JPH0819345B2 - 顔料組成物および顔料の分散方法 - Google Patents
顔料組成物および顔料の分散方法Info
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- JPH0819345B2 JPH0819345B2 JP14465589A JP14465589A JPH0819345B2 JP H0819345 B2 JPH0819345 B2 JP H0819345B2 JP 14465589 A JP14465589 A JP 14465589A JP 14465589 A JP14465589 A JP 14465589A JP H0819345 B2 JPH0819345 B2 JP H0819345B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は使用適性,特に非集合性,流動性に優れたジ
ケトピロロピロール顔料組成物および分散方法に関す
る。
ケトピロロピロール顔料組成物および分散方法に関す
る。
(従来の技術) 一般に各種コーティングまたはインキ組成物中におい
て鮮明な色調と高い着色力を発揮する実用上有用な顔料
は微細な粒子からなっている。しかしながら顔料の微細
な粒子は,オフセットインキ,グラビアインキおよび塗
料のような非水性ビヒクルに分散する場合,安定な分散
体を得ることが難しく,製造作業上および得られる製品
の価値に重要な影響を及ぼす種々の問題を引き起こすこ
とが知られている。
て鮮明な色調と高い着色力を発揮する実用上有用な顔料
は微細な粒子からなっている。しかしながら顔料の微細
な粒子は,オフセットインキ,グラビアインキおよび塗
料のような非水性ビヒクルに分散する場合,安定な分散
体を得ることが難しく,製造作業上および得られる製品
の価値に重要な影響を及ぼす種々の問題を引き起こすこ
とが知られている。
例えば,微細な粒子からなる顔料を含む分散体は往々
にして高粘度を示し製品の分散機からの取出し,輸送が
困難となるばかりでなく,更に悪い場合は貯蔵中にゲル
化を起し使用困難となることがある。また異種の顔料を
混合して使用する場合,凝集による色分れや,沈降など
の減少により展色物において色むらや著しい着色力の低
下となって現れることがある。さらに展色物の塗膜表面
に関しては光沢の低下,レベリング不良等の状態不良を
生ずることがある。
にして高粘度を示し製品の分散機からの取出し,輸送が
困難となるばかりでなく,更に悪い場合は貯蔵中にゲル
化を起し使用困難となることがある。また異種の顔料を
混合して使用する場合,凝集による色分れや,沈降など
の減少により展色物において色むらや著しい着色力の低
下となって現れることがある。さらに展色物の塗膜表面
に関しては光沢の低下,レベリング不良等の状態不良を
生ずることがある。
また,顔料の分散とは直接関係しないが一部の有機顔
料では顔料の結晶状態の変化を伴う減少がある。
料では顔料の結晶状態の変化を伴う減少がある。
すなわちオフセットインキ,グラビアインキおよび塗
料等の非水性ビヒクル中でエネルギー的に不安定な顔料
の結晶粒子がその大きさ,形態を変化させて安定状態に
移行するため展色物において著しい色相の変化,着色力
の減少,粗粒子の発生等により商品価値を損なうことが
ある。
料等の非水性ビヒクル中でエネルギー的に不安定な顔料
の結晶粒子がその大きさ,形態を変化させて安定状態に
移行するため展色物において著しい色相の変化,着色力
の減少,粗粒子の発生等により商品価値を損なうことが
ある。
以上のような種々の問題点を解決するためにこれまで
も銅フタロシアニンおよびキナクリドン系顔料を中心と
して数多くの提案がされている。
も銅フタロシアニンおよびキナクリドン系顔料を中心と
して数多くの提案がされている。
その内容を技術的手法から分類すると大きく次のよう
な2つに分けられる。
な2つに分けられる。
第1法はUSP3370971およびUSP2965511号公報に見られ
るように酸化ケイ素,酸化アルミニウムおよび第3級ブ
チル安息香酸のように無色の化合物で顔料粒子表面を被
覆するものである。
るように酸化ケイ素,酸化アルミニウムおよび第3級ブ
チル安息香酸のように無色の化合物で顔料粒子表面を被
覆するものである。
第2法は特公昭41−2466号公報およびUSP2855403号公
報に代表されるように有機顔料を母体骨格とし側鎖にス
ルフォン基,スルフォンアミド基,アミノメチル基、フ
タルイミドメチル基等の置換基を導入して得られる化合
物を混合する方法である。
報に代表されるように有機顔料を母体骨格とし側鎖にス
ルフォン基,スルフォンアミド基,アミノメチル基、フ
タルイミドメチル基等の置換基を導入して得られる化合
物を混合する方法である。
第2の方法は第1の方法に比べ非水性ビヒクル中での
顔料の非集合性,結晶安定性等に関する効果が著しく大
きくまた顔料組成物の製造の安易さから判断しても非常
に有利な方法である。
顔料の非集合性,結晶安定性等に関する効果が著しく大
きくまた顔料組成物の製造の安易さから判断しても非常
に有利な方法である。
ジケトピロロピロール顔料に対して効果のある化合物
はほとんど知られていないのが現状であるが,ジケトピ
ロロピロール顔料に対しては,特開昭62−295966号公報
に示されている組成物が知られている。顔料分野では,
分散助剤が有効か否かは,遂一実験しないとわからない
が,キナクリドンのフタルイミドメチル誘導体等を併用
することは,効果が必ずしも良くない。
はほとんど知られていないのが現状であるが,ジケトピ
ロロピロール顔料に対しては,特開昭62−295966号公報
に示されている組成物が知られている。顔料分野では,
分散助剤が有効か否かは,遂一実験しないとわからない
が,キナクリドンのフタルイミドメチル誘導体等を併用
することは,効果が必ずしも良くない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は,ジケトピロロピロール顔料から成るオフセ
ットインキ,グラビアインキおよび塗料等を製造する場
合に,非集合性,流動性に優れた安定な分散液を得るた
めの顔料組成物および分散方法を提供するものである。
ットインキ,グラビアインキおよび塗料等を製造する場
合に,非集合性,流動性に優れた安定な分散液を得るた
めの顔料組成物および分散方法を提供するものである。
(課題を解決するための手段) 本発明はジケトピロロピロール顔料100重量部に対し
て前記一般式〔I〕で示されるキナクリドン誘導体0.3
〜30重量部を用いる顔料組成物および分散方法に関す
る。
て前記一般式〔I〕で示されるキナクリドン誘導体0.3
〜30重量部を用いる顔料組成物および分散方法に関す
る。
ジケトピロロピロール顔料は式(II)で示される化合
物である。これらの化合物は,米国特許第4,415,685
号,ヨーロッパ特許出願公開公報第133,156号または日
本国公開特許公報(A)第61−120861,61−183363,62−
149759等により公知である。
物である。これらの化合物は,米国特許第4,415,685
号,ヨーロッパ特許出願公開公報第133,156号または日
本国公開特許公報(A)第61−120861,61−183363,62−
149759等により公知である。
(式中の符号は前記と同じ。) また,本発明にかかわるキナクリドン誘導体は式
(I)で示される化合物である。
(I)で示される化合物である。
(式中の符号は前記と同じ。) 式(I)で表わされる化合物は,まず,常法によりキ
ナクリドン化合物をクロロアルキル化し,次いで,得ら
れたクロロアルキルキナクリドンとアミン類とを反応さ
せることにより製造できる。クロロアルキルキナクリド
ンとアミン類との反応に使用される溶媒としては,水ま
たはメタノール,エタノール,プロピルアルコール,イ
ソプロピルアルコール,アセトン,ジオキサン,N,N−ジ
メチルホルムアミド,N−メチル−2−ピロリジン,ジメ
チルスルホキシド,シクロヘキサン,トルエン,キシレ
ン等の一般の有機溶剤が挙げられるが,反応成分である
アミン類をそのまま溶媒として使用することも可能であ
る。また,この反応には,酸結合剤として水酸化ナトリ
ウム,炭酸ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸カリウ
ム,トリエチルアミン,ピリジン,p−ジメチルアミノピ
リジン等の塩基性化合物を併用して用いることもでき
る。
ナクリドン化合物をクロロアルキル化し,次いで,得ら
れたクロロアルキルキナクリドンとアミン類とを反応さ
せることにより製造できる。クロロアルキルキナクリド
ンとアミン類との反応に使用される溶媒としては,水ま
たはメタノール,エタノール,プロピルアルコール,イ
ソプロピルアルコール,アセトン,ジオキサン,N,N−ジ
メチルホルムアミド,N−メチル−2−ピロリジン,ジメ
チルスルホキシド,シクロヘキサン,トルエン,キシレ
ン等の一般の有機溶剤が挙げられるが,反応成分である
アミン類をそのまま溶媒として使用することも可能であ
る。また,この反応には,酸結合剤として水酸化ナトリ
ウム,炭酸ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸カリウ
ム,トリエチルアミン,ピリジン,p−ジメチルアミノピ
リジン等の塩基性化合物を併用して用いることもでき
る。
なお,アミン類としては,たとえば,ジメチルアミ
ン,ジエチルアミン,N−エチルイソプロピルアミン,N−
エチルプロピルアミン,N−メチルブチルアミン,N−メチ
ルイソブチルアミン,N−ブチルエチルアミン,N−tert−
ブチルエチルアミン,ジイソプロピルアミン,ジプロピ
ルアミン,N−sec−ブチルプロピルアミン,ジブチルア
ミン,ジ−sec−ブチルアミン,ジイソブチルアミン,N
−イソブチル−sec−ブチルアミン,ジアミルアミン,
ジイソアミルアミン,ジヘキシルアミン,ジ(2−エチ
ルヘキシル)アミン,ジオクチルアミン,N−メチルオク
タデシルアミン,ジデシルアミン,ジアリルアミン,N−
エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン,N−メチルヘキ
シルアミン,2−ヒドロキシメチルアミノエタノール,ジ
オレイルアミン,ジステアリルアミン,ピペリジン,2−
ピペコリン,3−ピペコリン,4−ピペコリン,2,4−ルペチ
ジン,2,6−ルペチジン,3,5−ルペチジン,3−ピペリジン
メタノール,ピペコリン酸,イソニペコチン酸,イソニ
コペチン酸メチル,イソニコペチン酸エチル,2−ピペリ
ジンエタノール,ピロリジン,3−ヒドロキシピロリジン
等である場合が挙げられる。
ン,ジエチルアミン,N−エチルイソプロピルアミン,N−
エチルプロピルアミン,N−メチルブチルアミン,N−メチ
ルイソブチルアミン,N−ブチルエチルアミン,N−tert−
ブチルエチルアミン,ジイソプロピルアミン,ジプロピ
ルアミン,N−sec−ブチルプロピルアミン,ジブチルア
ミン,ジ−sec−ブチルアミン,ジイソブチルアミン,N
−イソブチル−sec−ブチルアミン,ジアミルアミン,
ジイソアミルアミン,ジヘキシルアミン,ジ(2−エチ
ルヘキシル)アミン,ジオクチルアミン,N−メチルオク
タデシルアミン,ジデシルアミン,ジアリルアミン,N−
エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン,N−メチルヘキ
シルアミン,2−ヒドロキシメチルアミノエタノール,ジ
オレイルアミン,ジステアリルアミン,ピペリジン,2−
ピペコリン,3−ピペコリン,4−ピペコリン,2,4−ルペチ
ジン,2,6−ルペチジン,3,5−ルペチジン,3−ピペリジン
メタノール,ピペコリン酸,イソニペコチン酸,イソニ
コペチン酸メチル,イソニコペチン酸エチル,2−ピペリ
ジンエタノール,ピロリジン,3−ヒドロキシピロリジン
等である場合が挙げられる。
本発明で得られるキナクリドン誘導体のジケトピロロ
ピロール顔料に対する配合は,顔料100重量部に対し,0.
3〜30重量部が好ましい。0.3重量部より少ないと本発明
で得られる顔料分散剤の効果が得られず,また,30重量
部より多く用いても用いた分の効果が得られない。
ピロール顔料に対する配合は,顔料100重量部に対し,0.
3〜30重量部が好ましい。0.3重量部より少ないと本発明
で得られる顔料分散剤の効果が得られず,また,30重量
部より多く用いても用いた分の効果が得られない。
本発明にかかわるキナクリドン誘導体の使用方法とし
ては,例えば次のような方法がある。
ては,例えば次のような方法がある。
1.顔料とキナクリドン誘導体を予め混合して得られる顔
料組成物を非水系ビヒクル等に添加して分散する。
料組成物を非水系ビヒクル等に添加して分散する。
2.非水系ビヒクルなどに顔料とキナクリドン誘導体を別
々に添加して分散する。
々に添加して分散する。
3.非水系ビヒクルなどに顔料とキナクリドン誘導体を予
め別々に分散し得られた分散体を混合する。この場合キ
ナクリドン誘導体を溶剤のみで分散しても良い。
め別々に分散し得られた分散体を混合する。この場合キ
ナクリドン誘導体を溶剤のみで分散しても良い。
4.非水系ビヒクルなどに顔料を分散した後,得られた分
散体にキナクリドン誘導体を添加する。
散体にキナクリドン誘導体を添加する。
等があり,これらのいずれによっても目的とする効果が
得られる。
得られる。
上記1で示した顔料組成物の調整法としては,顔料粉
末と本発明に関わるキナクリドン誘導体の粉末を単に混
合しても十分目的とする効果が得られるが,ニーダー,
ロール,アトライター,スーパーミル,各種粉砕機等に
より機械的に混合するか,顔料の水または有機溶媒によ
るサスペンジョン系に本発明に係わるキナクリドン誘導
体を含む溶液を添加し、顔料表面にキナクリドン誘導体
を沈着させるか,硫酸等の強い溶解力をもつ溶媒に顔料
とキナクリドン誘導体を共溶解して水等の貧溶媒により
共沈させる等の緊密な混合法を行えば更に良好な結果を
得ることができる。
末と本発明に関わるキナクリドン誘導体の粉末を単に混
合しても十分目的とする効果が得られるが,ニーダー,
ロール,アトライター,スーパーミル,各種粉砕機等に
より機械的に混合するか,顔料の水または有機溶媒によ
るサスペンジョン系に本発明に係わるキナクリドン誘導
体を含む溶液を添加し、顔料表面にキナクリドン誘導体
を沈着させるか,硫酸等の強い溶解力をもつ溶媒に顔料
とキナクリドン誘導体を共溶解して水等の貧溶媒により
共沈させる等の緊密な混合法を行えば更に良好な結果を
得ることができる。
また,上記2〜4で示した,顔料とキナクリドン誘導
体との使用においては,非水系ビヒクルまたは溶剤中へ
の顔料あるいはキナクリドン誘導体の分散,これらの混
合等に分散機械としてディゾルバー,ハイスピードミキ
サー,ホモミキサー,ニーダー,ロールミル,サンドミ
ル,アトライター等を使用することにより顔料の良好な
分散ができる。
体との使用においては,非水系ビヒクルまたは溶剤中へ
の顔料あるいはキナクリドン誘導体の分散,これらの混
合等に分散機械としてディゾルバー,ハイスピードミキ
サー,ホモミキサー,ニーダー,ロールミル,サンドミ
ル,アトライター等を使用することにより顔料の良好な
分散ができる。
使用されるビヒクルとしては,ライムロジンワニス,
ポリアミド樹脂ワニスまたは塩化ビニル樹脂ワニス等の
グラビアインキ,ニトロセルロースラッカー,アミノア
ルキド樹脂の常乾もしくは焼付け塗料,アクリルラッカ
ー,アミノアクリリ樹脂焼付け塗料,ウレタン系樹脂塗
料等の非水性ビヒクルがある。
ポリアミド樹脂ワニスまたは塩化ビニル樹脂ワニス等の
グラビアインキ,ニトロセルロースラッカー,アミノア
ルキド樹脂の常乾もしくは焼付け塗料,アクリルラッカ
ー,アミノアクリリ樹脂焼付け塗料,ウレタン系樹脂塗
料等の非水性ビヒクルがある。
本発明によれば,ジケトピロロピロール顔料を単独で
使用した場合に比べ分散体の粘度の低下および構造粘性
の減少等良好な流動性を示すと同時に色分れ,結晶の変
化等の問題もなく印刷物あるいは塗膜の光沢が良く従っ
て美麗製品を得ることができる。
使用した場合に比べ分散体の粘度の低下および構造粘性
の減少等良好な流動性を示すと同時に色分れ,結晶の変
化等の問題もなく印刷物あるいは塗膜の光沢が良く従っ
て美麗製品を得ることができる。
特に,本発明にかかわるキナクリドン誘導体は,油変
性アミノアルキド樹脂塗料はもちろんのことオイルフリ
ーアルキド樹脂塗料でも極めて優れた分散効果を有して
いる。
性アミノアルキド樹脂塗料はもちろんのことオイルフリ
ーアルキド樹脂塗料でも極めて優れた分散効果を有して
いる。
本発明にかかわるキナクリドン誘導体の使用は非水系
ビヒクルだけに限定されず,その他の印刷インキや塗
料,さらにはプラスチックの着色においても,分散効果
に優れ,着色力のある着色物が得られる。
ビヒクルだけに限定されず,その他の印刷インキや塗
料,さらにはプラスチックの着色においても,分散効果
に優れ,着色力のある着色物が得られる。
以下に,本発明にかかわるキナクリドン誘導体の合成
法の概略を製造例として示す。なお,以下の「部」,
「%」とは「重量部」,「重量%」を表わし,キナクリ
ドン誘導体の番号は表−1に示される略号と一致する。
法の概略を製造例として示す。なお,以下の「部」,
「%」とは「重量部」,「重量%」を表わし,キナクリ
ドン誘導体の番号は表−1に示される略号と一致する。
〔製造例1〕 式(III)で示される化合物を常法によりトリ(クロ
ロメチル)化し,得られた化合物50部を水1000部に分散
した。次いでジエチルアミン56部を加えて70℃に昇温
し,同温度で5時間攪拌を行なった。沈澱物を濾過,水
洗し,70℃で乾燥して顔料分散剤(1)58部を得た。
ロメチル)化し,得られた化合物50部を水1000部に分散
した。次いでジエチルアミン56部を加えて70℃に昇温
し,同温度で5時間攪拌を行なった。沈澱物を濾過,水
洗し,70℃で乾燥して顔料分散剤(1)58部を得た。
〔製造例2〕 式〔IV〕で示される化合物を常法によりクロルメチル
化し,得られた化合物50部を水1000部に分散した。次い
で、ピペリジン40部を加えて100℃に昇温し,同温度で
3時間攪拌を行なった。沈澱物を濾過,水洗し,70℃で
乾燥して顔料分散剤(8)54部を得た。
化し,得られた化合物50部を水1000部に分散した。次い
で、ピペリジン40部を加えて100℃に昇温し,同温度で
3時間攪拌を行なった。沈澱物を濾過,水洗し,70℃で
乾燥して顔料分散剤(8)54部を得た。
本発明にかかわる顔料分散剤は,製造例1,2と同様の
方法により合成できる。その一部の例を表−1に示し
た。なお,表−1中の「Q1」は式(III)で示される化
合物の骨格構造を表わし,「Q2」は式(IV)で示される
化合物の骨格構造を表わすものとする。
方法により合成できる。その一部の例を表−1に示し
た。なお,表−1中の「Q1」は式(III)で示される化
合物の骨格構造を表わし,「Q2」は式(IV)で示される
化合物の骨格構造を表わすものとする。
なお,キナクリドン誘導体12は比較例を示す。
本発明で得られたキナクリドン誘導体の分散効果を評
価するため,下記式(V)で示されるジケトピロロピロ
ール顔料に対してキナクリドン誘導体を内割りで5%添
加して,下記配合の塗料を作成した。
価するため,下記式(V)で示されるジケトピロロピロ
ール顔料に対してキナクリドン誘導体を内割りで5%添
加して,下記配合の塗料を作成した。
配合(1) 顔料 9.5部 顔料分散剤 0.5部 アルキド樹脂系ワニス(不揮発分60%) 26.4部 メラミン樹脂系ワニス(不揮発分50%) 13.6部 シンナー 20部 (キシレン/n−ブタノール=8/2) 分散後添加する混合ワニス 48.3部 (アルキド/メラミン=7/3(固形分)) 配合(2) 顔料 9.5部 顔料分散剤 0.5部 オイルフリーポリエステル樹脂系ワニス 26.4部 (不揮発分60%) メラミン樹脂系ワニス(不揮発分50%) 13.6部 スワゾール 20部 分散後添加する混合ワニス 48.3部 (アルキド/メラミン=7/3(固形分)) 上記の配合をしたものを容器に入れ,スチールボール
を加えてペイントシェイカーにて分散し,塗料を作成し
た。これらの塗料を,顔料分散剤未添加の塗料(上記配
合において顔料分散剤を添加せず,顔料を10倍とした塗
料)と,下記の評価方法に従って比較した。表−2にそ
の結果の例を示した。なお,表−2における顔料分散剤
の番号は表−1中に示される略号と一致する。
を加えてペイントシェイカーにて分散し,塗料を作成し
た。これらの塗料を,顔料分散剤未添加の塗料(上記配
合において顔料分散剤を添加せず,顔料を10倍とした塗
料)と,下記の評価方法に従って比較した。表−2にそ
の結果の例を示した。なお,表−2における顔料分散剤
の番号は表−1中に示される略号と一致する。
評価法(1) 得られた塗料の粘度をB型粘度計にて測定して判定し
た(測定温度25℃)。なお,評価は顔料分散剤未添加の
塗料との相対比較で行ない,粘度の低いものを良好とし
た。
た(測定温度25℃)。なお,評価は顔料分散剤未添加の
塗料との相対比較で行ない,粘度の低いものを良好とし
た。
○:良好 △:やや良好 ×:不良 評価法(2) 得られた塗料を最終塗料粘度がフォードカップ4で23
秒になるようにシンナーで調整し,エアースプレーガン
でブリキ板に吹き付けた後焼き付け,目視およびグロス
メーターでの20°グロスの測定により,塗面の鮮映性の
総合評価を行なった。
秒になるようにシンナーで調整し,エアースプレーガン
でブリキ板に吹き付けた後焼き付け,目視およびグロス
メーターでの20°グロスの測定により,塗面の鮮映性の
総合評価を行なった。
○:優 △:良 ×:劣 これらの塗料は,1週間放置後に同じ粘度計で粘度を測
定しても,粘度の増加はほとんど認められなかった。ま
た,チタン白で調整した白塗料で1/10カットの淡色塗料
を作成し,粘度をフォードカップ4で23秒に調整し,試
験管に取って凝集状態を観察したが,1ケ月後でも色分れ
や沈降は認められなかった。
定しても,粘度の増加はほとんど認められなかった。ま
た,チタン白で調整した白塗料で1/10カットの淡色塗料
を作成し,粘度をフォードカップ4で23秒に調整し,試
験管に取って凝集状態を観察したが,1ケ月後でも色分れ
や沈降は認められなかった。
さらに,本発明にかかわる顔料分散剤を添加した顔料
は,ニトロセルロースラッカー,アクリル樹脂塗料およ
びグラビアインキ中でも凝集を起こさず良好な分散性を
示した。
は,ニトロセルロースラッカー,アクリル樹脂塗料およ
びグラビアインキ中でも凝集を起こさず良好な分散性を
示した。
Claims (3)
- 【請求項1】ジケトピロロピロール顔料100重量部およ
び下記一般式(I)で示されるキナクリドン誘導体0.3
〜30重量部を含むことを特徴とする顔料組成物。 (式中,Qはキナクリドン残基を表わし,nは1〜10の整数
を表わし,R3R4はそれぞれ独立に,置換されていてもよ
い飽和もしくは不飽和のアルキル基またはアリール基あ
るいはR3,R4で窒素,酸素または硫黄原子を含む置換さ
れていてもよい複素環を表わし(ただし,複素環がピペ
ラジン環である場合を除く。),Pは1〜4の整数を表わ
す。) - 【請求項2】ジケトピロロピロール顔料が式(II)示さ
れる異なる構造の化合物1種もしくは2種以上の混合物
である請求項1記載の顔料組成物。 (式中,Xは酸素もしくは硫黄原子を表わし,AおよびBは
同一であってもよく,また相互に相異なっていてもよく
アルキル,アラルキル,シクロアルキル,アリールまた
は炭素環式もしくは複素環式芳香族残基を表わし,R1お
よびR2は水素原子,非置換もしくは置換アルキル残基,
更にアルケニル,アルキニル,アラルキル,シクロアル
キル,カルバモイル,アルキルカルバモイル,アリール
カルバモイル,アルコキシカルボニル,アリール,アル
カノイルまたはアロイル基を表わす。 - 【請求項3】ジケトピロロピロール顔料100重量部に対
し請求項1記載のキナクリドン誘導体0.3〜30重量部を
使用することを特徴とするビヒクル中への上記ジケトピ
ロロピロール顔料の分散方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14465589A JPH0819345B2 (ja) | 1989-06-07 | 1989-06-07 | 顔料組成物および顔料の分散方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14465589A JPH0819345B2 (ja) | 1989-06-07 | 1989-06-07 | 顔料組成物および顔料の分散方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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