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JPH08151344A - 2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸の光学分割方法 - Google Patents

2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸の光学分割方法

Info

Publication number
JPH08151344A
JPH08151344A JP7008908A JP890895A JPH08151344A JP H08151344 A JPH08151344 A JP H08151344A JP 7008908 A JP7008908 A JP 7008908A JP 890895 A JP890895 A JP 890895A JP H08151344 A JPH08151344 A JP H08151344A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
benzoylphenyl
propionic acid
methyl
phenylbutylamine
diastereomeric salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7008908A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Nohira
博之 野平
Shigeya Saijo
茂彌 西條
Masafumi Moriwaki
雅史 森脇
Atsushi Matsumoto
淳 松本
Koichi Maruo
晃一 丸尾
Taizo Fujimoto
泰造 藤本
Toshiharu Kamiyama
俊治 神山
Kazutoshi Toyoda
和俊 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nagase and Co Ltd
Original Assignee
Nagase and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nagase and Co Ltd filed Critical Nagase and Co Ltd
Priority to JP7008908A priority Critical patent/JPH08151344A/ja
Priority to CA002145822A priority patent/CA2145822A1/en
Priority to EP95104740A priority patent/EP0703212A1/en
Publication of JPH08151344A publication Critical patent/JPH08151344A/ja
Priority to US08/897,500 priority patent/US5852209A/en
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C51/00Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
    • C07C51/42Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives
    • C07C51/487Separation; Purification; Stabilisation; Use of additives by treatment giving rise to chemical modification

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (S)−および(R)−2−(3−ベンゾイルフ
ェニル)プロピオン酸の混合物に(S)−または(R)−3
−メチル−2−フェニルブチルアミンを作用させて、
(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸と
(S)−3−メチル−2−フェニルブチルアミンまたは
(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸と
(R)−3−メチル−2−フェニルブチルアミンのジアス
テレオマー塩を生成させ、該ジアステレオマー塩を分離
し、そして、該分離したジアステレオマー塩を遊離させ
て(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸ま
たは(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸
を得る方法が提供される。 【効果】 本方法により、99%以上の高い光学純度を
もつ光学活性なケトプロフェン(R体、S体)を高収率で
得ることができる。本方法は、精製工程を簡略化するこ
とができ、工業的製造工程に適用しうる実際的な方法で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は(S)−2−(3−べンゾ
イルフェニル)プロピオン酸と(R)−2−(3−べンゾイ
ルフェニル)プロピオン酸の混合物を光学分割して、医
薬として許容される光学的に純粋な(S)−2−(3−べ
ンゾイルフェニル)プロピオン酸および(R)−2−(3−
べンゾイルフェニル)プロピオン酸を得る方法に関し、
特に工業的製造工程に適用しうる実際的な方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオ
ン酸はケトプロフェンと呼ばれ、非ステロイド系消炎鎮
痛剤として実用に供されている。この化合物の生理活性
は、(S)−ケトプロフェンが(R)−ケトプロフェンより
も有効であることが知られている(藤村一、ファルマシ
ア、11巻、第7号、515〜518頁、1975年)。(R)−ケトプ
ロフェンは医薬として製剤化する上で不要なばかりでな
く、副作用の原因ともなることが懸念され、このような
観点から(R)−ケトプロフェンを実質的に含まない、光
学的に純粋な(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロ
ピオン酸が求められており、工業的製造工程に適用し得
る実際的な方法が強く求められている。
【0003】一方、上記のごとく、消炎鎮痛剤としての
効果はS体のみに存在し、R体にはその薬効がないこと
が知られていたが、近年R体ケトプロフェンにS体ケト
プロフェンと異なった用法での鎮痛剤としての効果が認
められ、特に歯痛などの治療薬として有効であり、副作
用が少ないことが報告され(国際出願公開公報 WO93/
17677)、S体、R体に個別で独立の薬効が認められつつ
ある。従って、S体のみならず、R体ケトプロフェンに
ついても、医薬として許容される高い光学純度品の工業
的製造工程に適用しうる実際的な製造方法が強く望まれ
るに至った。
【0004】従来、2−(3−ベンゾイルフェニル)プロ
ピオン酸を光学分割して光学純度の高い(S)−2−(3
−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸を得る方法につい
ては、光学分割剤としてフェニルエチルアミンを用いる
方法(Lukasら、米国特許4,983,765号)、光学分割剤と
してフェニルプロピルアミンなどの光学活性アミンを用
いる方法(野平ら、米国特許 第5,191,112号、特開平2-2
89536)、光学分割剤としてシンコニジンを用いる方法(M
animaranら、米国特許 第5,162,576号)などが知られて
いる。
【0005】しかし、Lukasらの方法は詳細が開示され
ていないが収率が40%と低く、野平らの方法において
は、ラセミ体に対して光学分割剤を約1当量要し、2回
以上の再結晶による精製工程を経て、光学純度99%以
上を得ているが、収率は比較的低い。また、Manimaran
らの方法においても溶媒として脂肪酸エステルとアルコ
ールの混合溶媒を使用して、再結晶1回による精製でS
体−ケトプロフェンを比較的高い収率(62%)で得てい
るが、光学純度は97%と比較的低く、医薬として要求
される98%以上の、好ましくは99%以上の光学純度
を得るためには、さらに精製工程を経なければならない
ことが多い。また、約1当量のシンコニジンを用いるこ
とが必要であり、さらにシンコニジンを用いているため
に高い光学純度品はS体のみしか得られておらず、R体
を得る効率的な方法は何ら開示されていない。以上述べ
たように従来法には工業的製法という観点から見れば、
克服すべき課題がまだまだ多いのが実情である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
とするところは、上記の課題を克服して医薬として実用
に供される光学純度98%以上、好ましくは99%以上
の高い光学純度をもつ光学活性なケトプロフェン(S
体、R体)を高収率で得ることにある。さらに、精製工
程を簡略化し、工業的製造工程に適合しうる実際的な方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、2−(3−ベンゾ
イルフェニル)プロピオン酸の光学分割において、光学
分割剤として、光学活性な(S)−3−メチル−2−フェ
ニルブチルアミンまたは(R)−3−メチル−2−フェニ
ルブチルアミンを用いると、生成したジアステレオマー
塩を再結晶により精製することなく、または1回の再結
晶による精製のみで、医薬として許容される光学純度9
8%以上、さらには99%以上の極めて高い光学純度を
持つ(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸
または(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸が高収率で得られることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
【0008】即ち、本発明は、(S)−2−(3−ベンゾ
イルフェニル)プロピオン酸と(R)−2−(3−ベンゾイ
ルフェニル)プロピオン酸の混合物から(S)−体または
(R)−体を分離する方法であって、(1) 溶媒中の(S)−
体と(R)−体の混合物に、(S)−または(R)−3−メチ
ル−2−フェニルブチルアミンを作用させて、(S)−2
−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸と(S)−3−
メチル−2−フェニルブチルアミンまたは(R)−2−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸と(R)−3−メ
チル−2−フェニルブチルアミンのジアステレオマー塩
を生成させ、(2) 該ジアステレオマー塩を溶液から分離
し、そして(3) 該分離したジアステレオマー塩を遊離さ
せて(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸
または(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸を得る、ことを特徴とする方法を提供するものであ
る。
【0009】以下、本発明の方法を詳細に説明する。本
発明方法において用いる(S)−3−メチル−2−フェニ
ルブチルアミンおよび(R)−3−メチル−2−フェニル
ブチルアミンは、特開昭61−172853号公報に記
載の方法に従って製造することができる。即ち、ベンジ
ルシアニドとイソプロピルブロミドを、トリエチルベン
ジルアンモニウムクロリドと50(w/v)%のNaOH中
で反応させて、2−フェニルイソブチルシアニドを得
る。この化合物に水素化アルミニウムリチウムを作用さ
せて還元することにより、(±)−3−メチル−2−フェ
ニルブチルアミンを得る。次いで、光学活性なマンデル
酸を用いて光学分割を行い、光学活性な(S)−3−メチ
ル−2−フェニルブチルアミンおよび(R)−3−メチル
−2−フェニルブチルアミンを得ることができる。
【0010】(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロ
ピオン酸と(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピ
オン酸の混合物の光学分割は以下のようにして実施する
ことができる。まず、(S)−および(R)−2−(3−ベ
ンゾイルフェニル)プロピオン酸の混合物を適当な溶媒
に溶解する。適当な溶媒としては、アセトン、メチルエ
チルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン
などのケトン類、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオ
ン酸メチルなどのカルボン酸エステル類、メチルアルコ
ール、エチルアルコール、イソプロピルアルコールなど
のアルコール類、メチル−t−ブチルエーテル、ジイソ
プロピルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエー
テル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオ
キサンなどのエーテル類、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素類、あるいはそれらの混合溶媒が挙げられ
る。好ましい溶媒はケトン類およびエーテル類であり、
さらに好ましい溶媒はエーテル類である。この溶液に、
(S)−3−メチル−2−フェニルブチルアミン[また
は、(R)−3−メチル−2−フェニルブチルアミン]を
加え、(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸と(S)−3−メチル−2−フェニルブチルアミン[ま
たは、(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸と(R)−3−メチル−2−フェニルブチルアミン]の
ジアステレオマー塩を生成させる。
【0011】ここで用いる(S)−2−(3−ベンゾイル
フェニル)プロピオン酸と(R)−2−(3−ベンゾイルフ
ェニル)プロピオン酸の混合物は、任意の比率の混合物
であってよい。通常は1:1混合物、即ちラセミ混合物
を用いることが多い。また、添加する(S)−3−メチル
−2−フェニルブチルアミン[または、(R)−3−メチ
ル−2−フェニルブチルアミン]の量は、混合物中に含
まれる(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸[または、(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロ
ピオン酸]に対して約1当量、好ましくは0.8〜1.5
当量、さらに好ましくは0.9〜1.2当量であってよ
い。前述の従来法においては、(±)−2−(3−ベンゾイ
ルフェニル)プロピオン酸に対して約1当量、即ち(±)
−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に含まれ
る(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に
対して約2当量の光学分割剤を用いているが、本発明方
法においては、その半量程度の光学分割剤しか必要でな
く、より少ない光学分割剤によって効率的な光学分割が
達成される。また、本発明方法の光学分割剤を用いる時
には、後述する実施例に示すように、その使用量によっ
て、生成するジアステレオマー塩の光学純度と収率を調
節することができ、所望の光学純度をもつ(S)−2−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸を収率よく得る
ための、最適な工程を設定することができる。
【0012】さらに、本発明者らは、(S)−2−(3−
ベンゾイルフェニル)プロピオン酸と(R)−2−(3−ベ
ンゾイルフェニル)プロピオン酸の混合物に対して10
〜60(w/w)%、好ましくは20〜55(w/w)%の水を
反応系中に添加することにより、さらに良好な光学純度
と収率を達成しうることを見い出した。即ち、本発明の
好ましい態様においては、反応系中に上記比率の水を添
加する。
【0013】ジアステレオマー塩の形成反応は、通常、
反応溶液を常温ないし70℃、好ましくは常温ないし4
0℃にて撹拌することにより行なう。
【0014】ジアステレオマー塩の分離は、通常の物理
的手段、例えば濾過、遠心分離などによって行なってよ
い。通常は、適当な温度、例えば10〜15℃に冷却
し、必要に応じて種晶を添加することによって、結晶を
析出させ、これを濾取する。
【0015】このようにして分離したジアステレオマー
塩を精製せずに通常の遊離方法、例えば、塩酸、硫酸な
どの鉱酸を加えることにより遊離させ、酢酸エチル、ク
ロロホルム、ベンゼンなどの適当な有機溶媒を用いて抽
出、分取することにより、医薬として許容される高い光
学純度の(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオ
ン酸[または、(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プ
ロピオン酸]を得ることができる。また、該塩にNaOH
などの強塩基を加え、まず(S)−3−メチル−2−フェ
ニルブチルアミンを適当な溶媒により抽出、分離した
後、塩酸、硫酸などの酸を加えて(S)−2−(3−ベン
ゾイルフェニル)プロピオン酸を遊離させ、上記の溶媒
により抽出、分離することもできる。さらに簡便な方法
としては、該ジアステレオマー塩を塩酸、硫酸などの水
溶液に加えた後、溶媒抽出を行うことなく、遊離した
(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸[ま
たは、(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸]を該水溶液から結晶として析出させ、濾別すること
もできる。また、該ジアステレオマー塩をイソプロピル
アルコールなどのアルコール類、水もしくはそれらの混
合溶液など、またはメチルイソブチルケトン、メチルエ
チルケトンなどのケトン類などの溶媒からの再結晶によ
り精製し(通常は1回で十分である)、精製後の塩を上
記の遊離方法を用いて遊離させることにより、さらに高
い光学純度の(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロ
ピオン酸を得ることができる。好ましい再結晶溶媒は、
精製収率の上から、メチルイソブチルケトン、メチルエ
チルケトンなどのケトン類である。またジアステレオマ
ー形成反応と同じ溶媒、例えばメチルイソブチルケトン
によって再結晶を行なうときは、粗ジアステレオマー塩
の濾過ケーキを乾燥することなく、そのまま再結晶工程
に使用することができ、工程の簡略化の観点からも好ま
しい。
【0016】本発明方法が特に利点とするところは、上
記のジアステレオマー塩の段階で既に98%以上の高い
光学純度品を得ることができ、再結晶などの精製工程を
全く省略することができる点、および再結晶による精製
を経る場合には1回の再結晶工程で通常99%以上、さ
らには99.5%以上という極めて高い光学純度品を高
収率で得ることができ、それ以上の精製工程を必要とし
ない点にある。
【0017】表1に、従来法と本発明方法の各種分割剤
を用いて(±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオ
ン酸を光学分割したときの結果を示す。この表1から、
本発明方法は、光学分割剤の使用量、再結晶回数、収
率、および光学純度において、従来法に比較して優れた
方法であることが明らかである。尚、表中において、2
−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸をKETと略
記し、3−メチル−2−フェニルブチルアミンをPBA
と略記した。
【表1】 モル比 KET KET 分割剤 分割剤/ 反応溶媒 再結晶 収率 光学純度 (±)-KET 回数 (%) (%e.e.) a.PPA 1.0 酢酸エチル 2 44 >99 b.MTBA 1.0 イソフ゜ロヒ゜ルアルコール 1 45 69 c.シンコニシ゛ン 0.9 酢酸エチル+メチルアルコール 1 57 97 d.シンコニシ゛ン 1.0 メチルイソフ゛チルケトン 0 66.4 76.5 e.PBA 0.5 メチルイソフ゛チルケトン 1 55.2 99.7 f.PBA 0.45 メチルイソフ゛チルケトン 0 55 98.6g.PBA 0.6 メチルイソフ゛チルケトン 1 71.6 99.2 a:PPA=1−フェニルプロピルアミン、特開平2-289536 b:MTBA=2−(4−メチルフェニル)−3−メチルブチルアミン、 特開平2-289536 c:シンコニジン=(8α,9R)−シンコナン−9−オール、 米国特許 5,162,576 d:特表平6-501683 e:実施例1 f:実施例2 g:実施例7
【0018】以上に述べた方法は、(S)−3−メチル−
2−フェニルブチルアミンに代えて(R)−3−メチル−
2−フェニルブチルアミンを用いても全く同様に実施す
ることができ、高い光学純度をもつ(R)−2−(3−ベ
ンゾイルフェニル)プロピオン酸を得ることができる。
【0019】前述のように、本発明方法によって分割さ
れる2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸はラセ
ミ体に限定されるものではなく、(S)−2−(3−ベン
ゾイルフェニル)プロピオン酸と(R)−2−(3−ベンゾ
イルフェニル)プロピオン酸の任意の混合物であってよ
い。例えば、上記(2)の工程で、ジアステレオマー塩を
分離した後の溶液から回収された、(R)体を多く含む2
−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸または(S)体
を多く含む2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸
から、上述の光学分割工程を適用することにより、同様
に高い光学純度を持つ、(R)−2−(3−ベンゾイルフ
ェニル)プロピオン酸または(S)−2−(3−ベンゾイル
フェニル)プロピオン酸をさらに高い収率で取得するこ
とができる。また、例えば(S)体のみが所望である場合
には、(S)体を分離した後の(R)体に富む2−(3−ベ
ンゾイルフェニル)プロピオン酸を、適当な方法により
ラセミ化し、このラセミ混合物から(S)体をさらに得る
こともできる。このような例を後記の参考例1に示す。
さらに、本発明方法以外の方法、例えば、酵素による光
学分割、不斉合成法などによって得られた(S)体と(R)
体の混合物に本方法を適用することによって、容易に高
い光学純度品を得ることができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれらによって限定されるもので
はない。なお、実施例において、2−(3−ベンゾイル
フェニル)プロピオン酸の光学純度は、下記の分析条件
により、高速液体クロマトグラフィー法(以下、HPL
Cと略記する)で測定した。光学純度の測定方法は以下
の方法に限定されるものではなく、通常知られている他
の方法によっても可能である。HPLC条件は次のよう
である。 カラム:CHRALCEL OJ(ダイセル化学工業製) 移動相:ヘキサン:イソプロピルアルコール:トリフル
オロ酢酸(92:8:0.3) 流 速:1.0ml/分 検 出:UV,255nm カラム温度:常温
【0021】また、実施例において、光学活性3−メチ
ル−2−フェニルブチルアミンは以下の光学純度および
旋光度を有するものを用いた。 (S)−(+)−3−メチル−2−フェニルブチルアミン:
98.4%e.e.;[α]D 25=+2.82°(neat) (R)−(−)−3−メチル−2−フェニルブチルアミン:
99.2%e.e.;[α]D 25=−2.88°(neat)
【0022】上記の光学活性3−メチル−2−フェニル
ブチルアミンの光学純度は下記の分析条件によりHPL
Cで測定した。光学純度の測定方法は以下の方法に限定
されるものではなく、通常知られている他の方法によっ
ても可能である。HPLC条件は次のようである。 カラム:CROWNPAK CR(+)(ダイセル化学工業
製) 移動相:メチルアルコール:0.1N 過塩素酸水溶液
(15:85) 流 速:0.8ml/分 検 出:UV,210nm カラム温度:常温
【0023】実施例1 (±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(2
0.3g、80mmol)をメチルイソブチルケトン(以下、
MIBKと略記する)(90g)に加温して溶解した。次
いで、40℃での撹拌下に(S)−(+)−3−メチル−2
−フェニルブチルアミン(6.68g、41mmol)を滴下
した。滴下終了後、反応液を40℃にて1時間撹拌し、
次に6時間を要して徐々に10℃まで冷却した。10℃
にて3時間撹拌した後、析出している結晶を濾過し、濾
過ケーキを冷MIBK(50ml)で洗い、乾燥した。この
ようにして(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェニル)
プロピオン酸と(S)−(+)−3−メチル−2−フェニル
ブチルアミンのジアステレオマー塩(11.5g)を得
た。このジアステレオマー塩をイソプロピルアルコール
(以下、IPAと略記する)(115ml)から再結晶した。
即ち、ジアステレオマー塩を加熱溶解した後、撹拌下に
2時間を要して10℃まで冷却し、さらに10℃にて2
時間撹拌した。次いで、結晶を濾過し、濾過ケーキを冷
IPA(40ml)で洗い、乾燥して精製ジアステレオマー
塩(9.8g)を得た。融点:134.5〜135.5℃。
この精製ジアステレオマー塩に15(w/v)%塩酸(30
g)を加え、暫時撹拌した。次いで、遊離する(S)−
(+)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸を酢
酸エチルで抽出し、抽出液を水洗した後、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、次にヘキサン
を加えて結晶化し、冷却後に濾過し、乾燥して(S)−
(+)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(5.
6g)を得た。原料中の(S)−(+)−2−(3−ベンゾイ
ルフェニル)プロピオン酸に対する収率は55.2%、光
学純度は99.7%e.e.であった。融点:77〜78.5
℃。[α]D 25:+45.7°(c=1,メチルアルコー
ル)。
【0024】実施例2 (±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(1
3.55g、53.3mmol)をMIBK(67.5g)に加温
して溶解した。次いで、40℃での撹拌下に、(±)−2
−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に対して0.
45当量の(R)−(−)−3−メチル−2−フェニルブチ
ルアミン(3.92g、24mmol)を滴下した。滴下終了
後、反応液を40℃にて2時間、室温にて6時間、次い
で10℃にて2時間撹拌した後、析出している結晶を濾
過し、濾過ケーキを冷MIBK(25ml)で洗い、乾燥し
て(R)−(−)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオ
ン酸と(R)−(−)−3−メチル−2−フェニルブチルア
ミンのジアステレオマー塩(6.48g)を得た。原料中
の(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に
対する理論収率は58.3%であった。このジアステレ
オマー塩に過剰の希塩酸を加え、暫時撹拌した。次い
で、遊離する(R)−(−)−2−(3−ベンゾイルフェニ
ル)プロピオン酸を酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗
した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を
留去し、次にヘキサンを加えて結晶化し、冷却後に濾過
し、乾燥して(R)−(−)−2−(3−ベンゾイルフェニ
ル)プロピオン酸(3.73g)を得た。原料中の(R)−
(-)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に対
する収率は55%、光学純度は98.6%e.e.であっ
た。[α]D 25:−45.7°(c=1,メチルアルコー
ル)。
【0025】実施例3 (±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(1
2.7g、50mmol)をMIBK(70ml)に加え、35℃
に加温して溶解した。次いで、撹拌下に(S)−(+)−3
−メチル−2−フェニルブチルアミン(5.24g、32
mmol)を滴下した。滴下終了後、反応液を35℃〜40
℃にて1時間、室温にて5時間、10℃にて2時間撹拌
した後、析出している結晶を濾過し、濾過ケーキを冷M
IBK(30ml)で洗い、乾燥して、(S)−(+)−2−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸と(S)−(+)−
3−メチル−2−フェニルブチルアミンのジアステレオ
マー塩(8.76g)を得た。原料中の(S)−(+)−2−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に対する理論収
率は84%であった。このジアステレオマー塩をIPA
(97ml)から再結晶し、精製ジアステレオマー塩(7.4
2g)を得た。精製収率84.7%、融点:133〜13
5.5℃。この精製ジアステレオマー塩に15(w/v)%
塩酸(30g)を加え、暫時撹拌した。次いで、遊離する
(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸を酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗した後、硫酸マ
グネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を留去し、次にヘ
キサンを加えて結晶化し、冷却後に濾過し、乾燥して
(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸(5.6g)を得た。原料中の(S)−(+)−2−(3−ベ
ンゾイルフェニル)プロピオン酸に対する収率は55.2
%、光学純度は99.7%e.e.であった。融点:77〜
78.5℃。[α]D 25:+45.7°(c=1,メチルアル
コール)。
【0026】実施例4 (±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(1
2.7g、50mmol)にメチルエチルケトン(以下、ME
Kと略記する)(70ml)を加え、加温して溶解した。次
いで、撹拌下に(S)−(+)−3−メチル−2−フェニル
ブチルアミン(4.9g、30mmol)を滴下した。滴下終了後、
反応液を35℃〜40℃にて1時間、次いで室温にて4
時間撹拌した後、10℃にて3時間維持した。析出して
いる結晶を濾過し、濾過ケーキを冷MEK(35ml)で洗
い、乾燥して、(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェ
ニル)プロピオン酸と(S)−(+)−3−メチル−2−フ
ェニルブチルアミンのジアステレオマー塩(7.72g)
を得た。原料中の(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフ
ェニル)プロピオン酸に対する理論収率は74%であっ
た。このジアステレオマー塩をIPA(77ml)から再結
晶した。即ち、この塩をIPA(77ml)に加熱して溶解
した後、徐々に10℃まで冷却し、析出した結晶を濾過
し、冷IPAで洗い、精製ジアステレオマー塩(6.48
g)を得た。精製収率83.9%、融点:134.5〜1
35.5℃。この精製ジアステレオマー塩を15(w/v)
%塩酸(40ml)に加え、暫時撹拌した。次いで、遊離す
る(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオ
ン酸を酢酸エチルで抽出し、抽出液を水洗した後、硫酸
マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去した後、ヘキサン
を加えて結晶化し、冷却後に濾過し、乾燥して(S)−
(+)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(3.
73g)を得た。収率は94.5%であった。原料中の
(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸に対する理論収率58.7%、光学純度は99.5%e.
e.であった。融点:77〜78℃。[α]D 25:+45.5
°(c=1,メチルアルコール)。
【0027】実施例5 (±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(1
2.7g、50mmol)にテトラヒドロフラン(以下、TH
Fと略記する)(45ml)を加え、溶解した。次いで、撹
拌下に(S)−(+)−3−メチル−2−フェニルブチルア
ミン(4.1g、25mmol)を滴下した。滴下終了後、反
応液を35℃〜40℃にて1時間保ち、室温にて4時間
撹拌し、10℃まで冷却した。析出している結晶を濾過
し、濾過ケーキを冷THF(35ml)で洗い、乾燥して、
(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸と(S)−(+)−3−メチル−2−フェニルブチルアミ
ンのジアステレオマー塩(5.84g)を得た。原料中の
(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸に対する理論収率は56%、光学純度は94.3%e.
e.であった。
【0028】上記と同様にして、種々の有機溶媒中にお
いて、(±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸と(S)−(+)−3−メチル−2−フェニルブチルアミ
ンを種々モル比で反応させた。この反応により得られる
ジアステレオマー塩の収率と光学純度は、以下の表2に
示す通りであった。尚、表中において、(±)−2−(3
−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸を(±)−KETと
略記し、(S)−(+)−3−メチル−2−フェニルブチル
アミンを(S)−PBAと略記した。また、E値=ジアス
テレオマー塩収率×光学純度/100を算出し、評価の
目安とした。
【表2】 溶媒 溶媒ml/ モル比 シ゛アステレオマー 光学純度 E値 (±)-KETg (S)-PBA/(±)-KET 塩収率(%) (%e.e.) MIBK 5.5 0.45 55.8 97.4 54.35 MIBK 6.2 0.5 69.0 97.8 67.48 MIBK 5.5 0.6 79.6 94.0 74.82 MIBK 6.3 0.64 84.0 93.0 78.12 MEK 3.5 0.6 74.0 96.0 71.04 MEK 3.6 0.7 87.4 88.8 77.61 酢酸エチル 3.5 0.5 60.4 93.2 56.29 IPA 3.6 0.5 66.0 90.3 59.60 THF 3.5 0.5 56.0 94.3 52.81トルエン+酢酸エチル 2.4+1.7 0.6 76.7 91.7 70.33
【0029】実施例6 (S)−(+)−3−メチル−2−フェニルブチルアミンを
用いて、(±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオ
ン酸から、まず(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェ
ニル)プロピオン酸を(S)−(+)−3−メチル−2−フ
ェニルブチルアミンとのジアステレオマー塩として単離
した。次いで、その濾過母液から(R)−(−)−3−メチ
ル−2−フェニルブチルアミンを用いて(R)−(−)−2
−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸を得た。即
ち、(±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸
(12.7g、50mmol)をMIBK(76ml)に溶解し、
40℃にて(S)−(+)−3−メチル−2−フェニルブチ
ルアミン(4.9g、30mmol)を滴下した。この反応液
を35〜40℃にて1時間、室温にて5時間、次いで1
0〜15℃にて1時間撹拌した。次いで、析出している
結晶を濾過し、濾過ケーキを冷MIBK(30ml)で洗
い、乾燥して(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェニ
ル)プロピオン酸と(S)−(+)−3−メチル−2−フェ
ニルブチルアミンのジアステレオマー塩(8.34g)を
得た。原料中の(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェ
ニル)プロピオン酸に対する理論収率は80%であっ
た。融点:129〜131℃、光学純度94.3%e.
e.。
【0030】上記の濾液と洗液を合わせ、15(w/v)%
硫酸(20ml)を加えて20分間撹拌した。次いで、分液
し、有機層を水洗した後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。減圧下に溶媒を留去し、残液が68gになるまで濃
縮した。この濃縮液に、40℃での撹拌下、原料中の
(R)−(−)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
酸に対して1.03当量の(R)−(−)−3−メチル−2
−フェニルブチルアミン(4.25g、25.8mmol)を滴
下した。滴下終了後、反応液を35〜40℃にて1時
間、室温にて5時間、次いで10〜15℃にて1.5時
間撹拌した。次いで、析出した結晶を濾過し、冷MIB
K(30ml)で洗い、乾燥して(R)−(−)−2−(3−ベ
ンゾイルフェニル)プロピオン酸と(R)−(−)−3−メ
チル−2−フェニルブチルアミンのジアステレオマー塩
(8.91g)を得た。原料[(±)−2−(3−ベンゾイル
フェニル)プロピオン酸]中の(R)−(−)−2−(3−ベ
ンゾイルフェニル)プロピオン酸に対する収率は85.5
%、融点:133〜134.5℃、光学純度95.2%e.
e.であった。この粗ジアステレオマー塩から塩酸を用い
て単離した(R)−(−)−2−(3−ベンゾイルフェニル)
プロピオン酸は、融点:75.5〜77.5℃、
[α]D 25:−45.0°(c=1,メチルアルコール)であ
った。上記の(R)−(−)−2−(3−ベンゾイルフェニ
ル)プロピオン酸と(R)−(−)−3−メチル−2−フェ
ニルブチルアミンの粗ジアステレオマー塩(7.8g)を
IPA(88ml)から再結晶し、精製ジアステレオマー塩
(6.7g)を得た。精製収率は85.9%であった。融
点:133.5〜135℃。この精製ジアステレオマー
塩から、15(w/v)%塩酸を用いて(R)−(−)−2−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(4.08g)を
単離した。融点:77〜78.5℃、[α]D 25:−47.
2°(c=1,メチルアルコール)、光学純度は99.6
%e.e.であった。原料中に含まれる(R)−(−)−2−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に対する理論収
率は、73.4%であった。
【0031】実施例7 (±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(5
1g、0.2mol)をMIBK(290ml)に溶解し、撹拌
下に(S)−(+)−3−メチル−2−フェニルブチルアミ
ン(19.6g、0.12mol)を滴下した。滴下終了後、
反応液を35℃〜40℃にて1時間保ち、室温で5時
間、次いで10℃にて3時間撹拌した。次いで、析出し
ている結晶を濾過し、濾過ケーキを冷MIBK(70ml)
で洗い、ウエットケーキ67gを得た。このウエットケ
ーキにMIBK(240ml)を加え、加熱し、77℃にて
溶解した後、冷却し、10℃にて2時間撹拌した。次い
で、析出結晶を濾過し、(S)−(+)−2−(3−ベンゾ
イルフェニル)プロピオン酸と(S)−(+)−3−メチル
−2−フェニルブチルアミンのジアステレオマー塩(3
0.2g)を得た。このジアステレオマー塩を塩酸を用い
て処理し、(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェニル)
プロピオン酸(18.26g)を得た。このプロピオン酸の
光学純度は99.2%であった。原料中の(S)−(+)−
2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に対する理
論収率は71.6%であった。
【0032】実施例8 (±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(1
200g、4.719mol)にメチル−t−ブチルエーテ
ル(以下、MTBEと略記する)(4.8L)と水(600
g;水/KET比=0.50)を加え、加温して溶解し
た。次いで、50〜55℃での撹拌下に(S)−(+)−3
−メチル−2−フェニルブチルアミン(388g、2.3
77mol)を滴下した。この反応液を冷却し、結晶を析出
させた後、35℃から再加熱して50℃まで昇温させ
た。再度この液を冷却し、40℃から再加熱して45℃
まで昇温させた。この液を徐々に10℃まで冷却し、5
〜10℃にて1時間撹拌した後、析出結晶を濾過し、濾
過ケーキを冷MTBE(1L)で3回洗い、乾燥した。こ
のようにして(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェニ
ル)プロピオン酸と(S)−(+)−3−メチル−2−フェ
ニルブチルアミンのジアステレオマー塩(741g、1.
775mol)を得た。原料中の(S)−(+)−2−(3−ベ
ンゾイルフェニル)プロピオン酸に対する収率は75.2
%、光学純度は99.1%e.e.であった。このジアステ
レオマー塩(720g、1.724mol)を4(w/v)%塩酸
(2279g)に投入し、50℃まで加熱して溶解した。
この液を冷却し、結晶を析出させた後、15℃にて水
(0.79L)を加えた。再度この液を10℃まで冷却し
た後、5〜10℃にて2時間撹拌し、濾過した。この濾
過ケーキを水(1L)で3回洗い、乾燥して粗(S)−(+)
−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸(431
g、1.695mol)を得た。収率は98.3%であった。
原料中の(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プ
ロピオン酸に対する通算の理論収率は73.9%、光学
純度は99.4%e.e.であった。融点:76.8〜77.
4℃。[α]D 25:+46.29°(c=1,メチルアルコ
ール)。
【0033】(±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロ
ピオン酸に対して用いる水の比率を変化させる以外は上
記と同様にして、(±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)
プロピオン酸と(S)−(+)−3−メチル−2−フェニル
ブチルアミンを反応させた。この反応により得られるジ
アステレオマー塩の収率と光学純度は、以下の表3に示
す通りであった。尚、表中において、(±)−2−(3−
ベンゾイルフェニル)プロピオン酸を(±)−KETと略
記した。また、E値=ジアステレオマー塩収率×光学純
度/100を算出し、評価の目安とした。
【表3】 水添加量 シ゛アステレオマー 光学純度 E値 水/KET(w/w) 塩収率(%) (%e.e.) 0.75 74.8 89.10 66.65 0.60 73 90.10 65.77 0.55 75 97.80 73.35 0.50 75.2 99.1 74.52 0.45 75.2 98.90 74.37 0.40 75.8 97.00 73.53 0.20 73 96.90 70.74 0.00 85.2 77.30 65.86 この表から明らかなように、(±)−2−(3−ベンゾイ
ルフェニル)プロピオン酸に対して水を0.10〜0.6
0(w/w)%の比率で用いたときに、好ましくは0.20
〜0.55(w/w)%の比率で用いたときに、高い光学純
度およびE値が得られる。
【0034】参考例1 実施例6と同様にして、(±)−2−(3−ベンゾイルフ
ェニル)プロピオン酸から(S)−(+)−2−(3−ベンゾ
イルフェニル)プロピオン酸と(S)−(+)−3−メチル
−2−フェニルブチルアミンのジアステレオマー塩を得
た。このジアステレオマー塩の結晶を濾過した濾液およ
び結晶の洗液を合わせ、15(w/v)%硫酸(20ml)を加
えて20分間撹拌した。次いで、分液し、有機層を水洗
した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下に溶媒を
蒸発乾固させて、(R)体に富む2−(3−ベンゾイルフ
ェニル)プロピオン酸(7.62g、30mmol)を得た。こ
れにメチルアルコール(8ml)、次いで水酸化カリウム
(3.36g、60mmol)を加え、還流下に2時間加熱す
ることによりラセミ化した。この反応液に水(40ml)お
よび35(w/w)%塩酸(6.79g、66mmol)を加え、
10℃まで冷却して結晶を析出させた。この結晶を濾過
し、濾過ケーキを水(10ml)で洗い、乾燥して、ラセミ
体(7.54g、29.7mmol)を得た。収率は99.0
%、光学純度は0%e.e.であった。
【0035】実施例9 参考例1で得た(±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プ
ロピオン酸(7.0g、27.5mmol)にMTBE(28ml)
と水(3.2ml;水/KET比=0.46)を加え、加温し
て溶解した。次いで、50〜55℃での撹拌下に(S)−
(+)−3−メチル−2−フェニルブチルアミン(2.5
g、13.75mmol)を滴下した。この反応液を冷却し、
結晶を析出させた後、35℃から再加熱して50℃まで
昇温させた。再度この液を冷却し、40℃から再加熱し
て45℃まで昇温させた。この液を徐々に10℃まで冷
却し、5〜10℃にて1時間撹拌した後、析出結晶を濾
過し、濾過ケーキを冷MTBE(5ml)で3回洗い、乾燥
した。このようにして(S)−(+)−2−(3−ベンゾイ
ルフェニル)プロピオン酸と(S)−(+)−3−メチル−
2−フェニルブチルアミンのジアステレオマー塩(4.3
g、10.3mmol)を得た。原料中の(S)−(+)−2−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に対する収率は
74.9%、光学純度は99.0%e.e.であった。このジ
アステレオマー塩を4(w/v)%塩酸(148g)に投入
し、50℃まで加熱して溶解した。この液を冷却し、結
晶を析出させた後、15℃にて水(5ml)を加えた。再度
この液を10℃まで冷却した後、5〜10℃にて2時間
撹拌し、濾過した。この濾過ケーキを水(6ml)で3回洗
い、乾燥して粗(S)−(+)−2−(3−ベンゾイルフェ
ニル)プロピオン酸(2.57g、10.1mmol)を得た。
収率は98.1%であった。原料中の(S)−(+)−2−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に対する通算の
理論収率は73.5%、光学純度は98.9%e.e.であっ
た。
【0036】
【発明の効果】光学分割剤として光学活性な(S)−また
は(R)−3−メチル−2−フェニルブチルアミンを(±)
−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に対し
て、約0.5当量用いると、医薬として実用に供される
98%以上、さらには99%以上の極めて高い光学純度
を持つ(S)−または(R)−2−(3−ベンゾイルフェニ
ル)プロピオン酸を再結晶工程を必要とすることなく、
または1回の再結晶工程のみで高収率で得ることができ
た。即ち、(±)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピ
オン酸の実際的、効率的な分割方法を提供することがで
きた。
【0037】また、ジアステレオマー塩を分離した後の
溶液から回収した(S)体または(R)体を多く含む2−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に、それぞれに
含まれる(S)体または(R)体の量に対して、(S)または
(R)−3−メチル−2−フェニルブチルアミンを約1当
量用いるとき、さらに高い収率で(S)または(R)−2−
(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸を得ることがで
きた。即ち、一連の工程で(S)および(R)体を同時に得
る、光学活性な2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオ
ン酸の実際的、効率的な製造方法を提供することができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 淳 兵庫県神戸市西区室谷2丁目2番3号 長 瀬産業株式会社研究開発センター内 (72)発明者 丸尾 晃一 兵庫県神戸市西区室谷2丁目2番3号 長 瀬産業株式会社研究開発センター内 (72)発明者 藤本 泰造 兵庫県神戸市西区室谷2丁目2番3号 長 瀬産業株式会社研究開発センター内 (72)発明者 神山 俊治 兵庫県神戸市西区室谷2丁目2番3号 長 瀬産業株式会社研究開発センター内 (72)発明者 豊田 和俊 兵庫県神戸市西区室谷2丁目2番3号 長 瀬産業株式会社研究開発センター内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プ
    ロピオン酸と(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロ
    ピオン酸の混合物から(S)−体または(R)−体を分離す
    る方法であって、 (1) 溶媒中の(S)−体と(R)−体の混合物に、(S)−ま
    たは(R)−3−メチル−2−フェニルブチルアミンを作
    用させて、(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピ
    オン酸と(S)−3−メチル−2−フェニルブチルアミン
    または(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン
    酸と(R)−3−メチル−2−フェニルブチルアミンのジ
    アステレオマー塩を生成させ、 (2) 該ジアステレオマー塩を溶液から分離し、そして (3) 該分離したジアステレオマー塩を遊離させて(S)−
    2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸または(R)
    −2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸を得る、
    ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 (S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プ
    ロピオン酸と(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロ
    ピオン酸の混合物がラセミ混合物である請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 (S)−3−メチル−2−フェニルブチル
    アミンを作用させて(S)−2−(3−ベンゾイルフェニ
    ル)プロピオン酸を分離する請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 (R)−3−メチル−2−フェニルブチル
    アミンを作用させて(R)−2−(3−ベンゾイルフェニ
    ル)プロピオン酸を分離する請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 混合物中の(S)−または(R)−2−(3
    −ベンゾイルフェニル)プロピオン酸に対して約0.8〜
    1.5当量の(S)−または(R)−3−メチル−2−フェ
    ニルブチルアミンを作用させる請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 溶媒が、ケトン類、カルボン酸エステル
    類、アルコール類、エーテル類、芳香族炭化水素類、あ
    るいはそれらの混合溶媒である請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 溶媒が、ケトン類またはエーテル類であ
    る請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 溶媒が、エーテル類である請求項7に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 (S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プ
    ロピオン酸と(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プロ
    ピオン酸の混合物に対して10〜60(w/w)%の水を反
    応系に添加する請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 常温から40℃でジアステレオマー塩
    を生成させる請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 工程(2)で分離したジアステレオマー
    塩を精製することなく次の遊離工程に用いる請求項1に
    記載の方法。
  12. 【請求項12】 工程(2)で分離したジアステレオマー
    塩を再結晶により精製した後、次の遊離工程に用いる請
    求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 再結晶溶媒がケトン類、アルコール
    類、水およびそれらの混合溶媒である請求項12に記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 (1) 溶媒中の(S)−2−(3−ベンゾ
    イルフェニル)プロピオン酸と(R)−2−(3−ベンゾイ
    ルフェニル)プロピオン酸の混合物に、(S)−3−メチ
    ル−2−フェニルブチルアミンを作用させて、(S)−2
    −(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸と(S)−3−
    メチル−2−フェニルブチルアミンのジアステレオマー
    塩を生成させ、 (2) 該ジアステレオマー塩を溶液から分離し、 (3) 該分離したジアステレオマー塩を、要すれば再結晶
    により精製した後、遊離させて(S)−2−(3−ベンゾ
    イルフェニル)プロピオン酸を得、 (4) 工程(2)の塩を分離した後の溶液から(S)−3−メ
    チル−2−フェニルブチルアミンを分離して、(R)−体
    を多く含む2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸
    の溶液を得、 (5) 該溶液に(R)−3−メチル−2−フェニルブチルア
    ミンを加えて、(R)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プ
    ロピオン酸と(R)−3−メチル−2−フェニルブチルア
    ミンのジアステレオマー塩を生成させ、 (6) 該ジアステレオマー塩を溶液から分離し、 (7) 該分離したジアステレオマー塩を、要すれば再結晶
    により精製した後、遊離させて(R)−2−(3−ベンゾ
    イルフェニル)プロピオン酸を得る、ことからなる請求
    項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 (1) 溶媒中の(S)−2−(3−ベンゾ
    イルフェニル)プロピオン酸と(R)−2−(3−ベンゾイ
    ルフェニル)プロピオン酸の混合物に、(R)−3−メチ
    ル−2−フェニルブチルアミンを作用させて、(R)−2
    −(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸と(R)−3−
    メチル−2−フェニルブチルアミンのジアステレオマー
    塩を生成させ、 (2) 該ジアステレオマー塩を溶液から分離し、 (3) 該分離したジアステレオマー塩を、要すれば再結晶
    により精製した後、遊離させて(R)−2−(3−ベンゾ
    イルフェニル)プロピオン酸を得、 (4) 工程(2)の塩を分離した後の溶液から(R)−3−メ
    チル−2−フェニルブチルアミンを分離して、(S)−体
    を多く含む2−(3−ベンゾイルフェニル)プロピオン酸
    の溶液を得、 (5) 該溶液に(S)−3−メチル−2−フェニルブチルア
    ミンを加えて、(S)−2−(3−ベンゾイルフェニル)プ
    ロピオン酸と(S)−3−メチル−2−フェニルブチルア
    ミンのジアステレオマー塩を生成させ、 (6) 該ジアステレオマー塩を溶液から分離し、 (7) 該分離したジアステレオマー塩を、要すれば再結晶
    により精製した後、遊離させて(S)−2−(3−ベンゾ
    イルフェニル)プロピオン酸を得る、ことからなる請求
    項1に記載の方法。
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