JPH08196321A - 鞄の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鞄本体の収容スペース内に被収納物を移動し
ないように有効的に小分けして収容できるとともに、被
収納物の大きさに限定されず小分け以外の用途にも使用
することができる鞄の構造を提供する 【構成】 被収納物を収納するべく袋状に形成され、そ
の開口縁９ａより突出するとともに係止部材としての他
方の面ファスナー１０を有した鍔部１１が設けられた複
数の収納体８と、収納体８を収容する収容スペース５を
有した鞄本体１と、鞄本体１の開口縁部３ａ近傍に設け
られ、収納体８の鍔部１１に設けられた他方の面ファス
ナー１０と係合し、収納体８を鞄本体１の収容スペース
５内に着脱自在に係止する係止部材として一方の面ファ
スナー６とを具備している。また、収納体８には、その
開口９を開閉自在とする閉塞部材を具備してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、種々の被収納物をそれ
ぞれ小分けして収納するための鞄の構造に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来、被収納物をそれぞれ小分けして収
納する鞄の構造においては、被収納物をそれぞれ収納用
ケースに収納し、この収納用ケースを鞄本体の収容スペ
ースに収容する構造が一般的に知られている。また、そ
の他に鞄本体の収容スペースが仕切り等で予め複数に区
分けされ、それぞれに被収納物を収容する構造も知られ
ている。特に、被収納物としては、乳児を連れて外出す
る際に用いられる哺乳瓶，タオル，替えおむつ，使用済
みおむつ等があり、上述した構成の鞄は、上記被収納物
の収納に用いられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の鞄の構造では、個々の収納用ケースを鞄本体の
収容スペースに収容する構造の場合、使用の際に収納用
ケースが収容スペース内で移動してしまい、収容スペー
ス内が煩雑になるとともに、必要な収納用ケースを取り
出すのに不具合であるという問題があった。さらに、被
収納物が哺乳瓶である場合では、収納用ケースの移動に
伴って哺乳瓶が転倒してしまい、哺乳瓶内に貯められて
いるミルク等の液体が漏れてしまうという問題があっ
た。

【０００４】また、鞄本体の収容スペースが仕切り等で
予め複数に区分けされた構造の場合、それぞれに被収納
物が収容されるので、被収納物が収容スペース内を移動
したり、収容スペース内が煩雑になるようなことはない
が、鞄本体の収容スペースが予め区分けされているの
で、収容される被収納物の大きさに制限が生じ、鞄の用
途が限定されてしまうという問題があった。

【０００５】そこで本発明は、上記課題を解消するため
に、鞄本体の収容スペース内に被収納物を移動しないよ
うに有効的に小分けして収容できるとともに、被収納物
の大きさに限定されず小分け以外の用途にも使用するこ
とができる鞄の構造を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による鞄の構造は、被収納物を収納する少なくと
も一つの収納体と、該収納体を収容する収容スペースを
有した鞄本体と、前記収納体を前記鞄本体の収容スペー
ス内に係止する係止部材と、を具備したことを特徴とし
ている。

【０００７】また、被収納物を収納するべく袋状に形成
され、その開口縁より突出するとともに面ファスナーを
有した鍔部が設けられた少なくとも一つの収納体と、該
収納体を収容する収容スペースを有した鞄本体と、該鞄
本体の開口縁部近傍に設けられ、前記収納体の鍔部に設
けられた面ファスナーと係合し、前記収納体を前記鞄本
体の収容スペース内に着脱自在に係止する面ファスナー
と、を具備した構成としてもよい。

【０００８】さらに、前記収納部の開口を開閉自在とす
る閉塞部材を設けてもよい。

【０００９】

【作用】被収納物が収納される収納体は、係止部材によ
って鞄本体の収容スペースに着脱自在に係止される。こ
れにより、被収納物は鞄本体の内部において区分けされ
て整理され、収容スペースの煩雑化が防止される。ま
た、収納体を鞄本体から取り外すことにより、被収納物
が収納体に納まらない場合等で、収容スペースが有効的
に利用される。さらに、前記収納部が閉塞部材によって
開閉自在とされることにより、被収納物に対する防塵効
果が得られる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して具
体的に説明する。図１は本発明による鞄の構造の一実施
例を示す斜視図である。

【００１１】この実施例による鞄の構造は、図１に示す
ように、持ち運び自在に手提げ２が設けられ、その開口
部３がファスナーまたは図に示すようなホック４等で開
閉自在に構成された鞄本体１内部の収容スペース５に係
止部材としての一方の面ファスナー６が設けられてい
る。この一方の面ファスナー６は、鞄本体１内部の開口
縁部３ａ近傍に設けられていて、その外表面６ａは、例
えばパイル状（または鉤状）に形成されている。そし
て、一方の面ファスナー６の上部には、覆蓋片７が設け
られており、一方の面ファスナー６の表面は、通常覆蓋
片７によって覆い隠されている。なお、一方の面ファス
ナー６の外表面６ａと接する覆蓋片７の内側面７ａに
は、一方の面ファスナー６と係合する、鉤状面ファスナ
ー（またはパイル状面ファスナー）が設けられていても
よい。

【００１２】また、本実施例の鞄の構造では、鞄本体１
の収容スペース５に収容される収納体８を有している。
この収納体８は、例えば哺乳瓶，タオル，替えおむつ等
の被収納物を個々に収納し得るように袋状に複数形成さ
れていて、その開口縁９ａの一部には、上述した一方の
面ファスナー６と係合するように表面に鉤状部（または
パイル状部）を備えている係止部材としての他方の面フ
ァスナー１０を有した鍔部１１が設けられている。そし
て、収納体８は、図２に示すように鍔部１１の他方の面
ファスナー１０を鞄本体１に設けられた一方の面ファス
ナー６に係合させることによって、鞄本体１内の収容ス
ペース５に着脱自在に係止される。

【００１３】なお、上述したように覆蓋片７の内側面７
ａに鉤状面ファスナー（またはパイル状面ファスナー）
が設けられている場合、これと接するべく鍔部１１の面
には、パイル状面ファスナー（または鉤状面ファスナ
ー）を設けることにより、一方の面ファスナー６と覆蓋
片７との間で、鍔部１１を挟持することができ、収容ス
ペース５に対して収納体８を、より確実に係止すること
が可能である。また、収納体８の開口９は、閉塞部材と
してのホック，面ファスナーまたは図２に示すようなフ
ァスナー１２等によって閉塞できるように形成されてい
てもよい。

【００１４】また、収納体８は、鞄本体１の収容スペー
ス５に係止された状態において、収納体８の外底部８ａ
が収容スペース５の内底部５ａに当接しないように、い
わゆる上げ底に構成されていて、収容スペース５の内底
部５ａに、収納体８に収納できない大きさの被収納物
や、例えば使用済みおむつ等、鞄本体１の外部から見ら
れたくない被収納物を収納できるようになっている。

【００１５】したがって、このように構成された鞄の構
造では、鞄本体１の収容スペース５に、対して着脱自在
に係止されるとともに、個々の被収納物を収納する収納
体８を設けたことにより、鞄本体１の収容スペース５内
に被収納物を移動しないように有効的に小分けして収容
できる。

【００１６】特に、このような鞄の構造により、乳児を
連れて外出する際に用いた場合、哺乳瓶，タオル，替え
おむつ，使用済みおむつ等を個々に小分けして収納する
ことが可能で、それぞれを容易に出し入れすることがで
き、哺乳瓶に関しては、鞄本体１内部で哺乳瓶が転倒す
ることがなく、哺乳瓶内に貯められているミルク等の液
体の漏れを防止することができる。

【００１７】そして、収納体８を鞄本体１より取り外す
ことにより、被収納物の大きさに限定されることなく、
例えば被収納物が収納体８に納まらない場合等、上述し
た小分け以外の用途にも使用することができる。

【００１８】また、収納体８の開口９を、閉塞部材とし
てのホック，面ファスナーまたは図２に示すようなファ
スナー１２等によって閉塞できるように構成したことに
より、防塵等の効果を得て、特に、上述した乳児を連れ
て外出する際に用いた場合における衛生面で優れた効果
を得ることができる。

【００１９】さらに、収納体８を鞄本体１より取り外し
た際においては、覆蓋片７が鞄本体１の開口縁部３ａに
設けられた一方の面ファスナー６を覆い隠すので、意匠
性を向上することができる。

【００２０】なお、鞄本体１の開口縁部３ａおよび鍔部
１２に設けられたそれぞれの面ファスナー６，１０およ
びを、パイル状および鉤状が表面に混在して形成された
雌雄一体の面ファスナーとすることにより、一方または
他方の面ファスナーを取り違えて縫製する等の誤りがな
くなって鞄本体１の製造が容易となり、この際のコスト
を低減することができる。

【００２１】また、上述した実施例では、収納体８を鞄
本体１に対して係止部材としての一方の面ファスナー６
および他方の面ファスナー１０によって係止するように
構成しているが、この限りでなく、係止部材として、例
えばフック，ホックまたはファスナー等を用いても上述
した実施例と同様な効果を得ることができる。

【００２２】さらに、図１および図２に示すように、鞄
本体１の周囲に収容スペースと別体の収納部１３を設け
ることにより、鞄としての使用方法が拡張されることは
言うまでもない。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように本発明による鞄の構
造は、鞄本体の収容スペースに、対して着脱自在に係止
されるとともに、被収納物を収納する収納体を設けたこ
とにより、鞄本体の収容スペース内に被収納物を移動し
ないように有効的に小分けして収容できる。

【００２４】そして、収納体を鞄本体より取り外すこと
により、被収納物の大きさに限定されることなく、例え
ば被収納物が収納体に納まらない場合等、上述した小分
け以外の用途にも使用することができる。

【００２５】また、収納体の開口を、閉塞部材によって
閉塞できるように構成したことにより、防塵等の効果を
得て、衛生面で優れた効果を得ることができるという効
果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による鞄の構造の一実施例を示す斜視
図。

【図２】同実施例の使用状態を示す斜視図。

【符号の説明】

１…鞄本体、３ａ…開口縁部、５…収容スペース、６…
一方の面ファスナー（係止部材）、８…収納体、９…開
口、９ａ…開口縁１０…他方の面ファスナー（係止部
材）、１１…鍔部、１２…ファスナー（閉塞部材）。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被収納物を収納する少なくとも一つの収
   納体と、 該収納体を収容する収容スペースを有した鞄本体と、 前記収納体を前記鞄本体の収容スペース内に係止する係
   止部材と、 を具備したことを特徴とする鞄の構造。
2. 【請求項２】 被収納物を収納するべく袋状に形成さ
   れ、その開口縁より突出するとともに面ファスナーを有
   した鍔部が設けられた少なくとも一つの収納体と、 該収納体を収容する収容スペースを有した鞄本体と、 該鞄本体の開口縁部近傍に設けられ、前記収納体の鍔部
   に設けられた面ファスナーと係合し、前記収納体を前記
   鞄本体の収容スペース内に着脱自在に係止する面ファス
   ナーと、 を具備したことを特徴とする鞄の構造。
3. 【請求項３】 前記収納部の開口を開閉自在とする閉塞
   部材を具備したことを特徴とする請求項１または請求項
   ２に記載の鞄の構造。