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JPH08183138A - 積層体およびその製造方法 - Google Patents

積層体およびその製造方法

Info

Publication number
JPH08183138A
JPH08183138A JP6340460A JP34046094A JPH08183138A JP H08183138 A JPH08183138 A JP H08183138A JP 6340460 A JP6340460 A JP 6340460A JP 34046094 A JP34046094 A JP 34046094A JP H08183138 A JPH08183138 A JP H08183138A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
vinyl chloride
laminate
chloride resin
polybutylene terephthalate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6340460A
Other languages
English (en)
Inventor
Fusayoshi Fujii
房芳 藤井
Michio Nakano
道夫 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
Priority to JP6340460A priority Critical patent/JPH08183138A/ja
Publication of JPH08183138A publication Critical patent/JPH08183138A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 層間の接着強度に優れ、塩化ビニル樹脂の有
する優れた耐候性、二次加工性と、繊維強化ポリブチレ
ンテレフタレート共重合体の有する優れた高温剛性、機
械的強度とを兼ね備えた積層体およびその製造方法を提
供する。 【構成】 1,4−ブタンジオールとテレフタル酸を主
成分とする融点が150〜200℃のポリブチレンテレ
フタレート共重合体100重量部に強化用繊維5〜18
0重量部を配合した組成物からなる繊維強化ポリブチレ
ンテレフタレート共重合体(A)層と、これに積層され
た塩化ビニル樹脂(B)層とを有する積層体、および異
形共押出などの共押出による前記積層体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化ポリブチレンテ
レフタレート共重合体(A)層と、これに積層された塩
化ビニル樹脂(B)層とを有する積層体およびその製造
方法に関する。さらに詳しくは、共押出成形法により得
られ、層間の接着強度に優れ、塩化ビニル樹脂の有する
優れた耐候性、二次加工性などと、繊維強化ポリブチレ
ンテレフタレート共重合体の有する優れた高温剛性、機
械的強度を兼ね備えた積層体およびその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル樹脂は汎用合成樹脂であり、
比較的機械的強度が大きく、耐薬品性、耐候性、二次加
工性などにも優れ、可塑剤の配合量を調整することによ
り、硬質から軟質まで種々の成形品として広く応用され
ている。押出成形品を例にとると、パイプ、平板、波
板、異形製品、フィルム、発泡製品、電線被覆などが挙
げられる。
【0003】一方、ポリブチレンテレフタレートは1,
4−ブタンジオールとテレフタル酸から得られ、低吸水
性、寸法安定性、耐摩耗性の他、融点が228℃と高
く、繊維強化グレードでは荷重たわみ温度(高荷重)も
約215℃であり、耐熱性、耐熱変形性、耐久性に優れ
るなど種々の特性を有するエンジニアリング樹脂の一つ
として、自動車や電機・電子分野を中心に用途を拡大し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように塩化ビニ
ル樹脂は広く用いられているものの、用途によっては一
層の品質向上を要求されている。硬質塩化ビニル樹脂製
雨樋を例にとると、塩化ビニル樹脂は約60℃で軟化
し、これ以上の高温環境下では、変形等を生じる等問題
があった。それを解決するために、特開昭55−138
549号公報には充填剤配合塩化ビニル樹脂芯材層と芯
材層の内外両面に被覆せられたアクリル樹脂表層を備え
た雨樋が、また特開平6−10460号公報には塩化ビ
ニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性
樹脂を繊維で強化した芯材層と芯材層の外面に被覆せら
れたアクリル系エラストマー分散熱可塑性メタクリル系
樹脂外表層と、芯材層の内面に被覆せられた塩化ビニル
樹脂内表層とを備えた繊維複合雨樋が提案されている。
【0005】しかし、直射日光のもと雨樋に土砂などが
滞留した場合、その荷重で雨樋が変形するなどの問題が
あり、前記のような提案にかかる雨樋でも高温剛性の点
では必ずしも満足のいくものではなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、雨樋のよ
うな塩化ビニル樹脂製品に共通に見られる高温剛性の改
良要求に鑑み鋭意検討した結果、ポリブチレンテレフタ
レートを共重合体とすることにより低融点化したポリブ
チレンテレフタレート共重合体にガラス繊維などの強化
用繊維を添加したポリブチレンテレフタレート樹脂組成
物と塩化ビニル樹脂の積層体は高温剛性に優れ、また塩
化ビニル樹脂との共押出による積層体の成形はポリブチ
レンテレフタレートを低融点化したことにより塩化ビニ
ル樹脂の熱分解を伴わずに共押出可能であること、さら
に驚くべきことにそのように共押し出しされた両層が接
着剤を用いなくても強固に接着すること、更にはこの様
な共押出により得られる積層体が全体として前記塩化ビ
ニル樹脂成形品の高温剛性の向上要求に応えられるもの
であるとの知見を得て、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、1,4−ブタンジオー
ルとテレフタル酸を主成分とする融点が150〜200
℃のポリブチレンテレフタレート共重合体100重量部
に強化用繊維5〜180重量部を配合した組成物からな
る繊維強化ポリブチレンテレフタレート共重合体(A)
層と、これに積層された塩化ビニル樹脂(B)層とを有
する積層体に関する。また本発明は、強化用繊維がガラ
ス繊維である前記積層体に関する。また本発明は、積層
体が塩化ビニル樹脂(B)層と繊維強化ポリブチレンテ
レフタレート共重合体(A)層と塩化ビニル樹脂(B)
層がこの順で積層された三層である前記積層体に関す
る。また本発明は、1,4−ブタンジオールとテレフタ
ル酸を主成分とする融点が150〜200℃のポリブチ
レンテレフタレート共重合体100重量部に強化用繊維
5〜180重量部を配合した組成物と塩化ビニル樹脂を
共押し出しすることを特徴とする前記積層体の製造方法
に関する。さらに本発明は、共押出が異形共押出である
前記積層体の製造方法に関する。以下、本発明を詳しく
説明する。
【0008】本発明に使用するポリブチレンテレフタレ
ート共重合体は、テレフタル酸またはその低級アルコー
ルエステル誘導体を主体とする酸成分と、1,4−ブタ
ンジオールを主体とするジオール成分および第三成分
(コモノマー)から得られるブチレンテレフタレートを
主たる構成要素とするものである。かかるポリブチレン
テレフタレート共重合体を構成する第三成分としては、
イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジ
カルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデ
カン二酸などの公知のジカルボン酸およびこれらのアル
キル、アルコキシまたはハロゲン置換体等が挙げられ
る。またこれらのジカルボン酸化合物は、エステル形成
可能な誘導体、例えばジメチルエステルの様な低級アル
コールエステルの形で重縮合に使用し、共重合体(コポ
リマー)成分として導入することも可能である。
【0009】またポリブチレンテレフタレート共重合体
を構成するための第三成分として使用されるジヒドロキ
シ化合物の例を示せば、ネオペンチルグリコール、ハイ
ドロキノン、レゾルシン、ジヒドロキシフェニル、ナフ
タレンジオール、ジヒドロキシジフェニルエーテル、シ
クロヘキサンジオール、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン、ジエトキシ化ビスフェノールAの
ような比較的低分子量のジヒドロキシ化合物、およびこ
れらのアルキル、アルコキシまたはハロゲン置換体等で
ある。
【0010】また、コポリマーを形成する第三成分とし
てオキシカルボン酸の例を示せば、オキシ安息香酸、オ
キシナフトエ酸、ジフェニレンオキシカルボン酸等のオ
キシカルボン酸及びこれらのアルキル、アルコキシまた
はハロゲン置換体が挙げられる。またこれら化合物のエ
ステル形成可能な誘導体も使用できる。
【0011】また、これらの他にポリブチレンテレフタ
レート共重合体を形成するための三官能性モノマー、即
ちトリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、ペ
ンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等を少量
併用した分岐または架橋構造を有する共重合体であって
もよい。
【0012】これらのコモノマー成分は2種以上を混合
して導入したものであってもよいが、本発明で使用する
ポリブチレンテレフタレート共重合体の融点は150〜
200℃、好ましくは170〜190℃の範囲内に有
る。融点がこの範囲内に有ることにより、塩化ビニル樹
脂の熱分解を招くことのない温度で共押出が可能とな
り、さらに繊維強化することにより得られる積層体の高
温剛性を高く保持することが出来る。
【0013】前記のような融点が150〜200℃の範
囲内にあるポリブチレンテレフタレート共重合体の製造
方法としては特殊なものではなく、1,4−ブタンジオ
ール、テレフタル酸とコモノマーを直接重合法させる方
法の他、エステル交換させながら重合させる方法などに
よる通常のポリブチレンテレフタレートの製造法に従
い、上記コモノマーと共に共重合させればよい。
【0014】なお、ポリブチレンテレフタレート共重合
体には、本発明の効果を阻害しない範囲で、酸化防止
剤、紫外線吸収剤等の各種安定剤、帯電防止剤、難燃
剤、難燃助剤、染料や顔料等の着色剤、潤滑剤、可塑剤
および結晶化促進剤、結晶核剤、離型剤等を配合するこ
とも可能である。
【0015】本発明に使用できる塩化ビニル樹脂として
は通常塩化ビニルの単独重合体であるが、本発明の効果
を阻害しない範囲で酢酸ビニル等の他の共重合可能モノ
マーが共重合されていても構わない。本発明に使用され
る塩化ビニル樹脂には本発明の効果を阻害しない範囲
で、安定剤、顔料、可塑剤、滑剤、充填剤等が配合され
ていてもよい。しかし、本発明は硬質塩化ビニル樹脂製
品の高温剛性を改良するのがその主な目的であるので、
特に可塑剤については、配合されていないことが好まし
い。
【0016】本発明の前記ポリブチレンテレフタレート
共重合体に配合される強化用繊維としては、ガラス繊
維、カーボン繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維等の有
機および無機繊維等が単独若しくは併用される。これら
の中ではガラス繊維が好ましい。
【0017】強化用繊維の配合量としては、ポリブチレ
ンテレフタレート共重合体100重量部に対して、5〜
180重量部、特には7〜160重量部の範囲が好まし
い。この範囲の配合により他の機械的強度を阻害しない
範囲で、高温剛性を向上させることができる。強化用繊
維としてチョップドストランド、連続繊維を用いること
ができる。共押出にはこれらの繊維を樹脂に配合し、押
出機等で溶融混錬して調製したペレット、また連続繊維
を樹脂で含浸しながらペレット長と同じ長さの繊維を含
浸させてペレット状としたものを用いることができる。
共押し出しで成形した積層体中の繊維長は平均繊維長
0.10mm以上であり、0.15〜5mmが好まし
い。また連続繊維を樹脂で含浸しながら共押し出しして
積層体を成形してもよい。
【0018】本発明の積層体としては、前記ポリブチレ
ンテレフタレート共重合体と強化用繊維との組成物から
なる繊維強化ポリブチレンテレフタレート共重合体
(A)層と塩化ビニル樹脂(B)層のみからなる(A)
層/(B)層の二層からなっていてもよく、(A)層/
(B)層/(A)層がこの順に積層された三層積層体、
(B)層/(A)層/(B)層がこの順に積層された三
層積層体あるいは(A)層/(B)層の繰り返しを含む
4層以上の積層体でもよい。更には(A)層/(B)層
の積層体と他の素材との積層体も本発明の積層体の範囲
に含まれる。これらの中では(A)層/(B)層の二層
からなるもの、および(B)層/(A)層/(B)層が
この順に積層された三層からなる積層体が特に好まし
い。
【0019】前記積層体の各(A)層、(B)層の厚み
としては、積層体の用途により、あるいは要求される機
械的強度、高温剛性など、更には強化用繊維の配合量な
どにより適宜選択すればよい。本発明の(B)層/
(A)層/(B)層からなる三層積層体を雨樋に応用す
る場合を例にとると、両表面を構成する(B)層は0.
1〜4mm、特には0.5〜2mm、芯材層となる
(A)層はポリブチレンテレフタレート共重合体100
重量部に対してガラス繊維を5〜180重量部配合した
場合、0.2〜5mm、特には0.5〜2mmの範囲で
ある。
【0020】本発明の前記積層体の製造方法としては、
通常ポリブチレンテレフタレート共重合体と強化用繊維
の配合組成物と塩化ビニル樹脂とを前記層構造となるよ
うに共押し出しすればよい。共押出温度としては、それ
ぞれの樹脂が押出可能な温度に設定して押出すればよ
い。ポリブチレンテレフタレート樹脂組成物の押出温度
については、用いるポリブチレンテレフタレート樹脂の
融点+50℃以下であり、樹脂温度が150〜200℃
の範囲が好ましい。塩化ビニル樹脂の押出温度は200
℃以下、樹脂温度は140〜190℃の範囲が好まし
い。こうして共押し出しされることにより、積層体の層
界面は接着剤を用いることなく強固に接着する。
【0021】通常、本発明の積層体は共押出により製造
することができるが、その際の押出形状としては、用途
によりシート状(平板状)、波板状、あるいは雨樋やカ
ーテンレール、襖の敷居のような異形断面を有する異形
状でもよい。本発明の積層体を異形共押出により製造す
ると、簡単に層間接着性に優れた積層成形品を得ること
が出来るので、特に好ましい。
【0022】その他、繊維強化ポリブチレンテレフタレ
ート共重合体(A)層が内側、塩化ビニル樹脂(B)層
が外側からなる二層構造を有する管状製品でもよい。こ
の場合も、共押出により(A)層と(B)層の層間接着
性に優れると共に、管の内側は塩化ビニル樹脂では耐え
られないがポリブチレンテレフタレート共重合体では耐
えられる薬品、油類、温水等を通すことも貯蔵すること
も可能である。この様な管状製品の場合、製品に柔らか
さを付与するため、塩化ビニル樹脂(B)層には特に可
塑剤を配合してもよい。可塑剤が配合されていても、管
の内側に(A)層が有るため、可塑剤が流通させる流体
に溶け出すこともない。管状製品の応用例としては、マ
ジックインキのインキ溜筒を挙げることが出来る。この
場合も、内側に(A)層が有るため、インキ中の有機溶
媒に耐性やバリヤー性がある。
【0023】本発明の積層体は、共押出による方法以外
にも熱プレス溶着や高周波溶着による方法でも製造する
ことが出来る。これは(A)層および(B)層の厚みが
共に比較的小さい場合、あるいは、例えば塩化ビニル樹
脂(B)層の厚みが比較的大きく、(A)層の厚みが比
較的小さい場合等に適用することができる。熱プレスに
よる場合、(B)層となる塩化ビニル樹脂シート等の表
面に予め成形した(A)層となる配合物のシートを重
ね、熱プレスで加熱と共に圧着し接着させることができ
る。
【0024】本発明による積層体は、従来使用されてい
た種々の塩化ビニル樹脂成形品において、繊維強化ポリ
ブチレンテレフタレート共重合体層と積層することによ
り、その高温剛性、剛性等の機械的強度、耐薬品性、耐
摩耗性、摺動性を大幅に改善することが出来る。この様
な用途としては、前記雨樋、樹脂サッシ建築資材、襖の
敷居、カーテンレール等の摺動性を要求される建築材
料、波板、平板、管状製品などの各種産業資材、給湯器
具などを例示することができる。
【0025】以下、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例に更に詳しく説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、
実施例、比較例において、原料樹脂および物性の評価方
法は以下の通りである。
【0027】(使用樹脂) P1:テレフタル酸/インフタル酸の比が70モル%/
30モル%からなるジカルボン酸成分と、ジオール成分
として1,4−ブタンジオールとを反応させて得られる
ポリブチレンテレフタレート共重合体(融点170℃) P2:テレフタル酸/インフタル酸の比が75モル%/
25モル%からなるジカルボン酸成分と、ジオール成分
として1,4−ブタンジオールとを反応させて得られる
ポリブチレンテレフタレート共重合体(融点185℃) P3:ポリブチレンテレフタレート樹脂100重量部+
ガラス繊維43重量部(融点225℃) 塩化ビニル樹脂:理研ビニル(株)製硬質塩化ビニル樹
脂「RE3053」(表−1中では、「硬質塩ビ」とも
略す)。
【0028】(シート成形)押出機として東洋精機
(株)ラボプラストミルを使用し、Tダイで厚さ3mm
の三層共押出シートを成形した。物性測定のため、長さ
125mm×幅12mmの大きさに試験片を切り出し
た。
【0029】(曲げ強度,曲げ弾性率)ASTM D7
90に準拠して測定した。
【0030】(熱変形性)シート試験片を所定の温度に
1時間放置後、局部的に小荷重を加え、シート表面のく
ぼみなどの変形の有無を確認した。評価基準としては、
○:シート表面変化無し、△:シート表面に多少のくぼ
みなどの発生が認められる、×:シート表面変化大、と
した。
【0031】(融点)DSCを使用し、その吸熱ピーク
トップを融点とした。
【0032】(ピール強度)三層共押出シートを15m
m幅で切り出し、塩化ビニル樹脂層とポリブチレンテレ
フタレート共重合体層間のピール強度(接着力)を測定
した。測定は引張試験機(東洋精機製)を用いクロスヘ
ッド速度200mm/minで行った。
【0033】(実施例1)三層共押出(Tダイ)装置を
使用し、塩化ビニル樹脂(厚み0.5mm)/P1+G
F30%(厚み2mm)/塩化ビニル樹脂(厚み0.5
mm)構成の三層シートを作製した。上、中および下層
の構成樹脂、ダイ温度(設定温度)、厚みなどの成形条
件と得られた三層シートの物性を表−1に示す。
【0034】(実施例2)実施例1と同様の方法で、塩
化ビニル樹脂(厚み0.25mm)/P2+GF30%
(厚み2.5mm)/塩化ビニル樹脂(厚み0.25m
m)構成の三層シートを作製した。成形条件とシートの
物性を表−1に示す。
【0035】(比較例1)実施例1と同様の方法で、塩
化ビニル樹脂(厚み0.5mm)/3300(厚み2m
m)/塩化ビニル樹脂(厚み0.5mm)構成の三層シ
ートを作製した。しかし押出加工時に、塩化ビニル樹脂
の分解が発生し、製品化に至らなかった。成形条件を表
−1に示す。
【0036】(比較例2)実施例1と同様の方法で、塩
化ビニル樹脂(厚み1mm)/塩化ビニル樹脂(厚み1
mm)/塩化ビニル樹脂(厚み1mm)構成の三層シー
トを作製した。成形条件とシートの物性を表−1に示
す。
【0037】
【表1】
【0038】表−1に示したように、中間層に繊維強化
低融点ポリブチレンテレフタレートを形成することによ
り、曲げ強度、曲げ弾性率、接着強度などの物性の向上
が図れた。実施例では、シート形状の成形を行っている
が、本実施例に限定したものでなく、ダイ形状の変更に
より、波板状、雨樋やカーテンレール、襖の敷居などの
異形断面形状でもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明により提供される積層体は、塩化
ビニル樹脂(B)層と繊維強化ポリブチレンテレフタレ
ート共重合体(A)層が強固に接着し、かつ塩化ビニル
樹脂(B)層が前記(A)層により補強され、あるいは
用途によっては表面が保護されるので、従来塩化ビニル
樹脂成形品で要求されていた高温剛性や機械的強度、更
には耐薬品性、摺動性等の向上を容易に達成することが
できる。従って、雨樋や樹脂サッシなど従来塩化ビニル
樹脂が使用されていた多様な用途に応用することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/36 // B29K 27:06 67:00 B29L 9:00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1,4−ブタンジオールとテレフタル酸
    を主成分とする融点が150〜200℃のポリブチレン
    テレフタレート共重合体100重量部に強化用繊維5〜
    180重量部を配合した組成物からなる繊維強化ポリブ
    チレンテレフタレート共重合体(A)層と、これに積層
    された塩化ビニル樹脂(B)層とを有する積層体。
  2. 【請求項2】 強化用繊維がガラス繊維である請求項1
    記載の積層体。
  3. 【請求項3】 積層体が塩化ビニル樹脂(B)層と繊維
    強化ポリブチレンテレフタレート共重合体(A)層と塩
    化ビニル樹脂(B)層がこの順で積層された三層である
    請求項1記載の積層体。
  4. 【請求項4】 1,4−ブタンジオールとテレフタル酸
    を主成分とする融点が150〜200℃のポリブチレン
    テレフタレート共重合体100重量部に強化用繊維5〜
    180重量部を配合した組成物と塩化ビニル樹脂を共押
    し出しすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の積層体の製造方法。
  5. 【請求項5】 共押出が異形共押出である請求項4記載
    の積層体の製造方法。
JP6340460A 1994-12-28 1994-12-28 積層体およびその製造方法 Pending JPH08183138A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8617445B2 (en) 2005-03-15 2013-12-31 Sekisui Chemical Co., Ltd. Process for producing oriented thermoplastic polyester resin sheet, and laminate-molded body
US20150191961A1 (en) * 2012-08-30 2015-07-09 Dalian Shide Science & Technology Development Co., Ltd. Self-enhancement plastic profile and production method thereof
WO2015125930A1 (ja) * 2014-02-21 2015-08-27 旭硝子株式会社 フッ素樹脂積層体およびその製造方法

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