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JPH08309753A - 摩擦材原料混合物の投入装置 - Google Patents

摩擦材原料混合物の投入装置

Info

Publication number
JPH08309753A
JPH08309753A JP485696A JP485696A JPH08309753A JP H08309753 A JPH08309753 A JP H08309753A JP 485696 A JP485696 A JP 485696A JP 485696 A JP485696 A JP 485696A JP H08309753 A JPH08309753 A JP H08309753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feeder
material mixture
conveyor
tip
friction material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP485696A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuhiko Nakagawa
光彦 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP485696A priority Critical patent/JPH08309753A/ja
Publication of JPH08309753A publication Critical patent/JPH08309753A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Automobile Manufacture Line, Endless Track Vehicle, Trailer (AREA)
  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 摩擦材の原料混合物を、フィーダから計量器
や成形型に対して均一厚みに投入できる投入装置を提供
することである。 【解決手段】 原料混合物Aを落下させて金型1に落と
し込むフィーダとして好ましくは定量供給ベルトコンベ
ア3を使用する。そして、そのコンベア3の先端形状を
金型1の開口部形状に近似させる。コンベア3と金型1
を水平方向に相対移動させる機構を設けてもよいし、コ
ンベア先端を開口部形状に近似させ、併せて水平方向相
対移動機構を付加するとなおよい。この投入装置を用い
ると、局部的な過剰投入による原料混合物の自己圧縮が
防止され、密度分布のバラツキの少ない摩擦材を作れ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車、鉄道等の
車両や産業機械のブレーキ、クラッチに用いられる摩擦
材の製造時に、原料混合物を計量器や成形型に均一に投
入するための装置、特に、大型のディスクブレーキ用パ
ッドなどの製造において顕著な効果を発揮する投入装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】摩擦材料は、その使用特性から、繊維状
の構造補強材と、それを固めて全体の形状を維持するバ
インダ及び摩擦・摩耗性能を調整するフィラーを含む。
フィラーには金属、無機物、有機物の粉末や粒状物が用
いられる。これらの原料は、混合されたのち、加熱成形
され、用途に合った形状にして用いられるのが通常であ
る。
【0003】従って、原料混合物は、繊維、粒状物、粉
末が均一にまざり合っている状態を最良とするが、移動
・落下等の動きがあると、その形状や比重の差等により
分離偏析しやすく、その取り扱いが非常に難しいものと
なっている。
【0004】このような摩擦材原料混合物は、一般粉粒
体の操作と異り、移動や分取時に格段の注意を払って取
り扱われており、機械的操作による取り扱いは難しいも
のとされて来た。
【0005】しかし、現在は、この摩擦材原料混合物の
取扱いも自動秤量機等を用いる秤量作業の機械化や、常
温での加圧操作による予備成形等の機械化が進んできて
順次機械操作に移りつつある。
【0006】例えば、混合物の手秤量の代替として、押
出機に用いられるスクリュ式の送り装置や、スパイラル
状のリボンを円筒の中に入れ、これを回転させる混合物
の送り装置、或いは、実開平2−61816号に開示さ
れるベルトコンベアを用いた定量供給装置等が採用さ
れ、これらに計量機が組合されて手秤量から自動秤量へ
と移行している。
【0007】さらには、計量機の先端に切り出し装置を
取り付けた構造(特開平6−191646号)のよう
に、手秤量に十分代替できる秤量精度を備える装置も出
現している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、摩擦材の原
料混合物に限らず、粉粒体において発生する問題点は、
供給された粉体が山のように堆積すると、堆積により山
となった頂点部の真下の粉粒体は自重により圧縮され、
他の部分に比較し高密度化する現象がある。摩擦材原料
混合物は繊維のからみを含めてこの傾向が大きく、後の
密度分布に影響する。
【0009】この傾向は、予備成形や加熱加圧成形後に
も残存する。特に繊維を多く含む流動性の少ない混合物
の場合それが顕著である。
【0010】従って、原料混合物を計量し、成形型に投
入する場合、均厚に投入することが密度を均一化できる
効果的手段であり、計量時に十分な注意を払う必要があ
る。
【0011】最終製品が小型の成形体もしくはブロック
成形体の場合は、自動秤量機の投入口と成形型の巾が類
似しており、中央部に投入してもほぼ均等な投入厚みに
することが出来るが、円弧状やドーナツ状あるいは大型
の成形体では、混合物は1点又は1線上に集中し、密度
を均一にするのが難しい。
【0012】密度差の大きい摩擦材は摩擦性能が安定せ
ず、ブレーキやクラッチの性能を低下させる。従って、
特に、大型摩擦パッドの製造においては、広い投入面積
の成形型に原料混合物を均一に投入する手段が切に望ま
れる。
【0013】そこで、本発明は、摩擦材の密度の均一化
のために、流動性が少なく、しかも繊維を含んでいる摩
擦材用原料混合物を、機械操作で計量器や成形型に均一
に投入できるようにすることを課題としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明においては、摩擦材の原料混合物をフィーダ
先端から計量器又は成形型に落し込む装置に対して、下
記、a、b、cのどれかの要素を付加する。
【0015】a.フィーダの先端形状が、計量器又は成
形型の開口部形状に近似した形をなす。 b.フィーダと計量器又は成形型を水平方向に相対移動
させてフィーダ先端を計量器又は成形型の開口部上で変
位させる機構を備える。 c.前記a、bの双方の要素を備える。
【0016】ここで用いるフィーダは、定量供給ベルト
コンベアが、供給先端部で巾を持ち、かつ、その巾方向
における供給量も安定していて好ましい。
【0017】また、ベルトコンベアであれば、ベルトを
伸縮可能な材料で作り、さらに、先端のターンロールを
屈曲可能なものにして、先端形状を前記開口部の形状に
近似した形、即ち弧状にすることができる。
【0018】フィーダとして、複数基の定量供給コンベ
アを組合わせて用いる場合にも、各コンベアの先端位置
や向きをずらすことによりフィーダの先端形状を計量器
又は成形型の開口部の周縁形状に近似させることが可能
である。
【0019】フィーダと計量器又は成形型の水平方向相
対移動は、XYテーブルで計量器や成形型を支持して水
平2軸方向に動かしてもよいし、フィーダの供給巾が開
口部の間口寸法とほぼ等しくてフィーダ先端の形状が開
口部の形状に近似している場合にはフィーダを前後に動
かすだけでもよい。フィーダを前後に動かす代わりに、
計量器又は成形型を開口部の奥行き方向に動かす構造で
も勿論よい。
【0020】また、開口部の間口寸法が大きくて奥行き
寸法はあまり大きくない場合には、奥行き寸法とほぼ等
しい供給巾をもつ定量供給コンベアを開口部の側方に配
置して計量器や成形型を開口部の奥行き方向中心の孤に
沿って動かす構造や、供給巾が開口部の間口寸法よりも
狭い定量供給コンベアを開口部の間口方向中心に配して
その先端を左右に首振りさせる構造も有効になる。
【0021】さらに、開口部の奥行きが大きい場合に
は、前後方向への相対移動で対応できるが、これ以外の
方法として、フィーダ先端部に傾斜角調整機構を有する
フラップ状のシュータを付加し、このシュータの傾斜角
変更で原料混合物を前後に振り分けることも可能であ
る。このシュータを前述の左右に首振りするフィーダと
組合わせると、開口部の奥行き寸法がシュータで対応で
きないほど大きい場合は別として、前後方向への相対移
動機構は不要となる。
【0022】また、摩擦材原料混合物が、顆粒状になっ
ている場合には特に、振動フィーダを使用すると好まし
く、その振動フィーダも複数を用い、メインの振動フィ
ーダの先端下部にサブの振動フィーダをある角度を持っ
て取り付け、メイン、サブの両フィーダが共に振動する
ことにより、より投入時の原料の均厚の度合いを精度良
くすることができる。
【0023】さらに、この構造においてサブフィーダ
が、メインフィーダとの交差角調整機構を備え、メイン
フィーダとの交差角度を任意に変更できると、摩擦材の
形状に合わせてより精度良く均厚に原料を投入すること
ができる。
【0024】
【作用】摩擦材は、上述したように、その材料として、
繊維、粉末、粒状物など多種の形状と異なる比重を持っ
た原料の混合物を用いるので、混合物の取扱いには充分
に注意を払う必要がある。原料混合物自体が圧縮性を持
つので、金型投入においては均一な厚みにすることが重
要であり、この均一厚みの投入により摩擦界面が比重差
を持たず安定化し、ブレーキに用いても、均質であるが
故に安定した摩擦性能を示す。逆に比重にバラツキが生
じると、摩擦面の各部の働きに差が生じ、摩擦性能は不
安定になりがちである。
【0025】本発明の投入装置は、フィーダの先端形状
を計量器や成形型の開口部形状に近似させたこと、或い
はフィーダ先端と開口部を水平方向に相対移動させて投
入点を移していくようにしたことにより、投入すべき領
域への投入が正確になり、また、投入点が固定されてい
る場合や、不必要領域に投入された原料混合物が1箇所
に集まる場合に起こる特定箇所での過剰投入も少なくな
る。従って、成形工程の前後で行う秤量時に、計量器や
成形型に対し、原料混合物を広く分散させて平均的に投
入することができ、この均一投入で局部的自己圧縮をな
くして投入厚みを均一化することができる。
【0026】これにより、摩擦材、特に大型のディスク
ブレーキに用いる摩擦材の製造に起因した比重のバラツ
キが小さくなり、摩擦性能が安定する。
【0027】原料混合物の投入を行うフィーダは、円筒
状の送り装置でも少量送りにすれば安定して原料混合物
を切り出すことができるが、定量供給コンベアの方が短
時間に平均的な供給が行えるので有利である。
【0028】特にディスクブレーキパッドは、その用途
から矩形形状のものは少なく、円弧状のものがほとんど
であり、この形状に沿って平均的に且つ短時間に供給で
きる手段が最も効果的である。
【0029】これを考えると、フィーダとして定量供給
コンベア、中でも先端形状を成形型等の開口部形状に略
一致させたコンベアを用い、そのコンベアと開口部を相
対移動させて投入点を移していく装置が量産性の向上と
投入量の平均化を両立できて好ましい。
【0030】また、摩擦材原料は一般に金属繊維、芳香
族ポリアミドからなる有機物の繊維、さらにはガラスフ
ァイバ、セラミックファイバ、カーボンファイバなどの
無機繊維といった補強繊維と、金属粉、無機物粉、有機
物の粉末などの粉末群、さらにゴム粉、タイヤ粉、カシ
ューダストなどに代表される粒状物があり、単なる混合
では、これらに振動を加えると、すぐに分離偏析する。
【0031】このような分離偏析し易い混合物の場合、
振動フィーダの使用は好ましくはないが、粒状物を粘性
のある液体でファイバに粘着させて分離偏析を起き難く
した混合物、中でも造粒された混合物ではこの振動フィ
ーダが効果を発揮する。造粒物は前述のような混合物自
体の自己圧縮による密度の差は起こりにくいが、平均化
して混合物を投入することは金型内の造粒物の高さが安
定し、これを加熱成型する際に密度差が起こりにくくな
る。
【0032】このような造粒物を投入するには、振動フ
ィーダが好ましく、振動フィーダの先端(出口)を摩擦
材の形状に合わせて変化させれば良い。摩擦材の中でも
特にディスクパッドは、摩擦の相手が円板のディスクで
あるからその一部の円弧を切り取った形状になってお
り、従って、振動フィーダの先端も円弧状にしておくの
が良い。
【0033】さらに、メインフィーダの先にサブフィー
ダを取付けると、そのサブフィーダでフィーダの出口幅
を変化させて製造するパッドの幅変化に対応することが
できる。メインフィーダとの交差角調整機構でサブフィ
ーダの角度を任意に変え得るようにしたものは特に、パ
ッドの幅が個々のパッド内で変化しているもの(実際に
はこのケースが多い)に対し、計量中にフィーダ出口幅
を成形型開口部の幅(これがフィーダと成形型の相対移
動によって変わる)に合うように変化させることができ
るのでより安定した投入が行え、投入混合物(造粒物)
の成形型外へのこぼれ落ちも回避できる。
【0034】かかる投入装置は、投入空間の開口部が特
に円弧状で、長手方向最大寸法/短方向最大寸法の比が
大きい程その効果が顕著であり、前記寸法比が1.5以
上、より明確には2.0以上の形状を持つパッドの製造
に利用すると効果的である。
【0035】なお、フィーダと開口部の相対移動は、図
6や図8で説明するような方法で行ってもよく、このよ
うなものでも発明の目的を達成できる。
【0036】出来上がったディスクブレーキパッドの比
重は、平均値は原料混合物に含まれる原料組成と摩擦材
料に不可欠な気孔の率により変化するが、バラツキにつ
いては、意識的に作製しない限り、小さい値が好まし
い。一般に用いられている摩擦材の比重は平均2.0〜
3.0であり、比重のバラツキは±10%以内、好まし
くは±5%以内にするのが望ましい。
【0037】本発明の投入装置を用いれば、後述の実施
例から判るように、この好ましい範囲でのバラツキ制御
が可能である。
【0038】
【発明の実施の形態】図2乃至図8に、本発明の投入装
置の実施形態を示す。
【0039】図2は、フィーダとして、成形金型1の開
口の間口寸法と同程度の供給巾をもつ1基の定量供給ベ
ルトコンベア3を用いたものである。定量供給コンベア
は、ホッパ(図示せず)等から搬送面上に原料混合物A
を所定の巾、厚みに供給し、これを先端から順次落下さ
せるものであり、例えば、実開平2−40732号公
報、特開平6−191646号公報に示されているよう
なものを利用できる。このコンベア3のベルト4は、ゴ
ム等で作られており、伸縮性を有する。また先端のター
ンロール5は、長手方向に複数に分割し(図は3分
割)、これ等をユニバーサルジョイント6で接続した
後、金型1の開口の弧状の縁に沿うように角度をつけ、
ロールの両端にユニバーサルジョイントを介してつけら
れた軸を軸受7で支持して屈曲状態を保持するようにし
てある。このターンロール5は、両側の軸受7、7間の
間隔調整機構(図示せず)を設けておけば、それによる
軸受の間隔調整で屈曲角を自由に設定することができ
る。
【0040】このターンロール5に伸縮性を有するベル
ト4をかけてコンベア3の先端形状を金型1の開口の円
弧縁の形状に近似させている。また、金型1を支持して
この金型をコンベア3の長手方向(金型開口の奥行き方
向)に動かすスライドテーブル8も設けている。9はス
ライドテーブル8の駆動手段であり、ここではエアーシ
リンダを採用している。
【0041】2は、投入領域から外れた原料混合物Aを
回収して金型1内に落とし入れるフードであり、金型1
の開口部に着脱自在に嵌められている。
【0042】図3は、巾の狭い3基の定量供給ベルトコ
ンベア23、13、23を並列に組み合わせてフィーダ
の先端形状を金型1の開口の縁形状に近似させたもので
ある。両側のベルトコンベア23は、先端のターンロー
ル15を水平面内で相反する方向に傾け、これによって
生じるベルト4の両端の周長差をテンションローラ(図
示せず)で吸収する構造にしてある。これであれば、ベ
ルト4は伸縮性の無いものでもよい。
【0043】図4は、巾の異なる定量供給ベルトコンベ
ア13-1、13-2、13-3を多段に組み合わせてフィー
ダの先端形状を金型1の開口部形状に近似させたもので
ある。この装置は、最大巾のコンベア13-1を上段、次
の巾のコンベア13-2を中段、最小巾のコンベア13-3
を下段に配し、巾の狭いコンベア程先端を前方に突出さ
せてある。また、各コンベアは、巾方向中心を一致させ
てあり、コンベア13-1から落下した原料混合物Aの一
部がコンベア13-2に受けられて少し前方に送られ、さ
らに、コンベア13-2から落下した原料混合物の一部が
コンベア13-3に受けられて更に少し前方へ送られて金
型1に投入される。
【0044】図5に示すように、複数基の定量供給ベル
トコンベア13を向きを変えて配置する方法でもフィー
ダの先端形状を金型1の開口部形状に近似させることが
できる。
【0045】以上の実施例では、開口部の奥行き寸法が
大きければコンベアと金型の図中矢印方向の相対移動を
組み合わせて投入点を順次ずらして投入を行う。これに
より、金型1内のほぼ全域に平均的厚さで投入を行うこ
とができる。
【0046】なお、前述の相対移動はコンベア側に移動
機構を設けてコンベアを動かす方法で行ってもよい。
【0047】図6は、金型1の奥行き寸法に巾を合わせ
た定量供給ベルトコンベア13を金型の側方に配置し、
このコンベアに対し、金型1を奥行き方向中心線に沿っ
て弧状に移動させて投入を行うもので、金型1の移動は
回転テーブルなどを用いて簡単に行える。
【0048】図7は、定量供給ベルトコンベア13を、
カム等を利用した首振り機構(図示せず)で金型1の間
口方向に向けて首振りさせて投入を行うものである。コ
ンベアを首振りさせる代わりに、金型1を図6と同様に
動かしても同一結果になることは云うまでもない。
【0049】この図6、図7の投入装置は、投入時間の
面で少し不利になるが、使用するコンベアは巾の狭いも
のが1基あればよく、設備費が少なくて済む。
【0050】なお、図7の装置に図2のスライドテーブ
ル8等を組み合わせると、金型1の奥行き寸法が大きく
ても均一投入が行える。
【0051】また、図8に示すように、定量供給コンベ
ア13の先端に上下に首振りする傾斜角調整機構(図示
せず)を有するフラップ状のシュータ10を設け、この
シュータの傾斜角を変える構成でもコンベア13からシ
ュータ10上に落下した原料混合物を前後(開口の奥行
き方向)に振り分けることが可能である。このシュータ
10を図7の装置に付加すれば、1基の巾の狭いコンベ
アで間口、奥行きともに大きな金型に均一投入を行うこ
とができる。
【0052】図10、図11は、振動フィーダを用いた
投入装置の実施形態である。これ等の装置は、造粒され
た原料混合物(以下造粒物と云う)A’を金型1に投入
する。
【0053】図10の投入装置は、一定幅のディスクブ
レーキパッドの製造に用いるものであって、造粒物A’
が定量供給装置(図示せず)から振動フィーダ31に送
られ、フィーダ振動により前進して金型開口の円弧縁に
合ったR形状をもつ先端出口より落下して金型1内に納
まる。金型1と振動フィーダ31を適当な駆動機構で図
の矢印方向に相対移動させながらその投入を行うと、金
型1内の全域に造粒物A’が平均的に投入され、この後
に加熱加圧成形して得られるパッドが密度差の小さなも
のになる。
【0054】図11の投入装置は、幅がディスク内径側
から外径側に向かって次第に大きくなるディスクブレー
キパッドの製造に適したものである。この装置は、振動
フィーダ31をメインフィーダとしてそのフィーダの前
方下部にサブフィーダ32-1、32-2を取付け、造粒物
A’の投入中にサブフィーダ32-1、32-2をメインフ
ィーダ又はメインフィーダとの相対位置が固定された部
材へのピボット点を支点にして逆回りに旋回させるよう
にしてあり、その旋回でフィーダの出口幅が、フィーダ
と金型の相対移動で徐々に変わっていく金型開口幅とほ
ぼ合致したものになる。そのため造粒物A’を外に殆ど
こぼさずに金型1に平均的に投入できる。
【0055】なお、サブフィーダの旋回は、駆動源を有
する旋回機構を設けて金型開口幅の変化に応じた旋回と
なるようにしておく。この場合の駆動源は、勿論、モー
タ等であってもよいが、フィーダと金型の相対変位を周
知の運動変換機構(例えばカム溝とピン)で回転運動に
変えてサブフィーダに伝えるものを用いると、専用のモ
ータが不要であり、また、簡素な機構で相対変位に同期
した幅調整を行える。
【0056】以下に、本発明の効果の確認実験結果を記
す。
【0057】実験は、図1に示す形状の大型トラック用
ディスクブレーキパッドを以下の手順で作製し、原料混
合物投入時に使用した投入装置の違いにより、パッドの
密度にどれだけのバラツキが出たかを調べた。図の21
は摩擦材、22は裏板である。
【0058】使用した原料混合物は、表1に示す組成の
ものである。
【0059】
【表1】
【0060】この原料混合物を櫛刃を持つホッパに投入
し、そのホッパからコンベア上に一定厚み、一定巾に供
給してコンベア先端から金型に投入した。
【0061】作製対象のブレーキパッドは、長さ(間口
寸法)300mm、外径396mm、内径246mmの
弧状であり、摩擦材巾75mmである。図9にその摩擦
材を投入する金型の開口形状を示す。図のLは長さを、
Wは巾を表わしている。この開口のサイズ即ち摩擦材の
長手方向最大寸法/短方向最大寸法比は300/75=
4.0である。
【0062】−実施例1− 上述した図9の開口を有する金型に、図4に示す多段式
定量供給ベルトコンベアを用いて原料混合物の投入を行
った。
【0063】コンベアは上段の13-1の供給巾L1 を3
00mm、中段の13-2の供給巾L2 を160mm、下
段の13-3の供給巾L3 を80mmとし、3者の中心を
合わせて中段のコンベア13-2を13-1の先端から30
mm前方に、また、下段のコンベア13-3を13-2の先
端から12mm前方に各々突出させた。また、金型上に
は傾斜角45°、高さ50mmのフード2を載せて原料
混合物が金型外に逃げないようにした。
【0064】そして、上段コンベア13-1が金型内周上
にある位置で原料混合物を所定量の1/3投入し、次い
で、各コンベアが27mm前進した位置で第2回目の1
/3を投入し、更に、27mm前進した位置で残りの1
/3を投入した。開口縁の外側の投入域に落下した原料
混合物はフードに回収されて近くの投入不足域に流れ
る。
【0065】この後、フード2を外した金型に170℃
に加熱した押し型をセットし、170℃に保持された熱
盤を持つ加圧成形機を用いて250kg/cm2 の面圧
で20分間成形した。
【0066】このようにして得られた摩擦材の長手方向
中央部と端部を20mm巾に切り出し、さらに、各切り
出し材の外周側より20mm、内周側より20mm及び
中央部を20mm切り取って計6個のサンプルを採取
し、水置換による比重測定を行ったところいずれのサン
プルも6点平均±0.04に納まっていた。
【0067】−比較例1− 実施例1で用いた原料混合物を、実施例1で用いたコン
ベアのうち、供給巾300mmのもののみを使って計量
した。ここでも、原料混合物が逃げないように実施例1
で用いたフードを使用した。
【0068】計量後の金型内原料混合物をそのまま実施
例1と同じ条件で加熱・加圧成形したのち、摩擦材の同
位置6点をサンプリングし、比重測定した結果、比重の
バラツキが大きく、6点平均±0.12になった。
【0069】−実施例2− 実施例1と同様にしてコンベアを固定し、金型を計3回
コンベアの方向にずらして投入を行ったところ、この場
合も実施例1と同様な結果を得た。
【0070】−実施例3− 実施例1の多段コンベアを固定し、コンベアの先端に図
8のような傾斜シュータを取り付け、このシュータを前
後に振らせて計量した結果、比重のバラツキは6点平均
±0.05に納まっていた。
【0071】−実施例4− 供給巾75mmの定量供給ベルトコンベアを図6に示す
ように、金型(実施例1と同一)1の側方に配置し、こ
こから前述の表1の原料混合物を金型内に所定の計量値
となるまで投入した。コンベアは固定し、金型を弧を描
くように順次ずらした。一往復する間に計量が完了する
ように、金型の移動速度とコンベアからの供給速度を調
節して投入を行い、その後、実施例1と同様に成形を行
って同位置のサンプルを採取し、これについて比重を調
べたところ、端部3点の平均が中央部3点の平均より
0.01大きく、6点平均でのバラツキは±0.03に
納まっていた。
【0072】−実施例5− 図2の投入装置を用いて表1の原料混合物の投入、計量
を行った。金型は、先に述べたものと同じであり、開口
部にフードを載せている。定量供給ベルトコンベア3
は、30cm長さのターンロールを3分割して、ユニバ
ーサルジョイント6で接続し、これに金型の開口の円弧
に近似した角度をつけ、伸縮性のベルトをかけたもので
ある。このコンベア3を固定し、金型1をコンベア長手
方向に進退させる方法で投入を行って成形後の摩擦材の
同じ6箇所の比重を測定した結果、6点平均±0.05
であった。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の投入装置
を用いれば、原料混合物を投入領域に広く分散させて平
均的厚さに投入することができ、機械的投入作業で問題
となっていた摩擦材の密度分布のバラツキを小さくして
摩擦性能を安定させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】大型トラック用ディスクブレーキパッドの一例
を示す斜視図
【図2】(a):本発明の投入装置の実施形態を示す先
端部の斜視図 (b):同上の装置の先端部の平面図
【図3】他の実施形態の先端部の斜視図
【図4】(a):他の実施形態の先端部の斜視図 (b):同上の装置の側面視断面図
【図5】更に他の実施形態の先端部の斜視図
【図6】同じく他の実施形態の先端部の斜視図
【図7】同じく他の実施形態の先端部の斜視図
【図8】金型に対する投入状況の一例を示す斜視図
【図9】図4の装置による投入例の説明図
【図10】振動フィーダを用いた実施形態の先端部の斜
視図
【図11】同じく振動フィーダを用いた実施形態の先端
部の斜視図
【符号の説明】
1 金型 2 フード 3、13、23 定量供給ベルトコンベア 4 ベルト 5、15 ターンロール 6 ユニバーサルジョイント 7 軸受 8 スライドテーブル 9 テーブル駆動手段 10 シュータ 21 摩擦材 22 裏板 31 振動フィーダ 32-1、32-2 サブフィーダ A 原料混合物 A’造粒物(造粒された原料混合物)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦材の原料混合物をフィーダ先端から
    計量器又は成形型に落とし込む投入装置であって、下記
    a、b、cのどれかの要素が付加されていることを特徴
    とする摩擦材原料混合物の投入装置。 a.フィーダの先端形状が、計量器又は成形型の開口部
    形状に近似した形をなす。 b.フィーダと計量器又は成形型を水平方向に相対移動
    させてフィーダ先端を計量器又は成形型の開口部上で変
    位させる機構を備える。 c.前記a、bの双方の要素を備える。
  2. 【請求項2】 前記フィーダが定量供給コンベアである
    請求項1記載の摩擦材原料混合物の投入装置。
  3. 【請求項3】 前記フィーダが定量供給ベルトコンベア
    であり、このコンベアのベルトを伸縮可能な生地で作
    り、さらに、コンベア先端に屈曲可能なベルトのターン
    ロールと、このロールの屈曲状態保持機構を設けてフィ
    ーダの先端形状を前記開口部形状に近似させるようにし
    てある請求項1記載の摩擦材原料混合物の投入装置。
  4. 【請求項4】 前記フィーダが複数の定量供給コンベア
    から成り、その複数のコンベアの先端の位置又は向きを
    ずらしてフィーダの先端形状を前記開口部形状に近似さ
    せるようにしてある請求項1記載の摩擦材原料混合物の
    投入装置。
  5. 【請求項5】 前記フィーダが定量供給コンベアであ
    り、このコンベアと計量器又は成形型を前記開口部の奥
    行き方向に相対移動させる機構を含めてある請求項1、
    2、3又は4記載の摩擦材原料混合物の投入装置。
  6. 【請求項6】 前記フィーダが供給巾を前記開口部の開
    口寸法よりも狭くした定量供給コンベアであり、このコ
    ンベアを左右に首振りさせる機構を含めてある請求項
    1、2、3、4又は5記載の摩擦材原料混合物の投入装
    置。
  7. 【請求項7】 前記フィーダの先端部に、傾斜角調整機
    構で傾斜角を変えてフィーダから落下した原料混合物を
    前後に振り分けるフラップ状のシュータを設けてある請
    求項1乃至6のいずれかに記載の摩擦材原料混合物の投
    入装置。
  8. 【請求項8】 前記フィーダが振動フィーダである請求
    項1記載の摩擦材原料混合物の投入装置。
  9. 【請求項9】 前記フィーダが複数の振動フィーダから
    なり、その複数の振動フィーダは、メインフィーダの先
    端部の一部にメインフィーダの振動とともに振動するサ
    ブフィーダを、ある交差角度を持って下方から重ねた構
    造になっている請求項1記載の摩擦材原料混合物の投入
    装置。
  10. 【請求項10】 前記サブフィーダのメインフィーダに
    対する交差角度の調整機構を備えることを特徴とする請
    求項9記載の摩擦材原料混合物の投入装置。
JP485696A 1995-03-14 1996-01-16 摩擦材原料混合物の投入装置 Pending JPH08309753A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007052467A1 (ja) * 2005-11-04 2007-05-10 Towa Corporation 電子部品の樹脂封止成形装置

Cited By (2)

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WO2007052467A1 (ja) * 2005-11-04 2007-05-10 Towa Corporation 電子部品の樹脂封止成形装置
JP2007125783A (ja) * 2005-11-04 2007-05-24 Towa Corp 電子部品の樹脂封止成形装置

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