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JPH08117605A - 改良されたエポキシド異性化触媒 - Google Patents

改良されたエポキシド異性化触媒

Info

Publication number
JPH08117605A
JPH08117605A JP7245156A JP24515695A JPH08117605A JP H08117605 A JPH08117605 A JP H08117605A JP 7245156 A JP7245156 A JP 7245156A JP 24515695 A JP24515695 A JP 24515695A JP H08117605 A JPH08117605 A JP H08117605A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
silica
catalyst
silica support
lithium phosphate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7245156A
Other languages
English (en)
Inventor
Mahmoud K Faraj
ケイ ファラジ マムード
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lyondell Chemical Technology LP
Original Assignee
Arco Chemical Technology LP
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Arco Chemical Technology LP filed Critical Arco Chemical Technology LP
Publication of JPH08117605A publication Critical patent/JPH08117605A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C29/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
    • C07C29/56Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by isomerisation
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J27/00Catalysts comprising the elements or compounds of halogens, sulfur, selenium, tellurium, phosphorus or nitrogen; Catalysts comprising carbon compounds
    • B01J27/14Phosphorus; Compounds thereof
    • B01J27/16Phosphorus; Compounds thereof containing oxygen, i.e. acids, anhydrides and their derivates with N, S, B or halogens without carriers or on carriers based on C, Si, Al or Zr; also salts of Si, Al and Zr
    • B01J27/18Phosphorus; Compounds thereof containing oxygen, i.e. acids, anhydrides and their derivates with N, S, B or halogens without carriers or on carriers based on C, Si, Al or Zr; also salts of Si, Al and Zr with metals other than Al or Zr
    • B01J27/1802Salts or mixtures of anhydrides with compounds of other metals than V, Nb, Ta, Cr, Mo, W, Mn, Tc, Re, e.g. phosphates, thiophosphates
    • B01J27/1806Salts or mixtures of anhydrides with compounds of other metals than V, Nb, Ta, Cr, Mo, W, Mn, Tc, Re, e.g. phosphates, thiophosphates with alkaline or alkaline earth metals

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エポキシドをアリル系アルコールへ異性化す
るための改良触媒を開発する。 【解決手段】 5〜95重量%のリン酸リチウムと、5
〜95重量%の高純度シリカ担体(二酸化ケイ素含量が
少なくとも98重量%)を含んでなる担持触媒を提供す
る。 【効果】 触媒担体として高純度シリカを使用した結
果、エポキシドの転化率およびアリル系アルコールへの
選択性が高まり、副生成物の形成が減少した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシドを異性
化するための改良触媒に関するものである。特に、本発
明は、気相異性化法において有効な、シリカに担持され
たリン酸リチウム触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エポキシド類(アルキレンオキシド類)
が塩基性のリン酸リチウム触媒の存在下で転位してアリ
ル系アルコール(allylic alcohols)
を生成するという発見は、この触媒の寿命、生産性およ
び選択性を改良しようとする意欲を大いにかき立てた。
アリルアルコールは、最も単純なアリル系アルコールで
あって、プロピレンオキシドの異性化により製造され
る。アリルアルコールは有用なアリル誘導体〔フタル酸
ジアリル、ジアリルエーテル、ジエチレングリコールビ
ス(アリルカーボネート)など〕に変換され、また、
1,4−ブタンジオールやその誘導体に変換される。
【0003】2つの一般的な異性化法が知られている。
すなわち、気相異性化法(例えば、米国特許第3,04
4,850号、同第4,720,598号および同第
5,262,371号を参照のこと)とスラリー相異性
化法(例えば、米国特許第3,274,121号を参照
のこと)である。気相法では、担持されたまたは担持さ
れていないリン酸リチウムの中にエポキシドを高温で移
送し、アリル系アルコールを蒸留により回収し精製す
る。多くの気相法の欠点は、時間経過とともに不揮発性
の副生成物が触媒表面に蓄積して、急速に触媒活性を消
失させることである。
【0004】スラリー相異性化法は、商業的に実施され
ている方法で、気相法の触媒失活問題を解決することを
目的として開発されたものである。スラリー相法では、
高沸点オイルの中にリン酸リチウムを懸濁させる。反応
中に、触媒懸濁体の一部を連続的に取り出して遠心分離
にかけ、触媒からタール含有オイルを分離する。タール
類をオイルから蒸留し、リン酸リチウムをアセトンで洗
い、精製した触媒成分を反応器へ再循環させる。スラリ
ー相法に伴う問題には、触媒の損失と高いオイル消費量
などがある。
【0005】気相法とスラリー相法の両方法に共通した
問題は、アリル系アルコールに対する選択性が低いこと
である。例えば、プロピレンオキシドを異性化するとア
リルアルコールが得られるが、かなりの量のプロピオン
アルデヒド、アセトン、それに1−プロパノールも得ら
れる。
【0006】最近、本発明者らは、リン酸リチウムと中
性の無機担体(特に、アルカリ金属交換ゼオライト)を
含む気相異性化用の改良エポキシド触媒を開示した(米
国特許第5,262,371号および同第5,292,
974号)。これらの触媒はプロピレンオキシドの異性
化において高いアリルアルコール選択性と良好な生産性
をもたらすものである。本発明者らは、中性の無機担体
としてシリカを使用できることを提示した。
【0007】ガゴ(Gago)ら(スペイン特許第2,
036,449号)は、プロピレンオキシドをアリルア
ルコールへ異性化するためのシリカ担持リン酸リチウム
触媒を教示している。この触媒は、リン酸ナトリウム水
溶液を、水酸化リチウムと水酸化ナトリウムの水性混合
物と、シリカの存在下で反応させ、次に生成して沈殿し
た触媒を洗浄し、乾燥することにより製造される。この
文献は高表面積シリカが好適であると教示しているが、
シリカに関してそれ以上には取り立てて触れていない。
【0008】通常のシリカ触媒担体を用いた本発明者ら
の初期の研究結果からは、高表面積シリカでさえもエポ
キシド異性化の際のアリルアルコール選択性が低いこと
が明らかにされた。例えば、プロピレンオキシドを異性
化する場合は、アリルアルコールに対する選択性がやや
低く、かなりのレベルの副生成物(プロピオンアルデヒ
ド、アセトン、1−プロパノール)が形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】改良されたエポキシド
異性化触媒、とりわけ気相異性化法において有効な触媒
が必要とされている。好ましい触媒はアリルアルコール
に対する選択性が高く、しかも非選択的副生成物の割合
を低減させるものであるだろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はエポキシド異性
化用の担持触媒に関するものである。この触媒は約5〜
95重量%のリン酸リチウムおよび約5〜95重量%の
高純度シリカ担体を含有する。当該シリカ担体は少なく
とも約98重量%の二酸化ケイ素(SiO2 )を含むも
のである。
【0011】驚いたことに、高純度シリカ(すなわち、
少なくとも約98重量%の二酸化ケイ素を含むもの)に
担持させたリン酸リチウムは、通常のシリカ(一般に約
94重量%の二酸化ケイ素含量を有するもの)に担持さ
せたリン酸リチウムと比べて、改善されたエポキシド転
化率ならびにアリル系アルコール選択性をもたらすこと
が見いだされた。高純度シリカ担体は鉄、ジルコニウ
ム、バリウム、カルシウム、アルミナといった微量不純
物のレベルが減少している。これらの不純物はエポキシ
ド異性化法において非選択的副生成物の形成を促すよう
である。
【0012】本発明は、エポキシドをアリル系アルコー
ルへ異性化する方法を包含する。当該方法は、アリル系
アルコールを製造するにあたって、本発明の触媒の存在
下でエポキシドを加熱することを含む。当該方法はプロ
ピレンオキシドを異性化してアリルアルコールを製造す
るのに打ってつけの方法で、アリルアルコールに対する
選択性が比較的良好であり、同時にプロピオンアルデヒ
ド、アセトン、1−プロパノールなどの副生成物の形成
が最小限に抑えられる。
【0013】本発明の触媒はエポキシド類をアリル系ア
ルコールへ異性化するのに有用である。当該触媒はリン
酸リチウムと高純度シリカ担体を含有する。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の触媒として有用なリン酸
リチウムは普通「塩基性リン酸リチウム」として知られ
ているもので、好ましくは強塩基性(pH>13)媒体
中で製造される。当該技術分野では塩基性リン酸リチウ
ムの製造方法が数多く知られており、こうした方法は一
般に本発明の触媒として使用するのに適した生成物を与
えるだろう。リン酸リチウムの好ましい製造方法は、例
えば米国特許第3,044,850号、同第3,27
4,121号、同第4,720,598号および同第
5,262,371号に記述されており、これらの教示
内容を参考としてここに組み入れる。
【0015】一般的に、可溶性リチウム塩(例:水酸化
リチウム、硝酸リチウム、ギ酸リチウムなど)を含む水
溶液が、リン酸および/または1種以上のリン酸塩を含
む水溶液と、希望する比率で一緒に混合される。生成し
た塩基性リン酸リチウムの沈殿物は、濾過や遠心分離の
ような慣用手段を用いて回収される。リン酸リチウムは
水で洗ってそのアルカリ度を低下させ、次いで乾燥させ
ることが好ましい。
【0016】本発明で用いるのに適したリン酸リチウム
の製造法を実施例1に示してある。リン酸ナトリウムの
水溶液と水酸化リチウム/ナトリウムの水溶液を一緒に
合わせ、沈殿物を濾過し、洗浄し、乾燥後に焼成するだ
けである。このリン酸リチウムは約3.0〜3.4の範
囲のリチウム/リン比、リン酸リチウム1モルあたり約
0〜0.40モルの範囲の余剰の水酸化物、および約2
0〜50m2 /gの範囲の表面積を有する。当該粒子の
3重量%未満は粒径が4ミクロンより小である。
【0017】リン酸リチウムはまた、いくつかの製造会
社、例えばCyprus Foote Mineral
社、Rhone−Poulenc社、Lithco社な
どから販売もされている。これらの製品は一般に本発明
の触媒として使用するのに適している。
【0018】本発明の触媒は高純度シリカ担体を含むも
のである。「高純度シリカ担体」とは、少なくとも約9
8重量%の二酸化ケイ素(SiO2 )含量を有するシリ
カのことである。好ましいシリカ担体は少なくとも約9
9.5重量%の二酸化ケイ素含量を有するだろう。シリ
カ試料のケイ素含量は元素分析によって簡単に測定でき
る。
【0019】本発明で用いるシリカ担体は、鉄、ジルコ
ニウム、バリウム、カルシウム、アルミナ、その他の微
量元素を含む不純物のレベルが比較的低いものである。
こうした不純物は、エポキシド異性化法において当該担
体をリン酸リチウムとともに用いるとき、非選択的な副
生成物の形成を促進させるようである。従って、それぞ
れの不純物の量を最小限に止めることが好ましい。有利
には、シリカ担体は約40ppm未満の鉄、約50pp
m未満のジルコニウム、約50ppm未満のバリウムお
よび約1000ppm未満のカルシウムを含むものであ
る。好適なシリカ担体は不純物としてのアルミナを約
0.1重量%より少ない含量で含むだろう。
【0020】本発明で用いるシリカ担体は比較的高い表
面積(好ましくは約50m2 /g以上、より好ましくは
約100m2 /g以上)をもつものであるが、アリル系
アルコール製造用の触媒の選択性を高めるには高表面積
だけでは不十分である。少なくとも約98重量%の二酸
化ケイ素を含むシリカを使用することも重要となる。以
下の実施例5と比較例8を参照されたい。そこでは、両
触媒とも高表面積シリカを用いて製造されているが、
純度シリカを用いて製造された触媒のみがプロピレンオ
キシド異性化法において高いアリルアルコール選択性を
もたらした。
【0021】本発明において有用なシリカ担体は融解石
英(vitreous silica)である。それら
は非晶質の合成品である。天然のシリカは、結晶質のも
のも非晶質のものも、必要とされる高いSiO2 含量を
持ち合わせていない。本発明において有用な合成シリカ
は溶融石英(fused silica)(フュームド
シリカ、アエロシル、熱分解法シリカとも呼ばれる)で
ある。これらは一般に四ハロゲン化ケイ素またはシリコ
ンテトラアルコキシドの気相加水分解により製造され
る。溶融石英の他の製造法としては、SiO2 の気化、
ケイ素の気化および酸化、ケイ酸エステルのようなケイ
素化合物の高温酸化および加水分解を挙げることができ
る。
【0022】好ましい高純度シリカの製法は、例えば米
国特許第4,243,422号および同第4,098,
595号に記載されており、これらの教示内容を参考と
してここに組み入れる。溶融合成石英の製法は、Kir
k−Othmer’s Encyclopedia o
f Chemical Technology(198
2),P.Danielson,“Vitreous
Silica”,Vol.20,pp.804−806
に一般的に記述されている。本発明の担持触媒において
使用するのに適したシリカは、少なくとも約98重量%
の二酸化ケイ素を含む合成シリカである。適当な高純度
シリカはPQコーポレーションから販売されている(例
えば、“HP−321”シリカ)。
【0023】本発明の触媒において用いられるリン酸リ
チウムとシリカ担体の相対量は通常決定的なものではな
い。一般的に、当該触媒は約5〜95重量%のリン酸リ
チウムと約5〜95重量%のシリカ担体を含むだろう。
好ましい触媒は約25〜65重量%のリン酸リチウムと
約35〜75重量%のシリカ担体を含むだろう。約35
〜50重量%のリン酸リチウムと約50〜65重量%の
シリカ担体を含む触媒が最も好ましいものである。約5
重量%より少ないリン酸リチウムを含む触媒は一般に活
性が十分でなく、一方、約95重量%より多いリン酸リ
チウムを用いても一般的に追加の利益が得られない。
【0024】本発明の担持触媒は、高純度シリカ担体の
上にリン酸リチウムを沈着させるどのような方法によっ
ても有利に製造される。1つの方法では、高純度シリカ
とリン酸リチウムを温水中で、好ましくは約2時間ほ
ど、混合する。この懸濁体を濾過し、担持触媒を水で洗
い、高温(好ましくは、約100〜200℃の温度)で
乾燥させ、そして(好ましくは、約300〜350℃の
温度で)焼成する。実施例2にはこの触媒製造法を示し
てある。
【0025】必要に応じて、固体のリン酸リチウムをシ
リカ担体と単に物理的に混合することもできるが、水性
混合物中で担体の表面にリン酸リチウムを沈着させるこ
とが好ましい。
【0026】本発明は、エポキシドをアリル系アルコー
ルへ異性化する方法を包含する。当該方法は、アリル系
アルコールを製造するにあたって、エポキシドを本発明
の担持触媒の存在下で加熱することから成っている。当
該方法は気相法でもスラリー相法でもよいが、当該触媒
は気相法に最も適している。
【0027】本発明の方法において有用なエポキシド
は、アリル系アルコールへ異性化し得るものである。こ
うしたエポキシドはエポキシド酸素に対してガンマ位置
に少なくとも1個の水素原子をもつだろう。適当なエポ
キシドの例として、プロピレンオキシド、1,2−エポ
キシブタン、1,2−エポキシペンタン、1,2−エポ
キシヘプタン、1,2−エポキシオクタン、イソブチレ
ンオキシド、テトラメチルエチレンオキシドなど、また
はこれらの混合物があり、これらに限らない。プロピレ
ンオキシドが好適である。
【0028】本発明の方法は高温で、一般的には約20
0〜350℃の範囲で行われる。好ましい範囲は約27
0〜320℃であり、約290〜310℃の範囲が最適
である。
【0029】必要に応じて、当該方法ではエポキシド用
の希釈剤として不活性ガスを用いてもよい。例えば、プ
ロピレンオキシドと窒素の混合蒸気流を反応ゾーンへ供
給することができる。適当な不活性ガスとしては、窒
素、アルゴン、ヘリウム、これらの混合物を挙げること
ができる。
【0030】本発明の方法はどのような適当な圧力で行
ってもよいが、最も有利には、大気圧またはそれよりわ
ずかに高い圧力で行われる。
【0031】通常、触媒は連続使用により時間経過とと
もに徐々に失活するだろうが、使用済み触媒を空気また
は純窒素へ約300〜400℃の温度で6〜24時間さ
らすことにより、その失活した活性を通常の活性へと再
生することが可能である。
【0032】
【実施例】以下の実施例は単に本発明を例示するための
ものである。当業者は本発明の精神ならびに特許請求の
範囲に含まれる多くの変更について理解しうるだろう。
【0033】実施例1 塩基性リン酸リチウムの製造 リン酸ナトリウムの十二水塩380gを1リットルの温
水(50〜60℃)に溶かした。水酸化ナトリウム40
gと水酸化リチウム一水塩141.9gと1リットルの
温水から調製した溶液を、速やかにリン酸ナトリウム溶
液と合わせた。この混合物を50〜60℃で1時間攪拌
した。次に、混合物を濾過し、リン酸リチウムの白色沈
殿物を、洗浄水のpHが約12となるまで温水(4×8
00mL)で洗った。リン酸リチウムを減圧下に120
℃で6時間乾燥させ、塩基性リン酸リチウム106g
(91%)を得た。
【0034】実施例2 シリカ担持リン酸リチウム触媒の製造(高純度シリカ) 高純度シリカに担持させた37重量%のリン酸リチウム
を含む触媒は次のように製造した。リン酸リチウム30
gと高純度シリカ〔“HP−321”シリカ(元素分析
によるSiO2 含量は99.6重量%)、PQコーポレ
ーションの製品〕50gを温水1000mL中で2時間
混合した。この混合物を濾過し、固体を水(3×300
mL)で洗った。固体を減圧下に120℃で2時間乾燥
させ、320〜350℃で12時間焼成した。この触媒
を球状にし、使用前に10〜20メッシュの篩を通して
選別した。これと同じ一般方法を用いて、25、50ま
たは60重量%のリン酸リチウムを含む担持触媒を製造
した。
【0035】比較例3 シリカ担持リン酸リチウム触媒の製造(通常のシリカ) 37重量%のリン酸リチウムを含む触媒を製造するにあ
たって、実施例2の方法に従ったが、シリカ担体として
普通の純度のシリカ試料〔UCIシリカ(元素分析によ
るSiO2 含量は94%)、United Catal
ysts社の製品〕を使用した。
【0036】これらの実施例および比較例において触媒
担体として使用した高純度シリカと通常のシリカの諸性
質を表2に示してある。
【0037】実施例4〜7 高純度シリカに担持させたリン酸リチウムを用いたプロ
ピレンオキシドの気相異性化 実施例2で製造した各触媒を、次のようにプロピレンオ
キシドの気相異性化のための触媒として使用した。液体
クロマトグラフィーポンプを使ってプロピレンオキシド
を気化ゾーン(250〜260℃)へ徐々に移送した。
気化したプロピレンオキシドの流れを窒素の流れと合流
させ、この混合ガスを、担持触媒を入れた円筒形カラム
に300℃で通した。重量毎時空間速度(WHSV)を
約2の一定値に維持するように、プロピレンオキシドの
供給速度を調整した。反応生成物を−6℃で凝縮させ、
ガスクロマトグラフィーで分析した。異性化実験の結果
を表1に示す。
【0038】比較例8 通常のシリカに担持させたリン酸リチウムを用いたプロ
ピレンオキシドの気相異性化 比較例3のシリカ担持リン酸リチウム触媒(通常のシリ
カ)を用いて実施例4〜7の方法を繰り返した。結果を
表1に示す。
【0039】表1の実施例5および比較例8(37重量
%のリン酸リチウム触媒)に示すように、通常のシリカ
に担持させたリン酸リチウムを用いて得られた結果と比
較して、触媒担体として高純度シリカを使用すると、よ
り高いプロピレンオキシド転化率並びにより高いアリル
アルコール選択性が得られた。高純度シリカに担持させ
た触媒を使用することにより、非選択的副生成物(プロ
ピオンアルデヒド、アセトン、1−プロパノール)の割
合が減少した。
【0040】表2の示すところでは、選択性の差は担体
の表面積の差とは無関係である。すなわち、使用した高
純度シリカと通常のシリカはほぼ同じ表面積(320〜
340m2 /g)を有する。しかし、他の触媒不純物
(鉄、ジルコニウム、バリウム、カルシウム)の含量に
差があり、高純度シリカはこれらの元素の含量が著しく
低くなっている。
【0041】実施例9 高純度シリカに担持させたリン酸リチウムを用いたイソ
ブチレンオキシドの気相異性化 実施例4〜7の方法に従ったが、この異性化法ではプロ
ピレンオキシドの代わりにイソブチレンオキシドを使用
した。用いた担持触媒は37重量%のリン酸リチウムを
含んでいた。イソブチレンオキシドの転化率は95%
で、メタリルアルコールに対する選択率は96%であっ
た。
【0042】
【表1】 1 実施例4〜7は高純度シリカ(HP−321シリカ、PQ社の製品、SiO2 含量99.6重量%)を使用し、比較例8は94.0重量%のSiO2 含量を有 するUnited Catalysts社製の通常のシリカを使用した。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】触媒担体として高純度シリカを使用した
ことにより、エポキシドの転化率が増加し、アリル系ア
ルコールへの選択性が向上し、しかも副生成物の形成が
減少した。
【0045】前述の実施例は単なる例示であって、本発
明の範囲は特許請求の範囲により規定されるものであ
る。

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)5〜95重量%のリン酸リチウ
    ム、および(b)5〜95重量%の高純度シリカ担体、
    を含んでなる担持触媒であって、該シリカ担体が少なく
    とも98重量%の二酸化ケイ素を含むものであることを
    特徴とする触媒。
  2. 【請求項2】 シリカ担体が少なくとも99.5重量%
    の二酸化ケイ素を含むものである、請求項1に記載の触
    媒。
  3. 【請求項3】 シリカ担体が40ppm未満の鉄含量を
    有するものである、請求項1に記載の触媒。
  4. 【請求項4】 シリカ担体が50ppm未満のジルコニ
    ウム含量を有するものである、請求項1に記載の触媒。
  5. 【請求項5】 シリカ担体が50ppm未満のバリウム
    含量を有するものである、請求項1に記載の触媒。
  6. 【請求項6】 シリカ担体が1000ppm未満のカル
    シウム含量を有するものである、請求項1に記載の触
    媒。
  7. 【請求項7】 シリカ担体が40ppm未満の鉄含量、
    50ppm未満のジルコニウム含量、50ppm未満の
    バリウム含量および1000ppm未満のカルシウム含
    量を有するものである、請求項1に記載の触媒。
  8. 【請求項8】 シリカ担体が1重量%未満のアルミナ含
    量を有するものである、請求項1に記載の触媒。
  9. 【請求項9】 シリカ担体が0.1重量%未満のアルミ
    ナ含量を有するものである、請求項1に記載の触媒。
  10. 【請求項10】 50m2 /gより大きい表面積を有す
    る、請求項1に記載の触媒。
  11. 【請求項11】 25〜65重量%のリン酸リチウムお
    よび35〜75重量%のシリカ担体を含んでなる、請求
    項1に記載の触媒。
  12. 【請求項12】 35〜50重量%のリン酸リチウムお
    よび50〜65重量%のシリカ担体を含んでなる、請求
    項1に記載の触媒。
  13. 【請求項13】 (a)25〜65重量%のリン酸リチ
    ウム、および(b)35〜75重量%の高純度シリカ担
    体、を含んでなる担持触媒であって、該シリカ担体が少
    なくとも98重量%の二酸化ケイ素を含むものであるこ
    とを特徴とする触媒。
  14. 【請求項14】 シリカ担体が少なくとも99.5重量
    %の二酸化ケイ素を含むものである、請求項13に記載
    の触媒。
  15. 【請求項15】 シリカ担体が40ppm未満の鉄含
    量、50ppm未満のジルコニウム含量、50ppm未
    満のバリウム含量および1000ppm未満のカルシウ
    ム含量を有するものである、請求項13に記載の触媒。
  16. 【請求項16】 シリカ担体が0.1重量%未満のアル
    ミナ含量を有するものである、請求項13に記載の触
    媒。
  17. 【請求項17】 100m2 /gより大きい表面積を有
    する、請求項13に記載の触媒。
  18. 【請求項18】 35〜50重量%のリン酸リチウムお
    よび50〜65重量%のシリカ担体を含んでなる、請求
    項13に記載の触媒。
  19. 【請求項19】 エポキシドを請求項1の担持触媒の存
    在下で加熱することを含む、エポキシドのアリル系アル
    コールへの異性化法。
  20. 【請求項20】 (a)5〜95重量%のリン酸リチウ
    ムおよび(b)5〜95重量%のシリカ担体を含み、該
    シリカ担体が少なくとも98重量%の二酸化ケイ素を含
    有するものである担持触媒の存在下で、気相にてエポキ
    シドを加熱することを含む、エポキシドのアリル系アル
    コールへの異性化法。
  21. 【請求項21】 (a)25〜65重量%のリン酸リチ
    ウムおよび(b)35〜75重量%のシリカ担体を含
    み、該シリカ担体が少なくとも98重量%の二酸化ケイ
    素を含有するものである担持触媒の存在下で、気相にて
    エポキシドを200〜350℃の範囲の温度で加熱する
    ことを含む、プロピレンオキシドのアリルアルコールへ
    の異性化法。
  22. 【請求項22】 シリカ担体が少なくとも99.5重量
    %の二酸化ケイ素を含むものである、請求項21に記載
    の方法。
  23. 【請求項23】 (プロピレンオキシドの転化率40%
    において)アリルアルコールに対する選択率が90%よ
    り大である、請求項21に記載の方法。
JP7245156A 1994-10-17 1995-08-31 改良されたエポキシド異性化触媒 Pending JPH08117605A (ja)

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