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JPH08301996A - ポリエステルの重合方法 - Google Patents

ポリエステルの重合方法

Info

Publication number
JPH08301996A
JPH08301996A JP12921695A JP12921695A JPH08301996A JP H08301996 A JPH08301996 A JP H08301996A JP 12921695 A JP12921695 A JP 12921695A JP 12921695 A JP12921695 A JP 12921695A JP H08301996 A JPH08301996 A JP H08301996A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
polymerization
reaction
acid
ppm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12921695A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyasu Yagi
敏安 八木
Masaki Yamamoto
正樹 山本
Yoshinori Murafuji
義則 村藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kanebo Ltd filed Critical Kanebo Ltd
Priority to JP12921695A priority Critical patent/JPH08301996A/ja
Publication of JPH08301996A publication Critical patent/JPH08301996A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】アジピン酸成分及び1、4ブタンジオール成分
を主成分または共重合成分として含むポリエステルの重
合反応における昇華物の発生を低減し、色調の良好なポ
リマーを得ること。 【構成】重合触媒としてしゅう酸チタンカリウムを使用
して重合する。好ましいしゅう酸チタンカリウムの添加
量はチタン原子換算でポリマー全量に対して1〜200
ppmである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主成分又は共重合成分と
して、アジピン酸成分及び1,4−ブタンジオール成分
を含むポリエステルの重合方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アジピン酸と1,4−ブタンジオールの
重縮合反応により、得られるポリブチレンアジペート樹
脂は、低融点で結晶性であるため、単独でまたはポリビ
ニルアルキルエーテルのごとき他の樹脂と混合して、成
形可能なギブス材料として使用しうる。またポリブチレ
ンテレフタレート(以下PBTと記す)樹脂に、アジピ
ン酸を共重合した変性樹脂はガラス転移温度が低下する
ため、柔軟性に優れ各種フィルム、成型用途等に好適に
用いうる。
【0003】ポリブチレンアジペートの重合方法として
は、PBTの重合方法と同様、テトラn−ブチルチタネ
ート等の有機チタニウム触媒を用いる方法の他、有機チ
タニウム触媒と飽和脂肪族カルボン酸の金属塩の存在下
で、重縮合反応を行う方法が知られている(特開昭63
−251424号公報)。またコハク酸とアジピン酸を
酸成分とし1、4−ブタンジオールをジオール成分とす
るポリエステルの重合において、有機チタニウム触媒を
用いる方法が知られている(特開平5−70566号公
報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記方法により
重合した場合には、大量の昇華物が副生成物として発生
するため、配管等に詰まりを生じ重合の妨げとなる。加
えて副生成物の発生が、収率の低下にもつながる。上記
昇華物はアジピン酸と1,4−ブタンジオールが各一分
子づつ反応して生成した環状ジエステル化合物であり、
その生成の機構は、重縮合反応ときわめて類似している
ため、反応条件の変更のみで抑制することはきわめて困
難であった。
【0005】また、ブチレンアジペート成分を構成単位
として持つ樹脂は有機チタニウム触媒を用いた場合色調
が悪くなり、しばしば強い赤みや黄みを帯び、外観上の
問題点となる。
【0006】
【発明を解決するための手段】本発明者らは上記問題点
が、ポリエステルの重縮合反応の際用いる有機チタン触
媒として一般に用いられるテトラn−ブチルチタネート
に替えて、しゅう酸チタンカリウムとすることにより解
決されることを見出し、本発明に至った。すなわち、本
発明はアジピン酸成分および1,4−ブタンジオール成
分を主鎖の全部又は一部に含むポリエステルの重合反応
において、重合触媒としてしゅう酸チタンカリウムを用
いることを特徴とする重合方法である。
【0007】本発明におけるしゅう酸チタンカリウムの
添加量は通常のテトラn−ブチルチタネートの添加量と
同等、すなわちチタン原子換算でポリマー全量に対して
重量比で1ppm以上200ppm以下が好適である。
チタン化合物の添加量が1ppm未満である場合は、重
合反応速度がきわめて遅いため、十分な粘度のポリマー
を得ることができず、200ppmよりも多量である場
合は、ポリマーの分解反応の速度もきわめて速くなるた
め色調の悪化がみられ、また昇華物の発生も促進される
ため好ましくない。実際問題としてもチタン触媒は20
0ppm以下で十分に効果を発揮するため、多量に用い
る必要性も全くない。
【0008】本発明における重合方法は、ジカルボン酸
を原料とする直接重合法、ジカルボン酸の低級アルキル
エステルを原料とするエステル交換法の、いずれを用い
てもさしつかえない。また、反応をすみやかに行うため
に脂肪族モノカルボン酸の金属塩を適宜加えても良い。
添加する脂肪族カルボン酸の金属化合物としては、特に
カルシウム塩が好適であり、酢酸カルシウム、プロピオ
ン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム等が、好適に
用いられる。
【0009】重合反応の反応温度は、組成により差はあ
るが220℃以上250℃以下が好適である。220℃
未満である場合は、反応速度の観点から好ましくなく、
250℃より高い場合は、ポリマーの熱分解反応が速く
なるため好ましくない。
【0010】また、ポリマーの保存および使用時の重合
度低下を抑制するため、ヒンダードフェノール等の化合
物を併用しても、さしつかえない。
【0011】また本発明は、ブチレンアジペート構成単
位を主鎖に有するポリエステルの重合であれば、他の成
分を共重合成分として含有してもよい。また、1,4−
ブタンジオール及びアジピン酸が他のポリエステル樹脂
の主鎖に共重合成分として用いられていても良い。他の
共重合成分として具体的には、酸成分として、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、マロン酸、コハク
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、ノナメチレンジカルボン酸、ラウリン酸、ダイマー
酸等の脂肪族ジカルボン酸、ジオール成分としては、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、ポリテトラメ
チレングリコールなどの脂肪族ジオールが好適に用いう
る。
【0012】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
する。
【0013】実施例1 アジピン酸ジメチル87g(0.5mol)、1,4−
ブタンジオール63g(0.7mol)、およびしゅう
酸チタンカリウム22mg(チタン金属換算でポリマー
に対して30ppm)を1Lのガラス製反応容器に取っ
た(ポリマーの理論収量100g)。窒素雰囲気下23
0℃で3時間エステル交換反応を行い、生成するメタノ
ールを反応系外に除去して、低重合度ブチレンアジペー
トを調製した。続いて45分で徐々に圧力を減じ、昇温
していき0.4mmHg、250℃とした。この条件で
2時間重縮合反応を行うことによりポリマーを得てこの
ポリマーの粘度を測定した。また減圧反応の際、真空ポ
ンプと反応容器の間にトラップを置き、減圧下での留出
物を集めた。この留出物を濾過して、固体成分のみを取
り、重量を測定した。
【0014】実施例2 しゅう酸チタンカリウム22mg(同30ppm)に加
えて、酢酸カルシウム44mg(カルシウム金属換算で
ポリマーに対して100ppm)添加する以外は実施例
1と全く同じ条件で重合反応を行い、同じように粘度測
定及び昇華物の重量の測定を行った。
【0015】実施例3 しゅう酸チタンカリウムの添加量を110mg(同15
0ppm)とする以外は実施例1と全く同じ条件で重合
反応を行い、同じように粘度測定及び昇華物の重量の測
定を行った。
【0016】比較例1 実施例1と同様の原料を用いしゅう酸チタンカリウムの
かわりにテトラn−ブチルチタネートを10mg(チタ
ン金属換算でポリマーに対して15ppm)添加する以
外は実施例1と全く同じ条件で重合反応を行い、同じよ
うに粘度測定および昇華物の重量の測定を行った。
【0017】比較例2 実施例2と同様の原料を用いしゅう酸チタンカリウムの
かわりにテトラn−ブチルチタネートを10mg(チタ
ン金属換算でポリマーに対して15ppm)添加する以
外は実施例2と全く同じ条件で重合反応を行い、同じよ
うに粘度測定および昇華物の重量の測定を行った。
【0018】比較例3 実施例2と同様の原料を用いしゅう酸チタンカリウムの
かわりにテトラn−ブチルチタネートを185mg(チ
タン金属換算でポリマーに対して250ppm)添加す
る以外は実施例2と全く同じ条件で重合反応を行い、同
じように粘度測定および昇華物の重量の測定を行った。
以上の結果をまとめて表1に示す。
【0019】実施例4 アジピン酸ジメチル73g(0.42mol)、テレフ
タル酸ジメチル190g(0.98mol)、1,4−
ブタンジオール176g(1.96mol)しゅう酸チ
タンカリウム66mg(チタン金属換算で、ポリマーに
対して30ppm)および酢酸カルシウム132mg
(カルシウム金属換算でポリマーに対して100pp
m)を1Lのガラス製容器に取った(ポリマーの理論収
量300g)。窒素雰囲気下230℃で3時間エステル
交換反応を行い、生成するメタノールを反応系外に除去
して、低重合度オリゴマーを調製した。続いて45分で
徐々に圧力を減じ、昇温してゆき0.4mmHg、25
0℃とした。この条件で2時間30分重縮合反応するこ
とによりポリマーを得てこのポリマーの粘度を測定し
た。また減圧反応の際、真空ポンプと反応容器の間にト
ラップを置き、減圧下での留出物を集めた。この留出物
を濾過して、固体成分のみを取り、重量を測定した。
【0020】実施例5 しゅう酸チタンカリウムを33mg(チタン金属換算で
ポリマーに対して15ppm)用いる以外は実施例4と
全く同じ条件で重合反応を行い、同じように粘度測定、
昇華物の重量の測定を行った。
【0021】比較例4 実施例4と同様の原料を用いしゅう酸チタンカリウムの
かわりにテトラn−ブチレルチタネートを30mg(チ
タン金属換算でポリマーに対して15ppm)添加する
以外は実施例4と全く同じ条件で重合反応を行い、同じ
ように粘度測定、昇華物の重量の測定を行った。以上の
結果をまとめて表2に示す。
【0022】なお、各実施例、比較例で副生成物として
得られた固体成分はガスクロマトグラフィー、NMR、
マススペクトルにより、アジピン酸と1,4−ブタンジ
オールが1:1の割合で反応した環状ジエステル化合物
であることを確認した。
【0023】
【表1】
【0024】(略号の説明) K2TiOx しゅう酸チタンカリウム TBTi テトラn−ブチルチタネート
【0025】
【表2】
【0026】(略号の説明) K2TiOx しゅう酸チタンカリウム TBTi テトラn−ブチルチタネート
【0027】なお、実施例において粘度とカラーの測定
は次の方法に依った。 (1)相対粘度:フェノール/テトラクロロエタン=1
/1(重量比)の混合溶媒中20℃、濃度1%にて測定
した。 (2)カラー:スガ試験機株式会社製SMカラーコンピ
ューターSM−4を用いて測定した。
【0028】
【発明の効果】本発明の重合方法により、ブチレンアジ
ペートを構成成分として有するポリエステルの重合時に
発生する副生成物を低減することができ、かつ色調が改
善された樹脂を得ることができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アジピン酸成分および1,4−ブタンジ
    オール成分を主鎖の全部又は一部に含むポリエステルの
    重合反応において、重合触媒としてしゅう酸チタンカリ
    ウムを用いることを特徴とする重合方法。
  2. 【請求項2】 しゅう酸チタンカリウムの添加量がポリ
    マーに対してチタン原子換算でポリマー全量に対して1
    ppm以上200ppm以下であるような請求項1に係
    るポリエステルの重合方法。
JP12921695A 1995-04-27 1995-04-27 ポリエステルの重合方法 Pending JPH08301996A (ja)

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JP (1) JPH08301996A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004108792A3 (en) * 2003-04-10 2005-03-24 Vinod Chintamani Malshe Novel biodegradable aliphatic polyesters and pharmaceutical compositions and applications thereof
JP2018536051A (ja) * 2016-03-07 2018-12-06 キンファ エスシーアイ アンド テック カンパニー リミテッド Pbat樹脂組成物

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