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JPH08238049A - 土壌燻蒸方法 - Google Patents

土壌燻蒸方法

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Publication number
JPH08238049A
JPH08238049A JP5209895A JP5209895A JPH08238049A JP H08238049 A JPH08238049 A JP H08238049A JP 5209895 A JP5209895 A JP 5209895A JP 5209895 A JP5209895 A JP 5209895A JP H08238049 A JPH08238049 A JP H08238049A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soil
vaporizer
active ingredient
fumigating
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5209895A
Other languages
English (en)
Inventor
Iwao Takahashi
巌 高橋
Mikio Sekiguchi
幹夫 関口
Noboru Igawa
昇 井川
Takanori Kobayashi
孝則 小林
Tsutomu Yonekawa
努 米川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP5209895A priority Critical patent/JPH08238049A/ja
Publication of JPH08238049A publication Critical patent/JPH08238049A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】沸点が常温以上の土壌消毒用の農薬活性成分を
簡便にかつ効率的に土壌処理する方法を開発すること。 【構成】土壌を耕運し、ガスバリア性フィルムで覆った
圃場の、土壌と被覆フィルムの間に強制的に沸点が40
℃以上、蒸気圧が0.5mmHg/20℃以上の農薬活
性成分を拡散させて簡便かつ効率的に土壌の有害生物を
防除する方法。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、常圧で沸点が40℃以
上でかつ蒸気圧が0.5mmHg/20℃以上である土
壌燻蒸消毒用の農薬活性成分(以下、該農薬成分と記
す)を、ガス状または霧状にして、ガスバリア性フィル
ムで土壌を被覆した土壌とフィルムの間を拡散させなが
ら土壌中に拡散させ、土壌中の有害生物を安全かつ簡便
に更に効率的に防除するようにしたものであり、農業で
の土壌消毒に適用される。 【0002】 【従来の技術】農作物に被害を及ぼす有害生物を防除す
るために従来から土壌消毒用に使用される該農薬成分、
例えばクロルピクリン、D−D剤(ジクロルプロパンと
ジクロルプロペン混合物)、エチレンジブロマイド、二
硫化炭素、メチルイソチオシアネートおよびこれらの混
合物を含む薬剤(以下、該薬剤と記す)は畑を耕起し、
整地する際、土壌に注入して使用されるが、一般的に効
力を高めたり刺激臭を抑えたりするためにその上から散
水して水封したり、農業用フィルム、例えば、ポリエチ
レン、ポリ塩化ビニルなどで被覆して大気中に活性成分
が逃げるのを抑制する。しかし、土壌に薬剤を処理する
さいに特殊の処理専用機を準備しなければならないなど
煩雑であり、温室内のような空気がこもる条件では使用
しにくい面があり、該農薬成分の揮散、透過のために有
害生物の防除効率も低減することになる。また、該農薬
成分を取り扱いやすくするために、ゲル化剤や吸着剤を
用いて固形化し水溶性フィルムで包装する方法が特公昭
47−1799、特公昭47−1800、特開昭62−
192301、特開昭62−192301、特開昭63
−230602等に開示されている。これらの包装製剤
は刺激臭が少なく手で持つことが出来る等の利点はある
が、土壌への該薬剤の使用方法が土壌中に一個一個埋め
込むか、あるいは特殊な処理専用機械を使用しなければ
ならない。更に該農薬成分の中で最も多く使用されてい
るクロルピクリンやD−Dは土壌中での拡散性からその
液剤や錠剤を30cm間隔で10アールに1万ヵ所以上
埋めこまなければならず、煩雑さがあったためにさらに
簡便で安全な該薬剤の処理方法が求められていた。一
方、該農薬成分を土壌表面に処理し、ガスバリア性フィ
ルムで覆う土壌消毒方法としては特開昭56−9664
8号、特開昭59−216534号等が開示され、クロ
ルピクリンのような常温でガス状でない該農薬成分につ
いては土壌中に潅注した後、土壌をガスバリア性フィル
ムで覆うことによって該農薬成分が大気中に逃げるのを
抑え、土壌中に効率的に行き渡らせることができるとし
ているが、該薬剤を土壌中に潅注する方法は土壌が拡散
を阻害し、該農薬成分が広く拡散しないため、クロルピ
クリンやD−Dは約30cm間隔で10アールに1万ヵ
所以上埋めこまなければならず、使用薬量を減少できて
も処理作業が煩雑さがあったためにさらに簡便で安全な
該薬剤の処理方法が求められていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】該薬剤を使用して土壌
中の有害生物を簡便かつ効率よく防除する方法を開発す
ることが本発明の課題である。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明者らは前記したよ
うな課題を満足させられる技術を鋭意研究した結果、本
発明に到ったものである。即ち本発明は、有害生物を防
除するための該農薬成分を必要に応じて該薬剤にして、
蒸散機あるいはミスト機でガス状または霧状にして、畑
などの土壌表面をガスバリア性フィルムの被覆材で覆っ
た中に拡散させることにより、従来の方法より農作物の
土壌中有害生物を効率的に防除でき、衛生的にかつ簡便
に薬剤を処理することができる技術を完成した。尚、該
薬剤を土壌中に処理して(通常、10〜15cmの深
度)その上をガスバリア性のフィルムで覆う技術は特許
文献などで開示されているが、該薬剤を蒸散機またはミ
スト機でガス状またはミスト状にして強制的に土壌とフ
ィルムの間に拡散させながら土壌中に拡散させていく技
術は例を見なく、この技術によって農作業の手間や薬剤
コストが大幅に減少できることになり、特に大型機械の
入りにくく、ガスの篭もりやすい温室などの施設内圃場
では画期的な土壌燻蒸消毒法となる。 【0005】以下に本発明を具体的に説明する。本発明
に使用できる農薬活性成分は常圧で沸点が40℃以上で
かつ蒸気圧が0.5mmHg/20℃以上の揮散性を有
するもので、ガス状で土壌中に拡散し、土壌中でその一
生あるいは一時期を生息し、農作物等の有用植物や人間
に害を及ぼす昆虫、雑草、病害等を防除する活性を有す
るものである。尚、農薬成分が使用時または薬剤処理後
に分解して生物活性を示す場合はその分解生成物を本発
明の農薬活性成分とみなす。具体的にはD−D(1,3
−ジクロロプロペンと1,2−ジクロロプロパンの混合
物)、DBCP(1,2−ジブロモ−3−3クロロプロ
パン)、DCIP(ジクロロジイソプロピルエーテ
ル)、MITC(メチルイソチオシアネート)、クロル
ピクリン(トリクロロニトロメタン)、エチレンジブロ
マイド、ジメチルジクロルビニルホスフェート、二硫化
炭素、などが挙げられる、また、農薬成分がカーバム
(アンモニウムメチルジチオカーバメート)、ベーパム
(ソジウムメチルジチオカーバメート)、ダゾメット
(テトラヒドロ−3、5−ジメチル−1、3、5−チア
ジアジン−2−チオン)のように水や土壌で分解してM
ITCを生成して効力を示す化合物も含まれるが、該農
薬成分は上記に限定されるものではなく、また、1種類
または2種類以上を併用してもよい。 【0006】本発明での該農薬成分はそのまま使用して
もよいが、必要に応じて溶剤、水、酸化防止剤、界面活
性剤および安定剤などを添加して該薬剤としてもよい
し、液状の該農薬成分は吸油性樹脂やゲル化剤や鉱物質
等の吸油性担体などで固定して該薬剤としてもよい。固
体状の該農薬成分は溶剤または水の中に溶解或いはフロ
アブル剤のように分散させても良い。 【0007】本発明で使用できる蒸散機は加熱部分、ノ
ズル、送風部分、薬液タンク、加圧空気などからなり、
これらを一つのユニットにまとめても、それぞれの部分
を単独ユニットにして組み合わせて使用してもよい。要
するに該薬剤の自己拡散力だけに頼らないで、強制的に
土壌表面とガスバリア性フィルムの間に該農薬成分を拡
散させる装置であればよい。蒸散化部分はノズル先から
薬液を直接ポンプで送り出すか、または空気ボンベ、炭
酸ガスボンベ、やコンプレッサーで圧縮された空気で噴
霧させたり、遠心力を利用したロータリーノズルで空気
中に微粒子を拡散させたり、または蒸発皿に入れて自然
熱で或は加熱して蒸散化させればよく、必要に応じて、
その前あるいは後に送風部分を設置して該農薬成分を拡
散させる。薬液タンクは蒸散機本体に取り付けたり、取
扱いやすいようにカートリッジ方式にしても良い、また
該薬剤のボトルやドラムを蒸散機に取り付けたり或いは
蒸散機本体より離れた場所に置いて落下またはポンプで
蒸散機に供給しても良い。薬剤処理時の気温が低いとき
には薬剤および被覆畦内の空気を暖めるために送風機に
ヒーターを付け薬剤を加温し蒸散を加速させることも可
能である。加温方法は無機物等の発熱反応、ガス、蒸気
および電気等から選択されるが温度や時間などをコント
ロールしやすい点では電気を用いるのがよい。電気ヒー
ターは温度調節のできるものが良く、例えば加温温度は
50〜250℃位の範囲で調節できるものが良い。蒸散
機には始動時間や稼動時間を調節するためにタイマーを
付けることも可能である。これらの蒸散機は被覆フィル
ムの中に入れて該農薬成分を被覆内に拡散させてもよい
し、大きな面積の畑などを効率的に燻蒸消毒する場合
は、被覆フィルム外に蒸散機を置き、空気吹き出し口に
ダクトを取り付けて被覆フィルム内に空気の流れを良く
するように設置して薬剤を円滑に拡散させることもでき
る。 【0008】本発明で使用できる被覆フィルムはガスバ
リア性があれば特に限定されない。ガスバリア性はフィ
ルム自体の性質によって異なり、その厚さによってもま
た数種類の張り合わせなどでも異なる。土壌を被覆する
ための強度、経済性などを考慮するのは当然であるが、
ガスバリア性は高いほど良く、酸素ガス透過度(ガス透
過度の測定条件および測定方法は25℃、相対湿度50
%でASTMD1434−66に準じ、フィルム厚につ
いては測定したフィルムの厚さを基準に反比例するとし
て補正計算する)が8000cc/平方メートル・hr
・atm以下、好ましくは4000cc/平方メートル
・hr・atm以下がよい。例えばポリエチレンテレフ
タレート、ポリアミド樹脂、ナイロン、塩化ビニリデ
ン、塩化ビニル(硬質)、ポリアクリロニトリル、ポリ
ビニルアルコール、エチレンビニルアルコール共重合
物、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの1種または2
種類以上の共重合物および混合物或いは貼り合わせなど
からなるフィルムが選択されるが、これらに限定される
ものではない、フィルムの厚さは、酸素透過度とも関連
し、ポリエチレンや軟質塩化ビニルなどの単層フィルム
のガスバリア性があまり高くないフィルムは、ガス透過
性がほぼ厚さに反比例することを目安に厚くすることに
よってバリア性を出す必要がある。また、使用する薬剤
や土壌水分などとの接触によって変質しバリア性が失わ
れたりしにくい、取り扱いやすいフィルム、経済的にも
優れているフィルム等を使う必要があり、厚さは素材に
もよるが10μm〜200μm好ましくは10μm〜1
00μm程度が適している。 【0009】圃場土壌の燻蒸消毒を効果的に行う本発明
の方法は、耕運された土壌表面をガスバリア性のフィル
ムで覆い、その中に該農薬成分を蒸散機あるいはミスト
機でガス状または霧状に発生させ土壌表面とフィルムの
間に送り込むことにより気中に水平方向に拡散しなが
ら、同時に下方にも拡散して土壌全体が燻蒸消毒され
る。例えばガスバリア性のあまり高くないポリ塩化ビニ
ルやポリエチレンなど厚さ20μm以下の被覆フィルム
では上方に透過してしまい、薬剤の効率が悪くなるばか
りか、温室などの施設園芸や住宅地近郊の圃場では作業
者や住民に影響を与えかねない。また、従来の土壌深度
15〜20cmの処理では該農薬成分の水平方向拡散が
少なく、約30cm間隔での処理が普及されているが、
本発明の方法では薬剤を霧状またはガス状で被覆フィル
ム内に拡散させるだけで土壌燻蒸ができるため非常に簡
便で省力的になり、大型機械が入りにくく、人手作業に
頼る温室などの施設園芸に適している。更に薬剤のロス
が少ないので従来の方法より薬量も少なくてすみ、経済
性、環境への影響など種々の点でメリットは大きい。 【0010】 【実施例】次に実施例と試験例を示すが、本発明はこれ
らのみに限定されるものではない。 【0011】実施例1 4m×5mの圃場の土壌表面に、クロルピクリン600
mlを加熱蒸発皿に入れて送風部分を有する蒸散機の前
に置き、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み;
20μm、酸素ガス透過度;230cc/平方メートル
・hr・atm)で全体を被覆した後、蒸発皿を70℃
に保ち、蒸散機の送風機をクロルピクリンが無くなるま
で回して薬剤を蒸散させ土壌燻蒸を行った。 【0012】実施例2 4m×5mの圃場の耕運された土壌上に、スプレーノズ
ルを置き薬液タンクにクロルピクリン600mlを入
れ、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み;12
μm、酸素ガス透過度;230cc/平方メートル・h
r・atm)で全体を被覆した後、耐圧ホースを通じて
コンプレッサーで圧縮した空気を送り、クロルピクリン
が無くなるまで霧状に噴霧して土壌燻蒸を行った。 【0013】実施例3 ポリエチレンテレフタレートの代わりにポリエチレンで
エチレンビニルアルコール共重合物をサンドイッチ状に
共押し出ししたフィルム(厚み;60μm、酸素ガス透
過度;5cc以下/平方メートル・hr・atm)を使
用する以外は実施例1と同じの方法で土壌燻蒸を行っ
た。 【0014】実施例4 ポリエチレンテレフタレートの代わりにポリエチレンフ
ィルム(厚み;60μm、酸素ガス透過度;3290c
c/平方メートル・hr・atm)を使用する以外は実
施例1と同じの方法で土壌燻蒸を行った。 【0015】実施例5 ポリエチレンテレフタレートの代わりにポリエチレンフ
ィルム(厚み;40μm、酸素ガス透過度;4940c
c/平方メートル・hr・atm)を使用する以外は実
施例1と同じの方法で土壌燻蒸を行った。 【0016】実施例6 クロルピクリンの代わりにディ・トラペックス油剤を使
用する以外は実施例3と同じの方法で土壌燻蒸を行っ
た。 【0017】実施例7 20m×5mの耕うんされた圃場の土壌上に、クロルピ
クリン3000mlを蒸発皿に入れ、温風送風機の温風
吹き出し口の前に置き、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(厚み;20μm、酸素ガス透過度;138cc
/平方メートル・hr・atm)で全面を被覆した後、
クロルピクリンが無くなるまで80℃の温風で温風送風
機を回して土壌燻蒸行った。 【0018】実施例8 クロルピクリン3000mlの代わりにクロルピクリン
3000mlを吸油性樹脂オレオソーブ(日本触媒化学
工業社製)260gに吸油させた薬剤を蒸発皿に入れる
以外は実施例7と同様の方法で土壌燻蒸を行った。 【0019】実施例9 温風がクロルピクリンを入れた蒸発皿の上を通り、接続
されたダクトに送られる形式の温風送風機を圃場外に設
置し、20m×5mの圃場までダクトを導き、その上を
ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み;12μ
m、酸素ガス透過度;230cc/平方メートル・hr
・atm)で圃場全面を被覆し、クロルピクリン150
0mlを70℃の温風で蒸散させて圃場の長径方向に拡
散させ土壌燻蒸を行った。 【0020】実施例10 温風がクロルピクリンを入れた蒸発皿の上を通り、接続
されたダクトに送られる形式の温風送風機を圃場外に設
置し、20m×5mの圃場までダクトを導き、その上を
ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み;12μ
m、酸素ガス透過度;230cc/平方メートル・hr
・atm)で全面を被覆し、クロルピクリン3000m
lを70℃の温風で蒸散させて圃場の長径方向に拡散さ
せ土壌燻蒸を行った。尚、吹き出し口の反対方向の被覆
内にもダクトを置き、送風機の空気吸入口に接続した。 【0021】対照例1 4m×5mの圃場にクロルピクリンを2.3mlずつ3
0cm間隔に深さ15cmの深度で土壌潅注し(11,
000箇所/10アールに相当)、ポリエチレンフィル
ム(厚み;50μm、酸素ガス透過度;3950cc/
平方メートル・hr・atm)で全面を被覆した。 【0022】対照例2 4m×5mの圃場にディ・トラペックス油剤を3mlず
つ30cm間隔に深さ15cmの深度で手動式潅注器に
よって土壌潅注し(11,000箇所/10アールに相
当)、ポリエチレンフィルム(厚み;50μm、酸素ガ
ス透過度;3950cc/平方メートル・hr・at
m)で全面を被覆した。 【0023】対照例3 4m×5mの圃場にクロルピクリン錠剤(南海化学社
製)を1個ずつ30cm間隔に深さ15cmの深度で土
壌に埋め込み(11,000箇所/10アールに相
当)、軟質ポリ塩化ビニルフィルム(厚み;100μ
m、酸素ガス透過度;500cc/平方メートル・hr
・atm/25μm)で全面を被覆した。 【0024】対照例4 4m×5mの圃場の土壌表面に、クロルピクリン600
mlを加熱蒸発皿に入れて送風部分を有する蒸散機の前
に置き、ポリエチレンフィルム(厚み;20μm、酸素
ガス透過度;9875cc/平方メートル・hr・at
m)で全面を被覆した後、蒸発皿を70℃に保ち、蒸散
機の送風機をクロルピクリンが無くなるまで回して薬剤
を蒸散させ土壌燻蒸を行った。 【0025】試験例 試験条件 殺菌試験:土壌ふすま培地で60日間培養したトマト萎
凋病菌汚染土壌を乾土で10g相当量をガーゼで包み、
土壌深度20、30cmの部位に埋め込んだ圃場に実施
例、対照例の通りに薬剤を土壌処理し、2週間後に被覆
フィルムを剥いで土壌深度20、30cmに埋め込んだ
試料を取り菌密度を調べ効力評価を行った。 供試菌:トマト萎凋病菌 評価方法: 作業性評価:作業者の取り扱った印象を記録した。 防除効果評価:希釈平板法にて7日間25℃で培養し乾
土1g当たりのトマト萎凋病菌密度を調査した。 【0026】試験結果: 作業性評価:対照例1、2は土壌潅注時に目や鼻に刺激
があり、防毒マスクや保護めがねを必要とし、対照例
1、2、3は薬剤処理箇所数が多いので作業に手間が掛
かったが、他の実施例は簡便に作業ができた。 【0027】防除効果評価: 表1 実施例 トマト萎凋病菌密度 土壌深度 20cm 30cm 実施例1 0 0 実施例2 0 0 実施例3 0 0 実施例4 1 5 実施例5 3 2×10 実施例6 0 0 実施例7 0 0 実施例8 0 0 実施例9 0 0 実施例10 0 0 対照例4 9 1×102 無処理 3×106 3×106 【0027】以上のように無処理および対照例4に比較
して、実施例はいずれもトマト萎凋病菌を効率に防除
し、実施例は作業性も良好で省力的かつ簡便に薬剤が処
理できた。また、防除効果も良好であった。一方、対照
例1、2、3は作業性が問題であり、また対照例4は防
除効力が若干劣る、実施例は作業性も良好で省力的かつ
簡便に薬剤処理ができいずれも実施例の方が優れてい
た。 【0028】 【発明の効果】本発明の土壌薫蒸方法は、該農薬成分の
刺激などを感ずることなく衛生的にかつ簡便に薬剤を処
理でき、有害生物を効率的に防除が可能となった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 47/46 A01N 47/46

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】常圧で沸点が40℃以上でかつ蒸気圧が
    0.5mmHg/20℃以上である農薬活性成分を、ガ
    ス状または霧状にして、酸素ガス透過度が8000cc
    /平方メートル・hr・atm(25℃、50%RH)
    以下のガスバリア性フィルムで土壌を被覆した土壌表面
    とフィルムの間に拡散させ土壌を消毒し、作物を病虫害
    や雑草害から保護することを特徴とする土壌燻蒸方法 【請求項2】ガス状化または霧状化をノズルまたは蒸発
    皿及び薬液タンクからなる蒸散機あるいはミスト機で行
    う請求項1記載の土壌燻蒸方法 【請求項3】ガス状化または霧状化をノズルまたは蒸発
    皿と送風機及び薬液タンクからなる蒸散機あるいはミス
    ト機で行う請求項1、2記載の土壌燻蒸方法 【請求項4】薬液を電気ヒーターで加温できることを特
    徴とする請求項1〜3記載の土壌燻蒸方法 【請求項5】蒸散機あるいはミスト機の薬液タンクがカ
    ートリッジ式である請求項1〜4記載の土壌燻蒸方法 【請求項6】蒸散機あるいはミスト機の送風エアー及び
    または薬液を電気ヒーターで加温できることを特徴とす
    る請求項1〜5記載の土壌燻蒸方法 【請求効7】加熱機能を有する蒸散機を被覆フィルム内
    に置き、農薬活性成分を被覆内に拡散させることを特徴
    とする請求項1〜6記載の土壌燻蒸方法。 【請求項8】送風機能を有する蒸散機あるいはミスト機
    を被覆フィルム内に置き、農薬活性成分を被覆内に拡散
    させることを特徴とする請求項1〜6記載の土壌燻蒸方
    法。 【請求項9】加熱と送風の機能を有する蒸散機を被覆フ
    ィルム内に置き、農薬活性成分を被覆内に拡散させるこ
    とを特徴とする請求項1〜6記載の土壌燻蒸方法。 【請求項10】蒸散機を被覆フィルム外に置きダクトを
    通じて農薬活性成分を被覆フィルム内に吹き込み、空気
    を循環させることを特徴とする請求項1〜6記載の土壌
    燻蒸方法 【請求項11】蒸散機を被覆フィルム外に置きダクトを
    通じて農薬活性成分を被覆フィルム内の空気と一部の外
    気を循環、または外気を吹き込ませることを特徴とする
    請求項1〜6記載の土壌燻蒸方法 【請求項12】蒸散機あるいはミスト機に時間調節器を
    付けたことを特徴とする請求項1〜11記載の土壌燻蒸
    方法 【請求項13】被覆材として使用するガスバリア性フィ
    ルムの酸素透過度が4000CC/平方メートル・hr
    ・atm(25℃、50RH)以下であることを特徴と
    する請求項1〜12記載の土壌燻蒸方法
JP5209895A 1995-01-05 1995-02-17 土壌燻蒸方法 Pending JPH08238049A (ja)

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