JPH08228049A - 半導体レーザ及びその製造方法 - Google Patents
半導体レーザ及びその製造方法Info
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- JPH08228049A JPH08228049A JP7330425A JP33042595A JPH08228049A JP H08228049 A JPH08228049 A JP H08228049A JP 7330425 A JP7330425 A JP 7330425A JP 33042595 A JP33042595 A JP 33042595A JP H08228049 A JPH08228049 A JP H08228049A
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Abstract
に、優れた性能を有するIII-V族化合物半導体を主成分
とする半導体レーザーを提供する。 【解決手段】 基板、前記基板上に形成され、 III-V族
化合物半導体を主成分とする下部クラッド層、下部クラ
ッド層の直上に形成され、 III-V族化合物半導体を主成
分とする活性層、及び活性層の直上に形成され、 III-V
族化合物半導体を主成分とする上部p型クラッド層を有
する発振波長450nm以下の半導体レーザーである。
前記上部p型クラッド層中に、MgとSiとが含有され
ていることを特徴とする。前記 III-V族化合物半導体と
しては、GaN系化合物半導体が好ましく、上部クラッ
ド層中のSiの含有量は、好ましくは5×1018/cm
3 以上である。
Description
よびその製造方法に係り、特に、マグネシウム(Mg)
をドーピング材料または構成材料として用いた化合物半
導体層を有する半導体レーザーに関する。
P等のIII-V族化合物半導体は、有機金属気相成長(M
OCVD)法により制御性よく成長することが可能とな
っており、半導体レーザーや発光ダイオードの構成材料
として広く利用されている。
して、MOCVD法においては一般にZnが用いられて
いる。Znは、GaAsのp型ドーパントとして用いた
場合には、ほぼ良好なドーピング特性を示す。しかしな
がら、InP,GaInAlPなどのPを含むIII-V族
化合物半導体のドーパントとしてZnを用いた場合に
は、この化合物半導体中へのZnの取り込まれ率が低い
ので所望の量をドープすることが困難である。しかも、
Znは活性化率が低く、層内での拡散が速いために制御
性にも劣る。
e,Mgなどが考えられる。Beは、分子線エピタキシ
ャル(MBE)法においてはp型ドーパントとして良好
な特性を示している。しかしながら、有機Be化合物は
強い毒性を有しているので、MOCVD法においてドー
パントとして使用することは極めて困難である。一方、
Mgの直鎖型有機金属化合物であるジメチルマグネシウ
ムおよびジエチルマグネシウム等は、毒性を有していな
いが、自己会合性が非常に強いので単体で存在しない。
このため、このようなMgの直鎖型有機金属化合物は、
ドーピング用原料として適していない。
ロペンタジエニルマグネシウム(Cp2 Mg)が、Mg
ドーピング用原料として用いられつつある。しかしなが
ら、このCp2 Mgは、結晶成長装置内に残留するとい
うメモリー効果を有しているので、ドーピング制御が非
常に困難である。DH(ダブルヘテロ)レーザ素子にお
いては、0.1μmの膜厚中で3桁以上の濃度変化が要
求されるにもかかわらず、現在のところ、このように急
峻な濃度変化は確保できていない。また、蒸気圧を高め
るために、シクロペンタ環にメチル基を付与したビスメ
チルシクロペンタジエニルマグネシウム[(CH3 )C
p2 Mg]をドーパントとして用いた例もあるが、この
場合にも、ドープ層とアンドープ層との界面において、
Mgの急峻な濃度変化は得られていない。
するために、p型ドーパントとしてのMgは多量にドー
プしなければならない。例えば、0.5Ω・cm〜10
Ω・cm程度の抵抗値を得るためには、5×1018/c
m3 〜5×1019/cm3 程度の濃度でMgをドープす
る必要がある。このように多量にMgをドープした場合
には、レーザーの性能が低下し、特に活性層の厚さが5
nm以下と小さい半導体レーザーの場合に、動作電流等
に大きな影響が及ぼされる。
ドーパントとしてのみならず、II−VI族化合物半導体な
どの化合物半導体層の構成材料の1つとして用いられる
こともある。この場合においても、前述と同様の理由で
Mg組成を高精度に制御することは困難であった。
る場合には、Mgの量は10%以上であることが、動作
電流低減、短波長化の点で好ましい。しかしながら、こ
のような量でMgを含有させたII−VI族化合物半導体を
主成分とする半導体レーザーは、十分な信頼性を得るこ
とが困難である。特に、活性層の厚さが5nm未満と薄
い半導体レーザーの場合には、動作電流増大等の性能の
低下は著しい。
であるジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウムは
蒸気圧が低いので、これらの化合物は、MOCVD法に
よって化合物半導体層を成長する際のMg原料として適
していない。一方、シクロペンタ環を有するMg化合物
は、メモリー効果が高いため、化合物半導体層中のMg
組成またはMgドーピング量を高精度に制御することは
困難であった。
物半導体を主成分とする半導体レーザーは、p型クラッ
ドの抵抗値を低下させるためにMg量を増加させた場合
には、発光層の効率等の特性が低下して、最悪の場合に
は動作が不可能となってしまう。また、Mgを構成材料
の一部として含有するII−VI族化合物半導体を主成分と
する半導体レーザーにおいても、クラッド層へ導入する
Mg量を増加させると、同様の問題が生じていた。いず
れの場合も、半導体層におけるMg量を増加させると、
半導体レーザーの特性が低下し、十分な信頼性が得られ
ないという問題を有していた。
ドープ層が所望の抵抗値を有するとともに、優れた性能
を有する III-V族化合物半導体を主成分とする半導体レ
ーザーを提供することにある。
ド層中に十分な量のMgを含有し、かつ、高められた信
頼性を有するII−VI族化合物半導体を主成分とする半導
体レーザーを提供することにある。
前記基板上に形成され、 III-V族化合物半導体を主成分
とする下部クラッド層、下部クラッド層の直上に形成さ
れ、 III-V族化合物半導体を主成分とする活性層、およ
び、活性層上に形成され、 III-V族化合物半導体を主成
分とする上部p型クラッド層を有する発振波長450n
m以下の半導体レーザーにおいて、前記上部p型クラッ
ド層中に、MgとSiとが含有されていることを特徴と
する半導体レーザが提供される。
-V族化合物半導体を主成分とする下部クラッド層を形成
する工程、前記下部クラッド層の直上に、 III-V族化合
物半導体を主成分とする活性層を形成する工程、およ
び、前記活性層の直上に、 III-V族化合物半導体を主成
分とする上部p型クラッド層を形成する工程を具備し、
前記上部クラッド層を形成する際のp型ドーパントガス
として、Si原子にメチル基Meが3個結合した(Me
3 Si−)を有する有機Mg化合物を用いることを特徴
とする方法によって製造することができる。
に形成され、Mgを含有するII−VI族化合物半導体を主
成分とする下部クラッド層、前記下部クラッド層の直上
に形成され、II−VI族化合物半導体を主成分とする活性
層、および、前記活性層の直上に形成され、Mgを含有
するII−VI族化合物半導体を主成分とする上部p型クラ
ッド層を有し、前記下部クラッド層の活性層に接する
側、および上部p型クラッド層の活性層に接する側の少
なくとも一方にSiが含有されていることを特徴とする
半導体レーザーが提供される。
を含有するII−VI族化合物半導体を主成分とする下部ク
ラッド層を形成する工程、前記下部クラッド層の直上
に、II−VI族化合物半導体を主成分とする活性層を形成
する工程、および、前記活性層の直上に、Mgを含有す
るII−VI族化合物半導体を主成分とする上部p型クラッ
ド層を形成する工程を具備し、前記上部および下部クラ
ッド層を形成する際のMg原料ガスとして、Si原子に
メチル基Meが3個結合した基(Me3 Si−)を有す
る有機Mg化合物を使用することを特徴とする方法によ
り製造することができる。
多量のMgをドープした際に生じる信頼性の低下は、こ
のMgが層内を拡散して、ドープ層とアンドープ層との
間に急峻な界面が得られないことに起因すると考え、鋭
意研究した結果、ドープ層中にSiを存在させることに
よって、Mgの拡散を抑制し得ることを見出だした。す
なわち、ある特定の半導体層の抵抗値を所定の程度まで
小さくするためには、その層に含有されるMg量は10
18/cm3 のオーダー以上であることが要求されるが、
この場合には、Mgは隣接する層との界面を越えて拡散
してしまう。そのため、ドープ層とアンドープ層との間
には急峻な界面が得られず、半導体レーザーの信頼性を
低下させる原因となっていた。
をpドープ層中にMgとともに存在させているので、p
ドープ層におけるMgの拡散を抑制することができる。
特に、Mg量に相当する量のSiをドープ層中に含有さ
せることによって、より効果的にMgの拡散を抑制する
ことができる。したがって、 III-V族化合物半導体層中
に5×1018/cm3 以上のSiを含有させた場合に
は、5×1018/cm3以上のMgをこの層に含有させ
ても、隣接する層へのMgの拡散は抑制される。すなわ
ち、多量のMgをドープすることによって所望の抵抗値
を得るとともに、SiによりMgの拡散を抑制すること
によってドープ層とアンドープ層との界面の急峻性を確
保できる。このため、かかる半導体を主成分とする半導
体レーザーの信頼性の低下を防止することが可能とな
る。
の一部として、多量のMgを含有させた場合に生じる半
導体レーザーの信頼性の低下について、本発明者らは次
のように考察した。すなわち、多量のMgが含有された
II−VI族化合物半導体層と、この半導体層に隣接し、か
つMgが含有されないII−VI族化合物半導体層との界面
に歪みが生じやすくなる。その結果、転位等の欠陥が発
生して、かかる化合物半導体を主成分とする半導体レー
ザーの信頼性を低下させる。MgとともにSiを半導体
層内に含有させた場合には、Siは、隣接する層との界
面側に集まってSiリッチな領域が形成される。このS
iリッチな領域によって、前述の界面における欠陥や歪
みの発生が抑制されると考えられる。したがって、II−
VI族化合物半導体を主成分とする半導体レーザーの信頼
性を向上させることが可能となる。
またはII−VI族化合物半導体に、p型ドーパントとして
のMgまたは構成材料としてのMgをドープする場合に
は、原料ガスとして、Siを含有する化合物とMgを含
有する化合物との2種類の原料ガスを使用することがで
きる。Siを含有する化合物としては、例えば、SiH
4 、Si2 H6 等のSi水素化物、またはSi(CH
3 )4 等の有機金属Si化合物が挙げられ、Mgを含有
する化合物としては、例えば、Cp2 Mg、メチルCp
2 Mg、およびエチルCp2 Mg等が挙げられる。
Mgを含む原料ガスの流量に応じて決定することができ
る。 III-V族化合物半導体層中でのMgの拡散を抑制す
るためには、Mg量に相当する量のSiが存在すること
が必要とされるので、所望のMg量に応じてSi原料の
供給量を選択する。例えば、Mg原料としてのCp2M
gの流量を0℃で10〜100cc/分とする場合に
は、Si原料としてのSiH4 の流量も10ppmの濃
度にて10〜100cc/分とすることが好ましい。
有する本発明の半導体レーザーの製造に当たっては、M
gとSiとを含有する化合物を原料ガスとして用いても
よく、かかる化合物としては、Si原子にメチル基Me
が3つ結合した(Me3 Si−)を有する有機Mg化合
物が有効である。
する。この有機Mg化合物は、MgとSiとを含んでい
るので、必要とされる原料ガスが1種類ですむのみなら
ず、以下のような利点を有する。本発明者らは、Cp2
Mgのメモリー効果は、Mg化合物の本質的な問題では
なく、シクロペンタ環を有するMg化合物に特有な問題
であると考えた。したがって、シクロペンタ環を持たな
いMg化合物を原料ガスとして用いれば、メモリー効果
を回避することができる。しかしながら、MOCVD法
の原料ガスとして一般に用いられるような直鎖型のアル
キルMg化合物は、前述のように自己会合性が強いため
に単体では存在していない。
高く対称性のよい基が付与されている場合に、単体で存
在しかつ、十分に高い蒸気圧をもつ化合物があることを
見出だした。[(Me3 Si)2 N]2 Mgは、そのよ
うな物質のうちの一つであり、融点が116℃であるた
めに十分な蒸気圧を確保できる。したがって、この
[(Me3 Si)2 N]2 Mgは、p型ドーパントおよ
びMg原料として、特に好ましい物質である。この化合
物は、下記化1に示す式(1)で表わされる。
導体にMgドーピングを行う際のドーピング用原料とし
て、著しい効果を発揮する。通常、Nを含むIII-V族化
合物半導体にMgドーピングを行う場合には、Mgに同
伴してHが取り込まれると考えられている。ドープ層中
にHが混入すると、p型ドーパンドの活性化率を低下さ
せてしまうので、ドープ層へのHの混入は極力避なけれ
ばならない。上述の式(1)で表わされる化合物は、そ
れ自体にMg−N結合を有しているので、Hの混入を抑
制することができ、有効なMgドーピングが可能であ
る。しかも、この化合物中に含まれるトリメチルシリル
基は、Si原子にメチル基が3個付与した基であるため
嵩高く立体的であるとともに対称性がよい。このため、
(Me3 Si−)基は、他の物質に結合することによっ
て安定な物質を形成する。
いて、 III-V族化合物半導体からなるp型クラッド層を
MOCVD法により形成することによって、このドープ
層にはMgとともにSiが取り込まれる。SiはMgの
拡散を抑制し、それによって、ドープ層とアンドープ層
との間には急峻な界面が形成される。
い蒸気圧を有するとともに、メモリー効果がないので、
ドープ層とアンドープ層との界面の急峻性をよりいっそ
う高め、再現性のよいドーピングを行なうことができ
る。
化合物半導体からなるクラッド層へMgを導入する際の
原料として用いた場合にも、この化合物中のSiはMg
とともにドープ層中に取り込まれる。Siは、クラッド
層の活性層側に集中して、Siリッチな領域が形成さ
れ、これによって、クラッド層/活性層界面での歪みや
欠陥の発生が抑制される。
も、 III-V族化合物半導体の場合と同様に、Mgの組成
制御を再現性よく行なうことができる。なお、上述のよ
うな化合物半導体層へのSiの取り込みは、Siを含有
するガスとMgを含有するガスとの2種類の原料ガスを
用いた場合にも、同様に生じると考えられる。
半導体層からなるクラッド層中、およびMgを含有する
II−VI族化合物半導体層からなるクラッド層中にSiを
含有させることによって、信頼性の高い半導体レーザー
が得られる。
に説明する。まず、原料ガスとして[(Me3 Si)2
N]2 Mgを用いて、MOCVD法によりGaN層中に
Mgドーピングを行った後、このGaN層における深さ
方向のMg濃度プロファイルをSIMS分析法によって
測定した。得られた結果を図1に示す。なお、図1に
は、比較のために、Cp2 Mgを用いて同様にGaN中
にMgドーピングを行なった後、同様にSIMS分析法
により測定したMg濃度プロファイルを示した。
Mgを用いた場合には、原料を供給し始めても、Mgは
所望の層に直ぐには取り込まれない。さらに、原料の供
給を止めても、Mgはこの層にだらだらと取り込まれて
しまう。
Mgを用いた場合には、立上がり、立ち下がりに若干の
テールが残るものの、ドープ層においては、ほぼ一定の
Mgドーピングが行なわれている。
いた場合のドープ層中には、Siは、Mgとほぼ同等の
量で含有されており、その濃度プロファイルは、十分急
峻であった。
中に含有させることによって、ドープ層とアンドープ層
との間に急峻な界面が形成されることがわかる。図2
は、本発明の第1の実施例の半導体レーザーの断面図で
ある。サファイア基板10のc面上にAlN(10n
m)の第1バッファ層11、GaN(1.0μm)の第
2バッファ層12、Siドープn型AlGaN(1.0
μm)のクラッド層13、GaN(0.05μm)の活
性層14、Mgドープp型AlGaN(1.0μm)の
クラッド層15、およびMgドープp型GaN(0.5
μm)のコンタクト層16が順次形成されている。ま
た、第2のバッファ層12およびp型コンタクト層16
の上面には、それぞれAu/TiAl電極17およびA
u/Ni電極18が設けられている。
長装置を示す概略構成図である。図中の21は石英製の
反応管であり、この反応管21内には、ガス導入口22
から原料混合ガスが導入される。そして、反応管21内
のガスは、ガス排気口23から排気される。反応管21
内には、カーボン製のサセプタ24が配置されており、
このサセプタ24は、高周波コイル25により誘電加熱
される。なお、試料基板20は、前述のサセプタ24上
に載置され、この基板20の温度は熱電対26によって
測定される。熱電対によって測定された基板20の温度
は、別の装置(図示せず)によってコントロールされ
る。
の半導体レーザを製造する方法の一例を、簡単に説明す
る。まず、基板をサセプタ上に載置して、チャンバー内
にH2 ガスを導入しつつ、この基板を1100℃に加熱
することによって、その表面を清浄化する。次いで、基
板温度を450〜900℃に低下させた後、H2 ガス
を、NH3 ガス、または(CH3 )2 N2 H2 等のNを
含む有機化合物に切り替える。このNを含む有機化合物
とともに、成長すべき層に応じた有機金属化合物をチャ
ンバー内に導入して、それぞれの層の成長を行う。
まず、Al(CH3 )3 およびAl(C2 H5 )3 等の
有機金属Al化合物をチャンバー内に導入して、AlN
を含む第1バッファ層11を基板10上に形成し、次
に、Ga(CH3 )3 またはGa(C2 H5 )3 等の有
機金属Ga化合物をチャンバー内に導入して、GaNを
含む第2バッファ層12を形成する。
は、有機金属Al化合物および有機金属Ga化合物に加
えて、n型ドーピング用原料を導入して成長を行う。n
型ドーピング用原料としては、SiH4 等のSi水素化
物、またはSi(CH3 )4 等の有機金属Si化合物を
用いることができる。
場合と同様に、Ga(CH3 )3 またはGa(C2 H
5 )3 等の有機金属Ga化合物を導入することによっ
て、成長を行なう。なお、GaN活性層14のバンドギ
ャップを狭めるために、この層にInを添加してもよ
い。この場合には、In(CH3 )3 或いはIn(C2
H5)3 等の有機金属In化合物を、例えば、気相中で
のGa原料に対するIn原料の分子比を、5%〜100
%として導入することによって、活性層中にInを添加
することができる。
は、有機金属Al化合物および有機金属Ga化合物に加
えて、p型ドーピング用原料を導入して成長を行う。p
型ドーピング用原料としては、トリメチルシリル基を有
する有機Mg化合物、例えば[(Me3 Si)2 N]2
Mg、[(Me3 Si)CH3 ]2 Mg、および(Me
3 Si)2 Mg等を使用することができる。
は、有機金属Ga化合物、例えばGa(CH3 )3 或い
はGa(C2 H5 )3 を導入して成長を行う。このコン
タクト層16のp型ドーピング用原料としては、前述と
同様のトリメチルシリル基を有する有機Mg化合物が用
いられる。
層、第2のバッファ層、第1のクラッド層、活性層、第
2のクラッド層、およびコンタクト層を順次形成した
後、エッチングにより所定の領域を選択的に除去する。
蒸着等によって、Au/TiAl電極17を形成し、コ
ンタクト層16の表面に蒸着等によってAu/Ni電極
18を形成することによって、図2に示すような本発明
の半導体レーザー19が得られる。かかる構成の半導体
レーザーの発振波長は、450nmである。
けるpドープ層に含有されるMgおよびSiの濃度は、
以下のように考察される。例えば、0℃に保持されたM
g原料のキャリア流量を50cc/minとして、前述
の工程にしたがって1.0μmの膜厚のpドープ層を形
成すると、このp型クラッド層中のMg量およびSi量
は、それぞれ5×1019/cm3 および3×1019/c
m3 と考えられる。この場合、p型クラッド層と活性層
との界面においては、0.1μmの膜厚中でMg量が3
桁以上変化することになる。
るアンドープ層である活性層の膜厚が5nm以下の場合
であっても、十分な精度をもってドープ量を制御するこ
とができる。さらに、pドープ層中のMg濃度、Si濃
度、およびpドープ層とアンドープ層との界面における
Mg濃度の変化を計算し、下記表1にまとめた。
が5×1017/cm3 未満の場合には、アンドープ層と
の界面において0.1μmの膜厚中、Mg量の変化は、
わずか1/2にすぎない。すなわち、p型クラッド層に
おいてMgの急峻なドーピングが得られない。
3 未満の場合には、拡散距離は、0.lμm以下である
ものの、所望の抵抗値を得ることができない。ドープ層
の特性を維持するためには、1×1019/cm3 以上の
Mgが必要であるが、Siが含有されない場合には、隣
接する層までMgが拡散してしまうので、急峻な界面が
得られない。
1018/cm3 以上の場合には、アンドープ層との界面
におけるMgドープ量の変化は、0.1μm当たり3倍
にも及んでいる。したがって、極めて急峻な界面が得ら
れたことがわかる。しかも、この場合には、pドープ層
の抵抗は1Ω・cm以下であり、半導体レーザ実現のた
めに十分な値である。
のp型AlGaNクラッド層中にSiを含有させたの
で、Mgの急峻なドーピングを行なうことができ、優れ
た性能のDHレーザが得られることが予測される。
(Me3 Si−)を有する有機Mg化合物を、AlGa
Nのp型ドーパントとして用いるので、DH構造のp型
AlGaNクラッド層においてMgの急峻なドーピング
を行うことができ、これによって優れた性能を有するD
Hレーザを作製することが可能となる。
体レーザを示す断面図である。図4に示すように、半導
体レーザー37においては、GaAs基板30上にGa
Asバッファ層31が形成され、その上にZnMgSS
eクラッド層32、ZnSe活性層33、およびZnM
gSSeクラッド層34が順次形成されている。さら
に、クラッド層34表面および基板30の裏面には、そ
れぞれAu電極36およびAuGe電極35が形成され
ている。
と同様に各々の層をMOCVD法により成長し、Mgを
含むクラッド層32、34の少なくとも一方にはSiを
含有させる。これによって、急峻なヘテロ界面をもつZ
nMgSSe/ZnSeのヘテロ構造の作製が可能にな
る。
ド層の活性層側における欠陥や歪みの発生が抑制される
ので、信頼性を高めることができる。前述の第2の実施
例の半導体レーザーにおけるクラッド層中のMgおよび
Siの濃度は、以下のように考察される。例えば、Mg
原料の流量を100cc/minとして、前述の実施例
1と同様の工程にしたがって1.0μmの膜厚のクラッ
ド層を形成すると、このクラッド層中のSi量は、1×
1019/cm3 と考えられる。この場合、クラッド層の
活性層に接する側には、Siが集中してSiリッチな領
域が形成され、これによって、ドープ層とアンドープ層
との界面での欠陥の発生は防止される。なお、クラッド
層中のSiが5×1018/cm3 未満の場合には、この
クラッド層の表面近傍にはSiリッチな領域が形成され
ないので、欠陥や歪みが発生することが予測される。
おいては、クラッド層と活性層との界面においては、
0.1μmの膜厚中でMg量が3倍以上変化することに
なる。したがって、このクラッド層に隣接する活性層の
膜厚が5nm以下の場合であっても、十分な精度をもっ
てドープ量を制御することができる。
SSeクラッド層中に、MgとともにSiを含有させた
ので、Mgの急峻な濃度変化が得られ、優れた性能のD
Hレーザを製造し得ることが予測される。
(Me3 Si−)を有する有機Mg化合物を、Mg原料
として用いるので、このMgを含有するクラッド層と活
性層との界面での急峻なドーピングが可能であるととも
に、クラッド層の表面における欠陥や歪みを抑制して、
優れた性能のDHレーザを作製することが可能となる。
れるものではない。実施例では、MOCVD法における
Mg原料ガスとして、トリメチルシリル基を有する有機
Mg化合物を用いたが、これに限らず、Si元素にメチ
ル基が3個結合した基(Me3 Si−)を有する任意の
有機Mg化合物を用いることができる。
料系は何等限定されるものではなく、仕様に応じて適宜
変更可能である。その他、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で、種々変形して実施することができる。
pドープされた III-V族化合物半導体層、またはII−VI
族化合物半導体を含むクラッド層にMgとSiとを含有
させたことにより、信頼性を向上させた半導体レーザー
が得られる。
にメチル基が3個結合した基を有する有機Mg化合物を
用いる本発明の方法は、Mgドーピング量の急峻性やM
g組成制御性に優れた化合物半導体層の成長を再現性よ
く行うことを可能にし、半導体レーザのみならず、発光
ダイオード等の化合物半導体を用いた素子の特性向上に
寄与することが予測される。
さ方向のMg濃度プロファイルを示すグラフ図。
断面図。
置を示す概略構成図。
示す断面図。
Claims (5)
- 【請求項1】 基板、 前記基板上に形成され、 III-V族化合物半導体を主成分
とする下部クラッド層、 下部クラッド層の直上に形成され、 III-V族化合物半導
体を主成分とする活性層、および活性層の直上に形成さ
れ、 III-V族化合物半導体を主成分とする上部p型クラ
ッド層を有する発振波長450nm以下の半導体レーザ
ーにおいて、 前記上部p型クラッド層中に、MgとSiとが含有され
ていることを特徴とする半導体レーザー。 - 【請求項2】 基板、 前記基板上に形成され、Mgを含有するII−VI族化合物
半導体を主成分とする下部クラッド層、 前記下部クラッド層の直上に形成され、II−VI族化合物
半導体を主成分とする活性層、および前記活性層の直上
に形成され、Mgを含有するII−VI族化合物半導体を主
成分とする上部p型クラッド層を有し、 前記下部クラッド層の活性層に接する側、および上部p
型クラッド層の活性層に接する側の少なくとも一方にS
iが含有されていることを特徴とする半導体レーザー。 - 【請求項3】 基板上に、 III-V族化合物半導体を主成
分とする下部クラッド層を形成する工程、 前記下部クラッド層の直上に、 III-V族化合物半導体を
主成分とする活性層を形成する工程、および前記活性層
の直上に、 III-V族化合物半導体を主成分とする上部p
型クラッド層を形成する工程を具備し、 前記上部クラッド層を形成する際のp型ドーパントガス
として、Mgを含有する原料ガスとSiを含有する原料
ガスとを用いることを特徴とする半導体レーザーの製造
方法。 - 【請求項4】 基板上に、 III-V族化合物半導体を主成
分とする下部クラッド層を形成する工程、 前記下部クラッド層の直上に、 III-V族化合物半導体を
主成分とする活性層を形成する工程、および前記活性層
の直上に、 III-V族化合物半導体を主成分とする上部p
型クラッド層を形成する工程を具備し、 前記上部クラッド層を形成する際のp型ドーパントガス
として、Si原子にメチル基Meが3個結合した(Me
3 Si−)を有する有機Mg化合物を用いることを特徴
とする半導体レーザーの製造方法。 - 【請求項5】 基板上に、Mgを含有するII−VI族化合
物半導体を主成分とする下部クラッド層を形成する工
程、 前記下部クラッド層の直上に、II−VI族化合物半導体を
主成分とする活性層を形成する工程、および前記活性層
の直上に、Mgを含有するII−VI族化合物半導体を主成
分とする上部p型クラッド層を形成する工程を具備し、 前記上部および下部クラッド層を形成する際のMg原料
ガスとして、Si原子にメチル基Meが3個結合した基
(Me3 Si−)を有する有機Mg化合物を使用するこ
とを特徴とする半導体レーザーの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33042595A JP3697304B2 (ja) | 1994-12-19 | 1995-12-19 | 半導体レーザ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-314901 | 1994-12-19 | ||
JP31490194 | 1994-12-19 | ||
JP33042595A JP3697304B2 (ja) | 1994-12-19 | 1995-12-19 | 半導体レーザ及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08228049A true JPH08228049A (ja) | 1996-09-03 |
JP3697304B2 JP3697304B2 (ja) | 2005-09-21 |
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ID=26568105
Family Applications (1)
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JP33042595A Expired - Lifetime JP3697304B2 (ja) | 1994-12-19 | 1995-12-19 | 半導体レーザ及びその製造方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3697304B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002050796A (ja) * | 2000-08-02 | 2002-02-15 | Rohm Co Ltd | pn接合を有するIII−V族化合物半導体装置 |
JP2006210630A (ja) * | 2005-01-28 | 2006-08-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Iii族窒化物半導体レーザ装置 |
JP2011187636A (ja) * | 2010-03-08 | 2011-09-22 | Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd | 半導体基板熱処理装置および半導体基板熱処理装置による温度推定方法 |
JP2018093160A (ja) * | 2016-04-20 | 2018-06-14 | Dowaエレクトロニクス株式会社 | Iii族窒化物半導体発光素子およびその製造方法 |
CN114976873A (zh) * | 2021-02-25 | 2022-08-30 | 山东华光光电子股份有限公司 | 一种优化限制层掺杂的小功率AlGaInP红光半导体激光器及其制备方法 |
-
1995
- 1995-12-19 JP JP33042595A patent/JP3697304B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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