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JPH0819280B2 - 成形用材料 - Google Patents

成形用材料

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JPH0819280B2
JPH0819280B2 JP31119287A JP31119287A JPH0819280B2 JP H0819280 B2 JPH0819280 B2 JP H0819280B2 JP 31119287 A JP31119287 A JP 31119287A JP 31119287 A JP31119287 A JP 31119287A JP H0819280 B2 JPH0819280 B2 JP H0819280B2
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fiber
acid
granulated
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fibers
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学 野村
薫 和田
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は成形用材料に関し、さらに詳しくは、外観が
良好で、優れた物性を有する成形品を成形するための成
形用材料に関する。
[従来の技術およびその問題点] ポリオレフィンをマトリクス樹脂とする複合樹脂材料
の中でも、繊維強化ポリオレフィンは軽量であり、しか
もその機械的強度が優れていることから、多くの分野で
重要な素材として使用されている。
しかし、ガラス繊維を始めとする繊維長の長い繊維を
分散した繊維強化ポリオレフィンは、機械的強度などの
改良効果が一応奏されるもののその成形品の表面外観が
悪く、かつ、反りや変形などの寸法安定性が悪いという
欠点を有している。
一方、ウォラストナイト、ミルドファイバーなどの繊
維長が短くてアスペクト比の小さいものは、剛性などの
改良効果が不十分である。
そこで、最近になり、アスペクト比の大きい極微細な
繊維を用い、剛性も高くかつ外観の良好な素材を得る方
法が提案されている(特開昭第57−109846号)。
この場合、極微細でかつ高アスペクト比である前記繊
維は嵩比重が0.02〜0.1程度の小さな値であるので、安
定したその製造が困難であるばかりか、マトリクス中で
前記繊維が強固に凝集し、この凝集が繊維の良好な分散
を妨げて成形品の表面にゲルを発生させる。この凝集を
生ぜしめないためには、高い剪断力で混練しなければな
らず、そうすると繊維が破断して短繊維化するという問
題があった。
本発明は、上記の従来技術の欠点を克服して、その成
形体の外観が良好で、優れた物性を有する成形品を成形
するための成形用材料を提供することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは上記目的を達成するべく鋭意研究した結
果、平均繊維径、アスペクト比、吸油量を特定した繊維
を特定の平均径および嵩比重に造粒してなる造粒繊維と
ポリオレフィンとからなる特定の成形材料を用いて成形
された成形品は、外観良好で、優れた物性を有すること
を見出し、その結果として本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の構成は、ポリオレフィン40〜98重
量%と、平均繊維径が0.1〜1.0μmであり、アスペクト
比が50〜300であり、かつ吸油量が400ml/100g以上であ
る無機質繊維を造粒してなる、平均径が0.5〜5mmであ
り、かつ嵩比重が0.15〜0.4である造粒繊維2〜60重量
%とからなることを特徴とする成形用材料である。
本発明で使用することができるポリオレフィンとして
は、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、ポリブテンなどが挙げられる。これらは、その一種
単独を使用することもできるし、また二種以上を併用す
ることもできる。
もっとも、これらの中でもポリプロピレンが好まし
い。
前記ポリプロピレンとしては、たとえば、ポリプロピ
レンホモ重合体;エチレン−プロピレンブロック共重合
体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、他のモノ
マーたとえばジシクロペンタジエン等を含むエチレン−
プロピレン−ジエン共重合体等のようなエチレン−プロ
ピレン共重合体;ポリプロピレンホモ重合体と前記エチ
レン−プロピレン共重合体との混合物等が挙げられる。
また、製造法の観点よりすると、チーグラー・ナッタ
触媒を使用し、2段または3段以上の多段重合法により
製造して得られるポリオレフィンも使用することができ
る。
この多段重合法による、たとえばポリプロピレンの製
造法をさらに説明すると、次のようである。
すなわち、チーグラー・ナッタ触媒の存在下にたとえ
ば1段目のプロピレンモノマーの重合を行なってポリプ
ロピレンホモポリマーを得、その後、プロピレンモノマ
ーを除去しあるいは除去せずに、2段目以降ではエチレ
ンの存在下またはエチレンとプロピレンとの共存下で重
合反応を行なうことによりポリプロピレンを製造するこ
とができる。各段の反応における圧力は数気圧〜40気
圧、温度は室温〜80℃でよい。また、重合反応形式とし
ては、溶液重合、スラリー重合、気相重合またはこれら
の併用法等を採用することができる。
このような多段重合法により得られたポリプロピレン
は、樹脂中にモノマー単位としてエチレンが含まれてい
るので、未だ明確ではないが、樹脂中にポリエチレンが
含まれているか、あるいはエチレンとプロピレンとの共
重合体が含まれている可能性がある。
本発明では、ポリプロピレンとしては、前記の多段重
合法により得たものが好ましい。
本発明で重要なことの一つは、上記ポリオレフィンの
配合量が、40〜98重量%であり、好ましくは50〜95重量
%である。
前記配合量が40重量%未満の場合には、耐衝撃性が著
しく低下し、98重量%を超える場合には、剛性が著しく
低下する。
本発明における無機質繊維としては、繊維状マグネシ
ウムオキシサルフェート、チタン酸カリウム繊維、水酸
化マグネシウム繊維、酸化マグネシウム繊維、石膏繊
維、ガラス繊維、炭化ケイ素繊維、ケイ酸カルシウム繊
維、炭素繊維等を用いることができる。
特に繊維状マグネシウムオキシサルフェート、水酸化
マグネシウム繊維、酸化マグネシウム繊維等のマグネシ
ウム系繊維が好ましい。
本発明で重要なことは、上記無機質繊維の平均繊維径
が、0.1〜1.0μmであり、好ましくは、0.2〜0.8μmで
ある。
平均繊維径が0.1μm未満の場合には繊維の凝集体が
多くなり、解砕できなくなるとともに、解砕時に繊維が
折れ易くなる。
上記無機質繊維のアスペクト比は、50〜300であり、
好ましくは60〜200である。
アスペクト比が50未満の場合には、充分な剛性が得ら
れず、300を超える場合には、外観が悪くなる。
上記無機質繊維の吸油量は、400ml/100g以上であり、
好ましくは450ml/100g以上である。
吸油量が400ml/100g未満の場合には、凝集繊維の解砕
が不十分になり、凝集体が多数存在して成形品にゲルが
発生する。
本発明では、前記平均繊維径、アスペクト比および吸
油量につき特定の値を有する上記無機質繊維を適宜の方
法によって造粒することにより得られる平均径および嵩
比重を有する造粒繊維を使用する。
造粒についての適宜の方法として、たとえば、所定量
の水を入れた撹拌槽に、前記の無機質繊維を投入し、撹
拌下に前記無機質繊維の凝集体を解砕し、水分を分離
後、ゲル状になった解砕繊維を、その径が0.3〜5mmの穴
より押出して粒状化し、これをオーブン中で乾燥して目
的の造粒物を製造することを挙げることができる。
上記造粒繊維の平均径は、0.3〜5mmであり、好ましく
は0.5〜3mmである。平均径が0.3mm未満あるいは5mmを超
える場合には、混練時の取扱い性が悪くなる。
上記造粒繊維の嵩比重は、0.15〜0.4であり、好まし
くは0.18〜0.35である。嵩比重が0.15未満あるいは0.4
を超える場合には、混練機のかみ込みが悪くなり、安定
した品質を有するポリオレフィン樹脂成形品の製造が困
難になる。
このような特定の造粒繊維の配合量は、60〜2重量%
であり、好ましくは50〜5重量%である。
配合量が60重量%を超えると、ポリオレフィン樹脂成
形品の耐衝撃性が著しく低下し、2重量%未満であると
剛性が著しく低下する。
本発明の成形用材料には、本発明の目的を損なわない
程度に板状、球状あるいは不定形の他の無機充填剤を配
合してもよい。
板状の無機充填材としては、平均粒子径が0.3〜10μ
mの範囲にあるものが好ましく、例えば平均粒子径が上
記範囲にあるタルク、マイカ、クレー、セリサイト、ガ
ラスフレーク、グラファイト、アルミフレークなどが挙
げられるが、特に平均粒子径が0.5〜2μmの範囲にあ
るタルク、セリサイト、クレーが好適である。
球状もしくは不定形の無機充填材としては、平均粒子
径が0.05〜10μmの範囲にあるものが好ましく、例えば
平均粒子径が上記範囲にある炭酸カルシウム(重質、軽
質、コロイド)、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、ア
ルミナ、シリカ、硫酸カルシウム、ガラスビーズ、ガラ
ス粉末、ホワイトカーボン、中空ガラス球、ケイ砂、ケ
イ石、カーボンブラック、水酸化マグネシウム、酸化亜
鉛、白艶華、塩基性炭酸マグネシウム、ゼオライト、モ
リブデン、酸化チタン、けいそう土、水酸化カルシウ
ム、亜硫酸カルシウム、石英粉、ベントナイト、硫酸ナ
トリウムなどが挙げられる。
本発明のポレオレフィン樹脂成形品には、本発明の目
的を損なわない範囲で、他の重合体、例えばポリエチレ
ンや、EPラバー、SBラバーなどのエラストマー、無水マ
レイン酸変性ポリオレフィン、エポキシ変性ポリオレフ
ィンなどを配合してもよいし、さらには、シラン系カッ
プリング剤やチタネート系カップリング剤などの各種表
面処理剤、高級脂肪酸、高級脂肪酸の金属塩、および高
級アルコールなどの分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、耐候剤、ならびに難燃剤などの添加剤
などを所望に応じ配合してもよい。
エラストマーとしては、たとえばスチレン−エチレン
−ブタジエン−スチレンゴム(S−E−B−S)、スチ
レン−ブタジエン−スチレンゴム(S−B−S)、スチ
レン−イソプレン−スチレンゴム(S−I−S)、スチ
レン−ブタジエンゴム(S−B)等のスチレン系エラス
トマー、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレン
ジエンゴム等のオレフィン系エラストマーが好ましく、
スチレン−ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム等
が特に好ましい。
本発明の成形用材料は、上記成分以外に必要により各
種の添加剤、例えば滑剤、核剤、酸化防止剤、帯電防止
剤、紫外線吸収剤、難燃剤、離型剤、着色剤等を添加す
ることができるのであるが、特に滑剤を添加配合する
と、ポリオレフィン樹脂組成物中に配合された造粒繊維
の分散性の向上を図って衝撃強度、流動特性の改良を行
なうことができる。
ここで、滑剤としては、例えば流動パラフィン、天然
パラフィン、ワックス等の炭化水素系滑剤;ステアリン
酸、パルミチン酸、オレイン酸、ミリスチン酸、ベヘニ
ン酸等の高級脂肪酸あるいはオキシ脂肪酸等の脂肪酸系
滑剤;ステアリン酸、パルミチン酸、オレイン酸、ミリ
スチン酸、ベヘニン酸などの高級脂肪酸のメチル、エチ
ル、プロピル、ブチルなどの低級アルキルエステルであ
る脂肪酸エステル系滑剤;脂肪族の高級あるいは低級ア
ルコール、ポリグリコール等のアルコール系滑剤;ステ
アリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム等の金属石
ケン;シリコンオイル、変性シリコン等のシリコン等が
挙げられる。これらの中でも特に高級脂肪酸の金属塩で
ある金属セッケン系、高級脂肪酸のアルキルエステル系
が好適であり、特にステアリン酸マグネシウム、ステア
リン酸n−ブチルエステルが好ましい。
前記酸化防止剤としては、例えば2,6−ジ−t−ブチ
ル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、
2,6−ジ−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル
−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、2,2−メチレンビス(4−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、2,2−メチレンビス
(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4−チ
オビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,
4−ブチリデンビス−(3−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、テトラビス[メチレン−3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタンのようなフェ
ノール系化合物、フェニル−β−ナフチルアミン、N,N
−ジフェニル−p−フェニレンジアミンのようなアミン
系化合物、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、ト
リフェニルフォスファイト、トリオクタデシルフォスフ
ァイト、ジフェニルイソデシルフォスファイトのような
リン系化合物、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミ
リスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプ
ロピオネートのような硫黄化合物等が挙げられる。
前記帯電防止剤としては、たとえばポリオキシエチレ
ンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド
のような非イオン系帯電防止剤、アルキルスルホネー
ト、アルキルベンゼンスルホネートのようなアニオン系
帯電防止剤、第4級アンモニウムクロライド、第4級ア
ンモニウムサルフェートのようなカチオン系帯電防止
剤、アルキルベタイン型、アルキルイミダゾリン型のよ
うな両性帯電防止剤等が挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、例えばフェニルサリシレ
ート、p−t−ブチルフェニルサリシレート等のサリチ
ル酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン−2−ヒドロキシ−4メトキシベンゾフェノン等のベ
ンゾフェノン系紫外線吸収剤、2−(2−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−
ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ
ール系紫外線吸収剤等が挙げられる。
前記核剤としては、例えば有機酸の金属塩、有機酸の
アミン塩、ソルビトール誘導体などが挙げられ、好まし
いのは有機酸の金属塩、ソルビトール誘導体である。
前記有機酸の金属塩としては、例えば、安息香酸、p
−(tert−ブチル)安息香酸、シクロヘキサンカルボン
酸、β−ナフトエ酸、シクロペンタンカルボン酸、コハ
ク酸、ジフェニル酢酸、グルタル酸、イソニコチン酸、
アジピン酸、セバシン酸、フタール酸、イソフタール
酸、ベンゼンスルホン酸、グルコール酸、カプロン酸、
イソカプロン酸、フェニル酢酸、桂皮酸などのナトリウ
ム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、マグネシウム塩
などが挙げられ、好ましいのはp−(tert−ブチル)安
息香酸のアルミニウム塩である。
前記有機酸のアミン塩としては、例えば、安息香酸、
フタル酸、アジピン酸などから誘導されるアミンがあ
る。
前記ソルビトール誘導体としては、例えば、1,3,2,4
−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(メトキ
シベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(エトキ
シベンジリデン)ソルビトールなどが挙げられ、これら
の中でもジベンジリデンソルビトールが好ましい。
本発明の成形用材料を用いて成形品を製造するに当た
っては、前記各成分を所定量配合し、予めリボンブレン
ダー、V型ブレンダーなどを用いて造粒繊維が解砕しな
い程度にプリブレンドする。
混練は一軸押出し機、二軸押出し機等を用いて行なう
ことができ、温度180℃以上、好ましくは210℃以上で行
なう。混合および溶融混合に際して各成分の添加、混合
順序に特に制限はない。
本発明の成形材料から成形品を製造する場合、射出成
形法、押出し成形法、中空成形法、圧縮成形法、積層成
形法、ロール加工法、延伸加工法、スタンプ加工法等の
種々の成形法を採用することができる。
本発明の成形用材料は各種成形法によっては、自動車
材料あるいは弱電材料として広範に使用される。
[実施例] 以下、実施例を掲げて本発明をさらに詳細に説明す
る。
以下の実施例で使用した造粒繊維は次のようにして製
造した。
造粒繊維Aの製造 20の撹拌槽に、水10と平均繊維径0.6μm、アス
ペクト比100、および嵩比重0.06の繊維状マグネシウム
オキシサルフェート(原料)を1kg投入し、3時間かけ
て撹拌し、凝集体を解砕し、その後水分を分離してか
ら、ゲル状の繊維を直径3mmの穴から押出し、粒状化
し、これを200℃のオーブン中で1時間かけて乾燥し、
これによって目的の造粒繊維Aを得た。
第1表には、水分を分離した後の造粒前の繊維状マグ
ネシウムオキシサルフェートの性状および造粒繊維の形
状を示す。
造粒繊維Bの製造 上記造粒繊維Aの製造において、平均繊維径0.4μm,
アスペクト比50、および嵩比重0.08の繊維状マグネシウ
ムオキシサルフェート(原料)を使用し、撹拌時間を3
時間から10分間に変更し、第1表に示す繊維状マグネシ
ウムオキシサルフェートを用いて造粒した以外は、前記
造粒繊維Aの場合と同様にして、造粒繊維Bを製造し
た。
造粒繊維Cの製造 造粒繊維Aの製造において、平均繊維径0.04μm、ア
スペクト比40、および嵩比重0.09の繊維状マグネシウム
オキシサルフェートを使用し、水による解砕を行なわず
に、水2を加えて、ゲル状にした後、同第1表に示す
繊維状マグネシウムオキシサルフェートを用い、同様に
して押出し、粒状化し、これを200℃のオーブン中で1
時間乾燥し、目的の造粒繊維Cを得た。
各造粒繊維A、B、Cの性状を第1表に示す。
なお、以下の実施例において、吸油量の測定は、造粒
前の繊維を試料とし、JIS−K5101に準拠して行なった。
嵩比重の測定は、充分乾燥させた造粒繊維を、JIS−K
5101に準拠して行なった。
また、各造粒繊維A、B、Cの製造工程における繊維
の状態を示す写真を第1図(a)、(b)、(c)とし
て添付する。
写真A:造粒繊維Aの製造において、3時間撹拌し、凝集
体を解砕した後の繊維の顕微鏡写真である。
写真B:造粒繊維Bの製造において、10分間撹拌し、凝集
体を解砕した後の繊維の顕微鏡写真である。
写真C:原料のマグネシウムオキシサルフェートの顕微鏡
写真である。
(実施例1) ポリプロピレンa(エチレン含有量4重量%、MI=8g
/10分)80重量%と上記造粒繊維A20重量%とを配合し、
混合した後、二軸混練機(2FCM;神戸製鋼所)を用い
て、設定温度200℃およびロータ回転数900rpmで混練す
ることによりペレットを製造した。このペレットを用い
て、射出成形機により140×140×3mmの平板およびテス
トピースを作成した。平板の表面状態を観察し、ゲル量
の多少を測定した。また、曲げ強度(JIS K7203に準
拠)、曲げ弾性率(JIS K7203に準拠)、アイゾット衝
撃強度(JIS K7110に準拠)を測定した。
結果を第2表に示す。
(比較例1および2) 造粒繊維Aに代えて、造粒繊維BおよびCを用いた以
外は実施例1と同様に行なった。
結果を第2表に示す。
(実施例2、3)および(比較例3、4) ポリプロピレンaと前記造粒繊維Aまたはその解砕前
の繊維状マグネシウムオキシサルフェート(原料)とを
第3表に示す割合で配合して混合した後、二軸混練機
(ZSK−90:ウエルナー社製)を用い、設定温度200℃、
スクリュー回転数300rpmで混練を行なった。
その吐出状況および吐出量を測定した。
結果を第3表に示す。
(実施例4、5、6)および(比較例5、6) 造粒繊維Aの製造において、押出し穴の径を直径3mm
から1mm、2mm、3mm、0.1mmおよび8mmに変えることによ
り、第4表に示す種々の造粒繊維D,E,F,G,Hを製造し、
混練機として二軸混練機(4FCM:神戸製鋼所(株)製)
を用い、設定温度200℃、ローター回転数600rpm、オリ
フィス開度60%した以外は、実施例1と同様に行なっ
た。
結果を第5表に示す。
(実施例7、8、9)及び(比較例7、8、9) 第6表に示す嵩比重を有する解砕前の繊維状マグネシ
ウムオキシサルフェート(原料)およびその解砕後の造
粒前の繊維状マグネシウムオキシサルフェートを使用し
て、3mm、1mmの押出し穴より押出し、造粒繊維Aと同様
にして、造粒繊維I,J,K,Lを得た。
次に、ポリプロピレン(b)(エチレン4%、MI=10
g/10分)を用いて、各造粒繊維を第7表に示すように配
合し、混合した後、二軸混練機(2FCM)を用いて、設定
温度200℃およびロータ回転数900rpmでペレットを製造
した。
その後、射出成形機を用いて140×140×3mmの平板お
よびテストピースを作成した。実施例1と同様にして各
物性を測定した。
結果を第7表に示す。
(実施例10、11、12、13) 実施例1において、ポリプロピレンaを使用する代り
に第8表に示す種々のポリオレフィンを使用した他は実
施例1と同様に実施した。
なお、表中、cは直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.
920g/cm3、MI=1.0g/10分、ブテン−1含量5モル
%)、dは高密度ポリエチレン、(密度0.968g/cm3、MI
=5g/10分)、eはポリプロピレン「出光ポリプロJ3050
H、出光石油化学(株)製」、密度0.90g/cm3、MI=35g/
10分、fはdとeとを20:80で混合したものである。
結果を第8表に示す。
(比較例10、11、12、13) 比較例2において、ポリプロピレンaを使用する代り
に第9表に示す種々のポリオレフィンを用いた他は前記
比較例2と同様に行なった。
ポリオレフィンは実施例10〜13で用いたものを使用し
た。
結果を第9表に示す。
[発明の効果] 本発明の成形用材料は、品質の一定した成形品を安定
して製造することができ、得られる成形物は、ゲルなど
がなくて外観が良好で、曲げ強度、曲げ弾性率、アイゾ
ット衝撃強度などの機械的特性が優れたものである。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)、(b)および(c)は本発明における造
粒繊維の製造過程の状態を示す電子顕微鏡写真である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン40〜98重量%と、平均繊維
    径が0.1〜1.0μmであり、アスペクト比が50〜300であ
    り、かつ吸油量が400ml/100g以上である無機質繊維を造
    粒してなる、平均径が0.5〜5mmであり、かつ嵩比重が0.
    15〜0.4である造粒繊維2〜60重量%とからなることを
    特徴とする成形用材料。
  2. 【請求項2】前記無機質繊維がマグネシウム系繊維であ
    る特許請求の範囲第1項に記載の成形用材料。
JP31119287A 1987-12-08 1987-12-08 成形用材料 Expired - Fee Related JPH0819280B2 (ja)

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DE3854716T DE3854716T2 (de) 1987-12-08 1988-12-06 Verfahren zur Herstellung thermoplastischer Harzzusammensetzung.
EP88120376A EP0319924B1 (en) 1987-12-08 1988-12-06 Process for producing thermoplastic resin composition
US07/280,794 US5013773A (en) 1987-12-08 1988-12-07 Thermoplastic resin composition and process for producing the same
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