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JPH08187379A - 縫製装置 - Google Patents

縫製装置

Info

Publication number
JPH08187379A
JPH08187379A JP1843495A JP1843495A JPH08187379A JP H08187379 A JPH08187379 A JP H08187379A JP 1843495 A JP1843495 A JP 1843495A JP 1843495 A JP1843495 A JP 1843495A JP H08187379 A JPH08187379 A JP H08187379A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thread
control mechanism
needle
lower thread
sewing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP1843495A
Other languages
English (en)
Inventor
Masao Nakamura
征夫 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Juki Corp
Original Assignee
Juki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Juki Corp filed Critical Juki Corp
Priority to JP1843495A priority Critical patent/JPH08187379A/ja
Publication of JPH08187379A publication Critical patent/JPH08187379A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ミシンと被縫製物とが接近する方向への相対
的移動量の制限をなくし、縫目模様の大きさに拘らずに
1種類の装置での対応ができ、低コスト化を図ると共
に、無理な力を該被縫製物に加えず、しかも針と糸輪捕
捉器の相対位置を適時に任意に変更し最適な縫い条件を
得ることによって、縫製品質を向上する。 【構成】 上糸制御機構1及び下糸制御機構4を被縫製
物を境として上下方向に分離し、上糸駆動機構M1及び
下糸駆動機構M2により、上・下糸制御機構1,4を独
立して駆動し、X方向送り機構E及びY方向送り機構F
により、上・下糸制御機構1,4をX−Y方向に同期し
て移動して、所定の形状縫いを行い、ミシンと被縫製物
とが接近する方向への相対的移動量の制限をなくすと共
に、被縫製物に無理な力が加わらなくし、しかもX方向
の移動を別々の駆動機構M5,M7によって制御し上糸
制御機構1と下糸制御機構4との相対位置を変えるよう
構成してなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、縫製装置に関し、特に
形状縫い等を行う縫製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】模様縫い等を行う縫製装置にあっては、
大別すると、被縫製物移動方式とミシン本体移動方式と
に凡そ分けられる。前者(被縫製物移動方式)は、被縫
製物等の例えば布を押え枠等で挟持し、この押え枠をX
−Y駆動することにより、固定配置された本縫いミシン
によって所定の縫目形成を行うものであり、後者(ミシ
ン本体移動方式)は、ミシンそのものをX−Y駆動する
ことによって、所定の縫目形成を行うものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の縫製装置にあっては、以下の問題点がある。すなわ
ち、両者ともに、針棒を上下方向に往復運動させる針棒
運動機構及び上糸を繰り出し・引き上げるよう天秤を運
動させる天秤運動機構等からなる上軸を内蔵したミシン
の上糸を制御する上糸制御機構と、上糸輪を捕捉する上
糸輪捕捉器及び釜を回転させる下糸釜回転機構等からな
る下糸制御機構とが、上軸の回転を下軸に伝達するため
に機械的に連結されていることから、ミシンと被縫製物
とが接近する方向への相対的移動量(前者にあっては被
縫製物のミシン側への移動量、後者にあってはミシンそ
のものの被縫製物への移動量)が制限されてしまい、従
って縫目模様の大きさに応じて大型、中型、小型等の縫
製装置を種々設置しなければならず、トータル的なコス
トが高くなるといった問題がある。
【0004】また、前者にあっては、押え枠を移動させ
ることから、送り時に布が変形しないように押え枠の形
状を堅固にしなければならず、従って布に無理な力が加
わって縫製品質が低下するといった問題がある。
【0005】また、両者ともに、X−Y駆動により縫目
形成をする際に、釜(上糸輪捕捉器)の回転モーメント
の向きに対して糸の進行方向が一定とならず、すなわち
針孔近傍の上糸輪を釜の剣先が捕捉する方向に対して逆
方向に糸が移動すると上糸が捩れて下糸と結節し、所謂
ヒッチステッチと称される縫目品質を損なう状態が生じ
るといった問題もある。
【0006】ここで、上記ヒッチステッチを防止すべ
く、針棒及び釜を針軸回りに回動させる縫製装置の提案
もなされているが、針棒の回転に応じて上糸の繰り出し
・引き上げ量を適切に変化させる機構を設けなければな
らないので、構造が複雑になり、高コスト化するので好
ましくない。
【0007】そこで本発明は、ミシンと被縫製物とが接
近する方向への相対的移動量の制限をなくし、縫目模様
の大きさに拘らずに1種類の装置での対応ができ、低コ
スト化が図られると共に、無理な力を該被縫製物に加え
ず、しかも後述するような針と糸輪捕捉器の相対位置を
適時に任意に変更できることから、最適な縫い条件が得
られる結果より、縫製品質が向上される縫製装置を提供
することを第1の目的とする。
【0008】また、本発明は、上記第1の目的に加え
て、ヒッチステッチを防止し、縫目品質が向上されると
共に、このヒッチステッチの防止を、針棒の回転に応じ
た上糸の繰り出し・引き上げ量を適切に変化させる機構
がなくともでき、簡易な構造で、低コスト化が図られる
縫製装置を提供することを第2の目的とする。
【0009】また、本発明は、上糸制御機構及び下糸制
御機構を少なくとも一軸方向に別々に独立運動させるこ
とによって、例えば縫製の合い間、ワークの置き換え時
間を利用して、下糸ボビン内の下糸の補給を、上糸制御
機構の動作を供なわないで下糸制御機構の動作だけで行
うことができ、作業上の安全性が向上される縫製装置を
提供することを第3の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1の縫製装置は、X−Y平面内に載置
した被縫製物を境にして、上方において針を備え上糸を
通した上糸制御機構及び下方において捕捉器を備え下糸
を配置した下糸制御機構と、この上糸制御機構の針を上
下動させて布に上糸を貫通させ、この貫通した上糸を下
糸制御機構の捕捉器で捕捉して下糸と絡み合わせて布に
縫目を形成するように上・下糸制御機構に各別に配置し
てそれぞれ独立駆動する駆動機構と、これら上・下糸制
御機構を、所定の縫目形成線に沿ってX−Y方向に移動
させると共に、前記上糸を下糸制御機構の捕捉器で捕捉
する時には下糸制御機構を上糸制御機構に対して捕捉す
る方向に相対移動し、上糸を捕捉した後には捕捉する前
の位置に戻るように、上・下糸制御機構に各別に配置し
てそれぞれ独立してX−Y方向に駆動するX方向送り機
構及びY方向送り機構と、を具備した。
【0011】上記第2の目的を達成するために、請求項
2の縫製装置は、請求項1に加えて、上糸制御機構を、
針軸を中心としてX−Y平面内に回転させる上糸回転機
構と、この上糸回転機構に対応させて下糸制御機構を、
X−Y平面内に回転させる下糸回転機構と、を具備し
た。
【0012】上記第3の目的を達成するために、請求項
3の縫製装置は、請求項1に加えて、下糸供給機構を具
備した。
【0013】上記第3の目的を達成するために、請求項
4の縫製装置は、X−Y平面内に載置した被縫製物を境
にして、上方において上糸を配置した上糸制御機構及び
下方において下糸を配置した下糸制御機構と、これら上
糸制御機構の上糸と下糸制御機構の下糸と絡み合わせて
布に縫目を形成するように上・下糸制御機構に各別に配
置してそれぞれ独立駆動する駆動機構と、X−Y平面の
下方の機枠に固定配置して前記下糸制御機構に下糸を供
給する下糸供給機構と、これら上糸制御機構及び下糸制
御機構を、所定の縫目形成線に沿ってX−Y方向に移動
させると共に、前記下糸制御機構の下糸を供給する時に
は、上糸制御機構と独立して下糸制御機構のみを下糸供
給機構に移動可能とするように、上・下糸制御機構に各
別に配置してそれぞれ独立してX−Y方向に駆動するX
方向送り機構及びY方向送り機構と、を具備した。
【0014】
【作用】このような請求項1の縫製装置によれば、X方
向送り機構及びY方向送り機構により、上糸制御機構及
び下糸制御機構はX−Y方向に同期して移動され、それ
ぞれの駆動機構により、上糸制御機構及び下糸制御機構
は独立して駆動され、所定の形状縫いがなされるが、上
糸制御機構及び下糸制御機構が上下方向に分離されてい
ることから、ミシンと被縫製物とが接近する方向への相
対的移動量の制限がなくなる。また、被縫製物が移動せ
ずに縫製がなされることから、被縫製物には無理な力が
加わらない。さらに、X方向の移動が別々の駆動機構に
よって制御されるので、上糸制御機構と下糸制御機構と
の相対位置を変えることができ、糸輪捕捉を確実に行え
る。
【0015】また、請求項2の縫製装置によれば、上糸
回転機構により、上糸制御機構は針軸を中心としてX−
Y平面内に回転され、下糸回転機構により、下糸制御機
構は該上糸回転機構に対応してX−Y平面内に回転され
ることから、ヒッチステッチの防止がなされるようにな
る。また、上糸制御機構全体の回転により、ヒッチステ
ッチが防止されることから、針棒の回転に応じた上糸の
繰り出し・引き上げ量を適切に変化させる機構は必要な
い。
【0016】また、請求項3、4の縫製位置によれば、
有限な下糸が消費された時、釜内の下糸ボビンに新しい
糸を補給する動作が下糸制御機構の独立運動で行えるの
で、縫製物搭載上面の上糸制御機構の危険を供う動きが
ない。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。図1は本発明の一実施例における縫製装置
の斜視図、図2は同上縫製装置の上糸系機構及び下糸系
機構の拡大斜視図であり、本実施例の縫製装置は、X−
Y平面内に配置された被縫製物を境に上下方向に分離さ
れた上糸制御機構1及び下糸制御機構4と、これら上糸
制御機構1及び下糸制御機構4を独立して駆動する上糸
駆動機構M1及び下糸駆動機構M2と、上糸制御機構1
及び上糸駆動機構M1からなる上糸系機構Aを針軸を中
心としてX−Y平面内に回転させる上糸回転機構Bと、
下糸制御機構4及び下糸駆動機構M2からなる下糸系機
構Cを上記上糸回転機構Bに対応させてX−Y平面内に
回転させる下糸回転機構Dと、上糸制御機構1及び上糸
駆動機構M1並びに上糸回転機構Bと下糸制御機構4及
び下糸駆動機構M2並びに下糸回転機構DとをX方向に
同期してまたは独立して移動させるX方向送り機構E及
びY方向に同期して移動させるY方向送り機構Fと、か
ら構成されている。
【0018】さらに、図1及び図2を参照にして、本実
施例の縫製装置について以下詳細に説明する。符号1は
ミシンの針棒2、この針棒2を上下方向に往復運動させ
る針棒運動機構、天秤70、この天秤70を上糸を繰り
出し・引き上げるよう運動させる天秤運動機構等を備
え、上軸を内蔵したミシンの上糸を制御する公知の上糸
制御機構を示しており、上軸は上糸駆動機構としてのモ
ータM1の出力軸に直結されている。上糸制御機構1に
は上糸巻き3が付設されており、この上糸巻き3からの
糸は上糸調子皿、天秤70を介して針棒2の先端に取り
付けられた針2Nの針孔に通されている。
【0019】上記上糸制御機構1及びこの上糸制御機構
1に固定されたモータM1並びに上糸巻き3はX上台座
11に搭載されている。このX上台座11にはX方向に
貫通する3個の孔が形成されており、中央の孔にはボー
ルナット14Nが嵌合固定されている。このボールナッ
ト14NにはX方向に延在するボール螺子14が螺合
し、他の孔にはX方向に延在するガイドレール12,1
3が挿入されている。すなわち、X上台座11は、これ
らボール螺子14及びガイドレール12,13により支
持されていると共に、ボール螺子14の回転によってX
方向に摺動可能となっている。
【0020】ボール螺子14の両端部は丸棒状の非螺子
部となっていて、当該丸棒部分は、Xレール取付台23
L,23Rに軸受(不図示)を介して回転自在にそれぞ
れ支持されている。ボール螺子14の片端(図1におけ
る右端でXレール取付台23Rよりさらに右側)にはX
方向駆動モータM5の出力軸に固定されている。そし
て、X方向駆動モータM5は上記Xレール取付台23R
に取り付けられている。また、上記ガイドレール12,
13の両端は、該Xレール取付台23L,23Rにそれ
ぞれ固定された状態となっている。
【0021】符号4は上糸輪を捕捉する上糸輪捕捉器及
び下糸を内蔵したミシン釜を示しており、下軸を介して
下糸駆動機構としてのモータM2により駆動されるよう
になっている。
【0022】モータM2はX下台座15に搭載されてい
る。このX下台座15にはX方向に貫通する3個の孔が
形成されており、中央の孔にはボールナット18Nが嵌
合固定されている。このボールナット18NにはX方向
に延在するボール螺子18が螺合し、他の孔にはX方向
に延在するガイドレール16,17が挿入されている。
すなわち、X下台座15は、X上台座11と同様に、こ
れらボール螺子18及びガイドレール16,17により
支持されていると共に、ボール螺子18の回転によって
X方向に摺動可能となっている。
【0023】ボール螺子18の両端部は丸棒状の非螺子
部となっていて、当該丸棒部分は、上記Xレール取付台
23L,23Rに軸受(不図示)を介して回転自在にそ
れぞれ支持されている。ボール螺子18の片端(図1に
おける右端でXレール取付台23Rよりさらに右側)に
はX方向駆動モータM7の出力軸に固定されている。ま
た、上記ガイドレール16,17の両端は、該Xレール
取付台23L,23Rにそれぞれ固定された状態となっ
ている。
【0024】上記Xレール取付台23L,23RにはY
方向に貫通する孔が形成されており、この孔には、両端
がフレーム24に固定されY方向に延在するYレール2
2L,22Rが挿入されている。すなわち、Xレール取
付台23L,23Rは、Yレール22L,22Rにより
Y方向に摺動可能に支持されている。
【0025】Xレール取付台23Rの下端部には、タイ
ミングベルト25の一部が結合されており、このタイミ
ングベルト25は従動プーリ26、駆動プーリ27に掛
け渡されている。従動プーリ26はフレーム24から突
出する軸により回転自在に支持されており、駆動プーリ
27はY方向駆動モータM6の出力軸に固定されてい
る。そして、Y方向駆動モータM6はフレーム24に固
定されている。
【0026】従って、Y方向駆動モータM6が駆動して
タイミングベルト25が移動すると、この移動に伴って
Xレール取付台23R,23LがY方向に移動し、X上
台座11及びX下台座15は同期してY方向に移動する
ようになっている。
【0027】フレーム24の左右端内側には、この左右
端に沿って延在するレール28L,28Rが固定されて
おり、これらレール28L,28Rの上部には、図5に
示されるように、該レール28L,28RによりY方向
にガイドされながら移送されてくる設置枠30を所定位
置にて固定するためのクランプ機構32L,32Rが設
けられている。
【0028】設置枠30は、図5に示されるように、被
縫製物を挟む薄板31を上部に備え、この薄板31は蝶
番35によって設置枠30に対して開閉可能となってい
る。当該薄板31には縫目線に対応するパターン溝孔3
3が形成されており、このパターン溝孔33をミシン針
2Nが上下動することにより、当該パターン溝孔33に
沿った縫目が設置枠30内の被縫製物に形成されるよう
になっている。
【0029】ところで、X上台座11は、図2に示され
るように、突設した回転軸受座11aを有しており、こ
の回転軸受座11aの図示上側にはミシン回転座11b
が、図示下側にはタイミングプーリ71がそれぞれ配設
されている。これらミシン回転座11b及びタイミング
プーリ71は上下方向に立設された上回転軸(不図示)
の両端に固定されており、当該上回転軸は軸受(不図
示)を介して回転軸受座11aに回転自在に支承されて
いる。
【0030】ミシン回転座11b上には、上述の上糸制
御機構1が固定搭載されている。針棒2は、ミシン回転
座11b及び上回転軸並びにタイミングプーリ71の回
転中心にて上下方向に貫通した貫通孔(不図示)に、針
棒2の軸心と貫通孔の軸心とが一致するようにして挿入
されており、当該針棒2はこの貫通孔内にて上下運動が
できるようになっている。
【0031】上記X上台座11にはモータM3が取り付
けられており、このモータM3の出力軸に固定された駆
動プーリ72と上記タイミングプーリ71との間にはベ
ルト70が掛け渡されている。従って、モータM3が駆
動してベルト70が移動すると、この移動に伴ってタイ
ミングプーリ71及び上回転軸並びにミシン回転座11
bが回転し、この回転に伴って上糸制御機構1及びモー
タM1並びに上糸巻き3が針棒2の軸心を中心として回
転するようになっている。
【0032】一方、X下台座15上には下回転軸(不図
示)が回転自在に立設されている。この下回転軸の上端
部には、コの字状の支持板78の一の側板(下側のも
の)が固定されており、この支持板78の他の側板(上
下方向に立設しているのもの)には、上述のモータM2
が固定されており、さらに他の側板(上側のもの)は、
針板5として使用されれるようになっている。そして、
先端に釜4が配置されたモータM2の出力軸は、支持板
78の他の側板(上下方向に立設しているのもの)に形
成された貫通孔内に回転自在に挿入された状態となって
いる。
【0033】下回転軸の軸心方向における略中央にはタ
イミングプーリ73が固定されており、X下台座15に
は台座79を介してモータM4が取り付けられている。
そして、このモータM4の出力軸に固定された駆動プー
リ74と上記タイミングプーリ73との間にはベルト7
5が掛け渡されている。従って、モータM4が駆動して
ベルト75が移動すると、この移動に伴ってタイミング
プーリ73及び下回転軸並びに支持板78が回転し、こ
の回転に伴って釜4及びモータM2並びに針板5が下回
転軸の軸心を中心として回転するようになっている。
【0034】そして、この時点で、針2Nの軸心延長線
上に釜4の剣先が合うように、X上台座11上の針2N
及びX下台座15上の釜4等が配置されている。従っ
て、X及びY方向にX上台座11及びX下台座15が移
動しても、X上台座11及びX下台座15が同期してX
及びY方向に移動することから、上糸と下糸の結節がな
されるようになっており、また針2N及び釜4がX−Y
平面内に回転しても、同軸上で回転がなされることか
ら、上糸と下糸の結節がなされるようになっている。
【0035】さらに、図1のボビンケースカセット90
の断面図を示したものを図6により説明すると、機枠
(フレーム)24の1部に穴加工された穴24aに合う
ように、ボビンケース85,85a,85b,85c…
が納められたボビンケースカセット90が取り外し自在
にして、最下段のボビンケース85が前記穴24a内を
通れる状態に装着されている。ここで、下糸制御機構
(ミシン釜4)が穴24aの軸芯に一致する位置にある
場合、ボビンケースカセット90の他端面に取付けられ
た押し駒91がエアシリンダ92に押されて、ボビンケ
ース穴90a、機枠穴24aを挿通してボビンケース8
5を押し出し、当該ボビンケースを釜4内に挿入する構
造となっている。
【0036】また、機枠24の別部分には、図1に示さ
れるように、ボビン内糸検出機構100及びボビンケー
ス取り出し把持機構88が装着されている。図1に示さ
れるボビン内糸検出機構100は、投光、受光を備えた
反射型フォトダイオード、フォトトランジスタの組み合
わせであり、ボビンケース上部開口部より、中に在る下
糸ボビンの巻き軸面にて反射位置が投受光面に合うよう
に調整されている。
【0037】次に、ボビンケース取り出し把持機構88
を、図7乃至図9に基づき説明する。図7乃至図9に示
されているように、略平行に配置された一対の両側板8
8a,88aの間には、回転軸88bが回転可能に掛け
渡されており、この回転軸88bに、ボビンケース84
のロックレバー84eを閉位置から引き起こして開放さ
せるレバー爪88cが取り付けられている。上記回転軸
88bは、片側の側板88aを貫通して外方に突出され
ており、その回転軸88bの外方突出部分に、駆動腕8
8dの一端部が固定されている。この駆動腕88dの他
端部分には、当該駆動腕88dの長手方向に向かって延
在するカム溝88eが凹設されており、このカム溝88
e内に、駆動駒88fのピン88gが移動可能に遊嵌さ
れている。上記駆動駒88fは、前記側板88a側にア
ーム88iを介して固定されたエアシリンダー88hの
出力軸(シリンダーロッド)88jに連結されている。
従って、上記エアシリンダー88hの作動力は、駆動駒
88f、ピン88g、駆動腕88d及び回転軸88bを
介して前記レバー爪88cに伝達され、これによりレバ
ー爪88cの回動が行われるように構成されている。
【0038】上記レバー爪88cは、先端側が円弧状に
湾曲形成されており、その湾曲状先端部が、ボビンケー
ス84のロックレバー84eとボビン係止板84bとの
重なり合い部分に挿入可能な位置関係に配置されてい
る。そしてこのレバー爪88cの先端部は、図9中の実
線Pで示された軌跡に従って回動するとともに、このレ
バー爪88cの回動によって、ボビンケース84のロッ
クレバー84eが図9中の2点鎖線Qで示された軌跡に
従って回動され開放されるようになっている。
【0039】また、この時、上記両側板88a,88a
は、側面略矩形状に形成されており、その先端縁部、す
なわち前記釜4に対面する図示左側の縁部が、ボビンケ
ース84の外表面形状に沿った形状に形成されている。
そしてこの側板88aから突出するように設けられた回
止め板88kが、ボビンケース84側の凹部84g内に
挿入されることによって、ボビンケース84とボビン把
持機構88との位置決めが行われるように構成されてい
る。
【0040】さらに上記両側板88a,88aとの間に
は、開放されたロックレバー84eを開位置において受
けるベース体88mが設けられている。このベース体8
8mのレバー受け面は、開位置にあるロックレバー84
e(図9中の2点鎖線)に沿った傾斜面に形成されてお
り、その途中部分に、ロックレバー84eの穴84f内
に入り込む矩形台状の凸部88nが形成されている。ま
たこの凸部88nの傾斜面やや上側に、ロックレバー8
4eの先端部分を受け入れる円弧状の凹部88pが形成
されている。このようなベース体88mに受けられたロ
ックレバー84eは、前記レバー爪88cからの押圧力
により開状態に把持されて固定され、これによりボビン
ケース84の全体の把持が行われるように構成されてい
る。
【0041】このように構成された縫製装置の制御ブロ
ック図を表したのが図3、図4である。符号50はオペ
レーターが必要な情報を入力するために操作する入力装
置を、55は縫製装置の各機能動作を監視する検出器及
び信号変換装置をそれぞれ示しており、入力装置50か
らの入力信号と、検出器及び信号変換装置55からの出
力信号S1,S2…とは、マイクロコンピュータ等の演
算処理装置(CPU)51に入力される。この演算処理
装置51には、処理手順をプログラム及び固定データの
形で格納するROM53、演算に使用するデータや演算
結果等を一時的に記憶するRAM52、縫製パターンデ
ータ等を保存する外部メモリ54が接続されている。演
算処理装置51には、さらにモータM1を駆動するモー
タM1コントロールドライバ56、モータM3を駆動す
るモータM3コントロールドライバ58、モータM5を
駆動するモータM5コントロールドライバ60、モータ
M7を駆動するモータM7コントロールドライバ66、
モータM6を駆動するモータM6コントロールドライバ
61、エアーシリンダ88hの電磁弁69を駆動する電
磁弁ドライバ67、エアーシリンダ92の電磁弁70を
駆動する電磁弁ドライバ68が接続されており、該演算
処理装置51からの制御信号をこれらドライバに送信で
きるようになっている。
【0042】各モータM1〜M7には、各モータM1〜
M7の出力軸の回転角を検出するための例えばエンコー
ダ等の角度検出器E1〜E7が付設されている。ここ
で、モータM1コントロールドライバ56は、図4に示
されるように、演算処理装置51と角度検出器E1とに
接続され比較フィードバック処理を行う比較器80と、
この比較器80に接続され位相増幅を行う調整器(位相
差増幅器)62と、この調整器62に接続され増幅を行
う電流増幅器63と、から構成されており、モータM2
コントロールドライバ57は、角度検出器E1と角度検
出器E2に接続され比較フィードバック処理を行う比較
器81と、この比較器81に接続され位相増幅を行う調
整器64と、この調整器64と角度検出器E2とに接続
され比較フィードバック処理を行う比較器82と、この
比較器82に接続され増幅を行う電流増幅器65と、か
ら構成されている。なお、モータM3コントロールドラ
イバ58及びモータM4コントロールドライバ59、モ
ータM5コントロールドライバ60及びモータM7コン
トロールドライバ66に対しても図4に示したのと同様
な構成となっている。
【0043】次に、このように構成された縫製装置の動
作について説明する。先ず、設置枠30に被縫製物を載
置して薄板31により該被縫製物を挟み込み、次いで、
該設置枠30をレール28L,28Rをガイドにしなが
らX−Y可動領域内にスライド移送し、所定位置に設置
されたらクランプ機構32L,32Rにより該設置枠3
0を装置に固定する。
【0044】次いで、オペレーターが入力装置50を操
作すると、入力された縫製パターンの軌跡データを外部
メモリ54から呼び出して、演算処理装置51及びRA
M53に取り込む。次いで、スタートボタン(不図示)
を押すと、モータM5,M7及びM6が駆動を開始し、
X上台座11及びX下台座15をX−Y平面内で移動し
て、針落ち点を縫製開始点Hに合致させる(図5参
照)。
【0045】次いで、オペレーターが位置確認等を行っ
て縫製ボタン(不図示)を押すと、演算処理装置51は
モータM1コントロールドライバ56にモータM1駆動
指令(上軸駆動指令)θを出力する。この駆動指令値θ
は比較器80、調整器62を介して電流増幅器63で増
幅されてモータM1に入力され、該モータM1が駆動さ
れる。この時、モータM1の回転角は角度検出器E1に
より検出され、この検出値θ1は比較器80にフィード
バックされる。そして、比較器80により比較フィード
バック処理された信号(θ−θ1)は調整器62、電流
増幅器63を介してモータM1に入力される。
【0046】また、角度検出器E1により検出された検
出値θ1は、比較器81、調整器64、比較器82を介
して電流増幅器65で増幅されてモータM2に入力さ
れ、該モータM2が駆動される。この時、モータM2の
回転角は角度検出器E2により検出され、この検出値θ
2は比較器81にフィードバックされる。そして、比較
器81により比較フィードバック処理された信号(θ1
−θ2)は調整器64を介して比較器82に入力され、
該比較器82により、さらに角度検出器E2からの実際
の角速度ω2に対して比較フィードバック処理して応答
性を高め、この応答性の高められた信号(θ1−θ2−
ω2)は電流増幅器65を介してモータM2に入力され
る。
【0047】すなわち、モータM1の回転(上軸の回
転)に対してモータM2の回転(下軸の回転)を追従で
きるようになっており、従って、モータM1の速度変動
によりモータM2の同期が取れなくなるというようなこ
とが生じないようになっている。
【0048】なお、モータM2の回転指令を、演算処理
装置51から直接送出するようにし、モータM1と同期
するようにしても良い。
【0049】このようにして、針棒の上下運動と釜の回
転運動との同期が取られた縫製が開し、モータM1の回
転角のある位置(例えば針2Nが被縫製物から抜ける点
等に対応する位置)を検出器及び信号変換装置55のう
ちの一つが検出すると、演算処理装置51は、指定され
た縫製パターンに応じた一針ごとのX−Y方向の移動指
令をモータM5コントロールドライバ60及びモータM
6コントロールドライバ61に送出し、この値に従って
モータM5,M7及びモータM6の駆動・停止が行われ
て、X上台座11及びX下台座15がX−Y平面内で移
動する。すなわち、針落ち点は縫製開始点HからI,
J,Kと順に移動し(図5参照)、指定された形状の縫
製が行われる。
【0050】ここで、この縫製の際に、X上台座11及
びX下台座15のX−Y平面内の移動により合成された
方向として、例えばarctan(Y/X)=θの分だ
け、上糸制御機構1を針軸を軸心として回転させる信号
が、モータM3ドライバ58に送出され、モータM3の
回転に対してモータM4の回転が追従するようになって
いる。従って、釜4の回転モーメントの方向と縫目の方
向とが常に一致するようになっており、ヒッチステッチ
を防止することができるようになっている。
【0051】なお、モータM4,M7の回転指令を、図
3に点線で示されるように、演算処理装置51から直接
送出するようにしても良い。
【0052】さらに、本実施例にあっては、図10に示
すように、釜の剱先(下糸輪捕捉器)4aが下糸輪を掬
う手前で、上糸制御機構1と下糸制御機構4との相対位
置を、例えばモータM5,M7の相対速度をM7>M5
とすることにより、瞬間的に変えるようにしているの
で、上糸と針2Nと布の作用によって形成される糸輪
(ループ)ができている期間に確実に素早く、剱先で掬
う確率を増すことができるようになっており、目トビ等
をなくして縫い品質を向上できるようになっている。
【0053】また、図10(b)の上糸を掬った後の上
糸が、中釜を跨ぐ釜越えの区間10(b),10(c)
においては、逆にモータM7<モータM5とすることに
より上糸を引き出す長さが短くなり、余分な上糸の上下
動が低減される。そして、10(d)で元の位置10
(a)に戻す。このようにして、糸、布、ピッチの変化
に応じて縫い目形成時、自在に針と釜の相対位置を変化
させることができるようになっている。
【0054】そして、針落ち点がKに達したら、演算処
理装置51から全てのドライバに対して終了信号が送出
されて、縫製が終了する。
【0055】縫製が終了するとモータM6が動作して、
上・下糸制御機構は図1の上方へ移動退避して、オペレ
ータのワークの取り外し、交換の邪魔にならないように
してある。ワークの交換の間、モータM7が動作し下糸
制御機構のみ、図1、右方へ移動を行う。この時、ボビ
ンケース把持機構88が図1に示されているように配置
している場合は、M7の動作終了前にモータM4が動作
して、釜4がボビンケース把持機構88に対向する向き
に回動する。さらにモータM7が動作して、釜4はボビ
ンケース把持機構に近接していく。
【0056】この時、ボビンケース取り出し把持機構8
8のレバー爪88cは、図7のように開放状態に維持さ
れており、その状態で側板88aの先端縁部がボビンケ
ース84の外表面に圧着される。
【0057】ボビンケース取り出し把持機構88がボビ
ンケース84に圧着された後、ボビンケース取り出し把
持機構88のエアシリンダ−88hによりレバー爪88
cが閉方向(図7下側)に向かって回動され、これによ
りボビンケース84のロックレバー84eが開放され
る。すなわち開状態にあるレバー爪88cの先端部が、
閉位置にあるボビンケース84のロックレバー84eの
先端部から内側に入り込んでロックレバー84eを閉位
置から引き起こし開放させる。その開放されたロックレ
バー84eは、開位置においてボビンケース取り出し把
持機構88のベース体88mにより受けられ停止され
る。そしてこのロックレバー84eが開放された状態
で、レバー爪88cによる押圧力によりロックレバー8
4eがベース体88m側に押し付けられて挟持され、そ
の結果、ボビンケース84の全体がボビンケース取り出
し把持機構88に把持される。また、このようにロック
レバー84eが開放状態に維持されることにより、釜4
に対してボビンケース84が離脱可能な自由状態になさ
れるとともに、ボビンがボビンケース84内から離脱し
ないように保持される。
【0058】次いで、下糸制御機構4が逆回転して、ボ
ビンケース把持機構88から遠ざかる。これにより釜4
内からボビンケース84は引き抜かれて取り残された状
態となる。ボビンケース84の上方は開口しているの
で、中のボビンに巻かれた下糸の状況は、図1に示され
るボビン内糸検出機構100によって糸の有無が判定さ
れる。
【0059】ボビンに糸が有る場合は、再びモータM7
が動作し、釜4が戻ってきて、ボビンケース84を釜内
に収納する。そして、エアシリンダー88hが元に戻
り、レバー爪88cを開方向(図7の状態)に開き、ボ
ビンケース把持を開放する。そして、オペレータの操作
により、縫製を続行する。
【0060】ボビンに糸が無いと判断した場合は、その
ままエアシリンダー88hが元に戻り、レバー爪88c
を開放すると、ボビンケース84は落下する。落下した
ボビンケースは図1に示される集め箱95に保管され
る。
【0061】一方この時、ボビンケースカセット90が
図1のように配設されている場合には、下糸制御機構4
はモータM4によって、釜4の位置はボビンケースカセ
ット90の供給口90aに対向する。図6にて押し出し
用エアシリンダー92によって、押し駒91が左方に移
動して、新しいボビンケース85が釜内に押し入れられ
る。このようにして、新しく下糸を補給した釜4は元の
位置に戻り、次の縫製を待つ。
【0062】このように、本実施例においては、上糸制
御機構1及び下糸制御機構としての釜4を被縫製物を境
として上下方向に分離し、上糸駆動機構としてのモータ
M1及び下糸駆動機構としてのモータM2により、上糸
制御機構1及び釜4を独立して駆動し、X方向送り機構
E(X上台座11、X下台座15、ボール螺子14,1
8、ガイドレール12,13,16,17、Xレール取
付台23L,23R、X方向駆動モータM5,M7)及
びY方向送り機構F(Yレール22L,22R、タイミ
ングベルト25、従動プーリ26、駆動プーリ27、Y
方向駆動モータM6)により、上糸系機構A(1,M
1)及び下糸系機構C(4,M2)をX−Y方向に独立
または同期して移動して、所定の形状縫いを行い、ミシ
ンと被縫製物とが接近する方向への相対的移動量の制限
をなくすよう構成したものであるから、縫目模様の大き
さに拘らずに1種類の装置での対応ができるようになっ
ており、低コスト化を図ることが可能となっている。ま
た、被縫製物を移動せずに縫製を行い、被縫製物に無理
な力が加わらないよう構成したものであるから、縫製品
質を向上することが可能となっている。
【0063】また、上糸系機構Aと下糸系機構Cを少な
くとも1方向に別々に駆動できるために、上下の相対位
置を微妙に変化でき、縫い目形成時の糸輪捕捉、釜の糸
抜け等、縫製品質上有効な手段を講じることが可能とな
っている。
【0064】また、下糸の交換時においても下糸系機構
Cだけの動作で交換が可能であり、オペレータの目に触
れないテーブル下で、またワーク交換作業中に危険を供
なうことなく、ボビンケースの自動交換が行えるように
なっている。
【0065】さらにまた、上糸回転機構B(ミシン回転
座11b、タイミングプーリ71、上回転軸、駆動プー
リ72、ベルト70、モータM3)により、上糸系機構
A(1,M1)を針軸を中心としてX−Y平面内に回転
し、下糸回転機構D(下回転軸、支持板78、タイミン
グプーリ73、駆動プーリ74、ベルト75、モータM
4)により、下糸系機構C(4,M2)を該上糸回転機
構Bに対応してX−Y平面内に回転して、ヒッチステッ
チを防止できるよう構成したものであるから、縫目品質
を向上することが可能となっている。また、上糸系機構
A全体の回転によりヒッチステッチを防止し、針棒2N
の回転に応じた上糸の繰り出し・引き上げ量を適切に変
化させる機構を不要とするよう構成したものであるか
ら、簡易な構造となり、低コスト化を図ることが可能と
なっている。
【0066】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもなく、例え
ば、上記実施例においては、X上台座11(上糸系機構
A)及びX下台座15(下糸系機構C)のX−Y方向の
移動を軸駆動としているが、例えば水平多関節腕機構
(スカラーロボット)等の組合せによるものとしても良
い。
【0067】また、Xレール取付台23Lにもタイミン
グベルト25を結合し、実施例と同様な従動プーリ2
6、駆動プーリ27、Y方向駆動モータM6をさらにフ
レーム24の左端側に設けて、X上台座11(上糸系機
構A)及びX下台座15(下糸系機構C)を実施例で説
明した右端側のものと同期して移動させるようにしても
良い。
【0068】また、X上台座11及びX下台座15に自
動糸切り装置を設けることも可能である。
【0069】また、上記実施例においては、Y方向に沿
ってレール28L,28Rを設け、これらレール28
L,28Rでガイドしながら設置枠30を移送するよう
にしているが、レール28L,28RをX方向に設ける
ようにしても良い。
【0070】また、薄板31に形成されるパターン溝孔
33も1個に限定されるものではなく、複数個形成して
も良く、その場合には、同一パターン縫いを行うように
同一パターン溝孔としても、異なるパターン縫いを行う
ように異なるパターン溝孔として良い。また、重ね縫い
を行うようにしても良い。さらにまた、本発明装置は釜
を有しないロックミシンに対しても適用可能である。
【0071】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1の縫製装置
によれば、X方向送り機構及びY方向送り機構により、
上糸制御機構及び下糸制御機構をX−Y方向に同期して
移動し、それぞれの駆動機構により、上糸制御機構及び
下糸制御機構を独立して駆動して、所定の形状縫いを行
い、ミシンと被縫製物とが接近する方向への相対的移動
量の制限をなくすよう構成したものであるから、縫目模
様の大きさに拘らずに1種類の装置での対応ができ、低
コスト化を図ることが可能となる。また、被縫製物を移
動せずに縫製を行い、被縫製物に無理な力が加わらない
よう構成したものであるから、縫製品質を向上すること
が可能となる。また、X方向の移動を別々の駆動機構に
よって制御し、上糸制御機構と下糸制御機構との相対位
置を変えることができるよう構成したものであるから、
糸輪捕捉を確実に行うことが可能となる。
【0072】また、請求項2の縫製装置によれば、請求
項1に加えて、上糸回転機構により、上糸制御機構を針
軸を中心としてX−Y平面内に回転し、下糸回転機構に
より、下糸制御機構を該上糸回転機構に対応してX−Y
平面内に回転して、ヒッチステッチを防止できるよう構
成したものであるから、縫目品質を向上することが可能
となる。また、上糸系機構全体の回転によりヒッチステ
ッチを防止し、針棒の回転に応じた上糸の繰り出し・引
き上げ量を適切に変化させる機構を不要とするよう構成
したものであるから、簡易な構造となり、低コスト化を
図ることが可能となる。
【0073】また、請求項3、4の縫製装置によれば、
有限な下糸が消費された時、釜内の下糸ボビンに新しい
糸を補給する動作を下糸制御機構の独立運動で行い得る
よう構成したものであるから、縫製物搭載上面の上糸制
御機構の危険を供う動きがなく、安全性に優れたものに
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における縫製装置の斜視図で
ある。
【図2】同上縫製装置の上糸系機構及び下糸系機構の拡
大斜視図である。
【図3】同上縫製装置の制御ブロック図である。
【図4】同上制御ブロック図における上糸駆動機構及び
下糸駆動機構部分の詳細説明図である。
【図5】図1に示した縫製装置を実際に使用する際の状
態を表した斜視図である。
【図6】ボビンケースカセット部分の拡大横断面図であ
る。
【図7】ボビンケース取り出し把持機構の拡大側面図で
ある。
【図8】同上ボビンケース取り出し把持機構の拡大背面
図である。
【図9】図8中のZ−Z断面図である。
【図10】釜の剱先と糸輪との関係を表した各説明図で
ある。
【符号の説明】
1 上糸制御機構 2N 針 4 下糸制御機構(釜) 4a 釜の剱先 88 ボビンケース取り出し把持機構 90,91,92 下糸供給機構 B 上糸回転機構 D 下糸回転機構 E X方向送り機構 F Y方向送り機構 M1 上糸駆動機構 M2 下糸駆動機構

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X−Y平面内に載置した被縫製物を境に
    して、上方において針を備え上糸を通した上糸制御機構
    及び下方において捕捉器を備え下糸を配置した下糸制御
    機構と、 この上糸制御機構の針を上下動させて布に上糸を貫通さ
    せ、この貫通した上糸を下糸制御機構の捕捉器で捕捉し
    て下糸と絡み合わせて布に縫目を形成するように上・下
    糸制御機構に各別に配置してそれぞれ独立駆動する駆動
    機構と、 これら上・下糸制御機構を、所定の縫目形成線に沿って
    X−Y方向に移動させると共に、前記上糸を下糸制御機
    構の捕捉器で捕捉する時には下糸制御機構を上糸制御機
    構に対して捕捉する方向に相対移動し、上糸を捕捉した
    後には捕捉する前の位置に戻るように、上・下糸制御機
    構に各別に配置してそれぞれ独立してX−Y方向に駆動
    するX方向送り機構及びY方向送り機構と、 を具備した縫製装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の縫製装置において、 上糸制御機構を、針軸を中心としてX−Y平面内に回転
    させる上糸回転機構と、 この上糸回転機構に対応させて下糸制御機構を、X−Y
    平面内に回転させる下糸回転機構と、 を具備した縫製装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の縫製装置において、 下糸供給機構を具備した縫製装置。
  4. 【請求項4】 X−Y平面内に載置した被縫製物を境に
    して、上方において上糸を配置した上糸制御機構及び下
    方において下糸を配置した下糸制御機構と、 これら上糸制御機構の上糸と下糸制御機構の下糸と絡み
    合わせて布に縫目を形成するように上・下糸制御機構に
    各別に配置してそれぞれ独立駆動する駆動機構と、 X−Y平面の下方の機枠に固定配置して前記下糸制御機
    構に下糸を供給する下糸供給機構と、 これら上糸制御機構及び下糸制御機構を、所定の縫目形
    成線に沿ってX−Y方向に移動させると共に、前記下糸
    制御機構の下糸を供給する時には、上糸制御機構と独立
    して下糸制御機構のみを下糸供給機構に移動可能とする
    ように、上・下糸制御機構に各別に配置してそれぞれ独
    立してX−Y方向に駆動するX方向送り機構及びY方向
    送り機構と、 を具備した縫製装置。
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