JPH08207679A - エネルギー吸収部材 - Google Patents
エネルギー吸収部材Info
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- JPH08207679A JPH08207679A JP4493695A JP4493695A JPH08207679A JP H08207679 A JPH08207679 A JP H08207679A JP 4493695 A JP4493695 A JP 4493695A JP 4493695 A JP4493695 A JP 4493695A JP H08207679 A JPH08207679 A JP H08207679A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 重量増を伴わずに大きな圧壊ストロークを確
保しながら簡単な機構でもって衝撃を緩やかに吸収す
る。 【構成】 衝突方向に対して高さ方向が平行となるよう
に設置される円錐台形状の吸収部材本体1を有してい
る。上記吸収部材本体1は、上面半径R、底面半径r、
高さhが、R<r 且つ h>Rの関係を満たすように
形成されている。
保しながら簡単な機構でもって衝撃を緩やかに吸収す
る。 【構成】 衝突方向に対して高さ方向が平行となるよう
に設置される円錐台形状の吸収部材本体1を有してい
る。上記吸収部材本体1は、上面半径R、底面半径r、
高さhが、R<r 且つ h>Rの関係を満たすように
形成されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝突時の衝突エネルギ
ーを吸収して乗員乗客および構体を保護するエネルギー
吸収部材に関するものである。
ーを吸収して乗員乗客および構体を保護するエネルギー
吸収部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高速鉄道車両等の鉄道車両や自動車は、
通常、衝突時の衝撃を吸収して乗員や構体を保護するよ
うに、衝突エネルギーを吸収するエネルギー吸収部材を
備えている。上記の鉄道車両に搭載されるエネルギー吸
収部材には、従来、円柱状のパイプを束ねた構成やハニ
カムパネルを積層した構成、発泡アルミ(アルミ合金で
形成されたフォーム材)からなる構成が採用されてい
る。また、自動車に搭載されるエネルギー吸収部材に
は、従来、低速度域の衝突エネルギーを主に吸収するバ
ンパーと、高速度域の衝突エネルギーを主に吸収するサ
イドメンバーとが用いられている。
通常、衝突時の衝撃を吸収して乗員や構体を保護するよ
うに、衝突エネルギーを吸収するエネルギー吸収部材を
備えている。上記の鉄道車両に搭載されるエネルギー吸
収部材には、従来、円柱状のパイプを束ねた構成やハニ
カムパネルを積層した構成、発泡アルミ(アルミ合金で
形成されたフォーム材)からなる構成が採用されてい
る。また、自動車に搭載されるエネルギー吸収部材に
は、従来、低速度域の衝突エネルギーを主に吸収するバ
ンパーと、高速度域の衝突エネルギーを主に吸収するサ
イドメンバーとが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のように、鉄道車両に搭載されるエネルギー吸収部材
では、円柱状のパイプを束ねた構成やハニカムパネルを
積層した構成の場合、圧壊初期に過大な反力が発生して
車両構体を損傷させる可能性が高く、発泡アルミからな
る構成の場合、圧壊ストロークが短い割に大重量となり
易いという問題がある。
来のように、鉄道車両に搭載されるエネルギー吸収部材
では、円柱状のパイプを束ねた構成やハニカムパネルを
積層した構成の場合、圧壊初期に過大な反力が発生して
車両構体を損傷させる可能性が高く、発泡アルミからな
る構成の場合、圧壊ストロークが短い割に大重量となり
易いという問題がある。
【0004】また、自動車に搭載されるエネルギー吸収
部材では、低速度域から高速度域までの衝撃を吸収しよ
うとすると、バンパー部分の耐衝撃設計が複雑となり、
バンパーの重量増やコストアップを招来し易いという問
題がある。さらに、耐衝撃性を向上させる場合には、バ
ンパー部分の剛性および圧壊強度が高くなるため、衝撃
入力時に過大な反力が発生し、衝撃の円滑な吸収が困難
になるという問題もある。
部材では、低速度域から高速度域までの衝撃を吸収しよ
うとすると、バンパー部分の耐衝撃設計が複雑となり、
バンパーの重量増やコストアップを招来し易いという問
題がある。さらに、耐衝撃性を向上させる場合には、バ
ンパー部分の剛性および圧壊強度が高くなるため、衝撃
入力時に過大な反力が発生し、衝撃の円滑な吸収が困難
になるという問題もある。
【0005】そこで、近年においては、衝撃を円滑に吸
収できるように、バンパーとサイドメンバーとを接続す
るステー部分のスペースにもエネルギー吸収部材が配設
されるようになっている。
収できるように、バンパーとサイドメンバーとを接続す
るステー部分のスペースにもエネルギー吸収部材が配設
されるようになっている。
【0006】即ち、例えば特開昭60─226340号
公報には、バンパー取り付け部分に湾曲した板バネの2
枚を組み合わせた構成が開示されており、この構成によ
れば、前方からの衝突エネルギーに加えて斜め方向から
の衝突エネルギーも良好に吸収することが可能になって
いる。また、特開昭51─27056号公報には、バン
パーに空気圧を利用した緩衝装置を連結した構成が開示
されており、この構成によれば、大小様々な衝突エネル
ギーを吸収することが可能になっている。ところが、こ
のような構成のエネルギー吸収部材では、構造が複雑で
あるため、コストアップし易いという問題がある。
公報には、バンパー取り付け部分に湾曲した板バネの2
枚を組み合わせた構成が開示されており、この構成によ
れば、前方からの衝突エネルギーに加えて斜め方向から
の衝突エネルギーも良好に吸収することが可能になって
いる。また、特開昭51─27056号公報には、バン
パーに空気圧を利用した緩衝装置を連結した構成が開示
されており、この構成によれば、大小様々な衝突エネル
ギーを吸収することが可能になっている。ところが、こ
のような構成のエネルギー吸収部材では、構造が複雑で
あるため、コストアップし易いという問題がある。
【0007】従って、本発明は、重量増を伴わずに大き
な圧壊ストロークを確保しながら簡単な機構でもって衝
撃を緩やかに吸収することができるエネルギー吸収部材
を提供することを目的としている。
な圧壊ストロークを確保しながら簡単な機構でもって衝
撃を緩やかに吸収することができるエネルギー吸収部材
を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、衝突方向に対して高さ方向が平行となるように設置
される円錐台形状の吸収部材本体を有したエネルギー吸
収部材であって、上記吸収部材本体は、上面半径R、底
面半径r、高さhが、R<r 且つ h>Rの関係を満
たすように形成されていることを特徴としている。
に、衝突方向に対して高さ方向が平行となるように設置
される円錐台形状の吸収部材本体を有したエネルギー吸
収部材であって、上記吸収部材本体は、上面半径R、底
面半径r、高さhが、R<r 且つ h>Rの関係を満
たすように形成されていることを特徴としている。
【0009】
【作用】上記の構成によれば、円錐台形状の吸収部材本
体は、衝突方向に対して高さ方向が平行となるように設
置されるため、側面壁が衝突エネルギーの入力方向に対
して傾斜した状態となる。従って、エネルギー吸収部材
は、吸収部材本体の側面壁が比較的に小さな衝突エネル
ギーであっても撓みを生じ易いものになっている。さら
に、エネルギー吸収部材は、吸収部材本体の上面半径R
と底面半径rと高さhとがR<r且つh>Rの関係を満
たすように設定されているため、吸収部材本体の変形初
期における過大な反力が防止されたものになっていると
共に、側面壁の塑性座屈および上下端付近での弾性拘束
による初期圧壊荷重(座屈荷重)の上昇が防止されたも
のになっている。これにより、エネルギー吸収部材は、
衝突時の衝突エネルギーを吸収部材本体の側面壁の座屈
により吸収するようになっているため、重量増を伴わず
に大きな圧壊ストロークを確保しながら簡単な機構でも
って衝撃を円滑に吸収することができるようになってい
る。
体は、衝突方向に対して高さ方向が平行となるように設
置されるため、側面壁が衝突エネルギーの入力方向に対
して傾斜した状態となる。従って、エネルギー吸収部材
は、吸収部材本体の側面壁が比較的に小さな衝突エネル
ギーであっても撓みを生じ易いものになっている。さら
に、エネルギー吸収部材は、吸収部材本体の上面半径R
と底面半径rと高さhとがR<r且つh>Rの関係を満
たすように設定されているため、吸収部材本体の変形初
期における過大な反力が防止されたものになっていると
共に、側面壁の塑性座屈および上下端付近での弾性拘束
による初期圧壊荷重(座屈荷重)の上昇が防止されたも
のになっている。これにより、エネルギー吸収部材は、
衝突時の衝突エネルギーを吸収部材本体の側面壁の座屈
により吸収するようになっているため、重量増を伴わず
に大きな圧壊ストロークを確保しながら簡単な機構でも
って衝撃を円滑に吸収することができるようになってい
る。
【0010】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図12を用い
て説明する。本実施例に係るエネルギー吸収部材は、図
1に示すように、衝突方向に対して高さ方向が平行とな
るように設置される円錐台形状の吸収部材本体1と、吸
収部材本体1の底面に設けられた取付部材2とからなっ
ており、取付部材2は、ピンやボルト等の締結部材の貫
通孔を形成し易いように、吸収部材本体1の底面半径r
よりも大きな一辺を有する矩形形状に形成されている。
て説明する。本実施例に係るエネルギー吸収部材は、図
1に示すように、衝突方向に対して高さ方向が平行とな
るように設置される円錐台形状の吸収部材本体1と、吸
収部材本体1の底面に設けられた取付部材2とからなっ
ており、取付部材2は、ピンやボルト等の締結部材の貫
通孔を形成し易いように、吸収部材本体1の底面半径r
よりも大きな一辺を有する矩形形状に形成されている。
【0011】また、吸収部材本体1は、アルミ合金(6
383−0)等の金属材料または合成樹脂等の有機系材
料により厚みが例えば1.0mmの中空状に形成されて
おり、上面半径Rと底面半径rと高さhとは、例えば上
面半径Rが60mm、底面半径rが100mm、高さh
が70mmのように、R<r且つh>Rの関係を満たす
ように設定されている。
383−0)等の金属材料または合成樹脂等の有機系材
料により厚みが例えば1.0mmの中空状に形成されて
おり、上面半径Rと底面半径rと高さhとは、例えば上
面半径Rが60mm、底面半径rが100mm、高さh
が70mmのように、R<r且つh>Rの関係を満たす
ように設定されている。
【0012】ここで、R<rとした理由は、下記の試験
の結果、吸収部材本体1がR<rの関係を有することに
よって、変形初期における過大な反力の防止と良好なエ
ネルギー吸収特性とを得られることが明らかになったか
らである。
の結果、吸収部材本体1がR<rの関係を有することに
よって、変形初期における過大な反力の防止と良好なエ
ネルギー吸収特性とを得られることが明らかになったか
らである。
【0013】即ち、上面半径Rと底面半径rとがR=
r、R=0.9rおよびR=0.7rの関係を有した3
種類の吸収部材本体を用意し、吸収部材本体の高さ方向
に対して平行に荷重を付与したときの荷重Pと変位Dと
の関係を3種類の吸収部材本体について求めた。この結
果、図2に示すように、R<rの関係を満たすことによ
って、エネルギー吸収特性が良好になることが明らかに
なったと共に、変形初期に発生する最大の反力が、R=
rのとき約8ton、R=0.9rのとき約5.5to
n、R=0.7rのとき約4.8tonのように、R<
rの関係を満たすることにより十分に低減されることが
明らかになったからである。
r、R=0.9rおよびR=0.7rの関係を有した3
種類の吸収部材本体を用意し、吸収部材本体の高さ方向
に対して平行に荷重を付与したときの荷重Pと変位Dと
の関係を3種類の吸収部材本体について求めた。この結
果、図2に示すように、R<rの関係を満たすことによ
って、エネルギー吸収特性が良好になることが明らかに
なったと共に、変形初期に発生する最大の反力が、R=
rのとき約8ton、R=0.9rのとき約5.5to
n、R=0.7rのとき約4.8tonのように、R<
rの関係を満たすることにより十分に低減されることが
明らかになったからである。
【0014】また、h>Rとした理由は、下記の試験の
結果、吸収部材本体1がh>Rの関係を有するときに、
側面壁の塑性座屈および上下端付近での弾性拘束による
初期圧壊荷重(座屈荷重)の上昇が防止されることが明
らかになったからである。即ち、高さhと上面半径Rと
の比(h/R)が略“0.25”、“0.5”、“0.
75”、“1.0”、“1.5”、“2.0”、“2.
5”となるように、7種類の吸収部材本体を形成し、こ
れらの吸収部材本体をそれぞれ圧壊したときの最高荷重
PMAX を求め、これらの最高荷重PMAX をh/Rが
“1.0”のときの最高荷重PMAX で除算した値〔P
MAX /PMAX (h/R =1)〕を求めた。この結果、図3に
示すように、h/Rが“1.0”以上のときに、除算値
〔PMAX /PMAX (h/R =1)〕が“1.0”以下になる
ことが確認されたことから、吸収部材本体1の高さhと
上面半径Rとにh>Rの関係を満足させることによっ
て、初期圧壊荷重(座屈荷重)の上昇を防止できること
が明らかになったからである。
結果、吸収部材本体1がh>Rの関係を有するときに、
側面壁の塑性座屈および上下端付近での弾性拘束による
初期圧壊荷重(座屈荷重)の上昇が防止されることが明
らかになったからである。即ち、高さhと上面半径Rと
の比(h/R)が略“0.25”、“0.5”、“0.
75”、“1.0”、“1.5”、“2.0”、“2.
5”となるように、7種類の吸収部材本体を形成し、こ
れらの吸収部材本体をそれぞれ圧壊したときの最高荷重
PMAX を求め、これらの最高荷重PMAX をh/Rが
“1.0”のときの最高荷重PMAX で除算した値〔P
MAX /PMAX (h/R =1)〕を求めた。この結果、図3に
示すように、h/Rが“1.0”以上のときに、除算値
〔PMAX /PMAX (h/R =1)〕が“1.0”以下になる
ことが確認されたことから、吸収部材本体1の高さhと
上面半径Rとにh>Rの関係を満足させることによっ
て、初期圧壊荷重(座屈荷重)の上昇を防止できること
が明らかになったからである。
【0015】上記のエネルギー吸収部材10は、図4に
示すように、吸収部材本体1の上面がバンパーリインフ
ォースメント4に締結部材により接合されると共に、吸
収部材本体1の底面側の取付部材2がサイドメンバー5
の先端面に締結部材により接合されることによって、自
動車3のバンパーリインフォースメント4とサイドメン
バー5とを接続するステー部材として用いられるように
なっている。尚、エネルギー吸収部材10は、図5に示
すように、吸収部材本体1の上面がサイドメンバー5の
先端面に接合されると共に、吸収部材本体1の底面側の
取付部材2がバンパーリインフォースメント4に接合さ
れるようになっていても良い。
示すように、吸収部材本体1の上面がバンパーリインフ
ォースメント4に締結部材により接合されると共に、吸
収部材本体1の底面側の取付部材2がサイドメンバー5
の先端面に締結部材により接合されることによって、自
動車3のバンパーリインフォースメント4とサイドメン
バー5とを接続するステー部材として用いられるように
なっている。尚、エネルギー吸収部材10は、図5に示
すように、吸収部材本体1の上面がサイドメンバー5の
先端面に接合されると共に、吸収部材本体1の底面側の
取付部材2がバンパーリインフォースメント4に接合さ
れるようになっていても良い。
【0016】上記の構成において、エネルギー吸収部材
10をステー部材として備えた自動車が正面衝突した場
合、衝突エネルギーは、吸収部材本体1の高さ方向に一
致した方向からバンパーリインフォースメント4、エネ
ルギー吸収部材10およびサイドメンバー5に付与され
ることになる。この際、バンパーリインフォースメント
4およびサイドメンバー5の側面壁は、衝突エネルギー
の入力方向に対して平行であるのに対し、エネルギー吸
収部材10の吸収部材本体1の側面壁は、衝突エネルギ
ーの入力方向に対して傾斜している。従って、エネルギ
ー吸収部材10は、吸収部材本体1の側面壁が比較的に
小さな衝突エネルギーであっても撓みを生じるため、バ
ンパーリインフォースメント4およびサイドメンバー5
が座屈を開始する前に、吸収部材本体1の側面壁が座屈
することになる。
10をステー部材として備えた自動車が正面衝突した場
合、衝突エネルギーは、吸収部材本体1の高さ方向に一
致した方向からバンパーリインフォースメント4、エネ
ルギー吸収部材10およびサイドメンバー5に付与され
ることになる。この際、バンパーリインフォースメント
4およびサイドメンバー5の側面壁は、衝突エネルギー
の入力方向に対して平行であるのに対し、エネルギー吸
収部材10の吸収部材本体1の側面壁は、衝突エネルギ
ーの入力方向に対して傾斜している。従って、エネルギ
ー吸収部材10は、吸収部材本体1の側面壁が比較的に
小さな衝突エネルギーであっても撓みを生じるため、バ
ンパーリインフォースメント4およびサイドメンバー5
が座屈を開始する前に、吸収部材本体1の側面壁が座屈
することになる。
【0017】さらに、吸収部材本体1の側面壁の傾斜
は、上面半径Rと底面半径rと高さhとがR<r且つh
>Rの関係を満たすように設定されているため、エネル
ギー吸収部材10は、変形初期における過大な反力が防
止されていると共に、側面壁の塑性座屈および上下端付
近での弾性拘束による初期圧壊荷重(座屈荷重)の上昇
が防止されている。
は、上面半径Rと底面半径rと高さhとがR<r且つh
>Rの関係を満たすように設定されているため、エネル
ギー吸収部材10は、変形初期における過大な反力が防
止されていると共に、側面壁の塑性座屈および上下端付
近での弾性拘束による初期圧壊荷重(座屈荷重)の上昇
が防止されている。
【0018】これにより、自動車3が衝突すると、衝突
エネルギーが吸収部材本体1の側面壁の座屈により緩や
かに吸収された後、バンパーリインフォースメント4お
よびサイドメンバー5の座屈によりさらに吸収されるこ
とになるため、衝撃が円滑に吸収されることになり、結
果として吸収部材本体1により乗員や構体が十分に保護
されることになる。
エネルギーが吸収部材本体1の側面壁の座屈により緩や
かに吸収された後、バンパーリインフォースメント4お
よびサイドメンバー5の座屈によりさらに吸収されるこ
とになるため、衝撃が円滑に吸収されることになり、結
果として吸収部材本体1により乗員や構体が十分に保護
されることになる。
【0019】次に、上記の動作を確認するため、下記の
圧壊試験を行った。即ち、図6(a)・(b)に示すよ
うに、従来の矩形(断面)形状のステー部材6を取り付
けたバンパーリインフォースメント4と、円錐台形状の
吸収部材本体1を有したエネルギー吸収部材10を取り
付けたバンパーリインフォースメント4とを用意した。
そして、バンパーリインフォースメント4側から荷重を
付与し、変位(mm)と圧壊荷重(ton)とを測定し
た。この結果、図7に示すように、ステー部材6を取り
付けたバンパーリインフォースメント4は、圧壊初期に
おいて荷重が急激に上昇して最高荷重に達するのに対
し、エネルギー吸収部材10を取り付けたバンパーリイ
ンフォースメント4は、荷重が緩やかに上昇した後、荷
重の変動を経て最高荷重に達することが明らかになっ
た。これにより、エネルギー吸収部材10をバンパーリ
インフォースメント4にステー部材の代わりに取り付け
ることによって、衝突時の衝突エネルギーをエネルギー
吸収部材10により緩やかに吸収した後、バンパーリイ
ンフォースメント4により吸収できることが確認され
た。
圧壊試験を行った。即ち、図6(a)・(b)に示すよ
うに、従来の矩形(断面)形状のステー部材6を取り付
けたバンパーリインフォースメント4と、円錐台形状の
吸収部材本体1を有したエネルギー吸収部材10を取り
付けたバンパーリインフォースメント4とを用意した。
そして、バンパーリインフォースメント4側から荷重を
付与し、変位(mm)と圧壊荷重(ton)とを測定し
た。この結果、図7に示すように、ステー部材6を取り
付けたバンパーリインフォースメント4は、圧壊初期に
おいて荷重が急激に上昇して最高荷重に達するのに対
し、エネルギー吸収部材10を取り付けたバンパーリイ
ンフォースメント4は、荷重が緩やかに上昇した後、荷
重の変動を経て最高荷重に達することが明らかになっ
た。これにより、エネルギー吸収部材10をバンパーリ
インフォースメント4にステー部材の代わりに取り付け
ることによって、衝突時の衝突エネルギーをエネルギー
吸収部材10により緩やかに吸収した後、バンパーリイ
ンフォースメント4により吸収できることが確認され
た。
【0020】尚、本実施例におけるエネルギー吸収部材
10は、図1に示すように、取付部材2に単数の吸収部
材本体1を設けた構成になっているが、これに限定され
ることはなく、図8(a)・(b)に示すように、取付
部材2に複数の吸収部材本体1…を平面状に等間隔で配
置した構成のパネル体11からなっていても良い。
10は、図1に示すように、取付部材2に単数の吸収部
材本体1を設けた構成になっているが、これに限定され
ることはなく、図8(a)・(b)に示すように、取付
部材2に複数の吸収部材本体1…を平面状に等間隔で配
置した構成のパネル体11からなっていても良い。
【0021】さらに、エネルギー吸収部材10は、図9
に示すように、鉄道車両7の先頭部分に設置されるエネ
ルギー吸収部材として好適に使用されるように、上記の
パネル体11が複数段積層された構成であっても良く、
この場合には、図10に示すように、吸収部材本体がハ
ニカム構造のパネル体からなっている場合と比較して、
衝突エネルギーを緩やかに吸収して大きな圧壊ストロー
クを得ることが可能になっている。
に示すように、鉄道車両7の先頭部分に設置されるエネ
ルギー吸収部材として好適に使用されるように、上記の
パネル体11が複数段積層された構成であっても良く、
この場合には、図10に示すように、吸収部材本体がハ
ニカム構造のパネル体からなっている場合と比較して、
衝突エネルギーを緩やかに吸収して大きな圧壊ストロー
クを得ることが可能になっている。
【0022】尚、パネル体11の積層形態は、図11に
示すように、各パネル体11の吸収部材本体1側が同一
方向となるように積層されたものあっても良いし、図1
2に示すように、パネル体11の吸収部材本体1側と取
付部材2側とが交互に逆方向となるように積層されたも
のであっても良い。
示すように、各パネル体11の吸収部材本体1側が同一
方向となるように積層されたものあっても良いし、図1
2に示すように、パネル体11の吸収部材本体1側と取
付部材2側とが交互に逆方向となるように積層されたも
のであっても良い。
【0023】
【発明の効果】本発明は、以上のように、衝突方向に対
して高さ方向が平行となるように設置される円錐台形状
の吸収部材本体を有したエネルギー吸収部材であって、
上記吸収部材本体は、上面半径R、底面半径r、高さh
が、R<r 且つ h>Rの関係を満たすように形成さ
れている構成である。
して高さ方向が平行となるように設置される円錐台形状
の吸収部材本体を有したエネルギー吸収部材であって、
上記吸収部材本体は、上面半径R、底面半径r、高さh
が、R<r 且つ h>Rの関係を満たすように形成さ
れている構成である。
【0024】これにより、衝突方向に対して傾斜し、R
<r且つh>Rの関係を満たすように形成された吸収部
材本体の側面壁が衝突時の衝突エネルギーを座屈により
吸収することになるため、重量増を伴わずに大きな圧壊
ストロークを確保しながら簡単な機構でもって衝撃を円
滑に吸収することができるという効果を奏する。
<r且つh>Rの関係を満たすように形成された吸収部
材本体の側面壁が衝突時の衝突エネルギーを座屈により
吸収することになるため、重量増を伴わずに大きな圧壊
ストロークを確保しながら簡単な機構でもって衝撃を円
滑に吸収することができるという効果を奏する。
【図1】エネルギー吸収部材の概略形状を示すものであ
り、(a)が平面図、(b)が正面図である。
り、(a)が平面図、(b)が正面図である。
【図2】エネルギー吸収部材の変位と荷重との関係を示
すグラフである。
すグラフである。
【図3】エネルギー吸収部材のh/RとPMAX /PMAX
(h/R =1)との関係を示すグラフである。
(h/R =1)との関係を示すグラフである。
【図4】エネルギー吸収部材が自動車に取り付けられた
状態を示す説明図である。
状態を示す説明図である。
【図5】エネルギー吸収部材が自動車に取り付けられた
状態を示す説明図である。
状態を示す説明図である。
【図6】圧壊試験方法を示す説明図である。
【図7】図6の圧壊試験により得られた変位と圧壊荷重
との関係を示すグラフである。
との関係を示すグラフである。
【図8】エネルギー吸収部材の概略形状を示すものであ
り、(a)が平面図、(b)が正面図である。
り、(a)が平面図、(b)が正面図である。
【図9】積層されたパネル体からなるエネルギー吸収部
材が鉄道車両に搭載された状態を示す説明図である。
材が鉄道車両に搭載された状態を示す説明図である。
【図10】吸収部材本体がハニカム構造である場合と円
錐台形状である場合との変位と圧壊荷重との関係をしえ
む示すグラフである。
錐台形状である場合との変位と圧壊荷重との関係をしえ
む示すグラフである。
【図11】パネル体の積層形態を示す説明図である。
【図12】パネル体の積層形態を示す説明図である。
1 吸収部材本体 2 取付部材 3 自動車 4 バンパーリインフォースメント 5 サイドメンバー 6 ステー部材 7 鉄道車両 10 エネルギー吸収部材 11 パネル体
Claims (10)
- 【請求項1】 衝突方向に対して高さ方向が平行となる
ように設置される円錐台形状の吸収部材本体を有したエ
ネルギー吸収部材であって、 上記吸収部材本体は、上面半径R、底面半径r、高さh
が、 R<r 且つ h>R の関係を満たすように形成されていることを特徴とする
エネルギー吸収部材。 - 【請求項2】 上記吸収部材本体が金属材料または有機
系材料からなることを特徴とする請求項1記載のエネル
ギー吸収部材。 - 【請求項3】 上記吸収部材本体が中空形状に形成され
ていることを特徴とする請求項1記載のエネルギー吸収
部材。 - 【請求項4】 バンパーリインフォースメントのステー
部材として用いられていることを特徴とする請求項1、
2または3記載のエネルギー吸収部材。 - 【請求項5】 上記バンパーリインフォースメントに上
記吸収部材本体の上面側が取り付けられていることを特
徴とする請求項4記載のエネルギー吸収部材。 - 【請求項6】 上記バンパーリインフォースメントに上
記吸収部材本体の底面側が取り付けられていることを特
徴とする請求項4記載のエネルギー吸収部材。 - 【請求項7】 上記吸収部材本体が取付部材に平面状に
複数配置されたパネル体からなっていることを特徴とす
る請求項1、2または3記載のエネルギー吸収部材。 - 【請求項8】 上記吸収部材本体が取付部材に平面状に
複数配置されたパネル体を、吸収部材本体側が同一方向
となるように複数段積層して有していることを特徴とす
る請求項1、2または3記載のエネルギー吸収部材。 - 【請求項9】 上記吸収部材本体が取付部材に平面状に
複数配置されたパネル体を、吸収部材本体側が交互に逆
方向となるように複数段積層して有していることを特徴
とする請求項1、2または3記載のエネルギー吸収部
材。 - 【請求項10】 鉄道車両の先頭部分に設けられている
ことを特徴とする請求項8または9記載のエネルギー吸
収部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4493695A JPH08207679A (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | エネルギー吸収部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4493695A JPH08207679A (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | エネルギー吸収部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08207679A true JPH08207679A (ja) | 1996-08-13 |
Family
ID=12705375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4493695A Pending JPH08207679A (ja) | 1995-02-08 | 1995-02-08 | エネルギー吸収部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08207679A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2771355A1 (fr) * | 1997-11-25 | 1999-05-28 | Lin Pac Mouldings | Ensemble de pare-chocs de vehicule et vehicule comportant un tel ensemble de pare-chocs |
JP2005536392A (ja) * | 2002-08-23 | 2005-12-02 | ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ | 自動車の歩行者用エネルギ吸収体 |
JP2006347527A (ja) * | 2004-11-24 | 2006-12-28 | Kobe Steel Ltd | バンパ装置およびバンパステイ |
JP2007001386A (ja) * | 2005-06-22 | 2007-01-11 | Kobe Steel Ltd | バンパステイおよびバンパ装置 |
JP2008195224A (ja) * | 2007-02-13 | 2008-08-28 | Kobe Steel Ltd | バンパステイの取り付け構造およびバンパステイ |
-
1995
- 1995-02-08 JP JP4493695A patent/JPH08207679A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4527613B2 (ja) * | 2005-06-22 | 2010-08-18 | 株式会社神戸製鋼所 | バンパステイおよびバンパ装置 |
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