JPH08304363A - 気中不純物測定装置 - Google Patents
気中不純物測定装置Info
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- JPH08304363A JPH08304363A JP13481695A JP13481695A JPH08304363A JP H08304363 A JPH08304363 A JP H08304363A JP 13481695 A JP13481695 A JP 13481695A JP 13481695 A JP13481695 A JP 13481695A JP H08304363 A JPH08304363 A JP H08304363A
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- ion
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 捕集・測定が連続的に行うことができる気中
イオン不純物の自動捕集が可能な測定装置を提供する。 【構成】 気中不純物測定装置は、気中不純物を捕集す
る捕集手段と、前記捕集手段により捕集された気中不純
物を測定する測定手段とを備え、前記捕集手段としてイ
オン交換繊維フィルタ5を用い、このイオン交換繊維フ
ィルタに捕集された前記気中不純物を溶出してその量を
検出する。前記イオン交換繊維フィルタから溶出された
前記気中不純物は、イオンクロマトグラフからなる測定
手段により検出する。前記気中不純物は、溶離液によっ
て前記イオン交換繊維フィルタから溶出される。
イオン不純物の自動捕集が可能な測定装置を提供する。 【構成】 気中不純物測定装置は、気中不純物を捕集す
る捕集手段と、前記捕集手段により捕集された気中不純
物を測定する測定手段とを備え、前記捕集手段としてイ
オン交換繊維フィルタ5を用い、このイオン交換繊維フ
ィルタに捕集された前記気中不純物を溶出してその量を
検出する。前記イオン交換繊維フィルタから溶出された
前記気中不純物は、イオンクロマトグラフからなる測定
手段により検出する。前記気中不純物は、溶離液によっ
て前記イオン交換繊維フィルタから溶出される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造に用
いられる半導体製造装置が設置されたクリーンルームな
どに用いられる気中不純物の測定装置に関するもので、
特にガス状イオン不純物の捕集及び測定に使用されるも
のである。
いられる半導体製造装置が設置されたクリーンルームな
どに用いられる気中不純物の測定装置に関するもので、
特にガス状イオン不純物の捕集及び測定に使用されるも
のである。
【0002】
【従来の技術】ICやLSIなどの半導体装置は、半導
体基板に形成する集積回路を設計する設計工程、集積回
路を形成するために用いられる電子ビームなどを描画す
るためのマスク作成工程、単結晶インゴットから所定の
厚みのウェーハを形成するウェーハ製造工程、ウェーハ
に集積回路などの半導体素子を形成するウェーハ処理工
程、ウェーハを各半導体基板に分離しパッケージングし
て半導体装置を形成する組立工程及び検査工程等を経て
形成される。半導体半導体装置の微細化、高集積化が進
む中で大気中に含まれる塵埃などの不純物は、半導体装
置を製造する工程においてその歩留まり、品質などに大
きな影響を与える要素であって、これを避けるために用
いられるクリーンルームは、半導体装置製造において不
可欠の生産空間であるといえる。クリーンルームは、空
気中に浮遊する微粒子が規定された数以下に制御され、
温度、湿度、圧力、風速、気流形状などの環境条件も管
理されている囲まれた領域であり、一般の環境に比べて
極めてごみの少ない清浄な空間である。
体基板に形成する集積回路を設計する設計工程、集積回
路を形成するために用いられる電子ビームなどを描画す
るためのマスク作成工程、単結晶インゴットから所定の
厚みのウェーハを形成するウェーハ製造工程、ウェーハ
に集積回路などの半導体素子を形成するウェーハ処理工
程、ウェーハを各半導体基板に分離しパッケージングし
て半導体装置を形成する組立工程及び検査工程等を経て
形成される。半導体半導体装置の微細化、高集積化が進
む中で大気中に含まれる塵埃などの不純物は、半導体装
置を製造する工程においてその歩留まり、品質などに大
きな影響を与える要素であって、これを避けるために用
いられるクリーンルームは、半導体装置製造において不
可欠の生産空間であるといえる。クリーンルームは、空
気中に浮遊する微粒子が規定された数以下に制御され、
温度、湿度、圧力、風速、気流形状などの環境条件も管
理されている囲まれた領域であり、一般の環境に比べて
極めてごみの少ない清浄な空間である。
【0003】半導体装置の製造工程においては、NH4
+、SO4 −−、Cl−などのガス状イオン不純物が様
々の悪影響を及ぼすことが明らかになりつつ有る。特に
半導体装置の製造工程中の環境における大気中あるいは
材料ガス中に含まれるこのようなガス状イオン不純物が
半導体基板表面、半導体製造装置の部品表面に吸着して
プロセス上の問題を引き起こす例が見られ、気中のイオ
ン不純物の測定や制御は必須である。従来から大気中の
イオン不純物の測定は、インピンジャーを用いて不純物
を純水中に捕集し、イオンクロマトグラフで行う方法を
用いていた。すなわち、図4に示すようなインピンジャ
ー1に純水2を入れ、インピンジャー1にはチューブ4
を介してポンプ3を接続する。ポンプ3から測定する空
気を一定時間吸引することにより、空気中のイオン不純
物を純水中に溶解させる。その後、不純物が溶解された
純水2をイオンクロマトグラフで測定することによって
純水中の不純物濃度を求める。その値と純水の量及び吸
引した空気の体積とから空気中の不純物の濃度を産出す
る。
+、SO4 −−、Cl−などのガス状イオン不純物が様
々の悪影響を及ぼすことが明らかになりつつ有る。特に
半導体装置の製造工程中の環境における大気中あるいは
材料ガス中に含まれるこのようなガス状イオン不純物が
半導体基板表面、半導体製造装置の部品表面に吸着して
プロセス上の問題を引き起こす例が見られ、気中のイオ
ン不純物の測定や制御は必須である。従来から大気中の
イオン不純物の測定は、インピンジャーを用いて不純物
を純水中に捕集し、イオンクロマトグラフで行う方法を
用いていた。すなわち、図4に示すようなインピンジャ
ー1に純水2を入れ、インピンジャー1にはチューブ4
を介してポンプ3を接続する。ポンプ3から測定する空
気を一定時間吸引することにより、空気中のイオン不純
物を純水中に溶解させる。その後、不純物が溶解された
純水2をイオンクロマトグラフで測定することによって
純水中の不純物濃度を求める。その値と純水の量及び吸
引した空気の体積とから空気中の不純物の濃度を産出す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術は大気
中の不純物濃度を正確に求めることができるので有効な
方法である。しかし、この従来技術では、大気の捕集作
業の前に、インピンジャーを洗浄し、純水を満たしてお
くという工程が必要であるので、手間がかかり、大気の
自動捕集、測定システムを構築する場合、装置が複雑な
ものとなり、実用化が難しかった。また、塩素ガス中の
アンモニア不純物あるいはアンモニアガス中の酸性イオ
ン不純物等の測定をする場合、従来技術では主成分ガス
もすべて純水中に溶解してしまうのでイオンクロマトグ
ラフ測定上の妨害となり、測定が困難であった。例え
ば、濃いNH4 OHの中に少量のCl−、SO4 −−イ
オンが溶け込んでいると、これらの不純物のみをイオン
クロマトグラフで測定することは不可能であった。ま
た、空気を通すテフロンチューブの外側に純水が通るガ
ラスチューブを被覆した拡散スクラバーを用いる気中不
純物測定装置も知れれている。本発明は、このような事
情によりなされたものであり、捕集・測定が連続的に行
うことができる気中イオン不純物の自動捕集が可能な測
定装置を提供することを目的にしている。
中の不純物濃度を正確に求めることができるので有効な
方法である。しかし、この従来技術では、大気の捕集作
業の前に、インピンジャーを洗浄し、純水を満たしてお
くという工程が必要であるので、手間がかかり、大気の
自動捕集、測定システムを構築する場合、装置が複雑な
ものとなり、実用化が難しかった。また、塩素ガス中の
アンモニア不純物あるいはアンモニアガス中の酸性イオ
ン不純物等の測定をする場合、従来技術では主成分ガス
もすべて純水中に溶解してしまうのでイオンクロマトグ
ラフ測定上の妨害となり、測定が困難であった。例え
ば、濃いNH4 OHの中に少量のCl−、SO4 −−イ
オンが溶け込んでいると、これらの不純物のみをイオン
クロマトグラフで測定することは不可能であった。ま
た、空気を通すテフロンチューブの外側に純水が通るガ
ラスチューブを被覆した拡散スクラバーを用いる気中不
純物測定装置も知れれている。本発明は、このような事
情によりなされたものであり、捕集・測定が連続的に行
うことができる気中イオン不純物の自動捕集が可能な測
定装置を提供することを目的にしている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、不純物イオン
を捕集する手段にイオン交換繊維フィルタを用いること
を特徴とする。即ち、本発明の気中不純物測定装置は、
気中不純物を捕集する捕集手段と、前記捕集手段により
捕集された気中不純物を測定する測定手段とを備え、前
記捕集手段としてイオン交換繊維フィルタを用い、この
イオン交換繊維フィルタに捕集された前記気中不純物を
溶出してその量を検出することを特徴とする。前記イオ
ン交換繊維フィルタから溶出された前記気中不純物は、
イオンクロマトグラフからなる測定手段により検出する
ようにしても良い。前記気中不純物は、溶離液によって
前記イオン交換繊維フィルタから溶出される様にしても
良い。前記イオン交換繊維フィルタには、陰イオン交換
繊維フィルタ又は陽イオン交換繊維フィルタもしくは陰
イオン交換繊維フィルタ及び陽イオン交換繊維フィルタ
の両方を用いるようにしても良い。前記イオン交換繊維
フィルタは、複数用いる様にしても良い。前記イオン交
換繊維フィルタは、前記気中不純物を溶出する前に純水
で湿らせておくようにしても良い。
を捕集する手段にイオン交換繊維フィルタを用いること
を特徴とする。即ち、本発明の気中不純物測定装置は、
気中不純物を捕集する捕集手段と、前記捕集手段により
捕集された気中不純物を測定する測定手段とを備え、前
記捕集手段としてイオン交換繊維フィルタを用い、この
イオン交換繊維フィルタに捕集された前記気中不純物を
溶出してその量を検出することを特徴とする。前記イオ
ン交換繊維フィルタから溶出された前記気中不純物は、
イオンクロマトグラフからなる測定手段により検出する
ようにしても良い。前記気中不純物は、溶離液によって
前記イオン交換繊維フィルタから溶出される様にしても
良い。前記イオン交換繊維フィルタには、陰イオン交換
繊維フィルタ又は陽イオン交換繊維フィルタもしくは陰
イオン交換繊維フィルタ及び陽イオン交換繊維フィルタ
の両方を用いるようにしても良い。前記イオン交換繊維
フィルタは、複数用いる様にしても良い。前記イオン交
換繊維フィルタは、前記気中不純物を溶出する前に純水
で湿らせておくようにしても良い。
【0006】
【作用】大気中のイオン不純物をイオン交換繊維フィル
タで捕集した後、このフィルタを直接イオンクロマトグ
ラフの分離カラムに接続して溶離液を流し、このフィル
タから捕集したイオンを溶出する。そして溶出したイオ
ンを測定する。イオン交換繊維フィルタに捕集されてい
たイオンを溶出除去すると、このフィルタは洗浄された
状態になるので連続して次の捕集を始めることができ
る。イオン交換繊維フィルタと切り換えバルブをサンプ
リングポイント数だけ取り付けて複数のサンプリングポ
イントでの自動測定を連続して行う簡単なシステム形成
ができる。本発明の気中不純物測定装置をクリーンルー
ムで用いる場合、測定結果が基準以下ならば、クリーン
ルーム内での半導体装置の製造を続け、基準値を越えて
高濃度の不純物が測定されたなら、エッチング液や洗浄
剤などの汚染源を除去することによって環境を改善する
か、特にアンモニアなどが悪影響を及ぼすリソグラフィ
工程などの半導体製造装置にフィルタなどを装着してそ
の環境を局所的に改善する方法を採用する。
タで捕集した後、このフィルタを直接イオンクロマトグ
ラフの分離カラムに接続して溶離液を流し、このフィル
タから捕集したイオンを溶出する。そして溶出したイオ
ンを測定する。イオン交換繊維フィルタに捕集されてい
たイオンを溶出除去すると、このフィルタは洗浄された
状態になるので連続して次の捕集を始めることができ
る。イオン交換繊維フィルタと切り換えバルブをサンプ
リングポイント数だけ取り付けて複数のサンプリングポ
イントでの自動測定を連続して行う簡単なシステム形成
ができる。本発明の気中不純物測定装置をクリーンルー
ムで用いる場合、測定結果が基準以下ならば、クリーン
ルーム内での半導体装置の製造を続け、基準値を越えて
高濃度の不純物が測定されたなら、エッチング液や洗浄
剤などの汚染源を除去することによって環境を改善する
か、特にアンモニアなどが悪影響を及ぼすリソグラフィ
工程などの半導体製造装置にフィルタなどを装着してそ
の環境を局所的に改善する方法を採用する。
【0007】陰イオン交換繊維フィルタや陽イオン交換
繊維フィルタなどのイオン交換繊維フィルタは、例え
ば、直径が約0.001〜0.05mmのエンドレスフ
ィラメントの表面にイオン交換基が取り付けられた構造
を有しており、イオン交換基がフィラメント表面にある
ので、内部拡散をする必要がなく、交換反応に対する反
応性が極めて高い材料である。陰イオン交換繊維フィル
タは、中塩基性でフィラメント母体が、例えば、ポリス
チレン系樹脂であり、交換基には、第4級アンモニア
基、第3級及び第2級アミン基などがある。耐熱温度
は、例えば、60〜80℃で、有効pH範囲が0〜14
である。容積変化は、例えば、+10%以下である。陽
イオン交換繊維フィルタは、強酸性でフィラメント母体
が、例えば、ポリスチレン系樹脂であり、交換基には、
スルフォン基などがある。耐熱温度は、120℃で、有
効pH範囲が0〜14である。従来イオン交換繊維フィ
ルタは、もともと空気を清浄にするフィルタとして用い
られていたが、本発明では測定システムに組み込むこと
によって連続測定が可能な気中不純物測定装置を形成す
ることができる。
繊維フィルタなどのイオン交換繊維フィルタは、例え
ば、直径が約0.001〜0.05mmのエンドレスフ
ィラメントの表面にイオン交換基が取り付けられた構造
を有しており、イオン交換基がフィラメント表面にある
ので、内部拡散をする必要がなく、交換反応に対する反
応性が極めて高い材料である。陰イオン交換繊維フィル
タは、中塩基性でフィラメント母体が、例えば、ポリス
チレン系樹脂であり、交換基には、第4級アンモニア
基、第3級及び第2級アミン基などがある。耐熱温度
は、例えば、60〜80℃で、有効pH範囲が0〜14
である。容積変化は、例えば、+10%以下である。陽
イオン交換繊維フィルタは、強酸性でフィラメント母体
が、例えば、ポリスチレン系樹脂であり、交換基には、
スルフォン基などがある。耐熱温度は、120℃で、有
効pH範囲が0〜14である。従来イオン交換繊維フィ
ルタは、もともと空気を清浄にするフィルタとして用い
られていたが、本発明では測定システムに組み込むこと
によって連続測定が可能な気中不純物測定装置を形成す
ることができる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。まず、図1を用いて第1の実施例を説明する。図
は、半導体装置の製造に用いる気中イオン不純物測定装
置のシステム概念図である。この測定装置では1つの陰
イオン交換繊維フィルタ5を有し、これに基づいて測定
装置は、六方切り換えバルブ6、サンプリングチューブ
7、分離カラム8、検出器9、溶離液タンク10及び純
水タンク11等を備えている。本発明においては、陰イ
オン交換繊維フィルタにかえて、陽イオン交換繊維フィ
ルタを用いることができる。このシステム装置では1つ
の陰イオン交換繊維フィルタを使用しているので、例え
ば、クリーンルーム内の所定の箇所の大気gを吸引・サ
ンプリングし、大気中の陰イオン不純物を測定する。初
めに大気gをサンプリングし、ついで大気gの測定を行
う。大気gの測定終了後、再び大気gのサンプリングを
行う。これを繰り返しながら測定を行っていく。
する。まず、図1を用いて第1の実施例を説明する。図
は、半導体装置の製造に用いる気中イオン不純物測定装
置のシステム概念図である。この測定装置では1つの陰
イオン交換繊維フィルタ5を有し、これに基づいて測定
装置は、六方切り換えバルブ6、サンプリングチューブ
7、分離カラム8、検出器9、溶離液タンク10及び純
水タンク11等を備えている。本発明においては、陰イ
オン交換繊維フィルタにかえて、陽イオン交換繊維フィ
ルタを用いることができる。このシステム装置では1つ
の陰イオン交換繊維フィルタを使用しているので、例え
ば、クリーンルーム内の所定の箇所の大気gを吸引・サ
ンプリングし、大気中の陰イオン不純物を測定する。初
めに大気gをサンプリングし、ついで大気gの測定を行
う。大気gの測定終了後、再び大気gのサンプリングを
行う。これを繰り返しながら測定を行っていく。
【0009】次に、この手順についてさらに説明する。
まず、六方切り換えバルブ6をA経路(実線)に切り換
えてサンプリングポンプ12を稼働させ、サンプリング
チューブ7から測定すべき大気gを吸引する。この時、
二方切り換えバルブ13は、B経路(点線)にしてお
く。以下、これらのバルブのA経路は、実線で表わし、
B経路は、点線で表現する。吸引された大気は、陰イオ
ン交換繊維フィルタ5を通り、六方切り換えバルブ6の
A経路を通ってサンプルドレイン14から排出される。
大気gがこの様な経路を通ることによって、大気中の陰
イオン不純物は陰イオン交換繊維フィルタ5に吸着され
る。一定時間吸引を行った後、サンプリングポンプ12
を停止し、六方切り換えバルブ6をB経路に切り換え
る。この状態で二方切り換えバルブ15、16をA経路
に切り換え、純水タンク11からポンプ17を通して純
水を陰イオン交換繊維フィルタ5に送り込み、これによ
り陰イオン交換繊維フィルタ5内の空気を追い出して空
気を純水に置き換える。その後、二方切り換えバルブ1
5、16をB経路に切り換えることによって溶離液10
をポンプ18を用いて陰イオン交換繊維フィルタ5に送
り込む。
まず、六方切り換えバルブ6をA経路(実線)に切り換
えてサンプリングポンプ12を稼働させ、サンプリング
チューブ7から測定すべき大気gを吸引する。この時、
二方切り換えバルブ13は、B経路(点線)にしてお
く。以下、これらのバルブのA経路は、実線で表わし、
B経路は、点線で表現する。吸引された大気は、陰イオ
ン交換繊維フィルタ5を通り、六方切り換えバルブ6の
A経路を通ってサンプルドレイン14から排出される。
大気gがこの様な経路を通ることによって、大気中の陰
イオン不純物は陰イオン交換繊維フィルタ5に吸着され
る。一定時間吸引を行った後、サンプリングポンプ12
を停止し、六方切り換えバルブ6をB経路に切り換え
る。この状態で二方切り換えバルブ15、16をA経路
に切り換え、純水タンク11からポンプ17を通して純
水を陰イオン交換繊維フィルタ5に送り込み、これによ
り陰イオン交換繊維フィルタ5内の空気を追い出して空
気を純水に置き換える。その後、二方切り換えバルブ1
5、16をB経路に切り換えることによって溶離液10
をポンプ18を用いて陰イオン交換繊維フィルタ5に送
り込む。
【0010】その結果、陰イオン交換繊維フィルタ5に
吸着されていた大気g中の不純物イオンは、送り込まれ
た溶離液により陰イオン交換繊維フィルタ5から離脱
し、分離カラム8及び検出器9から構成されるイオンク
ロマトグラフにより分離測定される。以上の工程により
Cl−などの大気中の陰イオン不純物が測定され、吸引
した大気の体積から大気中に含まれる陰イオン不純物濃
度が算出される。次に、2回目のサンプリングが行われ
るが、この時には、前の操作の大気gの測定時に陰イオ
ン交換繊維フィルタ5に溶離液を流したので、この陰イ
オン交換繊維フィルタ5に吸着されていた陰イオン不純
物は除去され、洗浄された状態になっている。したがっ
て直ぐに次のサンプリングを始めることができる。ま
ず、六方切り換えバルブ6をA経路にし、二方切り換え
バルブ13をA経路に切り換えることにより陰イオン交
換繊維フィルタ5に窒素ガスN2 を流す。これにより陰
イオン交換繊維フィルタ5内に残っている水分が除去さ
れ乾燥される。即ち、溶離液による溶出によってイオン
交換繊維フィルタは洗浄され窒素ガスによって乾燥され
る。
吸着されていた大気g中の不純物イオンは、送り込まれ
た溶離液により陰イオン交換繊維フィルタ5から離脱
し、分離カラム8及び検出器9から構成されるイオンク
ロマトグラフにより分離測定される。以上の工程により
Cl−などの大気中の陰イオン不純物が測定され、吸引
した大気の体積から大気中に含まれる陰イオン不純物濃
度が算出される。次に、2回目のサンプリングが行われ
るが、この時には、前の操作の大気gの測定時に陰イオ
ン交換繊維フィルタ5に溶離液を流したので、この陰イ
オン交換繊維フィルタ5に吸着されていた陰イオン不純
物は除去され、洗浄された状態になっている。したがっ
て直ぐに次のサンプリングを始めることができる。ま
ず、六方切り換えバルブ6をA経路にし、二方切り換え
バルブ13をA経路に切り換えることにより陰イオン交
換繊維フィルタ5に窒素ガスN2 を流す。これにより陰
イオン交換繊維フィルタ5内に残っている水分が除去さ
れ乾燥される。即ち、溶離液による溶出によってイオン
交換繊維フィルタは洗浄され窒素ガスによって乾燥され
る。
【0011】次に、図2を用いて第2の実施例を説明す
る。図は、半導体装置の製造に用いる気中イオン不純物
測定装置のシステム概念図である。この測定装置は3つ
の陰イオン交換繊維フィルタ5、51、52を有し、こ
れに基づいて六方切り換えバルブ6、61、62、サン
プリングチューブ7、71、72、分離カラム8、検出
器9、溶離液タンク10及び純水タンク11などを備え
ている。このシステム装置では、3つの陰イオン交換繊
維フィルタを使用しているので3か所の大気g、g′、
g″を吸引・サンプリングし、それらの大気中の陰イオ
ン不純物を測定できる。大気g、g′、g″をサンプリ
ングし、その後最初に大気gの測定を行い、次に大気
g′、続いて大気g″の測定を順次行っていく。大気g
の測定終了後、大気g′の測定を行いながら同時に大気
gの2回目のサンプリングを行う。大気g′の測定終了
後は、大気g″の測定及び大気gの2回目のサンプリン
グを継続しながら同時に大気g′の2回目のサンプリン
グを始める。この様に連続サンプリングを行いながら順
次測定を行っていく。
る。図は、半導体装置の製造に用いる気中イオン不純物
測定装置のシステム概念図である。この測定装置は3つ
の陰イオン交換繊維フィルタ5、51、52を有し、こ
れに基づいて六方切り換えバルブ6、61、62、サン
プリングチューブ7、71、72、分離カラム8、検出
器9、溶離液タンク10及び純水タンク11などを備え
ている。このシステム装置では、3つの陰イオン交換繊
維フィルタを使用しているので3か所の大気g、g′、
g″を吸引・サンプリングし、それらの大気中の陰イオ
ン不純物を測定できる。大気g、g′、g″をサンプリ
ングし、その後最初に大気gの測定を行い、次に大気
g′、続いて大気g″の測定を順次行っていく。大気g
の測定終了後、大気g′の測定を行いながら同時に大気
gの2回目のサンプリングを行う。大気g′の測定終了
後は、大気g″の測定及び大気gの2回目のサンプリン
グを継続しながら同時に大気g′の2回目のサンプリン
グを始める。この様に連続サンプリングを行いながら順
次測定を行っていく。
【0012】まず、六方切り換えバルブ6、61、62
をA経路に切り換えてサンプリングポンプ12、12
1、122を稼働させ、サンプリングチューブ7、7
1、72から測定すべき大気g、g′、g″を吸引す
る。この時、二方切り換えバルブ13、131、132
は、B経路にしておく。吸引された大気は、陰イオン交
換繊維フィルタ5、51、52を通り、六方切り換えバ
ルブ6、61、62のA経路を通ってサンプルドレイン
14、141、142から排出される。このようにし
て、大気中の陰イオン不純物は、陰イオン交換繊維フィ
ルタ5、51、52に吸着される。一定時間吸引を行っ
た後、サンプリングポンプ12を停止し、六方切り換え
バルブ6をB経路に切り換える。この状態で二方切り換
えバルブ15、16をA経路に切り換え、純水タンク1
1からポンプ17を通して純水を陰イオン交換繊維フィ
ルタ5に送り込むことにより陰イオン交換繊維フィルタ
5内の空気を追い出し、空気を純水に置き換える。その
後、二方切り換えバルブ15、16をB経路に切り換
え、溶離液10をポンプ18を用いて陰イオン交換繊維
フィルタ5に送り込む。
をA経路に切り換えてサンプリングポンプ12、12
1、122を稼働させ、サンプリングチューブ7、7
1、72から測定すべき大気g、g′、g″を吸引す
る。この時、二方切り換えバルブ13、131、132
は、B経路にしておく。吸引された大気は、陰イオン交
換繊維フィルタ5、51、52を通り、六方切り換えバ
ルブ6、61、62のA経路を通ってサンプルドレイン
14、141、142から排出される。このようにし
て、大気中の陰イオン不純物は、陰イオン交換繊維フィ
ルタ5、51、52に吸着される。一定時間吸引を行っ
た後、サンプリングポンプ12を停止し、六方切り換え
バルブ6をB経路に切り換える。この状態で二方切り換
えバルブ15、16をA経路に切り換え、純水タンク1
1からポンプ17を通して純水を陰イオン交換繊維フィ
ルタ5に送り込むことにより陰イオン交換繊維フィルタ
5内の空気を追い出し、空気を純水に置き換える。その
後、二方切り換えバルブ15、16をB経路に切り換
え、溶離液10をポンプ18を用いて陰イオン交換繊維
フィルタ5に送り込む。
【0013】その結果、陰イオン交換繊維フィルタに吸
着されていた大気g中の不純物イオンは、送り込まれた
溶離液により陰イオン交換繊維フィルタ5から離脱し、
分離カラム8及び検出器9から構成されるイオンクロマ
トグラフにより分離測定される。以上の工程によりCl
−などの大気中の陰イオン不純物が測定され、吸引した
大気の体積から大気中に含まれる陰イオン不純物濃度が
算出される。次に、大気g′の測定を行うために六方切
り換えバルブ61をB経路に切り換え、バルブ151、
161をA経路に切り換え、大気gの測定と同様の操作
を行う。この時には、同時に大気gの2回目のサンプリ
ングを始めるが、前の操作の大気gの測定時に陰イオン
交換繊維フィルタ5に溶離液を流したことにより、この
陰イオン交換繊維フィルタ5に吸着されていた陰イオン
不純物は除去され、洗浄された状態になっているので直
ぐに次のサンプリングを始めることができる。まず、六
方切り換えバルブ6をA経路にし、二方切り換えバルブ
13をA経路に切り換えることにより陰イオン交換繊維
フィルタ5に窒素ガスN2 を流して陰イオン交換繊維フ
ィルタ5内に残っている水分を除去し乾燥させる。
着されていた大気g中の不純物イオンは、送り込まれた
溶離液により陰イオン交換繊維フィルタ5から離脱し、
分離カラム8及び検出器9から構成されるイオンクロマ
トグラフにより分離測定される。以上の工程によりCl
−などの大気中の陰イオン不純物が測定され、吸引した
大気の体積から大気中に含まれる陰イオン不純物濃度が
算出される。次に、大気g′の測定を行うために六方切
り換えバルブ61をB経路に切り換え、バルブ151、
161をA経路に切り換え、大気gの測定と同様の操作
を行う。この時には、同時に大気gの2回目のサンプリ
ングを始めるが、前の操作の大気gの測定時に陰イオン
交換繊維フィルタ5に溶離液を流したことにより、この
陰イオン交換繊維フィルタ5に吸着されていた陰イオン
不純物は除去され、洗浄された状態になっているので直
ぐに次のサンプリングを始めることができる。まず、六
方切り換えバルブ6をA経路にし、二方切り換えバルブ
13をA経路に切り換えることにより陰イオン交換繊維
フィルタ5に窒素ガスN2 を流して陰イオン交換繊維フ
ィルタ5内に残っている水分を除去し乾燥させる。
【0014】次に、大気g″の測定を行うために六方切
り換えバルブ62をB経路に切り換え、バルブ152、
162をA経路に切り換え、大気g、g′の測定と同様
の操作を行う。この時には、同時に大気gの2回目のサ
ンプリングを継続し大気g′の2回目のサンプリングを
始めるが、前の操作の大気g′の測定時に陰イオン交換
繊維フィルタ51に溶離液を流したことにより、この陰
イオン交換繊維フィルタ51に吸着されていた陰イオン
不純物は除去され、洗浄された状態になっているので、
直ぐに次のサンプリングを始めることができる。まず、
六方切り換えバルブ61をA経路にし、二方切り換えバ
ルブ131をA経路に切り換えることにより陰イオン交
換繊維フィルタ51に窒素ガスN2 を流してこのフィル
タ内に残っている水分を除去し乾燥させる。以上の工程
を順次大気g、g′、g″について行うことにより、こ
れらの大気中の陰イオン不純物の測定を連続して行うこ
とができる。
り換えバルブ62をB経路に切り換え、バルブ152、
162をA経路に切り換え、大気g、g′の測定と同様
の操作を行う。この時には、同時に大気gの2回目のサ
ンプリングを継続し大気g′の2回目のサンプリングを
始めるが、前の操作の大気g′の測定時に陰イオン交換
繊維フィルタ51に溶離液を流したことにより、この陰
イオン交換繊維フィルタ51に吸着されていた陰イオン
不純物は除去され、洗浄された状態になっているので、
直ぐに次のサンプリングを始めることができる。まず、
六方切り換えバルブ61をA経路にし、二方切り換えバ
ルブ131をA経路に切り換えることにより陰イオン交
換繊維フィルタ51に窒素ガスN2 を流してこのフィル
タ内に残っている水分を除去し乾燥させる。以上の工程
を順次大気g、g′、g″について行うことにより、こ
れらの大気中の陰イオン不純物の測定を連続して行うこ
とができる。
【0015】イオン交換繊維フィルタの数を3個に限ら
ずもっと増やせば、例えば、クリーンルームの多数の箇
所からの陰イオン不純物濃度を測定することができるの
で、室内で場所により大気の環境が異なる場合にその状
況を正確に把握することが可能になる。すなわち、イオ
ン交換繊維フィルタを含むサンプリング部分の数は増減
が可能であり、サンプリングポイントの数に合わせるこ
とができる。この実施例では、陰イオン不純物の測定装
置を説明したが、陽イオン不純物の測定を行うために
は、陽イオン交換繊維フィルタ及び陽イオン測定用の溶
離液や分離カラムなどを用いれば良い。サンプリングチ
ューブ7、71、72は、半導体製造装置やガス配管等
に接続することもできる。したがって、大気のみでな
く、これら半導体製造装置の雰囲気やガス中不純物の測
定も行うことができる。
ずもっと増やせば、例えば、クリーンルームの多数の箇
所からの陰イオン不純物濃度を測定することができるの
で、室内で場所により大気の環境が異なる場合にその状
況を正確に把握することが可能になる。すなわち、イオ
ン交換繊維フィルタを含むサンプリング部分の数は増減
が可能であり、サンプリングポイントの数に合わせるこ
とができる。この実施例では、陰イオン不純物の測定装
置を説明したが、陽イオン不純物の測定を行うために
は、陽イオン交換繊維フィルタ及び陽イオン測定用の溶
離液や分離カラムなどを用いれば良い。サンプリングチ
ューブ7、71、72は、半導体製造装置やガス配管等
に接続することもできる。したがって、大気のみでな
く、これら半導体製造装置の雰囲気やガス中不純物の測
定も行うことができる。
【0016】従来の技術では、大気中の陰イオン不純物
を捕集する手段としてインピンジャーを用いているので
測定前後にインピンジャーの洗浄や純水の補給などの工
程が必要であったが、本発明において用いるイオン交換
繊維フィルタでは、溶離液を通して測定することにより
同時に洗浄も行われるので、工程が簡素化され、簡単な
システムで自動サンプリング及び測定システムの構築が
可能になる。また、アンモニアガス中の酸性ガス不純物
の測定も、このイオン交換繊維フィルタを用いればアン
モニアは吸着せず陰イオンのみが選択的に捕集できるの
で可能になる。さらに、従来技術では、水溶性の不純物
はすべて捕集されるので、ガス状不純物とパーティクル
状不純物を分離することができなかったが、このイオン
交換繊維フィルタでは、ガス状不純物のみが捕集される
ので両者を分離することができる。
を捕集する手段としてインピンジャーを用いているので
測定前後にインピンジャーの洗浄や純水の補給などの工
程が必要であったが、本発明において用いるイオン交換
繊維フィルタでは、溶離液を通して測定することにより
同時に洗浄も行われるので、工程が簡素化され、簡単な
システムで自動サンプリング及び測定システムの構築が
可能になる。また、アンモニアガス中の酸性ガス不純物
の測定も、このイオン交換繊維フィルタを用いればアン
モニアは吸着せず陰イオンのみが選択的に捕集できるの
で可能になる。さらに、従来技術では、水溶性の不純物
はすべて捕集されるので、ガス状不純物とパーティクル
状不純物を分離することができなかったが、このイオン
交換繊維フィルタでは、ガス状不純物のみが捕集される
ので両者を分離することができる。
【0017】次に、図3を参照して第3の実施例を説明
する。図は、半導体装置の製造に用いる気中イオン不純
物測定装置のシステム概念図である。この測定装置で
は、1つの陰イオン交換繊維フィルタ19と1つの陽イ
オン交換繊維フィルタ20を有し、これに基づいて、陰
イオン測定用分離カラム21、陰イオン検出器22、陽
イオン測定用分離カラム23、陽イオン検出器24、陰
イオン測定用溶離液タンク25、陽イオン測定用溶離液
タンク26等を備えている。この実施例は、サンプリン
グチュ−ブ7から吸引した大気gを2つに分け、一方を
陰イオン交換繊維フィルタ19に通し、他方を陽イオン
交換繊維フィルタ20に通すことにより、大気中の陰イ
オン不純物と陽イオンとを同時に測定することができ
る。この測定装置は、陰イオン交換繊維フィルタ19に
基づいて、六方切り換えバルブ6、サンプリングチュー
ブ7、陰イオン測定用分離カラム21、陰イオン検出器
22及び陰イオン測定用溶離液タンク25等を備え、ま
た、陽イオン交換繊維フィルタ20に基づいて、六方切
り換えバルブ63、サンプリングチューブ7、陽イオン
測定用分離カラム23、陽イオン検出器24及び陽イオ
ン測定用溶離液タンク26等を備えている。
する。図は、半導体装置の製造に用いる気中イオン不純
物測定装置のシステム概念図である。この測定装置で
は、1つの陰イオン交換繊維フィルタ19と1つの陽イ
オン交換繊維フィルタ20を有し、これに基づいて、陰
イオン測定用分離カラム21、陰イオン検出器22、陽
イオン測定用分離カラム23、陽イオン検出器24、陰
イオン測定用溶離液タンク25、陽イオン測定用溶離液
タンク26等を備えている。この実施例は、サンプリン
グチュ−ブ7から吸引した大気gを2つに分け、一方を
陰イオン交換繊維フィルタ19に通し、他方を陽イオン
交換繊維フィルタ20に通すことにより、大気中の陰イ
オン不純物と陽イオンとを同時に測定することができ
る。この測定装置は、陰イオン交換繊維フィルタ19に
基づいて、六方切り換えバルブ6、サンプリングチュー
ブ7、陰イオン測定用分離カラム21、陰イオン検出器
22及び陰イオン測定用溶離液タンク25等を備え、ま
た、陽イオン交換繊維フィルタ20に基づいて、六方切
り換えバルブ63、サンプリングチューブ7、陽イオン
測定用分離カラム23、陽イオン検出器24及び陽イオ
ン測定用溶離液タンク26等を備えている。
【0018】このシステム装置では、陰イオン及び陽イ
オン交換繊維フィルタを使用しているので、例えば、ク
リーンルーム内の所定の箇所の大気gを吸引・サンプリ
ングし、大気中の陰イオン不純物及び陽イオン不純物を
測定する。初めに大気gをサンプリングし、ついで大気
gの測定を行う。大気gの測定終了後、再び大気gのサ
ンプリングを行う。これを繰り返しながら測定を行って
いく。次に、この測定手順について説明する。まず、六
方切り換えバルブ6、63をA経路に切り換えてサンプ
リングポンプ12、123を稼働させ、サンプリングチ
ューブ7から測定すべき大気gを吸引する。この時二方
切り換えバルブ13、133は、B経路にしておく。吸
引された大気は、陰イオン交換繊維フィルタ19及び陽
イオン交換繊維フィルタ20を通り、それぞれ六方切り
換えバルブ6、63のA経路を通ってサンプルドレイン
14、143から排出される。大気gがこの様な経路を
通ることによって、大気中の陰イオン不純物は、陰イオ
ン交換繊維フィルタ19に吸着され、陽イオン不純物
は、陽イオン交換繊維フィルタ20に吸着される。一定
時間吸引を行った後、サンプリングポンプ12、123
を停止し、六方切り換えバルブ6、63をB経路に切り
換える。
オン交換繊維フィルタを使用しているので、例えば、ク
リーンルーム内の所定の箇所の大気gを吸引・サンプリ
ングし、大気中の陰イオン不純物及び陽イオン不純物を
測定する。初めに大気gをサンプリングし、ついで大気
gの測定を行う。大気gの測定終了後、再び大気gのサ
ンプリングを行う。これを繰り返しながら測定を行って
いく。次に、この測定手順について説明する。まず、六
方切り換えバルブ6、63をA経路に切り換えてサンプ
リングポンプ12、123を稼働させ、サンプリングチ
ューブ7から測定すべき大気gを吸引する。この時二方
切り換えバルブ13、133は、B経路にしておく。吸
引された大気は、陰イオン交換繊維フィルタ19及び陽
イオン交換繊維フィルタ20を通り、それぞれ六方切り
換えバルブ6、63のA経路を通ってサンプルドレイン
14、143から排出される。大気gがこの様な経路を
通ることによって、大気中の陰イオン不純物は、陰イオ
ン交換繊維フィルタ19に吸着され、陽イオン不純物
は、陽イオン交換繊維フィルタ20に吸着される。一定
時間吸引を行った後、サンプリングポンプ12、123
を停止し、六方切り換えバルブ6、63をB経路に切り
換える。
【0019】この状態で二方切り換えバルブ15、15
3、16、163をA経路に切り換え、純水タンク11
からポンプ17を通して純水を陰イオン交換繊維フィル
タ19及び陽イオン交換繊維フィルタ20に送り込み、
これによりイオン交換繊維フィルタ19、20内の空気
を追い出して空気を純水に置き換える。その後つづい
て、二方切り換えバルブ15、153、16、163を
B経路に切り換えることによって、例えば、炭酸ナトリ
ウム(Na2 CO3 )、炭酸水素ナトリウム(NaHC
O3 )などの陰イオン測定用溶離液をそのタンク25か
らポンプ181を用いて陰イオン交換繊維フィルタ19
に送り込み、それと同時に、例えば、HNO3 などの陽
イオン測定用溶離液をそのタンク26からポンプ182
を用いて陽イオン交換繊維フィルタ20に送り込む。そ
の結果、陰イオン交換繊維フィルタ19及び陽イオン交
換繊維フィルタ20に吸着されていた大気中の不純物イ
オンは、送り込まれた溶離液によりイオン交換繊維フィ
ルタ19、20から離脱し、陰イオン不純物は、陰イオ
ン測定用分離カラム21及び陰イオン検出器22から構
成されるイオンクロマトグラフにより分離測定され、陽
イオン測定分離カラム23及び陽イオン検出器24から
構成されるイオンクロマトグラフにより分離測定され
る。
3、16、163をA経路に切り換え、純水タンク11
からポンプ17を通して純水を陰イオン交換繊維フィル
タ19及び陽イオン交換繊維フィルタ20に送り込み、
これによりイオン交換繊維フィルタ19、20内の空気
を追い出して空気を純水に置き換える。その後つづい
て、二方切り換えバルブ15、153、16、163を
B経路に切り換えることによって、例えば、炭酸ナトリ
ウム(Na2 CO3 )、炭酸水素ナトリウム(NaHC
O3 )などの陰イオン測定用溶離液をそのタンク25か
らポンプ181を用いて陰イオン交換繊維フィルタ19
に送り込み、それと同時に、例えば、HNO3 などの陽
イオン測定用溶離液をそのタンク26からポンプ182
を用いて陽イオン交換繊維フィルタ20に送り込む。そ
の結果、陰イオン交換繊維フィルタ19及び陽イオン交
換繊維フィルタ20に吸着されていた大気中の不純物イ
オンは、送り込まれた溶離液によりイオン交換繊維フィ
ルタ19、20から離脱し、陰イオン不純物は、陰イオ
ン測定用分離カラム21及び陰イオン検出器22から構
成されるイオンクロマトグラフにより分離測定され、陽
イオン測定分離カラム23及び陽イオン検出器24から
構成されるイオンクロマトグラフにより分離測定され
る。
【0020】以上の工程によりSO4 −−、Cl−など
の大気中の陰イオン不純物やNH4 +などの陽イオン不
純物が測定され、吸引した大気の体積から大気中に含ま
れる陰イオン不純物濃度が算出される。次に、2回目の
サンプリングが行われるが、この時には、前の操作の大
気gの測定時にイオン交換繊維フィルタ19、20に溶
離液を流したので、このイオン交換繊維フィルタ19、
20に吸着されていたイオン不純物は除去され、洗浄さ
れた状態になっている。したがって直ぐに次のサンプリ
ングを始めることができる。まず六方切り換えバルブ
6、63をA経路にし、二方切り換えバルブ13、13
3をA経路に切り換えることによりイオン交換繊維フィ
ルタ19、20に窒素ガスN2 を流す。これによりイオ
ン交換繊維フィルタ19、20内に残っている水分が除
去され乾燥される。即ち、溶離液による溶出によってイ
オン交換繊維フィルタは洗浄され窒素ガスによって乾燥
される。
の大気中の陰イオン不純物やNH4 +などの陽イオン不
純物が測定され、吸引した大気の体積から大気中に含ま
れる陰イオン不純物濃度が算出される。次に、2回目の
サンプリングが行われるが、この時には、前の操作の大
気gの測定時にイオン交換繊維フィルタ19、20に溶
離液を流したので、このイオン交換繊維フィルタ19、
20に吸着されていたイオン不純物は除去され、洗浄さ
れた状態になっている。したがって直ぐに次のサンプリ
ングを始めることができる。まず六方切り換えバルブ
6、63をA経路にし、二方切り換えバルブ13、13
3をA経路に切り換えることによりイオン交換繊維フィ
ルタ19、20に窒素ガスN2 を流す。これによりイオ
ン交換繊維フィルタ19、20内に残っている水分が除
去され乾燥される。即ち、溶離液による溶出によってイ
オン交換繊維フィルタは洗浄され窒素ガスによって乾燥
される。
【0021】この実施例でも陰イオン交換繊維フィルタ
又は陽イオン交換繊維フィルタを含むサンプリング部分
の数を増やすことにより複数のサンプルを処理すること
ができ、また、陰イオン不純物及び陽イオン不純物など
が同時に測定することが可能になる。本発明の気中不純
物測定装置は、前述のように半導体装置の製造にのみ用
いるのでなは無く、一般的な工場内の環境測定や交差点
などの排気ガス測定などに適用することができる。
又は陽イオン交換繊維フィルタを含むサンプリング部分
の数を増やすことにより複数のサンプルを処理すること
ができ、また、陰イオン不純物及び陽イオン不純物など
が同時に測定することが可能になる。本発明の気中不純
物測定装置は、前述のように半導体装置の製造にのみ用
いるのでなは無く、一般的な工場内の環境測定や交差点
などの排気ガス測定などに適用することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明の気中不純物測定装置によれば、
大気中又はガス中のガス状イオン不純物を容易に捕集及
び測定することができ、また自動測定を容易に行うこと
ができる。さらに、従来測定できなかった塩素ガス中の
アンモニア不純物やアンモニアガス中の酸性ガス不純物
などの測定が行えるようになった。その上、大気中のガ
ス状不純物のみをパーティクル状不純物から区別して測
定できるようになった。また、複数のイオン交換繊維フ
ィルタを用いることにより局所的に環境の異なる気中の
不純物を効率的に測定することができる。
大気中又はガス中のガス状イオン不純物を容易に捕集及
び測定することができ、また自動測定を容易に行うこと
ができる。さらに、従来測定できなかった塩素ガス中の
アンモニア不純物やアンモニアガス中の酸性ガス不純物
などの測定が行えるようになった。その上、大気中のガ
ス状不純物のみをパーティクル状不純物から区別して測
定できるようになった。また、複数のイオン交換繊維フ
ィルタを用いることにより局所的に環境の異なる気中の
不純物を効率的に測定することができる。
【図1】本発明の第1の実施例の気中不純物測定装置の
システム概念図。
システム概念図。
【図2】第2の実施例の気中不純物測定装置のシステム
概念図。
概念図。
【図3】第3の実施例の気中不純物測定装置のシステム
概念図。
概念図。
【図4】従来の気中不純物測定装置のシステム概念図。
1・・・インビンジャー、 2・・・純水、3、1
7、18、181、182・・・ポンプ、4・・・チュ
ーブ、 5、51、52・・・陰イオン交換繊維フィ
ルタ、6、61、62、63・・・六方切り換えバル
ブ、7、71、72・・・サンプリングチューブ、
8・・・分離カラム、9・・・検出器、 10・・・
溶離液タンク、 11・・・純水タンク、12、12
1、122、123・・・サンプリングポンプ、13、
15、16、131、132、133、151、15
2、153、161、162、163・・・二方切り換
えバルブ、14、141、142、143・・・サンプ
ルドレイン、21・・・陰イオン測定用分離カラム、
22・・・陰イオン検出器、23・・・陽イオン測定
用分離カラム、 24・・・陽イオン検出器、25・
・・陰イオン測定用溶離液タンク、26・・・陽イオン
測定用溶離液タンク
7、18、181、182・・・ポンプ、4・・・チュ
ーブ、 5、51、52・・・陰イオン交換繊維フィ
ルタ、6、61、62、63・・・六方切り換えバル
ブ、7、71、72・・・サンプリングチューブ、
8・・・分離カラム、9・・・検出器、 10・・・
溶離液タンク、 11・・・純水タンク、12、12
1、122、123・・・サンプリングポンプ、13、
15、16、131、132、133、151、15
2、153、161、162、163・・・二方切り換
えバルブ、14、141、142、143・・・サンプ
ルドレイン、21・・・陰イオン測定用分離カラム、
22・・・陰イオン検出器、23・・・陽イオン測定
用分離カラム、 24・・・陽イオン検出器、25・
・・陰イオン測定用溶離液タンク、26・・・陽イオン
測定用溶離液タンク
Claims (6)
- 【請求項1】 気中不純物を捕集する捕集手段と、 前記捕集手段により捕集された気中不純物を測定する測
定手段とを備え、 前記捕集手段としてイオン交換繊維フィルタを用い、こ
のイオン交換繊維フィルタに捕集された前記気中不純物
を溶出してその量を検出することを特徴とする気中不純
物測定装置。 - 【請求項2】 前記イオン交換繊維フィルタから溶出さ
れた前記気中不純物は、イオンクロマトグラフからなる
測定手段により検出することを特徴とする請求項1に記
載の気中不純物測定装置。 - 【請求項3】 前記気中不純物は、溶離液によって前記
イオン交換繊維フィルタから溶出されることを特徴とす
る請求項2に記載の気中不純物測定装置。 - 【請求項4】 前記イオン交換繊維フィルタには、陰イ
オン交換繊維フィルタ又は陽イオン交換繊維フィルタも
しくは陰イオン交換繊維フィルタ及び陽イオン交換繊維
フィルタの両方を用いることを特徴とする請求項1乃至
請求項3のいづれかに記載の気中不純物測定装置。 - 【請求項5】 前記イオン交換繊維フィルタは、複数用
いることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいづれか
に記載の気中不純物測定装置。 - 【請求項6】 前記イオン交換繊維フィルタは、前記気
中不純物を溶出する前に純水で湿らせておくことを特徴
とする請求項1乃至請求項5のいづれかに記載の気中不
純物測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13481695A JPH08304363A (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 気中不純物測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13481695A JPH08304363A (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 気中不純物測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08304363A true JPH08304363A (ja) | 1996-11-22 |
Family
ID=15137164
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13481695A Pending JPH08304363A (ja) | 1995-05-08 | 1995-05-08 | 気中不純物測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08304363A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100616453B1 (ko) * | 2005-04-29 | 2006-08-29 | 한국생산기술연구원 | 공기 정화용 섬유 필터의 성능 측정 장치 |
JP2009192241A (ja) * | 2008-02-12 | 2009-08-27 | Yokogawa Electric Corp | イオンクロマトグラフを用いた連続分析方法 |
-
1995
- 1995-05-08 JP JP13481695A patent/JPH08304363A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100616453B1 (ko) * | 2005-04-29 | 2006-08-29 | 한국생산기술연구원 | 공기 정화용 섬유 필터의 성능 측정 장치 |
JP2009192241A (ja) * | 2008-02-12 | 2009-08-27 | Yokogawa Electric Corp | イオンクロマトグラフを用いた連続分析方法 |
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