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JPH0799924A - アスタキサンチンを主要成分とするファフィア色素油の安定な粉末化物及びその製造方法 - Google Patents

アスタキサンチンを主要成分とするファフィア色素油の安定な粉末化物及びその製造方法

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Publication number
JPH0799924A
JPH0799924A JP5277279A JP27727993A JPH0799924A JP H0799924 A JPH0799924 A JP H0799924A JP 5277279 A JP5277279 A JP 5277279A JP 27727993 A JP27727993 A JP 27727993A JP H0799924 A JPH0799924 A JP H0799924A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phaffia
main component
pigment
oil
dye
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5277279A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideji Nakajima
秀司 中島
Shigeo Morii
茂夫 森井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissui Corp
Original Assignee
Nippon Suisan Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Suisan Kaisha Ltd filed Critical Nippon Suisan Kaisha Ltd
Priority to JP5277279A priority Critical patent/JPH0799924A/ja
Publication of JPH0799924A publication Critical patent/JPH0799924A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 アスタキサンチンを主要成分とするファフィ
ア色素油の安定な粉末化物。ファフィア色素油、ゼイン
及び/又はグルテン、並びに溶媒の均一な混合物を調整
し、その混合物から溶媒を除去して粉末化する。ファフ
ィア色素油に食品用乳化剤を添加撹拌して乳化物とし、
その乳化物を噴霧乾燥して粉末化する。ファフィア色素
油を含む原料を水または有機溶剤の存在下エクストルー
ダー内において高温高圧下に溶融し、その溶融物をダイ
部から大気圧に、あるいはそれより低い圧力に保持され
ている帯域に吐出して粉末化する。 【効果】 色調、耐光性、着色性に優れるだけでなく、
抗酸化活性、抗炎症作用、免疫賦活作用等の生理活性を
有する新たな機能性天然色素として使用されるアスタキ
サンチンを主要成分とするファフィア色素素油を粉末と
して提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、アスタキサンチンを
主要成分とするファフィア色素油の安定な粉末化物及び
その製造方法に関する。詳しくは、アスタキサンチン生
産酵母ファフィア ロドチーマ(Phaffia rh
odozyma)に含まれる色素を抽出して得た色素油
を粉末にするアスタキサンチンを主要成分とするファフ
ィア色素油の安定な粉末化物及びその製造方法に関する
ものである。この発明の「アスタキサンチンを主要成分
とするファフィア色素油」とは「アスタキサンチン産生
ファフィア酵母からの天然色素油」を意味する。
【0002】
【従来の技術】食用色素には従来からさまざまな着色剤
が使用されている。合成着色料としては赤色、黄色、緑
色、青色タール色素とそのアルミニウムキレートおよび
酸化鉄や二酸化チタン、銅クロロフィリンナトリウム、
鉄クロロフィリンナトリウム、水溶性アナトー、β−カ
ロテンがその使用目的に応じ認可されている。これらの
着色料は消費者需要の多様化や着色の簡便性から広く利
用されているが、近年では、これら合成着色料は消費者
の健康や安全性への関心の高まりとともに天然色素へ代
わりつつある。
【0003】この様な天然色素としてはこれまでにβ−
カロテン、パプリカ色素、アナトー色素、紅麹色素、コ
チニール、紅花色素等が市場にあり、よく利用されてい
るが、原料のほとんどは輸入されており、供給、価格等
に不安定なものが多く、また、耐光性、耐熱性、色素濃
度、臭い等で満足の行くものがなく、食品業界では新た
な食用色素の開発が望まれている。
【0004】また、天然色素は、動植物といった天然物
から単に抽出、搾汁、濃縮、乾燥、粉砕等の操作で得ら
れたものが主体となっている。天然物から得られるとい
うことで抽出油は混在する成分が多いのも普通のことで
ある。市販の天然色素の純色素濃度としては数パーセン
トのものが多く、用途はその濃度の点から制限されるこ
とがある。天然色素の高度濃縮は色素開発の大きな課題
となっている。
【0005】天然色素としてアスタキサンチンを産生す
るファフィア酵母が知られている。ファフィア酵母が生
産する赤色色素はパプリカよりも赤く特異的な色調を有
するが、この天然色素も濃度をさらに上げる必要があ
る。また、アスタキサンチンを産生するファフィア酵母
から色素を抽出するには粉砕処理を行った酵母から溶剤
により行うが、この抽出に用いる溶剤にはアセトンやエ
タノールといった極性の高い溶剤が適している。しかし
ながら、これらの溶剤は食品添加物の抽出に用いること
ができなかったり非常に高価であったり、また高極性溶
剤を用いることにより抽出色素油の夾雑物質が増加した
りする欠点がある。
【0006】ファフィア酵母が生産する赤色色素はパプ
リカよりも赤く特異的な色調を有することから、水産練
り製品、ゼリー、チョコレート等への需要が考えられ、
飲料等への汎用性を広げるためには色素濃度をさらに上
げる必用があり、さらに、色素油の取り扱いの面から安
定な粉末にすること並びに用途の拡大の面から安定な粉
末にすることが望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、アスタキ
サンチンを主要成分とするファフィア色素油の安定な粉
末化物及びその製造方法を提供することを目的としてい
る。詳しくはこの発明は、天然色素の特徴を損なうこと
なく、これまで天然色素の欠点となっていた着色性や安
定性、色素濃度に優れた新しい色素を安定な粉末として
提供することを目的としている。
【0008】ファフィア色素は橙色から赤橙色の鮮やか
な色調を有し、耐光性の点でも同系色のパプリカ色素よ
りすぐれていることから、広く食品への応用が期待でき
るところ、この発明は、安定で特徴的な色調をもつ赤色
色素のファフィア色素を粉末の状態で利用することがで
きるようにすることを目的とする。アスタキサンチンを
主要成分とするファフィア色素油は、色調、耐光性、着
色性、耐熱性に優れるだけでなく、抗酸化活性、抗炎症
作用、免疫賦活作用等の生理活性を有する新たな機能性
食用天然色素を含有するものであり、この発明は、それ
を粉末の状態で利用することができるようにすることを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】ファフィア色素の主要成
分であるアスタキサンチンはβ−カロテン等のカロテノ
イド系色素の中でも最も赤色色調が高く、熱、光、pH
等に対する安定性も比較的良好であるうえに、カニ、エ
ビ、サケ等の生産食品から日常的に摂取しているもので
あることから安全性の点から問題がない。さらに、アス
タキサンチンは抗酸化性、免疫賦活等の有用機能を有し
ていることも知られ、天然色素としてもこれまでにない
新しい機能性色素として注目されている。
【0010】この発明で使用するアスタキサンチンを主
要成分とするファフィア色素油は、赤色色素を生産する
ファフィア酵母から得られるものである。ファフィア色
素油の安定な粉末化物については、濃縮ファフィア色素
油からのものを例にとってその製造方法を以下説明す
る。赤色色素を生産するファフィア酵母を特定の抽出溶
剤を用いて抽出処理し、次いで得た粗抽出色素油を濃縮
処理し、必要によりさらに脱臭処理することにより、濃
縮天然赤色色素油を製造する。食品の用途には上記特定
の抽出溶剤としては例えばヘキサンとエタノールの混液
を用いる。抽出溶剤としてヘキサンとエタノールの混合
溶剤を採用しそれを用いてファフィア酵母よりアスタキ
サンチンを抽出し、各種濃縮処理を行うことで、必要に
よりさらに脱臭処理することで食品用濃縮天然赤色色素
油を製造する。次いで、この食品用濃縮天然赤色色素油
を粉末化する。粉末化手段として、ゼイン及び/又はグ
ルテンを用いる方法、食品用乳化剤を用いる方法、押出
機を用いる方法等を採用することができる。
【0011】粉末化に用いる原料である濃縮ファフィア
色素油の製造において、濃縮手段としては、好ましくは
低温分別処理、ケン化処理、又は低温分別処理とケン化
処理の併用が採用される。低温分別処理とケン化処理を
併用するとき、低温分別処理をし、次いでケン化処理を
する方法、低温分別処理とケン化処理を同時にする方法
が採用される。上記ケン化処理としては、好ましくは脂
肪酸のアルカリセッケン形成法を応用したもの又は脂肪
酸の金属セッケン形成法を応用したものが採用される。
上記脱臭処理としては、好ましくは水蒸気蒸留が採用さ
れる。
【0012】原料酵母として用いる赤色色素を生産する
ファフィア酵母は、微生物学分類上不完全菌類に属し赤
色色素を生産する酵母、例えば、ファフィア ロドチー
マ(Phaffia rhodozyma)である。抽
出に用いるファフィア酵母は培養後、遠心分離やろ過に
より集めよく水洗したのち、そのままあるいは乾燥後、
ボールミル、凍結粉砕、圧縮粉砕、超音波処理等の物理
的破砕処理かセルラーゼ等を用いた酵素的処理により前
処理することが望ましい。湿菌体から有機溶剤を用いて
色素油を抽出した場合、夾雑物質の混入が著しく、ま
た、抽出率も一様に低下することから工業的には乾燥菌
体から溶剤抽出する方が一般的である。
【0013】ファフィア酵母から色素を抽出するときに
用いる抽出溶剤としてはアセトン、酢酸エチル、ヘキサ
ン、エタノール等が考えられる。しかしながら、抽出率
の良いアセトンや酢酸エチルは、食品添加物の抽出には
用いることができない。また、ヘキサンは価格が低い反
面抽出率の点で問題があり、エタノールは抽出率はよい
ものの抽出コストの増加や高極性成分の増加による濃縮
コストの増加の問題がある。
【0014】これらの問題はヘキサンの短所をエタノー
ルを混合することにより改善し安価で優れた食品用食品
用濃縮天然赤色色素油用の抽出溶剤とすることにより解
決される。すなわち、ファフィア酵母からアスタキサン
チン色素を抽出するに当たり破砕したファフィア酵母か
らヘキサンおよびエタノールの混合比率を適宜選ぶこと
によりアスタキサンチンをより効率よく抽出することが
できる。ヘキサンおよびエタノールの混合比率はエタノ
ールの割合が高くなるほど抽出率は向上する。しかしな
がら、エタノールの割合が増加すれば抽出コストの増加
と高極性物質が増加し、その後の濃縮操作が煩雑とな
る。
【0015】したがって、混合比率としては色素の抽出
率、抽出コスト、ヘキサンとエタノールの共沸組成等か
ら判断した。ヘキサン:エタノールは90〜50:10
〜50、好ましくは85〜80:15〜20の割合で使
用される。抽出方法は抽出溶剤と乾燥菌体を撹拌混合し
た処理液をポンプにて撹拌しながら圧縮粉砕機へ送液す
ることによりよりスムーズに処理を行うことができる。
破砕処理は抽出に応じて複数回行うことが望ましい。
【0016】ファフィア酵母における脂質組成で主要と
なるのはトリグリセリドと遊離脂肪酸で抽出色素油の色
素濃度を上げるためにはこれら主要成分の効率的な除去
が必要となる。主要成分の1つであるトリグリセリドは
低温分別により効率的に除ける。低温分別は−60℃か
ら10℃、好ましくは−50℃でヘキサン、アセトン、
エタノール等の有機溶剤を用いて行うことができ、アス
タキサンチン類を濃縮精製することができる。例えば、
原料酵母としてトリグリセリドを特に多く含むものを使
用する場合、低温分別が優れた濃縮処理であるといえ
る。
【0017】主要成分の1つである遊離脂肪酸はケン化
処理により効率的に除ける。ケン化処理は水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ
を添加することにより生成する脂肪酸のアルカリ石鹸を
除き、アスタキサンチン類を濃縮精製することができ
る。例えば、原料酵母として遊離脂肪酸を特に多く含む
ものを使用する場合、ケン化処理が優れた濃縮処理であ
るといえる。ケン化処理はアセトン、ヘキサン等の有機
溶媒や油脂中で行うことができるが、もっとも効率的な
のはアセトン中で行うときである。低温分別による濃縮
は遊離脂肪酸の除去率が約40%程度であり、また、セ
ッケン形成法を利用した濃縮法では脂肪酸のみを選択的
に除くことから、これらの方法を併用することにより、
主要脂質成分が複数である粗抽出色素油からより高度に
色素を濃縮することができる。
【0018】また、食品用の用途には、酵母臭の除去、
脱溶剤のために脱臭処理を行うことが好ましい。脱臭処
理手段としては水蒸気蒸留が採用される。水蒸気蒸留は
好ましくは通常100〜200℃、好ましくは120〜
150℃、真空度は30torr以下で行われる。ファ
フィア酵母から抽出した色素油には、一般に発酵生産物
特有の刺激臭が存在する。この刺激臭は色素を高濃度で
用いた場合に特にひどく、色素油の利用範囲を著しく限
定することになる。
【0019】この発酵臭は、ファフィア酵母を培養する
ときに用いる培地に由来することから、培養終了後に集
めた菌体を良く水洗することによりかなり軽減するが、
これだけでは色素油の脱臭は不十分である。また、抽出
溶剤に用いるヘキサンおよび濃縮時に用いるアセトン
は、最終生産物である色素油に残留してはいけないこと
になっている。従って、抽出後の色素油をさらに通常1
00〜200℃、好ましくは120〜150℃、真空度
は30torr以下で水蒸気残留を行うことにより発酵
臭は著しく低下し、さらに色素油中から抽出、精製溶剤
であるヘキサン、アセトンを水との共沸により完全に除
くことができる。
【0020】次いで、この食品用濃縮天然赤色色素油を
粉末化するためにゼイン及び/又はグルテンを用いる。
あるいは食品用乳化剤を用いて乳化後、乾燥して粉末化
する。また、エクストルーダーを使用して粉末化するこ
ともできる。ゼイン及び/又はグルテンを用いる場合、
ゼイン及び/又はグルテンの添加は溶媒の存在下に行
う。アスタキサンチンを主要成分とするファフィア色素
油、ゼイン及び/又はグルテン、並びに溶媒の均一な混
合物を調整し、しかる後、その混合物から溶媒を除去し
て粉末化する。混合成分はあらかじめ溶媒に分散又は溶
かして添加することができる。アスタキサンチンを主要
成分とするファフィア色素油にゼイン及び/又はグルテ
ンを分散した溶媒を添加撹拌して行うことが好ましい。
アスタキサンチンを主要成分とするファフィア色素油と
ゼイン及び/又はグルテンは、ゼイン及び/又はグルテ
ン100重量部当たり、上記ファフィア色素油1〜51
重量部であるような割合で使用される。溶媒としては、
色素油粉末の用途、特に食品分野への使用を考慮すると
ヘキサン−エタノール混合溶媒が好ましい。溶媒は蒸発
により除去する。溶媒の除去は噴霧乾燥により行うこと
もできる。
【0021】「ゼイン」はプロラミンに属する分子量約
4万の植物性タンパク質である。トウモロコシZea
mays中に約5%存在し、そのタンパク質の主要成分
である。製法としては、トウモロコシの粉末を数日間8
5〜95%エタノールにつけ抽出し、抽出液を濃縮し1
0倍量の1%食塩水中に注いで生ずる沈殿を集め、塩化
エチレンで洗浄して油および着色物質を除き、沈殿を9
5%エタノールに溶解し、脱水エーテル中に注いで生ず
る沈殿を集めて製造する。
【0022】「グルテン」は小麦から特定の製法で得ら
れるタンパク質の混合物である。主としてグルテニンと
グリアジンから成る。小麦タンパク質の85.0〜8
8.5%、小麦全体の8.07〜8.64%に相当す
る。製法としては、小麦粉に少量の水を加え固く練り、
次いでこれを多量の水中で練るとデンプンは水中に懸濁
しグルテンは粘着性のかたまりとなって残る。この操作
を水を替えて数回行うと灰カッ色、粘ちょうなかたまり
として得られ、水分を約65〜70%を含む。収量は強
力粉で40%近く、薄力粉で20%ぐらいである。
【0023】本発明で用いる食品用乳化剤は、食品衛生
法で認められている食品用乳化剤を用いる。食品衛生法
で認められている食品用乳化剤としては、脂肪酸モノグ
リセリド類、ポリグリセリン脂肪酸類、ソルビタン脂肪
酸エステル類(スパン等)、ショ糖の脂肪酸エステル等
の非イオン活性剤及びレシチン、酵素処理レシチン、ア
ラビアガム、キラヤ抽出物、卵黄等の天然物がある。こ
れら食品用乳化剤は、例えば脂肪酸モノグリセリド類を
ショートニングに1〜2%加えると、これを用いてパ
ン、ケーキ類をつかったとき水分を多く含み、柔らか
く、かさのあるものができるし、マーガリンに約0.3
%用いると乳化作用のほかに柔らかい状態に保てる温度
範囲が拡大するし、アイスクリームに0.3〜1.0%
用いるとよい組織が得られる。
【0024】またピーナツバターに0.25〜0.50
%用いると油の分離が防げるし、感触がなめらかにな
る。このほかキャンデー、チューインガム、マヨネー
ズ、サラダドレッシング等に用いられる。ソルビタン脂
肪酸エステル類にはソルビタンモノオレイン酸エステル
(スパン80)、ソルビタンモノラウリン酸エステル
(スパン20)等があり、キャラメル、チューインガム
類に用いると塑性、結着性がよくなり、歯切れもよくな
る。ショ糖の脂肪酸エステルの脂肪酸としてパルミチン
酸、ステアリン酸を含むエステルが上記各種の食品に用
いられ、またレシチンはマーガリン、マヨネーズ等に用
いられる。本発明においては添加する食品に最適な食品
用乳化剤を使用して乳化することが好ましい。本発明に
おいては、乳化剤としてグリセリン脂肪酸エステル、し
ょ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロ
ピレングリコール脂肪酸エステル及びそれらの組合わせ
が用いられる。好ましくは食品用乳化剤として脂肪酸エ
ステル及び/又はポリグリセリンエステルが用いられ
る。
【0025】色素油の皮膜材、エマルジョンの安定剤と
しての蛋白質は大豆、トウモロコシなどの植物蛋白、脱
脂乳、卵白アルブミン、カゼイン、ホエー、ゼラチンな
どの動物蛋白などが用いられる。同じく炭水化物はトウ
モロコシ、タピオカ、甘薯、馬鈴薯などの澱粉、粉あ
め、デキストリン、しょ糖、ぶどう糖、乳糖などであ
る。このほかにエマルジョンの安定剤としてリン酸カ
リ、リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどの塩
類、さらにアラビアガム、ペクチンなどの天然ガム、C
MC、MC、アルギン酸ソーダなどの安定剤が用いられ
る。酸化防止のためにはトコフェロール、BHA、BH
Tなどの抗酸化剤が使用される。このようにして得られ
た乳化物はO/W型のエマルジョンであり、これを噴霧
乾燥することによって、粉末化することができる。すな
わちマイクロカプセル化の原理の応用で、蛋白質、炭水
化物の皮膜に色素油がとじこめられるわけである
【0026】本発明の粉末色素油をエクストルーダーを
使用して製造する方法は以下の通りである。エクストル
ーダーに色素油を含む原料を投入し、混練、加熱、加圧
して、原料の均一溶融物とし、これを細孔より噴出させ
て安定性の高い粉末状色素油に造粒する。得られた粉末
色素油は必要により乾燥される。本発明においては、乾
燥・粉砕工程は必須でない。エクストルーダーに投入さ
れた色素油を含む原料は、そのバレル中で混練されなが
ら前進する際、高温、高圧により溶融され、色素油の均
一な溶融混合物を形成する。この溶融混合物は最後のバ
レルの先端の少なくとも1つの噴出孔を持つエクストル
ーダー吐出孔より霧状に噴出される。噴出の際には、原
料中の水分などの揮発性物質が瞬間的に蒸発するととも
に、霧状の原料は固化してその中に含むタンパク質等に
よる薄い皮膜を持った微細な粉末状色素油に変化する。
【0027】得られた色素油粉末は噴霧乾燥法や凍結乾
燥法等により製造された粒子よりも粒子表面が平滑であ
り、かつ油脂が原料中に均一に安定に取り込まれている
安定化油脂粉末である。エクストルーダーを用いて直接
に粉末色素油を製造することにより、省力化、時間短
縮、製造コストの削減が可能である。すなわち、任意の
配合の原料をエクストルーダーに供給しさえすれば、短
時間で大量の粉末状色素油の製造が可能となる。色素油
とともにエクストルーダーに投入する原料としては、澱
粉、セルロースなどの糖類、蛋白質及びそれらの分解物
などを成分とするもので、具体的には薄力粉、強力粉、
米粉、米糠、小麦末粉、澱粉グルテン、大豆蛋白、大豆
レシチン等粉末状のもののほかに、魚肉、畜肉およびそ
れらのミンチ肉など任意であり、これら原料各成分の選
択、組み合わせ、配合比なども任意である。
【0028】原料組成物の水分含量は、製品の粒度に関
係するパラメーターであり、目的とする粒度に応じて水
分含有量の調整が必要である。水分含有量は、原料中に
含まれる水分の他に、外部より水分を添加することによ
り調整できる。また、場合によっては水の代わりにエタ
ノール、ヘキサン、アセトンなどの有機溶剤を用いるこ
とも可能である。原料各成分を適宜選択することで、製
品の粒子の粒径、密度、表面状態、固さ、色調、風味等
を様々に変化させ、バラエティーに富む粒子を製造する
ことが可能である。また、いずれの原料成分を用いるか
にかかわらず、これとは別に固形状、粉末状、あるいは
液体のビタミン、ミネラル、フレーバー、酸化防止剤、
膨張剤、増粘剤、界面活性剤、乳化剤、着色料等の添加
物を適宜用いることができる。これら添加物と原料組成
物との混合は、あらかじめ行っても良く、エクストルー
ダー内で行うこともできる。
【0029】本発明では、原料は色素油原料と他の配合
原料及び/又は各種添加物との混合物とからなる組成物
であり、水分含有量が調整された原料組成物をエクスト
ルーダー内において高温、高圧下に溶融した後、ダイ部
から大気圧あるいはそれより低い圧力に保持されている
帯域に吐出させて、ほぼ球状の平滑な粒子を得る。エク
ストルーダーによって原料を移送することにより、温度
および圧力を次第に増加させ、ダイ部の手前で原料の温
度は最高になる。ここで原料は溶融状態になっており、
原料に含まれる水分は液状に保たれかつ溶融状態の原料
中に均一に分散されている。有機溶剤が存在するときは
有機溶剤も水分と同じ状態にある。
【0030】こういう状態にあるから、ダイ部から大気
圧あるいはそれにより低い圧力に保持されている帯域に
爆発的に導入することが可能となる。この吐出の際、水
の温度はその沸点よりはるかに高く、圧力によって依然
として液体の状態をとる水は、吐出口すなわちダイス孔
から大気圧あるいはそれより低い圧力の下に出ると直ち
に気化して蒸気となり、原料から逸出する。このように
水を瞬間的に蒸気に変換すると、水および原料が水を気
化するための潜熱を放出する結果として原料を瞬時に冷
却する。加うるに、原料から水が蒸気として逸出する
際、原料の内部の水が蒸発した後に噴出孔を残し、その
ため水を引き続き蒸発せしめ、さらに原料粒子の湿気含
有量を少なくする。得られた原料粒子の水分含有量を調
整するため、必要により粒子の乾燥工程を設ける。
【0031】エクストルーダー内で原料混合物を溶融状
態で一層均一に分散させるため、またダイ部から吐出の
際、水の気化を一層促進するため、エクストルーダー内
に不活性ガスを導入することができる。エクストルーダ
ー内への不活性ガスの導入は、本出願前公知の手段で実
施することができる。不活性ガスの導入により、原料か
らの水蒸気の逸出が促進される結果、原料粒子の湿気含
有量を一層少なくすることができる。そのため、粒子の
乾燥工程を省略することができる。
【0032】本発明においては、一軸および二軸スクリ
ューのエクストルーダーが使用できる。エクストルーダ
ーの構成は、フィーダー、バレル、スクリュー、ダイ、
ヒーター(または冷却部)の五つからなり、その特徴を
決定するのはスクリューの軸数と形状、相互の位置関係
(複数の場合)である。スクリューが一つのものが一軸
型で、スクリューが二つのものが二軸型であり、物質の
移転が一軸型ではバレルと物質の間の摩擦によるだけで
あるが、二軸型では互いに噛み合って回転するスクリュ
ーの押し出し作用、滑り作用も加わる。このため製造能
力も一軸型では原料の水分、油分、圧力等により左右さ
れるが、二軸型ではある範囲内では自由であり、水分等
により左右されず、安定な運転を可能にしている。
【0033】従って、粉末色素油のような高油分の原料
でも二軸型ならば良好に運転することができるので、本
発明では二軸型のエクストルーダーを用いるのが好まし
い。しかし、一軸型のエクストルーダーを用いても原料
水分が適切であれば良好に処理することができる。本発
明に適する二軸型スクリューエクストルーダーは市販の
ものであり、当業者には公知の装置である。原料を導入
する供給部、スクリューの機械力によりエクストルーダ
ーをバレルに沿って原料を推進させることにより原料の
温度および圧力をほとんどダイ部手前の温度および圧力
まで増加させる。高圧縮部および可変ダイのような固定
または可変オリフィスのいずれかである圧力がかかる整
流部を含んでいる。次いで圧縮された材料を大気圧ある
いはそれより低い圧力に維持されている帯域に急激に膨
張させ、溶融物を粒子化する。この分散した微粒子を回
収し、あるいは分級し、さらに水分調整のため二次乾燥
装置に搬送する。このように本発明の方法は、水を含む
原料を細長い胴内を前進させ、かつ前進する原料に漸増
する圧力を加えるとともに、原料の温度を漸増させ、原
料を胴内の最高圧力領域から低温低圧領域に急に吐出さ
せて表面が平滑な粒子状化せしめ、原料の水分を瞬時的
に気化させて原料を冷却することを特徴とする。
【0034】すなわち、原料をフィーダーによりエクス
トルーダーのフィードバレル内に供給し、バレル内のス
クリューにより順次前方に移送する。その際、機械的圧
力を増大してこれを原料に加えてこの圧力値を原料中の
水分の蒸気圧よりも常に大きくし、水が液体を保つよう
にする。その結果原料の温度が水の沸点よりも高くなる
と、装置内で増大した充分な圧縮作用を原料に与える。
スクリューを比較的高速度で回転し、原料およびそのう
ちに含まれる水に熱を与えるようにする。スクリューの
回転数が比較的大きいと原料を迅速に加熱し得るのみな
らず、装置内を通過する間に原料を充分に撹拌すること
ができる。
【0035】また、装置内を原料が通過する間、常に原
料中の水分を液体に保てば、蒸発させた場合と比べると
総合熱伝導係数を大きくすることができる。さらに、温
度上昇工程中に原料の水分を液体に保てば、胴壁または
スクリュー表面または軸表面で原料を過熱する現象を充
分に防止することができる。その結果、ダイス部の直前
の最高温度にある原料の滞留時間がほとんど測定し得な
い極めて短時間となり、焦げの問題が生じない。
【0036】
【実施例】本発明の詳細を実施例で説明する。本発明は
実施例によってなんら限定されることはない。 抽出例 ファフィア ロドチーマ(Phaffia rhodo
zyma)に属する菌株を培養し、得られた培養物を遠
心分離やろ過により集め、スプレードライヤーにより乾
燥菌体を得た。この乾燥菌体各300gにエタノール、
ヘキサン、アセトン、酢酸エチル、ヘキサンとエタノー
ルの各比率の混合溶剤3Lを加え撹拌混合しながら圧縮
粉砕機(APV GAULIN社製 15MR)を用い
圧縮粉砕を行った。結果を表1(溶剤による色素抽出
率)に示した。
【0037】
【表1】
【0038】アセトン、酢酸エチルは食用色素の抽出に
は不適当であるが、どちらも抽出率は90%以上と良好
であることから、他の利用分野では十分利用可能であ
る。ヘキサンのみの色素抽出率は65.8%と低いがエ
タノールの含有率が高くなるにつれ、ほぼ直線的に抽出
率が向上しエタノール含有率が15%のとき87%とな
った。抽出率が90%以上になるにはエタノール含有率
75%以上でなくてはならないが、アスタキサンチン類
以外の高極性の成分の割合が増加し、その後の処理が煩
雑となることや、ヘキサンとエタノールの共沸組成比か
らヘキサン:エタノール=85:15が最も望ましい値
であることが明らかとなった。
【0039】濃縮色素油製造例1 粗色素油から遊離脂肪酸、トリグリセリドを除くため
の、低温分別処理を行った。粗抽出色素油に10,5,
3倍量のアセトンあるいはn−ヘキサン/エタノール
(85:15)を加え、−50℃、1時間の撹拌を行っ
た後、4A濾紙(ADBANTEC製)で濾別し、濾液
を減圧濃縮して脂質量、カロテノイド量を求めた。添加
する溶剤が抽出油の3倍のときは、溶液中の沈殿物の濃
度が濃く、低温分別中に固まり分別が不可能であった
が、5倍量のアセトンにより低温分別を行うことにより
トリグリセリド、ステロール、リン脂質が除かれ色素濃
度は約1.5倍に濃縮された。その結果を表2(低温分
別処理による色素油の濃縮)に示す。
【0040】
【表2】
【0041】濃縮色素油製造例2 粗色素油中の遊離脂肪酸と当量の水酸化カリウムを0.
8%含水アセトン20mlに40℃で撹拌溶解させ、1
gの色素油(遊離脂肪酸75.39%)を添加し、室温
で10分間撹拌しながらカリウムセッケンを形成させ
た。金属セッケン形成のため、遊離脂肪酸の4倍当量の
塩化カルシュウムを粉末のまま添加し室温で金属石鹸生
成まで十分撹拌しろ過した。ろ液を減圧濃縮して得られ
た油状物質に残存する脂肪酸と色素の回収率を求めた結
果を表3(色素油中の脂肪酸の除去)に示した。遊離脂
肪酸の90%以上が除かれ、色素濃度は2.9倍に濃縮
された。
【0042】
【表3】
【0043】濃縮色素油製造例3 色素油(遊離脂肪酸:75.39%)1gを20mlの
アセトンに溶解し、色素油中の遊離脂肪酸と当量の水酸
化カリウムを添加し、脂肪酸が十分に沈殿するまで撹拌
し、生成したカリウムセッケンをろ過し濃縮を行った。
ろ液からアセトンを減圧留去し得られた油状物質に残存
する脂肪酸と色素の回収率を求めた。表4(色素油中の
脂肪酸の除去)に示すように、遊離脂肪酸は92.1%
除かれ色素回収は90.2%と向上し、色素濃度は2.
8倍となった。
【0044】アルカリ処理による抽出色素油の脂質組
成、脂肪酸組成、色素組成への影響を表5(濃縮処理に
よる組成変化)に示した。アルカリ処理により脂質では
脂肪酸が選択的に除かれ、遊離脂肪酸ではパルミチン酸
の除去率が最も高く、ついでオレイン酸、リノール酸の
順であった。色素組成ではアスタキサンチンの割合に変
化はなく、アルカリ処理の影響はなかった。
【0045】
【表4】
【0046】
【表5】
【0047】同様の処理をヘキサン、ヘキサン:エタノ
ール(85:15)、エタノールを用いて行い、その脂
肪回収率、色素回収率を求めた。その結果を、表6(ヘ
キサン、エタノール系での色素油中の脂肪酸の除去)に
示す。表6に示すように、これらヘキサン、ヘキサン:
エタノール(85:15)、エタノールの溶剤の脂質の
除去率、色素の回収率はアセトンと比べ著しく低く、そ
の濃縮効果はみられなかった。
【0048】
【表6】
【0049】濃縮色素油製造例4 アルカリ処理と低温分別を連続して、あるいは同時に行
った場合を示す。連続処理は粗抽出色素油10gを5倍
量のアセトンに溶解し、色素油中の遊離脂肪酸と当量の
水酸化カリウムを加え、カリウムセッケンが十分に生成
するまで撹拌した後、一度カリウムセッケンを濾別し、
さらに−50℃で1時間低温分別を行った。同時処理
は、粗抽出色素油10gに5倍量のアセトンを加え、色
素油中の遊離脂肪酸と当量の水酸化カリウムを添加し、
−50℃にて1時間の低温分別を行った。
【0050】アルカリ処理に続いて低温分別をした場
合、アルカリ処理で残った少量の遊離脂肪酸、トリグリ
セリド、ステロールなどが除かれ、色素は約4.4倍に
濃縮された。2つの処理を同時に行った場合でも色素は
4.2倍に濃縮された。アルカリ処理と低温分別の連続
処理と同時処理の結果を表7に示す。
【0051】
【表7】
【0052】濃縮色素油製造例5 濃縮色素製造例4の連続処理により得られた濃縮色素油
約20kgを下記条件で水蒸気残留を行った。 真空度:30Torr 温度:塔頂 96℃,塔底 140℃ 蒸気量:5kg/hr フィード量:20kg/hr 残存溶剤は、水蒸気蒸留前に0.3%であったものが完
全に除去されていた。また、脱臭効果も官能的評価では
利用に当たって全く問題の無いレベルまで低下してい
た。水蒸気蒸留は比較的高温で行うため色素の損失が懸
念されるが、水蒸気との向流接触であることから高温下
の滞留時間が短いため処理前後の色素量の減少はほとん
ど認められなかった。
【0053】実施例1 色価310のPhaffia色素油10gをヘキサン−
エタノール混液(ヘキサン/エタノール=80/12
0)500mlに溶解しゼイン(ナカライテスク(株)
製)10gを加えウルトラディスパーザーLK22(ヤ
マト科学(株)製)を用い8000rpm5分間撹拌し
た。溶剤を留去後ブレンダーにてダマを粉砕し赤橙色の
均一な色素粉末を得た。臭いはゼイン特有の臭いを有す
るのみであり、ビスケット、スナック食品に好適であ
る。
【0054】実施例2 実施例1のゼインをグルテン(ナカライテスク(株)
製)に変えた他は同じ操作を行い鮮やかな赤色の均一な
色素粉末を得た。臭いはかすかにあるもののグルテン臭
と何ら変わりはなく菓子、パン、ビスケットの生地に容
易に混合できた。これは魚肉ハム、プレスハム、冷凍食
品めん類等の増量剤にも使用することができる。
【0055】実施例3 以下の配合で乳化色素油を調製し噴霧乾燥し臭いのない
赤色粉末を得た。噴霧乾燥条件,熱風温度140℃,排
風温度76±3℃,ディスクアトマイザー回転数150
00rpm,送液量120ml/min. Phaffia色素油 20 g シュガーエステル 0.6g モノグリセリド 0.4g カゼインナトリウム 1.0g 蒸留水 78 g
【0056】実施例4 下記の配合比にて、実施例1と同様の方法により乳化色
素油を調製し噴霧乾燥し臭いのない赤色粉末を得た。 色素油 20g 酵素処理レシチン 0.2g モノグリセリド 0.2g ポリグリセリンエステル 0.6g 蒸留水 79g
【0057】実施例5 表8に示した配合原料に対し、水40重量部を市販の2
軸エクストルーダーに供給しスクリュー回転数150r
pm、バレルのヒーターの設置温度を150℃、200
℃と順次上昇させ、先端バレルの設置温度250℃で処
理した。先端時の圧力は2kg/cmであった。常圧
下へダイ部から吐出させた。エクストルーダーからの、
吐出直後の粒子の温度は150℃であった。落下した粒
子をスカイタンクに集め、粉末油脂を得た。この粉末は
粒径1mm以下が80%であり、その平均粒径は150
μmで表面が平滑な球状の粒子であった。
【0058】
【表8】
【0059】
【発明の効果】ファフィア酵母が生産する赤色色素を粉
末として提供することができる。色調、耐光性、着色性
に優れるだけでなく、抗酸化活性、抗炎症作用、免疫賦
活作用等の生理活性を有する新たな機能性天然色素とし
て使用されるアスタキサンチンを主要成分とするファフ
ィア色素素油を粉末として提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/07 ABE (C12P 23/00 C12R 1:645)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アスタキサンチンを主要成分とするファ
    フィア色素油の安定な粉末化物。
  2. 【請求項2】 アスタキサンチンを主要成分とするファ
    フィア色素油、ゼイン及び/又はグルテン、並びに溶媒
    の均一な混合物を調整し、しかる後、その混合物から溶
    媒を除去して粉末化することを特徴とするアスタキサン
    チンを主要成分とするファフィア色素油の安定な粉末化
    物の製造方法。
  3. 【請求項3】 均一な混合物の調整を、アスタキサンチ
    ンを主要成分とするファフィア色素油にゼイン及び/又
    はグルテンを分散した溶媒を添加撹拌して行う、請求項
    2記載のアスタキサンチンを主要成分とするファフィア
    色素油の安定な粉末化物の製造方法。
  4. 【請求項4】 ファフィア色素油とゼイン及び/又はグ
    ルテンの割合は、ゼイン及び/又はグルテン100重量
    部当たり、上記ファフィア色素油1〜51重量部である
    請求項2又は請求項3記載のアスタキサンチンを主要成
    分とするファフィア色素油の安定な粉末化物の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 溶媒の除去を噴霧乾燥により行う請求項
    2、請求項3又は請求項4記載のアスタキサンチンを主
    要成分とするファフィア色素油の安定な粉末化物の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 アスタキサンチンを主要成分とするファ
    フィア色素油に食品用乳化剤を添加撹拌して乳化物と
    し、その乳化物を噴霧乾燥することを特徴とするアスタ
    キサンチンを主要成分とするファフィア色素油の安定な
    粉末化物の製造方法。
  7. 【請求項7】 アスタキサンチンを主要成分とするファ
    フィア色素油を含む原料を水または有機溶剤の存在下エ
    クストルーダー内において高温高圧下に溶融して、共存
    する水及び/又は有機溶剤が液体でかつ均一に分散され
    た溶融物を形成し、ただちにその溶融物をダイ部から大
    気圧に、あるいはそれより低い圧力に保持されている帯
    域に吐出して、共存する水及び/又は有機溶剤を爆発的
    に蒸発させるとともに、溶融した原料を凝固させ、表面
    に皮膜を形成させることを特徴とするアスタキサンチン
    を主要成分とするファフィア色素油の安定な粉末化物の
    製造方法。
  8. 【請求項8】アスタキサンチンを主要成分とするファフ
    ィア色素油を含む原料がゼイン及び/又はグルテンを含
    有する請求項7記載のアスタキサンチンを主要成分とす
    るファフィア色素油の安定な粉末化物の製造方法。
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