【図81】図80の矢印方向からみた要部部分断面図で
ある。
ある。
【図82】フォーカス電圧の与え方による電子銃の構造
比較のための要部断面模式図である。
比較のための要部断面模式図である。
【図83】図82に示した各電子銃に供給するフォーカ
ス電圧の説明図である。
ス電圧の説明図である。
4 第4電極(G4) 7 電子銃を収納する陰極線管のネック部 8 ファンネル部 14 パネル部 10,62,63 電子ビーム 11 偏向ヨーク 12 シャドウマスク 13 蛍光膜 38 電子銃の主レンズ 39 偏向収差補正磁極 61 磁力線。
Claims (38)
- 【請求項1】複数の電極から成る電子銃と偏向装置およ
び蛍光面を少なくとも備える陰極線管の偏向収差補正方
法において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで不均一磁界を形成し、電子ビームの偏向収差
を補正することを特徴とする陰極線管の偏向収差補正方
法。 - 【請求項2】複数の電極から成る電子銃と偏向装置およ
び蛍光面を少なくとも備える陰極線管の偏向収差補正方
法において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで不均一磁界を形成し、電子ビームの偏向量に
対応した偏向収差を補正することを特徴とする陰極線管
の偏向収差補正方法。 - 【請求項3】複数の電極から成る電子銃と偏向装置およ
び蛍光面を少なくとも備える陰極線管の偏向収差補正方
法において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで偏向磁界の変化に伴い変化する不均一磁界を
形成し、電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正
することを特徴とする陰極線管の偏向収差補正方法。 - 【請求項4】複数の電極から成る電子銃と偏向装置およ
び蛍光面を少なくとも備える陰極線管の偏向収差補正方
法において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に無偏向時の
電子ビーム軌道を挟んで略対称の位置に磁路を設置する
ことで、偏向磁界に対応して密度の変わる不均一磁界を
各一つ以上形成し、電子ビームの偏向量に対応した偏向
収差を補正することを特徴とする陰極線管の偏向収差補
正方法。 - 【請求項5】請求項4において、前記不均一磁界が電子
ビームを発散する作用をもつことを特徴とする陰極線管
の偏向収差補正方法。 - 【請求項6】請求項4において、前記不均一磁界が電子
ビームを発散する作用をもち、電子ビームの走査線と直
角方向の偏向量および/または電子ビームの走査線方向
の偏向量に対応した偏向収差を補正することを特徴とす
る陰極線管の偏向収差補正方法。 - 【請求項7】複数の電極から成る電子銃と偏向装置およ
び蛍光面を少なくとも備える陰極線管の偏向収差補正方
法において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に無偏向時の
電子ビーム軌道を挟んで略対称の位置に磁路を設置する
ことで、偏向磁界に対応して密度の変わる不均一磁界を
無偏向時の電子ビームの中心軌道を略中心となるように
形成し、電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正
することを特徴とする陰極線管の偏向収差補正方法。 - 【請求項8】請求項7において、前記不均一磁界が電子
ビームを集束する作用をもつことを特徴とする陰極線管
の偏向収差補正方法。 - 【請求項9】請求項7において、前記不均一磁界が電子
ビームを集束する作用をもち、電子ビームの走査線と直
角方向の偏向量および/または電子ビームの走査線方向
の偏向量に対応した偏向収差を補正することを特徴とす
る陰極線管の偏向収差補正方法。 - 【請求項10】インライン配列された3電子ビームを用
いる複数の電極から成る電子銃と偏向装置および蛍光面
を少なくとも備える陰極線管の偏向収差補正方法におい
て、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、前記インライン配列方向と直角方向の無偏
向時の各電子ビームの中心軌道を挟んだ位置に偏向量に
対応して電子ビームが発散する作用を持つ不均一磁界を
各一つ以上設置することを特徴とする陰極線管の偏向収
差補正方法。 - 【請求項11】インライン配列された3電子ビームを用
いる複数の電極から成る電子銃と偏向装置および蛍光面
を少なくとも備える陰極線管の偏向収差補正方法におい
て、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、前記インライン配列方向と直角方向の無偏
向時の各電子ビームの中心軌道を挟んだ位置に偏向量に
対応して電子ビームが発散する作用を持つ不均一磁界を
各一つ以上設置し、前記インライン配列方向の無偏向時
の各電子ビームの中心軌道を略中心とする偏向量に対応
した電子ビームが集束する作用を持つ不均一磁界を各一
つ以上設置することを特徴とする陰極線管の偏向収差補
正方法。 - 【請求項12】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管の偏向収差補正
方法において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、上記不均一磁界中で電子ビームの鎖交する磁束の最
大値と最小値の差が、偏向磁界中を通過するとき鎖交す
る磁束の1%から30%の範囲にあることを特徴とする
陰極線管の偏向収差補正方法。 - 【請求項13】請求項1〜12の何れかにおいて、前記
不均一磁界を形成する磁路を設置する手段として、偏向
磁界内に軟磁化特性を持つ磁性材料を設置することを特
徴とする陰極線管の偏向収差補正方法。 - 【請求項14】請求項1〜12の何れかにおいて、前記
不均一磁界を形成する磁路を設置する手段として偏向磁
界内に室温での透磁率が50以上の軟磁化特性を持つ磁
性材料を設置することを特長とする陰極線管の偏向収差
補正方法。 - 【請求項15】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、上記不均一磁界を発生するための磁極が偏向磁界の
最大磁束密度の5%以上の磁界分布に相当する領域にあ
ることを特徴とする陰極線管。 - 【請求項16】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、上記不均一磁界を発生するための磁極が偏向磁界を
発生させるための磁極から50mm以内の位置にあるこ
とを特徴とする陰極線管。 - 【請求項17】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、上記不均一磁界を発生するための磁極は陽極電圧1
kVの平方根当たりの偏向磁束密度が0.02mT以上
の磁界分布に相当する領域にあることを特徴とする陰極
線管。 - 【請求項18】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、上記不均一磁界が偏向磁界の最大磁束密度の5%以
上の磁界をもつことを特徴とする陰極線管。 - 【請求項19】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、陽極電圧1kVの平方根当りの上記不均一磁界が
0.001mT以上の磁界をもつことを特徴とする陰極
線管。 - 【請求項20】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、上記不均一磁界を発生させる磁極の間隔が上記電子
銃の陽極の主レンズ対向部の走査線と直角方向の開口径
の10%以上としたことを特徴とする陰極線管。 - 【請求項21】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、上記不均一磁界を発生させる磁極を設置する部分の
電極の開口形状を走査線と直角方向の径が走査線方向の
径よりも大としたことを特徴とする陰極線管。 - 【請求項22】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、上記不均一磁界を発生させる磁極を設置する部分の
電極を走査線と直角方向に切欠きを持つ開口形状とした
ことを特徴とする陰極線管。 - 【請求項23】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、上記不均一磁界を発生させる磁極を設置する部分の
電極を単一開口形状としたインライン配列の3電子ビー
ムを用いたことを特徴とする陰極線管。 - 【請求項24】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、上記不均一磁界の中心部間の距離が上記電子銃の陽
極の主レンズ対向部の走査線と直角方向の開口径の10
%以上としたことを特徴とする陰極線管。 - 【請求項25】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を略中心
とする不均一磁界を形成して電子ビームの偏向量に対応
した偏向収差を補正するとき、上記不均一磁界を発生す
るための磁極が偏向磁界の最大磁束密度の0.05%以
上の磁界分布に相当する領域にあることを特徴とする陰
極線管。 - 【請求項26】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を略中心
とする不均一磁界を形成して電子ビームの偏向量に対応
した偏向収差を補正するとき、上記不均一磁界を発生す
るための磁極が偏向磁界を発生させるための磁極から5
0mm以内の位置にあることを特徴とする陰極線管。 - 【請求項27】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を略中心
とする不均一磁界を形成し、電子ビームの偏向量に対応
した偏向収差を補正するとき、上記不均一磁界を発生す
るための磁極は陽極電圧1kVの平方根当たりの偏向磁
界密度が0.003mT以上の磁界分布に相当する領域
にあることを特徴とする陰極線管。 - 【請求項28】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を略中心
とする不均一磁界を形成して電子ビームの偏向量に対応
した偏向収差を補正するとき、上記不均一磁界が偏向磁
界の最大磁束密度の1%以上の磁界をもつことを特徴と
する陰極線管。 - 【請求項29】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を略中心
とする不均一磁界を形成して電子ビームの偏向量に対応
した偏向収差を補正するとき、陽極電圧1kVの平方根
当たりの上記不均一磁界が0.005mT以上の磁界を
もつことを特徴とする陰極線管。 - 【請求項30】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を略中心
とする不均一磁界を形成して電子ビームの偏向量に対応
した偏向収差を補正するとき、上記不均一磁界を発生さ
せる磁極の間隔が上記電子銃の陽極の主レンズ対向部の
走査線と直角方向の開口径の10%以上としたことを特
徴とする陰極線管。 - 【請求項31】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を略中心
とする不均一磁界を形成して電子ビームの偏向量に対応
した偏向収差を補正するとき、上記不均一磁界を発生さ
せる磁極を設置する部分の電極の開口形状は走査線と直
角方向の径が走査線方向の径よりも長いことを特徴とす
る陰極線管。 - 【請求項32】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を略中心
とする不均一磁界を形成して電子ビームの偏向量に対応
した偏向収差を補正するとき、上記不均一磁界を発生さ
せる磁極を設置する部分の電極が走査線と直角方向に切
欠きを持つ開口形状であることを特徴とする陰極線管。 - 【請求項33】複数の電極から成る電子銃と偏向装置お
よび蛍光面を少なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を略中心
とする不均一磁界を形成して電子ビームの偏向量に対応
した偏向収差を補正するとき、上記不均一磁界を発生さ
せる磁極を設置する部分の電極が単一開口形状であるこ
とを特徴とするインライン配列の3電子ビームを用いる
陰極線管。 - 【請求項34】インライン配列の3電子ビームを用いる
複数の電極から成る電子銃と偏向装置および蛍光面を少
なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、上記インライン配列の電子ビームのうち中央の電子
ビームに対する上記不均一磁界が脇の電子ビームに対す
る上記不均一磁界と強度が異なることを特徴とする陰極
線管。 - 【請求項35】インライン配列の3電子ビームを用いる
複数の電極から成る電子銃と偏向装置および蛍光面を少
なくとも備える陰極線管において、 前記偏向装置により形成される偏向磁界中に磁路を設置
することで、無偏向時の電子ビームの中心軌道を挟んだ
位置にそれぞれに各1箇所以上の不均一磁界を形成して
電子ビームの偏向量に対応した偏向収差を補正すると
き、上記インライン配列の電子ビームのうち脇の電子ビ
ームに対する上記不均一磁界が中央の電子ビーム寄り側
と中央の電子ビームから離れている側とで分布が異なる
ことを特徴とする陰極線管。 - 【請求項36】請求項15〜35の何れかにおいて、前
記不均一磁界を形成する磁路を設置する手段として偏向
磁界内に軟磁化特性を持つ磁性材料を設置することを特
長とする陰極線管。 - 【請求項37】請求項15〜35の何れかにおいて、前
記不均一磁界を形成する磁路を設置する手段として偏向
磁界内に室温での透磁率が50以上の軟磁化特性を持つ
磁性材料を設置することを特長とする陰極線管。 - 【請求項38】請求項15〜37の何れかの陰極線管を
用いたことを特徴とする画像表示装置。
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