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JPH08268252A - 制動力制御装置を備えた車両の車速表示装置 - Google Patents

制動力制御装置を備えた車両の車速表示装置

Info

Publication number
JPH08268252A
JPH08268252A JP10000495A JP10000495A JPH08268252A JP H08268252 A JPH08268252 A JP H08268252A JP 10000495 A JP10000495 A JP 10000495A JP 10000495 A JP10000495 A JP 10000495A JP H08268252 A JPH08268252 A JP H08268252A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
wheel speed
value
output
vehicle speed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10000495A
Other languages
English (en)
Inventor
Tetsuhiro Yamashita
哲弘 山下
Akira Sone
章 曽根
Eiji Sato
英治 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP10000495A priority Critical patent/JPH08268252A/ja
Publication of JPH08268252A publication Critical patent/JPH08268252A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制動力制御装置を備えた車両において、車輪
速センサを有効利用することにより、車速表示用のため
に備えられていた車速センサを廃止することを主たる目
的とする。 【構成】 ABS制御用の車輪速センサ11〜14の出
力を加工して車速パルスを生成すると共に、この車速パ
ルスを交流信号に変換して速度メータに出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車速表示装置、特に制
動力制御装置を備えた車両における車速表示装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に車両のインストルメントパネルに
は車速を表示するための速度メータが備えられることに
なるが、この種の速度メータには入力信号をディジタル
化したものがある。この場合には、例えば車両のパワー
プラントを構成する変速機の出力側に電磁ピックアップ
式の車速センサを付設すると共に、上記電磁ピックアッ
プから出力される交流の電気信号を速度メータに内蔵し
たインターフェース回路で矩形パルス信号に整形した
後、該パルス信号に基づいて車速を演算、表示するよう
になっている。
【0003】一方、この種の車両においては、制動時に
おける車輪のロックないしスキッド状態の発生の防止を
目的として、過剰スリップ状態の車輪に作用する制動力
を低減するための制動力制御装置が備えられることがあ
る。例えば特開昭58−221752号公報には、車輪
の回転速度を検出する車輪速センサを設けて、これらの
車輪速センサからの信号が示す車輪速に基づいて過剰ス
リップ状態の車輪に対する制動圧を増減圧制御する構成
が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来におい
ては、制動力制御装置を備えた車両においても、車速表
示用のための車速センサが別途備えられており、車両の
コストダウンを図る上で解決すべき課題となっていた。
【0005】そこで、この発明は制動力制御装置に備え
られる車輪速センサを有効利用することにより、車速表
示用のために備えられていた車速センサを廃止すること
を主たる目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1発明という)は、車輪の回転
速度を検出する車輪速検出手段の検出結果に基づいて制
動圧を増減圧する制動力制御装置を備えた車両におい
て、上記車輪速検出手段の検出結果を速度メータ用に加
工する車輪速信号加工手段と、該加工手段で加工された
値を上記速度メータに出力する車速信号出力手段とを設
けたことを特徴とする。
【0007】そして、本願の請求項2に係る発明(以
下、第2発明という)は、上記第1発明における車輪速
信号加工手段に、出力値を前回値を反映させてなますフ
ィルタ手段を具備すると共に、当該車両の悪路走行を検
出する悪路検出手段と、悪路走行時に上記フィルタ手段
のゲインを通常よりも小さくするゲイン設定手段とを設
けたことを特徴とする。
【0008】また、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3発明という)は、上記第1発明の構成に加えて、車
輪速検出手段からの信号の入力の有無を判定する車輪速
信号判定手段と、当該車両の車体減速度を検出する車体
減速度検出手段とを具備すると共に、車輪速信号加工手
段を、当該車両の減速時に車輪速検出手段からの信号が
入力されないときに、上記車体減速度検出手段で検出さ
れる車体減速度に基づく出力値の推定値と前回値とを比
較して、小さいほうの値を出力値として出力させるよう
に構成したことを特徴とする。
【0009】一方、本願の請求項4に係る発明(以下、
第4発明という)は、上記第1発明の構成に加えて、車
輪速検出手段からの信号の入力の有無を判定する車輪速
信号判定手段と、当該車両の車体加速度を検出する車体
加速度検出手段とを具備すると共に、車輪速信号加工手
段を、当該車両の加速時に車輪速検出手段からの信号が
入力されないときに、上記車体加速度検出手段で検出さ
れる車体加速度に基づく出力値の推定値と前回値とを比
較して、小さいほうの値を出力値として出力させるよう
に構成したことを特徴とする。
【0010】また、本願の請求項5に係る発明(以下、
第5発明という)は、上記第1発明の構成に加えて、当
該車両の制動時に、車輪速信号加工手段の出力値の増大
方向の変化を所定値以下に制限する制限手段を具備した
ことを特徴とする。
【0011】さらに、本願の請求項6に係る発明(以
下、第6発明という)は、上記第1発明の構成に加え
て、制動力制御装置の故障を診断する故障診断手段を具
備すると共に、車速信号出力手段を、制動力制御装置の
故障判定時においても、少なくとも1輪以上の車輪速検
出手段が正常なときには、速度メータに対する車速信号
の出力状態を続行させるように構成したことを特徴とす
る。
【0012】
【作用】上記の構成によれば次のような作用が得られ
る。
【0013】すなわち、第1〜第6発明のいずれにおい
ても、車輪速検出手段の検出結果に基づいて制動力制御
と車速表示とが行われることになるので、車速センサが
不要となってコストダウンが図られる。
【0014】そして特に、第2発明によれば、当該車両
の悪路走行時にはフィルタ手段のゲインが小さくされる
ので、車輪速信号加工手段の出力値に対する前回値の反
映度合が大きくなり、これによって悪路走行時における
速度メータの針ぶれが防止されることになる。
【0015】また、第3発明によれば、当該車両の減速
時において車輪速検出手段からの信号が入力されないと
きには、車輪速信号加工手段の出力値の前回値と車体減
速度から算出された出力値の推定値との内の小さいほう
の値が出力値として選択されるので、例えば当該車両の
停止寸前に車輪速検出手段の出力が検出限界よりも低下
して車輪速信号が判別できなくなったとしても、実際の
車体速を適切に反映した車速表示が行われることにな
る。
【0016】一方、第4発明によれば、当該車両の加速
時において車輪速検出手段からの信号が入力されないと
きには、車輪速信号加工手段の出力値の前回値と車体加
速度から算出された出力値の推定値との内の小さいほう
の値が出力値として選択されるので、例えば当該車両の
発進時に車輪速検出手段の出力が検出限界の付近で変動
して、車輪速信号が読み取られたり、読み取られなくな
ったとしても上記出力値が極端に変動することがなく、
これによって速度メータの針ぶれが防止されることにな
る。
【0017】ところで、制動時に車輪が路面との間の摩
擦力に起因して振動し、その振動が車体と共振すること
により車輪速検出手段の出力に大きなノイズが発生し、
速度メータに誤表示を生じさせる可能性がある。
【0018】これに対しては、第5発明によれば、当該
車両の制動時においては、車輪速信号加工手段の出力値
の増大方向への変化が所定値以下に制限されるようにな
っているので、上記ノイズが効果的に抑制されることに
なって車速の誤表示が防止されることになる。
【0019】そして、第6発明によれば、制動力制御装
置の故障判定時においても、少なくとも1輪以上の車輪
速検出手段が正常なときには、速度メータに対する車速
信号の出力状態が続行されることになるので、車輪速検
出手段が同時に3個も故障する確率は極めて小さいこと
から、車速が常に確実に表示されることになる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0021】図1に示すように、車両の制動力制御装置
を構成するABSコントローラ1には、CPU、RA
M、ROMなどがワンチップに集積されたABS用制御
マイコン2と、例えば電磁ピックアップ式の車輪速セン
サ11〜14から出力される交流の車輪速信号をパルス
信号に変換するインターフェース回路3と、ABS制御
ソレノイド20…20を駆動する駆動回路4…4と、周
知のウオッチドグ監視回路5とが設けられている。ここ
で、当該車両はフロントエンジン・リヤドライブ車とさ
れていると共に、車輪速センサ11,12は駆動輪であ
る左右の後輪の車輪速を、また車輪速センサ13,14
は従動輪である左右の前輪の車輪速をそれぞれ検出する
ようになっている。
【0022】そして、ABS用制御マイコン2は上記車
輪速センサ11〜14からの信号をインターフェース回
路3を介して取り込むと共に、ブレーキペダル(図示せ
ず)の踏込状態を検知するブレーキスイッチ15からの
信号を入力して、これらの信号に基づいてABS制御信
号を生成して上記駆動回路4…4を介してABS制御ソ
レノイド20…20に出力し、またウオッチドグ監視回
路5に所定間隔のウオッチドグパルスを出力するように
なっている。その場合に、ABS制御用マイコン2から
出力されるABS制御信号はアンド回路6…6を介して
駆動回路6…6に出力されるようになっていると共に、
ウオッチドグ監視回路5の出力が上記アンド回路6…6
の入力端子に入力されるようになっている。この場合、
ウオッチドグ監視回路5は、通常時においては「1」
(Hi)の信号を出力し続けると共に、ウオッチドグパ
ルスが途絶するなど異常時には上記信号を「1」から
「0」(Lw)に切り換えるように作動する。これによ
り、仮にABS用制御マイコン2が暴走したとしても、
アンド回路6…6の出力は「0」となることから、AB
S制御ソレノイド20…20にABS制御信号が出力さ
れることがなく、フェールセーフ性が確保されることに
なる。
【0023】そして、この実施例においては、インター
フェース回路3を介してABS用制御マイコン2に取り
込まれた車輪速信号に基づいて車速パルスが生成される
と共に、この車速パルスが例えばABSコントローラ1
に内蔵された車速信号変換回路7で交流の車速信号に変
換された上で、速度メータ30のインターフェース回路
31に出力されるようになっている。
【0024】次に、図2のフローチャートを参照してA
BS制御のメインルーチンを説明する。
【0025】ABS用制御マイコン2はステップS1で
各種信号を読み込んだ上で、ステップS2でABS用車
輪速を演算する。すなわち、ABS用制御マイコン2
は、例えばインターフェース回路3から取り込んだ車輪
速パルスの立ち上がりをカウントして、図3に示すよう
に、所定のパルス数N(例えば2個)をカウントする間
の時間周期Tを測定する。そして、上記パルス数Nと時
間周期Tとを、次の関係式(1)に代入することにより
車輪速Wを算出する。
【0026】 W=C1・N/T …(1) ここで、C1は所定の換算係数を示す。
【0027】次に、ABS用制御マイコン2はステップ
S3に進んで、車輪速パルスに基づいて車速パルス周期
Toを算出すると共に、ステップS4で所定の故障診断
処理を実行する。そして、ステップS5で車輪速センサ
11〜14が正常であるか否かを判定して、車輪速セン
サ11〜14が正常であると判定したときには、ステッ
プS6に進んで車速パルスの出力を許可する。これによ
り、ABS用制御マイコン2においては、図4の符号
(ア)で示すように上記車速パルス周期Toを1サイク
ルとする車速パルスが生成されて車速信号変換回路7に
出力される。そして、車速信号変換回路7では、速度メ
ータ30とのCR放電により、上記車速パルスが同図符
号(イ)で示すように交流の車速信号に変換されて該速
度メータ30に出力されることになる。その場合に、こ
の車速信号(イ)は、電磁ピックアップ式の車速センサ
で得られる信号と同様の波形となるため、上記速度メー
タ30としては、従来用いられている速度メータを使用
することができる。
【0028】図2のフローチャートに戻り、ABS用制
御マイコン2は上記ステップS5において車輪速センサ
11〜14が正常でないと判定したときには、ステップ
S7に進んで所定のバックアップモードを実行する。
【0029】次に、ABS用制御マイコン2はステップ
S8でABS制御システムが異常であるか否かを判定し
て、ABS制御システムが異常でないと判定したときに
はステップS9で所定のABS制御処理を実行すると共
に、ABS制御システムが異常であると判定したときに
はステップS10に移ってウオッチドグパルスの出力を
禁止し、またステップS11でABS制御出力を禁止す
る。
【0030】上記車速パルス周期計算処理は、具体的に
は図5のフローチャートに従って次のように行われる。
すなわち、ABS用制御マイコン2は、ステップS21
で次の関係式(2)に従って車速パルス周期Toを算出
する。
【0031】 To=C2・(<Tw1>+<Tw2>)/2 …(2) ここで、<Tw1>は、駆動輪である左前輪の例えば過
去6回分の平均パルス周期を示し、<Tw2>は、同じ
く右前輪の平均パルス周期を示している。そして、C2
は所定のメータ用変換分周比を示す。これは、速度メー
タ30が例えば1回転あたり8パルスの入力を前提とし
て構成されていることに対応させるためである。
【0032】次に、ABS用制御マイコン2はステップ
S22を実行して、所定のフィルタ処理を実行する。つ
まり、ABS用制御マイコン2は所定の悪路判定を行
い、悪路ではないと判定したときには次の表1に示すよ
うにフィルタ係数Kとして1を選択する。また、悪路で
あると判定したときには、悪路レベルのグレード分けを
行って、悪路レベルが路面状態が比較的穏やかなレベル
1であると判定したときにはフィルタ係数Kとして0.
5を、悪路レベルが路面状態の極めて悪いレベル3であ
ると判定したときにはフィルタ係数Kとして0.1をそ
れぞれ選択すると共に、悪路レベルが両者の中間のレベ
ル2であると判定したときには上記はフィルタ係数Kと
して0.2を選択する。そして、このようにして選択し
たフィルタ係数Kを次の関係式(3)に代入することに
より、車速パルス周期Toとその前回値To’とを加重
平均した値を新たに車速パルス周期Toとする。
【0033】 To=(1−K)To’+KTo …(3)
【0034】
【表1】 このように、当該車両の悪路走行時にはフィルタ係数K
が小さくされてゲインが小さくなるので、車速パルス周
期Toに対する前回値To’の反映度合が大きくなり、
これによって悪路走行時における速度メータの針ぶれが
防止されることになる。
【0035】また、ABS用制御マイコン2はステップ
S23で当該車両が減速中か否かを判定し、減速中であ
ると判定したときにはステップS24で所定の減速補正
処理を実行した後、ステップS25に進んで今度は当該
車両が加速中か否かを判定すると共に、減速中ではない
と判定したときにはステップS24をスキップしてステ
ップS25に進み、当該車両が加速中か否かを判定す
る。そして、当該車両が加速中であると判定したときに
は、ステップS26で所定の加速補正処理を行った後、
メインルーチンに戻る。
【0036】そして、この実施例においては、上記減速
補正処理が図6のフローチャートに従って次のように行
われるようになっている。すなわち、ABS用制御マイ
コン2はステップS31で車輪速パルスが無パルス状態
か否かを判定する。つまり、インターフェース回路に入
力される車輪速信号の振幅が閾値レベルよりも小さくな
りすぎて、インターフェース回路の出力が無パルス状態
になったかどうか判定するのである。車輪速パルスが無
パルス状態であると判定したときには、ステップS32
に進んで車体減速度から算出した車速パルス周期推定値
Tpdが車速パルス周期前回値To’よりも大きいか否
かを判定する。そして、車速パルス周期推定値Tpdが
車速パルス周期前回値To’よりも大きいと判定したと
き、換言すれば車体減速度から推定される車速推定値が
車速パルス周期前回値To’が示す車速よりも小さいと
判定したときには、ステップS33を実行して車速パル
ス周期推定値Tpdを車速パルス周期今回値Toに置き
換える。また、車速パルス周期推定値Tpdが車速パル
ス周期前回値To’よりも大きくないと判定したときに
は、ステップS34を実行して車速パルス周期前回値T
o’を車速パルス周期今回値Toとする。
【0037】したがって、当該車両の減速時に車輪速セ
ンサ11,12の出力が検出限界よりも小さくなり、例
えば図7の符号(ウ)で示すように、ABS用制御マイ
コン2に入力される車輪速パルスが無パルス状態になっ
たとしても、同図の破線で示すように車体減速度から求
められる車速推定値が車速として表示されることにな
り、実際の車体速を適切に反映した車速表示が行われる
ことになる。
【0038】また、上記加速補正処理は具体的には図8
のフローチャートに従って次のように行われる。
【0039】すなわち、ABS用制御マイコン2はステ
ップS41で車輪速パルスが無パルス状態か否かを判定
する。車輪速パルスが無パルス状態であると判定したと
きには、ステップS32に進んで車体加速度から算出し
た車速パルス周期推定値Tpaが車速パルス周期前回値
To’よりも大きいか否かを判定する。そして、車速パ
ルス周期推定値Tpaが車速パルス周期前回値To’よ
りも大きいと判定したとき、換言すれば車体減速度から
推定される車速推定値が車速パルス周期前回値To’が
示す車速よりも小さいと判定したときには、ステップS
33を実行して車速パルス周期推定値Tpdを車速パル
ス周期今回値Toに置き換える。また、車速パルス周期
推定値Tpaが車速パルス周期前回値To’よりも大き
くないと判定したときには、ステップS34を実行して
車速パルス周期前回値To’を車速パルス周期今回値T
oとする。
【0040】したがって、例えば当該車両の発進時に車
輪速センサ11,12の出力が検出限界の付近で変動し
て、車輪速信号が読み取られたり、読み取られなくなっ
たとしても車速パルス周期Toが極端に変動することが
なく、これによって速度メータ30の針ぶれが防止され
ることになる。
【0041】そして、この実施例においては上記バック
アップモードが図9のフローチャートに従って次のよう
に行われる。すなわち、ABS用制御マイコン2はステ
ップS51で駆動輪がフェールしているか否かを判定
し、駆動輪がフェールしていると判定したときにはステ
ップS52に進んで両方の駆動輪がフェールしているか
否かを判定して、両方の駆動輪が共にフェールしていな
いと判定したときにはステップS53に進んで正常駆動
輪の車輪速に基づく車速パルスを出力し続ける。
【0042】また、ABS用制御マイコン2は上記ステ
ップS52において両方の駆動輪がフェールしていると
判定したときには、ステップS54に進んで車速パルス
の出力を禁止する。
【0043】このように、故障診断の結果、駆動輪に対
する車輪速センサのいずれか一方が正常なときには車速
パルスの出力が続行されることになるので、ABSシス
テムが停止しても車速表示が行われることになる。
【0044】次に、図10のフローチャートを参照して
減速補正処理の第2実施例を説明する。
【0045】すなわち、ABS用制御マイコン2はステ
ップS35でブレーキスイッチ15がON状態か否かを
判定し、ブレーキスイッチ15がON状態であると判定
したときにはステップS36に進み、次の表2のテーブ
ルに示すところに従ってガード値Xを読み出す。
【0046】
【表2】 その場合に、上記テーブルは車速パルス周期Toをパラ
メータとして設定されており、概ね1Gに相当する値が
ガード値Xとなる。
【0047】そして、ABS用制御マイコン2はステッ
プS37を実行して、車速パルス周期前回値To’から
車速パルス周期今回値Toを減算した値が上記ガード値
Xよりも大きいか否かを判定して、両者の差分量がガー
ド値Xよりも大きいと判定したときには、ステップS3
8に進んで車速パルス周期前回値To’からガード値X
を減算した値を車速パルス周期今回値Toとする。すな
わち、車速パルス周期の減少量をガード値Xに制限する
のである。
【0048】したがって、制動時に車輪が路面との間の
摩擦力によって振動し、この振動が車体と共振すること
により、図11に示すように、大きなノイズが発生した
としても、車速として表示される際には破線で示すよう
にノイズ部分が頭切りされて表示されることになり、こ
れによって上記ノイズが効果的に抑制されることになっ
て車速の誤表示が防止されることになる。
【0049】次に、バックアップモードの第2実施例を
説明する。
【0050】すなわち、ABS用制御マイコン2はステ
ップS55で駆動輪がフェールしているか否かを判定
し、駆動輪がフェールしていると判定したときにはステ
ップS56に進んで3輪以上フェールしているか否かを
判定して、3輪以上フェールしていないと判定したとき
には、ステップS57に進んで正常輪の内の上位2輪の
平均値に基づいて車速パルスを生成する。
【0051】また、ABS用制御マイコン2は上記ステ
ップS56において3輪以上フェールしていると判定し
たときには、ステップS58に進んで車速パルスの出力
を禁止する。
【0052】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、制動力制
御装置を備えた車両において、車輪速検出手段の検出結
果に基づいて制動力制御と車速表示とが行われることに
なるので、車速センサが不要となってコストダウンが図
られる。
【0053】そして特に、第2発明によれば、当該車両
の悪路走行時にはフィルタ手段のゲインが小さくされる
ので、車輪速信号加工手段の出力値に対する前回値の反
映度合が大きくなり、これによって悪路走行時における
速度メータの針ぶれが防止されることになる。
【0054】また、第3発明によれば、当該車両の減速
時において車輪速検出手段からの信号が入力されないと
きには、車輪速信号加工手段の出力値の前回値と車体減
速度から算出された出力値の推定値との内の小さいほう
の値が出力値として選択されるので、例えば当該車両の
停止寸前に車輪速検出手段の出力が検出限界よりも低下
して車輪速信号が判別できなくなったとしても、実際の
車体速を適切に反映した車速表示が行われることにな
る。
【0055】一方、第4発明によれば、当該車両の加速
時において車輪速検出手段からの信号が入力されないと
きには、車輪速信号加工手段の出力値の前回値と車体加
速度から算出された出力値の推定値との内の小さいほう
の値が出力値として選択されるので、例えば当該車両の
発進時に車輪速検出手段の出力が検出限界の付近で変動
して、車輪速信号が読み取られたり、読み取られなくな
ったとしても上記出力値が極端に変動することがなく、
これによって速度メータの針ぶれが防止されることにな
る。
【0056】また、第5発明によれば、当該車両の制動
時においては、車輪速信号加工手段の出力値の増大方向
への変化が所定値以下に制限されるようになっているの
で、制動時に車輪と路面との間の摩擦力に起因して車輪
速検出手段に発生するノイズが効果的に抑制されること
になって車速の誤表示が防止されることになる。
【0057】そして、第6発明によれば、制動力制御装
置の故障判定時においても、少なくとも1輪以上の車輪
速検出手段が正常なときには、速度メータに対する車速
信号の出力状態が続行されることになるので、車輪速検
出手段が同時に4個も故障する確率は極めて小さいこと
から、車速が常に確実に表示されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ABS制御システムを備えた車両の制御シス
テム図である。
【図2】 ABS制御のメインルーチンを示すフローチ
ャート図である。
【図3】 車輪速センサの出力と波形整形後の車輪速パ
ルスの波形を示す模式図である。
【図4】 ABS用制御マイコンから出力される車速パ
ルス及び車速信号の波形を示す模式図である。
【図5】 車速パルス周期計算処理を示すフローチャー
ト図である。
【図6】 減速補正処理を示すフローチャート図であ
る。
【図7】 当該車両の極低速域における作用を示すタイ
ムチャート図である。
【図8】 加速補正処理を示すフローチャート図であ
る。
【図9】 バックアップモードを示すフローチャート図
である。
【図10】 減速補正処理の第2実施例を示すフローチ
ャート図である。
【図11】 同実施例の作用を示すタイムチャート図で
ある。
【図12】 バックアップモードの第2実施例を示すフ
ローチャート図である。
【符号の説明】
1 ABSコントローラ 2 ABS用制御マイコン 11〜14 車輪速センサ 30 速度メータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪の回転速度を検出する車輪速検出手
    段の検出結果に基づいて制動圧を増減圧する制動力制御
    装置を備えた車両の車速表示装置であって、上記車輪速
    検出手段の検出結果を速度メータ用に加工する車輪速信
    号加工手段と、該加工手段で加工された値を上記速度メ
    ータに出力する車速信号出力手段とが設けられているこ
    とを特徴とする制動力制御装置を備えた車両の車速表示
    装置。
  2. 【請求項2】 車輪速信号加工手段には、出力値を前回
    値を反映させてなますフィルタ手段が備えられていると
    共に、当該車両の悪路走行を検出する悪路検出手段と、
    悪路走行時に上記フィルタ手段のゲインを通常よりも小
    さくするゲイン変更手段とが設けられていることを特徴
    とする請求項1に記載の制動力制御装置を備えた車両の
    車速表示装置。
  3. 【請求項3】 車輪速検出手段からの信号の入力の有無
    を判定する車輪速信号判定手段と、当該車両の車体減速
    度を検出する車体減速度検出手段とが備えられていると
    共に、車輪速信号加工手段は、当該車両の減速時に車輪
    速検出手段からの信号が入力されないときには、上記車
    体減速度検出手段で検出される車体減速度に基づく出力
    値の推定値と前回値とを比較して、小さいほうの値を出
    力値として出力するように構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の制動力制御装置を備えた車両の車
    速表示装置。
  4. 【請求項4】 車輪速検出手段からの信号の入力の有無
    を判定する車輪速信号判定手段と、当該車両の車体加速
    度を検出する車体加速度検出手段とが備えられていると
    共に、車輪速信号加工手段は、当該車両の加速時に車輪
    速検出手段からの信号が入力されないときには、上記車
    体加速度検出手段で検出される車体加速度に基づく出力
    値の推定値と前回値とを比較して、小さいほうの値を出
    力値として出力するように構成されていることを特徴と
    する請求項1に記載の制動力制御装置を備えた車両の車
    速表示装置。
  5. 【請求項5】 当該車両の制動時に、車輪速信号加工手
    段の出力値の増大方向の変化を所定値以下に制限する制
    限手段が備えられていることを特徴とする請求項1に記
    載の制動力制御装置を備えた車両の車速表示装置。
  6. 【請求項6】 制動力制御装置の故障を診断する故障診
    断手段が備えられていると共に、車速信号出力手段は、
    制動力制御装置の故障判定時においても、少なくとも1
    輪以上の車輪速検出手段が正常なときには、速度メータ
    に対する車速信号の出力状態を続行するように構成され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の制動力制御装
    置を備えた車両の車速表示装置。
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