JPH0815492B2 - ウエットタイプダイアライザのプライミング処理方法 - Google Patents
ウエットタイプダイアライザのプライミング処理方法Info
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- JPH0815492B2 JPH0815492B2 JP4176621A JP17662192A JPH0815492B2 JP H0815492 B2 JPH0815492 B2 JP H0815492B2 JP 4176621 A JP4176621 A JP 4176621A JP 17662192 A JP17662192 A JP 17662192A JP H0815492 B2 JPH0815492 B2 JP H0815492B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ダイアライザ(血液
浄化器)を含む体外血液循環回路、すなわち血液浄化回
路のプライミング処理を行うために、前記回路のリンス
(洗い流し)およびプライミング(充填)処理を自動的
に行うよう構成したダイアライザのプライミング処理方
式に係り、特にウエットタイプダイアライザのプライミ
ング処理方法に関する。
浄化器)を含む体外血液循環回路、すなわち血液浄化回
路のプライミング処理を行うために、前記回路のリンス
(洗い流し)およびプライミング(充填)処理を自動的
に行うよう構成したダイアライザのプライミング処理方
式に係り、特にウエットタイプダイアライザのプライミ
ング処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、血液浄化回路のリンスおよびプ
ライミング処理とは、血液浄化回路の作動を開始するに
際し、血液通路および血液浄化膜を洗浄することおよび
血液浄化膜内に存在する空気の除去を行うことであり、
例えば血液回路およびダイアライザ内の洗浄および空気
の全てを排出し、生理食塩水で置換する処理を行うこと
である。
ライミング処理とは、血液浄化回路の作動を開始するに
際し、血液通路および血液浄化膜を洗浄することおよび
血液浄化膜内に存在する空気の除去を行うことであり、
例えば血液回路およびダイアライザ内の洗浄および空気
の全てを排出し、生理食塩水で置換する処理を行うこと
である。
【0003】従来、この種のプライミング処理を行う人
工透析装置として、血液ポンプを備えると共にダイアラ
イザを含む血液回路に対し、前記血液ポンプの入口側に
分岐チューブを介して約1000mlの生理食塩水を充
填したプライミング液貯留容器を接続配置し、操作者は
マニュアル操作により、前記血液ポンプを作動させて適
宜のプライミング処理を行うよう構成したものが知られ
ている。
工透析装置として、血液ポンプを備えると共にダイアラ
イザを含む血液回路に対し、前記血液ポンプの入口側に
分岐チューブを介して約1000mlの生理食塩水を充
填したプライミング液貯留容器を接続配置し、操作者は
マニュアル操作により、前記血液ポンプを作動させて適
宜のプライミング処理を行うよう構成したものが知られ
ている。
【0004】そこで、この血液ポンプの作動に際して
は、最初において気泡を巻き込まないように、約50〜
100ml/minの低速度で血液ポンプを運転し、そ
の後操作者は血液回路に適当量の生理食塩水(約300
ml)が流れたことを血液回路の目視により確認して、
血液ポンプの作動を停止している。
は、最初において気泡を巻き込まないように、約50〜
100ml/minの低速度で血液ポンプを運転し、そ
の後操作者は血液回路に適当量の生理食塩水(約300
ml)が流れたことを血液回路の目視により確認して、
血液ポンプの作動を停止している。
【0005】しかるに、前記のプライミング処理の操作
において、操作者はこの操作の間血液回路の状態を確認
するために待機している必要があり、操作者の作業上に
おける時間的な無駄が多くなる難点がある。例えば、通
常は、1人の操作者が4〜10台の人工透析装置につい
てのプライミング処理操作を担当する必要から、全ての
処理操作の完了までには多大の時間を要し、病院勤務等
における透析治療の準備に対する操作者の作業的負担が
極めて増大する難点がある。
において、操作者はこの操作の間血液回路の状態を確認
するために待機している必要があり、操作者の作業上に
おける時間的な無駄が多くなる難点がある。例えば、通
常は、1人の操作者が4〜10台の人工透析装置につい
てのプライミング処理操作を担当する必要から、全ての
処理操作の完了までには多大の時間を要し、病院勤務等
における透析治療の準備に対する操作者の作業的負担が
極めて増大する難点がある。
【0006】このような難点を解決するための手段とし
て、従来より血液回路やダイアライザを自動的にプライ
ミング処理する方式が種々提案されている(例えば、実
開昭64−54557号公報および特開平3−6837
1号公報参照)。これらの自動プライミング処理を行う
手段は、それぞれ血液回路を構成する血液チューブに対
して、複数のチューブ閉塞手段およびそれらの制御機構
を設けることが必須の要件となっている。
て、従来より血液回路やダイアライザを自動的にプライ
ミング処理する方式が種々提案されている(例えば、実
開昭64−54557号公報および特開平3−6837
1号公報参照)。これらの自動プライミング処理を行う
手段は、それぞれ血液回路を構成する血液チューブに対
して、複数のチューブ閉塞手段およびそれらの制御機構
を設けることが必須の要件となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、前記従来の
自動プライミング処理方式においては、複数のチューブ
閉塞手段およびそれらの制御機構を設ける必要から、こ
れを実施する装置が大型化する欠点がある。また、処理
の自動化からプライミング液を再循環させるよう構成し
たものでは、プライミング効果は得られるがリンス効果
が低下する欠点がある。
自動プライミング処理方式においては、複数のチューブ
閉塞手段およびそれらの制御機構を設ける必要から、こ
れを実施する装置が大型化する欠点がある。また、処理
の自動化からプライミング液を再循環させるよう構成し
たものでは、プライミング効果は得られるがリンス効果
が低下する欠点がある。
【0008】そこで、本発明の目的は、血液回路および
特にウエットタイプダイアライザをプライミング処理す
る操作において、プライミング液を予め設定した条件で
所定量を流した後、血液ポンプを自動停止するよう設定
して、血液回路のリンスおよびプライミング処理を気泡
が混入することなく簡単な構成でしかも確実に達成する
ことができるウエットタイプダイアライザのプライミン
グ処理方法を提供することにある。
特にウエットタイプダイアライザをプライミング処理す
る操作において、プライミング液を予め設定した条件で
所定量を流した後、血液ポンプを自動停止するよう設定
して、血液回路のリンスおよびプライミング処理を気泡
が混入することなく簡単な構成でしかも確実に達成する
ことができるウエットタイプダイアライザのプライミン
グ処理方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るウエットタ
イプダイアライザのプライミング処理方法は、血液ポン
プを備えると共にウエットタイプダイアライザを含む血
液回路のプライミング処理を行うよう構成したウエット
タイプダイアライザのプライミング処理方法において、
ウエットタイプダイアライザと接続しない状態の血液回
路に対し、この血液回路のプライミング処理を行うに適
したプライミング液の供給量を設定し、このプライミン
グ液設定量に対応させて血液ポンプの作動を、初期段階
において低速運転し、その後ほぼプライミング液設定量
に至るまで高速運転した後、再び低速運転して停止する
ように、ポンプ制御設定器により自動制御して、ダイア
ライザ接続コネクタから前記プライミング液の排出を行
い、次いでダイアライザと接続した状態の血液回路に対
し、この血液回路のプライミング処理を行うに適したプ
ライミング液の供給量をさらに設定し、このプライミン
グ液設定量に対応させて血液ポンプの作動を、初期段階
において低速運転し、その後ほぼプライミング液設定量
に至るまで高速運転した後、再び低速運転して停止する
ように、ポンプ制御設定器により自動制御することを特
徴とする。
イプダイアライザのプライミング処理方法は、血液ポン
プを備えると共にウエットタイプダイアライザを含む血
液回路のプライミング処理を行うよう構成したウエット
タイプダイアライザのプライミング処理方法において、
ウエットタイプダイアライザと接続しない状態の血液回
路に対し、この血液回路のプライミング処理を行うに適
したプライミング液の供給量を設定し、このプライミン
グ液設定量に対応させて血液ポンプの作動を、初期段階
において低速運転し、その後ほぼプライミング液設定量
に至るまで高速運転した後、再び低速運転して停止する
ように、ポンプ制御設定器により自動制御して、ダイア
ライザ接続コネクタから前記プライミング液の排出を行
い、次いでダイアライザと接続した状態の血液回路に対
し、この血液回路のプライミング処理を行うに適したプ
ライミング液の供給量をさらに設定し、このプライミン
グ液設定量に対応させて血液ポンプの作動を、初期段階
において低速運転し、その後ほぼプライミング液設定量
に至るまで高速運転した後、再び低速運転して停止する
ように、ポンプ制御設定器により自動制御することを特
徴とする。
【0010】前記のプライミング処理方法において、血
液ポンプのプライミング処理時の作動に際し、血液ポン
プの高速運転時に間欠作動制御を行うよう構成すること
ができる。
液ポンプのプライミング処理時の作動に際し、血液ポン
プの高速運転時に間欠作動制御を行うよう構成すること
ができる。
【0011】また、血液ポンプのプライミング処理時の
作動に際し、血液回路の動脈側ラインまたは静脈側ライ
ンの一部に開閉弁を設けて、この開閉弁を開閉操作する
よう構成することもできる。
作動に際し、血液回路の動脈側ラインまたは静脈側ライ
ンの一部に開閉弁を設けて、この開閉弁を開閉操作する
よう構成することもできる。
【0012】
【作用】本発明に係るウエットタイプダイアライザのプ
ライミング処理方法によれば、血液ポンプを備えると共
にウエットタイプダイアライザを含む血液回路のプライ
ミング処理を行うに際し、ウエットタイプダイアライザ
を血液回路に対して接続しない状態と、その後接続した
状態とにおいて、それぞれ血液回路のプライミング処理
を行うに適したプライミング液の供給量を設定し、この
プライミング液設定量に対応させて血液ポンプの作動
を、初期段階において低速運転し、その後ほぼプライミ
ング液設定量に至るまで高速運転した後、再び低速運転
して停止するように、ポンプ制御設定器により自動制御
することにより、操作者に特別な負担を掛けることな
く、血液回路のリンスおよびプライミング処理を気泡が
混入することなく簡便にしかも確実に達成することがで
きる。
ライミング処理方法によれば、血液ポンプを備えると共
にウエットタイプダイアライザを含む血液回路のプライ
ミング処理を行うに際し、ウエットタイプダイアライザ
を血液回路に対して接続しない状態と、その後接続した
状態とにおいて、それぞれ血液回路のプライミング処理
を行うに適したプライミング液の供給量を設定し、この
プライミング液設定量に対応させて血液ポンプの作動
を、初期段階において低速運転し、その後ほぼプライミ
ング液設定量に至るまで高速運転した後、再び低速運転
して停止するように、ポンプ制御設定器により自動制御
することにより、操作者に特別な負担を掛けることな
く、血液回路のリンスおよびプライミング処理を気泡が
混入することなく簡便にしかも確実に達成することがで
きる。
【0013】
【実施例】次に、本発明に係るダイアライザのプライミ
ング処理方法の実施例につき、添付図面を参照しながら
以下詳細に説明する。
ング処理方法の実施例につき、添付図面を参照しながら
以下詳細に説明する。
【0014】図1は、ドライタイプダイアライザを使用
した場合の自動プライミング処理を行う血液回路の一構
成例を示す系統図である。図1において、参照符号10
は血液ポンプ、12はドライタイプダイアライザを示
し、これらは両端にそれぞれ採血側コネクタ14および
返血側コネクタ16を設けた血液回路18に接続配置さ
れる。しかるに、前記血液回路18の採血側コネクタ1
4と血液ポンプ10との間にはプライミング液貯留容器
20と接続されるプライミング液供給管22が連通接続
され、また前記ダイアライザ12の入口側と出口側には
それぞれ動脈側ドリップチャンバ24と静脈側ドリップ
チャンバ26が接続配置される。
した場合の自動プライミング処理を行う血液回路の一構
成例を示す系統図である。図1において、参照符号10
は血液ポンプ、12はドライタイプダイアライザを示
し、これらは両端にそれぞれ採血側コネクタ14および
返血側コネクタ16を設けた血液回路18に接続配置さ
れる。しかるに、前記血液回路18の採血側コネクタ1
4と血液ポンプ10との間にはプライミング液貯留容器
20と接続されるプライミング液供給管22が連通接続
され、また前記ダイアライザ12の入口側と出口側には
それぞれ動脈側ドリップチャンバ24と静脈側ドリップ
チャンバ26が接続配置される。
【0015】しかるに、前記血液回路の構成において
は、前記血液ポンプ10に対し、その動作量に応じてプ
ライミング液の送液量を換算し、予め設定した送液量に
なった際にポンプ動作を停止させるポンプ制御設定器2
8を付設する。なお、参照符号30はそれぞれクランプ
を示すと共に、参照符号32は気泡検出器を示す。
は、前記血液ポンプ10に対し、その動作量に応じてプ
ライミング液の送液量を換算し、予め設定した送液量に
なった際にポンプ動作を停止させるポンプ制御設定器2
8を付設する。なお、参照符号30はそれぞれクランプ
を示すと共に、参照符号32は気泡検出器を示す。
【0016】このように構成された血液回路18の採血
側コネクタ14と返血側コネクタ16に対しては、それ
ぞれ人体の動脈と接続される動脈側血液回路と、人体の
静脈と接続される静脈側血液回路とが接続されて、血液
の浄化作用を行うよう構成される。
側コネクタ14と返血側コネクタ16に対しては、それ
ぞれ人体の動脈と接続される動脈側血液回路と、人体の
静脈と接続される静脈側血液回路とが接続されて、血液
の浄化作用を行うよう構成される。
【0017】次に、前記構成からなる血液回路における
自動プライミング処理について説明する。まず、血液回
路18の採血側コネクタ14側に設けたクランプ30を
開いて、血液ポンプ10の採血側ラインをプライミング
液貯留容器20に貯留されたプライミング液で充填す
る。次いで、前記クランプ30を閉じて血液ポンプ10
を作動すると、プライミング液が血液ポンプ10により
吸引されて、動脈側ドリップチャンバ24、ダイアライ
ザ12、静脈側ドリップチャンバ26を経て返血側コネ
クタ16に至り、前記血液回路18の全てがプライミン
グ液でリンスおよびプライミング処理される。
自動プライミング処理について説明する。まず、血液回
路18の採血側コネクタ14側に設けたクランプ30を
開いて、血液ポンプ10の採血側ラインをプライミング
液貯留容器20に貯留されたプライミング液で充填す
る。次いで、前記クランプ30を閉じて血液ポンプ10
を作動すると、プライミング液が血液ポンプ10により
吸引されて、動脈側ドリップチャンバ24、ダイアライ
ザ12、静脈側ドリップチャンバ26を経て返血側コネ
クタ16に至り、前記血液回路18の全てがプライミン
グ液でリンスおよびプライミング処理される。
【0018】この場合、前記ポンプ制御設定器28にお
いては、前記プライミング液貯留容器20より供給され
るプライミング液が返血側コネクタ16よりその適量が
排出されて、血液回路18の全てをプライミング液で十
分リンスおよびプライミング処理し得る量(例えば、約
700ml)の送液動作が行われるように、その制御値
(例えばポンプ動作を行うローラの回転する数量)を設
定する。
いては、前記プライミング液貯留容器20より供給され
るプライミング液が返血側コネクタ16よりその適量が
排出されて、血液回路18の全てをプライミング液で十
分リンスおよびプライミング処理し得る量(例えば、約
700ml)の送液動作が行われるように、その制御値
(例えばポンプ動作を行うローラの回転する数量)を設
定する。
【0019】このようにして、血液ポンプ10の作動を
自動化することにより、操作者の待機を要することな
く、血液回路18のプライミング液によるリンスおよび
プライミング処理を簡便かつ円滑に達成することができ
る。
自動化することにより、操作者の待機を要することな
く、血液回路18のプライミング液によるリンスおよび
プライミング処理を簡便かつ円滑に達成することができ
る。
【0020】図2は、本発明に係るウエットタイプダイ
アライザを使用した場合の自動プライミング処理を行う
血液回路の一実施例を示す系統図である。すなわち、本
実施例においては、図1に示す方式でプライミング処理
を行うと、動脈側ライン内の空気がダイアライザ(内径
約200μmの中空糸)内に入り、エアロックを生じて
しまう問題点がある。そこで、本実施例においては、血
液回路18の動脈側ラインとダイアライザとを接続しな
い状態にして、ダイアライザ接続コネクタ34からプラ
イミング液の排出を行うように構成したものである。
アライザを使用した場合の自動プライミング処理を行う
血液回路の一実施例を示す系統図である。すなわち、本
実施例においては、図1に示す方式でプライミング処理
を行うと、動脈側ライン内の空気がダイアライザ(内径
約200μmの中空糸)内に入り、エアロックを生じて
しまう問題点がある。そこで、本実施例においては、血
液回路18の動脈側ラインとダイアライザとを接続しな
い状態にして、ダイアライザ接続コネクタ34からプラ
イミング液の排出を行うように構成したものである。
【0021】なお、その他の構成については、図1と同
一であり、従って図1と同一の構成部分については同一
の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施
例におけるプライミング処理操作は、基本的に前記実施
例と同じであるが、特に本実施例においては、前記の図
2に示すプライミング処理が完了した後、ウエットタイ
プダイアライザ12を図1に示すように接続し、再度プ
ライミング処理を行う。
一であり、従って図1と同一の構成部分については同一
の参照符号を付し、その詳細な説明は省略する。本実施
例におけるプライミング処理操作は、基本的に前記実施
例と同じであるが、特に本実施例においては、前記の図
2に示すプライミング処理が完了した後、ウエットタイ
プダイアライザ12を図1に示すように接続し、再度プ
ライミング処理を行う。
【0022】すなわち、ウエットタイプダイアライザ1
2を血液回路18に接続した後のプライミング処理は、
前述した通り、血液回路18に対し、この血液回路のプ
ライミング処理を行うに適したプライミング液の供給量
をさらに設定し、このプライミング液設定量に対応させ
て血液ポンプ10の作動を自動制御するよう構成する。
この結果、血液ポンプ10の制御動作は2回行うことに
なり、それぞれの制御動作に際してのポンプ制御設定器
28における制御値は、血液回路18の長さに応じて適
宜設定する。
2を血液回路18に接続した後のプライミング処理は、
前述した通り、血液回路18に対し、この血液回路のプ
ライミング処理を行うに適したプライミング液の供給量
をさらに設定し、このプライミング液設定量に対応させ
て血液ポンプ10の作動を自動制御するよう構成する。
この結果、血液ポンプ10の制御動作は2回行うことに
なり、それぞれの制御動作に際してのポンプ制御設定器
28における制御値は、血液回路18の長さに応じて適
宜設定する。
【0023】図3は、前述した実施例における、それぞ
れのプライミング処理操作に際しての、血液ポンプ10
の制御動作の設定例を示すものである。すなわち、図3
に示す制御パターンは、初期動作において、血液ポンプ
10を低速運転(t1 )して、血液回路18へのプライ
ミング液の充填をゆっくりと行い、気泡の巻き込みを防
止する。次いで、血液ポンプ10を高速運転(t2 )す
ることにより、血液回路18からの気泡抜きを円滑に行
うことができる。その後、血液ポンプ10を間欠動作運
転(t3 )することにより、血液回路18の気泡抜きを
より確実に行うことができる。このようにして、ほぼ所
要設定量のプライミング液を血液回路18へ充填した
後、血液ポンプ10を低速運転にして気泡の巻き込みを
防止しながら、設定された制御値に至ると、血液ポンプ
10の作動を自動停止する。これにより、血液回路18
の末端において、気泡のない状態を容易に維持すること
ができる。そして、ウエットタイプダイアライザ12を
使用する場合は、ウエットタイプダイアライザ12を血
液回路18に接続した後、再び前述した制御パターンに
より、血液ポンプ10の制御動作を行うように設定す
る。なお、これらの血液ポンプの制御動作の設定は、前
述したポンプ制御設定器28においてプログラム設定し
ておけば好適である。
れのプライミング処理操作に際しての、血液ポンプ10
の制御動作の設定例を示すものである。すなわち、図3
に示す制御パターンは、初期動作において、血液ポンプ
10を低速運転(t1 )して、血液回路18へのプライ
ミング液の充填をゆっくりと行い、気泡の巻き込みを防
止する。次いで、血液ポンプ10を高速運転(t2 )す
ることにより、血液回路18からの気泡抜きを円滑に行
うことができる。その後、血液ポンプ10を間欠動作運
転(t3 )することにより、血液回路18の気泡抜きを
より確実に行うことができる。このようにして、ほぼ所
要設定量のプライミング液を血液回路18へ充填した
後、血液ポンプ10を低速運転にして気泡の巻き込みを
防止しながら、設定された制御値に至ると、血液ポンプ
10の作動を自動停止する。これにより、血液回路18
の末端において、気泡のない状態を容易に維持すること
ができる。そして、ウエットタイプダイアライザ12を
使用する場合は、ウエットタイプダイアライザ12を血
液回路18に接続した後、再び前述した制御パターンに
より、血液ポンプ10の制御動作を行うように設定す
る。なお、これらの血液ポンプの制御動作の設定は、前
述したポンプ制御設定器28においてプログラム設定し
ておけば好適である。
【0024】なお、図2に示す本発明の実施例におい
て、ウエットタイプダイアライザを含む血液回路18の
プライミング処理操作に際し、図4に示すように、動脈
側ラインまたは静脈側ラインのいずれか一部に開閉弁3
6を設けて、この開閉弁36を適宜開閉操作するよう構
成することにより、血液回路18内の気泡抜きをより効
果的に達成することができる。
て、ウエットタイプダイアライザを含む血液回路18の
プライミング処理操作に際し、図4に示すように、動脈
側ラインまたは静脈側ラインのいずれか一部に開閉弁3
6を設けて、この開閉弁36を適宜開閉操作するよう構
成することにより、血液回路18内の気泡抜きをより効
果的に達成することができる。
【0025】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更
をなし得ることは勿論である。
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本
発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設計変更
をなし得ることは勿論である。
【0026】
【発明の効果】前述した実施例から明らかなように、本
発明によれば、血液ポンプを備えると共にウエットタイ
プダイアライザを含む血液回路のプライミング処理を行
うよう構成したウエットタイプダイアライザのプライミ
ング処理方法において、ウエットタイプダイアライザと
接続しない状態の血液回路に対し、この血液回路のプラ
イミング処理を行うに適したプライミング液の供給量を
設定し、このプライミング液設定量に対応させて血液ポ
ンプの作動を、初期段階において低速運転し、その後ほ
ぼプライミング液設定量に至るまで高速運転した後、再
び低速運転して停止するように、ポンプ制御設定器によ
り自動制御して、ダイアライザ接続コネクタから前記プ
ライミング液の排出を行い、次いでダイアライザと接続
した状態の血液回路に対し、この血液回路のプライミン
グ処理を行うに適したプライミング液の供給量をさらに
設定し、このプライミング液設定量に対応させて血液ポ
ンプの作動を、初期段階において低速運転し、その後ほ
ぼプライミング液設定量に至るまで高速運転した後、再
び低速運転して停止するように、ポンプ制御設定器によ
り自動制御することにより、操作者に特別な負担を掛け
ることなく、血液回路のリンスおよびプライミング処理
を気泡が混入することなく簡便かつ確実に達成すること
ができるウエットタイプダイアライザのプライミング処
理方法を低コストに提供することができる。すなわち、
本発明においては、前記初期段階における低速運転によ
り、プライミング液(生理食塩水)への気泡の混入(エ
アの噛み混み)を防止することができ、次いで高速運転
によるプライミング液の供給により、短時間でプライミ
ング処理を行うことができると共に血液回路の洗浄効果
も高くなり、そして再び低速運転して停止することによ
り、停止時において血液回路の末端におけるエアの混入
を確実に防止することができる。
発明によれば、血液ポンプを備えると共にウエットタイ
プダイアライザを含む血液回路のプライミング処理を行
うよう構成したウエットタイプダイアライザのプライミ
ング処理方法において、ウエットタイプダイアライザと
接続しない状態の血液回路に対し、この血液回路のプラ
イミング処理を行うに適したプライミング液の供給量を
設定し、このプライミング液設定量に対応させて血液ポ
ンプの作動を、初期段階において低速運転し、その後ほ
ぼプライミング液設定量に至るまで高速運転した後、再
び低速運転して停止するように、ポンプ制御設定器によ
り自動制御して、ダイアライザ接続コネクタから前記プ
ライミング液の排出を行い、次いでダイアライザと接続
した状態の血液回路に対し、この血液回路のプライミン
グ処理を行うに適したプライミング液の供給量をさらに
設定し、このプライミング液設定量に対応させて血液ポ
ンプの作動を、初期段階において低速運転し、その後ほ
ぼプライミング液設定量に至るまで高速運転した後、再
び低速運転して停止するように、ポンプ制御設定器によ
り自動制御することにより、操作者に特別な負担を掛け
ることなく、血液回路のリンスおよびプライミング処理
を気泡が混入することなく簡便かつ確実に達成すること
ができるウエットタイプダイアライザのプライミング処
理方法を低コストに提供することができる。すなわち、
本発明においては、前記初期段階における低速運転によ
り、プライミング液(生理食塩水)への気泡の混入(エ
アの噛み混み)を防止することができ、次いで高速運転
によるプライミング液の供給により、短時間でプライミ
ング処理を行うことができると共に血液回路の洗浄効果
も高くなり、そして再び低速運転して停止することによ
り、停止時において血液回路の末端におけるエアの混入
を確実に防止することができる。
【0027】また、本発明方法によれば、特にウエット
タイプダイアライザを使用する血液回路に対して、前述
したように簡便にしかも気泡が混入することなく、円滑
にプライミング処理を行うことができ、しかも操作者に
対する作業上の負担を著しく軽減することができると共
に、簡単な構成により低コストに製造することができ、
この種のプライミング処理方法の作業性および操作性の
向上に寄与する効果は極めて大きい。
タイプダイアライザを使用する血液回路に対して、前述
したように簡便にしかも気泡が混入することなく、円滑
にプライミング処理を行うことができ、しかも操作者に
対する作業上の負担を著しく軽減することができると共
に、簡単な構成により低コストに製造することができ、
この種のプライミング処理方法の作業性および操作性の
向上に寄与する効果は極めて大きい。
【図1】本発明に係る自動プライミング処理を行う血液
回路の系統図である。
回路の系統図である。
【図2】本発明に係るウエットタイプダイアライザの自
動プライミング処理方法の一実施例を示す血液回路の系
統図である。
動プライミング処理方法の一実施例を示す血液回路の系
統図である。
【図3】本発明に係る自動プライミング処理方法におけ
る血液ポンプの動作特性を示す波形図である。
る血液ポンプの動作特性を示す波形図である。
【図4】本発明に係る自動プライミング処理方法の変形
実施例を示す血液回路の系統図である。
実施例を示す血液回路の系統図である。
10 血液ポンプ 12 ダイアライザ 14 採血側コネクタ 16 返血側コネクタ 18 血液回路 20 プライミング液貯留容器 22 プライミング液供給管 24 動脈側ドリップチャンバ 26 静脈側ドリップチャンバ 28 ポンプ制御設定器 30 クランプ 32 気泡検出器 34 ダイアライザ接続用コネクタ 36 開閉弁
Claims (3)
- 【請求項1】 血液ポンプを備えると共にウエットタイ
プダイアライザを含む血液回路のプライミング処理を行
うよう構成したウエットタイプダイアライザのプライミ
ング処理方法において、 ウエットタイプダイアライザと接続しない状態の血液回
路に対し、この血液回路のプライミング処理を行うに適
したプライミング液の供給量を設定し、このプライミン
グ液設定量に対応させて血液ポンプの作動を、初期段階
において低速運転し、その後ほぼプライミング液設定量
に至るまで高速運転した後、再び低速運転して停止する
ように、ポンプ制御設定器により自動制御して、ダイア
ライザ接続コネクタから前記プライミング液の排出を行
い、 次いでダイアライザと接続した状態の血液回路に対し、
この血液回路のプライミング処理を行うに適したプライ
ミング液の供給量をさらに設定し、このプライミング液
設定量に対応させて血液ポンプの作動を、初期段階にお
いて低速運転し、その後ほぼプライミング液設定量に至
るまで高速運転した後、再び低速運転して停止するよう
に、ポンプ制御設定器により自動制御することを特徴と
するウエットタイプダイアライザのプライミング処理方
法。 - 【請求項2】 血液ポンプのプライミング処理時の作動
に際し、血液ポンプの高速運転時に間欠作動制御を行う
ことからなる請求項1記載のウエットタイプダイアライ
ザのプライミング処理方法。 - 【請求項3】 血液ポンプのプライミング処理時の作動
に際し、血液回路の動脈側ラインまたは静脈側ラインの
一部に開閉弁を設けて、この開閉弁を開閉操作してなる
請求項1または2記載のウエットタイプダイアライザの
プライミング処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4176621A JPH0815492B2 (ja) | 1992-07-03 | 1992-07-03 | ウエットタイプダイアライザのプライミング処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4176621A JPH0815492B2 (ja) | 1992-07-03 | 1992-07-03 | ウエットタイプダイアライザのプライミング処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0647090A JPH0647090A (ja) | 1994-02-22 |
JPH0815492B2 true JPH0815492B2 (ja) | 1996-02-21 |
Family
ID=16016782
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4176621A Expired - Fee Related JPH0815492B2 (ja) | 1992-07-03 | 1992-07-03 | ウエットタイプダイアライザのプライミング処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0815492B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107427621A (zh) * | 2015-03-10 | 2017-12-01 | 日机装株式会社 | 血液净化装置 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4619260B2 (ja) * | 2005-10-21 | 2011-01-26 | テルモ株式会社 | 血液成分採取装置 |
JP4607803B2 (ja) * | 2006-03-30 | 2011-01-05 | テルモ株式会社 | 血液成分採取装置 |
JP6545485B2 (ja) | 2015-03-10 | 2019-07-17 | 日機装株式会社 | 血液浄化装置 |
JP6516559B2 (ja) | 2015-05-21 | 2019-05-22 | 日機装株式会社 | 血液浄化装置 |
JP6813484B2 (ja) | 2015-06-24 | 2021-01-13 | 日機装株式会社 | 血液浄化装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61113457A (ja) * | 1984-11-06 | 1986-05-31 | 鐘淵化学工業株式会社 | 血液成分処理回路の初期設定方法及び初期設定機構 |
JPS63279853A (ja) * | 1987-05-11 | 1988-11-16 | Kuraray Co Ltd | 血漿処理装置 |
JP2981909B2 (ja) * | 1990-06-20 | 1999-11-22 | テルモ株式会社 | 液体流路を有する装置の気泡除去方法及びその装置 |
-
1992
- 1992-07-03 JP JP4176621A patent/JPH0815492B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107427621A (zh) * | 2015-03-10 | 2017-12-01 | 日机装株式会社 | 血液净化装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0647090A (ja) | 1994-02-22 |
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