JPH08259507A - アセトフェノン誘導体のニトロ化方法 - Google Patents
アセトフェノン誘導体のニトロ化方法Info
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- JPH08259507A JPH08259507A JP6571995A JP6571995A JPH08259507A JP H08259507 A JPH08259507 A JP H08259507A JP 6571995 A JP6571995 A JP 6571995A JP 6571995 A JP6571995 A JP 6571995A JP H08259507 A JPH08259507 A JP H08259507A
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C205/00—Compounds containing nitro groups bound to a carbon skeleton
- C07C205/45—Compounds containing nitro groups bound to a carbon skeleton the carbon skeleton being further substituted by at least one doubly—bound oxygen atom, not being part of a —CHO group
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C201/00—Preparation of esters of nitric or nitrous acid or of compounds containing nitro or nitroso groups bound to a carbon skeleton
- C07C201/06—Preparation of nitro compounds
- C07C201/08—Preparation of nitro compounds by substitution of hydrogen atoms by nitro groups
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、窒素酸化物とオゾンを含
む酸素又は空気を作用させてニトロ化する方法に於て、
安価な触媒を用いて高収率でハロゲノアセトフェノン誘
導体をニトロ化することが出来るニトロハロゲノアセト
フェノン誘導体の製造法の提供にある。 【構成】 一般式(I)で表されるアセトフェノン誘導
体を、 【化1】 (R1 ,R2 ,R3 は、水素又はハロゲン原子を表し、
同一であってもかまわない。但し、R1 ,R2 ,R3 は
少なくとも一つはハロゲン原子を含み、R4 は水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アミノ基及びアルコキ
シ基を表し、nは1〜4の整数で、nが2〜4の場合
は、R4 は同一でも異っても良い。) 窒素酸化物とオゾンを含む酸素又は空気を作用させてニ
トロ化する方法に於て、触媒として金属(鉄等)及び/
又は該金属の化合物(FeCl3 等) 、又は無機酸 (硫
酸等) を用いることを特徴とするアセトフェノン誘導体
のニトロ化方法。
む酸素又は空気を作用させてニトロ化する方法に於て、
安価な触媒を用いて高収率でハロゲノアセトフェノン誘
導体をニトロ化することが出来るニトロハロゲノアセト
フェノン誘導体の製造法の提供にある。 【構成】 一般式(I)で表されるアセトフェノン誘導
体を、 【化1】 (R1 ,R2 ,R3 は、水素又はハロゲン原子を表し、
同一であってもかまわない。但し、R1 ,R2 ,R3 は
少なくとも一つはハロゲン原子を含み、R4 は水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アミノ基及びアルコキ
シ基を表し、nは1〜4の整数で、nが2〜4の場合
は、R4 は同一でも異っても良い。) 窒素酸化物とオゾンを含む酸素又は空気を作用させてニ
トロ化する方法に於て、触媒として金属(鉄等)及び/
又は該金属の化合物(FeCl3 等) 、又は無機酸 (硫
酸等) を用いることを特徴とするアセトフェノン誘導体
のニトロ化方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】ニトロアセトフェノン誘導体は、
医薬、農薬等に代表される有機化学品の中間体として近
年重要になって来ている。
医薬、農薬等に代表される有機化学品の中間体として近
年重要になって来ている。
【0002】
【従来の技術】ハロゲノアセトフェノン誘導体のニトロ
化方法は、従来硝酸と硫酸の混酸法を用いた場合、容易
に加水分解し目的物の収率は低かった。その中で、ジャ
ーナルオブ ザ ケミカル ソサィヤティー パーキン
トランスアクションズ 1903頁(1994)
(J.Chem.Soc.Perkin Trans.
1,903(1994))に於て、窒素酸化物とオゾン
を用いることによりこの加水分解を抑制してニトロ化す
る方法が報告されている。しかし、ここでは、添加物に
メタンスルホン酸が用いられている。メタンスルホン酸
は実用的に高価であり、経済性上問題があり、又、窒素
酸化物も大過剰、オゾンも3当量使用している。
化方法は、従来硝酸と硫酸の混酸法を用いた場合、容易
に加水分解し目的物の収率は低かった。その中で、ジャ
ーナルオブ ザ ケミカル ソサィヤティー パーキン
トランスアクションズ 1903頁(1994)
(J.Chem.Soc.Perkin Trans.
1,903(1994))に於て、窒素酸化物とオゾン
を用いることによりこの加水分解を抑制してニトロ化す
る方法が報告されている。しかし、ここでは、添加物に
メタンスルホン酸が用いられている。メタンスルホン酸
は実用的に高価であり、経済性上問題があり、又、窒素
酸化物も大過剰、オゾンも3当量使用している。
【0003】一方、特開平6−247904号公報に於
て、窒素酸化物とオゾンを用いるニトロ化法に於て、金
属及び/又は該金属化合物を用いる例が見られる。又特
開平6−293709号公報には、無機酸を添加した例
が見られる。しかし、いずれの場合も原料の実施例はア
ントラキノンのみで、対象化合物としてアセトフェノン
誘導体は挙げられていない。
て、窒素酸化物とオゾンを用いるニトロ化法に於て、金
属及び/又は該金属化合物を用いる例が見られる。又特
開平6−293709号公報には、無機酸を添加した例
が見られる。しかし、いずれの場合も原料の実施例はア
ントラキノンのみで、対象化合物としてアセトフェノン
誘導体は挙げられていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、アセト
フェノン誘導体を窒素酸化物とオゾンによってニトロ化
する際に前記文献のメタンスルホン酸に代る経済的に安
価な触媒を鋭意研究を重ねた結果、微量の金属及び/又
は該金属化合物又は無機酸を用いることによって反応が
速くなり、それに伴いオゾン並びに窒素酸化物の使用量
も少なくなることを見いだし、本発明を完成させるに至
った。
フェノン誘導体を窒素酸化物とオゾンによってニトロ化
する際に前記文献のメタンスルホン酸に代る経済的に安
価な触媒を鋭意研究を重ねた結果、微量の金属及び/又
は該金属化合物又は無機酸を用いることによって反応が
速くなり、それに伴いオゾン並びに窒素酸化物の使用量
も少なくなることを見いだし、本発明を完成させるに至
った。
【0005】本発明の目的は、窒素酸化物とオゾンを含
む酸素又は空気を作用させてニトロ化する方法に於て、
安価な触媒を用いて高収率でハロゲノアセトフェノン誘
導体をニトロ化することが出来るニトロハロゲノアセト
フェノン誘導体の製造法の提供にある。
む酸素又は空気を作用させてニトロ化する方法に於て、
安価な触媒を用いて高収率でハロゲノアセトフェノン誘
導体をニトロ化することが出来るニトロハロゲノアセト
フェノン誘導体の製造法の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、一般式
(I)で表されるアセトフェノン誘導体を、
(I)で表されるアセトフェノン誘導体を、
【0007】
【化2】
【0008】(R1 ,R2 ,R3 は、水素又はハロゲン
原子を表し、同一であってもかまわない。但し、少なく
とも一つはハロゲン原子を含む。R4 は水素原子、ハロ
ゲン原子、アルキル基、アミノ基及びアルコキシ基を表
し、nは1〜4の整数で、nが2〜4の場合は、R4 は
同一でも異っても良い。) 窒素酸化物とオゾンを含む酸素又は空気を作用させてニ
トロ化する方法に於て、触媒として金属及び/又は該金
属の化合物、又は無機酸を用いることを特徴とするアセ
トフェノン誘導体のニトロ化方法に関する。
原子を表し、同一であってもかまわない。但し、少なく
とも一つはハロゲン原子を含む。R4 は水素原子、ハロ
ゲン原子、アルキル基、アミノ基及びアルコキシ基を表
し、nは1〜4の整数で、nが2〜4の場合は、R4 は
同一でも異っても良い。) 窒素酸化物とオゾンを含む酸素又は空気を作用させてニ
トロ化する方法に於て、触媒として金属及び/又は該金
属の化合物、又は無機酸を用いることを特徴とするアセ
トフェノン誘導体のニトロ化方法に関する。
【0009】本発明で使用する原料のハロゲノアセトフ
ェノン誘導体としては、アセトフェノン、2−フルオロ
アセトフェノン、2,2−ジフルオロアセトフェノン、
2,2,2−トリフルオロアセトフェノン、2−クロル
アセトフェノン、2,2−ジクロルアセトフェノン、
2,2,2−トリクロルアセトフェノン、2−ブロムア
セトフェノン、2,2−ジブロムアセトフェノン、2,
2,2−トリブロムアセトフェノン、2′−メチルアセ
トフェノン、3′−メチルアセトフェノン、4′−メチ
ルアセトフェノン、2′−アミノアセトフェノン、3′
−アミノアセトフェノン、4′−アミノアセトフェノ
ン、2′−フルオロアセトフェノン、3′−フルオロア
セトフェノン、4′−フルオロアセトフェノン、2′−
クロルアセトフェノン、3′−クロルアセトフェノン、
4′−クロルアセトフェノン、2′−ブロモアセトフェ
ノン、3′−ブロモアセトフェノン、4′−ブロモアセ
トフェノン、2′−メトキシアセトフェノン、3′−メ
トキシアセトフェノン、4′−メトキシアセトフェノ
ン、2,2,2−トリフルオロ−2′−メチルアセトフ
ェノン、2,2,2−トリフルオロ−3′−メチルアセ
トフェノン、2,2,2−トリフルオロ−4′−メチル
アセトフェノン、2,2,2−トリフルオロ−2′−ア
ミノアセトフェノン、2,2,2−トリフルオロ−3′
−アミノアセトフェノン、2,2,2−トリフルオロ−
4′−アミノアセトフェノン、2,2,2−トリフルオ
ロ−2′−フルオロアセトフェノン、2,2,2−トリ
フルオロ−3′−フルオロアセトフェノン、2,2,2
−トリフルオロ−4′−フルオロアセトフェノン、2,
2,2−トリフルオロ−2′−クロルアセトフェノン、
2,2,2−トリフルオロ−3′−クロルアセトフェノ
ン、2,2,2−トリフルオロ−4′−クロルアセトフ
ェノン、2,2,2−トリフルオロ−2′−ブロモアセ
トフェノン、2,2,2−トリフルオロ−3′−ブロモ
アセトフェノン、2,2,2−トリフルオロ−4′−ブ
ロモアセトフェノン、2,2,2−トリフルオロ−2′
−メトキシアセトフェノン、2,2,2−トリフルオロ
−3′−メトキシアセトフェノン、2,2,2−トリフ
ルオロ−4′−メトキシアセトフェノン等が挙げられ
る。
ェノン誘導体としては、アセトフェノン、2−フルオロ
アセトフェノン、2,2−ジフルオロアセトフェノン、
2,2,2−トリフルオロアセトフェノン、2−クロル
アセトフェノン、2,2−ジクロルアセトフェノン、
2,2,2−トリクロルアセトフェノン、2−ブロムア
セトフェノン、2,2−ジブロムアセトフェノン、2,
2,2−トリブロムアセトフェノン、2′−メチルアセ
トフェノン、3′−メチルアセトフェノン、4′−メチ
ルアセトフェノン、2′−アミノアセトフェノン、3′
−アミノアセトフェノン、4′−アミノアセトフェノ
ン、2′−フルオロアセトフェノン、3′−フルオロア
セトフェノン、4′−フルオロアセトフェノン、2′−
クロルアセトフェノン、3′−クロルアセトフェノン、
4′−クロルアセトフェノン、2′−ブロモアセトフェ
ノン、3′−ブロモアセトフェノン、4′−ブロモアセ
トフェノン、2′−メトキシアセトフェノン、3′−メ
トキシアセトフェノン、4′−メトキシアセトフェノ
ン、2,2,2−トリフルオロ−2′−メチルアセトフ
ェノン、2,2,2−トリフルオロ−3′−メチルアセ
トフェノン、2,2,2−トリフルオロ−4′−メチル
アセトフェノン、2,2,2−トリフルオロ−2′−ア
ミノアセトフェノン、2,2,2−トリフルオロ−3′
−アミノアセトフェノン、2,2,2−トリフルオロ−
4′−アミノアセトフェノン、2,2,2−トリフルオ
ロ−2′−フルオロアセトフェノン、2,2,2−トリ
フルオロ−3′−フルオロアセトフェノン、2,2,2
−トリフルオロ−4′−フルオロアセトフェノン、2,
2,2−トリフルオロ−2′−クロルアセトフェノン、
2,2,2−トリフルオロ−3′−クロルアセトフェノ
ン、2,2,2−トリフルオロ−4′−クロルアセトフ
ェノン、2,2,2−トリフルオロ−2′−ブロモアセ
トフェノン、2,2,2−トリフルオロ−3′−ブロモ
アセトフェノン、2,2,2−トリフルオロ−4′−ブ
ロモアセトフェノン、2,2,2−トリフルオロ−2′
−メトキシアセトフェノン、2,2,2−トリフルオロ
−3′−メトキシアセトフェノン、2,2,2−トリフ
ルオロ−4′−メトキシアセトフェノン等が挙げられ
る。
【0010】触媒として用いる金属としては、銅、亜
鉛、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、パラジウム
等の遷移金属や、錫、アンチモン、鉛、ビスマス等の金
属も使用される。触媒として、金属単体としても使用さ
れるし、また、前記金属の化合物も触媒として使用され
る。触媒として用いる金属化合物としては、酸化物、水
酸化物、塩類等が挙げられる。金属塩類としては、塩化
物、臭化物等のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩等の塩類
が挙げられる。更に金属の錯体等も使用しても良い。こ
れらの触媒は単独で又は2種以上混合して用いることも
可能である。錯体及び塩類の場合、硝酸又は窒素酸化物
でニトロ化されるもの、或いは酸化される有機化合物は
避けることが望ましい。
鉛、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、パラジウム
等の遷移金属や、錫、アンチモン、鉛、ビスマス等の金
属も使用される。触媒として、金属単体としても使用さ
れるし、また、前記金属の化合物も触媒として使用され
る。触媒として用いる金属化合物としては、酸化物、水
酸化物、塩類等が挙げられる。金属塩類としては、塩化
物、臭化物等のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩等の塩類
が挙げられる。更に金属の錯体等も使用しても良い。こ
れらの触媒は単独で又は2種以上混合して用いることも
可能である。錯体及び塩類の場合、硝酸又は窒素酸化物
でニトロ化されるもの、或いは酸化される有機化合物は
避けることが望ましい。
【0011】これらの、金属及び金属化合物の中で、鉄
はコストが低く経済的であり、反応促進効果でも極めて
良い結果が得られるので好ましい。鉄化合物としては、
塩化第一鉄、塩化第二鉄、硝酸第一鉄、硝酸第二鉄、硫
酸第一鉄、硫酸第二鉄等の無機塩類、鉄(III)アセチル
アセトナート、鉄(III)フタロシアニン等の有機の鉄化
合物等が挙げられる。
はコストが低く経済的であり、反応促進効果でも極めて
良い結果が得られるので好ましい。鉄化合物としては、
塩化第一鉄、塩化第二鉄、硝酸第一鉄、硝酸第二鉄、硫
酸第一鉄、硫酸第二鉄等の無機塩類、鉄(III)アセチル
アセトナート、鉄(III)フタロシアニン等の有機の鉄化
合物等が挙げられる。
【0012】金属及び/又は該金属の化合物の使用量
は、原料に対して5モル%以下で充分であり鉄化合物の
場合は0.01モル%でも高い触媒効果を示す。一方無
機酸としては、三酸化硫黄、クロルスルホン酸、発煙硫
酸、硫酸、硝酸、塩化水素等が挙げられ、特には、三酸
化硫黄、クロルスルホン酸、発煙硫酸、硫酸等が好まし
い。
は、原料に対して5モル%以下で充分であり鉄化合物の
場合は0.01モル%でも高い触媒効果を示す。一方無
機酸としては、三酸化硫黄、クロルスルホン酸、発煙硫
酸、硫酸、硝酸、塩化水素等が挙げられ、特には、三酸
化硫黄、クロルスルホン酸、発煙硫酸、硫酸等が好まし
い。
【0013】その使用量は、原料に対して10モル%以
下で充分反応を促進させる。窒素酸化物としてはNO,
NO2 ,N2 O3 ,N2 O4 ,N2 O5 等単独又は混合
して使用できる。窒素酸化物の使用量は上記窒素酸化物
の種類又はその混合組成比によって若干異なるが原料に
対して窒素原子換算で2〜5モル倍で充分である。
下で充分反応を促進させる。窒素酸化物としてはNO,
NO2 ,N2 O3 ,N2 O4 ,N2 O5 等単独又は混合
して使用できる。窒素酸化物の使用量は上記窒素酸化物
の種類又はその混合組成比によって若干異なるが原料に
対して窒素原子換算で2〜5モル倍で充分である。
【0014】オゾンは酸素又は空気を無声放電管を通過
させることによって得られ、該混合ガスを反応系に吹込
む方法で使用される。オゾンの使用量は原料に対して1
〜2モル倍で充分である。出発原料が固体の場合は有機
溶媒を用いることが望ましい。有機溶媒としては、本発
明の反応条件で安定であるもの、例えば、ハロゲン化脂
肪族化合物、スルホラン、アセトニトリル、脂肪族炭化
水素等が挙げられる。
させることによって得られ、該混合ガスを反応系に吹込
む方法で使用される。オゾンの使用量は原料に対して1
〜2モル倍で充分である。出発原料が固体の場合は有機
溶媒を用いることが望ましい。有機溶媒としては、本発
明の反応条件で安定であるもの、例えば、ハロゲン化脂
肪族化合物、スルホラン、アセトニトリル、脂肪族炭化
水素等が挙げられる。
【0015】ハロゲン化脂肪族化合物としては、塩化メ
チレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロロ
エタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリク
ロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペ
ンタクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,3
−ジクロロプロパン、1,2,3−トリクロロプロパ
ン、1,1,2,3−テトラクロロプロパン、1,1,
3,3−テトラクロロプロパン、1,1,1,2,2,
3,3−ヘプタクロロプロパン、1,1,1,2,3,
3,3−ヘプタクロロプロパン、1,2−ジクロロブタ
ン、1,4−ジクロロブタン等が挙げられる。
チレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロロ
エタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリク
ロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペ
ンタクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、1,3
−ジクロロプロパン、1,2,3−トリクロロプロパ
ン、1,1,2,3−テトラクロロプロパン、1,1,
3,3−テトラクロロプロパン、1,1,1,2,2,
3,3−ヘプタクロロプロパン、1,1,1,2,3,
3,3−ヘプタクロロプロパン、1,2−ジクロロブタ
ン、1,4−ジクロロブタン等が挙げられる。
【0016】また、脂肪族炭化水素としては、n−ペン
タン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シ
クロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。これら
は単独で又は2種以上混合して用いても良く、原料に対
して通常1〜200重量倍、好ましくは3〜100重量
倍である。反応温度は−30℃〜100℃、好ましくは
−20℃〜30℃である。反応時間は反応条件により異
なり特定できないがガスクロマトグラフィー又は液体ク
ロマトグラフィー等により反応液を分析することによっ
て決定できる。反応は常圧でもよく、加圧でもよい、ま
た回分あるいは連続でもよい。反応は例えば次のように
して行なわれる。原料、触媒、必要に応じて有機溶媒の
存在する反応容器中へ窒素酸化物とオゾンを含む酸素又
は空気を連続的に吹込む。この方法の場合はオゾンをよ
り有効に使用するために窒素酸化物とオゾンの吹込み組
成をオゾン1モルに対して窒素酸化物を窒素原子換算で
2モル以上になるように調節するのが好ましい。
タン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シ
クロペンタン、シクロヘキサン等が挙げられる。これら
は単独で又は2種以上混合して用いても良く、原料に対
して通常1〜200重量倍、好ましくは3〜100重量
倍である。反応温度は−30℃〜100℃、好ましくは
−20℃〜30℃である。反応時間は反応条件により異
なり特定できないがガスクロマトグラフィー又は液体ク
ロマトグラフィー等により反応液を分析することによっ
て決定できる。反応は常圧でもよく、加圧でもよい、ま
た回分あるいは連続でもよい。反応は例えば次のように
して行なわれる。原料、触媒、必要に応じて有機溶媒の
存在する反応容器中へ窒素酸化物とオゾンを含む酸素又
は空気を連続的に吹込む。この方法の場合はオゾンをよ
り有効に使用するために窒素酸化物とオゾンの吹込み組
成をオゾン1モルに対して窒素酸化物を窒素原子換算で
2モル以上になるように調節するのが好ましい。
【0017】また、原料、触媒、必要に応じて有機溶媒
の存在する反応容器中へ予め窒素酸化物を仕込んでお
き、次いでオゾンを含む酸素又は空気を連続的に吹込む
方法も取り得る。反応後、必要により反応液を中和した
後、水洗や蒸留や晶析等の通常の方法に依って効率よく
目的物の純度を高めることができる。
の存在する反応容器中へ予め窒素酸化物を仕込んでお
き、次いでオゾンを含む酸素又は空気を連続的に吹込む
方法も取り得る。反応後、必要により反応液を中和した
後、水洗や蒸留や晶析等の通常の方法に依って効率よく
目的物の純度を高めることができる。
【0018】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を更に詳細に説
明する。なお、本発明は、これらによって限定されるも
のではない。
明する。なお、本発明は、これらによって限定されるも
のではない。
【0019】実施例1 (2,2,2−トリフルオロ−3′−ニトロアセトフェ
ノン(TFNA)の合成)
ノン(TFNA)の合成)
【0020】
【化3】
【0021】2,2,2−トリフルオロアセトフェノン
(TFA)5.2g(30mmol)、N2 O4 2.8
g(30mmol)、1,2−ジクロルエタン(ED
C)26g及びFeCl3 0.02gを4口反応フラス
コに仕込み、10mmol/hのオゾンを含む酸素ガス
を−10℃で2.5時間送入した。ここでN2 O4 2.
8g(30mmol)追加した後、再び10mmol/
hのオゾンを含む酸素ガスを2h送入した。〔合計N2
O4 2当量、O3 1.5当量〕ここで反応液をガスクロ
マトグラフィーで分析すると原料は消失し、ほぼ単一ピ
ークが出現した。反応液を水洗後、濃縮すると粗結晶
6.27gが得られた。この結晶をn−ヘプタン:酢酸
エチル=5:1の混合溶媒から再結晶するとガスクロマ
トグラフィーで純度100%の純白結晶4.68gが得
られた。
(TFA)5.2g(30mmol)、N2 O4 2.8
g(30mmol)、1,2−ジクロルエタン(ED
C)26g及びFeCl3 0.02gを4口反応フラス
コに仕込み、10mmol/hのオゾンを含む酸素ガス
を−10℃で2.5時間送入した。ここでN2 O4 2.
8g(30mmol)追加した後、再び10mmol/
hのオゾンを含む酸素ガスを2h送入した。〔合計N2
O4 2当量、O3 1.5当量〕ここで反応液をガスクロ
マトグラフィーで分析すると原料は消失し、ほぼ単一ピ
ークが出現した。反応液を水洗後、濃縮すると粗結晶
6.27gが得られた。この結晶をn−ヘプタン:酢酸
エチル=5:1の混合溶媒から再結晶するとガスクロマ
トグラフィーで純度100%の純白結晶4.68gが得
られた。
【0022】この結晶を分析すると以下の通りであっ
た。 MASS (m/e(%)):219(5),150
(100),104(38),76(28),50(1
0)1 H−NMR(CDCl3 ,δppm):7.93(1
H,t,J=8.1),8.47(1H,d,J=7.
5),8.63(1H,d,J=8.3),8.89
(1H,s) m.p.(℃)(DSC):54.5−55.5 〔注、文献値 (J.Chem.Soc.Perkin
Trans.1 903(1994)) ;54−55
℃〕 以上から本化合物は、2,2,2−トリフルオロ−3′
−ニトロアセトフェノン(TFNA)であることを確認
した。
た。 MASS (m/e(%)):219(5),150
(100),104(38),76(28),50(1
0)1 H−NMR(CDCl3 ,δppm):7.93(1
H,t,J=8.1),8.47(1H,d,J=7.
5),8.63(1H,d,J=8.3),8.89
(1H,s) m.p.(℃)(DSC):54.5−55.5 〔注、文献値 (J.Chem.Soc.Perkin
Trans.1 903(1994)) ;54−55
℃〕 以上から本化合物は、2,2,2−トリフルオロ−3′
−ニトロアセトフェノン(TFNA)であることを確認
した。
【0023】そこで、この純品を用いて、上記粗結晶を
定量した結果、純度97.6%であることが判った。従
ってTFNAの収率は93.1%であった。
定量した結果、純度97.6%であることが判った。従
ってTFNAの収率は93.1%であった。
【0024】実施例2 2,2,2−トリフルオロアセトフェノン0.87g
(5mmol)、N2 O 4 2.3g(25mmol)、
1,2−ジクロルエタン(EDC)20g及びFeCl
3 0.05gを4口反応フラスコに仕込み、10mmo
l/hのオゾンを含む酸素ガスを−10℃で1時間送入
した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析すると原
料は消失し、TFNAのピークが出現した。反応液を水
洗後、濃縮すると油状物質1.06gが得られた。この
油状物質は、室温でまもなく固化した。この結晶を定量
の結果、TFNA純度は96.4%であることが判っ
た。従ってTFNAの収率は93.3%であった。
(5mmol)、N2 O 4 2.3g(25mmol)、
1,2−ジクロルエタン(EDC)20g及びFeCl
3 0.05gを4口反応フラスコに仕込み、10mmo
l/hのオゾンを含む酸素ガスを−10℃で1時間送入
した。反応液をガスクロマトグラフィーで分析すると原
料は消失し、TFNAのピークが出現した。反応液を水
洗後、濃縮すると油状物質1.06gが得られた。この
油状物質は、室温でまもなく固化した。この結晶を定量
の結果、TFNA純度は96.4%であることが判っ
た。従ってTFNAの収率は93.3%であった。
【0025】実施例3〜7及び比較例1〜2 実施例2に於て、各反応条件を変えた他は、同様な操作
を行った結果を表に示す。
を行った結果を表に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、窒素酸化物とオゾンを
含む酸素又は空気を作用させてニトロ化する方法に於
て、安価な触媒を用いて高収率でハロゲノアセトフェノ
ン誘導体をニトロ化することが出来る。
含む酸素又は空気を作用させてニトロ化する方法に於
て、安価な触媒を用いて高収率でハロゲノアセトフェノ
ン誘導体をニトロ化することが出来る。
Claims (4)
- 【請求項1】 一般式(I)で表されるアセトフェノン
誘導体を、 【化1】 (R1 ,R2 ,R3 は、水素又はハロゲン原子を表し、
同一であってもかまわない。但し、R1 ,R2 ,R3 は
少なくとも一つはハロゲン原子を含み、R4 は水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アミノ基及びアルコキ
シ基を表し、nは1〜4の整数で、nが2〜4の場合
は、R4 は同一でも異っても良い。) 窒素酸化物とオゾンを含む酸素又は空気を作用させてニ
トロ化する方法に於て、触媒として金属及び/又は該金
属の化合物、又は無機酸を用いることを特徴とするアセ
トフェノン誘導体のニトロ化方法。 - 【請求項2】 金属が遷移金属、錫、アンチモン、鉛及
びビスマスの中から選ばれた少なくとも1種の金属であ
る請求項1記載のアセトフェノン誘導体のニトロ化方
法。 - 【請求項3】 金属が鉄である請求項1又は2記載のア
セトフェノン誘導体のニトロ化方法。 - 【請求項4】 無機酸が硫酸及び/又は、三酸化硫黄で
ある請求項1記載のアセトフェノン誘導体のニトロ化方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6571995A JPH08259507A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | アセトフェノン誘導体のニトロ化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6571995A JPH08259507A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | アセトフェノン誘導体のニトロ化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08259507A true JPH08259507A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13295118
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6571995A Pending JPH08259507A (ja) | 1995-03-24 | 1995-03-24 | アセトフェノン誘導体のニトロ化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08259507A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104785279A (zh) * | 2015-03-25 | 2015-07-22 | 浙江工业大学 | 硫化金属氧化物/二氧化钛纳米管光催化剂及制备与应用 |
CN106795093A (zh) * | 2014-10-14 | 2017-05-31 | 先正达参股股份有限公司 | 用于制备1‑(3,5‑二氯苯基)‑2,2,2‑三氟乙酮及其衍生物的方法 |
CN108435241A (zh) * | 2018-03-23 | 2018-08-24 | 盐城工业职业技术学院 | Hβ沸石催化剂及其制备方法和邻硝基乙苯制备邻硝基苯乙酮的方法、设备 |
-
1995
- 1995-03-24 JP JP6571995A patent/JPH08259507A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106795093A (zh) * | 2014-10-14 | 2017-05-31 | 先正达参股股份有限公司 | 用于制备1‑(3,5‑二氯苯基)‑2,2,2‑三氟乙酮及其衍生物的方法 |
KR20170070038A (ko) * | 2014-10-14 | 2017-06-21 | 신젠타 파티서페이션즈 아게 | 1-(3,5-디클로로페닐)-2,2,2-트리플루오로에타논 및 그의 유도체의 제조 방법 |
CN106795093B (zh) * | 2014-10-14 | 2019-05-28 | 先正达参股股份有限公司 | 用于制备1-(3,5-二氯苯基)-2,2,2-三氟乙酮及其衍生物的方法 |
CN104785279A (zh) * | 2015-03-25 | 2015-07-22 | 浙江工业大学 | 硫化金属氧化物/二氧化钛纳米管光催化剂及制备与应用 |
CN108435241A (zh) * | 2018-03-23 | 2018-08-24 | 盐城工业职业技术学院 | Hβ沸石催化剂及其制备方法和邻硝基乙苯制备邻硝基苯乙酮的方法、设备 |
CN108435241B (zh) * | 2018-03-23 | 2020-12-11 | 盐城工业职业技术学院 | Hβ沸石催化剂及其制备方法和邻硝基乙苯制备邻硝基苯乙酮的方法、设备 |
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