[go: up one dir, main page]

JPH083084A - アルコールの製造方法及びそのための触媒前駆体 - Google Patents

アルコールの製造方法及びそのための触媒前駆体

Info

Publication number
JPH083084A
JPH083084A JP7064134A JP6413495A JPH083084A JP H083084 A JPH083084 A JP H083084A JP 7064134 A JP7064134 A JP 7064134A JP 6413495 A JP6413495 A JP 6413495A JP H083084 A JPH083084 A JP H083084A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
component
catalyst
precursor composition
catalyst precursor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7064134A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3783243B2 (ja
Inventor
Tomoyuki Mori
知行 森
Koichi Fujita
幸一 藤田
Hiroki Hiishi
宏樹 日石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP06413495A priority Critical patent/JP3783243B2/ja
Publication of JPH083084A publication Critical patent/JPH083084A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3783243B2 publication Critical patent/JP3783243B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 望ましくない副生物の生成を効果的に抑制
し、高収率且つ高選択的にアルコールを製造する方法、
及びそのための触媒前駆体を提供する。 【構成】 アルデヒドを気相で水素と反応させて、対応
する飽和アルコールを製造する方法において、水素化触
媒として、下記一般式(I)で表わされる成分を含有す
る触媒前駆体組成物の還元物を用いる。 【化1】 Cu(a)-Cr(b)-Zn(c)-Mn(d)-Ba(e)-X(f) …(I) (式中、Xは周期律表第8族又は第4A族の遷移金属を
表わし、a〜fは各成分を酸化物に変換した場合の含有
量を表わし、以下に示す値である。 a:20〜50重量% b:0〜50重量% c:0〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルデヒドの気相水素
化反応を行なう際に、望ましくない副生物の生成を抑制
し、高収率且つ高選択的に対応する飽和アルコールを製
造することのできる、アルコールの製造方法及びそのた
めの触媒前駆体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アルデヒドを水素化して対応するアルコ
ールを製造する方法は公知である。例えば、ドイツ特許
第931827号においては、不飽和アルデヒドを2段
反応で気相下に還元する際、まず第1段反応において、
担体に保持させた銅−ニッケル触媒を使用し、第2段反
応において変性した銅−担体触媒を使用する方法が記載
されている。
【0003】また、特開昭64−85936号公報に
は、還元した酸化銅−酸化亜鉛混合物に選択性増進剤を
含浸させた組成物を水素化触媒として用いて、アルデヒ
ドの気相水素化反応を行なう方法が記載されている。さ
らに、特開昭62−116526号公報においても、還
元した酸化銅−酸化亜鉛混合触媒を用いて、気相下に2
−エチルヘキセナールの水素化を行なう方法が記載され
ているが、この場合、少量生成する2−エチルヘキセノ
ール等の不飽和アルコールを除去するために、各々反応
条件の異なる3段階の水素化反応器が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ドイツ
特許第931827号に記載の方法では、対応する飽和
アルコールと共に不飽和アルコールが生成し、飽和アル
コールの蒸留精製の際に、非常に困難を伴うことが認め
られる。また、特開昭64−85936号公報の方法で
は、反応生成物中にごく少量のエステルが副生してお
り、飽和アルコールとして未だ満足する製品が得られて
いない。さらに、特開昭62−116526号公報の方
法を工業的に採用しようとすると、工程が複雑であるこ
と、また、反応器のユニット数の多いことが建設費の増
加につながるという欠点があった。
【0005】こうしたアルデヒドの水素化反応の際に副
生する不飽和アルコールとしては、例えば2−エチルヘ
キセナールの水素化反応の際に生ずる2−エチルヘキセ
ノール等が挙げられるが、この不飽和アルコールは、飽
和アルコールとの沸点が近接しているため、工業的に精
製分離を実施することは容易ではない。また、2−エチ
ルヘキサノール等の飽和アルコールの主要な用途は可塑
剤であるが、例えば、2−エチルヘキサノール中に少量
であってもこの不飽和アルコールが存在していると、得
られたフタル酸ジ−2−エチルヘキシルが黄色に着色す
る傾向があり、可塑剤としての使用に不適当となる。し
たがって、工業的な実施の際には、しばしば比較的高温
で水素化反応を行ない、不飽和アルコールを完全に水素
化することにより対応しているが、この場合、エステル
等の副生物の生成量が増加する傾向があり、その結果と
して飽和アルコールの生産性を低くするという問題点が
あった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
につき鋭意検討を重ねた結果、アルコールの製造用触媒
として、特定の成分を含有する触媒を用いることによ
り、反応速度を最大にするための高温条件下において
も、望ましくない副生物であるエステル、エーテル及び
不飽和アルコール等の生成を効果的に抑制できることを
見出し、飽和アルコールの生産性を低下させることな
く、高収率且つ高選択的にアルコールを製造する方法を
確立して本発明を完成した。
【0007】即ち、本発明の要旨は、水素化触媒の存在
下にアルデヒドを気相で水素と反応させて、対応する飽
和アルコールを製造する方法において、該水素化触媒と
して、下記一般式(I)で表わされる成分を含有する触
媒前駆体組成物の還元物を用いることを特徴とするアル
コールの製造方法、に存する。
【0008】
【化9】 Cu(a)-Cr(b)-Zn(c)-Mn(d)-Ba(e)-X(f) …(I)
【0009】(式中、Xは周期律表第8族又は第4A族
の遷移金属を表わし、a〜fは各成分を酸化物に変換し
た場合の含有量を表わし、以下に示す値である。 a:20〜50重量% b:0〜50重量% c:0〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%) さらに、本発明の要旨は、下記一般式(I):
【0010】
【化10】 Cu(a)-Cr(b)-Zn(c)-Mn(d)-Ba(e)-X(f) …(I)
【0011】(式中、Xは周期律表第8族又は第4A族
の遷移金属を表わし、a〜fは各成分を酸化物に変換し
た場合の含有量を表わし、以下に示す値である。 a:20〜50重量% b:0〜50重量% c:0〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%) で表わされる成分を含有するアルコール製造用の触媒前
駆体組成物、に存する。
【0012】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
アルコールの製造方法において使用する触媒としては、
下記一般式(I):
【0013】
【化11】 Cu(a)-Cr(b)-Zn(c)-Mn(d)-Ba(e)-X(f) …(I)
【0014】で表わされる成分を含有する触媒前駆体組
成物の還元物が用いられる。上記一般式(I)中、Xは
周期律表第8族又は第4A族の遷移金属を表わし、好ま
しくは、Pd又はNi、或いはZr又はTiである。ま
た、a〜fは各成分を酸化物に変換した場合の含有量を
表わし、 a:20〜50重量% b:0〜50重量% c:0〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量% の範囲内の値を任意に組み合わせて選択することができ
る。
【0015】上記において各成分の含有量は、組成物中
の各成分が酸化物に変換されたものと仮定して計算す
る。この際、CuはCuOに、CrはCr2 3 に、Z
nはZnOに、MnはMn2 3 に、BaはBaOに、
それぞれ変換する。またX成分はそれぞれ安定な酸化物
に変換するが、例えばPdはPdOに、NiはNiO
に、ZrはZrO2 に、TiはTiO2 に、それぞれ変
換する。具体的には、上記一般式(I)の中でも、下記
一般式(II)で表わされる触媒前駆体組成物を用いるこ
とが好ましい。
【0016】
【化12】 CuO(a)-Cr2O3(b)-ZnO(c)-Mn2O3(d)-BaO(e)-X′(f) …(II)
【0017】(式中、X′は周期律表第8族又は第4A
族の遷移金属の化合物を表わし、a〜fは各成分(但し
X′成分は酸化物に変換して計算する)の含有量を表わ
し、以下に示す値である。 a:20〜50重量% b:0〜50重量% c:0〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%) 上記X′成分の酸化物への変換はX成分についての変換
と同様に行なう。
【0018】また、上記一般式(I)の中でも、b及び
cの少くとも一方が0.1〜50重量%であることが好
ましく、更には下記一般式(III )又(IV)の前駆体組
成物を用いることが好ましい。
【0019】
【化13】 Cu(a)-Cr(b)-Mn(d)-Ba(e)-X(f) …(III )
【0020】(式中、a〜fは各成分を酸化物に変換し
た場合の含有量を表わし、以下に示す値である。 a:20〜50重量% b:20〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%)
【0021】
【化14】 Cu(a)-Zn(c)-Mn(d)-Ba(e)-X(f) …(IV)
【0022】(式中、a〜fは各成分を酸化物に変換し
た場合の含有量を表わし、以下に示す値である。 a:20〜50重量% c:20〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%)
【0023】本発明で使用する触媒前駆体組成物は、触
媒物質を製造するのに適した任意の方法、例えば共沈法
又は含浸法等のいずれの方法によっても製造することが
できる。具体的には、一般式(I)中のX以外の成分
を、金属化合物、例えば金属塩の水溶液から混合物とし
て共沈させ、該混合物を対応する酸化物に転化(分解)
することにより金属酸化物を製造し、更に、X成分の塩
の水溶液、例えば硝酸塩水溶液を前記金属酸化物に含浸
させ、空気中で焼成(分解)することにより製造するこ
とができる。上記触媒前駆体組成物中のX成分は、周期
律表第8族又は第4A族の遷移金属であり、適当な化合
物、例えば酸化物等の形態で存在する。通常、本発明の
触媒前駆体組成物は、主に酸化物の形態をとるが、その
組成物の形態にかかわらず、一般式(I)で表わされる
各成分を特定量含むものであればよい。
【0024】上記方法により製造した触媒前駆体組成物
は、場合によっては少量の変性剤を含んでいてもよく、
例えば打錠成形や押し出し成形等の公知の方法によりペ
レット化することができる。上記触媒前駆体組成物は、
アルデヒドの水素化反応に使用される前に、水素等の還
元剤の存在下で、150〜350℃、好ましくは170
〜300℃の温度範囲に調整しながら、数時間加熱して
還元される。還元時に約350℃以上の過度の温度をか
けることは触媒の活性を低下させる一因となるため好ま
しくない。
【0025】使用する還元剤としては、好ましくは、希
釈ガス中に1〜10%の水素を含有する希薄水素流を用
いることができ、希釈ガスとしては、窒素ガスを用いる
のが好ましい。原料アルデヒドとしては、通常、炭素数
3〜22の直鎖状又は分岐状の飽和又は不飽和のアルデ
ヒドが用いられ、単品でも混合アルデヒドとしても用い
ることができ、少量の不純物を含有していてもよい。
【0026】具体的には、プロピオンアルデヒド、イソ
ブチルアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、n−バレル
アルデヒド、イソバレルアルデヒド、2−メチルバレル
アルデヒド、2−エチルヘキサナール、2−エチルブチ
ルアルデヒド、メチル−n−プロピルアセトアルデヒ
ド、カプロンアルデヒド、イソカプロンアルデヒド、カ
プリルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、イソノニル
アルデヒド、2−プロピルヘプテナール、2−プロピル
−4−メチルヘキセナール、n−デカナール、ドデカナ
ール、トリデカナール、ミリスチンアルデヒド、ペンタ
デカナール、パルミチンアルデヒド、ステアリンアルデ
ヒド、アクロレイン、メタクロレイン、エタクロレイ
ン、2−エチル−3−プロピルアクロレイン、クロトン
アルデヒド等が挙げられる。
【0027】使用する原料アルデヒドとしては、オキソ
プロセス(ヒドロホルミル化)、すなわちオレフィンを
一酸化炭素及び水素と触媒の存在下において反応させ
て、オレフィン性基の炭素原子の1つにホルミル基を付
加する反応の、生成混合物の一部か或いは全部のいずれ
かを使用することもできる。オキソプロセスから得た原
料アルデヒドとしては、例えば、イソブチルアルデヒド
とn−ブチルアルデヒドとの混合物、イソノニルアルデ
ヒド等が挙げられる。
【0028】また、原料アルデヒドは、オキソプロセス
と異なるプロセス、例えばオレフィン或いは飽和炭化水
素の酸化反応やアルドール縮合等によって得ることもで
きる。アルドール縮合から得た原料アルデヒドとしては
2−エチルヘキセナール、2−プロピルヘプテナールと
2−プロピル−4−メチルヘキセナールとの混合物等が
挙げられる。
【0029】本発明においては、水素化触媒の存在下に
アルデヒドを気相状態で水素と反応させる。水素として
は、実質的に純粋な水素ガスを単独で使用することがで
きるが、例えば、アルデヒド及び触媒に対し不活性な他
のガスと混和して供給することもできる。水素と混合す
るのに適した不活性ガスとしては窒素、メタン等が挙げ
られる。
【0030】反応域における水素の濃度は臨界的なもの
ではないが、通常、還元すべきアルデヒドに対し化学量
論量を越える過剰の水素が存在するべきである。通常、
水素対アルデヒドのモル比は約3〜400、好ましくは
約5〜200とする。炭素原子2〜12個を含有するア
ルデヒドの場合、水素対アルデヒドのモル比は約3〜3
0の範囲であるのが好ましい。
【0031】水素化反応の温度は、通常100〜250
℃で行なわれるが、本発明の水素化触媒の選択性を最も
有効に利用するために、好ましくは150〜200℃の
範囲で行なわれる。また反応圧力は、通常0〜10kg
/cm2 Gの範囲で行なわれる。10kg/cm2 Gを
超える圧力を用いた場合には、反応選択性には問題はな
いが、アルデヒドを完全に気化させるために多大なエネ
ルギーを要するため有利ではない。
【0032】本発明における水素化反応は、気化させた
アルデヒドの蒸気流と水素含有ガスとを一緒にして、所
望の温度及び圧力において、上記一般式(I)で表わさ
れる触媒前駆体組成物の還元物上にもたらすことにより
達成され、例えば、固定触媒床反応装置の様な流通(連
続)方式で行なうのが好ましい。また、水素化反応は、
恒温方式、断熱方式のいずれの方法でも行なうことがで
き、特に本発明においては、反応熱を有用な熱源とし
て、例えば高圧水蒸気を発生させる等して水素化反応に
循環することができる。
【0033】水素化反応生成物から回収した未反応の水
素及びアルデヒドは、水素化反応域に再循環させて使用
することができる。また、得られた粗アルコール生成物
は、分別蒸留等により更に精製してもよいが、通常、特
に精製操作を行なわなくともそのまま製品として十分に
使用することが可能である。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実施
例によって限定されるものではない。なお、実施例1〜
4及び比較例1〜3においては、公知の共沈法により調
製した、下記の組成の触媒前駆体組成物を使用した。各
成分の含有量は重量%を表わす。
【0035】実施例1(A触媒) 硝酸第二銅3水和物〔Cu(NO3 2 ・3H2 O〕水
溶液に硝酸マンガン水溶液を加え銅及びマンガンを含有
する溶液を調整した。他方、重クロム酸アンモニウム
〔(NH4 2 Cr2 7 〕をアンモニア水溶液に溶解
しクロム含有溶液を調整した。
【0036】前記の銅及びマンガンを含有する溶液を6
0℃に加熱後、同温度に維持しながら攪拌下、該溶液の
中に前記のクロム含有溶液を滴下していった。この時、
沈澱物が一部形成されたが、さらにpH調整をするため
に希硝酸を加え、攪拌を続け沈澱物の形成を完結させ
た。この後、沈澱物を濾別し、更に濾別された沈澱物を
十分水洗した。こうして得られた沈澱物を100℃で1
2時間乾燥し、銅、クロム、マンガンからなる粉末を得
た。この粉末に水酸化バリウム〔Ba(OH)2・8H
2 O〕温水用液を加え攪拌しながら蒸発乾固した。
【0037】こうして得られた銅、クロム、マンガン、
バリウムからなる粉末に、硝酸ニッケル水溶液を加え1
00℃で攪拌混合し蒸発乾固した。得られた銅 クロム
−マンガン−バリウム−ニッケルを含む粉末を空気中で
350℃の温度で3時間焼成して、以下に示すA触媒を
得た。
【0038】
【化15】 CuO(39.4)-Cr2O3(41.9)-Mn2O3(1.5)-Ba0(1.7)-NiO(1.0)
【0039】(このA触媒を一般式(I)で表現する
と、Cu(31.5)-Cr(28.7)-Mn(1.0)-Ba(1.5)-Ni(0.8) であ
る。) 実施例2(B触媒) 実施例1に準ずる方法で、以下に示すB触媒を調製し
た。
【0040】
【化16】 CuO(39.4)-Cr2O3(41.9)-Mn2O3(1.5)-Ba0(1.7)-PdO(0.1)
【0041】(このB触媒を一般式(I)で表現する
と、Cu(31.5)-Cr(28.7)-Mn(1.0)-Ba(1.5)-Pd(0.09)であ
る。) 実施例3(C触媒) 実施例1に準ずる方法で、以下のC触媒を調製した。
【0042】
【化17】CuO(39.4)-Cr2O3(41.9)-Mn2O3(1.5)-Ba0(1.
7)-ZrO2(1.0)
【0043】(このC触媒を一般式(I)で表現する
と、Cu(31.5)-Cr(28.7)-Mn(1.0)-Ba(1.5)-Zr(0.7) であ
る。) 実施例4(D触媒) 実施例1に準ずる方法で、以下のD触媒を調製した。
【0044】
【化18】 CuO(40.2)-ZnO(35.9)-Mn2O3(1.5)-Ba0(1.7)-NiO(1.0)
【0045】(このD触媒を一般式(I)で表現する
と、Cu(32.1)-Zn(28.8)-Mn(1.0)-Ba(1.5)-Ni(0.8) であ
る。) 比較例1(E触媒) 実施例1に準ずる方法で、以下のE触媒を調製した。
【0046】
【化19】 CuO(39.4)-Cr2O3(41.9)-Mn2O3(1.5)-Ba0(1.7)
【0047】(このE触媒を一般式(I)で表現する
と、Cu(31.5)-Cr(28.7)-Mn(1.0)-Ba(1.5) である。) 比較例2(F触媒) 実施例1に準ずる方法で、以下のF触媒を調製した。
【0048】
【化20】CuO(37.8)-Cr2O3(36.1)-Mn2O3(1.8)
【0049】(このF触媒を一般式(I)で表現する
と、Cu(30.2)-Cr(24.7)-Mn(1.3) となる。) 比較例3(G触媒) 実施例1に準ずる方法で、以下のG触媒を調製した。
【0050】
【化21】CuO(49.3)-ZnO(45.1)
【0051】(このG触媒を一般式(I)で表現する
と、Cu(39.4)-Zn(36.2) となる。) 実施例5〜8及び比較例4〜6 内径約2.4cm(1インチ)を有するステンレス単管
反応器に各触媒約10ccを仕込み、次いで反応器中に
窒素ガスを供給し、反応器の内温を170℃まで昇温さ
せた。続いて該窒素ガスを、10容量%の水素を含有す
る窒素ガスに切り替え、反応器内温を250℃まで2〜
3℃/分の速度で昇温させた後、各触媒について約3時
間還元を行なった。さらに、反応器内温を300℃まで
2〜3℃/分の速度で昇温させた後、約2時間上記触媒
の還元を行なった。
【0052】還元終了後、反応器内温を180℃に設定
し、上記窒素ガスを90容量%以上の水素を含有する窒
素ガスに切り替え、反応系内の圧力を4.6kg/cm
2 Gに維持した。ロジウム含有触媒によるプロピレンの
ヒドロホルミル化反応及び苛性ソーダ触媒によるアルド
ール縮合によって得られた純度99%以上の2−エチル
ヘキセナール(以下、EPAという)を完全に気化さ
せ、前述の水素含有ガスと共に上記反応器へ供給した。
【0053】上記したEPAの供給速度は液基準で15
cc/hrであり、水素含有ガスの供給速度は水素/E
PAのモル比が約22となるように調節して供給した。
得られた反応生成物をコンデンサーに採取し、ガスクロ
マトグラフィーにより分析を行なった。結果を表−1に
示す。
【0054】
【表1】
【0055】表−1の結果より明らかなように、本発明
の方法による水素化反応においては、特に不飽和アルコ
ールの副生が効果的に抑制されるので、得られたアルコ
ールを対応する可塑剤にした場合の着色試験性能は大き
く改善される。
【0056】
【発明の効果】本発明の特定の触媒前駆体組成物の還元
物を用いて、アルデヒドの気相水素化反応を行なうこと
により、高温条件下においてもエステル、エーテル及び
不飽和アルコール等の副生物の生成を抑制し、対応する
飽和アルコールを高収率且つ高選択的に製造することが
可能となる。さらに、本発明によれば水素化の際に発生
する反応熱を、熱源として有効に利用することができる
ため工業的な利用価値が高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 31/02 9155−4H

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水素化触媒の存在下にアルデヒドを気相
    で水素と反応させて、対応する飽和アルコールを製造す
    る方法において、該水素化触媒として、下記一般式
    (I)で表わされる成分を含有する触媒前駆体組成物の
    還元物を用いることを特徴とするアルコールの製造方
    法。 【化1】 Cu(a)-Cr(b)-Zn(c)-Mn(d)-Ba(e)-X(f) …(I) (式中、Xは周期律表第8族又は第4A族の遷移金属を
    表わし、a〜fは各成分を酸化物に変換した場合の含有
    量を表わし、以下に示す値である。 a:20〜50重量% b:0〜50重量% c:0〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%)
  2. 【請求項2】 水素化触媒の存在下にアルデヒドを気相
    で水素と反応させて、対応する飽和アルコールを製造す
    る方法において、該水素化触媒として、下記一般式(I
    I)で表わされる触媒前駆体組成物の還元物を用いるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のアルコールの製造方
    法。 【化2】 CuO(a)-Cr2O3(b)-ZnO(c)-Mn2O3(d)-BaO(e)-X′(f) …(II) (式中、X′は周期律表第8族又は第4A族の遷移金属
    の化合物を表わし、a〜fは各成分(但しX′成分は酸
    化物に変換して計算する)の含有量を表わし、以下に示
    す値である。 a:20〜50重量% b:0〜50重量% c:0〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%)
  3. 【請求項3】 b及びcの少くとも一方が0.1〜50
    重量%である請求項1又は2に記載のアルコールの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 水素化触媒が、下記一般式(III )で表
    わされる成分を含有する触媒前駆体組成物の還元物であ
    る請求項1〜3のいずれかに記載のアルコールの製造方
    法。 【化3】 Cu(a)-Cr(b)-Mn(d)-Ba(e)-X(f) …(III ) (式中、a〜fは各成分を酸化物に変換した場合の含有
    量を表わし、以下に示す値である。 a:20〜50重量% b:20〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%)
  5. 【請求項5】 水素化触媒が、下記一般式(IV)で表わ
    される成分を含有する触媒前駆体組成物の還元物である
    請求項1〜3のいずれかに記載のアルコールの製造方
    法。 【化4】 Cu(a)-Zn(c)-Mn(d)-Ba(e)-X(f) …(IV) (式中、a〜fは各成分を酸化物に変換した場合の含有
    量を表わし、以下に示す値である。 a:20〜50重量% c:20〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%)
  6. 【請求項6】 X成分がPd又はNiである請求項1〜
    5のいずれかに記載のアルコールの製造方法。
  7. 【請求項7】 X成分がZr又はTiである請求項1〜
    5のいずれかに記載のアルコールの製造方法。
  8. 【請求項8】 圧力が0〜10kg/cm2 G、温度が
    100〜250℃の条件下で反応を行なう請求項1〜7
    のいずれかに記載のアルコールの製造方法。
  9. 【請求項9】 下記一般式(I): 【化5】 Cu(a)-Cr(b)-Zn(c)-Mn(d)-Ba(e)-X(f) …(I) (式中、Xは周期律表第8族又は第4A族の遷移金属を
    表わし、a〜fは各成分を酸化物に変換した場合の含有
    量を表わし、以下に示す値である。 a:20〜50重量% b:0〜50重量% c:0〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%) で表わされる成分を含有するアルコール製造用の触媒前
    駆体組成物。
  10. 【請求項10】 下記一般式(II): 【化6】 CuO(a)-Cr2O3(b)-ZnO(c)-Mn2O3(d)-BaO(e)-X′(f) …(II) (式中、X′は周期律表第8族又は第4A族の遷移金属
    の化合物を表わし、a〜fは各成分(但しX′成分は酸
    化物に変換して計算する)の含有量を表わし、以下に示
    す値である。 a:20〜50重量% b:0〜50重量% c:0〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%) で表わされる請求項9に記載のアルコール製造用の触媒
    前駆体組成物。
  11. 【請求項11】 b及びcの少くとも一方が0.1〜5
    0重量%である請求項9又は10に記載の触媒前駆体組
    成物。
  12. 【請求項12】 下記一般式(III ): 【化7】 Cu(a)-Cr(b)-Mn(d)-Ba(e)-X(f) …(III ) (式中、a〜fは各成分を酸化物に変換した場合の含有
    量を表わし、以下に示す値である。 a:20〜50重量% b:20〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%) で表わされる成分を含有する請求項9〜11のいずれか
    に記載の触媒前駆体組成物。
  13. 【請求項13】 下記一般式(IV): 【化8】 Cu(a)-Zn(c)-Mn(d)-Ba(e)-X(f) …(IV) (式中、a〜fは各成分を酸化物に変換した場合の含有
    量を表わし、以下に示す値である。 a:20〜50重量% c:20〜50重量% d:0.1〜5.0重量% e:0.1〜5.0重量% f:0.01〜3.0重量%) で表わされる成分を含有する請求項9〜11のいずれか
    に記載の触媒前駆体組成物。
JP06413495A 1994-03-24 1995-03-23 アルコールの製造方法及びそのための触媒前駆体 Expired - Lifetime JP3783243B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06413495A JP3783243B2 (ja) 1994-03-24 1995-03-23 アルコールの製造方法及びそのための触媒前駆体

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5353294 1994-03-24
JP8174894 1994-04-20
JP6-81748 1994-04-20
JP6-53532 1994-04-20
JP06413495A JP3783243B2 (ja) 1994-03-24 1995-03-23 アルコールの製造方法及びそのための触媒前駆体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH083084A true JPH083084A (ja) 1996-01-09
JP3783243B2 JP3783243B2 (ja) 2006-06-07

Family

ID=27294977

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06413495A Expired - Lifetime JP3783243B2 (ja) 1994-03-24 1995-03-23 アルコールの製造方法及びそのための触媒前駆体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3783243B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012040548A (ja) * 2010-08-15 2012-03-01 King Abdulaziz City For Science & Technology (Kacst) 触媒、触媒の製造方法およびプロセス

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012040548A (ja) * 2010-08-15 2012-03-01 King Abdulaziz City For Science & Technology (Kacst) 触媒、触媒の製造方法およびプロセス

Also Published As

Publication number Publication date
JP3783243B2 (ja) 2006-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4762817A (en) Aldehyde hydrogenation catalyst
US4876402A (en) Improved aldehyde hydrogenation process
US4113662A (en) Catalyst for ester hydrogenation
US20080207953A1 (en) Catalyst and Method for Hyrogenating Carbonyl Compounds
US3972952A (en) Vapor-phase conversion of methanol and ethanol to higher linear primary alcohols by heterogeneous catalysis
EP0008767B1 (en) A heterogeneous vapor phase process for the catalytic hydrogenation of aldehydes to alcohols
CN104640829B (zh) 新戊二醇的生产方法
US6617477B2 (en) Process for preparing 1,3-alkanediols from 3-hydroxyesters
US20080021229A1 (en) Process for Preparing Epichlorhydrin from Ethane
JP2012522819A (ja) 1,6−ヘキサンジオールの製造方法
JP2015533840A (ja) ネオペンチルグリコールの製造方法
EP1094051B1 (en) A liquid phase catalytic hydrogenation process to convert aldehydes to the corresponding alcohols
CN103476492B (zh) 用于将醛氢化为醇的经促进的铜/锌催化剂
JPH07108861B2 (ja) C▲下3▼〜c▲下2▼▲下5▼‐アルカノールの製法
US5550302A (en) Method for producing an alcohol and catalyst precursor useful for the method
JP2813770B2 (ja) エタノールの製造方法
JP3783243B2 (ja) アルコールの製造方法及びそのための触媒前駆体
US7230141B2 (en) Method for producing toluol derivatives
JPH1028865A (ja) カルボン酸エステル製造用触媒の改良製法
JP2585737B2 (ja) テルペンアルコ―ルの製造方法
JP2005515248A6 (ja) トルオール誘導体の製造方法
US6914164B2 (en) Method for the decomposition of ammonium formates in reaction mixtures containing polyol
KR20020042397A (ko) 3-하이드록시에스터 화합물로부터 1,3-알칸디올을제조하는 방법
KR920003916B1 (ko) 알데하이드 수소화 촉매 조성물
JP3503776B2 (ja) カルボン酸エステル製造用パラジウム、鉛含有担持触媒

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050620

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050830

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051031

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060221

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060306

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090324

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100324

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110324

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120324

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130324

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140324

Year of fee payment: 8

EXPY Cancellation because of completion of term