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JPH08100103A - 液状フェノール樹脂組成物 - Google Patents

液状フェノール樹脂組成物

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Publication number
JPH08100103A
JPH08100103A JP6233689A JP23368994A JPH08100103A JP H08100103 A JPH08100103 A JP H08100103A JP 6233689 A JP6233689 A JP 6233689A JP 23368994 A JP23368994 A JP 23368994A JP H08100103 A JPH08100103 A JP H08100103A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aromatic hydrocarbon
binder
resin
compound
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6233689A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Funahashi
正彦 舟橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Durez Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Durez Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Durez Co Ltd filed Critical Sumitomo Durez Co Ltd
Priority to JP6233689A priority Critical patent/JPH08100103A/ja
Publication of JPH08100103A publication Critical patent/JPH08100103A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyethers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 芳香族系ジアミン又はポリアミン化合物とエ
チレン型炭素−炭素二重結合をもつジカルボン酸又はこ
れらの反応性誘導体とから誘導される不飽和ビスイミド
化合物(A)及び芳香族炭化水素とホルムアルデヒドと
を酸触媒の存在下で反応させて得られる芳香族炭化水素
ホルムアルデヒド反応物(B)が結合してなる芳香族炭
化水素変性マレイミド樹脂化合物とフェノール樹脂と
を、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミ
ド、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサンから選
ばれた少なくとも一種以上を含有してなる単一または混
合溶剤に溶解してなる液状フェノール樹脂組成物。 【効果】 耐熱性、作業性、基材との濡れ性に優れ、例
えば成形材料用素材、有機繊維粘結剤、ゴム配合剤、砥
石粘結剤、無機繊維粘結剤、電子電気部品被覆剤、積層
板用樹脂、摩擦材用粘結剤、摺動部材用粘結剤などに用
いることにより優れた耐熱性と靭性を有する製品を得る
ことが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れた成形品
をうる為に用いられるバインダーであって、耐熱性、作
業性、基材との濡れ性に優れた液状フェノール樹脂組成
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂の耐熱性改良の方法とし
ては、フェノール樹脂中のフェノール性水酸基の硼酸、
燐酸、硅素化合物等によってブロックする方法、核間メ
チレンの代りに耐熱性の高いアラルキル基をはじめとす
る芳香族炭化水素基を導入する方法、他の各種耐熱性樹
脂を配合する方法等が知られている。しかしながら、ブ
ロック法や芳香族炭化水素基の導入では、耐熱性は向上
するもののフェノール樹脂としての硬化性が損われると
いう欠点がある。一方、各種耐熱性樹脂の配合法では、
耐熱性がフェノール樹脂より優れる樹脂は、一般に溶剤
溶解性が乏しく、相溶性も悪い場合が多く、均一な液状
樹脂としての配合自体あるいは希釈が困難であるという
問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、フェノー
ル樹脂の硬化性を損う事なしに、フェノール樹脂の耐熱
性を向上せんとして、フェノール樹脂の耐熱性向上用配
合剤としてのマレイミド樹脂に着目し、鋭意研究した結
果、芳香族炭化水素変性マレイミド樹脂化合物が配合剤
として優れる事を見出し、さらに特定の溶剤を用いるこ
とによってこれら芳香族炭化水素変性マレイミド樹脂化
合物とフェノール樹脂が均一に溶解できるという知見を
得、さらに種々の研究を進めて本発明を完成するに至っ
たものである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明は、芳香族系ジアミ
ン又はポリアミン化合物及びエチレン型炭素−炭素二重
結合をもつジカルボン酸、又は、これらの反応性誘導体
とから誘導される不飽和ビスイミド化合物と芳香族炭化
水素とホルムアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させ
て得られる芳香族炭化水素ホルムアルデヒド反応物とが
結合してなる芳香族炭化水素変性マレイミド樹脂化合物
とフェノール樹脂とを、N−メチル−2−ピロリドン、
ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケト
ン、ジオキサンの内、少なくとも一種以上を含有してな
る単一または混合溶剤に溶解してなることを特徴とする
液状フェノール樹脂組成物に関するものである。
【0005】本発明における耐熱性向上用配合剤として
の芳香族炭化水素変性マレイミド化合物の樹脂分中の配
合量は10重量%以上70重量%以下が好ましく、これ
以下では耐熱性の向上効果が小さく、また、これ以上で
は配合してもほとんど耐熱性は変化しない。また、液状
樹脂の樹脂分は100重量%未満の範囲で限定されな
い。
【0006】芳香族炭化水素変性マレイミド樹脂化合物
とフェノール樹脂とを溶解する溶剤は、N−メチル−2
−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、アセトン、メチ
ルエチルケトン、ジオキサンから選ばれた少なくとも一
種以上を含有してなる単一または混合溶剤であって、い
ずれか一種類を含有すれば、N−メチル−2−ピロリド
ン、ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケ
トン、ジオキサン以外の溶剤を併用することもできる。
芳香族炭化水素変性マレイミド樹脂化合物とフェノール
樹脂とを溶剤に溶解する場合は、それぞれを同時に溶解
しても、予め混合した後に溶解してもよい。あるいは、
それぞれの樹脂を合成する工程途中で溶剤あるいは/お
よび他方の樹脂を添加してもよい。
【0007】この様な耐熱性向上のために芳香族炭化水
素変性マレイミド樹脂組成物を製造するには、例えば、
芳香族ジアミンまたはポリアミン化合物と、芳香族炭化
水素ホルムアルデヒド反応物、すなわち、芳香族炭化水
素ホルムアルデヒド樹脂、ジメチロール化芳香族炭化水
素、ジメトキシメチル化芳香族炭化水素、ジハロゲノメ
チル化芳香族炭化水素等とを酸触媒の存在化求核反応さ
せ芳香族炭化水素変性ポリアミンとした後、さらにエチ
レン型炭素−炭素二重結合を有するジカルボン酸無水物
とを常法により反応させ芳香族炭化水素変性マレイミド
化合物とする事で得られる。
【0008】前記の芳香族炭化水素変性マレイミド樹脂
化合物を得るための変性剤である芳香族炭化水素ホルム
アルデヒド反応物を得る為の芳香族炭化水素化合物は、
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ジエ
チルベンゼン、メシチレン等の低級アルキルベンゼン、
クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼン、
ジブロモベンゼン、クロロトルエン、クロロキシレン、
ブロモキシレン、ジブロモキシレンなどのハロゲン化ベ
ンゼン又はハロゲン化低級アルキルベンゼンなどであ
る。
【0009】ここで用いられる芳香族ジアミン又はポリ
アミンとしては、メタフェニレンジアミン、パラフェニ
レンジアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロ
パン、4.4'−ジアミノジフェニルメタン、1,3,5−
トリアミノベンゼン、ビス(4-アミノフェニル)ジフェニルシラ
ン、ビス(4−アミノフェニル)メチルフォスフィンオキ
サイド、ビス(3−アミノフェニル)メチルフォスフィン
オキサイド、ビス(4−アミノフェニル)フェニルフォス
フィンオキサイド、ビス(4−アミノフェニル)フェニル
アミン、メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジア
ミン、1,1−ビス(p−アミノフェニル)フタラン、6,
6'−ジアミノ−2.2'−ジピリジル、4,4'−ジアミ
ノベンゾフェノン、4,4'−ジアミノアゾベンゼン、ビ
ス(4−アミノフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス
(4−アミノフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4
−アミノ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、2,5
−ビス(m−アミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾ
ール、2,5−ビス(p−アミノフェニル)−1,3,4−
オキサジアゾール、2,5−ビス(m−アミノフェニル)
チアゾロ(4,5−α)チアゾール、5,5'−ジ(m−アミ
ノフェニル)−(2,2')−ビス(1,3,4−オキサジアゾ
リル)ジフェニルスルフィド、4,4'−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3'−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4'−ジアミノジフェニルエ−テル、2,6−ジアミ
ノピリジン、トリス(4−アミノフェニル)ホスフィンオ
キシド、ビス(4−アミノフェニル)N−メチルアミン、
1,5−ジアミノナフタリン、3,3'−ジメチル−4,
4'−ジアミノビフェニル、3,3'−ジメトキシベンジ
ジン、2,5−ジアミノ−1,3,4−オキサジアゾー
ル、2,4−ビス(β−アミノ−tert−ブチル)トルエ
ン、ビス(p−β−アミノ−tert−ブチルフェニル)エー
テル、ビス(p−β−メチル−α−アミノフェニル)ベン
ゼン、ビス−p−(1,1−ジメチル−5−アミノペンチ
ル)ベンゼン、1−イソプロピル−2,4−m−フェニル
ジアミン、4,4'−ビス(p−アミノフェニル)−2,2'
−ジチアゾール、m−ビス(4−p−アミノフェニル−
2−チアゾリル)ベンゼン、2,2'−ビス(m−アミノフ
ェニル)−5,5'−ジベンズイミダゾール、4,4'−ジ
ベンズアニリド、4,4'−ジアミノフェニルベンゾエー
ト、N,N'−ビス(4−アミノベンジル)−p−フェニレ
ンジアミン、3,5−ビス(m−アミノフェニル)−4−
フェニル−1,2,4−トリアゾール等が挙げられる。
【0010】更に、本発明の芳香族系アミン化合物に
は、メラミン、シクロヘキサンカルボグアナミン、アセ
トグアナミン、ベンゾグアナミン等のトリアジン環化合
物なども含まれる。また、これらは単独であっても2種
以上混合したもので有っても良い。
【0011】ジアミン及びポリアミン化合物としては、
上記芳香族ジアミン又はポリアミン以外に、脂肪族、環
状脂肪族、複素系のジアミンまたはポリアミン化合物が
使用でき、ジアミノジメチルシロキサン等のシリコーン
化合物も使用できる。
【0012】ここで用いられる芳香族炭化水素ホルムア
ルデヒド反応物としては、芳香族炭化水素とホルムアル
デヒドを酸触媒の存在下に反応させたものであるが、そ
の後中和洗浄し、減圧下にジアリールメタン類及び他の
低沸点留分を除去して製造されたものが好ましく、含酸
素率8%以上でジアリールメタンの様な反応性の無い2
核体成分は極力無い事が好ましい。
【0013】酸触媒としては、蓚酸、パラトルエンスル
ホン酸、キシレンスルホン酸、フェノールスルホン酸等
の有機酸や塩酸、硫酸等の無機酸が使用出来る。不飽和
ジカルボン酸無水物としては、例えば無水マレイン酸、
無水シトラコン酸、無水イタコン酸、無水ピロシンコン
酸、無水ジクロロマレイン酸等の α,β−不飽和ジカル
ボン酸無水物あるいはこれらの無水物のうちの1つと非
環状、脂環または複素環状ジエン、例えば、シクロペン
タジエン等とのディールスアルダー反応生成物等が挙げ
られる。
【0014】一方、本発明において用いられるフェノー
ル樹脂は、フェノール類とアルデヒド類との反応で合成
される通常のフェノール樹脂でよく、酸触媒で合成され
るノボラック型でも、アルカリ触媒で合成されるレゾー
ル型でもよく、さらにカシューオイル、芳香族炭化水素
樹脂、メラミン、油、テルペン類、エポキシ樹脂、尿
素、ゴムなどの各種変性剤で変性された変性フェノール
樹脂でもよい。
【0015】フェノール類としては、フェノール、オル
ソクレゾール、メタクレゾール、パラクレゾール、キシ
レノール、パラターシャリーブチルフェノール、パラク
ミルフェノール、パラフェニルフェノール、ビスフェノ
ールA、ビスフェノールメタン、ビスフェノールスルホ
ン、ビスフェノールエーテル、レゾルシン、ハイドロキ
ノンなどが使用できる。アルデヒド類としては、ホルム
アルデヒド、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベ
ンズアルデヒド、アクロレインやその混合物、あるいは
これらアルデヒド類の発生源となる物質、あるいはこれ
らアルデヒド類の溶液などが使用できる。
【0016】酸触媒としては、蓚酸、マレイン酸、蟻
酸、酢酸、コハク酸、ベンゼンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸クロライド、パラトルエンスルホン酸、キシレ
ンスルホン酸等の有機酸、又は硼酸、リン酸、塩酸、硫
酸等の無機酸が使用できる。アルカリ触媒としては、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、
水酸化バリウムなどのアルカリ金属やアルカリ土類金属
の水酸化物、アンモニア又はアミン類が使用できる。
【0017】以上の如くにして得られた芳香族炭化水素
変性マレイミド樹脂化合物含有フェノール樹脂組成物に
対して、さらにビニル化合物、アリル化合物、エポキシ
樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、
ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレ
ンサルファイド、ポリエーテルイミド、有機シリコーン
化合物、有機フッ素化合物等と反応又は混合しても良
い。
【0018】さらに、硬化促進剤として、例えばアゾ化
合物、有機過酸化物等のラジカル重合開始剤、三級アミ
ン類、四級アンモニウム塩、ホスホニウム化合物、イミ
ダゾール類、三フッ化ホウ素化合物、アミン塩等のイオ
ン類を添加しても良い。必要に応じて、これら以外の有
機又は無機の添加剤、充填剤を添加しても良い。また、
これらの成分は溶剤溶解前に予め粉砕混合や溶融混合し
てから溶剤に溶解しても良く、個々の成分毎に溶解して
もよい。
【0019】
【実施例】以下本発明を実施例により詳細に説明する。
ここに記載されている「部」及び「%」は全て「重量
部」及び「重量%」を示す。
【0020】製造例1 4,4'―ジアミノジフェニルメタン3000部、三菱瓦
斯化学製キシレンホルムアルデヒド樹脂ニカノールG
(含酸素率15%)300部を撹拌装置、還流冷却器及
び温度計を備えたフラスコに入れ、内温を110℃まで
加熱し、4,4'―ジアミノジフェニルメタンが完全に溶
解した時点でパラトルエンスルホン酸40部を添加し、
さらに昇温還流下で2時間反応させた。更に、常圧脱水
状態で2時間反応させ、冷却しながらメチルセルソルブ
1000部添加し、芳香族ポリアミン溶液4250部を
得た。このものの25℃における粘度は200cps
で、135℃1時間加熱して測定した不揮発分は72%
であった。
【0021】製造例2 アセトン1925部を製造例1と同様の反応装置に入
れ、無水マレイン酸600部を添加完全溶解後、40℃
以下に保ちながら製造例1で得られた芳香族ポリアミン
溶液825部を90分かけて滴下し、滴下終了後同温度
で1時間保った。その後、トリエチルアミン165部、
酢酸ニッケル4水和物19.5部を加え、さらに無水酢
酸800部を加え、還流温度で2時間反応させた。反応
終了後真空下で溶剤を速やかに留去し、70℃の温水1
500部を添加して10分間撹拌混合した。その後、静
置し上澄みの水層を除去した。更に、同温度で撹拌しな
がら90℃の温水1500部を添加し、90℃で10分
間撹拌混合した後静置し、上澄みの水層を除去した。そ
の後、この操作を2回繰り返した後、メタノール500
部を添加し、70℃で10分間撹拌後、上澄みを除去
し、減圧下で脱水脱溶剤しながら内温を120℃まで上
昇させた。この時点でジメチルホルムアミド4110部
を添加溶解し、液状樹脂5480部を得た。このものの
25℃における粘度は3cpsで、135℃1時間加熱
による不揮発分は25%であった。
【0022】製造例3 製造例1と同様の反応装置にクレゾール1000部、3
7%ホルマリン1200部および水酸化ナトリウム5部
を仕込み後、徐々に昇温し温度が100℃に達してから
60分間還流反応を行った。ついで系内を60mmHg
の真空下で脱水を行いながら、系内の温度を70℃まで
昇温させた。この時点でメタノール1000部を添加溶
解し、液状樹脂2400部を得た。このものの25℃に
おける粘度は150cpsで、135℃1時間加熱によ
る不揮発分は45%であった。
【0023】《実施例1》製造例2で得た液状樹脂40
部と製造例3で得た液状樹脂200部とを混合しながら
ジメチルホルムアミドで希釈し、135℃1時間加熱に
よる不揮発分が25%の均一な液状フェノール樹脂組成
物を得た。
【0024】《実施例2》製造例2で得た液状樹脂28
0部と製造例3で得た液状樹脂67部とを混合しながら
ジメチルホルムアミドで希釈し、135℃1時間加熱に
よる不揮発分が25%の均一な液状フェノール樹脂組成
物を得た。
【0025】《比較例1》製造例3で得た液状樹脂をメ
タノールで希釈して、135℃1時間加熱による不揮発
分が25%の液状フェノール樹脂を得た。
【0026】《比較例2》アセトン1925部を製造例
1と同様の反応装置に入れ、無水マレイン酸600部を
添加完全溶解後、40℃以下に保ちながら製造例1で得
られた芳香族ポリアミン溶液825部を90分かけて滴
下し、滴下終了後同温度で1時間保った。その後、トリ
エチルアミン165部、酢酸ニッケル4水和物19.5
部を加え、さらに無水酢酸800部を加え、還流温度で
2時間反応させた。反応終了後真空下で溶剤を速やかに
留去し、70℃の温水1500部を添加して10分間撹
拌混合した。その後、静置し上澄みの水層を除去した。
更に、同温度で撹拌しながら90℃の温水1500部を
添加し、90℃で10分間撹拌混合した後静置し、上澄
みの水層を除去した。その後、この操作を2回繰り返し
た後、メタノール500部を添加し、70℃で10分間
撹拌後、上澄みを除去し、減圧下で脱水脱溶剤しながら
内温を120℃まで上昇させた。この時点で4,4'―ジ
アミノジフェニールメタン390部を添加し、同温度で
20分間撹拌反応させた後、ジメチルホルムアミド52
80部を添加溶解し、液状樹脂7040部を得た。この
ものの25℃における粘度は3cpsで、135℃1時
間加熱による不揮発分は25%であった。
【0027】以上の実施例、比較例より得られた液状樹
脂を用いて、以下の乾燥及び後硬化条件により基材に含
浸してテストピースを作成し、耐熱性評価を行った。結
果を表1に示す。 基 材 ろ紙(1mm厚) 乾 燥 温度80℃、時間30分間 後硬化 温度200℃、時間30分間
【0028】
【表1】 樹脂配合比=芳香族炭化水素変性マレイミド樹脂/フェ
ノール樹脂(重量比)
【0029】表1より明らかな様に、実施例で得た液状
樹脂配合物を用いると、熱間での引張り強度劣化の小さ
い耐熱性に優れる含浸加工物が得られる。
【0030】
【発明の効果】本発明によるフェノール樹脂組成物は、
耐熱性、作業性、基材との濡れ性に優れ、例えば成形材
料用素材、有機繊維粘結剤、ゴム配合剤、砥石粘結剤、
無機繊維粘結剤、電子電気部品被覆剤、積層板用樹脂、
摩擦材用粘結剤、摺動部材用粘結剤などに用いることに
より優れた耐熱性と靭性を有する製品を得ることが出来
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族炭化水素変性マレイミド樹脂化合
    物とフェノール樹脂とを、N−メチル−2−ピロリド
    ン、ジメチルホルムアミド、アセトン、メチルエチルケ
    トン、ジオキサンから選ばれた少なくとも一種以上を含
    有してなる単一または混合溶剤に溶解してなることを特
    徴とする液状フェノール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 芳香族炭化水素変性マレイミド樹脂化合
    物が、芳香族系ジアミン又はポリアミン化合物(A)
    と、芳香族炭化水素とホルムアルデヒドとを酸触媒の存
    在下で反応させて得られる芳香族炭化水素ホルムアルデ
    ヒド反応物(B)と、エチレン型炭素−炭素二重結合を
    もつジカルボン酸又はこれから誘導される反応性誘導体
    から誘導される不飽和ビスイミド化合物(C)とが結合
    してなる芳香族炭化水素変性マレイミド樹脂化合物であ
    る請求項1記載の液状フェノール樹脂組成物。
JP6233689A 1994-09-28 1994-09-28 液状フェノール樹脂組成物 Pending JPH08100103A (ja)

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