JPH08207513A - 二輪車用タイヤ - Google Patents
二輪車用タイヤInfo
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- JPH08207513A JPH08207513A JP7043568A JP4356895A JPH08207513A JP H08207513 A JPH08207513 A JP H08207513A JP 7043568 A JP7043568 A JP 7043568A JP 4356895 A JP4356895 A JP 4356895A JP H08207513 A JPH08207513 A JP H08207513A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tire
- tread
- spring hardness
- hardness
- central portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/0041—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts comprising different tread rubber layers
- B60C11/005—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts comprising different tread rubber layers with cap and base layers
- B60C11/0058—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts comprising different tread rubber layers with cap and base layers with different cap rubber layers in the axial direction
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/80—Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
- Y02T10/86—Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 二輪車用タイヤにおいて、直進時には少ない
エネルギーで、滑り等を生ずることのない安定した高速
走行ができ、且つカーブ等ではトレッド側部にヨレなど
を発生することがなく、グリップ力に優れ、高速コーナ
リングができる、特にマウンテンバイク用のタイヤとし
て好適な二輪車用タイヤを提供する。 【構成】 タイヤチューブの製造において、トレッドを
構成するゴム組成物として2種類のものを使用し、トレ
ッドの中央部の幅(タイヤの回転方向と直角の方向)5
〜25mm程度の部分のスプリング硬さ(JIS A)
を60°とし、トレッドの上記中央部以外の両側部のス
プリング硬さを70°とする。これにより、異なった特
性が要求される、主に直進時に接地するトレッド中央部
と、主にコーナリング時に接地するトレッド両側部の性
能を両立させ、安定した優れた走行性能が実現される二
輪車用タイヤを得る。
エネルギーで、滑り等を生ずることのない安定した高速
走行ができ、且つカーブ等ではトレッド側部にヨレなど
を発生することがなく、グリップ力に優れ、高速コーナ
リングができる、特にマウンテンバイク用のタイヤとし
て好適な二輪車用タイヤを提供する。 【構成】 タイヤチューブの製造において、トレッドを
構成するゴム組成物として2種類のものを使用し、トレ
ッドの中央部の幅(タイヤの回転方向と直角の方向)5
〜25mm程度の部分のスプリング硬さ(JIS A)
を60°とし、トレッドの上記中央部以外の両側部のス
プリング硬さを70°とする。これにより、異なった特
性が要求される、主に直進時に接地するトレッド中央部
と、主にコーナリング時に接地するトレッド両側部の性
能を両立させ、安定した優れた走行性能が実現される二
輪車用タイヤを得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直進時の抵抗が小さ
く、走行性に優れ、高速走行時にも微震がハンドルに伝
わり難く、また、ハンドルをとられることもなく、蛇行
が防止され、且つカーブ等では横滑りすることなく、安
全であり、更に、より少ない労力で登坂できる二輪車用
タイヤに関する。本発明の二輪車用タイヤは、一般の自
動二輪車及び自転車に用いることができるが、特にマウ
ンテンバイクのようにアップダウンが激しく、カーブの
多い悪路を走行するための二輪車用のタイヤとして好適
である。
く、走行性に優れ、高速走行時にも微震がハンドルに伝
わり難く、また、ハンドルをとられることもなく、蛇行
が防止され、且つカーブ等では横滑りすることなく、安
全であり、更に、より少ない労力で登坂できる二輪車用
タイヤに関する。本発明の二輪車用タイヤは、一般の自
動二輪車及び自転車に用いることができるが、特にマウ
ンテンバイクのようにアップダウンが激しく、カーブの
多い悪路を走行するための二輪車用のタイヤとして好適
である。
【0002】
【従来の技術】二輪車ではコーナリング時には相当に車
体を傾斜させて走行するため、タイヤのトレッド部の両
側部が接地することが多い。このようにコーナリング時
に接地するトレッド両側部と、直進時に接地するトレッ
ド中央部とでは、要求性能がかなり異なるため、従来よ
り両部位に対する要求性能を同時に満足するゴム組成物
の開発を目指して種々改良がなされている。
体を傾斜させて走行するため、タイヤのトレッド部の両
側部が接地することが多い。このようにコーナリング時
に接地するトレッド両側部と、直進時に接地するトレッ
ド中央部とでは、要求性能がかなり異なるため、従来よ
り両部位に対する要求性能を同時に満足するゴム組成物
の開発を目指して種々改良がなされている。
【0003】しかし、1種類のゴム組成物からなるトレ
ッドで直進時とコーナリング時、及び各種路面条件に対
応することは難しく、特にマウンテンバイクの競技のよ
うに、カーブ及び起伏の多い悪路をできるだけ高速で走
行するためには、これまでライダーは路面条件に合った
タイヤを選定して競技に臨んでいた。しかし、その走行
性能には限界があってまだまだ満足のいくものではな
く、転がり抵抗が大きい、コーナリング時に腰砕けが起
こる或いは高速時にタイヤブロックのヨレが発生する等
問題が多く、更なる改良が望まれている。
ッドで直進時とコーナリング時、及び各種路面条件に対
応することは難しく、特にマウンテンバイクの競技のよ
うに、カーブ及び起伏の多い悪路をできるだけ高速で走
行するためには、これまでライダーは路面条件に合った
タイヤを選定して競技に臨んでいた。しかし、その走行
性能には限界があってまだまだ満足のいくものではな
く、転がり抵抗が大きい、コーナリング時に腰砕けが起
こる或いは高速時にタイヤブロックのヨレが発生する等
問題が多く、更なる改良が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するものであり、転がり抵抗が小さく、高
速走行性に優れることが必要とされるトレッド中央部を
構成するためのゴム組成物、及び適度な剛性を有し、タ
イヤにヨレが発生せず、グリップ力の大きいことが必要
とされるトレッド両側部を構成するためのゴム組成物、
の2種類のゴム組成物を使用することにより、直進時ば
かりでなく、コーナリング時にも安定した、優れた走行
性能が維持される二輪車用タイヤを提供するものであ
る。
問題点を解決するものであり、転がり抵抗が小さく、高
速走行性に優れることが必要とされるトレッド中央部を
構成するためのゴム組成物、及び適度な剛性を有し、タ
イヤにヨレが発生せず、グリップ力の大きいことが必要
とされるトレッド両側部を構成するためのゴム組成物、
の2種類のゴム組成物を使用することにより、直進時ば
かりでなく、コーナリング時にも安定した、優れた走行
性能が維持される二輪車用タイヤを提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】第1発明の二輪車用タイ
ヤは、二色押出成形により形成される中央部と両側部と
からなるゴム製トレッドを備え、該中央部のスプリング
硬さ(JIS A)が55〜65°であり、該両側部の
スプリング硬さ(JIS A)が65〜75°であっ
て、且つ上記中央部と上記両側部との上記硬さの差が5
°以上であることを特徴とする。
ヤは、二色押出成形により形成される中央部と両側部と
からなるゴム製トレッドを備え、該中央部のスプリング
硬さ(JIS A)が55〜65°であり、該両側部の
スプリング硬さ(JIS A)が65〜75°であっ
て、且つ上記中央部と上記両側部との上記硬さの差が5
°以上であることを特徴とする。
【0006】また、第3発明の二輪車用タイヤは、二色
押出成形により形成される中央部と両側部とからなるゴ
ム製トレッドを備え、該中央部の300%伸長時の引張
応力が40〜80kg/cm2 であり、該両側部の30
0%伸長時の引張応力が100〜160kg/cm2 で
あることを特徴とする。尚、第4発明は、第1発明の特
定の硬さと、第3発明の特定の引張応力とを併せ有す
る、より高性能の二輪車用タイヤに関する。
押出成形により形成される中央部と両側部とからなるゴ
ム製トレッドを備え、該中央部の300%伸長時の引張
応力が40〜80kg/cm2 であり、該両側部の30
0%伸長時の引張応力が100〜160kg/cm2 で
あることを特徴とする。尚、第4発明は、第1発明の特
定の硬さと、第3発明の特定の引張応力とを併せ有す
る、より高性能の二輪車用タイヤに関する。
【0007】更に、第5発明の二輪車用タイヤは、二色
押出成形により形成される中央部と両側部とからなるゴ
ム製トレッドを備え、該中央部の幅が3〜30mmであ
り、且つ該中央部の30℃において測定した反発弾性が
60〜80であって、その300%伸長時の引張応力が
40〜80kg/cm2 であり、該両側部の0℃におい
て測定したTanδ値が0.14〜0.40であって、
その300%伸長時の引張応力が100〜160kg/
cm2 であることを特徴とする。
押出成形により形成される中央部と両側部とからなるゴ
ム製トレッドを備え、該中央部の幅が3〜30mmであ
り、且つ該中央部の30℃において測定した反発弾性が
60〜80であって、その300%伸長時の引張応力が
40〜80kg/cm2 であり、該両側部の0℃におい
て測定したTanδ値が0.14〜0.40であって、
その300%伸長時の引張応力が100〜160kg/
cm2 であることを特徴とする。
【0008】上記「ゴム製トレッド」は図1に示すよう
にタイヤ1の接地面であり、その「中央部」とはタイヤ
の幅方向(回転方向と直角の方向)の中心部のことであ
り、図1においては21で表される。その幅はトレッド
2の全幅にほぼ比例して設定すればよいが、3〜30m
m、好ましくは5〜25mm程度の幅とすればよく、通
常、この中央部は、タイヤの全周に渡って一定の幅の帯
状に構成されている。また、上記「両側部」とは、トレ
ッドの上記中央部を除く両側部のことであり、図1にお
いては22で表され、中央部同様タイヤの全周に渡って
一定の幅の帯状に構成されている。
にタイヤ1の接地面であり、その「中央部」とはタイヤ
の幅方向(回転方向と直角の方向)の中心部のことであ
り、図1においては21で表される。その幅はトレッド
2の全幅にほぼ比例して設定すればよいが、3〜30m
m、好ましくは5〜25mm程度の幅とすればよく、通
常、この中央部は、タイヤの全周に渡って一定の幅の帯
状に構成されている。また、上記「両側部」とは、トレ
ッドの上記中央部を除く両側部のことであり、図1にお
いては22で表され、中央部同様タイヤの全周に渡って
一定の幅の帯状に構成されている。
【0009】第1発明において、上記トレッド中央部の
スプリング硬さが55°未満では、走行時に進行方向に
発生するしなりに対する復元力が弱く、転がり抵抗が大
きくなって、走行により多くのエネルギーを要し、ま
た、65°を越える場合は、特に直進走行時のタイヤの
緩衝性が低下して乗り心地が悪くなる。更に、トレッド
両側部のスプリング硬さが65°未満では、剛性が不足
してタイヤにヨレが発生し、この変形の繰り返しのため
にタイヤ寿命が短くなり、また、75°を越える場合
は、剛性が高くなりすぎ、コーナリング時のタイヤのグ
リップ力が低下し、横滑りを生じることがあり、場合に
よってはゴムが欠け落ちることがある。
スプリング硬さが55°未満では、走行時に進行方向に
発生するしなりに対する復元力が弱く、転がり抵抗が大
きくなって、走行により多くのエネルギーを要し、ま
た、65°を越える場合は、特に直進走行時のタイヤの
緩衝性が低下して乗り心地が悪くなる。更に、トレッド
両側部のスプリング硬さが65°未満では、剛性が不足
してタイヤにヨレが発生し、この変形の繰り返しのため
にタイヤ寿命が短くなり、また、75°を越える場合
は、剛性が高くなりすぎ、コーナリング時のタイヤのグ
リップ力が低下し、横滑りを生じることがあり、場合に
よってはゴムが欠け落ちることがある。
【0010】また、上記中央部と両側部の硬さの差が5
°未満では、実走時に乗員が硬さの差を体感できるほど
の走行性能の違いが発現されない。この硬さの差は、通
常、5〜20°であり、特に7〜15°の範囲であれ
ば、トレッドの中央部と両側部それぞれの優れた特性が
より十分に発揮され、良好な走行性能が実現される。
°未満では、実走時に乗員が硬さの差を体感できるほど
の走行性能の違いが発現されない。この硬さの差は、通
常、5〜20°であり、特に7〜15°の範囲であれ
ば、トレッドの中央部と両側部それぞれの優れた特性が
より十分に発揮され、良好な走行性能が実現される。
【0011】尚、この硬さは、第2発明にあるように、
トレッド中央部の硬さが58〜62°であり、両側部の
硬さが68〜72°であることが好ましく、両部位の硬
さがこの範囲であれば、前記のそれぞれの特性が効果的
に発現され、特にマウンテンバイク等の過酷な走行を余
儀なくされる二輪車用のタイヤとして好適である。
トレッド中央部の硬さが58〜62°であり、両側部の
硬さが68〜72°であることが好ましく、両部位の硬
さがこの範囲であれば、前記のそれぞれの特性が効果的
に発現され、特にマウンテンバイク等の過酷な走行を余
儀なくされる二輪車用のタイヤとして好適である。
【0012】また、第3発明において、トレッド中央部
の300%伸長時の引張応力が40kg/cm2 未満で
は、転がり抵抗が大きくなって走行性能が低下し、ま
た、80kg/cm2 を越える場合は、中央部が硬くな
りすぎ、走行時に滑りが発生したり、グリップ力が低下
したりする。更に、トレッド両側部の300%伸長時の
引張応力が100kg/cm2 未満では、グリップ力に
は優れるものの、コーナリング時にタイヤにヨレが発生
し、この変形の繰り返しのためにタイヤ寿命が短くな
り、また、160kg/cm2 を越える場合は、コーナ
リング時のタイヤのグリップ力が低下し、横滑りを生じ
る恐れがある。
の300%伸長時の引張応力が40kg/cm2 未満で
は、転がり抵抗が大きくなって走行性能が低下し、ま
た、80kg/cm2 を越える場合は、中央部が硬くな
りすぎ、走行時に滑りが発生したり、グリップ力が低下
したりする。更に、トレッド両側部の300%伸長時の
引張応力が100kg/cm2 未満では、グリップ力に
は優れるものの、コーナリング時にタイヤにヨレが発生
し、この変形の繰り返しのためにタイヤ寿命が短くな
り、また、160kg/cm2 を越える場合は、コーナ
リング時のタイヤのグリップ力が低下し、横滑りを生じ
る恐れがある。
【0013】また、本発明の二輪車用タイヤでは、第4
発明のように、トレッド中央部が第1発明の特定のスプ
リング硬さと、第3発明の特定の引張応力とを併せ持
ち、且つ両側部が第1発明の特定のスプリング硬さと、
第3発明の特定の引張応力とを併せ有する場合には、よ
り安定した直進走行性及び高速コーナリング性が実現さ
れ好ましい。
発明のように、トレッド中央部が第1発明の特定のスプ
リング硬さと、第3発明の特定の引張応力とを併せ持
ち、且つ両側部が第1発明の特定のスプリング硬さと、
第3発明の特定の引張応力とを併せ有する場合には、よ
り安定した直進走行性及び高速コーナリング性が実現さ
れ好ましい。
【0014】更に、第5発明において、トレッド中央部
と両側部の引張応力が上限、下限を外れた場合の問題点
は、それぞれ第3発明と同様であり、また、トレッド中
央部の幅が3mm未満では、中央部に特定のゴム組成物
を使用し、特定の性能を付与したことによる特有の効果
が十分ではなく、30mmを越える場合は、両側部に特
定のゴム組成物を使用し、特定の性能を付与したことに
よる効果が十分に発現されない。
と両側部の引張応力が上限、下限を外れた場合の問題点
は、それぞれ第3発明と同様であり、また、トレッド中
央部の幅が3mm未満では、中央部に特定のゴム組成物
を使用し、特定の性能を付与したことによる特有の効果
が十分ではなく、30mmを越える場合は、両側部に特
定のゴム組成物を使用し、特定の性能を付与したことに
よる効果が十分に発現されない。
【0015】また、トレッド中央部の30℃において測
定した反発弾性が60未満では、転がり抵抗が大きくな
って走行性能が低下し、この反発弾性はタイヤの走行性
能上は高いほど好ましいが、80を越える場合は、タイ
ヤを加工する面で問題を生ずる。更に、両側部の0℃に
おいて測定したTanδ値が0.14未満では、グリッ
プ力が低下して横滑りを生じる恐れがあり、このTan
δ値も高いほどよいが、0.40を越える場合は、転が
り低下が大きくなる。この反発弾性は70〜80、Ta
nδ値は0.30〜0.40の範囲であることがより好
ましく、これら範囲であれば直進時及びコーナリング時
いずれにおいても優れた走行性能を有するタイヤが得ら
れ、このような構造及び特性のトレッドを有する二輪車
用タイヤは、競技用のマウンテンバイクのタイヤとして
特に好適である。
定した反発弾性が60未満では、転がり抵抗が大きくな
って走行性能が低下し、この反発弾性はタイヤの走行性
能上は高いほど好ましいが、80を越える場合は、タイ
ヤを加工する面で問題を生ずる。更に、両側部の0℃に
おいて測定したTanδ値が0.14未満では、グリッ
プ力が低下して横滑りを生じる恐れがあり、このTan
δ値も高いほどよいが、0.40を越える場合は、転が
り低下が大きくなる。この反発弾性は70〜80、Ta
nδ値は0.30〜0.40の範囲であることがより好
ましく、これら範囲であれば直進時及びコーナリング時
いずれにおいても優れた走行性能を有するタイヤが得ら
れ、このような構造及び特性のトレッドを有する二輪車
用タイヤは、競技用のマウンテンバイクのタイヤとして
特に好適である。
【0016】尚、本発明においては、上記の各物性は下
記の方法によって測定することができる。 硬さ及び引張応力;JIS K 6301に準ずる。 反発弾性(指数);東洋精機株式会社製のレジリエンス
テスター(BS規格)を使用し、温度30℃において測
定した。 Tanδ値;セイコー電子工業株式会社製の粘弾性スペ
クトロメーターを使用し、引張の動歪=1%、周波数=
10HZ、温度=0℃の条件で、厚さ1mm、幅5mm
のシートを試片として、挟み間隔=20mm、初期荷重
=30gで測定した。このTanδ値はタイヤのブレー
キング特性(コーナリング特性)を表す指標であり、こ
の数値が高いほどブレーキング特性に優れる。
記の方法によって測定することができる。 硬さ及び引張応力;JIS K 6301に準ずる。 反発弾性(指数);東洋精機株式会社製のレジリエンス
テスター(BS規格)を使用し、温度30℃において測
定した。 Tanδ値;セイコー電子工業株式会社製の粘弾性スペ
クトロメーターを使用し、引張の動歪=1%、周波数=
10HZ、温度=0℃の条件で、厚さ1mm、幅5mm
のシートを試片として、挟み間隔=20mm、初期荷重
=30gで測定した。このTanδ値はタイヤのブレー
キング特性(コーナリング特性)を表す指標であり、こ
の数値が高いほどブレーキング特性に優れる。
【0017】本発明の二輪車用タイヤのトレッドを構成
する素材ゴムとしては、スチレン・ブタジエン共重合ゴ
ム、ブタジエンゴム及びイソプレンゴム等、乗用車等も
含め、一般に車両用タイヤとして使用されているものを
特に制限されず用いることができる。この素材ゴムに、
加硫剤、加硫促進剤、カーボンブラック等の他、必要に
応じて熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤等を添
加し、トレッド中央部と両側部を構成するためのゴム組
成物を同時に押出し、タイヤの他の部分とともに成形
し、その後、加硫することにより製品とすることができ
る。
する素材ゴムとしては、スチレン・ブタジエン共重合ゴ
ム、ブタジエンゴム及びイソプレンゴム等、乗用車等も
含め、一般に車両用タイヤとして使用されているものを
特に制限されず用いることができる。この素材ゴムに、
加硫剤、加硫促進剤、カーボンブラック等の他、必要に
応じて熱安定剤、酸化防止剤、光安定剤、難燃剤等を添
加し、トレッド中央部と両側部を構成するためのゴム組
成物を同時に押出し、タイヤの他の部分とともに成形
し、その後、加硫することにより製品とすることができ
る。
【0018】本発明では、上記のようにしてタイヤを製
造する際に、特に加硫剤、カーボンブラック等の種類及
びその配合量等の組成を適宜設定することにより、得ら
れるタイヤトレッドのスプリング硬さ、引張応力、反発
弾性及びTanδ値を、第1〜5発明に特定される範囲
とすることができ、これにより優れた走行性能等を有す
る二輪車用タイヤを得ることができる。尚、上記各特性
は加硫条件を適宜調整することによっても変化させるこ
とができる。
造する際に、特に加硫剤、カーボンブラック等の種類及
びその配合量等の組成を適宜設定することにより、得ら
れるタイヤトレッドのスプリング硬さ、引張応力、反発
弾性及びTanδ値を、第1〜5発明に特定される範囲
とすることができ、これにより優れた走行性能等を有す
る二輪車用タイヤを得ることができる。尚、上記各特性
は加硫条件を適宜調整することによっても変化させるこ
とができる。
【0019】
【作用】二輪車はコーナリング時、特に速度が大きい場
合は車体をかなり傾斜させて走行することにより、遠心
力とのバランスをとりながら車体の安定を保っている。
そのため、タイヤの接地面であるトレッドの両側部が接
地することが多いが、トレッドの中央部と両側部とで
は、力の加わる方向及び大きさ等が異なるため、両部位
に対する要求性能には大きな違いがある。そこで、従来
より、1種類のゴム組成物によって、これら両性能の両
立を目指した改良が進められてきた。
合は車体をかなり傾斜させて走行することにより、遠心
力とのバランスをとりながら車体の安定を保っている。
そのため、タイヤの接地面であるトレッドの両側部が接
地することが多いが、トレッドの中央部と両側部とで
は、力の加わる方向及び大きさ等が異なるため、両部位
に対する要求性能には大きな違いがある。そこで、従来
より、1種類のゴム組成物によって、これら両性能の両
立を目指した改良が進められてきた。
【0020】例えば、硬さが52〜63°、摩耗指数が
80〜300程度の幅広い物性範囲において、トレッド
形成のためのゴム組成物が開発されてきたが、未だ上記
異なった要求性能の双方に十分応えられる製品は得られ
ていない。そこで本発明では、トレッド中央部を、直進
時に重要な転がり抵抗の小さいものとすることのできる
ゴム組成物で構成し、両側部を、コーナリング時に重要
なグリップ力の大きいものとすることのできるゴム組成
物で構成することにより、上記異なる所要性能の両立を
図ったものである。
80〜300程度の幅広い物性範囲において、トレッド
形成のためのゴム組成物が開発されてきたが、未だ上記
異なった要求性能の双方に十分応えられる製品は得られ
ていない。そこで本発明では、トレッド中央部を、直進
時に重要な転がり抵抗の小さいものとすることのできる
ゴム組成物で構成し、両側部を、コーナリング時に重要
なグリップ力の大きいものとすることのできるゴム組成
物で構成することにより、上記異なる所要性能の両立を
図ったものである。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳しく説明
する。 製造例 マウンテンバイク用タイヤを製造する従来の方法におい
て、スチレン・ブタジエン共重合ゴム等のゴム成分に、
特定の種類のカーボンブラック、加硫剤、加硫助剤、酸
化防止剤等を所定量配合した2種類のゴム配合物を準備
し、この配合物をそれぞれ2軸混練機で所定時間混練し
て分散、調製し、得られた2種類のゴム組成物を二色押
出成形機に供給して、成形温度80℃で同時に押出成形
してトレッドを形成し、このトレッド部を更にタイヤの
他の部分とも同時成形して一体とし、その後、加硫管
中、160℃で10分間加硫することにより、トレッド
の中央部と両側部とが異なったゴム組成物により構成さ
れた6種類のタイヤを得た。それらトレッドの中央部及
び両側部のスプリング硬さを、問題点等とともに表1に
示す。
する。 製造例 マウンテンバイク用タイヤを製造する従来の方法におい
て、スチレン・ブタジエン共重合ゴム等のゴム成分に、
特定の種類のカーボンブラック、加硫剤、加硫助剤、酸
化防止剤等を所定量配合した2種類のゴム配合物を準備
し、この配合物をそれぞれ2軸混練機で所定時間混練し
て分散、調製し、得られた2種類のゴム組成物を二色押
出成形機に供給して、成形温度80℃で同時に押出成形
してトレッドを形成し、このトレッド部を更にタイヤの
他の部分とも同時成形して一体とし、その後、加硫管
中、160℃で10分間加硫することにより、トレッド
の中央部と両側部とが異なったゴム組成物により構成さ
れた6種類のタイヤを得た。それらトレッドの中央部及
び両側部のスプリング硬さを、問題点等とともに表1に
示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示すトレッドを有するタイヤを使用
して実走した結果によれば、第1発明の範囲内である製
造例1では、優れた走行性能が実現された。また、中央
部の硬さが小さい製造例2では、転がり抵抗が大きく、
走行に多くのエネルギーを要し、この硬さが大きすぎる
製造例3では、特に直進時の乗り心地が低下した。更
に、両側部の硬さが小さい製造例4では、剛性が不足し
てタイヤにヨレが発生し、この硬さが大きすぎる製造例
5では、コーナリング時のグリップ力が低下した。ま
た、両部位の硬さの差が小さい製造例6では、乗員が硬
さの差を走行性能の差として体感できるほどの効果が表
れなかった。
して実走した結果によれば、第1発明の範囲内である製
造例1では、優れた走行性能が実現された。また、中央
部の硬さが小さい製造例2では、転がり抵抗が大きく、
走行に多くのエネルギーを要し、この硬さが大きすぎる
製造例3では、特に直進時の乗り心地が低下した。更
に、両側部の硬さが小さい製造例4では、剛性が不足し
てタイヤにヨレが発生し、この硬さが大きすぎる製造例
5では、コーナリング時のグリップ力が低下した。ま
た、両部位の硬さの差が小さい製造例6では、乗員が硬
さの差を走行性能の差として体感できるほどの効果が表
れなかった。
【0024】
【発明の効果】第1発明の二輪車用タイヤによれば、直
進時には少ないエネルギーで優れた走行性等が得られ、
また、コーナリグ時にはグリップ力が大きく、且つ滑り
を発生することがなく、優れた高速安定性が実現され
る。特にトレッドの硬さが第2発明に特定された範囲で
あれば、より上記性能に優れたタイヤが得られる。ま
た、第3発明に特定される物性を有する場合にも、第1
発明と同様優れた性能のタイヤが得られる。更に、第4
発明のように、第1発明及び第3発明に特定された物性
を併せ有する場合、及び第5発明のように、トレッド中
央部が特定の幅を有し、且つ中央部及び両側部がそれぞ
れ特定の物性を有する場合には、より優れた性能のタイ
ヤを得ることができる。
進時には少ないエネルギーで優れた走行性等が得られ、
また、コーナリグ時にはグリップ力が大きく、且つ滑り
を発生することがなく、優れた高速安定性が実現され
る。特にトレッドの硬さが第2発明に特定された範囲で
あれば、より上記性能に優れたタイヤが得られる。ま
た、第3発明に特定される物性を有する場合にも、第1
発明と同様優れた性能のタイヤが得られる。更に、第4
発明のように、第1発明及び第3発明に特定された物性
を併せ有する場合、及び第5発明のように、トレッド中
央部が特定の幅を有し、且つ中央部及び両側部がそれぞ
れ特定の物性を有する場合には、より優れた性能のタイ
ヤを得ることができる。
【図1】図1は、本発明の二輪車用タイヤの模式的な横
断面図である。
断面図である。
1;二輪車用タイヤ、2;トレッド部、21;トレッド
の中央部、22;トレッドの両側部、3;ショルダー
部、4;サイドウォール部。
の中央部、22;トレッドの両側部、3;ショルダー
部、4;サイドウォール部。
Claims (5)
- 【請求項1】 二色押出成形により形成される中央部と
両側部とからなるゴム製トレッドを備え、該中央部のス
プリング硬さ(JIS A)が55〜65°であり、該
両側部のスプリング硬さ(JIS A)が65〜75°
であって、且つ上記中央部と上記両側部との上記硬さの
差が5°以上であることを特徴とする二輪車用タイヤ。 - 【請求項2】 上記中央部のスプリング硬さ(JIS
A)が58〜62°であり、上記両側部のスプリング硬
さ(JIS A)が68〜72°である請求項1記載の
二輪車用タイヤ。 - 【請求項3】 二色押出成形により形成される中央部と
両側部とからなるゴム製トレッドを備え、該中央部の3
00%伸長時の引張応力が40〜80kg/cm2 であ
り、該両側部の300%伸長時の引張応力が100〜1
60kg/cm2 であることを特徴とする二輪車用タイ
ヤ。 - 【請求項4】 上記中央部のスプリング硬さ(JIS
A)が55〜65°であり、且つ300%伸長時の引張
応力が40〜80kg/cm2 であって、上記両側部の
スプリング硬さ(JIS A)が65〜75°であり、
且つ300%伸長時の引張応力が100〜160kg/
cm2 である請求項1又は3記載の二輪車用タイヤ。 - 【請求項5】 二色押出成形により形成される中央部と
両側部とからなるゴム製トレッドを備え、該中央部の幅
が3〜30mmであり、且つ該中央部の30℃において
測定した反発弾性が60〜80であって、その300%
伸長時の引張応力が40〜80kg/cm2 であり、該
両側部の0℃において測定したTanδ値が0.14〜
0.40であって、その300%伸長時の引張応力が1
00〜160kg/cm2 であることを特徴とする二輪
車用タイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7043568A JPH08207513A (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | 二輪車用タイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7043568A JPH08207513A (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | 二輪車用タイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08207513A true JPH08207513A (ja) | 1996-08-13 |
Family
ID=12667358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7043568A Pending JPH08207513A (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | 二輪車用タイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08207513A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006327256A (ja) * | 2005-05-23 | 2006-12-07 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
EP1785285A2 (en) * | 2005-11-09 | 2007-05-16 | Sumtiomo Rubber Industries Ltd | Tire for motorcycle and method for manufacturing the same |
EP3825144A1 (en) * | 2019-11-25 | 2021-05-26 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Tire for a motorcycle |
-
1995
- 1995-02-07 JP JP7043568A patent/JPH08207513A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006327256A (ja) * | 2005-05-23 | 2006-12-07 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 空気入りタイヤ |
EP1785285A2 (en) * | 2005-11-09 | 2007-05-16 | Sumtiomo Rubber Industries Ltd | Tire for motorcycle and method for manufacturing the same |
EP1785285A3 (en) * | 2005-11-09 | 2008-01-16 | Sumtiomo Rubber Industries Ltd | Tire for motorcycle and method for manufacturing the same |
EP3825144A1 (en) * | 2019-11-25 | 2021-05-26 | Sumitomo Rubber Industries, Ltd. | Tire for a motorcycle |
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