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JPH08150504A - 工具ホルダのコレット抜き装置 - Google Patents

工具ホルダのコレット抜き装置

Info

Publication number
JPH08150504A
JPH08150504A JP29167894A JP29167894A JPH08150504A JP H08150504 A JPH08150504 A JP H08150504A JP 29167894 A JP29167894 A JP 29167894A JP 29167894 A JP29167894 A JP 29167894A JP H08150504 A JPH08150504 A JP H08150504A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bolt
head
collet
holder
tool
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29167894A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaichi Matsumoto
政一 松本
Masahiro Taguchi
正博 田口
Yusaku Yamamoto
雄策 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikken Kosakusho Works Ltd
Original Assignee
Nikken Kosakusho Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikken Kosakusho Works Ltd filed Critical Nikken Kosakusho Works Ltd
Priority to JP29167894A priority Critical patent/JPH08150504A/ja
Publication of JPH08150504A publication Critical patent/JPH08150504A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Gripping On Spindles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ホルダ本体2のテーパ11に嵌めて締め付け
たテーパコレット16を、これに保持した工具19と共
に、容易に抜き出せる工具ホルダのコレット抜き装置を
提供する。 【構成】 ホルダ本体2の末端部に頭部抑え具20をね
じ嵌合させて着脱可能に保持させ、前記抑え具20に形
成した挿通孔20dに外部から貫通させた操作棒21の
先端部21aを、引きボルト17の頭部17cに設けた
係合凹部17dに係合させ、抑え具20の当たり面20
eに頭部17cが当接した状態で、操作棒21によって
引きボルト17を弛め方向に回転させ、引きボルト17
に末端部16bがねじ嵌合した前記コレット16をテー
パ孔11の先端側に押し出して、コレット16および工
具19の締め付けを解放する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、工具ホルダのテーパ
コレットに嵌合保持した工具の交換時に、工具ホルダの
ホルダ本体からテーパコレットをこれに保持した工具と
共に押し出す工具ホルダのコレット抜き装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ホルダ本体内に設けたボルト支持部に引
きボルトの頭部を支持し、この頭部の先端側に延びる脚
部を、ホルダ本体の先端部に形成したテーパ孔に嵌めた
テーパコレットの末端部に嵌合させ、このコレットに工
具のシャンクを嵌合させ、前記引きボルトを締めつけ方
向に回転させて前記コレットをホルダ本体の末端側に引
き込むことで、前記テーパ孔にコレットを縮径して保持
固定すると共に、コレットに嵌合させた工具のシャンク
を保持固定する工具ホルダが提案されている。
【0003】前記工具ホルダを用いて工具によって切削
などの加工を行うと、工具の刃部が磨耗したり欠損した
りして、工具の交換が必要になる。工具の交換には、引
きボルトを前述した引き込み方向とは逆方向に回動させ
ることで、テーパコレットを弛めて拡径しつつホルダ本
体の先端側に前記コレットと共に工具のシャンクを抜き
出し、その後、新しい工具など使用可能な工具を、前述
した操作によって、前記コレットを介してこれと共にホ
ルダ本体に保持固定している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した工具
ホルダでは、工具を交換する場合に、テーパコレットを
弛めるが、このコレットのテーパ部の外周面がホルダ本
体のテーパ孔の周面に強く締めつけられているために、
引きボルトの回転に大きな力を必要とし、引きボルトを
弛め方向に回転させることが困難であり、また引きボル
トが少し緩んだ状態で、ホルダ本体に対し、引きボルト
とテーパコレットとが一体に空転するという問題点があ
った。
【0005】この発明は、前述した問題点を解決して、
工具の交換時に、頭部抑え具によって引きボルトの頭部
を抑えた状態で引きボルトを弛め方向に回転させて、テ
ーパコレットをホルダ本体の先端側に押し出し、容易に
工具を抜き出せるようにし、工具の交換がしやすい、工
具ホルダのコレット抜き装置を提供することを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ホル
ダ本体に形成したボルト支持部の末端側に引きボルトの
頭部を支持し、前記引きボルトの先端側に延びる脚部
を、前記ホルダ本体先端部のテーパ孔に嵌めたテーパコ
レットの末端部にねじ嵌合させ、前記コレットおよびコ
レットに嵌めた工具をホルダ本体の末端側に引き込んで
保持固定する工具ホルダのコレット抜き装置であって、
ホルダ本体の末端部に軸方向への移動を拘束して着脱可
能に装着する頭部抑え具と、引きボルトの頭部に設けた
係合凹部に先端部を係合させて引きボルトを回す操作棒
とを備え、前記頭部抑え具に、引きボルトの頭部末端面
に当接する当たり面を設けると共に、前記操作棒の先端
部を挿通させる挿通孔を軸方向に貫通させて形成したも
のである。
【0007】請求項2の発明は、請求項1による工具ホ
ルダのコレット抜き装置において、頭部抑え具は、ホル
ダ本体の末端外側に位置させる操作部と、先端に設けた
当たり面がホルダ本体内の末端部に位置するボルト支持
部に支持した引きボルトの頭部に当接する円柱状部とを
ボルト状に一体に形成し、前記操作部と円柱状部とを一
連に貫通する挿通孔を形成し、円柱状部の外周にホルダ
本体の末端部内周に形成しためねじ部にねじ嵌合するお
ねじ部を設けたものである。
【0008】請求項3の発明は、請求項1による工具ホ
ルダのコレット抜き装置において、頭部抑え具は、ホル
ダ本体の末端部に形成したボルト支持部に支持してホル
ダ本体の末端外に突出する引きボルトの頭部に先端に設
けた当たり面が当接する端板と、先端部がホルダ本体の
末端部の外周面に形成したおねじ部にねじ嵌合しかつ末
端部が引きボルトの頭部を収容する外筒とを一体に形成
し、前記端板に軸方向に貫通する挿通孔を形成したもの
である。
【0009】請求項4の発明は、請求項1による工具ホ
ルダのコレット抜き装置において、頭部抑え具は、ホル
ダ本体の末端部に形成したボルト支持部に支持してホル
ダ本体の末端外に突出する引きボルトの頭部に先端に設
けた当たり面が当接する端板と、ホルダ本体の末端部の
外周に形成した1対の係合溝に軸方向と直交する方向か
ら係脱可能にそれぞれ先端係合部が係合する1対の柱状
部とを一体に形成し、前記端板に軸方向に貫通する貫通
孔を形成し、引きボルトの頭部外周側に前記柱状部が隙
間を有して位置するようにしたものである。
【0010】請求項5の発明は、請求項1による工具ホ
ルダのコレット抜き装置において、頭部抑え具は、ホル
ダ本体の末端部内周に形成しためねじ部にねじ嵌合する
おねじ筒からなり、ホルダ本体内のボルト支持部に支持
した引きボルトの頭部に当接する当たり面を先端に設
け、内径を操作棒の挿通が可能な挿通孔とし、末端に回
動用部材の先端部が係脱可能に係合する係合部を形成し
たものである。
【0011】
【作用】請求項1の発明に係る工具ホルダのコレット抜
き装置は、工具の交換時に、ホルダ本体の末端部に頭部
抑え具をねじ嵌合などによって軸方向への移動を拘束し
て装着させ、前記抑え具に形成した挿通孔に、その末端
側外部から操作棒の先端部を貫通させ、この先端部を引
きボルトの頭部に設けた係合凹部に係合させる。
【0012】そして、前記抑え具の当たり面に引きボル
トの頭部が当接した状態にして、操作棒を弛め方向に回
すことで、同方向に引きボルトを回転させ、ホルダ本体
に形成したボルト支持部と前記抑え具の当たり面とによ
って引きボルトの頭部が軸方向に移動しないようにする
ことで、引きボルトに末端部がねじ嵌合したテーパコレ
ットをホルダ本体の先端部に形成したテーパ孔の先端側
に押し出し、テーパ孔の周面による前記コレットのテー
パ部の締め付けを解放する。
【0013】従って、コレットのテーパ部がホルダ本体
のテーパ孔の周面に強く締め付けられていても、ホルダ
本体に対し、比較的小さな力でコレットおよび工具を押
し出し、これらの締め付けを解放でき、またホルダに対
し、引きボルトとテーパコレットとが一体に空転するこ
とがなく、ホルダ本体からコレットを抜き出し、コレッ
トから工具を抜き出すことが容易にでき、工具の交換が
しやすい。
【0014】なお、新しい工具など使用可能な工具の装
着は、この工具のシャンクをテーパコレットに嵌めて、
引きボルトを従来から一般的に行っている手段などで、
引きボルトを締め付け方向に回転させることで、前記コ
レットおよび工具を末端側に引き込み、これらをホルダ
本体に保持固定する。
【0015】請求項2による発明は、ボルト状に形成し
た頭部抑え具の円柱状部をホルダ本体の末端部内周面の
めねじ部にねじ嵌合させたので、引きボルトの頭部がホ
ルダ本体内に位置する工具ホルダに用いるのに好適し、
また前記円柱状部と一体に形成した操作部をホルダ本体
の末端外側で回せばよく、頭部抑え具の構成が簡単であ
りながら、操作部を回しやすく、さらに、ホルダ本体の
内周面に形成しためねじ部は、頭部抑え具を外した状態
で、プルスタッドなど、工具ホルダを工作機械のスピン
ドルに対して保持させるための部材の装着に用いること
ができる。
【0016】請求項3,4による発明は、頭部抑え具の
端板を、ホルダ本体の末端部に位置するボルト支持部に
支持してホルダ本体末端外に突出する引きボルトの頭部
より末端側に配置するので、引きボルトの頭部が突出す
る工具ホルダに用いるのに好適し、また端板の先端に形
成した当たり面を引きボルトの頭部の末端面に当接さ
せ、前記端板を貫通する挿通孔に、末端側外部から操作
棒の先端部を貫通させ、この先端部を引きボルトの頭部
に設けた係合凹部に係合させて、操作棒を弛め方向に回
わすことで、同方向に引きボルトを回転させるので、操
作棒の先端部の長さが短くてすみ、引きボルトの回転操
作がしやすい。
【0017】そして、請求項3による発明では、端板と
一体に形成した外筒にねじ嵌合するホルダ本体の末端部
の外周面に形成したおねじ部は、頭部抑え具を外した状
態で、工作機械のスピンドルに対して工具ホルダを保持
させるための部材の装着に用いることができる。
【0018】請求項4による発明では、頭部抑え具を、
工具ホルダの軸方向と直交する方向に移動させて、ホル
ダ本体の末端部の外周に形成した1対の係合溝に、1対
の柱状部にそれぞれ設けた先端係合部を係脱させること
で、頭部抑え具をホルダ本体に対し着脱できるので、頭
部抑え具の着脱が、ねじ嵌合によるものより短時間で容
易にできる。
【0019】請求項5による発明は、頭部抑え具をおね
じ筒にし、全体をホルダ本体の末端部内周面のめねじ部
材にねじ嵌合させることで、引きボルトの頭部がホルダ
本体内に位置する工具ホルダに用いるのに好適し、また
ホルダ本体内に前記抑え具の全体を収容できて小型であ
ると共に、端板がない単純な形状であるため、安価にて
提供できる。。なお、ドライバなどの回動用部材の先端
部を、ホルダ本体外から挿通孔に挿通して、おねじ筒の
末端に設けた係合部に係脱可能に係合させて、締め付け
たり弛めたりすることができるので、操作にも支障がな
い。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例につき図を参照して
説明する。図1,図2,図3はこの発明の請求項1,2
と対応する第1実施例を示す。第1実施例の工具ホルダ
のコレット抜き装置は、工具ホルダ1と頭部抑え具20
と、操作棒21とを備えている。
【0021】工具ホルダ1は、図1,図2に示すよう
に、ホルダ本体2の末端側にストレートシャンク部3を
設け、このシャンク部3の先端側に大外径のフランジ部
4を設け、このフランジ部4の先端側に六角ナット状部
5を介して先端部6を一連に形成してある。
【0022】ストレートシャンク部3の軸方向中央部近
くの外周面には環状溝3aを形成し、フランジ部4の末
端面には環状凹部3bをシャンク部3外周面より外周側
に形成し、前記環状凹部3bに後述する弾性部材7を嵌
め、フランジ部4の外周部には一定間隔で周方向に半径
方向中心側に延びる6個の円形凹部4aが形成してあ
る。
【0023】前記シャンク部3の外周には、先端面が弾
性部材7に当接するテーパコーン8を回動および軸方向
移動可能に嵌合させ、テーパコーン8の末端面に当接す
るプリロード調整用の座金9をシャンク部3に嵌合さ
せ、座金9の末端面を支持するスナップリング10をシ
ャンク部3の環状溝3aに係合させ、座金9を介してテ
ーパコーン8を弾性部材7に押し付け、弾性部材7を圧
縮させてプリロードを付与してある。なお、テーパコー
ン8は、外周面を1/10テーパ(テーパ角度5°強)
の緩いテーパにしてある。
【0024】前記弾性部材7は、鋼板などの金属板リン
グからなる非圧縮体7aと、合成ゴム、ウレタン系,フ
ツソ系などの軟質樹脂のリングからなる圧縮体7bとを
組み合わせて、シャンク部3に複数ずつ嵌めてある。
【0025】また、図示省略したが、テーパコーン8
は、軸方向に対し緩い傾斜を設けて全長にわたって切り
離した切り割りを周方向の1箇所に設け、この切り割り
内にシリコーン,ナイロン,合成ゴムなどの弾性体を充
填し、径方向に弾性変形可能にしてある。そして、前記
弾性体は、テーパコーンの内,外周面から突出しないよ
うに前記切り割りに充填し、かつ拡径方向に付勢するよ
うにしてもよい。
【0026】さらに、シャンク部3のテーパコーン8が
嵌合する部分の外周面には、周方向に連続する山形状に
潤滑剤封入溝(図示省略)を形成し、この封入溝に潤滑
油,グリースなどの潤滑剤を入れ、シャンク部3とテー
パコーン8との相対移動が長期間にわたってスムーズに
できるようにしてある。
【0027】前記ホルダ本体2の軸方向中間部と先端と
の間にはコレット保持用のテーパ孔11とテーパ孔11
の末端側に延びるストレート孔12とを形成し、ストレ
ート孔12の末端側には小径のボルト挿通孔13を形成
したボルト支持部14を環状に中心側に突出させ、ボル
ト挿通孔13の末端側にホルダ本体2の末端面に開口す
る末端部孔15を形成し、末端部孔15の軸方向の適所
にめねじ部15aを形成し、前記各孔11,12,1
3,15はホルダ本体2の軸心と同心に一連に設けてあ
る。
【0028】ホルダ本体2のテーパ孔11およびストレ
ート孔12には、テーパコレット17に一連に形成した
先端側のテーパ部16aおよびストレート状の末端部1
6bを嵌挿してある。テーパコレット16の前記テーパ
部16aには、外周面にテーパ孔11と等しいテーパを
形成し、周方向の3箇所に切り割り部16cを等間隔で
形成し、切り割り部16c間の周方向中央部には切削液
供給孔16dをそれぞれ形成してあり、テーパコレット
16の末端部16bには中央部を貫通するめねじ孔16
eが形成してある。なお、切り割り部16cは、テーパ
部16aの全長にわたって形成し、切削液供給孔16d
はテーパ部16aの先端近くから末端部16bの中間部
まで細長く形成してある。
【0029】ホルダ本体2の末端側から末端部孔15に
引きボルト17を挿入し、引きボルト17の脚部17a
をボルト挿通孔13に末端側から挿通し、脚部17aに
形成したおねじ部17bを前記コレット16の末端部1
6bに形成しためねじ孔16eにねじ嵌合させてある。
前記引きボルト17は、頭部17cに横断面が正六角形
状の係合凹部17dを形成し、係合凹部17dの底から
脚部17aの先端まで小径の切削液通路孔17eを引き
ボルト17の軸心部に貫通させて形成してある。なお、
頭部17cは脚部17aに嵌めた座金18を介し、ホル
ダ本体2のボルト支持部14の末端面に支持している。
【0030】また、図1において、19はテーパコレッ
ト16にシャンク19aを嵌めたエンドミル,ボーリン
グバーなどの工具である。前記頭部抑え具20は、図
1,図3に示すように、円板状の操作部20aと一体に
形成した円柱状部20bの軸方向中間部に、ホルダ本体
2のストレートシャンク部3の末端部孔15に形成した
めねじ部15aにねじ嵌合する、おねじ部20cを形成
してあり、前記抑え具20の軸心部を全長にわたって貫
通する挿通孔20dが形成してあり、挿通孔20dは操
作棒21が遊挿できる径にしてある。
【0031】前記操作棒21は頭部抑え具20の末端側
から挿通孔20dに挿通することで、先端部21aまた
は全体が引きボルト17の頭部17cに形成した係合凹
部17dに係合する横断面正六角形状で、L字状に曲げ
たものである。
【0032】次に、前述した第1実施例による工具ホル
ダのコレット抜き装置の使用について説明する。工具ホ
ルダ1のテーパコレット16に工具19のシャンク19
aを嵌め、操作棒21の先端部21aをホルダ本体2の
末端外側からストレートシャンク部33の末端部孔15
に差し込み、引きボルト17の頭部17cに設けた係合
凹部17dに係合させる。
【0033】この状態で、ホルダ本体2の末端外側で操
作棒21を締め付け方向に回すことによって、同方向に
引きボルト17を回転させ、引きボルト17によって前
記コレット16をホルダ本体2の末端側に引き込み、ホ
ルダ本体2の先端部に設けたテーパ孔11の周面にコレ
ット16のテーパ部16aの外周面を押し付け、このテ
ーパ部16aを弾性変形させて縮径させ、その復元力に
よってコレット16をホルダ本体2に保持固定すると共
に、コレット16の縮径によってこれに工具19のシャ
ンク19aを保持固定する。
【0034】前述した操作は、頭部抑え具20をホルダ
本体2から外し、適宜の手段でコレット16を固定した
状態で行い、操作が終わった後、ホルダ本体2の末端部
孔15に設けためねじ部15aに、図示省略したプルス
タッドのおねじ部を締め付け、プルスタッドをホルダ本
体2の末端部に固定する。
【0035】その後、従来公知の手段で、工作機械の主
軸などのスピンドルに工具ホルダ1を装着し、工作機械
の運転により、工具19を用いて工作物に切削加工を行
う。工具19による前述した加工を多数回繰り返すと、
工具19の刃部が磨耗したり、欠損したりして、工具1
9の交換が必要となる。
【0036】工具19の交換は、工作機械から工具ホル
ダ1を外して工具の交換作業場に運び、ここでプルスタ
ッドをホルダ本体2から外し、図1に示すように、頭部
抑え具20の操作部20aを持って、頭部抑え具20を
回し、ホルダ本体2の末端部孔15に設けためねじ部1
5aに、頭部抑え具20の円柱状部20bに形成したお
ねじ部20cをねじ嵌合させて締め付けることで、頭部
抑え具20をホルダ本体2の末端部に固定する。
【0037】この状態では、頭部抑え具20の円柱状部
20bの先端の当たり面20eが引きボルト17の頭部
17c末端面と僅かの隙間を有して対向し、頭部抑え具
20の挿通孔20dの先端が引きボルト17の頭部17
cに設けた係合凹部17dと対向する。
【0038】次に、操作棒21の先端部21aを、頭部
抑え具20の末端側から挿通孔20dに挿通し、操作棒
21の最先端部を引きボルト17の係合凹部17dに係
合させる。この状態で、工具本体2および頭部抑え具2
0の外側で操作棒21をボルト弛め方向へ回すと、引き
ボルト17が弛め方向に回転して末端側に僅かに移動
し、その頭部17c末端面に頭部抑え具20の円柱状部
20b先端の当たり面20eが当接し、また、頭部17
cの先端面が座金18を介しホルダ本体2に設けたボル
ト支持部14の末端面に支持してあるので、引きボルト
17は軸方向の末端側、先端側のどちらにも移動できな
い。このため、引きボルト17をさらに弛め方向へ回転
させると、その脚部17aのおねじ部17bとテーパコ
レット16の末端部16bに設けためねじ孔16eとが
ねじ嵌合していることで、前記コレット16をホルダ本
体2の先端側に押し出す。コレット16をホルダ本体2
の先端側に押し出して抜き出すと、テーパ孔11の周面
によるテーパ部16aの外周面の押し付けが弛み、テー
パ部16aが弾性復元力によって拡径し、工具19のシ
ャンク19aに対する締め付けを解放することで、工具
19をコレット16から容易に抜き出せる。
【0039】テーパコレット16から工具19を抜き出
した後、新しい工具など使用可能な別の工具のシャンク
を前記コレット16に嵌め、引きボルト17を締め付
け、適時にホルダ本体2から頭部抑え具20を取り外
し、ホルダ本体2にプルスタッドを装着し、工具ホルダ
の再使用を可能にする。
【0040】そして、前述した工具19の抜き出し操作
は、適時に前記交換作業場の万力台に固定した万力によ
って、ホルダ本体2の六角ナット状部5を挟着固定し、
頭部抑え具20をホルダ本体2の末端部に保持させた状
態で、操作棒21による前述した引きボルト17の弛め
操作を行うことが好ましい。
【0041】このようにすると、引きボルト17のおね
じ部17bにコレット16のめねじ孔16eが強く締め
付けられている場合にも、引きボルト17,コレット1
6および工具19が一体になって、ホルダ本体2に対し
空転するようなことがなく、引きボルト17をコレット
16に対し弛め方向に比較的小さな力で容易に回転させ
ることができ、コレット16をホルダ本体2の先端側に
押し出すことが容易にできる。
【0042】また、ホルダ本体2の末端部孔15に設け
ためねじ部15aにプルスタッドを締め付ける代わり
に、この発明の出願人が先に提案した特願平6−260
615号(平成6年10月25日出願)の第2実施例に
示すように、親スリーブの先端部に設けた1/10テー
パ(テーパ角度5°強)のテーパ孔に1/10テーパの
テーパコーン8を嵌合し、親スリーブ内に支持した引っ
張りボルトを前記めねじ部15aに締め付け、親スリー
ブに工具ホルダ1を着脱可能に保持固定し、親スリーブ
の7/24テーパ(テーパ角度16°強)のテーパシャ
ンクを工作機械のスピンドルに設けた7/24テーパの
テーパ孔に嵌合させて保持させ、前記スピンドルに着脱
可能に固定し、工作物を加工するようにしてもよい。
【0043】図4,図5はこの発明の請求項1,3と対
応する第2実施例を示す。第2実施例の工具ホルダのコ
レット抜き装置は、図4に示すように、ホルダ本体2の
ストレートシャンク部3の末端部外周面におねじ部22
を形成すると共に、前記シャンク部3の末端部中心側に
環状のボルト支持部14を設け、この支持部14のボル
ト挿通孔13に末端側から引きボルト17の脚部17a
を挿通し、引きボルト17の頭部17cおよび座金18
をホルダ本体2の末端側に突出させてある。
【0044】前記シャンク部3に設けたおねじ部22に
は、頭部抑え具23の外筒23bに設けためねじ部23
aをねじ嵌合させるようにしてある。頭部抑え部23
は、図5にも示すように、端板23eを外筒23bと一
体に形成し、外筒23b内の末端側に引きボルト17の
頭部17cを収容する収容室23cを形成し、段23d
を介して収容室23cより大内径の先端部外周面に前記
めねじ部23aを形成し、端板23eには操作棒21の
挿通孔23fを軸方向に貫通させて形成し、端板23e
の先端には引きボルト17の頭部17cに当接する当た
り面23gを形成してある。操作棒21は先端部21a
を第1実施例の操作棒21の先端部より短くしてある。
なお、第2実施例の前述した以外の構成は、実質的に第
1実施例と同様であるので、図4中に図1,図2と同符
号をつけて説明を省略する。
【0045】第2実施例では、工具ホルダ1のホルダ本
体2に設けたテーパコレット16に工具19のシャンク
19aを嵌合固定させて前記コレット16をホルダ本体
2に保持させ、頭部抑え具23を外した状態で、出願人
が先に提案した特願平6−260615号の第1実施例
に示すように、親スリーブの先端部に設けた1/10の
テーパのテーパ孔に1/10のテーパコーン8を嵌合さ
せ、前記親スリーブのテーパ孔より末端側に設けためね
じ部にストレートシャンク部3の末端部に形成したおね
じ部22を締め付け、親スリーブに工具ホルダ1を着脱
可能に保持固定し、親スリーブの7/24テーパのテー
パシャンクを工作機械のスピンドルに設けた7/24テ
ーパ孔に嵌合保持させて前記スピンドルに着脱可能に固
定し、この状態で工作物に工具19によって切削加工を
行う。
【0046】前記加工の繰り返しによって、工具19の
交換が必要となった場合には、親スリーブと共に工具ホ
ルダ1を工作機械から外して工具の交換作業場に運び、
ここで親スリーブから工具ホルダ1を取り外し、図4に
示すように、ホルダ本体2のストレートシャンク部3の
末端部外周に形成したおねじ部22に頭部抑え具23の
外筒23bの先端部内周に形成しためねじ部23aをね
じ嵌合させて締め付けることで、頭部抑え具23をホル
ダ本体2の末端部に固定する。
【0047】この固定状態では、頭部抑え具22の外筒
23bの収容室23c内に、前記シャンク部3の末端か
ら突出した引きボルト17の頭部17cおよび座金18
を、これらの外周と隙間を設けて収容し、頭部抑え具2
2の端板23e先端の当たり面23gが引きボルト17
の頭部17cの末端面と僅かの隙間を有して対向し、前
記端板23eに形成した挿通孔23fの先端が引きボル
ト17の頭部17cに設けた係合凹部17dと対向す
る。
【0048】次に、操作棒21の先端部21aを頭部抑
え具23の末端側から貫通孔23fに挿通し、操作棒2
1の最先端部を引きボルト17の係合凹部17dに係合
させる。この状態で、ホルダ本体2および頭部抑え具2
3の外側から操作棒21をボルト弛め方向へ回すと、引
きボルト17が末端側に僅かに移動し、その頭部17c
の末端面に頭部抑え具23の端板23e先端の当たり面
23gが当接し、また頭部17cの先端面が座金18を
介しホルダ本体2に設けたボルト支持部14の末端面に
支持してあるので、引きボルト17は軸方向の末端側、
先端側のどちらにも移動できない。
【0049】このため、引きボルト17をさらに弛め方
向へ回転させると、その脚部17aのおねじ部17bと
テーパコレット16の末端部16bに設けためねじ孔1
6eとがねじ嵌合していることで、前記コレット16を
先端側に押し出す。コレット16は、ホルダ本体2の先
端側に押し出されると、テーパ孔11の周面によるテー
パ部16a外周面の押し付けが弛み、テーパ部16aが
弾性復元力によって拡径し、工具19のシャンク19a
に対する締めつけを解放することで、工具19をコレッ
ト16の先端から容易に抜き出せる。
【0050】テーパコレット16から工具19を抜き出
した後、使用可能な別の工具を前記コレット16に装着
することは、前述した第1実施例と同様に行う。適時に
ホルダ本体2から頭部抑え具23を取り出し、ホルダ本
体2を親スリーブに装着し、工具ホルダ1の再使用を可
能にする。なお、第1実施例の場合と同様に、前述した
工具19の抜き出し操作は、万力によってホルダ本体2
の六角アナット状部5を保持させ、前述した操作棒21
による引きボルト17の弛め操作を行うことが好まし
い。
【0051】そして、第2実施例のコレット抜き装置
は、第1実施例のものと同様に、ホルダ本体2の先端側
にテーパコレット16を押し出すことが容易にでき、工
具の交換がしやすい。また、第2実施例では、引きボル
ト17の頭部17cがホルダ本体2の末端面から突出し
ているので、頭部抑え具23の挿通孔23fおよび操作
棒21の先端部21aの長さが、第1実施例のものに比
べて短く、引きボルト17を弛め方向に回転させやす
い。
【0052】なお、第2実施例では、工具ホルダ1を親
スリーブに保持固定せずに、ホルダ本体2の末端部にプ
ルスタッドなどの部材を着脱可能に固定し、工作機械の
スピンドルの1/10のテーパのテーパ孔にテーパコー
ン8を嵌合させて使用することも可能である。
【0053】図6,図7,図8はこの発明の請求項1,
4と対応する第3実施例を示す。第3実施例の工具ホル
ダのコレット抜き装置は、図6に示すように、工具ホル
ダ1のストレートシャンク部3の末端部外周に1対の係
合溝24を形成してある。これらの係合溝24は、前記
シャンク部3の左,右方向中央を通る直径と平行な直線
状に底24aをそれぞれ形成し、前記直径の左右に対称
形に対向させたものである。
【0054】また、前記シャンク部3には、第2実施例
と同様に、末端部中心側にボルト支持部14を形成し、
この支持部14のボルト挿通孔13に末端側から引きボ
ルト17の脚部17aを挿通し、引きボルト17の頭部
17cおよび座金18をシャンク部3の末端側に突出さ
せてある。
【0055】前記シャンク部3に設けた係合溝24に
は、頭部抑え具25の先端係合部25aを係合させるよ
うにしてある。頭部抑え具25は、図7,図8にも示す
ように、前記シャンク部3より大外径の円板状の端板2
5bの先端側に左,右1対の柱状部25cを突出させ、
柱状部25cの内面には、先端係合部25aを中心側に
突出させ、これらの係合部25aの末端側に弧状溝25
dを形成し、柱状部25cを左右対称形にして対向させ
てある。また、端板25bは、中心部に操作棒21の挿
通孔25eが形成してあり、先端に当たり面25eを形
成してある。前記操作棒21は、先端部21aを第1実
施例の操作棒の先端部より短くしてある。そして、柱状
部25cは外周面を端板25bの外周面を延長した円弧
状に形成してある。
【0056】なお、第3実施例の前述した以外の構成
は、実質的に第1,第2実施例と同様であるので、図6
中に図1,図2,図4と同符号をつけて説明を省略す
る。
【0057】第3実施例では、工具ホルダ1のテーパコ
レット16に工具19のシャンク19aを保持固定し、
前記コレット16をホルダ本体2に固定し、頭部抑え具
25を外した状態で、工作機械のスピンドルに適宜の手
段で着脱可能に固定して、工作物に工具19によって切
削加工を行う。
【0058】前記加工の繰り返しによって、工具19の
交換が必要となった場合には、工具ホルダ1を工作機械
から外して工具の交換作業場に運び、ここで工具ホルダ
1にこれをスピンドルに着脱可能に保持固定するための
部材が取り付けてある場合には、この部材を取り外す。
【0059】そして、ホルダ本体2の末端部の軸方向と
直交する方向から頭部抑え具25の先端係合部25aを
ホルダ本体2のテーパシャンク部3末端部に設けた係合
溝24にほとんど隙間なく係合させ、引きボルト17の
頭部17cおよび座金18を頭部抑え具25の端板25
bと1対の柱状部25cとで囲み、前記端板25b先端
の当たり面25fと前記頭部17cの末端面との間には
僅かしか隙間ができないようにする。なお、この状態
で、頭部抑え具25の柱状部25cに設けた弧状溝25
dが前記シャンク部3の係合溝24より末端側の部分に
ほぼ隙間なく嵌まる。
【0060】次に、操作棒21の先端部21aを頭部抑
え具25の末端側から挿通孔25eに挿通し、操作棒2
1の最先端部を引きボルト17の頭部17cに設けた係
合凹部17dに係合させる。この状態で、頭部抑え具2
5の外側で、操作棒21をボルト弛め方向に回すこと
で、引きボルト17の頭部17cに頭部抑え具25の端
板25bの当たり面25fが当接し、前記頭部17cが
座金18を介しホルダ本体2の末端面に支持してあるの
で、引きボルト17は軸方向移動が拘束されている。
【0061】このため、引きボルト17をさらに弛め方
向に回転させると、その脚部17aのおねじ部17bと
テーパコレット16のめねじ孔16eとがねじ嵌合して
いることで、前記コレット16を先端側に押し出し、こ
れによって、そのテーパ部16aが弾性復元力で拡径
し、工具19のシャンク19aに対する締めつけを解放
するので、工具19をコレット16の先端から容易に抜
き出せる。
【0062】テーパコレット16から工具19を抜き出
した後、第1実施例の場合とほぼ同様に、別の工具を前
記コレット16に装着する。なお、別の工具の装着時に
は、頭部抑え具25を、ホルダ本体2に取り付けたまま
でもよいが、工具19を抜き出した後の適時に頭部抑え
具25をホルダ本体2の軸方向と直交する方向に引き抜
いて取り外す。さらに、必要に応じて工具ホルダ1に、
これをスピンドルに保持固定するための部材を取り付
け、工具ホルダ1の再使用を可能にする。なお、第1実
施例の場合と同様に、工具19の抜き出し操作は万力に
よってホルダ本体2の六角ナット状部5を締め付けた状
態で、操作棒21による引きボルト17の弛め操作を行
うことが好ましい。
【0063】そして、第3実施例のコレット抜き装置
は、第1実施例のものと同様に、ホルダ本体2の先端側
にテーパコレット16を押し出すことが容易にでき、第
2実施例のものと同様に、頭部抑え具25の操作棒挿通
孔25eおよび操作棒21の先端部21aの長さが短
く、引きボルト17を弛め方向に回転させやすい。
【0064】さらに、第3実施例では、ホルダ本体2の
末端部の軸方向と直交する方向に頭部抑え具25を動か
すことで、ホルダ本体2の末端部外周部外周面に形成し
た1対の係合溝24に、頭部抑え具25の柱状部25c
に設けた対向する先端係合部25aを係脱可能に係合さ
せるようにしたので、ホルダ本体2に対する頭部抑え具
25の着脱操作が短時間でできる。
【0065】図9,図10はこの発明の請求項1,5と
対応する第4実施例を示す。第4実施例の工具ホルダの
コレット抜き装置は、図9に示すように、第1実施例と
同構成の工具ホルダ1を有し、頭部抑え具26が第1実
施例と異なる。
【0066】頭部抑え具26は、図10にも示すよう
に、おねじ筒からなり、その外周の先端側部におねじ部
26aを形成し、内径を第1実施例の操作棒と同様な操
作棒21の抜き差しが可能な挿通孔26bとし、先端に
引きボルト17の頭部17cに当接する当たり面26c
を形成し、末端にドライバからなる回動用部材(図示省
略)の先端部が係脱可能な係合部26dを形成してあ
り、係合部26bは先端部の直径上に形成した直線溝で
ある。なお、図9において、図1と同符号は同一部分を
示す。
【0067】第5実施例では、第1実施例と同様に工具
ホルダ1に装着した工具19を使用し、工具19の交換
が必要になった場合に、工具ホルダ1を工具の交換作業
場に運び、プルスタッドを工具本体2から外す。そし
て、図9に示すように、頭部抑え具26をホルダ本体2
の末端部孔15内に嵌め、ドライバからなる回動用部材
の先端部を、ホルダ本体2の末端外側から末端部孔15
に挿入して頭部抑え具26の末端の係合部26bに嵌
め、前記回動用部材をホルダ本体2の末端外側で回わす
ことで、頭部抑え具26のおねじ部26aをホルダ本体
2の末端部孔15に設けためねじ部15aにねじ嵌合さ
せて締め付け、頭部抑え具26をホルダ本体2内に固定
し、回動用部材をホルダ本体2外に抜き出す。この状態
では、頭部抑え具26先端の当たり面26cが引きボル
ト17の頭部17c末端面と僅かな隙間を有して対向す
る。
【0068】次に、操作棒21の先端部21aをホルダ
本体2の末端側から挿入し、頭部抑え具26の挿通孔2
6bに挿通し、操作棒21の最先端部を引きボルト17
の係合凹部17dに係合させる。この状態で、ホルダ本
体2の外側で操作棒21をボルト弛め方向に回すと、引
きボルト17が末端側に僅かに移動し、その頭部抑え具
部17cの末端面に頭部抑え具26の先端の当たり面2
6cが当接し、引きボルト17が軸方向の末端側,先端
側のどちらにも移動できない。
【0069】このため、引きボルト17を弛め方向へさ
らに回転させると、テーパコレット16をホルダ本体2
の先端側に押し出し、テーパ孔11の周面による前記コ
レット16のテーパ部材16a外周面の押し付けが緩
み、テーパ部16aが弾性復元力によって拡径し、工具
19のシャンク19aに対する締め付けを解放すること
で、工具19をコレット16の先端から容易に抜き出せ
る。その後、使用可能な別の工具を前記コレット16に
装着することは、第1実施例と同様に行う。適時に、回
動用部材を用いてホルダ本体2から頭部抑え具26を外
し、ホルダ本体2にプルスタッドを装着し、工具ホルダ
の再使用を可能にする。
【0070】そして、第4実施例のコレット抜き装置
は、第1実施例のものと同様に、ホルダ本体2の先端側
にテーパコレット16を押し出すことが容易にでき、工
具の交換がしやすい。また、第4実施例では、頭部抑え
具26の全体をホルダ本体2内に収容できて小型である
と共に、端板がない単純な形状であるため、安価に提供
できる。
【0071】なお、第4実施例において、頭部抑え具の
係合部の形状は、例えば十字状の凹溝や正六角形状の凹
部にするなど適宜変更でき、ドライバなどの回動用部材
の先端部の形状にも前記形状部に着脱可能に係合してホ
ルダ本体の末端外から頭部抑え具を回動できるものであ
れば適宜変更できる。
【0072】そして、第1〜第3実施例では、引きボル
ト17に切削液流通路17eを設け、テーパコレット1
6に切削液供給孔16dを設けたので、ホルダ本体2の
末端側から切削液を適宜の手段で、前記流通路17eに
圧送することで、前記供給孔16dから工具19の刃部
および刃部による工作物の加工部に切削液を供給でき
る。
【0073】なお、この発明において、引きボルトの切
削液流通路、テーパコレットの切削液供給孔は省略して
もよく、また引きボルトの頭部に設けた係合凹部及び操
作棒は、例えば横断面を正方形状にするなど、操作棒の
先端部を係合凹部に係脱可能に係合させて引きボルトを
回すことができれば適宜形状を変更でき、操作棒は、先
端部以外の横断面形状を適宜変更でき、また、L字状に
限られることなくT字状などにしてもよい。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係る工具ホルダのコレット抜き装置は、工具の交換時
に、ホルダ本体の末端部に頭部抑え具をねじ嵌合などに
よって軸方向への移動を拘束して装着させ、前記抑え具
に形成した挿通孔に、その末端側外部から操作棒の先端
部を貫通させ、この先端部を引きボルトの頭部に設けた
係合凹部に係合させる。 そして、前記抑え具の当たり
面に引きボルトの頭部が当接した状態にして、操作棒を
弛め方向に回すことで、同方向に引きボルトを回転さ
せ、ホルダ本体に形成したボルト支持部と前記抑え具の
当たり面とによって引きボルトの頭部が軸方向に移動し
ないようにすることで、引きボルトに末端部がねじ嵌合
したテーパコレットをホルダ本体の先端部に形成したテ
ーパ孔の先端側に押し出し、テーパ孔の周面による前記
コレットのテーパ部の締め付けを解放する。
【0075】従って、コレットのテーパ部がホルダ本体
のテーパ孔の周面に強く締め付けられていても、ホルダ
本体に対し、比較的小さな力でコレットおよび工具を押
し出し、これらの締め付けを解放でき、またホルダに対
し、引きボルトとテーパコレットとが一体に空転するこ
とがなく、ホルダ本体からコレットを抜き出し、コレッ
トから工具を抜き出すことが容易にでき、工具の交換が
しやすい。
【0076】請求項2による発明は、ボルト状に形成し
た頭部抑え具の円柱状部をホルダ本体の末端部内周面の
めねじ部にねじ嵌合させたので、引きボルトの頭部がホ
ルダ本体内に位置する工具ホルダに用いるのに好適し、
また前記円柱状部と一体に形成した操作部をホルダ本体
の末端外側で回せばよく、頭部抑え具の構成が簡単であ
りながら、操作部を回しやすく、さらに、ホルダ本体の
内周面に形成しためねじ部は、頭部抑え具を外した状態
で、プルスタッドなど、工具ホルダを工作機械のスピン
ドルに対して保持させるための部材の装着に用いること
ができる。
【0077】請求項3,4による発明は、頭部抑え具の
端板を、ホルダ本体の末端部に位置するボルト支持部に
支持してホルダ本体末端外に突出する引きボルトの頭部
より末端側に配置するので、引きボルトの頭部が突出す
る工具ホルダに用いるのに好適し、また端板の先端に形
成した当たり面を引きボルトの頭部の末端面に当接さ
せ、前記端板を貫通する挿通孔に、末端側外部から操作
棒の先端部を貫通させ、この先端部を引きボルトの頭部
に設けた係合凹部に係合させて、操作棒を弛め方向に回
わすことで、同方向に引きボルトを回転させるので、操
作棒の先端部の長さが短くてすみ、引きボルトの回転操
作がしやすい。
【0078】そして、請求項3による発明では、端板と
一体に形成した外筒にねじ嵌合するホルダ本体の末端部
の外周面に形成したおねじ部は、頭部抑え具を外した状
態で、工作機械のスピンドルに対して工具ホルダを保持
させるための部材の装着に用いることができる。
【0079】請求項4による発明では、頭部抑え具を、
工具ホルダの軸方向と直交する方向に移動させて、ホル
ダ本体の末端部の外周に形成した1対の係合溝に、1対
の柱状部にそれぞれ設けた先端係合部を係脱させること
で、頭部抑え具をホルダ本体に対し着脱できるので、頭
部抑え具の着脱が、ねじ嵌合によるものより短時間で容
易にできる。請求項5による発明は、頭部抑え具をおね
じ筒にし、全体をホルダ本体の末端部内周面のめねじ部
材にねじ嵌合させることで、引きボルトの頭部がホルダ
本体内に位置する工具ホルダに用いるのに好適し、また
ホルダ本体内に前記抑え具の全体を収容できて小型であ
ると共に、端板がない単純な形状であるため、安価にて
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例に係る工具ホルダのコレ
ット抜き装置を示した一部縦断正面図。
【図2】図1に示した工具ホルダのコレット抜き装置の
底面図。
【図3】図1に示した工具ホルダのコレット抜き装置に
用いる頭部抑え具の半截縦断正面図。
【図4】この発明の第2実施例に係る工具ホルダのコレ
ット抜き装置を示した半截縦断正面図。
【図5】図4に示した工具ホルダのコレット抜き装置に
用いる頭部抑え具の半截縦断正面図。
【図6】この発明の第3実施例に係る工具ホルダのコレ
ット抜き装置を示した半截縦断正面図。
【図7】図6に示した工具ホルダのコレット抜き装置に
用いる頭部抑え具の半截縦断正面図。
【図8】図7に示した頭部抑え具の底面図。
【図9】この発明の第4実施例に係る工具ホルダのコレ
ット抜き装置を示した一部縦断面図。
【図10】図9に示した工具ホルダのコレット抜き装置
に用いる頭部抑え具の半截縦断面図。
【符号の説明】
1 工具ホルダ 2 ホルダ本体 3 ストレートシャンク部 4 フランジ部 5 六角ナット状部 6 先端部 7 弾性部材 8 テーパコーン 10 スナップリング 11 テーパ孔 12 ストレート孔 13 ボルト挿通孔 14 ボルト支持部 15 末端部孔 15a めねじ部 16 テーパコレット 16a テーパ部 16b 末端部 16e めねじ孔 17 引きボルト 17a 脚部 17b おねじ部 17c 頭部 17d 係合凹部 18 座金 19 工具 19a シャンク 20 頭部抑え具 20a 操作部 20b 円柱状部 20c おねじ部 20d 挿通孔 20e 当たり面 21 操作棒 21a 先端部 22 おねじ部 23 頭部抑え具 23a めねじ部 23b 外筒 23c 収容室 23e 端板 23f 挿通孔 23g 当たり面 24 係合溝 25 頭部抑え具 25a 先端係合部 25b 端板 25c 柱状部 25d 弧状溝 25e 挿通孔 25f 当たり面 26 頭部抑え具 26a おねじ部 26b 挿通孔 26c 当たり面 26d 係合部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホルダ本体に形成したボルト支持部の末
    端側に引きボルトの頭部を支持し、前記引きボルトの先
    端側に延びる脚部を、前記ホルダ本体先端部のテーパ孔
    に嵌めたテーパコレットの末端部にねじ嵌合させ、前記
    コレットおよびコレットに嵌めた工具をホルダ本体の末
    端側に引き込んで保持固定する工具ホルダのコレット抜
    き装置であって、ホルダ本体の末端部に軸方向への移動
    を拘束して着脱可能に装着する頭部抑え具と、引きボル
    トの頭部に設けた係合凹部に先端部を係合させて引きボ
    ルトを回す操作棒とを備え、前記頭部抑え具に、引きボ
    ルトの頭部末端面に当接する当たり面を設けると共に、
    前記操作棒の先端部を挿通させる挿通孔を軸方向に貫通
    させて形成したことを特徴とする工具ホルダのコレット
    抜き装置。
  2. 【請求項2】 頭部抑え具は、ホルダ本体の末端外側に
    位置させる操作部と、先端に設けた当たり面がホルダ本
    体内の末端部に位置するボルト支持部に支持した引きボ
    ルトの頭部に当接する円柱状部とをボルト状に一体に形
    成し、前記操作部と円柱状部とを一連に貫通する挿通孔
    を形成し、円柱状部の外周にホルダ本体の末端部内周に
    形成しためねじ部にねじ嵌合するおねじ部を設けたこと
    を特徴とする請求項1に記載の工具ホルダのコレット抜
    き装置。
  3. 【請求項3】 頭部抑え具は、ホルダ本体の末端部に形
    成したボルト支持部に支持してホルダ本体の末端外に突
    出する引きボルトの頭部に先端に設けた当たり面が当接
    する端板と、先端部がホルダ本体の末端部の外周面に形
    成したおねじ部にねじ嵌合しかつ末端部が引きボルトの
    頭部を収容する外筒とを一体に形成し、前記端板に軸方
    向に貫通する挿通孔を形成したことを特徴とする請求項
    1に記載の工具ホルダのコレット抜き装置。
  4. 【請求項4】 頭部抑え具は、ホルダ本体の末端部に形
    成したボルト支持部に支持してホルダ本体の末端外に突
    出する引きボルトの頭部に先端に設けた当たり面が当接
    する端板と、ホルダ本体の末端部の外周に形成した1対
    の係合溝に軸方向と直交する方向から係脱可能にそれぞ
    れ先端係合部が係合する1対の柱状部とを一体に形成
    し、前記端板に軸方向に貫通する貫通孔を形成し、引き
    ボルトの頭部外周側に前記柱状部が隙間を有して位置す
    るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の工具ホ
    ルダのコレット抜き装置。
  5. 【請求項5】 頭部抑え具は、ホルダ本体の末端部内周
    に形成しためねじ部にねじ嵌合するおねじ筒からなり、
    ホルダ本体内のボルト支持部に支持した引きボルトの頭
    部に当接する当たり面を先端に設け、内径を操作棒の挿
    通が可能な挿通孔とし、末端に回動用部材の先端部が係
    脱可能に係合する係合部を形成したことを特徴とする請
    求項1に記載の工具ホルダのコレット抜き装置。
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