JPH08243803A - 切削工具 - Google Patents
切削工具Info
- Publication number
- JPH08243803A JPH08243803A JP5480095A JP5480095A JPH08243803A JP H08243803 A JPH08243803 A JP H08243803A JP 5480095 A JP5480095 A JP 5480095A JP 5480095 A JP5480095 A JP 5480095A JP H08243803 A JPH08243803 A JP H08243803A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting edge
- inscribed circle
- nose
- arc
- cutting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 被削材の仕上げ面粗さと切屑の処理出性を良
好にする。 【構成】 スローアウェイチップ6のノーズ7を、二辺
3,3とその内接円Bとの各接点nから延びて接続され
た線対称の二つの円弧状切刃7a,7aで形成し、その
接続部に、内接円Bの径rより小さい径の小円弧の切刃
7bを設ける。円弧状切刃7aは、内接円Bの円弧と二
辺3,3の延長上にある内接円Bの各接線mとの間にそ
れぞれ設ける。これらの円弧状切刃7aは内接円Bの径
rより大きい径Rとする。
好にする。 【構成】 スローアウェイチップ6のノーズ7を、二辺
3,3とその内接円Bとの各接点nから延びて接続され
た線対称の二つの円弧状切刃7a,7aで形成し、その
接続部に、内接円Bの径rより小さい径の小円弧の切刃
7bを設ける。円弧状切刃7aは、内接円Bの円弧と二
辺3,3の延長上にある内接円Bの各接線mとの間にそ
れぞれ設ける。これらの円弧状切刃7aは内接円Bの径
rより大きい径Rとする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被削材の仕上げ面等の
切削に用いられるスローアウェイチップ等の切削工具に
関する。
切削に用いられるスローアウェイチップ等の切削工具に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多角形板状に形成されているスロ
ーアウェイチップとして、例えば図5に示すような刃先
角が鋭角のノーズを有する三角形板状のスローアウェイ
チップがある。このようなスローアウェイチップ1は、
その上面(及び/又は下面)2の各辺3が主切刃とさ
れ、各二辺3,3間にノーズ4が形成されている。この
場合、ノーズ4を構成する曲線は、図6に示すように、
二辺3,3間の半径Rの内接円Aにおいて、各辺3との
接点を始点とする単一の円弧によって構成されている。
このスローアウェイチップ1を旋盤等に取り付けて、被
削材Wの加工面の仕上げ切削をする場合、図6において
チップ1の送り方向を矢印Pで示すと、ノーズ4のう
ち、先端側(図上、下側)の円弧領域4aが主切刃とさ
れ、外周側(図上、左側)の円弧領域4aが副切刃とさ
れて、切削が行われることになる。
ーアウェイチップとして、例えば図5に示すような刃先
角が鋭角のノーズを有する三角形板状のスローアウェイ
チップがある。このようなスローアウェイチップ1は、
その上面(及び/又は下面)2の各辺3が主切刃とさ
れ、各二辺3,3間にノーズ4が形成されている。この
場合、ノーズ4を構成する曲線は、図6に示すように、
二辺3,3間の半径Rの内接円Aにおいて、各辺3との
接点を始点とする単一の円弧によって構成されている。
このスローアウェイチップ1を旋盤等に取り付けて、被
削材Wの加工面の仕上げ切削をする場合、図6において
チップ1の送り方向を矢印Pで示すと、ノーズ4のう
ち、先端側(図上、下側)の円弧領域4aが主切刃とさ
れ、外周側(図上、左側)の円弧領域4aが副切刃とさ
れて、切削が行われることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この場合、
スローアウェイチップ1のノーズRが小さいと、切屑の
横断面が短く切屑の処理性は悪くないが、被削材Wの加
工面との接触領域が比較的小さいために加工面の仕上げ
面粗さが悪くなる欠点がある。他方で、ノーズRが大き
ければ、被削材Wとの接触領域が広がって仕上げ面粗さ
は良くなるが、切込みの小さい仕上げ切削の際、ノーズ
4の切刃をなす円弧領域4aが辺3と内接円Aとの接線
(辺3の延長線)mに対して離間する方向に円弧を描く
ように位置することになる。そのために、この切削領域
4aで生成される切屑の横断面が円弧形状に近くなり、
切屑の厚みが薄くなるために、切屑がカールしにくくな
り、切屑の処理性が悪いという欠点が生じる。
スローアウェイチップ1のノーズRが小さいと、切屑の
横断面が短く切屑の処理性は悪くないが、被削材Wの加
工面との接触領域が比較的小さいために加工面の仕上げ
面粗さが悪くなる欠点がある。他方で、ノーズRが大き
ければ、被削材Wとの接触領域が広がって仕上げ面粗さ
は良くなるが、切込みの小さい仕上げ切削の際、ノーズ
4の切刃をなす円弧領域4aが辺3と内接円Aとの接線
(辺3の延長線)mに対して離間する方向に円弧を描く
ように位置することになる。そのために、この切削領域
4aで生成される切屑の横断面が円弧形状に近くなり、
切屑の厚みが薄くなるために、切屑がカールしにくくな
り、切屑の処理性が悪いという欠点が生じる。
【0004】本発明は、このような実情に鑑みて、仕上
げ面粗さを損なわずに、切屑の処理性を良好にできる切
削工具を提供することを目的とする。
げ面粗さを損なわずに、切屑の処理性を良好にできる切
削工具を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による切削工具
は、切刃を構成する二辺の各々の辺及び前記二辺に内接
する内接円の各々の接点から前記内接円の外側で前記辺
の前記内接円側に延びる二つの凸曲線部により形成され
る工具ノーズを有することを特徴とするものである。
は、切刃を構成する二辺の各々の辺及び前記二辺に内接
する内接円の各々の接点から前記内接円の外側で前記辺
の前記内接円側に延びる二つの凸曲線部により形成され
る工具ノーズを有することを特徴とするものである。
【0006】本発明による切削工具は、ノーズにつなが
る二辺の一方の辺及び二辺に内接する内接円の接点から
延びる凸曲線状切刃と、他方の辺及び内接円の接点から
延びて凸曲線状切刃に接続される他方の切刃とで前記ノ
ーズが形成され、しかも凸曲線状切刃は、内接円のノー
ズ側の円弧と前記一方の辺の延長線との間の領域に位置
してなることを特徴とするものである。凸曲線状切刃と
他方の切刃とは、二辺の挟角の二等分線に対して線対称
に形成されていることを特徴とする。凸曲線状切刃は、
一方の辺及びその内接円の接点から延びて、他方の切刃
との接続部が二辺の挟角の二等分線を越えて且つ他方の
辺及び内接円の接線迄の範囲の適宜位置に設けられてい
ることを特徴とする。凸曲線状切刃と他方の切刃は、二
辺とその内接円との各接点からそれぞれ延びる同一径の
円弧で形成され、しかもこれらの円弧は内接円の径より
大きい径とされてなることを特徴とする。ノーズにおけ
る凸曲線状切刃と他方の切刃との接続部に、内接円の径
より小さい径の小円弧の切刃が設けられて滑らかに接続
されていることを特徴とする。ノーズにおける前記凸曲
線状切刃と他方の切刃との接続部に、頂点が形成されて
いることを特徴とする。ノーズは、刃先角が90゜以下
に形成されていることを特徴とする。ノーズは、刃先角
が鈍角に形成されていることを特徴とする。切削工具が
スローアウェイチップであり、三角形板状、トリゴン形
板状、ひし形板状又は六角形板状に形成されていてもよ
い。
る二辺の一方の辺及び二辺に内接する内接円の接点から
延びる凸曲線状切刃と、他方の辺及び内接円の接点から
延びて凸曲線状切刃に接続される他方の切刃とで前記ノ
ーズが形成され、しかも凸曲線状切刃は、内接円のノー
ズ側の円弧と前記一方の辺の延長線との間の領域に位置
してなることを特徴とするものである。凸曲線状切刃と
他方の切刃とは、二辺の挟角の二等分線に対して線対称
に形成されていることを特徴とする。凸曲線状切刃は、
一方の辺及びその内接円の接点から延びて、他方の切刃
との接続部が二辺の挟角の二等分線を越えて且つ他方の
辺及び内接円の接線迄の範囲の適宜位置に設けられてい
ることを特徴とする。凸曲線状切刃と他方の切刃は、二
辺とその内接円との各接点からそれぞれ延びる同一径の
円弧で形成され、しかもこれらの円弧は内接円の径より
大きい径とされてなることを特徴とする。ノーズにおけ
る凸曲線状切刃と他方の切刃との接続部に、内接円の径
より小さい径の小円弧の切刃が設けられて滑らかに接続
されていることを特徴とする。ノーズにおける前記凸曲
線状切刃と他方の切刃との接続部に、頂点が形成されて
いることを特徴とする。ノーズは、刃先角が90゜以下
に形成されていることを特徴とする。ノーズは、刃先角
が鈍角に形成されていることを特徴とする。切削工具が
スローアウェイチップであり、三角形板状、トリゴン形
板状、ひし形板状又は六角形板状に形成されていてもよ
い。
【0007】
【作用】この切削工具の工具ノーズで、被削材の仕上げ
切削を行う場合、凸曲線部の切刃は、内接円より径の大
きい略弧状に形成されることになるから、加工面の仕上
げ面粗さが良くなり、しかもこの凸曲線部の切刃によっ
て生成される切屑の横断面が直線に近くなり、切屑の厚
みがあまり薄くならないので、カールしやすく、その処
理性が良好である。
切削を行う場合、凸曲線部の切刃は、内接円より径の大
きい略弧状に形成されることになるから、加工面の仕上
げ面粗さが良くなり、しかもこの凸曲線部の切刃によっ
て生成される切屑の横断面が直線に近くなり、切屑の厚
みがあまり薄くならないので、カールしやすく、その処
理性が良好である。
【0008】ノーズの凸曲線状切刃と他方の切刃とは線
対称に形成されている勝手なし形状のチップであるか
ら、前後左右方向の切削に用いられ、いずれの方向の切
削においても、良好な仕上げ面粗さと切屑処理性が得ら
れる。ノーズの凸曲線状切刃が他方の切刃より長い主切
刃として用いられる勝手つき形状のチップであるから、
特定方向の切削に用いられる。凸曲線状切刃を、要求さ
れる仕上げ面粗さを得るために必要な径の円弧とすれ
ば、所望の仕上げ面粗さが得られる上に切屑の処理性が
よい。二つの凸曲線状切刃の接続部に、小円弧の切刃が
設けられていれば、ノーズの切刃強度が高い。
対称に形成されている勝手なし形状のチップであるか
ら、前後左右方向の切削に用いられ、いずれの方向の切
削においても、良好な仕上げ面粗さと切屑処理性が得ら
れる。ノーズの凸曲線状切刃が他方の切刃より長い主切
刃として用いられる勝手つき形状のチップであるから、
特定方向の切削に用いられる。凸曲線状切刃を、要求さ
れる仕上げ面粗さを得るために必要な径の円弧とすれ
ば、所望の仕上げ面粗さが得られる上に切屑の処理性が
よい。二つの凸曲線状切刃の接続部に、小円弧の切刃が
設けられていれば、ノーズの切刃強度が高い。
【0009】
【実施例】以下、本発明の第一実施例を図1により説明
するが、上述の従来技術と同様の部材または部品には同
一の符号を用いてその説明を省略する。図1は本発明の
第一実施例を示すものであり、スローアウェイチップと
被削材の加工面との関係を示すノーズの説明図である。
図1において、スローアウェイチップ6のノーズ7は、
それぞれ径の等しい一対の円弧状切刃7a,7aで構成
され、ノーズ7につながる二辺3,3の挟角(刃先角)
の二等分線L上で接続されている。そして、両円弧状切
刃7a,7aの接続領域は、円弧状切刃7aより径の小
さい小円弧の切刃7bを以て連結されている。しかも、
これらの各円弧状切刃7a,7b,7aは、全体に滑ら
かな曲線を形成している。
するが、上述の従来技術と同様の部材または部品には同
一の符号を用いてその説明を省略する。図1は本発明の
第一実施例を示すものであり、スローアウェイチップと
被削材の加工面との関係を示すノーズの説明図である。
図1において、スローアウェイチップ6のノーズ7は、
それぞれ径の等しい一対の円弧状切刃7a,7aで構成
され、ノーズ7につながる二辺3,3の挟角(刃先角)
の二等分線L上で接続されている。そして、両円弧状切
刃7a,7aの接続領域は、円弧状切刃7aより径の小
さい小円弧の切刃7bを以て連結されている。しかも、
これらの各円弧状切刃7a,7b,7aは、全体に滑ら
かな曲線を形成している。
【0010】ここで、円弧状切刃7aについて更に述べ
ると、二辺3,3の内接円として、従来技術における内
接円Aより径の小さい(例えば、その径をrとすると、
r=R/2)内接円Bを描き、各辺3と内接円Bとの接
点nを始点として辺3及び内接円Bの接線(辺3の延長
線)m方向に延ばして、半径Rの円弧状にカーブさせ、
二等分線L上の小円弧の切刃7bにそれぞれ接続するこ
とで、二つの円弧状切刃7aを形成する。しかも、この
円弧状切刃7aは、内接円Bの円弧と接線mとの間の適
宜の位置に位置するように、その円弧の中心点を二等分
線L上からオフセットされた適宜の位置に定めればよ
い。又、小円弧7bは内接円Bの径より小さい径とする
ことが好ましい。例えば、Rを0.8mm、rを0.4
mmとすると、この場合の小円弧7bの径は0.2mm
程度である。このノーズ7は二等分線Lに対して線対称
に形成されることになる。そのため、このスローアウェ
イチップ6は前後左右のいずれの方向にも切削できる勝
手なしのチップとなる。又、このノーズ7を構成する二
辺3,3の挟角は、通常90゜以下であるが、好ましく
は80゜以下とする。尚、後述するように適宜の大きさ
の鈍角としてもよい。
ると、二辺3,3の内接円として、従来技術における内
接円Aより径の小さい(例えば、その径をrとすると、
r=R/2)内接円Bを描き、各辺3と内接円Bとの接
点nを始点として辺3及び内接円Bの接線(辺3の延長
線)m方向に延ばして、半径Rの円弧状にカーブさせ、
二等分線L上の小円弧の切刃7bにそれぞれ接続するこ
とで、二つの円弧状切刃7aを形成する。しかも、この
円弧状切刃7aは、内接円Bの円弧と接線mとの間の適
宜の位置に位置するように、その円弧の中心点を二等分
線L上からオフセットされた適宜の位置に定めればよ
い。又、小円弧7bは内接円Bの径より小さい径とする
ことが好ましい。例えば、Rを0.8mm、rを0.4
mmとすると、この場合の小円弧7bの径は0.2mm
程度である。このノーズ7は二等分線Lに対して線対称
に形成されることになる。そのため、このスローアウェ
イチップ6は前後左右のいずれの方向にも切削できる勝
手なしのチップとなる。又、このノーズ7を構成する二
辺3,3の挟角は、通常90゜以下であるが、好ましく
は80゜以下とする。尚、後述するように適宜の大きさ
の鈍角としてもよい。
【0011】上述のような構成のノーズ7を有するスロ
ーアウェイチップ6にあっては、被削材Wの仕上げ切削
を行う場合、図1において、例えばP方向にチップ6が
送られるとして、先端側の円弧状切刃7aは主切刃とさ
れ、外周側の円弧状切刃7aは副切刃とされる。この場
合、これらの円弧状切刃7aはその径Rであるから、仕
上げ面粗さは上述の従来技術のチップ1と同等のものが
得られ、良好である。しかも、被削材Wの加工面に対す
る円弧状切刃7aは、内接円Aで示す従来技術の円弧状
切刃4aよりも接線(辺3の延長線)mに近接した円弧
をなすために、この切刃7aによって生成される切屑の
横断面は、より直線に近い形状になる。そのため、切屑
の厚みがあまり薄くならないので、つる巻き状にきれい
にカールしやすくなり、切屑の処理性が良好になる。
ーアウェイチップ6にあっては、被削材Wの仕上げ切削
を行う場合、図1において、例えばP方向にチップ6が
送られるとして、先端側の円弧状切刃7aは主切刃とさ
れ、外周側の円弧状切刃7aは副切刃とされる。この場
合、これらの円弧状切刃7aはその径Rであるから、仕
上げ面粗さは上述の従来技術のチップ1と同等のものが
得られ、良好である。しかも、被削材Wの加工面に対す
る円弧状切刃7aは、内接円Aで示す従来技術の円弧状
切刃4aよりも接線(辺3の延長線)mに近接した円弧
をなすために、この切刃7aによって生成される切屑の
横断面は、より直線に近い形状になる。そのため、切屑
の厚みがあまり薄くならないので、つる巻き状にきれい
にカールしやすくなり、切屑の処理性が良好になる。
【0012】以上のように、本実施例によれば、被削材
Wの仕上げ面粗さを良好に維持できると共に、ノーズ7
の円弧状切刃7aで生成される切屑の横断面がより直線
に近い形状となるので、切屑がつる巻き状にきれいにカ
ールしやすくなって処理性が向上するという利点があ
る。
Wの仕上げ面粗さを良好に維持できると共に、ノーズ7
の円弧状切刃7aで生成される切屑の横断面がより直線
に近い形状となるので、切屑がつる巻き状にきれいにカ
ールしやすくなって処理性が向上するという利点があ
る。
【0013】次に、上述の実施例の変形例を図2により
説明する。本例では、ノーズ7は一対の円弧状切刃7
a,7aだけで構成されており、小円弧の切刃7bは形
成されていない。そのため、円弧状切刃7a,7aは二
等分線L上で頂点(ピン角)8として交差する。このよ
うな構成でも、良好な仕上げ面粗さ及び切屑処理性を達
成できるという、上述の実施例と同等な効果を奏する。
説明する。本例では、ノーズ7は一対の円弧状切刃7
a,7aだけで構成されており、小円弧の切刃7bは形
成されていない。そのため、円弧状切刃7a,7aは二
等分線L上で頂点(ピン角)8として交差する。このよ
うな構成でも、良好な仕上げ面粗さ及び切屑処理性を達
成できるという、上述の実施例と同等な効果を奏する。
【0014】尚、上述の実施例等では、ノーズ7を構成
する線対称な一対の弧状の切刃は、半径が一定(R)の
真円の円弧状切刃7a,7aによって構成されていると
したが、必ずしも真円の円弧に限定されることなく、二
つの接線(辺3,3の延長線)mとその内接円Bとの間
に形成されて、線対称な一対の凸曲線状の切刃(或いは
凸曲線状切刃と他方の切刃)を構成すればよく、たとえ
ば楕円の弧や非円弧の凸曲線としてもよい。
する線対称な一対の弧状の切刃は、半径が一定(R)の
真円の円弧状切刃7a,7aによって構成されていると
したが、必ずしも真円の円弧に限定されることなく、二
つの接線(辺3,3の延長線)mとその内接円Bとの間
に形成されて、線対称な一対の凸曲線状の切刃(或いは
凸曲線状切刃と他方の切刃)を構成すればよく、たとえ
ば楕円の弧や非円弧の凸曲線としてもよい。
【0015】次に、本発明の第二実施例を図3により説
明する。本実施例では、刃先角が90゜以下のノーズ1
0において、一方の辺3と内接円Bとの接点n1から、
内接円Bの円弧とこの内接円Bの接線(辺3の延長線)
m1との間の範囲内に、例えば径Rの円弧状切刃10a
が延びている。しかも、この円弧状切刃10aの他端
は、二等分線Lを越えて内接円Bの他方の接線m2(他
方の辺3の延長線)との交点11xまでの領域t内の適
宜点(図では、点11a)に設定される。又、他方の辺
3と内接円Bとの接点n2から、内接円Bの円弧より大
きく且つ内接円Bの接線m2(他方の辺3の延長線)ま
での間の範囲内に、弧状の切刃10bが延びて点11a
で円弧状切刃10aと接続される。この場合、点11a
が頂点(ピン角)とされ、円弧状切刃10aが主切刃と
され、弧状の切刃10bが副切刃とされる、勝手つきの
チップ12を構成する。
明する。本実施例では、刃先角が90゜以下のノーズ1
0において、一方の辺3と内接円Bとの接点n1から、
内接円Bの円弧とこの内接円Bの接線(辺3の延長線)
m1との間の範囲内に、例えば径Rの円弧状切刃10a
が延びている。しかも、この円弧状切刃10aの他端
は、二等分線Lを越えて内接円Bの他方の接線m2(他
方の辺3の延長線)との交点11xまでの領域t内の適
宜点(図では、点11a)に設定される。又、他方の辺
3と内接円Bとの接点n2から、内接円Bの円弧より大
きく且つ内接円Bの接線m2(他方の辺3の延長線)ま
での間の範囲内に、弧状の切刃10bが延びて点11a
で円弧状切刃10aと接続される。この場合、点11a
が頂点(ピン角)とされ、円弧状切刃10aが主切刃と
され、弧状の切刃10bが副切刃とされる、勝手つきの
チップ12を構成する。
【0016】又、円弧状切刃10aの長さは、その他端
が、二等分線Lを越えて、径Rをなすその円弧状軌跡の
領域tの範囲で、点11a,11b、……等、そして点
11xまでの任意の点に設定できる。そして、円弧状切
刃10aが最長11xまで形成された場合、切刃10b
は、辺3と同一線状に直線刃として形成される。尚、点
11a等の頂点に代えて、上述の第一実施例のように小
円弧の切刃を形成して、円弧状切刃10aと(弧状の)
切刃10bに滑らかに接続されるようにしてもよい。
又、本第二実施例において、円弧状切刃10aと(弧状
の)切刃10bは、いずれも円弧に限定されることな
く、楕円の弧や非弧状等の適宜の凸曲線として形成で
き、凸曲線状切刃と他方の切刃をそれぞれ構成する。し
かも、切刃10bは必ずしも接点n2が凸曲線の始点で
ある必要はなく、例えばn2よりコーナー側の位置を始
点としてもよい。
が、二等分線Lを越えて、径Rをなすその円弧状軌跡の
領域tの範囲で、点11a,11b、……等、そして点
11xまでの任意の点に設定できる。そして、円弧状切
刃10aが最長11xまで形成された場合、切刃10b
は、辺3と同一線状に直線刃として形成される。尚、点
11a等の頂点に代えて、上述の第一実施例のように小
円弧の切刃を形成して、円弧状切刃10aと(弧状の)
切刃10bに滑らかに接続されるようにしてもよい。
又、本第二実施例において、円弧状切刃10aと(弧状
の)切刃10bは、いずれも円弧に限定されることな
く、楕円の弧や非弧状等の適宜の凸曲線として形成で
き、凸曲線状切刃と他方の切刃をそれぞれ構成する。し
かも、切刃10bは必ずしも接点n2が凸曲線の始点で
ある必要はなく、例えばn2よりコーナー側の位置を始
点としてもよい。
【0017】尚、本発明によるスローアウェイチップ
6,12は、例えば三角形板状、トリゴン形板状、又は
ひし形板状等適宜の多角形形状とすることができ、ノー
ズ7は少なくとも1つあればよい。
6,12は、例えば三角形板状、トリゴン形板状、又は
ひし形板状等適宜の多角形形状とすることができ、ノー
ズ7は少なくとも1つあればよい。
【0018】次に、本発明の第三実施例を図4により説
明する。図4は、本実施例によるスローアウェイチップ
の一つのノーズを示す説明図である。図4において、六
角形板状のスローアウェイチップ14の一つのノーズ1
5が示されており、その刃先角は例えば120゜とされ
ている。このノーズ15は、それぞれ径の等しい一対の
円弧状切刃15a,15aが各辺3とその内接円Bとの
各接点nを始点として径Rの円弧を描くように延在し
て、二等分線L上で頂点16(ピン角)として接続され
ている。しかも、この円弧状切刃15aは、内接円Bの
円弧と接線mとの間の適宜の位置に位置するように、適
宜定めればよい。尚、頂点16に代えて、小円弧の切刃
を接続してもよい。このノーズ15は二等分線Lに対し
て線対称に形成されることになる。そのため、このスロ
ーアウェイチップ14は前後左右のいずれの方向にも切
削できる勝手なしのチップとなる。
明する。図4は、本実施例によるスローアウェイチップ
の一つのノーズを示す説明図である。図4において、六
角形板状のスローアウェイチップ14の一つのノーズ1
5が示されており、その刃先角は例えば120゜とされ
ている。このノーズ15は、それぞれ径の等しい一対の
円弧状切刃15a,15aが各辺3とその内接円Bとの
各接点nを始点として径Rの円弧を描くように延在し
て、二等分線L上で頂点16(ピン角)として接続され
ている。しかも、この円弧状切刃15aは、内接円Bの
円弧と接線mとの間の適宜の位置に位置するように、適
宜定めればよい。尚、頂点16に代えて、小円弧の切刃
を接続してもよい。このノーズ15は二等分線Lに対し
て線対称に形成されることになる。そのため、このスロ
ーアウェイチップ14は前後左右のいずれの方向にも切
削できる勝手なしのチップとなる。
【0019】尚、本第三実施例のチップ14について
も、円弧状切刃15aに代えて、内接円Bと接線mとの
間に形成される楕円の弧や非円弧等の適宜の一対の凸曲
線状切刃とすることができる。又、第二実施例に示すよ
うな、凸曲線状切刃と他方の切刃からなる勝手付きのノ
ーズ形状としてもよい。尚、上述の各実施例において、
スローアウェイチップのすくい面上に切刃に沿って任意
形状のブレーカを形成してもよい。ブレーカの形成に際
しては、砥ぎ付け、モールドいずれの方法を用いてもよ
い。又、本発明は、スローアウェイチップに限定される
ことなく、バイト等任意の切削工具に採用できる。
も、円弧状切刃15aに代えて、内接円Bと接線mとの
間に形成される楕円の弧や非円弧等の適宜の一対の凸曲
線状切刃とすることができる。又、第二実施例に示すよ
うな、凸曲線状切刃と他方の切刃からなる勝手付きのノ
ーズ形状としてもよい。尚、上述の各実施例において、
スローアウェイチップのすくい面上に切刃に沿って任意
形状のブレーカを形成してもよい。ブレーカの形成に際
しては、砥ぎ付け、モールドいずれの方法を用いてもよ
い。又、本発明は、スローアウェイチップに限定される
ことなく、バイト等任意の切削工具に採用できる。
【0020】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る切削工具
は、切刃を構成する二辺の各々の辺及び前記二辺に内接
する内接円の各々の接点から前記内接円の外側で前記辺
の前記内接円側に延びる二つの凸曲線部により形成され
る工具ノーズを有するから、工具ノーズの切削に用いる
凸曲線部の切刃によって、被削材の仕上げ面粗さを良好
に維持できると共に、この工具ノーズで生成される切屑
の横断面が直線に近い形状となるので、切屑がつる巻き
状にきれいにカールしやすくなって処理性が向上すると
いう利点がある。
は、切刃を構成する二辺の各々の辺及び前記二辺に内接
する内接円の各々の接点から前記内接円の外側で前記辺
の前記内接円側に延びる二つの凸曲線部により形成され
る工具ノーズを有するから、工具ノーズの切削に用いる
凸曲線部の切刃によって、被削材の仕上げ面粗さを良好
に維持できると共に、この工具ノーズで生成される切屑
の横断面が直線に近い形状となるので、切屑がつる巻き
状にきれいにカールしやすくなって処理性が向上すると
いう利点がある。
【図1】本発明の第一実施例によるスローアウェイチッ
プのノーズの説明図である。
プのノーズの説明図である。
【図2】図1に示す実施例の変形例を示すものであっ
て、図1と同様のノーズの拡大説明図である。
て、図1と同様のノーズの拡大説明図である。
【図3】本発明の第二実施例を示すものであって、図2
と同様のノーズの拡大説明図である。
と同様のノーズの拡大説明図である。
【図4】本発明の第三実施例を示すものであって、図2
と同様なノーズの拡大説明図である。
と同様なノーズの拡大説明図である。
【図5】従来のスローアウェイチップの一例の平面図で
ある。
ある。
【図6】図5に示すスローアウェイチップにおいて、ノ
ーズと被削材の加工面との関係を示す、ノーズの拡大説
明図である。
ーズと被削材の加工面との関係を示す、ノーズの拡大説
明図である。
3 辺 6,12,14 スローアウェイチップ 7,10,15 ノーズ 7a,10a,15a 円弧状切刃 7b 小円弧の切刃 8,11a,11b,11x,16 頂点 10b 弧状の切刃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 良彦 茨城県結城郡石下町大字古間木1511番地 三菱マテリアル株式会社筑波製作所内 (72)発明者 福吉 保広 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内
Claims (1)
- 【請求項1】 切刃を構成する二辺の各々の辺及び前記
二辺に内接する内接円の各々の接点から前記内接円の外
側で前記辺の前記内接円側に延びる二つの凸曲線部によ
り形成される工具ノーズを有する切削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5480095A JPH08243803A (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | 切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5480095A JPH08243803A (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | 切削工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08243803A true JPH08243803A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=12980831
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5480095A Pending JPH08243803A (ja) | 1995-03-14 | 1995-03-14 | 切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08243803A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006525131A (ja) * | 2003-05-08 | 2006-11-09 | サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ | 旋削用切削インサート |
JP2011167816A (ja) * | 2010-02-19 | 2011-09-01 | Denso Corp | 切削加工用のバイト、切削加工機、リニアフレネルレンズの製作方法、および、リニアフレネルレンズの金型の製作方法 |
-
1995
- 1995-03-14 JP JP5480095A patent/JPH08243803A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006525131A (ja) * | 2003-05-08 | 2006-11-09 | サンドビック インテレクチュアル プロパティー アクティエボラーグ | 旋削用切削インサート |
JP2011167816A (ja) * | 2010-02-19 | 2011-09-01 | Denso Corp | 切削加工用のバイト、切削加工機、リニアフレネルレンズの製作方法、および、リニアフレネルレンズの金型の製作方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20011218 |