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JPH08109274A - プリプレグの製造方法 - Google Patents

プリプレグの製造方法

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Publication number
JPH08109274A
JPH08109274A JP24560094A JP24560094A JPH08109274A JP H08109274 A JPH08109274 A JP H08109274A JP 24560094 A JP24560094 A JP 24560094A JP 24560094 A JP24560094 A JP 24560094A JP H08109274 A JPH08109274 A JP H08109274A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
epoxy resin
prepreg
equivalent
molding
epoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24560094A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoru Ozawa
哲 尾澤
Kunio Iketani
国夫 池谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP24560094A priority Critical patent/JPH08109274A/ja
Publication of JPH08109274A publication Critical patent/JPH08109274A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)エポキシ基を2個以上有するエポキシ
樹脂1当量に対し、(b)芳香族ポリアミン0.1〜
0.8当量、(c)グアニド化合物 0.05〜0.8
当量 (d)ジシアンジアミド 0.1〜0.8当量を含有す
るエポキシ樹脂組成物からなるワニスを繊維基材に含浸
乾燥するプリプレグの製造方法であって、エポキシ樹脂
中の10〜50重量%がビフェノール骨格を有する2官
能エポキシ樹脂である。 【効果】 速硬化性であるので、電気用積層板を成形す
るのに要する時間を大幅に短縮することができる。ま
た、多層プリント配線基板の成形においても、層間絶縁
材として使用することにより成形時間を短縮することが
できる。特に、内層回路板の表面にアンダーコート剤を
塗布しておくことにより、成形時間の短縮だけでなく、
得られた基板の厚み精度が良好で、表面平滑性に優れた
多層プリント配線基板を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銅張積層板、多層プリ
ント配線板などの電気用積層板に用いられるプリプレ
グ、特に積層板の成形に要する時間を短縮するためのプ
リプレグの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、銅張積層板などの電気用積層
板は、ガラス繊維や紙などにエポキシ樹脂、フェノール
樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸乾燥してプリプレグと
し、このプリプレグを所定枚数重ね合わせ、必要に応じ
て銅箔などの金属箔を重ね、これを加熱加圧成形して製
造されている。また、多層プリプレグ配線基板は、上記
の方法で得られた積層板の表面に回路を形成して内層回
路板とし、通常この両面にプリプレグと金属箔を重ね、
加熱加圧成形して製造されている。これらの積層板は、
近年プリント配線板の高密度実装、高集積化の傾向が強
まるとともに加工性、耐熱性、成形性などの諸特性につ
いての要求が高度化、多面化してきている。このなか
で、成形性については、他の特性を低下させることな
く、成形時間を短縮化できることが強く望まれている。
このため、プリプレグに用いられる樹脂の硬化時間を短
縮することが検討されている。例えば、エポキシ樹脂の
場合、硬化剤と硬化促進剤の組み合わせが種々提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の処方においても、成形時間はある程度短縮できるが、
十分ではなく、より成形時間を短縮しようとすると耐熱
性や高湿処理後の電気特性が低下するなどの欠点が現れ
てくる。本発明者らは、積層板の成形技術について種々
検討した結果、従来の技術では不十分であった成形時間
の短縮を、他の諸特性を低下させることなく達成するこ
とに成功したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)エポキ
シ基を2個以上有するエポキシ樹脂、(b)芳香族ポリ
アミン、及び(c)グアニド化合物を含有するエポキシ
樹脂組成物からなるワニスを繊維基材に含浸乾燥するこ
とを特徴とするプリプレグの製造方法に関するものであ
る。
【0005】本発明において、(a)エポキシ基を2個
以上有するエポキシ樹脂としては、従来より電気絶縁用
途に使用されてきた任意のものが使用でき、例えばビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラ
ック型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹
脂、あるいは3官能、4官能のグリシジルアミン型エポ
キシ樹脂、ビフェニル骨格を持ったエポキシ樹脂(ビフ
ェニル型エポキシ樹脂)、ナフタレン骨格を持ったエポ
キシ樹脂、シクロペンタジエン骨格を持ったエポキシ樹
脂、リモネン骨格を持ったエポキシ樹脂等が挙げられ
る。これらのものは単独もしくは何種類かを併用するこ
ともできる。かかるエポキシ樹脂のなかで、ビスフェノ
ールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エ
ポキシ樹脂などのエポキシ基を2個有するエポキシ樹脂
が、プリプレグ中のボイドが少ないという点からみて好
ましいものである。
【0006】更には、難燃性を付与するために、前述の
エポキシ樹脂を臭素化したものをブレンドする、前述の
エポキシ樹脂とエポキシテトラブロモビスフェノールA
及びビスフェノールAを共縮合する、前述のエポキシ樹
脂にエポキシテトラブロモビスフェノールA及びビスフ
ェノールAをブレンドする、前述のエポキシ樹脂にテト
ラブロモビスフェノールAをブレンドする、あるいは、
前述のエポキシ樹脂にブロモ化エポキシフェノールノボ
ラックをブレンドする等、いづれの方法も可能である。
【0007】プリプレグの製造工程においては、通常エ
ポキシ樹脂組成物を溶剤に溶解せしめた後、ガラスクロ
スに含浸し、150℃ないし170℃程度の温度で溶剤
分を蒸発し、B−ステージ状態にするが、溶剤蒸発後の
エポキシ樹脂の溶融粘度が高いとガラスクロスのストラ
ンド間にボイドが残りやすいという欠点がある。本発明
の硬化時間を短縮したプリプレグにおいては、最終硬化
までの時間が従来のプリプレグと比較して短縮されてい
ることが最大の特長であり、そのため、プリプレグ中に
ボイドが残存すると硬化後の積層板中にも残りやすいと
いう欠点を内包する。エポキシ樹脂を種々検討した結
果、プリプレグの乾燥温度における溶融粘度の低粘度化
がボイド低減に効果的であることが判明した。他の特性
を考慮すると、前記の2官能エポキシ樹脂は全エポキシ
樹脂に対し、重量比で10〜50%含有していることが
好ましい。10%未満であると低粘度化の効果が少な
く、50%を越えると硬化物の架橋密度が低く、ガラス
転移温度が低くなる傾向がある。更に、この2官能エポ
キシ樹脂の重合度は、重合度を示すn数がn=0〜2の
範囲であることが望ましい。n=2を越えると分子量が
大きくなり、低粘度化の効果が小さくなる傾向にある。
【0008】これらの2官能エポキシ樹脂のなかで、特
にビフェニル型エポキシ樹脂は本発明のプリプレグには
最適である。これは分子中のビフェニル骨格が分子構造
的に配向性が高く,結晶性が高いため、溶融粘度が特に
低いという特長を有するためである。
【0009】次に、芳香族ポリアミンについては、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ
ジフェニルスルフォン、メタフェニレンジアミン、4,
4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメ
チルジフェニルメタン、3,3’−ジメトキシ−4,
4’−ジアミノジフェニル、3,3’−ジメチル−4,
4’−ジアミノジフェニル、2,2’−ジクロロ−4,
4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシジフェニル、
2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミ
ノジフェニル、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロ
アニリン)、2,2’,3,3’−テトラクロロ−4,
4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス(4−アミノ−
2−クロロ−3,5−ジエチルジフェニル)メタン、
4,4’−ヂアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジ
アミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンズ
アニリド、3,3’−ジハイドロキシ−4,4’−ジア
ミノビフェニル、9,9’−ビス(4−アミノフェニ
ル)フルオレン、9,10−ビス(4−アミノフェニ
ル)アントラセン等が例示される。
【0011】グアニド化合物は、一般にグアニジン構造
を有する化合物を示し、1,3−ジフェニルグアニジ
ン、ジ−オルソトリルグアニジン、また、1−オルソト
リルジグアニド、α−2,5−ジメチルグアニド、α,
ω−ジフェニルジグアニド、5−ヒドロキシナフチル−
1−ジグアニド、フェニルジグアニド、α,α’−ビス
グアニルグアニジジノジフェニルエーテル、p−クロロ
フェニルジグアニド、α−ベンジルジグアニド、α,ω
−ジメチルジグアニド、α,α’−ヘキサメチレンビス
[ω−(p−クロロフェノール)]ジグアニド、o−ト
リルジグアニド亜鉛塩、ジフェニルジグアニド鉄塩、フ
ェニルジグアニド銅塩、ジグアニドニッケル塩、エチレ
ンビスジグアニド塩酸塩、ラウリルジグアニド塩酸塩、
フェニルジグアニドオキサレート、1置換あるいは2置
換のアルキル変性したフェニルジグアニド等が例示され
る。
【0012】これらのグアニド化合物の特長は、エポキ
シ基と反応しエポキシ環が開環する時に非常に発熱が大
きいことにある。従って、加熱によりエポキシ樹脂と付
加重合をおこす反応系においては、反応が著しく促進さ
れる。走査型熱量計によりエポキシ樹脂の反応を調べる
と、グアニド化合物が存在しない系でのプリプレグ、例
えば、エポキシ樹脂、芳香族ポリアミン、ジシアンジア
ミドを組成物とするFR−4プリプレグでは、樹脂1m
gあたり20〜40mJと反応時の発熱量が少なく、且
つ、反応開始温度が約150℃、反応の活性温度が約1
70℃と高い。即ち、プレス成形時の昇温過程におい
て、反応が進みにくく、且つ完全硬化にいたるまでによ
り多くの熱量の供給が必要であることを示唆する。一
方、エポキシ樹脂、芳香族ポリアミン、グアニド化合物
の系では、樹脂1mgあたり60〜140mJと反応時
の発熱量が多く、且つ、反応開始温度が約130℃、反
応の活性温度が約150℃と低い。即ち、プレス成形時
の昇温過程においてより低温で硬化反応が起こり、発熱
により反応がさらに促進され、短い時間で硬化反応が終
了することを意味する。
【0013】ジシアンジアミドは、良好な銅箔との密着
性を付与するために添加されることが好ましい。
【0014】配合量について言及する。芳香族ポリアミ
ンについては、エポキシ樹脂1当量に対し、1.2当量
を越えない範囲で配合量が多ければ多いほど耐熱性が向
上するが、プリプレグの保存性を考慮し、配合量が決定
されねばならない。従って、配合量は、0.8当量を越
える範囲で配合した場合、通常の市場の要求である保存
性3ヶ月を満足することは困難である。一方0.1当量
未満の配合量であると耐熱性向上に対する芳香族ポリア
ミンの添加効果が十分に認められない。従って、芳香族
ポリアミンの配合量は0.1〜0.8当量の範囲が好ま
しい。グアニド化合物の配合量については、グアニド化
合物1分子が有するアミンが全て架橋反応に関与すると
して当量を計算すると、エポキシ樹脂1当量に対し、
0.05当量以下では発熱量が少なく、充分な速硬化性
を得ることができず、0.8当量を超える量を配合した
場合、吸湿量が大きくなり、半田耐熱性が低下する傾向
にある。従って、0.05〜0.8当量の配合が適当で
ある。ジシアンジアミドの配合量については、銅箔との
密着性、吸湿時の半田耐熱性を考慮し決定される。即
ち、エポキシ樹脂1当量に対し、0.1当量未満の配合
量であると、銅箔との密着性の向上という観点から添加
効果が小さく、O.8当量を越える配合を行った場合、
吸湿量が多くなり、吸湿処理後の半田耐熱性の低下の原
因になりやく、保存性低下の原因にもつながる。
【0015】これら以外の配合物としては特に限定はし
ない。例えば、ガラス繊維との密着性をあげるために、
エポキシシラン、アミノシランに例示されるカップリン
グ剤の添加、あるいは板厚精度を更に向上する目的で、
ポリブタジエン系ゴム、ニトリル系ゴム、ニトリルブタ
ジエンゴム、あるいは、そのカルボン酸変性、アミン変
性、エポキシ変性物等の添加が可能である。また、プリ
プレグのゲルタイムの調整、または更なる速硬化性付与
のため、イミダゾール化合物、アダクト化イミダゾー
ル、マイクロカプセル化硬化促進剤、ホスフィン系、ア
ミン系促進剤などを添加することに特に制約はない。
【0016】
【作用】本発明で得られたプリプレグは速硬化性である
ので、積層板を成形する際、その加熱加圧時間を大きく
短縮することができる。エポキシ樹脂積層板の場合、通
常1回の積層成形で120分から200分程度要してい
た成形時間が、40〜60分程度まで短縮することが可
能になった。その結果、製造コストが大幅に削減され、
品質管理,在庫管理に費やす工数も大幅に削減されるよ
うになる。また、多層プリント配線基板の成形において
もその成形時間を大幅に短縮することが可能となる。
【0017】また、多層プリント配線基板の製造におい
て、内層回路板にアンダーコート剤を予め塗布しておく
ことにより、従来のプリプレグを使用した場合に比較し
て、樹脂のフローが小さいため、板厚精度が良好で、ア
ンダーコート剤の埋め込み効果により外層表面の表面平
滑性が高く、よりファインパターン回路の形成が可能で
ある。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例にもとづき詳細に説明
する。
【0019】(実施例1)表1に示す組成比のエポキシ
樹脂、芳香族ポリアミン及び1−オルソトリルジグアニ
ドから構成されるエポキシ樹脂組成物をガラス繊維織布
に含浸、乾燥処理して、180μm厚、樹脂分42%の
プリプレグを得た。顕微鏡でプリプレグ内のストランド
間のボイド個数を評価したところ6個あり、実用上まっ
たく問題ないレベルであることが確認された。ボイドの
評価については、プリプレグを顕微鏡で50倍の拡大
し、経糸、緯糸の交点1つあたりに存在するボイドの個
数を数える方法を採用した。従来のFR−4プリプレグ
を通常の条件で硬化させる際は、ボイド数15個以内程
度におさえれば、成形プレス後の積層板中にまったく残
存しないが、本発明の速硬化プリプレグを後述の短時間
で硬化させる場合、ボイド数を10個以内におさえる必
要がある。このプリプレグ6枚とその両面に18μm厚
の銅箔を重ね、積層プレスにて圧力30kg/cm2
加圧し、室温から加熱を始め、昇温速度約18℃/分、
最高到達温度170℃で成形を行った。最高到達温度に
達するのに要した時間は約10分であった。
【0020】成形に必要な加熱時間は、プレス加熱時間
とガラス転移温度との関係を調べ、加熱時間140分に
おけるプリプレグのガラス転移温度とほぼ同等のガラス
転移温度(±3℃)になるのに要した加熱時間を成形に
必要な加熱時間とした。従って、成形に必要な加熱時間
は、室温から最高到達温度への昇温時間と最高到達温度
における保持時間の和である。ガラス転移温度は粘弾性
法を用いた。その結果、成形に必要な加熱時間は40分
であり、その加熱時間における積層板としての特性を表
1に示す。
【0021】ここで、プリプレグの保存性については、
25℃、60%の温湿度雰囲気下においてプリプレグを
保管し、2週間おきに上記の成形条件により成形を行
い、エッチング外観を初期外観と比較をし判定した。プ
リプレグのライフが過ぎた場合、ボイド残りが発生する
ため、簡便な方法として外観のチェックにより充分判断
は可能である。
【0022】(実施例2)表1に示す組成比のエポキシ
樹脂、芳香族ポリアミン、ジシアンジアミド及び1−オ
ルソトリルジグアニドから構成されるエポキシ樹脂組成
物をガラス繊維織布に含浸、乾燥処理して、180μm
厚、樹脂分42%のプリプレグを得た。このプリプレグ
6枚とその両面に18μm厚の銅箔を重ね、積層プレス
にて圧力30kg/cm2 に加圧し、室温から加熱を始
め、昇温速度約18℃/分、最高到達温度170℃で成
形を行った。最高到達温度に達するのに要した時間は約
10分であり、成形に必要な加熱時間は40分であっ
た。その加熱時間における積層板としての特性を表1に
示す。
【0023】(実施例3)表1に示す組成比のエポキシ
樹脂、芳香族ポリアミン及びp−クロロフェニルジグア
ニドから構成されるエポキシ樹脂組成物をガラス繊維織
布に含浸、乾燥処理して、180μm厚、樹脂分42%
のプリプレグを得た。このプリプレグ6枚とその両面に
18μm厚の銅箔を重ね、積層プレスにて圧力30kg
/cm2 に加圧し、室温から加熱を始め、昇温速度約1
8℃/分、最高到達温度170℃で成形を行った。最高
到達温度に達するのに要した時間は約10分であり、成
形に必要な加熱時間は40分であった。その加熱時間に
おける積層板としての特性を表1に示す。
【0024】(実施例4)エポキシ樹脂、芳香族ポリア
ミン及び1−オルソトリルジグアニドから構成されるエ
ポキシ樹脂組成物をガラス繊維織布に含浸、乾燥処理し
て、180μm厚、樹脂分42%のプリプレグを得た。
このプリプレグ6枚とその両面に18μm厚の銅箔を重
ね、積層プレスにて圧力30kg/cm2 に加圧し、室
温から加熱を始め、昇温速度約18℃/分、最高到達温
度170℃で成形を行った。最高到達温度に達するのに
要した時間は約10分であり、成形に必要な加熱時間は
60分であった。その加熱時間における積層板としての
特性を表1に示す。
【0025】(比較例1)エポキシ樹脂、芳香族ポリア
ミン及びジシアンジアミドのみから構成されるエポキシ
樹脂組成物をガラス繊維織布に含浸、乾燥処理して、1
80μm厚、樹脂分42%のプリプレグを得た。このプ
リプレグ6枚とその両面に18μm厚の銅箔を重ね、積
層プレスにて圧力30kg/cm2 に加圧し、室温から
加熱を始め、昇温速度約18℃/分、最高到達温度17
0℃で成形を行った。最高到達温度に達するのに要した
時間は約10分であり、成形に必要な加熱時間は120
分であった。その加熱時間における積層板としての特性
を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の方法により
得られたプリプレグは、速硬化性であるので、電気用積
層板を成形するのに要する時間を大幅に短縮することが
できる。また、多層プリント配線基板の成形において
も、層間絶縁材として使用することにより成形時間を短
縮することができる。特に、内層回路板の表面にアンダ
ーコート剤を塗布しておくことにより、成形時間の短縮
だけでなく、得られた基板の厚み精度が良好で、表面平
滑性に優れた多層プリント配線基板を得ることができ
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エポキシ基を2個以上有するエポ
    キシ樹脂、(b)芳香族ポリアミン、及び(c)グアニ
    ド化合物を含有するエポキシ樹脂組成物からなるワニス
    を繊維基材に含浸乾燥することを特徴とするプリプレグ
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記エポキシ樹脂組成物が、当量比にお
    いて、(a)エポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂
    1当量に対し、(b)芳香族ポリアミン0.1〜0.8
    当量、(c)グアニド化合物 0.05〜0.8当量で
    ある請求項1記載のプリプレグの製造方法。
  3. 【請求項3】 (a)エポキシ基を2個以上有するエポ
    キシ樹脂、(b)芳香族ポリアミン、(c)グアニド化
    合物、及び(d)ジシアンジアミドを含有するエポキシ
    樹脂組成物からなるワニスを繊維基材に含浸乾燥するこ
    とを特徴とするプリプレグの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記エポキシ樹脂組成物が、当量比にお
    いて、(a)エポキシ基を2個以上有するエポキシ樹脂
    1当量に対し、(b)芳香族ポリアミン0.1〜0.8
    当量、(c)グアニド化合物 0.05〜0.8当量 (d)ジシアンジアミド 0.1〜0.8当量である請
    求項1記載のプリプレグの製造方法。
  5. 【請求項5】 エポキシ樹脂のうち、10〜50重量%
    がエポキシ基を2個有するエポキシ樹脂である請求項
    1、2、3又は4記載のプリプレグ製造方法。
  6. 【請求項6】 エポキシ基を2個有するエポキシ樹脂が
    ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂である請求項5記
    載のプリプレグ製造方法。
JP24560094A 1994-10-11 1994-10-11 プリプレグの製造方法 Pending JPH08109274A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011528741A (ja) * 2008-07-22 2011-11-24 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア アミンとグアニジン誘導体との混合物
JP2011528743A (ja) * 2008-07-22 2011-11-24 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア エポキシ樹脂及びアミンとグアニジン誘導体との混合物を含有するブレンド
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JP2015052119A (ja) * 2008-07-22 2015-03-19 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se エポキシ樹脂及びアミンとグアニジン誘導体との混合物を含有するブレンド
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