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JPH08302170A - 再生ポリエステル系樹脂組成物および熱成形用シートの製造方法 - Google Patents

再生ポリエステル系樹脂組成物および熱成形用シートの製造方法

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Publication number
JPH08302170A
JPH08302170A JP11085395A JP11085395A JPH08302170A JP H08302170 A JPH08302170 A JP H08302170A JP 11085395 A JP11085395 A JP 11085395A JP 11085395 A JP11085395 A JP 11085395A JP H08302170 A JPH08302170 A JP H08302170A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
sheet
parts
polyester resin
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP11085395A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiki Nishikawa
良樹 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP11085395A priority Critical patent/JPH08302170A/ja
Publication of JPH08302170A publication Critical patent/JPH08302170A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/52Mechanical processing of waste for the recovery of materials, e.g. crushing, shredding, separation or disassembly
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用済みのPETボトルなどの熱可塑性ポリ
エステル樹脂成形品をシートとして再生利用する。 【構成】 熱可塑性ポリエステル樹脂からなる成形品を
粉砕した樹脂粉砕物100重量部に、メルトフローレー
ト(JISK6760、g/10分)が0.1以下のポ
リエチレン樹脂を10〜50重量部、相溶化剤を1〜1
0重量部混合する。さらに非晶性熱可塑性ポリエステル
樹脂を10〜50重量部混合してもよい。 【効果】 シート・板への押出成形性に優れ、強度の高
いシートが得られる。また非晶性熱可塑性ポリエステル
樹脂を併用すると、熱成形性にも優れたシートが得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、使用済みのPETボト
ルなどの熱可塑性ポリエステル樹脂成形品を再生利用す
る技術に関し、特に熱成形用シートとして再利用する技
術に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】現在PET(ポリエチレンテ
レフタレート)ボトルは消費者のニ−ズにマツチし、消
費生活に密着しその生産量は膨大なものとなっている
が、それに伴いその使用後の処理が問題になっている。
一般に使用済みのプラスチツク成形品の処理方法として
は、焼却処理や埋立処分が採られてきたが、これらは資
源を有効に再利用するものとはいい難く、回収した使用
済み成形品を再加工して再使用するリサイクルが社会的
に重要になってきている。
【0003】不要になったPETボトルの再利用方法と
しては、粉砕して糸として溶融押出し、詰め綿やじゅう
たんとして利用する方法もあるが、量としては少なく、
膨大なPETボトルの再利用方法としてはさらに処理量
の多い用途が望まれる。
【0004】使用量の多い分野の一つとして、厚めのシ
−トの形に溶融押出して、各種用途に用いることが考え
られる。ところが、PETボトルの原料であるポリエチ
レンテレフタレ−ト(以下PETと略記することがあ
る)は、溶融状態では非常に粘度が低くメルトテンシヨ
ンも弱く、再生品となると加水分解によってさらに低粘
度となっているため、溶融押出しする際、口金出口での
粘度が非常に低く、厚めのシ−トを簡便な押出方法でシ
−ト状に押し出すことは極めて困難である。なお、PE
Tボトルが一般にじゅうたんに再生されているのは、紡
糸工程にかけるには溶融粘度は低い方がよいためであ
る。
【0005】また、厚手のシ−トの大口用途として、真
空成形や圧空成形などの熱成形用途があるが、PETは
結晶性であり、厚めのシ−トでは冷却速度が遅いと結晶
化したシ−トとなり熱成形が困難となる。すなわち、結
晶化したシ−トを真空成形あるいは圧空成形するには、
結晶の融点である約260℃以上に予熱しないと軟化せ
ず、さらにこのような温度では前述のように非常にメル
トテンシヨンが低く、タレが大きく成形が非常に困難で
あり、加熱冷却のサイクル時間から考えても現実味のな
いものとなる。
【0006】また結晶化度の低い厚めのシ−トが得られ
たとしても、加熱時の結晶化開始温度が真空成形、圧空
成形できる温度に近いため、成形の予熱時にシ−トが結
晶化し始め、固くなって成形不可能になるか、成形時の
温度範囲が極めて限定されるので製品採取の歩留まりは
低下し実生産向きではなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記状況に対
し、PETボトルなどの粉砕物を用いて厚めのシートを
製造することを可能にし、さらには真空、圧空成形可能
な厚物シ−トをも製造し得るものであって、その要旨
は、熱可塑性ポリエステル樹脂からなる成形品を粉砕し
た樹脂粉砕物100重量部に、メルトフローレート(J
ISK6760、g/10分)が0.1以下のポリエチ
レン樹脂を10〜50重量部および相溶化剤を1〜10
重量部混合してなる再生ポリエステル系樹脂組成物にあ
る。
【0008】また、熱成形性良好な厚手シートを得るた
めに、熱可塑性ポリエステル樹脂からなる成形品を粉砕
した樹脂粉砕物100重量部に、メルトフローレート
(JISK6760、g/10分)が0.1以下のポリ
エチレン樹脂を10〜50重量部、相溶化剤を1〜10
重量部、および非晶性熱可塑性ポリエステル樹脂を10
〜50重量部混合してなる再生ポリエステル系樹脂組成
物を要旨とするものである。
【0009】さらには、熱可塑性ポリエステル樹脂から
なる成形品を粉砕した樹脂粉砕物100重量部に、メル
トフローレート(JISK6760、g/10分)が
0.1以下のポリエチレン樹脂を10〜50重量部、相
溶化剤を1〜10重量部、および非晶性熱可塑性ポリエ
ステル樹脂を10〜50重量部混合してなる再生ポリエ
ステル系樹脂組成物をシート状に溶融押出してロールに
よりニツプしながら冷却することを特徴とする熱成形用
シートの製造方法を提供するものである。
【0010】以下、本発明を詳しく説明する。本発明の
対象となる熱可塑性ポリエステル樹脂からなる使用済み
の成形品としては、PETボトルが代表的なものである
が、それには限られない。また、PETボトルやPET
フイルムの製造工程で生じるバリ、耳、不良品なども勿
論対象とすることができる。ここでPETは、ボトルの
例をとればエチレンテレフタレート単独重合体が使用さ
れており、場合によっては少量の共重合成分を含むこと
もあるが、いずれにしても結晶性のものである。
【0011】この熱可塑性ポリエステル樹脂からなる成
形品を、使用後回収して粉砕ないし破砕して熱可塑性ポ
リエステル樹脂粉砕物とするが、その手段は公知の各種
手段を採用することができ、特に限定されない。
【0012】この樹脂粉砕物は、前述の通り溶融状態で
の粘度、メルトテンシヨンが非常に低く、それ単独では
厚めのシートに押し出すことが困難なので、これに特定
のポリエチレン樹脂を混合することにより押出成形性を
改良する。
【0013】本発明でいうポリエチレン樹脂とは、エチ
レンに由来する繰り返し構造を有する一般に市販されて
いるポリエチレン樹脂であり、分子構造は直鎖状であっ
ても、側鎖を有した構造であってもよく、また一部に架
橋構造を有するものも好適に使用することができる。ま
た少量の共重合成分を含む共重合樹脂であってもよい
が、本発明における溶融粘度、メルトテンシヨンを上げ
る目的からは単独重合体で十分である。
【0014】このポリエチレン樹脂は、メルトフローレ
ート(JISK6760、190℃、2.16kg荷
重、g/10分)が0.1以下のものに限られ、その添
加量はPET粉砕物100重量部に対し10重量部以
上、50重量部以下の範囲とする。
【0015】ポリエチレン樹脂のメルトフローレートが
0.1を越えるか、あるいは添加量が10重量部未満で
あると、口金出口でのメルトテンシヨンが低く垂れ下が
りが大きくなり、例えばABSシートなどの汎用の製造
設備である縦型のポリツシングロ−ルではシーテイング
が不可能となるなどの不都合が生じる。また添加量が5
0重量部を越えると、PETボトルなどの再生利用とい
う本来の目的から外れ好ましくない。
【0016】メルトフローレートの下限は、PET粉砕
物に混合して通常の溶融押出機で押し出すことができる
程度の流動性を示せば良いが、分子量が500,000
を越えるようないわゆる超高分子量ポリエチレンは、本
発明組成物で予定している溶融温度域(概略250〜2
80℃)では流動しないので本発明には適さない。この
ようなメルトフローレートを有するポリエチレン樹脂で
あれば、いわゆる低密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、高密度ポリエチレンのいずれでも使用し得るが、
商業的には高密度ポリエチレンが入手しやすい。
【0017】ところで、このままではPET粉砕物樹脂
とポリエチレン樹脂という相溶性の悪い材料の組み合わ
せであり、押出安定性が悪く、得られたシ−トの物性も
悪いため、相溶化剤を添加しなければならない。
【0018】本発明で使用する相溶化剤は、それ自体公
知の各種変性ポリエチレン、すなわち分子内の主鎖中あ
るいは側鎖に極性構造を導入したポリエチレン樹脂を用
いることができる。例えば、ポリエチレンにα,β−不
飽和カルボン酸またはその酸無水物をグラフトした酸変
性ポリエチレンを挙げることができる。ここで不飽和カ
ルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタク
リル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などが例示
でき、その量は一般に0.1〜10重量%程度である。
また、上記したようなカルボン酸のエステル、例えばア
ルキルアクリレート、アルキルメタクリレートなどをグ
ラフトまたはランダム共重合したものも用い得る。
【0019】さらに好ましい相溶化剤としては、α,β
−不飽和カルボン酸のグリシジルエステルまたはグリシ
ジルエーテルをポリエチレンの主鎖中あるいは側鎖に共
重合した樹脂を挙げることができる。α,β−不飽和カ
ルボン酸のグリシジルエステルまたはグリシジルエーテ
ルとしては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタ
クリレート、グリシジルエタクリレート、グリシジルイ
タコネート、グリシジルマレート、アリルグリシジルエ
ーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、スチレ
ン−p−グリシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテ
ルなどがあり、またこれに第3成分として、メチルアク
リレート、メチルメタクリレート、酢酸ビニルなどを共
重合させることもできる。共重合成分の量は一般に1〜
30重量%、好ましくは5〜20重量%である。
【0020】ここで、カルボン酸またはその酸無水物で
変性したポリエチレンはやや熱安定性に劣り、酸により
PETの分解が促進される場合があるので、カルボン酸
エステルまたはグリシジルエステル/エーテルで変性し
たポリエチレンが特に好ましい。これらは一般に熱安定
性に優れ、溶融時にPET粉砕物の分解を促進するおそ
がないという利点がある。
【0021】相溶化剤の混合量は、1重量部未満では相
溶化効果が不足し、10重量部を越えてもそれ以上効果
は増加しないので、1〜10重量部の範囲が好適であ
る。
【0022】PETに、分子内に極性構造を導入した変
性ポリオレフインをブレンドすると、ノツチ付きの衝撃
強度が飛躍的に向上することは良く知られており、主に
射出成形分野で応用されているが、一般に市販されてい
るこれらの変性ポリオレフインには、本発明で予定して
いる温度領域でPETの溶融粘度を飛躍的に向上できる
ほど高粘度のものはなく、単独使用で本発明を達成する
ことはできず、上記ポリエチレン樹脂との併用が必要と
なる。
【0023】このような組成物は、良好な押出成形性を
示し、厚めのシート状に溶融押出することができると共
に、得られたシートは良好な強度を有している。またシ
ート成形後に熱処理して結晶性を高くかつ均一にするこ
ともできる。ただ、このシートはPETとポリエチレン
樹脂という結晶性樹脂を組み合わせたものなので、厚め
のシートにすると結晶化が進み、真空成形や圧空成形な
どの熱成形用途には適さない。
【0024】そこで熱成形用のシートとしたい場合に
は、さらに非晶性熱可塑性ポリエステル樹脂をPET粉
砕物100重量部に対し10重量部以上50重量部以下
混合するのがよい。非晶性ポリエステル樹脂を添加する
ことによって、シ−トの結晶性が低下し、真空成形、圧
空成形できる温度範囲が広くなる。
【0025】本発明でいう非晶性ポリエステルとは、結
晶性ポリエステルに混合してその結晶性を低下させるも
のであればよく、各種非晶性コポリエステルが使用でき
る。例えば、エチレンテレフタレート繰り返し単位を主
体とし、酸成分としてイソフタル酸、アジピン酸、ネオ
ペンチル酸などを20モル%以上共重合したもの、ある
いはジオール成分としてジエチレングリコール、ポリア
ルキレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4
−シクロヘキサンジメタノールなどを20モル%以上共
重合したものなどが挙げられる。
【0026】特に酸成分としてテレフタル酸、ジオール
成分としてエチレングリコ−ルと1,4−シクロヘキサ
ンジメタノ−ルを用いて共重合したものや、酸成分とし
てテレフタル酸とイソフタル酸、ジオール成分としてエ
チレングリコ−ルを用いたものが実用的である。非晶性
の目安としては、示差走査型熱量計(DSC)で、溶融
状態から10℃/分の速度で降温したときの結晶化熱量
(ΔH)が5cal/g以下の樹脂を選定すればよい。
【0027】非晶性ポリエステルの混合割合が10重量
部未満であると、真空成形、圧空成形用のシ−トとして
は組成物の結晶性がまだ高く、前述のように成形の予熱
中の結晶化が起こったり、成形温度範囲が非常に狭いな
どの不都合が生じ、混合の割合が50重量部を越えると
コストアツプの他に結晶性ポリエステルの再生処理とい
う目的から外れるなどの不都合が生じる。
【0028】この組成物の好適組成比率は、押出成形
性、シート強度、シートの熱成形性などの面と、結晶性
ポリエステルの再生処理という目的およびコストを考慮
すると、PET粉砕物100重量部/ポリエチレン樹脂
10〜30重量部/相溶化剤1〜5重量部/非晶性ポリ
エステル10〜30重量部の範囲にある。
【0029】また、上記ポリエチレン樹脂または/およ
び非晶性ポリエステルの一部または全部として、上記特
性を満たすものであれば再生原料を用いることもでき
る。
【0030】本発明組成物には、上記成分以外に、安定
剤、帯電防止剤、着色剤などを適宜添加することがで
き、また少量のPET新原料を混合してもよい。
【0031】本発明組成物からシートを成形する方法の
一例を図1により説明すると、前記各成分をブレンダで
混合して粉末ないしフレーク状の混合物とする。あるい
は、混合物を押出機、ニーダなどにより予めペレツト化
してもよい。
【0032】そして単軸押出機、2軸押出機などの押出
機1に投入し、Tダイ2から略水平方向にシート状に押
し出し、縦型3本ロールのポリツシング装置3を通して
シートをニツプしながら所定厚さに設定すると共に冷却
する。押出条件は通常のPETの押出条件を基準にして
ポリエチレン樹脂の混合量に応じて調整すればよく、ま
たポリツシング装置による冷却条件は例えば40〜10
0℃程度に設定してシートを急冷することができる。本
発明の目的とするような厚めのシートを製造するには、
薄いフイルムの製造に適用されている冷却ドラム上に溶
融樹脂を流延する方法では「そり」が出やすく平坦なシ
ートが得難いので、ロールによりニツプしながら冷却す
る方法が適している。
【0033】シート厚さは用途により異なるが、本発明
は一般に0.5〜5mm程度の厚さ範囲のシートに適し
ており、一般に板と称されるものも含まれる。そのうち
熱成形用のシートとしては0.5〜3mm程度の厚さが
適当である。本発明は特に従来製造が極めて困難であっ
た1mm以上の厚めのシートの場合に効果が著しい。本
発明によるシートは、PETのもつ強度、耐熱性、剛性
などの特徴を維持し、ポリエチレン樹脂によりPETの
もつ弱点、例えば耐アルカリ性などが改良されたものと
なる。従って、建築土木材料として強アルカリ性である
コンクリートとともに使用する場合にも優れた耐性を示
し、コンクリートからの剥離性も良好となる。また、熱
成形の場合の金型からの離型性も改善される。
【0034】非晶性ポリエステルを含む組成物からのシ
ートを熱成形する場合には、シート厚さにより条件も異
なるが、一般にシート表面温度が120℃〜160℃と
なるような予熱条件範囲で真空成形または圧空成形する
ことができる。シートの加熱は極力短時間とし、シート
の結晶化が著しくならないよう配慮することが好まし
い。
【0035】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。表1
に示す組成物を、口金出口の樹脂温度が約270℃とな
るように溶融押出し、図1に示すような縦型3本ロール
のポリツシング装置を通して、厚さ0.5〜2mmのシ
ートを得た。この時のロール温度は、下側より50℃/
60℃/70℃とした。得られたシートの特性、および
真空成形テスト結果を表1に示した。表1の組成物中の
各材料の詳細は次の通り。
【0036】 PET: PETボトルの粉砕品 PE1: 高密度ポリエチレン、メルトフローレート
0.02 PE2: 高密度ポリエチレン、メルトフローレート
0.2 相溶化剤1:エチレン−グリシジルメタクリレート−酢
酸ビニル共重合樹脂(重量比83/12/5) 相溶化剤2:エチレン−メチルメタクリレート共重合樹
脂(重量比80/20) コポリエステル1:テレフタル酸/エチレングリコール
(65モル%)+1,4−シクロヘキサンジメタノール
(35モル%)の非晶性共重合樹脂 コポリエステル2:テレフタル酸(78モル%)+イソ
フタル酸(22モル)/エチレングリコールの非晶性共
重合樹脂 またシートの特性および真空成形テストの判定基準は次
の通り。
【0037】押出加工性 ◎…口金出口でのタレが小さく、1mm以上の厚いシー
トでも問題なくシーテイングできる。 ○…1mm程度の厚みまではシーテイングできる。 ×…タレが大きく、ポリツシングロールまで誘導できな
い。
【0038】強度 ◎…シートを室温で折り曲げてもシートの折り曲げ部分
の白化が少なく、繰り返し折り曲げても割れない。 ○…折り曲げ部分が白化するが、割れることはない。 ×…折り曲げると割れや層状剥離が生じる。
【0039】真空成形性 ◎…予熱中の結晶化が遅く、1mm以上の厚いシートで
も成形できる。 ○…1mm程度の厚みまでは成形できる。 ×…予熱中に結晶化がおこり、固化して成形できない。
【0040】
【表1】
【0041】表1に示す結果から明らかなように、本発
明組成物は板への押出成形性、強度ともに良好であっ
た。ただ、非晶性ポリエステル樹脂を含まない実施例1
のシートは真空成形性には劣っていた。比較例に示す各
シートは組成が本発明外であり、板への押出成形が困難
となったり、強度不足、真空成形困難などの問題が起こ
ることがわかる。
【0042】
【発明の効果】以上の如く、本発明の再生ポリエステル
系樹脂組成物は、シート・板への成形性に優れ、強度の
高いシートが得られる。また、非晶性熱可塑性ポリエス
テル樹脂を併用すると、熱成形性にも優れたシートが得
られる。従って、本発明の再生ポリエステル系樹脂組成
物は平板、または平板から熱成形によって得られる各種
の成形品、例えば土木用の仮枠部材や各種機器のカバ−
やハウジング部材などの素材として有効に利用され、P
ETボトルなどのゴミ問題の解決の一助となるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート製造法を説明する側面図。
【符号の説明】
1 押出機 2 Tダイ 3 ポリツシング装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 67:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ポリエステル樹脂からなる成形
    品を粉砕した樹脂粉砕物100重量部に、メルトフロー
    レート(JISK6760、g/10分)が0.1以下
    のポリエチレン樹脂を10〜50重量部および相溶化剤
    を1〜10重量部混合してなる再生ポリエステル系樹脂
    組成物。
  2. 【請求項2】 熱可塑性ポリエステル樹脂からなる成形
    品を粉砕した樹脂粉砕物100重量部に、メルトフロー
    レート(JISK6760、g/10分)が0.1以下
    のポリエチレン樹脂を10〜50重量部、相溶化剤を1
    〜10重量部、および非晶性熱可塑性ポリエステル樹脂
    を10〜50重量部混合してなる再生ポリエステル系樹
    脂組成物。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリエステル樹脂からなる成形
    品を粉砕した樹脂粉砕物100重量部に、メルトフロー
    レート(JISK6760、g/10分)が0.1以下
    のポリエチレン樹脂を10〜50重量部、相溶化剤を1
    〜10重量部、および非晶性熱可塑性ポリエステル樹脂
    を10〜50重量部混合してなる再生ポリエステル系樹
    脂組成物をシート状に溶融押出してロールによりニツプ
    しながら冷却することを特徴とする熱成形用シートの製
    造方法。
JP11085395A 1995-05-09 1995-05-09 再生ポリエステル系樹脂組成物および熱成形用シートの製造方法 Pending JPH08302170A (ja)

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