JPH08209264A - 焼結摺動部材 - Google Patents
焼結摺動部材Info
- Publication number
- JPH08209264A JPH08209264A JP7039354A JP3935495A JPH08209264A JP H08209264 A JPH08209264 A JP H08209264A JP 7039354 A JP7039354 A JP 7039354A JP 3935495 A JP3935495 A JP 3935495A JP H08209264 A JPH08209264 A JP H08209264A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- powder
- sintered
- sliding member
- bearing
- bronze alloy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000000843 powder Substances 0.000 claims abstract description 40
- 229910000906 Bronze Inorganic materials 0.000 claims abstract description 14
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical compound [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims abstract description 12
- ATJFFYVFTNAWJD-UHFFFAOYSA-N Tin Chemical compound [Sn] ATJFFYVFTNAWJD-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims abstract description 11
- 239000000314 lubricant Substances 0.000 claims abstract description 9
- 239000007787 solid Substances 0.000 claims abstract description 9
- 239000002994 raw material Substances 0.000 claims abstract description 5
- 238000005245 sintering Methods 0.000 claims abstract description 5
- 238000000034 method Methods 0.000 claims abstract 3
- 238000004663 powder metallurgy Methods 0.000 claims description 3
- 239000000463 material Substances 0.000 abstract description 19
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 abstract description 14
- 239000002184 metal Substances 0.000 abstract description 14
- 239000011148 porous material Substances 0.000 abstract description 4
- WABPQHHGFIMREM-UHFFFAOYSA-N lead(0) Chemical compound [Pb] WABPQHHGFIMREM-UHFFFAOYSA-N 0.000 abstract description 2
- 238000009692 water atomization Methods 0.000 abstract description 2
- 230000005764 inhibitory process Effects 0.000 abstract 1
- 150000002739 metals Chemical class 0.000 abstract 1
- 230000013011 mating Effects 0.000 description 10
- RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N Copper Chemical compound [Cu] RYGMFSIKBFXOCR-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 9
- 239000003921 oil Substances 0.000 description 7
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 description 5
- 239000010949 copper Substances 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 4
- CWQXQMHSOZUFJS-UHFFFAOYSA-N molybdenum disulfide Chemical compound S=[Mo]=S CWQXQMHSOZUFJS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 229910052982 molybdenum disulfide Inorganic materials 0.000 description 4
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 3
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 3
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- UFHFLCQGNIYNRP-UHFFFAOYSA-N Hydrogen Chemical compound [H][H] UFHFLCQGNIYNRP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000005299 abrasion Methods 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 2
- 239000010687 lubricating oil Substances 0.000 description 2
- 239000011159 matrix material Substances 0.000 description 2
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 2
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 2
- 238000004513 sizing Methods 0.000 description 2
- 239000010974 bronze Substances 0.000 description 1
- KUNSUQLRTQLHQQ-UHFFFAOYSA-N copper tin Chemical compound [Cu].[Sn] KUNSUQLRTQLHQQ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000001186 cumulative effect Effects 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 239000001257 hydrogen Substances 0.000 description 1
- 229910052739 hydrogen Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000007774 longterm Effects 0.000 description 1
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 1
- 239000002923 metal particle Substances 0.000 description 1
- 229910021382 natural graphite Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000005728 strengthening Methods 0.000 description 1
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 1
Landscapes
- Powder Metallurgy (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 金属素地の硬さおよび圧環強さの両者を向上
させ、摺動面気孔での目つぶれによる含浸油の供給阻害
および金属接触を有効に防止し、従って焼結含油軸受な
どとして好適に用いられる焼結摺動部材を提供する。 【構成】 錫粉末3〜10重量%、鉄粉末2〜15重量%、固体
潤滑剤粉末2〜10重量%および残部が青銅合金粉末よりな
る原料粉末を粉末冶金法によって焼結して得られた焼結
摺動部材。
させ、摺動面気孔での目つぶれによる含浸油の供給阻害
および金属接触を有効に防止し、従って焼結含油軸受な
どとして好適に用いられる焼結摺動部材を提供する。 【構成】 錫粉末3〜10重量%、鉄粉末2〜15重量%、固体
潤滑剤粉末2〜10重量%および残部が青銅合金粉末よりな
る原料粉末を粉末冶金法によって焼結して得られた焼結
摺動部材。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焼結摺動部材に関す
る。更に詳しくは、青銅合金粉末を母材とし、焼結含油
軸受などとして好適に用いられる焼結摺動部材に関す
る。
る。更に詳しくは、青銅合金粉末を母材とし、焼結含油
軸受などとして好適に用いられる焼結摺動部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、焼結含油軸受としては青銅合
金系焼結含油軸受が一般的に用いられており、その代表
的なものとしてJIS規格にも規定されているSBK 1218が
ある。しかしながら、この材質は、最大面圧が50kg/cm2
程度、最大周速が100m/分程度であり、しかもこの2つ
の積、つまりPV値が最大1000kg/cm2・m/分程度の範囲内
での使用が限度である。そして、このような面圧または
周速の限界をこえた使用条件下では、軸受の摺動面気孔
に目つぶれが発生し、含浸油の摺動面への供給が損なわ
れ易くなり、その結果として相手材との金属接触が起こ
り、軸受の寿命は極端に短くなる。
金系焼結含油軸受が一般的に用いられており、その代表
的なものとしてJIS規格にも規定されているSBK 1218が
ある。しかしながら、この材質は、最大面圧が50kg/cm2
程度、最大周速が100m/分程度であり、しかもこの2つ
の積、つまりPV値が最大1000kg/cm2・m/分程度の範囲内
での使用が限度である。そして、このような面圧または
周速の限界をこえた使用条件下では、軸受の摺動面気孔
に目つぶれが発生し、含浸油の摺動面への供給が損なわ
れ易くなり、その結果として相手材との金属接触が起こ
り、軸受の寿命は極端に短くなる。
【0003】こうした問題点を解決するために、金属素
地を硬くして、摩擦による摺動面の目つぶれを防止し、
含浸油の供給が損なわれないようにする必要がある。ま
た、所定の強度を保持しながら、空孔率を高めて含油量
を多くすることができるように、金属素地を強化するこ
とも必要である。このような金属素地の強化により、固
体潤滑剤の増量添加も可能となる。
地を硬くして、摩擦による摺動面の目つぶれを防止し、
含浸油の供給が損なわれないようにする必要がある。ま
た、所定の強度を保持しながら、空孔率を高めて含油量
を多くすることができるように、金属素地を強化するこ
とも必要である。このような金属素地の強化により、固
体潤滑剤の増量添加も可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、金属
素地の硬さおよび圧環強さの両者を向上させ、摺動面気
孔の目つぶれによる含浸油の供給阻害および金属接触を
有効に防止し、従って焼結含油軸受などとして好適に用
いられる焼結摺動部材を提供することにある。
素地の硬さおよび圧環強さの両者を向上させ、摺動面気
孔の目つぶれによる含浸油の供給阻害および金属接触を
有効に防止し、従って焼結含油軸受などとして好適に用
いられる焼結摺動部材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
錫粉末3〜10重量%、鉄粉末2〜15重量%、固体潤滑剤粉末
2〜10重量%および残部が青銅合金粉末よりなる原料粉末
を粉末冶金法によって焼結して得られた焼結摺動部材に
よって達成される。
錫粉末3〜10重量%、鉄粉末2〜15重量%、固体潤滑剤粉末
2〜10重量%および残部が青銅合金粉末よりなる原料粉末
を粉末冶金法によって焼結して得られた焼結摺動部材に
よって達成される。
【0006】焼結摺動部材の母材として、青銅合金粉末
を用いることにより、銅粉末および錫粉末の両者を用い
た場合よりも、硬度の点ですぐれた金属素地が得られ
る。青銅合金粉末としては、一般に水アトマイズによる
青銅合金粉末が用いられる。金属素地の硬さを更に増大
させるために、鉄粉末が2〜15重量%、好ましくは2〜6重
量%がこれに添加される。これ以下の添加割合では所望
の効果がみられず、一方これより多い割合で用いられる
と脆くなり、軸受などの強度が損なわれるようになる。
鉄粉末としては、カルボニル鉄粉末などが一般に用いら
れる。
を用いることにより、銅粉末および錫粉末の両者を用い
た場合よりも、硬度の点ですぐれた金属素地が得られ
る。青銅合金粉末としては、一般に水アトマイズによる
青銅合金粉末が用いられる。金属素地の硬さを更に増大
させるために、鉄粉末が2〜15重量%、好ましくは2〜6重
量%がこれに添加される。これ以下の添加割合では所望
の効果がみられず、一方これより多い割合で用いられる
と脆くなり、軸受などの強度が損なわれるようになる。
鉄粉末としては、カルボニル鉄粉末などが一般に用いら
れる。
【0007】このように、適当量の鉄粉末を青銅合金粉
末に添加することにより、銅粉末および錫粉末の両者を
用いた場合の約2倍の硬さが得られるようになる。そこ
に更に、低融点金属である錫(融点231.9℃)を3〜10重量
%、好ましくは4〜7重量%添加すると、各金属粒子間の結
合力が高まり、金属素地の靱性が向上し、圧環強さが銅
粉末および錫粉末の両者を用いた場合よりも、約15%程
度向上する。このような添加割合以下ではその効果がな
く、一方これ以上の割合で添加されると硬さが低下する
ようになる。錫粉末としては、アトマイズ粉末、搗砕粉
末などが用いられる。
末に添加することにより、銅粉末および錫粉末の両者を
用いた場合の約2倍の硬さが得られるようになる。そこ
に更に、低融点金属である錫(融点231.9℃)を3〜10重量
%、好ましくは4〜7重量%添加すると、各金属粒子間の結
合力が高まり、金属素地の靱性が向上し、圧環強さが銅
粉末および錫粉末の両者を用いた場合よりも、約15%程
度向上する。このような添加割合以下ではその効果がな
く、一方これ以上の割合で添加されると硬さが低下する
ようになる。錫粉末としては、アトマイズ粉末、搗砕粉
末などが用いられる。
【0008】固体潤滑剤粉末としては、一般的に用いら
れている鉛粉末、黒鉛粉末、二硫化モリブデン粉末、銅
被覆二硫化モリブデン粉末等の少なくとも一種が1〜10
重量%、好ましくは約2〜5重量%の割合で用いられる。こ
のような割合の固体潤滑剤粉末の添加により、高荷重負
荷摺動時に相手材との金属接触を軽減し、軸受の摩耗を
少なくすることにより、長期間にわたる摺動を可能とさ
せるが、これ以上の割合で用いられた場合には、金属素
地の硬さや圧環強さを低下させるようになる。
れている鉛粉末、黒鉛粉末、二硫化モリブデン粉末、銅
被覆二硫化モリブデン粉末等の少なくとも一種が1〜10
重量%、好ましくは約2〜5重量%の割合で用いられる。こ
のような割合の固体潤滑剤粉末の添加により、高荷重負
荷摺動時に相手材との金属接触を軽減し、軸受の摩耗を
少なくすることにより、長期間にわたる摺動を可能とさ
せるが、これ以上の割合で用いられた場合には、金属素
地の硬さや圧環強さを低下させるようになる。
【0009】以上の各粉末の均一混合物からなる原料粉
末は、粉末冶金法によって焼結され、所定形状の焼結摺
動部材に成形される。最初の粉末成形は約1〜4トン/cm2
の加圧下で行われ、その後の焼結は約750〜800℃で約30
〜60分間高純度水素雰囲気炉中あるいは真空炉中で行わ
れる。得られた焼結体については、必要に応じて約1〜4
トン/cm2の条件下でサイジングが行われ、軸受などとし
ての寸法精度を出すようにする。
末は、粉末冶金法によって焼結され、所定形状の焼結摺
動部材に成形される。最初の粉末成形は約1〜4トン/cm2
の加圧下で行われ、その後の焼結は約750〜800℃で約30
〜60分間高純度水素雰囲気炉中あるいは真空炉中で行わ
れる。得られた焼結体については、必要に応じて約1〜4
トン/cm2の条件下でサイジングが行われ、軸受などとし
ての寸法精度を出すようにする。
【0010】これら一連の工程では、適当な空孔率を保
持するために、それぞれ十分に適切な条件で操作が行わ
れなければならない。焼結含油軸受などとする場合に
は、その最後で潤滑油などを空孔部に含浸させることが
行われる。
持するために、それぞれ十分に適切な条件で操作が行わ
れなければならない。焼結含油軸受などとする場合に
は、その最後で潤滑油などを空孔部に含浸させることが
行われる。
【0011】
【発明の効果】後記実施例の結果を参照しながら、本発
明の効果について述べる。 (1)従来品(JIS規格のSBK 1218)よりも密度を低くし、し
かも含油率を1.2倍に高めたが、硬さが約2倍、圧環強さ
も約1.2倍程増加した(表1参照)。 (2)軸受試験Iにおいて、従来品よりも大幅にすぐれた
試験結果(摩擦・摩耗特性および温度特性)が示されてい
る(表2参照)。これは、金属素地の強度の向上と含油率
の増加、固体潤滑剤の増量添加が、軸受性能に有効に作
用していることを示している。 (3)軸受試験IIにおいて、従来品は運転開始と共に軸受
温度が上昇し、7時間後のピークを経た後35時間位迄は
一旦低下し、それ以降は再び徐々に上昇し、60時間後位
からは急激に上昇し出しているのとは対称的に、初期の
上昇温度も低く、試験時間100時間に至るも時間の経過
と共にわずかではあるが、下降傾向の温度を示している
(図1参照)。 (4)軸受試験IIにおいて、従来品は25〜50時間の運転時
間では一旦は低い摩擦係数を示すものの、それ以降は再
び上昇するのに対し、摩擦係数自体が低いばかりではな
く、試験時間100時間に至るも時間の経過と共にわずか
ではあるが、下降傾向の摩擦係数が示されている(図2
参照)。 (5)軸受試験IIIにおいて、従来品はPV値1500kg/cm2・m/
分で運転不能になったのに対し、PV値約2500kg/cm2・m/
分程度迄摩擦係数は低下し続け、3000kg/cm2・m/分で若
干の上昇がみられるにすぎない(図3参照)。このことか
ら、2時間程度の使用であれば、PV値3000kg/cm2・m/分
以上での使用が可能である。
明の効果について述べる。 (1)従来品(JIS規格のSBK 1218)よりも密度を低くし、し
かも含油率を1.2倍に高めたが、硬さが約2倍、圧環強さ
も約1.2倍程増加した(表1参照)。 (2)軸受試験Iにおいて、従来品よりも大幅にすぐれた
試験結果(摩擦・摩耗特性および温度特性)が示されてい
る(表2参照)。これは、金属素地の強度の向上と含油率
の増加、固体潤滑剤の増量添加が、軸受性能に有効に作
用していることを示している。 (3)軸受試験IIにおいて、従来品は運転開始と共に軸受
温度が上昇し、7時間後のピークを経た後35時間位迄は
一旦低下し、それ以降は再び徐々に上昇し、60時間後位
からは急激に上昇し出しているのとは対称的に、初期の
上昇温度も低く、試験時間100時間に至るも時間の経過
と共にわずかではあるが、下降傾向の温度を示している
(図1参照)。 (4)軸受試験IIにおいて、従来品は25〜50時間の運転時
間では一旦は低い摩擦係数を示すものの、それ以降は再
び上昇するのに対し、摩擦係数自体が低いばかりではな
く、試験時間100時間に至るも時間の経過と共にわずか
ではあるが、下降傾向の摩擦係数が示されている(図2
参照)。 (5)軸受試験IIIにおいて、従来品はPV値1500kg/cm2・m/
分で運転不能になったのに対し、PV値約2500kg/cm2・m/
分程度迄摩擦係数は低下し続け、3000kg/cm2・m/分で若
干の上昇がみられるにすぎない(図3参照)。このことか
ら、2時間程度の使用であれば、PV値3000kg/cm2・m/分
以上での使用が可能である。
【0012】これらの結果から、本発明に係る焼結摺動
材料は、硬さおよび圧環強さの両者を向上させており、
高荷重、高速度、長寿命の使用条件に耐え得る青銅系焼
結含油軸受材料となり得ることが分かる。
材料は、硬さおよび圧環強さの両者を向上させており、
高荷重、高速度、長寿命の使用条件に耐え得る青銅系焼
結含油軸受材料となり得ることが分かる。
【0013】
【実施例】次に、実施例について本発明を説明する。
【0014】実施例 青銅合金粉末、錫粉末、カルボニル鉄粉末、銅被覆二硫
化モリブデン粉末(組成:銅、二硫化モリブデン各50重
量%)、黒鉛粉末および電解銅粉末のそれぞれ所定量を、
粉末成形機を用いて、成形圧力2〜2.5トン/cm2の条件下
で成形し、焼結温度760℃で30分間高純度水素ガス雰囲
気中で焼結した。
化モリブデン粉末(組成:銅、二硫化モリブデン各50重
量%)、黒鉛粉末および電解銅粉末のそれぞれ所定量を、
粉末成形機を用いて、成形圧力2〜2.5トン/cm2の条件下
で成形し、焼結温度760℃で30分間高純度水素ガス雰囲
気中で焼結した。
【0015】その後、焼結体の寸法を所定の公差に入れ
るべく、2トン/cm2の圧力条件下でサイジングを行い、
内径8mm(+0〜0.020mm)、外径12mm(+0〜0.02mm)、長さ10
mm(±0.1mm)の寸法の焼結すべり軸受を得た。この軸受
の空孔部には、潤滑油を含浸させた。
るべく、2トン/cm2の圧力条件下でサイジングを行い、
内径8mm(+0〜0.020mm)、外径12mm(+0〜0.02mm)、長さ10
mm(±0.1mm)の寸法の焼結すべり軸受を得た。この軸受
の空孔部には、潤滑油を含浸させた。
【0016】得られた各軸受の物性値は、粉末組成と共
に、次の表1に示される。なお、No.1の銅被覆MoS2粉末
量はMoS2としての重量%である。また、No.5は、JIS SBK
1218に係るものである。 表1 No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 [粉末組成;重量%] 青銅合金粉末(〜350メッシュ) 89.5 92 97 100 - 錫粉末(〜200メッシュ) 5 5 - - 10 カルボニル鉄粉末(4〜9μm) 3 3 3 - - 銅被覆MoS2粉末(〜350メッシュ) 2.5 - - - - 黒鉛粉末(天然黒鉛、〜325メッシュ) - - - - 1 電解銅粉末(〜350メッシュ) - - - - 89 [物性値] 密度 (g/cm3) 6.4 6.6 6.6 6.5 6.6 含油率 (容積%) 26.8 24.8 24.1 24.2 22.0 硬さ (Hv) 120.9 121.5 130.5 87.0 56.3 圧環強さ(kg/mm2) 22.7 23.6 17.6 17.9 19.2
に、次の表1に示される。なお、No.1の銅被覆MoS2粉末
量はMoS2としての重量%である。また、No.5は、JIS SBK
1218に係るものである。 表1 No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 [粉末組成;重量%] 青銅合金粉末(〜350メッシュ) 89.5 92 97 100 - 錫粉末(〜200メッシュ) 5 5 - - 10 カルボニル鉄粉末(4〜9μm) 3 3 3 - - 銅被覆MoS2粉末(〜350メッシュ) 2.5 - - - - 黒鉛粉末(天然黒鉛、〜325メッシュ) - - - - 1 電解銅粉末(〜350メッシュ) - - - - 89 [物性値] 密度 (g/cm3) 6.4 6.6 6.6 6.5 6.6 含油率 (容積%) 26.8 24.8 24.1 24.2 22.0 硬さ (Hv) 120.9 121.5 130.5 87.0 56.3 圧環強さ(kg/mm2) 22.7 23.6 17.6 17.9 19.2
【0017】〈軸受試験I〉上記No.1〜5のすべり軸受
について、次の条件下で試験後の軸受内径の摩耗寸法お
よび外観状況、相手材(シャフト)外径の摩耗寸法および
外観状況ならびに試験終了直前の摩耗係数および軸受外
径面の昇温温度の測定または評価が行われた。なお、外
観状況は、良好な順にA,B,C,Dとした。 相手材(シャフト)材質:SUS 430 相手材(シャフト)外径:8mm(-0.010〜0.020) 軸受とシャフトとのクリアランス:0.010〜0.040mm 荷重:32kg 面圧:50kg/cm2 回転数:1194rpm 周速:30m/分 PV値:1500kg/cm2・m/分 試験時間:10時間 周動長さ:18000m
について、次の条件下で試験後の軸受内径の摩耗寸法お
よび外観状況、相手材(シャフト)外径の摩耗寸法および
外観状況ならびに試験終了直前の摩耗係数および軸受外
径面の昇温温度の測定または評価が行われた。なお、外
観状況は、良好な順にA,B,C,Dとした。 相手材(シャフト)材質:SUS 430 相手材(シャフト)外径:8mm(-0.010〜0.020) 軸受とシャフトとのクリアランス:0.010〜0.040mm 荷重:32kg 面圧:50kg/cm2 回転数:1194rpm 周速:30m/分 PV値:1500kg/cm2・m/分 試験時間:10時間 周動長さ:18000m
【0018】得られた結果は、次の表2に示される。 表2 No.1 No.2 No.3 No.4 No.5 軸受内径 摩耗寸法 (mm) 0.005 0.009 0.011 0.033 0.027 外観状況 A B C D B 相手材外径 摩耗寸法 (mm) 0.000 0.006 0.009 0.033 0.031 外観状況 A C D C C 試験終了直前 摩耗係数μ 0.04 0.09 0.16 0.19 0.11 昇温温度 (℃) 31 39 59 70 42
【0019】〈軸受試験II〉前記No.1とNo.5のすべり軸
受について、次の条件下で運転時間に対する軸受温度お
よび摩擦係数の変化を測定し、図1および図2のグラフ
に示されるような結果を得た。 相手材(シャフト)材質:SUS 430 相手材(シャフト)外径:8mm(-0.010〜0.020) 軸受とシャフトとのクリアランス:0.010〜0.040mm 荷重:16kg 面圧:20kg/cm2 回転数:3000rpm 周速:75m/分 PV値:1500kg/cm2・m/分 試験時間:100時間 周動長さ:450000m
受について、次の条件下で運転時間に対する軸受温度お
よび摩擦係数の変化を測定し、図1および図2のグラフ
に示されるような結果を得た。 相手材(シャフト)材質:SUS 430 相手材(シャフト)外径:8mm(-0.010〜0.020) 軸受とシャフトとのクリアランス:0.010〜0.040mm 荷重:16kg 面圧:20kg/cm2 回転数:3000rpm 周速:75m/分 PV値:1500kg/cm2・m/分 試験時間:100時間 周動長さ:450000m
【0020】〈軸受試験III〉前記No.1とNo.5のすべり
軸受について、次の条件下でPV値に対する摩擦係数の変
化を測定し、図3のグラフに示されるような結果を得
た。 相手材(シャフト)材質:SUS 430 相手材(シャフト)外径:8mm(-0.010〜0.020) 軸受とシャフトとのクリアランス:0.010〜0.040mm 荷重:2時間毎に2,5,10,20,37,62kgと累積 面圧:2時間毎に1.6,4,8,16,30,50kg/cm2負荷 回転数:2390rpm 周速:60m/分 PV値:2時間毎に96,240,480,960,1800,3000kg/cm2
・m/分 試験時間:合計12時間 周動長さ:43200m
軸受について、次の条件下でPV値に対する摩擦係数の変
化を測定し、図3のグラフに示されるような結果を得
た。 相手材(シャフト)材質:SUS 430 相手材(シャフト)外径:8mm(-0.010〜0.020) 軸受とシャフトとのクリアランス:0.010〜0.040mm 荷重:2時間毎に2,5,10,20,37,62kgと累積 面圧:2時間毎に1.6,4,8,16,30,50kg/cm2負荷 回転数:2390rpm 周速:60m/分 PV値:2時間毎に96,240,480,960,1800,3000kg/cm2
・m/分 試験時間:合計12時間 周動長さ:43200m
【図1】軸受試験IIにおける運転時間と軸受温度との関
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
【図2】軸受試験IIにおける運転時間と摩擦係数との関
係を示すグラフである。
係を示すグラフである。
【図3】軸受試験IIIにおけるPV値と摩擦係数との関係
を示すグラフである。
を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 錫粉末3〜10重量%、鉄粉末2〜15重量%、
固体潤滑剤粉末2〜10重量%および残部が青銅合金粉末よ
りなる原料粉末を粉末冶金法によって焼結して得られた
焼結摺動部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7039354A JPH08209264A (ja) | 1995-02-03 | 1995-02-03 | 焼結摺動部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7039354A JPH08209264A (ja) | 1995-02-03 | 1995-02-03 | 焼結摺動部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08209264A true JPH08209264A (ja) | 1996-08-13 |
Family
ID=12550745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7039354A Pending JPH08209264A (ja) | 1995-02-03 | 1995-02-03 | 焼結摺動部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08209264A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105689722A (zh) * | 2016-01-23 | 2016-06-22 | 河北工程大学 | 一种铜基含油轴承材料及其制备方法 |
CN106521211A (zh) * | 2016-12-09 | 2017-03-22 | 钦州市钦南区科学技术情报研究所 | 一种自润滑铜合金材料及制备方法 |
EP3372699A1 (en) | 2017-03-08 | 2018-09-12 | Daido Metal Company Ltd. | Sliding member |
-
1995
- 1995-02-03 JP JP7039354A patent/JPH08209264A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105689722A (zh) * | 2016-01-23 | 2016-06-22 | 河北工程大学 | 一种铜基含油轴承材料及其制备方法 |
CN106521211A (zh) * | 2016-12-09 | 2017-03-22 | 钦州市钦南区科学技术情报研究所 | 一种自润滑铜合金材料及制备方法 |
EP3372699A1 (en) | 2017-03-08 | 2018-09-12 | Daido Metal Company Ltd. | Sliding member |
US10288118B2 (en) | 2017-03-08 | 2019-05-14 | Daido Metal Company Ltd. | Sliding member |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5247329B2 (ja) | 鉄系焼結軸受およびその製造方法 | |
JP5059022B2 (ja) | 粉末冶金用鉄−銅複合粉末及びその製造方法 | |
US5346668A (en) | Copper based alloy for wear resistant sliding layer and sliding member | |
WO2016035880A1 (ja) | Cu基焼結軸受及びCu基焼結軸受の製造方法 | |
JPH0765133B2 (ja) | 耐摩耗性銅系焼結含油軸受材料 | |
JP3861771B2 (ja) | 平軸受およびその製造方法 | |
GB2333779A (en) | Composite metal powder for sintered bearing, and sintered oil-retaining bearing | |
US6837915B2 (en) | High density, metal-based materials having low coefficients of friction and wear rates | |
JPH01275735A (ja) | 焼結合金材およびその製造法 | |
JP2001107162A (ja) | 青銅系焼結合金とそれを用いた軸受及び製造方法 | |
JPH08209264A (ja) | 焼結摺動部材 | |
JPH0140907B2 (ja) | ||
JPH01255631A (ja) | 焼結合金軸受材およびその製造法 | |
JP2553374B2 (ja) | 含油軸受用焼結合金材およびその製造法 | |
JPS55134102A (en) | Cu-base sintered bearing of high graphite content and production thereof | |
CN108883472B (zh) | Cu基烧结滑动材料及其制造方法 | |
JP2001003123A (ja) | 含油軸受用焼結合金およびその製造方法 | |
JP7021312B2 (ja) | 焼結軸受 | |
GB2067221A (en) | Sintered Alloys | |
JP3254830B2 (ja) | 焼結摺動部材 | |
JP2977941B2 (ja) | 低摩擦係数焼結軸受の製造方法 | |
JPH0488139A (ja) | 摺動材料 | |
JPH04124248A (ja) | 含油軸受用焼結合金およびその製造方法 | |
JPS5919181B2 (ja) | 焼結摺動部材 | |
JP6759389B2 (ja) | 焼結軸受 |