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JPH08112305A - 貼付剤 - Google Patents

貼付剤

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Publication number
JPH08112305A
JPH08112305A JP27557194A JP27557194A JPH08112305A JP H08112305 A JPH08112305 A JP H08112305A JP 27557194 A JP27557194 A JP 27557194A JP 27557194 A JP27557194 A JP 27557194A JP H08112305 A JPH08112305 A JP H08112305A
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JP
Japan
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release sheet
patch
cut
support
plaster
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Granted
Application number
JP27557194A
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English (en)
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JP3192333B2 (ja
Inventor
Fumiaki Tokubuchi
文明 徳渕
Kiyotaka Takada
清孝 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Original Assignee
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17557313&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH08112305(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc filed Critical Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Priority to JP27557194A priority Critical patent/JP3192333B2/ja
Publication of JPH08112305A publication Critical patent/JPH08112305A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3192333B2 publication Critical patent/JP3192333B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貼付剤を左右に引張ったりこすったりするだ
けで剥離シートを簡単に分断でき、剥離シートのめくれ
た部分を患部に貼着するだけで、高齢者でも簡単に手を
汚すことなく、かつシワがよったりすることなくきれい
に貼着することができる低原価で量産性に適した貼付剤
の提供。 【構成】 本発明の貼付剤は、支持体と、前記支持体の
一面の略全面に展着された膏体と、前記膏体の全面に貼
着された剥離シートと、前記剥離シートに所定間隔を持
って形成された切れ目部と、前記剥離シートの少なくと
も前記切れ目部の両側部に形成されたエンボス加工部
と、を備え、かつ前記切れ目部の形成された前記剥離シ
ートの引張り強度が、10g/cm 〜140g/cm である
構成を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貼付剤に関する。更に
詳しくは、高齢者でも簡単に手を汚すことなく、また貼
付剤にシワがよったりすることなくきれいに患部に貼着
することができる利便性に優れた貼付剤に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、高齢化社会が進むと共に、事務の
合理化で各種コンピュータが利用されその結果、腰や
肩、膝、肘等に痛みを訴える人が増加する傾向にあり、
その対症療法として湿布剤や硬膏剤等の貼付剤が広く利
用されている。以下に従来の貼付剤について、図面を参
照しながら説明する。図11は従来の貼付剤を示す斜視
図である。図11において、11は従来の貼付剤、12
は白色や肌色の不織布等からなる支持体、13は支持体
12の一面の略全面に展着された薬物等が含有された膏
体、14は膏体13の全面に貼着された極めて薄い柔軟
性を有する透明な合成樹脂フィルム等からなる剥離シー
トである。以上のように構成された従来の貼付剤につい
て、以下その使用方法を説明する。まず、支持体12の
隅部を何度も爪で探って膏体13と剥離シート14とが
剥がれやすいようにした後、剥離シート14を爪で剥
ぎ、次いで、支持体12がよじれてシップ膏体同士が絡
みつかないように注意しながら剥離シート14を剥離し
た後、支持体12を持って患部に貼付して用いられてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、以下のような問題点を有していた。すなわ
ち、 (1)貼付剤が、支持体の一面の略全面に膏体を展着し
た後、この膏体の上面に剥離シートを貼着して得られた
原反シートを角形状等に裁断して形成されるため、支持
体や膏体,剥離シートの外周断面が、同一面化されてい
るので、剥離シートを外側縁から剥がす際、剥がし始め
る手掛かりがなく、爪先を剥離シートの先端にかけても
うまく掛からず、剥離作業が困難で使用し難いという問
題点を有していた。また、膏体には、皮膚等への増粘作
用を付与するために増粘剤が含有されているため、膏体
の粘着性が極めて強く、剥離し難いという問題点を有し
ていた。更に、湿布剤や硬膏剤等の貼付剤の殆どが、例
えば、白色の支持体並びにこの支持体上に貼着された白
色又は白色透明の膏体の表面に、極めて薄くて柔軟な剥
離シートで覆っているため、剥離シートと膏体の区別が
つき難く剥離位置が不明確なため、剥離シートが摘み難
いという問題点を有していた。このため、患者がいざ患
部に貼ろうとしても、剥離シートが剥ぎ取り難く剥離シ
ートを剥ぎ取ることにいたずらに時間を浪費し、イライ
ラすることも多く、剥離作業が困難で、使用上大変不便
であるという問題点を有していた。特に、高齢者にとっ
ては、指先が器用ではなく、しかも視力等も低下してい
ることから、薄肉透明の剥離シートが膏体と同色化しか
つ密着しているため、剥離が困難で膏体から剥離シート
を剥ぎ取ることは大きな負担を強いるという問題点を有
していた。また、剥離シートも支持体も共に柔軟なため
支持体がよじれて膏体同士が絡み付き使用できないとい
う問題点も有していた。 (2)これらの問題点を解決するために、例えば剥離
シートに切断部や切れ目部を設け、この切断部や切れ目
部より剥離を行うようにしたもの(実公平5−4281
1号公報)や、膏体より大面積の剥離シートを用いた
もの、2枚の剥離シートを膏体の略中央部分で重ね合
わせ、この膏体に接触しない重ね合わせ部分より剥離を
行うようにしたもの等が提案されている。しかしなが
ら、上記の剥離シートに切断部が設けられたものは、
使用時以外に、剥離シートがこの切断部からめくれてし
まい、このめくれた部分から膏体に含有された薬効成分
が揮発してしまい、薬効効果が得られないという問題点
を有していた。また、剥離シートに切れ目部が設けられ
たものでは、剥離シートの材質や切れ目部の間隔によっ
ては剥離シートをきれいに分断することが困難という問
題点を有していた。上記の剥離シートが膏体よりも大
きな面積で形成されている場合は、大面積の剥離シート
を必要とするため、コストが高くなり、また、この貼付
剤を製造する場合、原反シートを裁断した後、更に貼付
剤の外縁部の支持体や膏体を切除する作業が必要で、作
業性に欠けるとともにその分生産性に劣るという問題点
を有していた。上記の2枚の剥離シートを膏体の略中
央部分で重ね合わせた場合は、多大の生産工数を要すと
共に作業性に欠け製品得率を下げ生産性に欠けるという
問題点を有していた。 (3)更に、貼付剤に使用される剥離シートは、通常凹
凸等がなく形成されているものが多く、剥離シートを摘
んだときすべり易く、剥離がし難いという問題点を有し
ていた。また、貼付剤の製造時に、膏体上に剥離シート
を貼着しようとしてもすべってうまく貼着できず、また
裁断しようとしても裁断機に巻き込まれ、膏体上からず
れ易く、製品得率が低いという問題点を有していた。更
に、膏体やこの膏体と剥離シートの間に気泡を生じ易
く、歩溜まりが低下するという問題点を有していた。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、貼付剤を左右に引張ったりこすったりするだけで剥
離シートを簡単に分断でき、剥離シートのめくれた部分
を患部に貼着するだけで、高齢者でも簡単に手を汚すこ
となく、かつシワがよったりすることなくきれいに貼着
することができる低原価で量産性に適した貼付剤を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、以下のような構成を有している。すなわ
ち、請求項1に記載の貼付剤は、支持体と、前記支持体
の一面の略全面に展着された膏体と、前記膏体の全面に
貼着された剥離シートと、前記剥離シートに所定間隔を
持って形成された切れ目部と、前記剥離シートの少なく
とも前記切れ目部の両側部に形成されたエンボス加工部
と、を備えた構成を有している。請求項2に記載の貼付
剤は、請求項1において、前記剥離シートの前記切れ目
部が、前記切れ目部同士間に形成された連結部(a)と
前記切れ目部(b)の長さの比がa:b=1:8〜25
として形成され、及び/又は前記剥離シートの前記切れ
目部が、前記剥離シートの所定部に直線状,S字状,波
形状,鋸刃状等に形成されている構成を有している。請
求項3に記載の貼付剤は、請求項1又は2において、前
記切れ目部が形成された前記剥離シートの引張り強度
が、10g/cm 〜140g/cm である構成を有してい
る。請求項4に記載の貼付剤は、請求項1乃至3の内い
ずれか1において、前記剥離シートの厚みが、10μm
〜75μmである構成を有している。請求項5に記載の
貼付剤は、請求項1乃至4の内いずれか1において、前
記剥離シートが、無延伸または延伸ポリプロピレン,ポ
リエチレンテレフタレート,ポリエチレン,ポリ塩化ビ
ニル,ポリエステル,ポリ塩化ビニリデン,ポリスチレ
ン等の合成樹脂のフィルム又はシート,若しくはシリコ
ン加工紙,アルミ箔等から選択されたものである構成を
有している。請求項6に記載の貼付剤は、請求項1乃至
5の内いずれか1において、前記支持体が、織布,編
布,不織布,不織紙等の伸縮性又は非伸縮性の材料等か
ら選択されたものである構成を有している。
【0006】ここで、支持体としては、織布,編布,不
織布,不織紙等の伸縮性または非伸縮性のもの等が挙げ
られる。支持体に伸縮性のものを用いた場合は、支持体
と剥離シートの伸び率等の差を利用して、支持体と共に
剥離シートを引張るだけで、容易に剥離シートを分断し
て、剥離シートを膏体から剥がすことができる。尚、こ
の伸縮性の支持体は縦方向及び/又は横方向に10〜1
00%の伸縮率を有することが望ましい。支持体に非伸
縮性のものを用いた場合は、剥離シートと膏体の粘弾性
による滑りを利用して剥離シートを分断し、そのまま剥
離シートを膏体から剥がすことができる。これらの支持
体の具体的な材料としては、紙,綿,大麻,黄麻等の靱
皮繊維,マニラ麻等の葉脈繊維等のセルロース繊維、羊
毛等の獣毛繊維や,絹繊維,羽毛繊維等のタンパク繊維
等の天然繊維、レーヨン,キュプラ等の再生セルロース
繊維や再生タンパク繊維等の再生繊維、酢酸セルロース
繊維やプロミックス等の半合成繊維、ナイロンアラミド
繊維,ポリエチレンテレフタレート繊維,ポリエステル
繊維,アクリル繊維等,ポリエチレンやポリプロピレン
等のポリオレフィン繊維,ポリビニルアルコール繊維,
ポリ塩化ビニル繊維,ポリ塩化ビニリデン繊維,ポリ塩
化ビニル系繊維,ポリウレタン繊維,ポリオキシメチレ
ン繊維,ポリテトラフルオロエチレン繊維,ポリパラフ
ェニレンベンズビスチアゾール(PBT)繊維、ポリイ
ミド繊維等が利用できる。支持体は、厚さ,伸び,引張
り強さ,作業性などの物理的性質や貼付時の感触、患部
の密閉性,薬物の支持体への移行等を考慮して選択され
る。
【0007】膏体は、基材に薬物を含有または付着等さ
せることにより、外用の貼付剤として有効に利用させる
ものである。膏体は、皮膚への薬効効果が十分得られる
ように水分を含有し、かつ粘着性を有し、常温又はそれ
以上の温度においても軟化し膏体が皮膚に残らない適度
な凝集性を有するように形成される。
【0008】増粘剤としては、水分を30%〜80%安
定に保持でき、かつ保水性を有することが望ましい。こ
の具体例としては、グァーガム,ローカストビーンガ
ム,カラギーナン,アルギン酸,アルギン酸ナトリウ
ム,寒天,アラビアガム,トラガカントガム,カラヤガ
ム,ペクチン,澱粉等の植物系,ザンサンガム,アカシ
アガム等の微生物系,ゼラチン,コラーゲン等の動物系
等の天然高分子,メチルセルロース,エチルセルロー
ス,ヒドロキシエチルセルロース,カルボキシメチルセ
ルロースナトリウム等のセルロース系,可溶性デンプ
ン,カルボキシメチルデンプン,ジアルデヒドデンプン
等のデンプン系等の半合成高分子,ポリビニルアルコー
ル,ポリビニルピロリドン,ポリビニルメタクリレート
等のビニル系,ポリアクリル酸,ポリアクリル酸ナトリ
ウム等のアクリル系,その他ポリエチレンオキサイド,
メチルビニルエーテル/無水マイレン酸共重合体等の合
成高分子等の水溶性高分子等が好適に用いられる。特
に、ポリアクリル酸ナトリウムが好ましい。ゲル強度が
強く、かつ保水性に優れるからである。更に、平均重合
度20000〜70000のポリアクリル酸ナトリウム
が好ましい。平均重合度が20000より小さくなるに
つれ増粘効果が乏しくなり十分なゲル強度が得られなく
なる傾向が現れだし、平均重合度が70000より大き
くなるにつれ増粘効果が強すぎ作業性が低下する傾向が
現れだし、いずれも好ましくない。また、前記水溶性高
分子を2種類以上併用することにより、例えば、ポリア
クリル酸ナトリウムの強イオン高分子と高分子コンプレ
ックスを形成し、より一層ゲル強度の大きい弾性ゲルを
得ることができる。
【0009】湿潤剤として、グリセリン,プロピレング
リコール,ソルビトール等の多価アルコール等や、充填
剤として、カオリン,酸化亜鉛,タルク,チタン,ベン
トナイト,珪酸アルミニウム,酸化チタン,酸化亜鉛,
メタ珪酸アルミニウム,硫酸カルシウム,リン酸カルシ
ウム等を添加してもい。また、溶解補助剤または吸収促
進剤として、炭酸プロピレン,クロタミトン,l−メン
トール,ハッカ油,リモネン,ジイソプロピルアジペー
ト等や、薬効補助剤として、サリチル酸メチル,サリチ
ル酸グリコール,l−メントール,チモール,ハッカ
油,ノニル酸ワニリルアミド,トウガラシエキス等を添
加してもよい。更に、必要に応じて、安定化剤や抗酸化
剤、乳化剤等を添加してもよい。
【0010】その他必要に応じて、架橋剤や重合剤等を
添加してもよい。膏体を強固にするとともに保水性を持
たせることができる。この架橋剤や重合剤は、増粘剤等
の種類に応じて適宜選択される。例えば、増粘剤にポリ
アクリル酸またはポリアクリル酸塩を適用した場合は、
分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有する化合物、
Ca,Mg,Al等の塩酸塩,硫酸塩,リン酸塩,炭酸
塩等の無機酸塩,クエン酸塩,酒石酸塩,グルコン酸
塩,ステアリン酸塩等の有機酸塩,酸化亜鉛,無水珪酸
等の酸化物,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウム
等の水酸化物等の多価金属化合物等が好適に用いられ
る。また、増粘剤にポリビニルアルコールを適用した場
合は、アジピン酸,チオグリコール酸,エポキシ化合物
(エピクロルヒドリン),アルデヒド類,N−メチロー
ル化合物,Al,Ti,Zr,Sn,V,Cu,B,C
r等の化合物等の錯化物等が好適に用いられる。また、
増粘剤にポリビニルピロリドンを適用した場合は、メチ
ルビニルエーテル/無水マレイン酸共重合体,ポリアシ
ッド化合物またはそのアルカリ金属塩(ポリアクリル酸
やタンニン酸およびその誘導体)等が好適に用いられ
る。また、増粘剤にポリエチレンオキサイドを適用した
場合は、パーキオサイド,ポリスルホンアザイド等が好
適に用いられる。また、増粘剤にメチルビニルエーテル
/無水マレイン酸共重合体を適用した場合は、多官能ヒ
ドロキシ化合物,ポリアミン,ヨウ素,ゼラチン,ポリ
ビニルピロリドン,鉄,水銀,鉛塩等が好適に用いられ
る。増粘剤にゼラチンを適用した場合は、ホルムアルデ
ヒド,グルタルアルデヒド,ジアルデヒドデンプン等の
アルデヒド類、グリオキサール、ブタジエンオキシド等
のジエポキシド類、ジビニルケトン等のジケトン類、ジ
イソシアネート類等が好適に用いられる。また、増粘剤
にポリアクリル酸ナトリウムを適用した場合、架橋剤と
して、水酸化リチウム,水酸化亜鉛,水酸化アルミニウ
ム,ほう酸ナトリウム等の多価金属塩が添加されるのが
好ましい。特に、亜鉛塩,アルミニウム塩が好ましい。
架橋反応が促進される。架橋剤として添加される多価金
属塩の濃度は、増粘剤(又は水溶性高分子)1当量に対
し0.5〜1.5当量が好ましい。多価金属塩の濃度が
0.5当量より小さくなるにつれ反応が遅すぎてゲル強
度が低くなる傾向が現れだし、多価金属塩の濃度が1.
5当量より大きくなるにつれ反応が速すぎてゲル化が不
均一になり作業性が低下する傾向が現れだし、いずれも
好ましくない。
【0011】パップ剤としては、皮膚密着性がよいこ
と、有効成分の皮膚吸収を高めること、水分を可及的に
多く含有していること、膏体中の水分が蒸発するとき皮
膚から熱を奪うが、この発熱量が清涼感を与え、また角
質層が内部から蒸散してくる水分子によって水和され、
薬物の吸収が促進されること、常温又はその近辺の温度
でもだれないこと、剥がす時に痛くなく汚れが残らない
こと、べとつかないこと等が挙げられる。このため、膏
体は、増粘剤5重量%〜20重量%,好ましくは10重
量%〜15重量%、湿潤剤5重量%〜40重量%、充填
剤20重量%以下、水10重量%〜80重量%、溶解補
助剤0〜8重量%、薬物5重量%以下,好ましくは0.
5重量%〜5重量%とされるのが好ましい。
【0012】また、貼付剤を硬膏剤等に適用する場合、
この基材としては、アクリル系共重合体,A−B−A型
ブロック共重合体,脂環族系石油樹脂,軟化剤を有する
ものが好適に用いられる。更にA−B型ブロック共重合
体やその他のポリブテンゴム,ブチルゴム,シリコーン
ゴム,天然ゴム,スチレン−ブタジエンコポリマー,N
BRポリイソブチレン,ポリアルキアクリレート,合成
イソプレン等の熱可塑性弾性剤等や、テルペン系樹脂,
石油系樹脂,ロジン,水添ロジン,ロジン・水添ロジン
エステルなどの粘着性付与剤,流動パラフィン,オリー
ブ油,大豆油,牛脂,トン脂等の動植物油、ポリブテ
ン,液状ポリイソブチレン,低級イソプレン,ワックス
などの接着力・保持力調整剤、酸化チタン,酸化亜鉛,
メタケイ酸アルミニウム,硫酸カルシウム,リン酸カル
シウムなどの充填剤等が配合される。A−B−A型ブロ
ック共重合体やA−B型ブロック共重合体としては、モ
ノビニル置換芳香族化合物Aと共役ジオレフィン共重合
体Bとのブロック共重合体が好適に用いられる。具体的
にはシェル化学社製のカリフレックスTR−1101,
カリフレックスTR−1107,カリフレックスTR−
1111等、フィリップペトロリアム製のソルプレン4
18やソルプレン311等であり、その配合量は膏体組
成物中10〜40重量部であり、好ましくは15〜30
重量部である。A−B型ブロック共重合体を15〜30
重量部加えることにより、A−B−A型ブロック共重合
体の薬効成分の相溶性や投錨力、粘着力を向上させると
ともに油状成分による凝集力を改善することができ、こ
の範囲よりも外れるに従い、これらの効果を減少させる
傾向があるので好ましくない。
【0013】薬物としては、サリチル酸メチル,サリチ
ル酸グリコール,l−メントール,トウガラシエキス,
ノニル酸ワニリルアミド,ハッカ油,ジクロフェナッ
ク,イブプロフェン,インドメタシン,ケトプロフェ
ン,ロキソプロフェン,スリンダク,トルメチン,ロベ
ンザリット,ペニシラミン,フェンプフェン,フルルビ
プロフェン,ナプロキセン,プラノプロフェン,チアプ
ロフェン,スプロフェン,フェルビナク,ケトロラク,
オキサプロジン,エトドラク,ザルトプロフィン,テニ
ダップ,ピロキシカム,ペンタゾシン,塩酸ブプレノル
フィン,酒石酸ブトルファノール等およびそのエステル
誘導体または塩より選ばれた少なくとも1種の非ステロ
イド系抗炎症薬や、プレドニゾロン,デキサメタゾン,
ヒドロコルチゾン,ベタメタゾン,フルオシニド,フル
オシノロンアセトニド,吉草酸酢酸プレドニゾロン,ジ
プロピオン酸デキサメタゾン,吉草酸ジフルコルトロ
ン,ジフルプレドナート,吉草酸ベタメタゾン,酪酸ヒ
ドロコルチゾン,酪酸クロベタゾン,酪酸ベタメタゾ
ン,プロピオン酸クロベタゾン,コハク酸デキサメタゾ
ン,プレドニゾロン21−(2E,6E)ファルネシー
ト,吉草酸ヒドロコルチゾン,酢酸ジフロラゾン,プロ
ピオン酸デキサメタゾン,ジプロピオン酸ベタメタゾ
ン,アムシノド,吉草酸デキサメタゾン,ハルシノニ
ド,ブテソニド,プロピオン酸アルクロメタゾン等のス
テロイド系抗炎症薬等が挙げられるが、これらに限定さ
れるものではない。薬物は、必要に応じて2種類以上併
用することも可能である。また、これらの薬物は必要に
応じてエステル体に誘導された化合物,アミド体に誘導
された化合物,アセタール体に誘導された化合物,ある
いは医学的に許容される無機塩,有機塩の形態でもって
膏体に含有または付着されてもよい。薬物の量は、患者
に適用した際にあらかじめ設定された有効量を患部に適
用できるように、貼付剤の種類,用途等に応じて適宜選
択される。
【0014】剥離シートとしては、無延伸ポリプロピレ
ン(CPP),延伸ポリプロピレン(OPP),ポリエ
チレンテレフタレート(PET),ポリブチレンテレフ
タレート(PBT),ポリエチレン,ポリエステル,ポ
リウレタン,ポリ塩化ビニル,ポリスチレン等のプラス
チックフィルム,合成樹脂や合成紙,合成繊維等にシリ
コン加工したシリコン加工紙,アルミ箔,クラフト紙に
ポリエチレン等をラミネートしたラミネート加工紙等の
無色又は着色したものが用いられる。剥離シートの厚み
は10μm〜75μm,好ましくは12μm〜40μ
m,更に好ましくは15μm〜35μmの範囲で形成さ
れるのが好ましい。剥離シートの厚みが15μmより小
さくなるにつれ剥離シートが薄くなり過ぎて剥離に際し
て剥離シートが膏体に絡んだり、また剥離シートが薄く
て滑り易いため摘みにくかったり、更に、製造に際して
剥離シートが直ぐに分断されてしまい、作業性等が低下
したり、また、膏体上に剥離シートを貼着する場合、剥
離シートに皺が寄り易くなる傾向が現れだし、好ましく
ない。また、剥離シートの厚みが35μmより大きくな
るにつれ剥離等に際して剥離シートが摘み易くなるもの
の、分断が困難となり、また、製造に際して原反シート
を切断することが困難となり、作業性等が低下する傾向
が現れだし、好ましくない。
【0015】剥離シートに形成される切れ目部とは、剥
離シートの所定部,例えば剥離シートの略中央部や周辺
部等に点在状に所定間隔の連結部を持って形成される切
断部をいうものである。切れ目部は、剥離シートの所定
部直線状,S字状,波形状,鋸刃形状等に形成される。
特に、S字状,波形状,鋸刃形状等に形成されると、一
定間隔を空けて形成された突出片を摘んで剥離シートの
剥離をスムーズに行うことができ、剥離作業等の利便性
を向上させることができる。剥離シートに形成される切
れ目部は、連結部(a)とこの切れ目部(b)の長さの
比が、a:b=1:5〜25,好ましくはa:b=1:
8〜20,更に好ましくはa:b=1:8〜15とされ
るのが好ましい。切れ目部の長さが連結部の長さの8倍
より小さくなるにつれ使用時以外でも分断し易くなり、
薬効成分が揮発して薬効効果が低下したり、剥離シート
が薄過ぎて摘み難くなり、信頼性や利便性が低下する傾
向が現れだすので好ましくない。切れ目部の長さが連結
部の長さの15倍より大きくなるにつれ剥離シートの分
断が困難となり、製造に際して原反シートを切断するこ
とが困難となり、利便性や作業性等が低下する傾向が現
れだすので、好ましくない。剥離シートの引張り強度
は、10g/cm〜140g/cm,好ましくは20g/cm
〜100g/cm,更に好ましくは30g/cm〜60g/
cmの範囲とするのが好ましい。切れ目部を有する剥離シ
ートの引張り強度が30g/cmより小さくなるにつれ製
造に際して、剥離シートが途中で切断してしまい、連続
して膏体上に剥離シートを貼着することができなくな
り、また貼付剤を包装袋の中に入れる場合にも、容易に
剥離シートが分断され、更に歩溜まりが低下する傾向が
現れやすいので好ましくない。引張り強度が60g/cm
より大きくなるにつれ使用するに際して容易に剥離シー
トを分断することが困難となり、利便性が低下する傾向
が現れだすので好ましくない。切れ目部からの薬効成分
や水分の逃散は剥離シートの張力をかけることにより、
切れ目部が重なり合うことによって防止される。剥離シ
ートと支持体の伸縮率の差は、0.3%以上あれば容易
に分断される。
【0016】エンボス加工部は、剥離シートの全面また
は局部的な箇所、例えば切れ目部を引き裂く際に手で摘
み易い箇所、例えば切れ目部の両側部に10〜20mm
や、引き裂いた剥離シートを剥離する際に摘み易い箇所
等に形成される。エンボス加工部の形状は、特に限定さ
れるものではないが、滑ることなく手で摘み易くするも
のであれば、例えば、格子状,丸形状,角形状,星形状
等その他種々の形状に形成されてもよい。
【0017】また、剥離シートの左右部分に引き裂き方
法を明確にするため、矢印等の図形や文字,記号等の表
示部を設けてもよく、また、着色等してもよい。
【0018】
【作用】この構成により、剥離シートに所定長さの連結
部を持って形成された切れ目部と、剥離シートの全面,
又は所定部に形成されたエンボス加工部とが設けられて
いるので、剥離シートと支持体等を左右に引張るだけ
で、剥離シートと支持体等との伸び率の違いを利用し
て、剥離シートのみを切れ目部で分断できる。また、分
断時、剥離シートの弾力で、分断された部位がめくれ上
がり、そのめくれ上がった剥離シートの各片を摘み取る
ことで、剥離シートを剥ぎ取ることができる。剥離シー
トの各片を摘んだ際膏体の露出した部分を患部に貼着す
るだけで手を汚すことなく貼着することができる。切れ
目部が、S字状,波形状,鋸刃状等に形成されている場
合、分断された剥離シートの一面に突出片が突きでるの
で突出片を容易に摘むことができ簡単に剥がすことがで
きる。剥離シートの表面にエンボス加工部が形成されて
いることにより、剥離シートを分断するときや、貼付剤
を製造するとき等、このエンボス加工部が指や膏体との
摩擦抵抗を大とすることができ、剥離シートを手で摘み
易くしたり、支持体上に展着された膏体上に剥離シート
を貼着して原反シートを作成するときやこの原反シート
を裁断するとき等、剥離シートを膏体上に密着させるこ
とができ、剥離シートが膏体からずれること等が防止で
きる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の一実施例における貼付剤につ
いて、図面を参照しながら説明する。 (実施例1)図1は本発明の第1実施例における貼付剤
を示す斜視図であり、図2はその正面図であり、図3は
その要部断面図である。1aは本発明の第1実施例にお
ける貼付剤、2は不織布等からなる伸縮性を有する支持
体、3は支持体2の表面の略全面に展着されたポリアク
リル酸ナトリウム等にサリチル酸メチル又はケトプロフ
ェン等の薬物や水分等を含有させた膏体、4は膏体3の
全面に貼着された厚み10μm〜75μmの無延伸ポリ
プロピレン等からなる剥離シート、4aは剥離シート4
の端部、5aは剥離シート4の略中央部を横切って略直
線状に形成された切れ目部、6は切れ目部5aと切れ目
部5aとの間に形成された連結部、7aは剥離シート4
の略全面に菱形状の凸部を持って形成されたエンボス加
工部である。尚、連結部6の長さ(a)と切れ目部5a
の長さ(b)の比は、a:b=1:8〜25とされてい
る。また、切れ目部5aを持った剥離シート4の引張り
強度は10g/cm 〜140g/cm である。
【0020】以上のように構成された本実施例の貼付剤
について、以下その使用方法を説明する。図4は本発明
の第1実施例における貼付剤の剥離シートを分断する作
業を示す側面図であり、図5は本発明の第1実施例にお
ける貼付剤を患部に貼着する作業を示す側面図である。
まず、図4に示すように、貼付剤1の両端部をつまみ、
支持体2と共に剥離シート4を引っ張り切れ目部5aを
少し折り曲げるだけで、剥離シート4を切れ目部5aに
沿って左右に分断することができる。また、分断された
剥離シート4は、切れ目部5aの部分を少し折り曲げる
だけで剥離シート4の弾性によって分断された部分から
めくれ上がり、膏体3が露出される。次に、図5に示す
ように、この露出された膏体3を患部にあてながら、め
くれた剥離シート4の各片を左右に引っ張って剥がしな
がら、患部に貼付剤1を貼着する。これにより、手を汚
すことなくまた貼付剤にシワがよったりすることはなく
きれいに貼付剤1を貼着することができる。
【0021】以上のように本実施例によれば、剥離シー
トが引張り強度に優れた材料からなり、またエンボス加
工部で補強され腰が強化され、一方、支持体が伸縮性に
優れた材料からなるので、これら剥離シートと支持体の
伸び率の違いを利用することにより、貼付剤の両端部を
持って支持体と共に剥離シートを左右に引張るだけで、
剥離シートを切れ目部に沿って分断でき、かつ、分断さ
れた剥離シートがその弾力でめくれ上がり膏体を露出す
ることができ、手を汚すことなくまた貼付剤にシワがよ
ったりすることなくきれいに患部に貼着することができ
る。また、本発明の貼付剤は、片手で貼付剤の切れ目部
を指でこするだけで、エンボス加工部の摩擦抵抗が高く
指が掛かり易いので、剥離シートをきれいに分断でき
る。分断された一方の剥離シート片をめくり患部に貼付
した後、他の剥離片を剥がすだけで貼付できる。
【0022】(実施例2)図6は本発明の第2実施例に
おける貼付剤を示す正面図である。4は剥離シート、4
aは剥離シート4の端部、6は連結部であり、これらは
実施例1と同様なものであり、同一の符号を付して説明
を省略する。実施例1と異なるのは、本発明の第2実施
例における貼付剤1bが、剥離シート4の略中央部を横
切って略波線状に形成された切れ目部5bと、剥離シー
ト4の略全面に丸形状の凸部を持って形成されたエンボ
ス加工部7bと、を備えた点である。以上のように本実
施例によれば、貼付剤をわずかな力で左右に引張った
り、剥離シートの表面のエンボス加工部をこすったりし
て切れ目部で容易に分断され、めくられた剥離シートの
山部は突出して突出片となるのでこの突出片を摘んで、
膏体から容易に剥がすことができる。
【0023】(実施例3)図7は本発明の第3実施例に
おける貼付剤を示す要部正面図である。4は剥離シー
ト、6は連結部であり、これらは実施例1と同様なもの
であり、同一の符号を付して説明を省略する。実施例1
と異なるのは、本発明の第3実施例における貼付剤1c
が、剥離シート4の略中央部を横切って略波形状に形成
された切れ目部5cと、剥離シート4の略全面に三角形
状の凸部を持って形成されたエンボス加工部7cと、を
備えた点である。
【0024】(実施例4)図8は本発明の第4実施例に
おける貼付剤を示す要部正面図である。4は剥離シー
ト、6は連結部であり、これらは実施例1と同様なもの
であり、同一の符号を付して説明を省略する。実施例1
と異なるのは、本発明の第4実施例における貼付剤1d
が、剥離シート4の略中央部を横切って略鋸刃形状に形
成された切れ目部5dと、剥離シート4の略全面に星形
状の凸部を持って形成されたエンボス加工部7dと、を
備えた点である。
【0025】(実施例5)図9は本発明の第5実施例に
おける貼付剤を示す斜視図である。2は支持体、3は膏
体、4は剥離シート、4aは剥離シート4の端部、6は
連結部であり、これらは実施例1乃至実施例4と同様な
ものであり、同一の符号を付して説明を省略する。実施
例1と異なるのは、本発明の第5実施例における貼付剤
1eが、剥離シート4の一端部の側部を横切って略直線
状に形成された切れ目部5eと、切れ目部5eの両側部
に幅が10〜20mmに渡って菱形状の凸部を持って形成
されたエンボス加工部を備えた点である。
【0026】(実施例6)図10は本発明の第6実施例
における貼付剤を示す斜視図である。2は支持体、3は
膏体、4は剥離シート、4aは剥離シート4の端部、5
aは切れ目部、6は連結部、7aはエンボス加工部であ
り、これらは実施例1と同様なものであり、同一の符号
を付して説明を省略する。実施例1と異なるのは、本発
明の第5実施例における貼付剤1fが、エンボス加工部
7aに剥離位置等を印刷で解り易く表示した表示部8を
備えた点である。
【0027】以上のように構成された本発明の剥離シー
トについて、性能比較試験を行った。以下、その結果に
ついて説明する。 (実験例1〜3) 引張り強度試験及び官能試験 長さ150mm,幅50mm,厚み30μmの無延伸ポリプ
ロピレン(CPP)製,延伸ポリプロピレン(OPP)
製,ポリエチレンテレフタレート(PET)製の剥離シ
ートを準備した。次に、各剥離シートの略中央部に、連
結部の長さ(a)と切れ目部の長さ(b)の比が、a:
b=1:5(実験例1),a:b=1:8(実験例
2),a:b=1:15(実験例3)の直線状の切れ目
部を設けた。次に、各剥離シートを引張って、引き裂い
たときの官能度を調べた。評価方法は、各剥離シートの
切れ目部を引き裂く際、非常に切れ易いと感じれば、
「◎」とし、切れ易いと感じれば、「○」とし、切れ難
いと感じれば、「×」として評価した。その結果を(表
1)に示す。
【表1】 また、引張り試験機(島津製作所製;AGS−100
B)を用いて、切れ目部を形成した各剥離シートの引張
り強度を測定した。ここで、標点間距離100mmを持っ
て剥離シートを幅50mmのチャックで挟持させ、100
mm/分で引張り、破断時の荷重を測定した。この結果を
(表1)に示す。
【0028】この(表1)から明らかなように、連結部
の長さと切れ目部の長さの比が、実験例3(a:b=
1:15)のときは非常に分断が容易で、実験例2
(a:b=1:8)のときでも分断が容易であった。し
かしながら、連結部の長さと切れ目部の長さの比が、実
験例1(a:b=1:5)のときは、分断がし難く一部
に非切断部が確認された。また、剥離シートの引っ張り
強度は、連結部の長さと切れ目部の長さの比が、実験例
3(a:b=1:15)のときは、40g/cm〜58g
/cm、実験例2(a:b=1:8)のときは、69g/
cm〜98g/cm、実験例1(a:b=1:5)のとき
は、156g/cm〜187g/cmであった。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、剥離シー
トが、剥離シートの表面に形成されたエンボス加工部を
備えたので、支持体の隅部を爪で探る等の剥離開始作業
を要することなく、ただこの貼付剤の剥離シートを支持
体等とともに外側に引張るか切れ目部で折り曲げるだけ
で、容易に剥離シートのみを切れ目部で分断することが
できる。剥離シートが弾性により分断された部位がめく
れ上がるので、このめくれ部を摘むだけで容易に剥離で
きる。剥離シートがめくれ、膏体の一部が露出されるの
で、この膏体の露出部を患部にあて、次いで、めくれた
剥離シートの各片をつまんで左右に引張るだけで、高齢
者でも手間をかけずに、また手を汚すことなく、更に貼
付剤にシワがよったりすることなくきれいに患部に貼着
することができる。剥離シートにエンボス加工部が形成
されているので、剥離作業の際に滑ったりすることがな
く、剥離シートの剥離を簡単にかつ円滑に行うことがで
きる。また、切れ目部が、S字状,波形状,鋸刃状等に
形成されていると、剥離シートが分断されたとき、凸状
部が分断面で突出するので、この突出片を摘んで容易に
剥がすことができる。更に、剥離シートにエンボス加工
部が形成されているので、貼付剤を製造するに際して、
支持体の一面に展着された膏体上に剥離シートを積層す
る場合、剥離シートが膏体上を滑ってずれることがなく
積層することができる。エンボス加工部の摩擦抵抗が大
きいので原反シートを裁断する場合、切れ目部刃具に原
反シートが巻き込まれるのを防止し剥離シートがずれ込
むことがなく、生産性を向上させることができる。膏体
やこの膏体と剥離シートの間に気泡が生じた場合も、こ
の気泡をエンボス加工部によって容易に排出することが
できるので、製品歩溜まりを飛躍的に向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における貼付剤を示す斜視
【図2】本発明の第1実施例における貼付剤を示す正面
【図3】本発明の第1実施例における貼付剤を示す要部
断面図
【図4】本発明の第1実施例における貼付剤の剥離シー
トを分断する作業を示す側面図
【図5】本発明の第1実施例における貼付剤を患部に貼
着する作業を示す側面図
【図6】本発明の第2実施例における貼付剤を示す正面
【図7】本発明の第3実施例における貼付剤を示す要部
正面図
【図8】本発明の第4実施例における貼付剤を示す要部
正面図
【図9】本発明の第5実施例における貼付剤を示す斜視
【図10】本発明の第6実施例における貼付剤を示す斜
視図
【図11】従来の貼付剤を示す斜視図
【符号の説明】
1,1a,1b,1c,1d,1e,1f,11 貼付
剤 2,,12 支持体 3,,13 膏体 4,14 剥離シート 4a 剥離シートの端部 5a,5b,5c,5d,5e 切れ目部 6 連結部 7a,7b,7c,7d,7e エンボス加工部 8 表示部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、前記支持体の一面の略全面に
    展着された膏体と、前記膏体の全面に貼着された剥離シ
    ートと、前記剥離シートに所定間隔を持って形成された
    切れ目部と、前記剥離シートの少なくとも前記切れ目部
    の両側部に形成されたエンボス加工部と、を備えたこと
    を特徴とする貼付剤。
  2. 【請求項2】 前記剥離シートの前記切れ目部が、前記
    切れ目部同士間に形成された連結部(a)と前記切れ目
    部(b)の長さの比がa:b=1:8〜25として形成
    され、及び/又は前記剥離シートの前記切れ目部が、前
    記剥離シートの所定部に直線状,S字状,波形状,鋸刃
    状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    貼付剤。
  3. 【請求項3】 前記切れ目部が形成された前記剥離シー
    トの引張り強度が、10g/cm 〜140g/cm であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の貼付剤。
  4. 【請求項4】 前記剥離シートの厚みが、10μm〜7
    5μmであることを特徴とする請求項1乃至3の内いず
    れか1に記載の貼付剤。
  5. 【請求項5】 前記剥離シートが、無延伸または延伸ポ
    リプロピレン,ポリエチレンテレフタレート,ポリエチ
    レン,ポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポリ塩化ビニリ
    デン,ポリスチレンの合成樹脂のフィルム又はシート,
    若しくはシリコン加工紙,アルミ箔から選択されたもの
    であることを特徴とする請求項1乃至4の内いずれか1
    に記載の貼付剤。
  6. 【請求項6】 前記支持体が、織布,編布,不織布,不
    織紙の伸縮性又は非伸縮性の材料から選択されたもので
    あることを特徴とする請求項1乃至5の内いずれか1に
    記載の貼付剤。
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