JPH08147015A - Cncのリミットチェック方式 - Google Patents
Cncのリミットチェック方式Info
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- JPH08147015A JPH08147015A JP29105894A JP29105894A JPH08147015A JP H08147015 A JPH08147015 A JP H08147015A JP 29105894 A JP29105894 A JP 29105894A JP 29105894 A JP29105894 A JP 29105894A JP H08147015 A JPH08147015 A JP H08147015A
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- Japan
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- tool
- plane
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- prohibited area
- cnc
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- 238000000034 method Methods 0.000 claims abstract description 19
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Landscapes
- Numerical Control (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 工具の可動範囲を限定するCNCのリミット
チェック方式において、3次元空間内で各座標平面に対
して傾いた平面を持つリミット領域に対するリミットチ
ェックを容易に行うことができるようにする。 【構成】 禁止領域格納手段1には、3次元の禁止領域
のデータが格納される。パルス分配手段2がジョグ送り
ボタン等による移動指令に従って所定周期でパルス分配
量を演算すると、パルス分配後の工具の位置を工具位置
算出手段3が算出する。リミット判断手段4は、パルス
分配後の工具の位置が禁止領域を形成する平面を横切る
か否かを判断し、横切ると判断された場合、アラーム処
理手段5が、工具停止等のアラーム処理を行う。
チェック方式において、3次元空間内で各座標平面に対
して傾いた平面を持つリミット領域に対するリミットチ
ェックを容易に行うことができるようにする。 【構成】 禁止領域格納手段1には、3次元の禁止領域
のデータが格納される。パルス分配手段2がジョグ送り
ボタン等による移動指令に従って所定周期でパルス分配
量を演算すると、パルス分配後の工具の位置を工具位置
算出手段3が算出する。リミット判断手段4は、パルス
分配後の工具の位置が禁止領域を形成する平面を横切る
か否かを判断し、横切ると判断された場合、アラーム処
理手段5が、工具停止等のアラーム処理を行う。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は工具の可動範囲を限定す
るCNCのリミットチェック方式に関し、特に3次元の
禁止領域に対する工具の移動をチェックするCNCのリ
ミットチェック方式に関する。
るCNCのリミットチェック方式に関し、特に3次元の
禁止領域に対する工具の移動をチェックするCNCのリ
ミットチェック方式に関する。
【0002】
【従来の技術】CNCで工具の移動制御を行う場合、工
具の進入を禁止する禁止領域を設け、この禁止領域に工
具が進入する場合には、アラームを出力して工具の移動
停止等を行っている。このリミットチェックを行うため
の禁止領域としては、テーブルのストロークエンド外の
空間や、他の部品との干渉をさけるためのテーブル上の
所定の空間等がある。
具の進入を禁止する禁止領域を設け、この禁止領域に工
具が進入する場合には、アラームを出力して工具の移動
停止等を行っている。このリミットチェックを行うため
の禁止領域としては、テーブルのストロークエンド外の
空間や、他の部品との干渉をさけるためのテーブル上の
所定の空間等がある。
【0003】従来、テーブル上に設けられた禁止領域
は、図7に示すように、各平面71,72,73等が座
標平面に平行な直方体の領域70であり、ブロックまた
はパルス分配周期毎に工具の目標位置が禁止領域内に存
在するか否かによって、その進入を判断している。この
進入の判断方式は、例えば、工具のX座標値が領域70
のX座標の範囲0〜X1 内にあるか、また、Y座標値が
領域70のY座標の範囲0〜Y1 内にあるか、さらにZ
座標値が領域70のZ座標の範囲0〜Z1 内にあるかを
調べ、全てに該当する場合に、アラームを出力する。
は、図7に示すように、各平面71,72,73等が座
標平面に平行な直方体の領域70であり、ブロックまた
はパルス分配周期毎に工具の目標位置が禁止領域内に存
在するか否かによって、その進入を判断している。この
進入の判断方式は、例えば、工具のX座標値が領域70
のX座標の範囲0〜X1 内にあるか、また、Y座標値が
領域70のY座標の範囲0〜Y1 内にあるか、さらにZ
座標値が領域70のZ座標の範囲0〜Z1 内にあるかを
調べ、全てに該当する場合に、アラームを出力する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、工具と他の部
品との干渉を防ぐために禁止領域を設ける場合、このよ
うな直方体の領域では、必ずしも本来の可動領域を有効
に利用できないという問題がある。
品との干渉を防ぐために禁止領域を設ける場合、このよ
うな直方体の領域では、必ずしも本来の可動領域を有効
に利用できないという問題がある。
【0005】また、ジョグ送りや手動ハンドル等の手動
操作によって加工を行う工作機械では、誤動作による切
り込み過ぎなどを防止するために、ワークの内側に、ワ
ークの加工形状(仕上げあるいは荒削り)に沿った禁止
領域を設けることが望まれている。
操作によって加工を行う工作機械では、誤動作による切
り込み過ぎなどを防止するために、ワークの内側に、ワ
ークの加工形状(仕上げあるいは荒削り)に沿った禁止
領域を設けることが望まれている。
【0006】このような工具可動範囲を規制する領域
は、機械構造やワークの加工形状等に依存するため、図
8に示すように、座標平面とは平行にならない平面81
を有することがほとんどである。領域80の他の平面8
2,83,84等は、各座標平面に対して平行であるた
め、従来のリミットチェック方式によって容易に工具の
位置を監視することができる。しかし、平面81の場合
は、各座標平面に対して傾いた平面であるため、従来の
方式では判定が不可能であった。
は、機械構造やワークの加工形状等に依存するため、図
8に示すように、座標平面とは平行にならない平面81
を有することがほとんどである。領域80の他の平面8
2,83,84等は、各座標平面に対して平行であるた
め、従来のリミットチェック方式によって容易に工具の
位置を監視することができる。しかし、平面81の場合
は、各座標平面に対して傾いた平面であるため、従来の
方式では判定が不可能であった。
【0007】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、3次元空間内で各座標平面に対して傾いた平
面を持つリミット領域に対するリミットチェックを容易
に行うことのできるCNCのリミットチェック方式を提
供することを目的とする。
のであり、3次元空間内で各座標平面に対して傾いた平
面を持つリミット領域に対するリミットチェックを容易
に行うことのできるCNCのリミットチェック方式を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、工具の可動範囲を限定するCNCのリミ
ットチェック方式において、3次元の禁止領域のデータ
が格納される禁止領域格納手段と、移動指令に従って所
定周期でパルス分配量を演算するパルス分配手段と、前
記パルス分配後の工具の位置を算出する工具位置算出手
段と、前記パルス分配後の工具の位置が前記禁止領域を
形成する平面を横切るか否かを判断するリミット判断手
段と、前記工具の位置が前記平面を横切ると判断された
場合、アラーム処理を行うアラーム処理手段と、を有す
ることを特徴とするCNCのリミットチェック方式が提
供される。
決するために、工具の可動範囲を限定するCNCのリミ
ットチェック方式において、3次元の禁止領域のデータ
が格納される禁止領域格納手段と、移動指令に従って所
定周期でパルス分配量を演算するパルス分配手段と、前
記パルス分配後の工具の位置を算出する工具位置算出手
段と、前記パルス分配後の工具の位置が前記禁止領域を
形成する平面を横切るか否かを判断するリミット判断手
段と、前記工具の位置が前記平面を横切ると判断された
場合、アラーム処理を行うアラーム処理手段と、を有す
ることを特徴とするCNCのリミットチェック方式が提
供される。
【0009】
【作用】禁止領域格納手段には、3次元の禁止領域のデ
ータが格納される。パルス分配手段が移動指令に従って
所定周期でパルス分配量を演算すると、パルス分配後の
工具の位置を工具位置算出手段が算出する。リミット判
断手段は、パルス分配後の工具の位置が禁止領域を形成
する平面を横切るか否かを判断し、横切ると判断された
場合、アラーム処理手段がアラーム処理を行う。
ータが格納される。パルス分配手段が移動指令に従って
所定周期でパルス分配量を演算すると、パルス分配後の
工具の位置を工具位置算出手段が算出する。リミット判
断手段は、パルス分配後の工具の位置が禁止領域を形成
する平面を横切るか否かを判断し、横切ると判断された
場合、アラーム処理手段がアラーム処理を行う。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図1は本実施例の機能の概念図である。禁止領
域格納手段1には、3次元の禁止領域のデータが格納さ
れる。パルス分配手段2がジョグ送りボタン等による移
動指令に従って所定周期でパルス分配量を演算すると、
パルス分配後の工具の位置を工具位置算出手段3が算出
する。リミット判断手段4は、パルス分配後の工具の位
置が禁止領域を形成する平面を横切るか否かを判断し、
横切ると判断された場合、アラーム処理手段5が、工具
停止等のアラーム処理を行う。
明する。図1は本実施例の機能の概念図である。禁止領
域格納手段1には、3次元の禁止領域のデータが格納さ
れる。パルス分配手段2がジョグ送りボタン等による移
動指令に従って所定周期でパルス分配量を演算すると、
パルス分配後の工具の位置を工具位置算出手段3が算出
する。リミット判断手段4は、パルス分配後の工具の位
置が禁止領域を形成する平面を横切るか否かを判断し、
横切ると判断された場合、アラーム処理手段5が、工具
停止等のアラーム処理を行う。
【0011】図2は本実施例の数値制御装置(CNC)
のハードウェアの概略構成を示すブロック図である。数
値制御装置は、プロセッサ11を中心に構成されてい
る。プロセッサ11は、ROM12に格納されたシステ
ムプログラムに従って、数値制御装置全体を制御する。
このROM12には、EPROMあるいはEEPROM
が使用される。
のハードウェアの概略構成を示すブロック図である。数
値制御装置は、プロセッサ11を中心に構成されてい
る。プロセッサ11は、ROM12に格納されたシステ
ムプログラムに従って、数値制御装置全体を制御する。
このROM12には、EPROMあるいはEEPROM
が使用される。
【0012】RAM13には、SRAM等が使用され、
一時的な計算データ、表示データ、入出力信号等が格納
される。不揮発性メモリ14には、図示されていないバ
ッテリによってバックアップされたCMOSが使用さ
れ、電源切断後も保持すべきパラメータ、加工プログラ
ム、工具補正データ、ピッチ誤差補正データ等が記憶さ
れる。また、不揮発性メモリ14には、禁止領域のデー
タも格納されている。
一時的な計算データ、表示データ、入出力信号等が格納
される。不揮発性メモリ14には、図示されていないバ
ッテリによってバックアップされたCMOSが使用さ
れ、電源切断後も保持すべきパラメータ、加工プログラ
ム、工具補正データ、ピッチ誤差補正データ等が記憶さ
れる。また、不揮発性メモリ14には、禁止領域のデー
タも格納されている。
【0013】CRT/MDIユニット20は、数値制御
装置の前面あるいは機械操作盤と同じ位置に配置され、
データ及び図形の表示、データ入力、数値制御装置の運
転に使用される。グラフィック制御回路21は、数値デ
ータ及び図形データ等のディジタル信号を表示用のラス
タ信号に変換し、表示装置22に送り、表示装置22は
これらの数値及び図形を表示する。表示装置22にはC
RTあるいは液晶表示装置が使用される。
装置の前面あるいは機械操作盤と同じ位置に配置され、
データ及び図形の表示、データ入力、数値制御装置の運
転に使用される。グラフィック制御回路21は、数値デ
ータ及び図形データ等のディジタル信号を表示用のラス
タ信号に変換し、表示装置22に送り、表示装置22は
これらの数値及び図形を表示する。表示装置22にはC
RTあるいは液晶表示装置が使用される。
【0014】キーボード23は、数値キー、シンボリッ
クキー、文字キー及び機能キーから構成され、加工プロ
グラムの作成、編集及び数値制御装置の運転に使用され
る。ソフトウェアキー24は表示装置22の下部に設け
られ、その機能は表示装置に表示される。表示装置の画
面が変化すれば、表示される機能に対応して、ソフトウ
ェアキー24の機能も変化する。
クキー、文字キー及び機能キーから構成され、加工プロ
グラムの作成、編集及び数値制御装置の運転に使用され
る。ソフトウェアキー24は表示装置22の下部に設け
られ、その機能は表示装置に表示される。表示装置の画
面が変化すれば、表示される機能に対応して、ソフトウ
ェアキー24の機能も変化する。
【0015】軸制御回路15は、プロセッサ11からの
軸の移動指令を受けて、軸の移動指令をサーボアンプ1
6に出力する。サーボアンプ16はこの移動指令を増幅
し、工作機械30に結合されたサーボモータを駆動し、
工作機械30の工具とワークの相対運動を制御する。な
お、軸制御回路15及びサーボアンプ16は、サーボモ
ータの軸数に対応した数だけ設けられる。
軸の移動指令を受けて、軸の移動指令をサーボアンプ1
6に出力する。サーボアンプ16はこの移動指令を増幅
し、工作機械30に結合されたサーボモータを駆動し、
工作機械30の工具とワークの相対運動を制御する。な
お、軸制御回路15及びサーボアンプ16は、サーボモ
ータの軸数に対応した数だけ設けられる。
【0016】PMC(プログラマブル・マシン・コント
ローラ)18は、プロセッサ11からバス19経由でM
(補助)機能信号、S(スピンドル速度制御)機能信
号、T(工具選択)機能信号等を受け取る。そして、こ
れらの信号をシーケンス・プログラムで処理して、出力
信号を出力し、工作機械30内の空圧機器、油圧機器、
電磁アクチュエイタ等を制御する。また、工作機械30
内の機械操作盤のボタン信号、スイッチ信号及びリミッ
トスイッチ等の信号を受けて、シーケンス処理を行い、
バス19を経由してプロセッサ11に必要な入力信号を
転送する。
ローラ)18は、プロセッサ11からバス19経由でM
(補助)機能信号、S(スピンドル速度制御)機能信
号、T(工具選択)機能信号等を受け取る。そして、こ
れらの信号をシーケンス・プログラムで処理して、出力
信号を出力し、工作機械30内の空圧機器、油圧機器、
電磁アクチュエイタ等を制御する。また、工作機械30
内の機械操作盤のボタン信号、スイッチ信号及びリミッ
トスイッチ等の信号を受けて、シーケンス処理を行い、
バス19を経由してプロセッサ11に必要な入力信号を
転送する。
【0017】工作機械30内の機械操作盤には、手動パ
ルス発生器31およびジョグ送りボタン32が設けられ
ている。これら手動パルス発生器31およびジョグ送り
ボタン32は、1個ずつ図示してあるが、実際にはそれ
ぞれ3軸分設けられている。手動パルス発生器31によ
る移動指令パルスは、バス19を経由してプロセッサ1
1に送られる。一方、ジョグ送りボタン32による移動
指令パルスは、PMC18およびバス19を経由してプ
ロセッサ11に送られる。
ルス発生器31およびジョグ送りボタン32が設けられ
ている。これら手動パルス発生器31およびジョグ送り
ボタン32は、1個ずつ図示してあるが、実際にはそれ
ぞれ3軸分設けられている。手動パルス発生器31によ
る移動指令パルスは、バス19を経由してプロセッサ1
1に送られる。一方、ジョグ送りボタン32による移動
指令パルスは、PMC18およびバス19を経由してプ
ロセッサ11に送られる。
【0018】なお、図2ではスピンドルモータ制御回路
及びスピンドルモータ用アンプ等は省略してある。ま
た、上記の例ではプロセッサ11は1個で説明したが、
複数のプロセッサを使用してマルチプロセッサ構成にす
ることもできる。
及びスピンドルモータ用アンプ等は省略してある。ま
た、上記の例ではプロセッサ11は1個で説明したが、
複数のプロセッサを使用してマルチプロセッサ構成にす
ることもできる。
【0019】次に、本実施例のリミットチェック方式の
具体的な処理について説明する。図3はテーブル上の禁
止領域設定の一例を示す図である。テーブル41には、
ワーク42が固定されている。テーブル41上の空間に
は、禁止領域50が設けられている。この禁止領域50
の一部の境界面51は、図3では平面的に示してある
が、実際には、図8で示した平面81のように座標平面
に対して傾斜した面になっている。このような境界面5
1を設けるのは、ジョグ送りボタン32等によって工具
43を移動させるとき、工具43をワーク42の加工形
状面42aと禁止領域50との間の空間内のみ移動可能
とするためである。
具体的な処理について説明する。図3はテーブル上の禁
止領域設定の一例を示す図である。テーブル41には、
ワーク42が固定されている。テーブル41上の空間に
は、禁止領域50が設けられている。この禁止領域50
の一部の境界面51は、図3では平面的に示してある
が、実際には、図8で示した平面81のように座標平面
に対して傾斜した面になっている。このような境界面5
1を設けるのは、ジョグ送りボタン32等によって工具
43を移動させるとき、工具43をワーク42の加工形
状面42aと禁止領域50との間の空間内のみ移動可能
とするためである。
【0020】次に、境界面51に対する工具43の位置
の判断について説明する。図4は境界面51に対する工
具43の位置の判断方法を説明する図である。ここで
は、パルス分配前の工具の位置をPs(p1 ,q1 ,r
1 )、パルス分配後の工具の位置をPe(p2 ,q2 ,
r2 )とする。CNC側は、位置Peの演算が行われる
タイミングで、禁止領域50の境界面51の平面式を演
算する。一般に平面は、法線ベクトルをU=(l,m,
n):l2 +m2 +n2 =1、座標原点からの距離をd
とすると、次式(1)で決まる。 lX+mY+nZ=d・・・・(1) また、任意の点P(p,q,r)と平面との距離Sは、 S=lX+mY+nZ−d・・・・(2) で求められる。
の判断について説明する。図4は境界面51に対する工
具43の位置の判断方法を説明する図である。ここで
は、パルス分配前の工具の位置をPs(p1 ,q1 ,r
1 )、パルス分配後の工具の位置をPe(p2 ,q2 ,
r2 )とする。CNC側は、位置Peの演算が行われる
タイミングで、禁止領域50の境界面51の平面式を演
算する。一般に平面は、法線ベクトルをU=(l,m,
n):l2 +m2 +n2 =1、座標原点からの距離をd
とすると、次式(1)で決まる。 lX+mY+nZ=d・・・・(1) また、任意の点P(p,q,r)と平面との距離Sは、 S=lX+mY+nZ−d・・・・(2) で求められる。
【0021】式(2)に基づいて、境界面51とパルス
分配前の位置Psとの距離S1 、境界面51とパルス分
配後の位置Peとの距離S2 を求めると、それぞれ、 S1 =lp1 +mq1 +nr1 −d・・・・(3) S2 =lp2 +mq2 +nr2 −d・・・・(4) となる。ここで、位置Psと位置Peとを結ぶ線分Lが
境界面51を横切っていれば、距離S1 およびS2 は互
いに符号が異なるはずである。CNC側では、予め境界
面51に対して禁止領域50側と位置Ps側のどちらに
座標原点が位置するかが設定されている。ここでは、位
置Ps側に座標原点が位置するものとする。したがっ
て、図4の例ではS1 の符号はプラスになる。したがっ
て、S2 の符号がマイナスの場合には、CNCは、パル
ス分配の結果、工具の位置が禁止領域50に進入すると
判断する。
分配前の位置Psとの距離S1 、境界面51とパルス分
配後の位置Peとの距離S2 を求めると、それぞれ、 S1 =lp1 +mq1 +nr1 −d・・・・(3) S2 =lp2 +mq2 +nr2 −d・・・・(4) となる。ここで、位置Psと位置Peとを結ぶ線分Lが
境界面51を横切っていれば、距離S1 およびS2 は互
いに符号が異なるはずである。CNC側では、予め境界
面51に対して禁止領域50側と位置Ps側のどちらに
座標原点が位置するかが設定されている。ここでは、位
置Ps側に座標原点が位置するものとする。したがっ
て、図4の例ではS1 の符号はプラスになる。したがっ
て、S2 の符号がマイナスの場合には、CNCは、パル
ス分配の結果、工具の位置が禁止領域50に進入すると
判断する。
【0022】工具が禁止領域50に進入すると判断され
た場合には、CNCは、工具を境界面51と線分Lとの
交点Gのところまで移動させ、そこで停止させる。この
ためには、位置Psから交点Gまでの距離PsGを求め
る必要がある。ここで、線分Lの長さをPsPeとする
と、距離PsGは、PsPe:PsG=(S1 +
S2):S1 の関係から、次式(5)で表される。 PsG=PsPe×S1/(S1 +S2 )・・・・
(5) 各軸の実際の移動量は、PsPeの各軸成分の分配量に
S1 /(S1 +S2 )をかけることにより求められる。
た場合には、CNCは、工具を境界面51と線分Lとの
交点Gのところまで移動させ、そこで停止させる。この
ためには、位置Psから交点Gまでの距離PsGを求め
る必要がある。ここで、線分Lの長さをPsPeとする
と、距離PsGは、PsPe:PsG=(S1 +
S2):S1 の関係から、次式(5)で表される。 PsG=PsPe×S1/(S1 +S2 )・・・・
(5) 各軸の実際の移動量は、PsPeの各軸成分の分配量に
S1 /(S1 +S2 )をかけることにより求められる。
【0023】こうして式(5)により求められた距離P
sGだけ工具の移動が終了すると、CNCは、ジョグ送
りボタン等からの移動指令が続行されていても工具の移
動を停止する。
sGだけ工具の移動が終了すると、CNCは、ジョグ送
りボタン等からの移動指令が続行されていても工具の移
動を停止する。
【0024】図5は本実施例のリミットチェックのCN
C側の主な手順を示すフローチャートである。このフロ
ーチャートは、パルス分配周期で実行される。 〔S1〕移動指令に応じてパルス数の演算を行う。 〔S2〕パルス分配後の終点位置の演算を行う。 〔S3〕パルス分配前後の禁止領域の境界面に対する位
置の比較を行う。 〔S4〕パルス分配後の位置が禁止領域に進入するか否
かを判断し、進入するならばステップS5に進み、しな
いならばステップS6に進む。 〔S5〕パルス分配前の位置から境界面までの移動量に
対応するパルス数を演算し、最終的な指令パルス数とす
る。 〔S6〕終点位置が禁止領域に進入しない場合にはステ
ップS1で演算された数のパルスを、進入する場合には
ステップS5で演算された数のパルスを出力する。
C側の主な手順を示すフローチャートである。このフロ
ーチャートは、パルス分配周期で実行される。 〔S1〕移動指令に応じてパルス数の演算を行う。 〔S2〕パルス分配後の終点位置の演算を行う。 〔S3〕パルス分配前後の禁止領域の境界面に対する位
置の比較を行う。 〔S4〕パルス分配後の位置が禁止領域に進入するか否
かを判断し、進入するならばステップS5に進み、しな
いならばステップS6に進む。 〔S5〕パルス分配前の位置から境界面までの移動量に
対応するパルス数を演算し、最終的な指令パルス数とす
る。 〔S6〕終点位置が禁止領域に進入しない場合にはステ
ップS1で演算された数のパルスを、進入する場合には
ステップS5で演算された数のパルスを出力する。
【0025】このように、本実施例では、禁止領域50
の境界面51の平面式に基づいて、パルス分配後の終点
位置が禁止領域50に進入するか否かを判断するように
したので、座標平面に対して傾いた境界面を持つ禁止領
域であっても容易にリミットチェックを行うことができ
る。
の境界面51の平面式に基づいて、パルス分配後の終点
位置が禁止領域50に進入するか否かを判断するように
したので、座標平面に対して傾いた境界面を持つ禁止領
域であっても容易にリミットチェックを行うことができ
る。
【0026】なお、本実施例では、禁止領域50とし
て、ワーク42の外側に設ける例を示したが、ワーク内
に設けるようにしてもよい。これにより、例えば穴ぐり
加工においては、工具の加工最下点より内側に禁止領域
を設ければ、設計された位置よりも誤って余分に加工さ
れてしまうことを防止できる。
て、ワーク42の外側に設ける例を示したが、ワーク内
に設けるようにしてもよい。これにより、例えば穴ぐり
加工においては、工具の加工最下点より内側に禁止領域
を設ければ、設計された位置よりも誤って余分に加工さ
れてしまうことを防止できる。
【0027】また、本実施例では、一つの境界面51に
対して工具が横切るか否かを判断するようにしたが、同
時に複数平面に対しての判断を行うことができる。図6
はこの複数平面に対する判断方法のイメージを示す図で
ある。ここでは、3つの平面A1 〜A3 によって空間B
0 〜B5 が形成されているとする。そして、空間B0 〜
B5 が各平面A1 〜A3 に対して外(1)にあるか内
(0)にあるかを図4と同様の方法で判断し、平面A1
〜A3 に対する各空間B0 〜B5 の位置関係をB
0 (0,0,0)、B1 (0,1,0)、B2 (0,
1,1)、B3(0,0,1)、B4 (1,0,0)、
B5 (1,1,0)というように表現する。例えばB1
(0,1,0)について言えば、平面A1 に対しては内
側(0)、平面A2 に対しては外側(1)、平面A3 に
対しては内側(0)であることが分かる。こうすること
により、例えば空間B0 を禁止領域と設定した場合に
は、工具のパルス分配後の位置が(0,0,0)と判断
されたときに、禁止領域への進入と判断すればよい。
対して工具が横切るか否かを判断するようにしたが、同
時に複数平面に対しての判断を行うことができる。図6
はこの複数平面に対する判断方法のイメージを示す図で
ある。ここでは、3つの平面A1 〜A3 によって空間B
0 〜B5 が形成されているとする。そして、空間B0 〜
B5 が各平面A1 〜A3 に対して外(1)にあるか内
(0)にあるかを図4と同様の方法で判断し、平面A1
〜A3 に対する各空間B0 〜B5 の位置関係をB
0 (0,0,0)、B1 (0,1,0)、B2 (0,
1,1)、B3(0,0,1)、B4 (1,0,0)、
B5 (1,1,0)というように表現する。例えばB1
(0,1,0)について言えば、平面A1 に対しては内
側(0)、平面A2 に対しては外側(1)、平面A3 に
対しては内側(0)であることが分かる。こうすること
により、例えば空間B0 を禁止領域と設定した場合に
は、工具のパルス分配後の位置が(0,0,0)と判断
されたときに、禁止領域への進入と判断すればよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、移動指
令に従って所定周期でパルス分配量を演算し、パルス分
配後の工具の位置を算出し、パルス分配後の工具の位置
が予め格納された3次元の禁止領域を形成する平面を横
切るか否かを判断し、横切ると判断された場合にアラー
ム処理を行うようにしたので、3次元空間内で各座標平
面に対して傾いた平面を持つリミット領域に対するリミ
ットチェックを容易に行うことができる。
令に従って所定周期でパルス分配量を演算し、パルス分
配後の工具の位置を算出し、パルス分配後の工具の位置
が予め格納された3次元の禁止領域を形成する平面を横
切るか否かを判断し、横切ると判断された場合にアラー
ム処理を行うようにしたので、3次元空間内で各座標平
面に対して傾いた平面を持つリミット領域に対するリミ
ットチェックを容易に行うことができる。
【図1】本実施例の機能の概念図である。
【図2】本実施例の数値制御装置(CNC)のハードウ
ェアの概略構成を示すブロック図である。
ェアの概略構成を示すブロック図である。
【図3】テーブル上の禁止領域設定の一例を示す図であ
る。
る。
【図4】境界面に対する工具の位置の判断方法を説明す
る図である。
る図である。
【図5】本実施例のリミットチェックのCNC側の主な
手順を示すフローチャートである。
手順を示すフローチャートである。
【図6】複数平面に対する判断方法のイメージを示す図
である。
である。
【図7】テーブル上に設けられた従来の禁止領域の一例
を示す図である。
を示す図である。
【図8】座標平面とは平行にならない平面を有する禁止
領域の一例を示す図である。
領域の一例を示す図である。
1 禁止領域格納手段 2 パルス分配手段 3 工具位置算出手段 4 リミット判断手段 5 アラーム処理手段 11 プロセッサ 12 ROM 13 RAM 14 不揮発性メモリ 15 軸制御回路 16 サーボアンプ 30 工作機械 31 手動パルス発生器 32 ジョグ送りボタン 43 工具 50 禁止領域 51 境界面(平面)
Claims (4)
- 【請求項1】 工具の可動範囲を限定するCNCのリミ
ットチェック方式において、 3次元の禁止領域のデータが格納される禁止領域格納手
段と、 移動指令に従って所定周期でパルス分配量を演算するパ
ルス分配手段と、 前記パルス分配後の工具の位置を算出する工具位置算出
手段と、 前記パルス分配後の工具の位置が前記禁止領域を形成す
る平面を横切るか否かを判断するリミット判断手段と、 前記工具の位置が前記平面を横切ると判断された場合、
アラーム処理を行うアラーム処理手段と、 を有することを特徴とするCNCのリミットチェック方
式。 - 【請求項2】 前記禁止領域格納手段には、前記禁止領
域のデータとして前記禁止領域の各頂点の座標が格納さ
れ、前記リミット判断手段は、前記各頂点の座標に基づ
いて前記平面の方程式を求め、前記求めた平面の方程式
に基づいて前記判断を行うように構成されていることを
特徴とする請求項1記載のCNCのリミットチェック方
式。 - 【請求項3】 前記禁止領域格納手段には、前記禁止領
域のデータとして、前記禁止領域を形成する平面の方程
式が格納され、前記リミット判断手段は、前記平面の方
程式に基づいて前記判断を行うように構成されているこ
とを特徴とする請求項1記載のCNCのリミットチェッ
ク方式。 - 【請求項4】 前記アラーム処理手段は、前記工具の位
置が前記平面を横切ると判断された場合、前記工具が前
記平面の位置まで移動したときに停止させるように構成
されていることを特徴とする請求項1記載のCNCのリ
ミットチェック方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29105894A JPH08147015A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | Cncのリミットチェック方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29105894A JPH08147015A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | Cncのリミットチェック方式 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08147015A true JPH08147015A (ja) | 1996-06-07 |
Family
ID=17763892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29105894A Pending JPH08147015A (ja) | 1994-11-25 | 1994-11-25 | Cncのリミットチェック方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08147015A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6269283B1 (en) | 1996-09-19 | 2001-07-31 | Fanuc Limited | Machining limit area specifying method and manuel feed machining method using numerical control unit |
JP2007249671A (ja) * | 2006-03-16 | 2007-09-27 | Nakamura Tome Precision Ind Co Ltd | 工作機械の衝突防止方法 |
WO2011111088A1 (ja) * | 2010-03-08 | 2011-09-15 | 三菱電機株式会社 | 数値制御装置及び数値制御装置の制御方法 |
-
1994
- 1994-11-25 JP JP29105894A patent/JPH08147015A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6269283B1 (en) | 1996-09-19 | 2001-07-31 | Fanuc Limited | Machining limit area specifying method and manuel feed machining method using numerical control unit |
JP2007249671A (ja) * | 2006-03-16 | 2007-09-27 | Nakamura Tome Precision Ind Co Ltd | 工作機械の衝突防止方法 |
WO2011111088A1 (ja) * | 2010-03-08 | 2011-09-15 | 三菱電機株式会社 | 数値制御装置及び数値制御装置の制御方法 |
CN102792238A (zh) * | 2010-03-08 | 2012-11-21 | 三菱电机株式会社 | 数控装置及数控装置的控制方法 |
JPWO2011111088A1 (ja) * | 2010-03-08 | 2013-06-27 | 三菱電機株式会社 | 数値制御装置及び数値制御装置の制御方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030624 |